JP2001054922A - 金型装置及びディスク基板 - Google Patents

金型装置及びディスク基板

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JP2001054922A
JP2001054922A JP2000172615A JP2000172615A JP2001054922A JP 2001054922 A JP2001054922 A JP 2001054922A JP 2000172615 A JP2000172615 A JP 2000172615A JP 2000172615 A JP2000172615 A JP 2000172615A JP 2001054922 A JP2001054922 A JP 2001054922A
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substrate
cavity
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disk substrate
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JP2000172615A
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Akio Koshida
晃生 越田
Takeshi Goko
健 郷古
Yoshihito Fukushima
義仁 福島
Jun Shimizu
純 清水
Katsuya Sotozaki
克也 外崎
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/26Moulds
    • B29C45/263Moulds with mould wall parts provided with fine grooves or impressions, e.g. for record discs

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  • Manufacturing & Machinery (AREA)
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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
  • Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形する基板の外周側における離型性が向上
し、表面性に優れた基板を成形する。 【解決手段】 少なくとも固定金型と可動金型とを対向
するように突き合わせてキャビティを構成し、このキャ
ビティ内に基板材料を充填することにより基板を成形す
る金型装置において、上記可動金型は、キャビティを構
成する面のうち基板の少なくとも一部に対応する領域が
粗面とされたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固定金型と可動金
型とを対向するように突き合わせてキャビティを構成
し、このキャビティ内に基板材料を充填して基板を成形
する金型装置及びこの金型装置を用いて成形されたディ
スク基板に関する。
【0002】
【従来の技術】光ディスク等の円盤状の記録媒体基板
(以下、単に基板という。)は、通常、金型装置を用い
た射出成形によって、略中心部が開口部とされたディス
ク状に製造される。また、この基板は、一主面上に凹凸
パターンのピットや溝のグルーブとして信号が書き込ま
れ、これらピットやグルーブを覆うように反射膜や保護
膜が形成されることにより光ディスクとされる。また、
この基板は、グルーブが形成された一主面上に、誘電体
膜や磁性層或いは相変化層が形成されることにより光磁
気ディスク或いは相変化光ディスクとされる。
【0003】これら光ディスク、光磁気ディスク及び相
変化光ディスクでは、略中心部に形成された開口部周辺
及び外周端周辺が非信号記録領域とされ、これら非信号
記録領域に挟まれる領域が信号記録領域となる。したが
って、基板では、ピット及び/又はグルーブが信号記録
領域に相当する領域に形成される。
