JP2006255942A - 光ディスク基板成形用金型装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 一方の面側にて、スタンパーに設けたピット又はグルーブにより記録パターンが転写された信号面、もう一方の面側は平面からなる光記録媒体基板の製造方法であり、基板特性である軸方向振れ度および基板の軸方向加速度特性、基板の変形を低減させ、且つ連続成形時に安定した基板機械特性が得られる光記録媒体基板製造装置、及びこの製造装置により製造された光記録媒体基板製造装置を提供すること。
【解決手段】 光記録媒体で、一方の面側にてピット又はグルーブによる記録パターンが転写された信号面を備え、もう一方の面側は記録パターンを持たない平面からなる光記録媒体基板を成形する金型装置において、スタンパーが取り付けられる側とは異なる側の鏡面側で形成される基板の最外周端面部に離型抵抗部を有することを特徴とする光記録媒体基板成形用金型装置。
【選択図】 図5

Description

本発明は、一方の面側にて、スタンパーに設けたピット又はグルーブにより記録パターンが転写された信号面、もう一方の面側は平面からなる光記録媒体基板の製造方法であり、基板特性である軸方向振れ度および基板の軸方向加速度特性、基板の変形を低減させ、且つ連続成形時に安定した基板機械特性が得られる光記録媒体基板製造装置に関するものである。
最近、大容量且つ高速のメモリ媒体として光記録媒体が主流となっている。例えば、再生専用型(CD−ROM、DVD−ROM)、記録再生型光ディスク及び再書込み可能型ディスク(CD−RW、CD−R、DVD±R、DVD±RW)等が知られている。
記録再生型及び再書込み型ディスク関しては、書込み可能速度が高速化の一途を辿っている。高速化が進むにつれて、光記録媒体用基板に求められる品質が厳しくなってきている。これらの光記録媒体を構成する基板には、一般に樹脂基板(ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等)が用いられている。このような基板は、生産性の面から通常、射出成形法や射出圧縮成形法により成形される。
具体的には、固定金型と可動金型との間に形成されるキャビティー内に、環状の金属薄板からなるスタンパーを配設し、キャビティー内に溶融樹脂を射出注入することにより、スタンパーの信号(ピット)やレーザー案内溝等を転写した光記録媒体基板が成形されている。
上述のようにして成形される光記録媒体用基板は、キャビティー内で溶融合成樹脂を固化させる。光記録媒体は凹凸パターンのピットが記録されている、あるいは記録トラックを構成するプリグルーブにより構成されているスタンパーに溶融樹脂を転写をさせていることから、基板取り出し時にスタンパーからの離型および可動側本体からの離型時に均一に基板が剥れないことから、基板変形が生じる。
上記の基板を均一に金型より離型させるには、基板を金型のキャビティー内にて完全に冷却を行なわなければならない。そうなると生産性の面から思慮すると、決して良い方法とは言い難い。
このような基板の変形は、高密度の記録を行うために高速回転を行ない、光で信号を記録する又は再生する光記録媒体においては、記録再生装置等の書込み不良の原因となる、また誤作動を招来する。
このような光媒体用基板を金型より離型させるにはスタンパホルダー周辺部に空気吹き出し孔が常設されており、それを離型時に吹くことにより離型性を向上させるで機構がある。
しかしながら、上記だけの方法では、光記録媒体基板成形時、吹き出し空気は内周及び中周にまでしか行きにくく、外周での効果は薄いので外周での離型性には欠ける。
離型性を向上させるものとして、スタンパーが取り付けられている側と異なる側の外周縁部に離型抵抗部を設けて離型抵抗を増やし、均一にスタンパーから基板離型する提案がなされている(例えば特許文献1参照)。
しかしながら、これは、スタンパーが取り付けられる側と成形された光媒体基板を均一に離型する目的が主であり、スタンパーが取り付けられる側とは異なる側の金型より光記録媒体基板を離型するときには、効果が得られ難い。
また、もう1つ離型性を向上させるものとして、スタンパーが取り付けられている側と異なる側の外周縁部の外周形成部品にテーパーを設け、離型抵抗を減らし、離型性を向上させる提案がなされている(例えば特許文献2参照)。
しかしながら、光記録媒体が薄型化していく場合、逆効果となる。
また、内周部の基板と金型の離型性を良好にし、基板特性を安定化する提案がなされている(例えば特許文献3参照)。
これは、内周部の離型性の向上には効果があるが、外周部の離型性には効果が得られ難い。
外周部に段差部を設け、スタンパーの伸縮量を均等にする提案がなされている(例えば特許文献4参照)。
これは、発明を施す目的も場所も違うため、基板特性の向上としての効果は無い。
本発明と同じ場所に発明を施し、外周部の基板肉厚を低減させる提案がなされている(例えば特許文献5参照)。
これは、金型の鏡面部より凸部を形成させ、基板の外周肉厚化を低減させている。加工場所は同じだが、効果が違い、製造される基板の形状も違う。この提案を本件に実施すると、逆に基板特性が悪化することが判明している。
特許文献6に記載の発明は金型装置内側に発明を施し、光記録媒体基板を離型性を向上させた発明であるため、目的意図は同じだが、方法が異なり外周の離型性には効果が得られ難い。
特許文献1の発明は、スタンパーから基板を剥がす目的の発明であり、可動金型鏡面より基板を剥がすことに関しては効果が得られ難い。可動金型鏡面より基板を剥がすことに重点を置いている本発明とは目的意図が異なる。また、離型抵抗部を設ける場所及び形状が異なる。
特許第3301103号公報 特開2002−144377号公報 特開2002−358692号公報 特開平7−57306号公報 特開2000−015644号公報 特開2001−93198号公報
本発明の目的は、一方の面側にて、スタンパーに設けたピット又はグルーブにより記録パターンが転写された信号面、もう一方の面側は平面からなる光記録媒体基板の製造方法であり、基板特性である軸方向振れ度および基板の軸方向加速度特性、基板の変形を低減させ、且つ連続成形時に安定した基板機械特性が得られる光記録媒体基板製造装置、及びこの製造装置により製造された光記録媒体基板製造装置を提供することにある。
上記課題は、本発明の(1)〜(9)によって解決される。
(1)「光記録媒体で、一方の面側にてピット又はグルーブによる記録パターンが転写された信号面を備え、もう一方の面側は記録パターンを持たない平面からなる光記録媒体基板を成形する金型装置において、スタンパーが取り付けられる側とは異なる側の鏡面側で形成される基板の最外周端面部に離型抵抗部を有することを特徴とする光記録媒体基板成形用金型装置。」
(2)「光ディスク基板を対向させて貼り合わせる構成をもつ光記録媒体で、一方の面側にてピット又はグルーブによる記録パターンが転写された信号面を備え、もう一方の面側は記録パターンを持たない平面からなる光記録媒体基板を成形する金型装置において、スタンパーが取り付けられる側とは異なる側の鏡面側で形成される基板の最外周端面部に離型抵抗部を有することを特徴とする光記録媒体基板成形用金型装置。」
(3)「前記離型抵抗部を設ける場所はスタンパーが取り付けられる側とは異なる側の鏡面側基板最外周部形成部品本体に有していることを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の光記録媒体基板成形用金型装置。」
(4)「一方の面側にて、スタンパーに設けたピット又はグルーブが転写された信号面、もう一方の面側は平面からなる光記録媒体基板を成形する金型装置であって、スタンパーが取り付けられる側とは異なる側の鏡面側で成形される基板の最外周端面部に離型抵抗凹部を有することを特徴とする前記(1)乃至(3)のいずれかに記載の光記録媒体基板成形用金型装置。」
(5)「前記離型抵抗部を設ける場所はスタンパーが取り付けられる側とは異なる側の鏡面側基板最外周部形成部品本体であり、且つ段差状の形状、若しくは曲面加工を施した段差形状を有していることを特徴とする前記(1)乃至(4)のいずれかに記載の光記録媒体基板成形用金型装置。」