【0004】一方、射出成形に用いられる金型装置は、
少なくとも、基板の一主面を成形する固定金型と、この
固定金型に対して近接離間し、基板の他主面を成形する
可動金型と、基板の外周面を成形する外周金型とを備え
る。すなわち、このような金型装置では、固定金型、可
動金型及び外周金型によりキャビティが構成される。こ
の固定金型には、溶融した合成樹脂をキャビティ内に充
填する供給路となるスプルーブッシュが配設されてい
る。また、この可動金型は、成形された基板をキャビテ
ィ内から押し出す突出し手段を有している。また、この
金型装置では、成形される基板の信号記録領域に対応し
て、固定金型及び/又は可動金型に、いわゆるスタンパ
が取り付けられている。
【0005】このように構成された金型装置では、可動
金型が固定金型に対して近接する方向に移動し、可動金
型、固定金型及び外周金型によりキャビティが形成され
る。そして、このキャビティ内に溶融した合成樹脂等の
基板材料がスプルーブッシュを通って充填される。充填
された基板材料は、冷却されて硬化することにより基板
となる。この金型装置は、このように基板を成形した
後、可動金型が固定金型に対して離間する方向に移動し
て基板を露出させる。このとき、基板は、可動金型側に
残っている。そして、基板は、突出し手段により可動金
型から押し出される。
【0006】突出し手段としては、固定金型に向かって
突き出す突出し部材を基板の開口部周辺に押圧する手段
等がある。また、可動金型からの基板の取り出しを促進
するために、圧縮エアーを基板の開口部周辺に吹き付
け、基板に対して圧力を印加する場合もある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した金
型装置では、可動金型が固定金型から離れる際に、可動
金型から基板を浮かすことにより、当該基板が可動金型
から取り出される。しかしながら、基板の離型性が悪
く、基板全体を可動金型から一様に浮かすことが困難で
あった。
【0008】具体的には、図12に例を示すように、基
板の中央部から外周側にかけての領域S1の離型性が悪
いため基板が可動金型にはりついてしまう。すると、基
板の中央部から外周側にかけての領域S1には、マイク
ロクラック等の損傷が発生し偏光異常が生じてしまう。
これは、基板の外周側の領域S2においては、基板と可
動金型との離型動作がスムーズに進行するのに対し、基
板の中央部から外周側にかけての領域S1においては、
基板と可動金型との密着力が高くなるため、離型動作が
スムーズに進行せず、部分的に剥離動作の停止が起こっ
てしまい、ディスク基板が変形してしまうことに起因す
ると考えられる。
【0009】また、上述した金型装置では、突出し部材
が基板の開口部の周囲を押圧することによって、当該基
板が可動金型から取り出される。したがって、成形され
可動金型内に残った基板は、開口部の周囲が突出し部材
により押し出される。
【0010】しかしながら、金型装置では、特に、突出
し部材により押し出される際に、基板の離型性が悪く、
基板全体を可動金型から一様に取り出すことが困難であ
った。すなわち、この金型装置では、特に、成形された
基板の離型性が良好でなく、離型する基板が変形してし
まうといった問題があった。
【0011】この場合では、基板の外周側の離型性が悪
いため、成形された基板の外周側の領域にマイクロクラ
ック等の損傷が発生してしまう。これは、基板の外周側
において、基板と可動金型との密着力が高くなるため、
離型動作がスムーズに進行せず、部分的に剥離動作の停
止が起こってしまい、ディスク基板が変形してしまうこ
とに起因すると考えられる。
【0012】このようなマイクロクラック等が信号記録
領域に形成されてしまった場合、基板には、マイクロク
ラック等が形成された領域に偏光異常が発生してしまう
といった問題があった。このため、この基板を用いた光
ディスク、光磁気ディスク及び相変化光ディスク等で
は、信号の記録再生が困難なものとなってしまう。特
に、光ディスク、光磁気ディスク及び相変化光ディスク
等において、記録容量を向上させるために信号記録領域
を外周側に広げた場合には、僅かなマイクロクラック等
が信号の記録再生特性の劣化を引き起こしてしまう。
【0013】そこで、本発明は、上述したような実情に
鑑みて案出されたものであり、成形する基板における離
型性が向上し、表面性に優れた基板を成形できる金型装
置を提供することを目的としている。また、本発明は、
優れた離型性で成形されることによって、表面性に優れ
たディスク基板を提供することも目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成した
本発明に係る金型装置は、少なくとも固定金型と可動金
型とを対向するように突き合わせてキャビティを構成
し、このキャビティ内に基板材料を充填することにより
基板を成形する金型装置において、上記可動金型又は固
定金型は、キャビティを構成する面のうち基板の少なく
とも一部に対応する領域が粗面とされたことを特徴とす
る。
【0015】以上のように構成された本発明に係る金型
装置では、キャビティ内で基板を成形した後、可動金型
を固定金型に対して離間する方向に移動させる。このと
き、成形された基板は、可動金型又は固定金型側に残る
ことになる。その後、成形された基板は、可動金型又は
固定金型から取り出される。特に、この金型装置では、
可動金型又は固定金型における基板の少なくとも一部に
対応する領域が粗面とされているため、成形された基板
と可動金型又は固定金型のキャビティを構成する面との
密着性が低減したのもとなる。
【0016】また、上述した目的を達成した本発明に係
るディスク基板は、少なくとも固定金型と可動金型とを
対向するように突き合わせてキャビティを構成してなる
金型装置の当該キャビティ内に基板材料を充填すること
により成形されたディスク基板において、上記可動金型
又は固定金型により成形された領域のうち少なくとも一
部が粗面とされたことを特徴とするものである。
【0017】以上のように構成された本発明に係るディ
スク基板は、キャビティ内で成形された後、可動金型を
固定金型に対して離間する方向に移動させると、可動金
型又は固定金型内に残った状態となる。そして、ディス
ク基板は、可動金型又は固定金型内から押し出されるこ
とにより金型装置から離型することとなる。そして、こ
のディスク基板の少なくとも一部の粗面は、可動金型又
は固定金型において対応する面を転写することにより形
成される。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る金型装置及び
ディスク基板の具体的な実施の形態について図面を参照
して詳細に説明する。
【0019】本発明に係る金型装置としては、図1に示
すような、例えば光磁気ディスク等のディスク状記録媒
体用の基板を成形するものを例示する。この金型装置
は、固定金型1と、可動金型2と、外周金型3とを備
え、これら固定金型1、可動金型2及び外周金型3が突
き合わされることにより形成されるキャビティを有して
いる。この金型装置では、溶融した基板材料を成形空間
部であるキャビティに充填して基板を成形する。
【0020】この金型装置では、固定金型1に対して可
動金型2が近接する方向に移動動作し、可動金型2に取
り付けられた外周金型3が固定金型2に当接することに
よって、キャビティが形成される。
【0021】固定金型1は、固定盤4に取り付けられて
固定されており、キャビティを構成する面にスタンパ5
が取り付けられている。固定金型1には、スタンパ5を
取り付けるための内周側スタンパホルダ6及び外周側ス
タンパホルダ7が配設されている。内周側スタンパホル
ダ6は、キャビティ内に突出するように形成された突部
6aを有している。この内周側スタンパホルダ6に形成
された突部6aは、スタンパ5の中心穴の径よりやや大
径であるような環状に形成されている。また、外周側ス
タンパホルダ7は、キャビティの外径よりもやや大径と
され、かつスタンパ5の外径よりもやや小径とされた中
心穴を有するリング状を呈して形成される。この外周側
スタンパホルダ7は、取付ねじ等によって固定金型1に
組み付けられている。
【0022】このスタンパ5は、中心穴を有するリング
状に形成され、一主面5aにグルーブが形成されてなる
領域を有し、一主面5aをキャビティ内に臨ませた状態
で固定金型1に取り付けられる。スタンパ5を固定金型
1に取り付ける際には、スタンパ5の中心穴を内周側ス
タンパホルダ6の突部6aと相対係合させるとともに、
スタンパ5の外周部を外周側スタンパホルダ7と固定金
型1との間に挟み込ませる。