(6)「前記離型抵抗部の幅はスタンパーが取り付けられる側と異なる側の鏡面最外周端面部から基板最外周形成部品にかけて、5μm〜1000μmの幅を有していることを特徴とする前記(1)乃至(5)のいずれかに記載の光記録媒体基板成形用金型装置。」
(7)「前記離型抵抗部の深さはスタンパーが取り付けられる側と異なる側の鏡面最外周平面部を基準とし、5μm〜100μmの深さを有していることを特徴とする前記(1)乃至(6)のいずれかに記載の光記録媒体基板成形用金型装置。」
(8)「前記離型抵抗部の角度は、離型抵抗部鏡面側内壁を0°として金型中心方向に0から30度のテーパーを有していることを特徴とする前記(1)乃至(7)のいずれかに記載の光記録媒体基板成形用金型装置。」
(9)「前記(1)乃至(8)のいずれかに記載の光記録媒体基板成形用金型装置で製造された基板であって、離型抵抗部の角度は、離型抵抗部鏡面側内壁を0°として基板最外周部形成部方向に0度から30度のテーパーを有していることを特徴とする光記録媒体基板。」
本発明の請求項1により、光記録媒体で、一方の面側にてピット又はグルーブによる記録パターンが転写された信号面を備え、もう一方の面側は記録パターンを持たない平面からなる光記録媒体基板を成形する金型装置において、スタンパーが取り付けられる側とは異なる側の鏡面側で形成される基板の最外周端面部に離型抵抗部を有しているので、光記録媒体基板を金型より均一に離型させることが可能となり、基板軸方向加速度及び基板軸方向振れ度特性を良好に保つ高精度光記録媒体基板を製造できる。
また、請求項2により、光ディスク基板を対向させて貼り合わせる構成をもつ光記録媒体で、一方の面側にてピット又はグルーブによる記録パターンが転写された信号面を備え、もう一方の面側は記録パターンを持たない平面からなる光記録媒体基板を成形する金型装置において、スタンパーが取り付けられる側とは異なる側の鏡面側で形成される基板の最外周端面部に離型抵抗部を有しているので、光記録媒体基板を金型より均一に離型させることが可能となり、基板軸方向加速度及び基板軸方向振れ度特性を良好に保つ高精度光記録媒体基板を製造できる。
基板軸方向加速度及び基板軸方向振れ度特性を良好に保つ高精度光記録媒体基板を製造できる。
また、請求項3により、前記金型装置において、離型抵抗部を設ける場所はスタンパーが取り付けられる側とは異なる側の基板最外周部形成部品本体に加工を有しているので、光記録媒体基板を金型より均一に離型させることが可能となり、基板軸方向加速度及び基板軸方向振れ度特性を良好に保つ高精度光記録媒体基板を製造できる。
また、請求項4により、一方の面側にて、スタンパーに設けたピット又はグルーブが転写された信号面、もう一方の面側は平面からなる光記録媒体基板を成形する金型装置において、スタンパーが取り付けられる側とは異なる側の鏡面側で成形される基板最外周端面部に離型抵抗凹部を有しているので、基板特性である基板の縦方向での振れ度及び基板の縦方向加速度特性の向上させた高精度光記録媒体基板ができる。
また、請求項5により、前記金型装置において、離型抵抗部を設ける場所はスタンパーが取り付けられる側とは異なる側の基板最外周部形成部品本体であり、且つ段差状の形状、若しくは曲面加工を施した段差形状を有しているで、光記録媒体基板を金型より均一に離型させることが可能となり、基板軸方向加速度及び基板軸方向振れ度特性を良好に保つ高精度光記録媒体基板を製造できる。
また、請求項6により、前記金型装置において、離型抵抗部の幅はスタンパーが取り付けられる側と異なる側の鏡面最外周端面部から基板最外周形成部品にかけて、5μm〜1000μmの幅を有しているので、光記録媒体基板を金型より均一に離型させることが可能となり、基板軸方向加速度及び基板軸方向振れ度特性を良好に保つ高精度光記録媒体基板を製造できる。離型抵抗部の幅は、好ましくは5μm〜100μmである。
また、請求項7により、前記金型装置において、離型抵抗部の深さはスタンパーが取り付けられる側と異なる側の鏡面平面部を基準とし、5μm〜100μmの深さを有しているで、光記録媒体基板を金型より均一に離型させることが可能となり、基板軸方向加速度及び基板軸方向振れ度特性を良好に保つ高精度光記録媒体基板を製造できる。
また、請求項8により、前記金型装置において、離型抵抗部の角度は、離型抵抗部鏡面側内壁を0°として0から30度のテーパーを有しているで、光記録媒体基板を金型より均一に離型させることが可能となり、基板軸方向加速度及び基板軸方向振れ度特性を良好に保つ高精度光記録媒体基板を製造できる。
また、請求項9により、前記光記録媒体基板成形用金型装置で製造された基板の離型抵抗部の角度は、離型抵抗部鏡面側内壁を0°として基板最外周部形成部方向に0度から30度のテーパーを有しているで、光記録媒体基板を金型より均一に離型させることが可能となり、基板軸方向加速度及び基板軸方向振れ度特性を良好に保つ高精度光記録媒体基板となる。
以下、本発明の具体的な実施形態について図を参照して説明する。
図3に光記録媒体用成形金型装置の概略断面図を示す。
図1及び2において、光記録媒体(2A)は所定の信号面(1B)が形成された基板(1−1)の基板と、この基板(1−1)と同一形状有し信号が形成されていない基板(1−2)の信号面を内側にして貼り合わされた構成を有している。
この光記録媒体(2A)に対する情報の記録、或いは再生は基板(1−1)信号面(1B)から所定の波長のレーザー光を照射することによって行なう。
図2に示すように本発明の光記録媒体(2A)を構成する基板(1−1)と基板(1−2)とは、中心孔を有するディスク形状のものであり、ポリカーボネートのような光透過性樹脂を使用し射出成形機を用いて金型キャビティー内に注入することにより作製される。
図5は最終的に得られる光記録媒体用基板の断面図である。本発明により全周にわたり基板最外周端面部に凸部(5A)が形成されている。
図9に示す様に、DVD+RW/+Rのブック内の規格では、外周端面部凸部の規格は最大で100μ以内と定められている。外周凸部高さを100μm以上にするとDVD+RW/+Rブックの規格外となってしまうため、100μmまでの凸部の高さを設けることとした。
次に、図3の光記録媒体基板成形用金型装置概略図の光記録媒体基板成形用金型装置(3A)を用い、図1及び2の基板(1−1)及び基板(1−2)の作製工程について説明する。
金型装置(3A)は大きく分けると二つの装置からなり、基板を成形するためのキャビティー(1)の構成を有する。ステンレス系金属からなり基板平面部を形成させる可動側金型(可動側本体)(2)と溶融樹脂に信号面を転写させるスタンパー(4)が設置されている固定側金型(3)の2つを有する。
固定金型(3)にはキャビティー(1)内に溶融した光透過性樹脂、例えばポリカーボネートを送り出すためのゲートが連結され熔融樹脂が流入する経路であるスプルブッシュ(5)が配設されている。
可動側金型(2)には、最終的に基板の中心部を打ち抜いて中心孔(1D)形成するためのカットパンチ(6)が突出推動できるよう常設されており、また、スプルを取り出す目的で出没可能に配置されたフローティングパンチ(10)が備えられており、可動金型(2)の外周部には、キャビティー(1)の外周部を形成するディスク最外周面形成素材(11)が設けられている。キャビティー(1)には、基板の記録・再生領域に情報としてのピットやグルーブを転写するドーナツ盤上のスタンパー(4)が配置される。スタンパー(4)の内周は、スタンパー保持機構(7)により固定金型(3)の表面に固定される。
換言すれば、固定側金型(3)には、図2の光記録媒体基板(1−1)成形時に、信号を構成する所定の微細凹凸を転写するスタンパー(4)が、スタンパー押え手段(7)により、真空チャック方式で保持されている。
可動鏡面(8)の材質はHIPM―38S鋼、STAVAX鋼、ELMAX鋼等があるが、実用上要求される条件を満たすものであればその他の材質を用いることは勿論で可能ある。
次に、光記録媒体製造装置(3A)を用いて、光記録媒体(1A)の基板(1―1)を成形する方法について説明する。