【0023】また、固定金型1には、固定盤4との間に
冷媒が供給される冷媒流路9が形成されている。この冷
媒流路9は、図示しないが冷媒供給装置と接続され、冷
媒が供給されることにより固定金型1及びキャビティ内
を所望の温度に調節することができる。
【0024】さらに、固定金型1には、その略中心部
に、溶融した基板材料をキャビティ内に供給する供給路
となるスプルーブッシュ10が形成されている。スプル
ーブッシュ10は、キャビティに導通する端部とは反対
側の端部で材料供給装置(図示せず。)と連結されてい
る。そして、スプルーブッシュ10は、この材料供給装
置から溶融した基板材料がキャビティ内に供給される際
の供給路となる。
【0025】一方、可動金型2は、固定金型1に対して
相対向して配置されるとともに、図示しないガイド手段
や駆動手段により固定金型1に対して近接離間自在とさ
れている。可動金型2は、その略中心部に、成形された
ディスク基板の中心部を切断するパンチ11と、このパ
ンチ11により切断された中心部を押し出す押出しピン
12と、成形された基板を可動金型2より離型させるイ
ジェクトピン13とを備える。
【0026】このパンチ11は、スプルーブッシュ10
からキャビティ内に供給されて固化した基板材料のうち
でランナー部等を切断するものであり、成形されるディ
スク基板の中心穴と略同寸法の外径を有している。この
パンチ11は、図示しないガイド手段や駆動手段により
キャビティ内に突き出す方向に移動可能とされる。した
がって、キャビティ内に充填された基板材料が固化され
た後、このパンチ11によりランナー部等を切断し中心
穴が形成される。
【0027】押出しピン12は、棒状に形成されてパン
チ11の中心部に配設される。この押出しピン12は、
図示しないガイド手段や駆動手段によりキャビティ内に
突き出す方向に移動可能とされ、上述したパンチ11に
より切断された部分を除去する。したがって、キャビテ
ィ内に充填された基板材料が固化された後、この押出し
ピン12が押し出されることにより、ランナー部とスプ
ルーとを、すなわち、ランナー部とスプルーブッシュ1
0の供給路に溜まった基板材料とを除去することができ
る。
【0028】イジェクトピン13は、パンチ11の外形
と略同寸法の内径を有する筒状を呈して構成され、パン
チ11を囲むように配設されている。このイジェクトピ
ン13は、図示しないガイド手段や駆動手段によりキャ
ビティ内に突き出す方向に移動可能とされる。したがっ
て、キャビティ内に基板材料が充填され、上述したよう
にディスク基板の中心穴が形成された後、このイジェク
トピン13がディスク基板の内周側を押圧して可動金型
2から当該ディスク基板を離型させる。
【0029】また、この可動金型2には、キャビティを
構成する面の直下に位置してリング状に形成された冷媒
流路14が形成されている。この冷媒流路14は、上述
した固定金型1と同様に冷媒供給装置と連結され、冷媒
が供給されることにより可動金型2及びキャビティを所
望の温度に冷却することができる。
【0030】さらに、この可動金型2においては、外周
金型3との近傍の領域、すなわち、ディスク基板の外周
側に対応する領域が粗面15となっている。言い換える
と、固定金型1、可動金型2及び外周金型3により構成
されるキャビティにおいて、可動金型2の外周金型3と
の近傍の領域に粗面加工が施され、それ以外の領域に鏡
面加工が施される。
【0031】ここで、粗面加工は、例えば、研磨剤を用
いて可動金型2の所定の領域を研磨することにより行わ
れる。具体的には、先ず、図2に示すように、可動金型
2のキャビティを構成する面上に保護カバー20を載置
する。この保護カバー20は、キャビティを構成する面
よりもやや小径となるような円柱状とされ、キャビティ
を構成する面内における外周部Rを除く領域を覆う。言
い換えると、この保護カバー20を載置することによっ
て、キャビティを構成する面内における外周部Rを外方
に露出させる。
【0032】そして、ペースト状研磨剤を付着させた研
磨布を用いて、保護カバー20を載置した状態で外方に
露出する領域、すなわち、キャビティを構成する面内に
おける外周部Rを研磨する。これにより、キャビティを
構成する面内における外周部Rのみに対して粗面加工を
施すことができる。
【0033】また、粗面加工は、このようなペースト状