先ず、可動側金型(2)と固定側金型(3)とを合致させて、両者間にキャビティー(1)を形成する。この状態で、例えば溶融された光透過性樹脂ポリカーボネートを、ゲート(図示せず)に送り込む。キャビティー(1)内に流し込まれた光透過性樹脂は、スタンパー(4)により所定の信号が転写形成された後、冷却固化する。
次に、カットパンチ(6)を突出させ、図1の基板(1−1)の中心部を打ち抜き、中心孔(1D)が形成される。
一般的に合成樹脂は収縮する性質を有しており、光記録媒体に使用される例えばポリカーボネートなどの光透過性樹脂も同様である。キャビティー(1)内に注入された樹脂は、所定の信号面を転写し、その後冷却される。固定側(3)ではスタンパーに記録されている凹凸パターンを転写するため、樹脂を凹凸パターンに食い込ませて信号面を形成させているが、スタンパー(4)とそれにより成形された基板は離型時に抵抗となり剥れにくい。
また、可動側の本体に常設されている可動側鏡面(8)から基板が離型されるときでも可動側鏡面(8)に基板が密着しており、光記録媒体基板成形用金型装置に常設されている空気吹き出し孔(9)あるいは基板突出し機構エジェクタ(10)を併用して基板を離型している。
〔実施例1〕
本発明の良好な1態様例においては、可動金型(2)の鏡面最外周部を段差状(12)にし、ディスク最外周面形成素材の間に凹部となる様に加工を施した。すなわち、基板外周部に凸部が形成されることを目的とした金型装置である。
この例における凹部の段差は、金型面から垂直に深くなってもよいし、斜面状にしたり曲面加工するなどなめらかに変化していてもよい。
段差を設ける位置としては、好ましくはディスク基板の外周端より1000μ以内、より好ましくは0.0〜150μm、最も好ましくは10〜100μm内側の位置に相当する金型面の外周部である。段差の高さは、好ましくは100μm以下、より好ましくは20〜50μmとする。段差を設ける位置及びその高さが上記範囲内である場合に、基板の軸方向振れ度、軸方向加速度特性が良好となる。
この態様例の金型においては、次のような操作において基板が製造された。
まず、金型温度を約70℃から130℃に設定した後、可動金型(2)を固定金型(3)へ閉じ、スプルブッシュ(5)の樹脂流動経路を通じて約280〜395度の溶融樹脂をキャビティー(1)へ約1秒以内に充填させ、カットパンチ(6)を前進させゲートカットを行なうとともに、成形された樹脂の中央部を打ち抜き開口部を形成する。
その際、基板成形面の圧力が約5〜50ton、好ましくは20〜45tonとなるような型締め圧力でスタンパー(4)の情報を樹脂に転写させる。その後、冷却し、キャビティー(1)内に基板を形成する。基板を形成した後、射出開始から例えば約6秒程度経った時点で可動金型(2)の型開きを行なう。斯かる型開きにおいてスタンパー(4)は基板と離型し、可動金型(2)に残った基板は、別途設けられた排出装置によって取り出される。
また、カットパンチ(6)には、打ち抜かれた樹脂流動経路の残余が付着しており、残余は可動側(2)の型開きに伴って固定金型(3)より引き抜かれ、カットパンチ(6)の中心に配置された突き出しピン(基板突出し機構エジェクタ、又はフローティングパンチ)(10)を前進させることにより可動金型(2)より取り出される。なお、金型温度を高めにすると、基板全体の冷却速度が遅くなり、基板の離型性が悪化する。逆に金型温度を低くすると基板の離型性は向上するが、スタンパーに記録されている記録パターン確実に転写できなくなる。従って、好ましい金型温度は100〜130度、より好ましくは115〜125度である。
この態様例で加工を施した金型装置で成形する場合も、基板の材料である熱可塑性樹脂の収縮を利用するため、1枚あたりにかかる成形時間をできる限り短くすることが好ましい。好ましい成形時間3秒から15秒であり、より好ましい成形時間は、3秒から6秒である。
上記金型を用い成形して得られる基板としては、中心に円形の開口部を有する合成樹脂製のドーナッツ盤状に形成される。形成された基板最外周部には、凸部(5A)が形成される。
この態様例においては、図3に示す金型で、スタンパーが取り付けられる側とは異なる鏡面側、この態様例では可動側鏡面部ディスク形成最外周部に凹部が形成される様に、鏡面部をディスク最外周面形成素材幅100μm、可動側鏡面部より深さ100μmの段差部を設けた。この態様例においては、HIPM−38S材質の鏡面を加工し、効果が得られた。
この金型を用いて、金型温度125度、樹脂温度370度、型締め力40ton、射出時間0.17秒、冷却時間8.0秒の条件で、内径15mm、外径120mmのディスク基板を成形した。得られた基板について、基板特性測定機Biref126P(Dr.Shenk社製)にて測定を行ない、得られた結果が図7である。
この例の効果確認試験を表記すると、
成形機:電動サーボ式成形機、住友重機工業製
金型:精工技研製金型(CD→DVDに改造型)
・主な成形条件
金型温度 可動:125℃/固定:125℃、
スプル:100℃/カット:100℃、
サイクル:7.0秒
樹脂温度:Max395℃、
型開き:0.6mm、
遅延時間:0.1
秒型締め力:35t/0.1秒、
射出時間:0.31秒(保圧:0.15時間)
・金型条件:
キャビ寸:0.55mm、キャビリング固定、キャビリング:アンダーカット50μmの溝あり
・可動鏡面離型抵抗段差部製作条件
砥石:WA #80(サイズ:直径400mm)
砥石回転数:1400rpm
ワーク回転数:60rpm
鏡面材質:HIPM―38S鋼鏡面を加工。
〔実施例2〕
実施例1と同様の工程により、図1の光記録媒体基板(1A)が形成された。
この光記録媒体用基板の可動面側最外周端面部には図5の(5A)もしくは、図6のような凸部が形成されており、その凸部の高さは高さ5〜100μmで、且つ凸部の幅は5〜100μmの大きさを有する光記録媒体基板であった。この凸部を有した基板は、可動側から剥型時に基板を均一に剥がす役目を担っている。
これにより本発明内容を有した実施例2の基板は図5のように、光記録媒体基板を金型装置より離型時に、特に可動側からの基板離型性に効果が得られる。
図8を参照すると、光記録媒体用基板を水平にし、基板の縦方向での振れ度及び基板の縦方向加速度特性の向上しており、発明未実施のものと比較を行なうと良い結果が得られている。
本発明は基板の変形量を低減させ、基板の縦方向での振れ度及び基板の縦方向加速度特性の向上を目的とした高精度光記録媒体用基板成形に関するものである。
それにより成形された基板に所定の材料層を蒸着させ、さらに図2の基板(1−1)基板、若しくは、(1−2)基板の信号面を有している方に光硬化性樹脂を塗布し、図2に示すように、信号面を内側にして合致させて押圧し、例えば図2の基板(1―2)の背面から紫外線照射を行なって、紫外線硬化性樹脂を硬化させ、最終的に目的とする貼り合わせ型の光記録媒体(2A)を作製する。
本発明の効果確認試験を表記すると、
成形機:電動サーボ式成形機、東洋機械金属製
金型:精工技研製ES−3516金型(CD→DVDに改造型)
・主な成形条件
金型温度 可動:115℃/固定:115℃、
スプル温度:100℃、
サイクル:6.0秒
樹脂温度:Max370℃、
型開き:1.2mm、
遅延時間:0.1
秒型締め力:35t/0.1秒、
射出時間:0.17秒(保圧:0.15時間)
・金型条件:キャビ寸:0.60mm、キャビリング固定、キャビリング:アンダーカット50μmの溝あり
・可動鏡面離型抵抗段差部製作条件
砥石:WA #80(サイズ 直径400mm)
砥石回転数:1400rpm
ワーク回転数60rpm
外周部形成部品材質。
本発明の光記録媒体用基板の断面概略図である。 本発明の貼り合せ後の光記録媒体用基板の断面概略図である。 本発明の光記録媒体用基板成形用金型装置の断面概略図である。 本発明の光記録媒体用基板成形用金型装置の離型抵抗部拡大図である。 本発明の光記録媒体用基板の断面概略図である。 本発明の光記録媒体用基板の離型抵抗部拡大図である。 実施例1の効果の比較データを示す図である。 実施例2の効果の比較データを示す図である。 本発明の基板最外周部端面のブック規格概略図である。
符号の説明
1A 光ディスク記録媒体用基板
2A 光ディスク記録媒体