研磨剤を付着させた研磨布を用いた手法に限定されず、
ドライエッチング法を用いた手法であっても良い。この
ドライエッチング法では、先ず、可動金型2のキャビテ
ィを構成する面上にレジスト膜を形成し、プリベーク処
理を行った後、レジスト膜の所定の領域にレーザ光を照
射する。このとき、レーザ光は、キャビティを構成する
面内における外周部に対応する部分に、円周方向に沿っ
て複数本照射される。
【0034】その後、現像液等により現像処理を行い、
レーザ光が照射されたレジスト膜を、キャビティを構成
する面より除去する。これにより、残存するレジスト膜
は、キャビティを構成する面内における外周部に対応し
た部分に、円周方向に沿って形成された複数本の溝を有
する。この複数本の溝からは、キャビティを構成する面
が露出することとなる。
【0035】そして、残存したレジスト膜に対してポス
トベーク処理を行い、残存したレジスト膜をマスクとし
てドライエッチングを行う。これにより、キャビティを
構成する面のうちで、レジスト膜から露出する部分のみ
がエッチングされることとなる。その後、有機溶剤等を
使用してキャビティを構成する面上からレジスト膜を除
去する。ここで、有機溶剤は、例えば、アセトン等であ
る。
【0036】このドライエッチング法によれば、可動金
型2のキャビティを構成する面内における外周部に、複
数本の溝を形成することができる。言い換えると、この
ドライエッチング法によれば、複数本の溝からなる粗面
を、可動金型2のキャビティを構成する面内における外
周部に形成することができる。
【0037】一方、外周金型3は、環状に形成され、可
動金型2のキャビティを構成する面の外周にはめこむよ
うに取り付けられている。この外周金型3は、固定金型
1に対して近接動作及び離間動作する可動金型2と連動
して、固定金型1に対して近接動作及び離間動作する。
【0038】以上のように構成された金型装置では、デ
ィスク基板を成形するに際して、先ず、可動金型2及び
外周金型3を固定金型1に対して近接する方向に移動
し、固定金型1、可動金型2及び外周金型3が突き合わ
されてなるキャビティを形成する。
【0039】次に、キャビティ内に溶融した基板材料を
充填する。この基板材料としては、例えば、ポリカーボ
ネート(三菱瓦斯化学社製、商品名:H4000)等の
合成樹脂材料を例示することができる。この基板材料
は、材料供給装置内で加熱され溶融状態とされ、スプル
ーブッシュ10を供給路としてキャビティ内に供給され
る。
【0040】このとき、具体的に、合成樹脂材料の射出
時間は0.2〜0.7秒程度であり、充填時のピーク圧
力は約3.9MPa以下であり、また、合成樹脂材料の
充填量は22〜33mmである。また、このときの金型
装置の温度は、固定金型1が120〜140℃程度であ
り、可動金型2が115〜135℃程度であり、スプル
ーブッシュ10が55〜100℃程度であり、パンチ1
1が30〜80℃程度である。
【0041】次に、キャビティ内に充填された基板材料
を冷却して硬化させるとともに、当該基板材料に対して
型締めを行う。基板材料を冷却する際には、冷媒供給路
9,14に冷媒を供給する。キャビティ内に充填された
基板材料は、冷媒により冷却される。また、基板材料に
対して型締めを行う際には、可動金型2を固定金型1に
対して更に近接する方向に移動させる。このため、キャ
ビティ内に充填された基板材料は、加圧されることとな
り、スタンパ5の一主面5aに形成されたグルーブ等を
確実に転写する。これにより、成形されるディスク基板
上には、スタンパ5が転写されてなるグルーブが形成さ
れることとなり、転写されたグルーブを有する信号記録
領域が形成されることになる。
【0042】このとき、具体的に、型締め時の圧力は
4.9〜7.8MPa程度であり、型締め時間は約20
秒以下である。
【0043】次に、基板材料が充分に冷却されて硬化し
た後、パンチ11を固定金型1に対して近接する方向、
すなわち、キャビティ内に突き出す方向に移動させる。
パンチ11をキャビティ内に突き出す方向に移動させる
ことによって、固化した基板材料のうちでランナー部及
びスプルー部を切断することができる。これにより、キ
ャビティ内に充填された基板材料が固化された後、中心
穴が形成されることとなる。
【0044】次に、可動金型2を固定金型1に対して離