3A 光記録媒体基板成形用金型装置
1−1 基板
1−2 基板
1B 信号面
1D 中心孔
1 キャビティー
2 可動側金型本体
3 固定側金型本体
4 スタンパー
5 スプルブッシュ
6 カットパンチ
7 スタンパー保持機構
8 可動側金型鏡面
9 空気吹き出し孔
10 基板突出し機構エジェクタ又はフローティングパンチ
11 ディスク最外周面形成素材
12 可動側鏡面基板最外周離型抵抗段差部
5A 凸部

Claims (9)

  1. 光記録媒体で、一方の面側にてピット又はグルーブによる記録パターンが転写された信号面を備え、もう一方の面側は記録パターンを持たない平面からなる光記録媒体基板を成形する金型装置において、スタンパーが取り付けられる側とは異なる側の鏡面側で形成される基板の最外周端面部に離型抵抗部を有することを特徴とする光記録媒体基板成形用金型装置。
  2. 光ディスク基板を対向させて貼り合わせる構成をもつ光記録媒体で、一方の面側にてピット又はグルーブによる記録パターンが転写された信号面を備え、もう一方の面側は記録パターンを持たない平面からなる光記録媒体基板を成形する金型装置において、スタンパーが取り付けられる側とは異なる側の鏡面側で形成される基板の最外周端面部に離型抵抗部を有することを特徴とする光記録媒体基板成形用金型装置。
  3. 前記離型抵抗部を設ける場所はスタンパーが取り付けられる側とは異なる側の鏡面側基板最外周部形成部品本体に有していることを特徴とする請求項1又は2に記載の光記録媒体基板成形用金型装置。
  4. 一方の面側にて、スタンパーに設けたピット又はグルーブが転写された信号面、もう一方の面側は平面からなる光記録媒体基板を成形する金型装置であって、スタンパーが取り付けられる側とは異なる側の鏡面側で成形される基板の最外周端面部に離型抵抗凹部を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の光記録媒体基板成形用金型装置。
  5. 前記離型抵抗部を設ける場所はスタンパーが取り付けられる側とは異なる側の鏡面側基板最外周部形成部品本体であり、且つ段差状の形状、若しくは曲面加工を施した段差形状を有していることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の光記録媒体基板成形用金型装置。
  6. 前記離型抵抗部の幅はスタンパーが取り付けられる側と異なる側の鏡面最外周端面部から基板最外周形成部品にかけて、5μm〜1000μmの幅を有していることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の光記録媒体基板成形用金型装置。
  7. 前記離型抵抗部の深さはスタンパーが取り付けられる側と異なる側の鏡面最外周平面部を基準とし、5μm〜100μmの深さを有していることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の光記録媒体基板成形用金型装置。
  8. 前記離型抵抗部の角度は、離型抵抗部鏡面側内壁を0°として金型中心方向に0から30度のテーパーを有していることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の光記録媒体基板成形用金型装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれかに記載の光記録媒体基板成形用金型装置で製造された基板であって、離型抵抗部の角度は、離型抵抗部鏡面側内壁を0°として基板最外周部形成部方向に0度から30度のテーパーを有していることを特徴とする光記録媒体基板。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013219230A (ja) * 2012-04-10 2013-10-24 Dainippon Printing Co Ltd ナノインプリント方法及びナノインプリント装置

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