間する方向に移動させる。これにより、硬化したディス
ク基板は、固定金型1に取り付けられたスタンパ5から
離間することとなり、一主面を外方に露出することとな
る。すなわち、ディスク基板は、可動金型2及び外周金
型3により構成される空間内に、一主面を露出した状態
ではめられている。
【0045】またこのとき、金型装置では、押出しピン
12をキャビティ内に突き出す方向に移動することによ
って、上述したパンチ11により切断された部分を除去
する。言い換えると、この押出しピン12が押し出され
ることにより、ランナー部とスプルーとを、すなわち、
ランナー部とスプルーブッシュ10の供給路に溜まった
基板材料とを除去することができる。
【0046】次に、可動金型2及び外周金型3により形
成される空間内にはめられたディスク基板を取り出す。
このとき、金型装置では、イジェクトピン13をキャビ
ティ内に突き出す方向に移動することにより、ディスク
基板の内周側を押圧して可動金型2及び外周金型3によ
り構成される空間からディスク基板を離型させる。
【0047】このとき、この金型装置では、可動金型2
のキャビティを構成する面内における外周側が粗面15
とされている。このため、ディスク基板の外周側と可動
金型2との摩擦抵抗が低くなり密着力が低減することと
なる。したがって、このディスク基板を可動金型2及び
外周金型3から取り出すに際して、ディスク基板の外周
側が可動金型2に密着するようなことが防止され、ディ
スク基板が可動金型2から容易に離型する。すなわち、
この金型装置によれば、ディスク基板を可動金型2から
離型する際に、当該ディスク基板の外周部が可動金型2
に引っかかるようなことを防止できる。
【0048】このように、ディスク基板が可動金型2か
ら容易に離型する場合には、ディスク基板の離型に際し
て、当該ディスク基板の変形が抑制される。特に、この
金型装置では、ディスク基板の外周部近傍の歪みを抑制
することができる。このため、この金型装置によれば、
ディスク基板の外周部近傍におけるマイクロクラック等
の発生を確実に防止することができる。
【0049】特に、この金型装置では、可動金型2のキ
ャビティを構成する面内における外周部の表面粗度(R
max)を0.05〜1.0μmに規定することが好ま
しい。当該表面粗度(Rmax)が0.05未満である
場合には、可動金型2とディスク基板の外周部との密着
力を充分に低減することができず、その結果、ディスク
基板の外周部において引っかかり等が発生してしまう虞
がある。この場合、ディスク基板は、外周部において歪
みが発生し、当該外周部にマイクロクラック等が発生し
てしまう虞がある。また、当該表面粗度(Rmax)が
1.0μmより大である場合には、成形されたディスク
基板の外周部における凹凸が大きくなり、当該基板上に
形成する各種膜の塗りムラ等が発生しやすくなる虞があ
る。また、この場合には、可動金型2のキャビティを構
成する面内における外周部の表面粗度(Rmax)が大
きすぎるため、ディスク基板の外周部が可動金型2にく
いついてしまい、離型が良好に行われず歪みを発生する
虞がある。
【0050】なお、この表面粗度(Rmax)は、粗度
測定装置、例えば、テンコール・インスツルメンツ・ジ
ャパン株式会社製、商品名:TENCOR P−2を用
いて直接に測定することができる。
【0051】このため、可動金型2のキャビティを構成
する面内における外周部の表面粗度(Rmax)を0.
05〜1.0μmに規定することによって、成形された
ディスク基板の離型をより確実に行うことができ、ま
た、ディスク基板の外周部におけるマイクロクラック等
の発生を確実に防止することができる。
【0052】さらに、この金型装置では、可動金型2の
キャビティを構成する面内において、上述した信号記録
領域の外側に対応する領域に粗面15が形成されている
ことが好ましい。すなわち、粗面15は、スタンパ5の
一主面5aにおけるグルーブ等が形成された領域に対し
て対向しない位置に形成されていることが好ましい。し
たがって、この金型装置によれば、信号記録領域が転写
された一主面と反対側の他主面上における、当該信号記
録領域よりも外周部に粗面15が転写されることとな
る。
【0053】このため、ディスク基板を用いて作製され
た光磁気ディスクにおいては、信号記録領域にレーザ光
を照射したときに、外周部に形成された粗面により偏光
異常を生じてしまうようなことがなく、優れた記録再生
特性を示すことができる。したがって、このディスク基
板によれば、優れた記録再生特性を有する光磁気ディス
クを製造することができる。
【0054】次に、本発明に係る金型装置及びディスク
基板について、粗面を基板の中央部に設ける場合につい
て説明する。また、金型装置及びディスク基板につい
て、以下では、上述してきた粗面を基板の外周側に設け
る場合との相違点のみを説明する。具体的な相違点は、
可動金型2に対して粗面加工を施す領域と、可動金型2
に対して粗面加工を施す方法とである。以下では、この
相違点について詳しく説明する。
【0055】可動金型2においては、図1に示すよう
に、スタンパホルダ6との近傍の領域、すなわち、ディ
スク基板の中央部に対応する領域が粗面15aとなって
いる。言い換えると、固定金型1、可動金型2及び外周
金型3により構成されるキャビティにおいて、可動金型
2のスタンパホルダ6との近傍の領域に粗面加工が施さ
れ、それ以外の領域に鏡面加工が施される。
【0056】ここで、粗面加工は、例えば、研磨剤を用
いて可動金型2の所定の領域を研磨することにより行わ
れる。具体的には、先ず、図3に示すように、可動金型
2のキャビティを構成する面上に保護カバー21を載置
する。この保護カバー21は、キャビティを構成する面
よりもやや大径となるような円柱状とされ、この中心部
に円形の開口部を設けキャビティを構成する面内におけ
る内周部R2を除く領域を覆う。言い換えると、この保
護カバー21を載置することによって、キャビティを構
成する面内における内周部R2を外方に露出させる。
【0057】そして、ペースト状研磨剤、例えばダイヤ
モンドペイスト#2000相当を付着させた研磨布、例
えばフエルトバフ22を用いて、保護カバー21を載置
した状態で外方に露出する領域、すなわち、キャビティ
を構成する面内における内周部R2を研磨する。フエル
トバフ22は、保護カバー21の内周端面23に沿って
円周方向に研磨を行う。次に、可動金型2を有機溶剤等
で液体洗浄を行い、付着したペースト状研磨剤を洗い流
す。これにより、キャビティを構成する面内における内
周部R2のみに対して粗面加工を施すことができる。
【0058】また、粗面加工は、このようなペースト状
研磨剤を付着させた研磨布を用いた手法に限定されず、
ドライエッチング法を用いた手法であっても良い。
【0059】以上のように粗面加工を施された可動金型
2は、ディスク基板を成形するに際して、まず、可動金
型2及び外周金型3は、固定金型1に対して近接する方
向に移動し、固定金型1、可動金型2及び外周金型3が
突き合わされてなるキャビティを形成する。
【0060】次に、キャビティ内に溶融した基板材料を
充填する。この基板材料としては、例えば、ポリカーボ
ネート等の合成樹脂材料を例示することができる。この
基板材料は、材料供給装置内で加熱され溶融状態とさ
れ、図1に示すように、スプルーブッシュ10を供給路
としてキャビティ内に供給される。
【0061】このとき、具体的に、合成樹脂材料の射出
時間は0.2〜0.7秒程度であり、充填時のピーク圧
力は約3.9MPa以下であり、また、合成樹脂材料の
充填量は22〜33mmである。また、このときの金型
装置の温度は、固定金型1が120〜140℃程度であ
り、可動金型2が115〜135℃程度であり、スプル
ーブッシュ10が55〜100℃程度であり、パンチ1
1が30〜80℃程度である。
【0062】次に、キャビティ内に充填された基板材料
を冷却して硬化させるとともに、当該基板材料に対して
型締めを行う。基板材料を冷却する際には、冷媒供給路
9,14に冷媒を供給する。キャビティ内に充填された
基板材料は、冷媒により冷却される。また、基板材料に
対して型締めを行う際には、可動金型2を固定金型1に
対して更に近接する方向に移動させる。このため、キャ
ビティ内に充填された基板材料は、加圧されることとな
り、スタンパ5の一主面5aに形成されたグルーブ等を
確実に転写する。これにより、成形されるディスク基板
上には、スタンパ5が転写されてなるグルーブが形成さ
れることとなり、転写されたグルーブを有する信号記録
領域が形成されることになる。
【0063】このとき、具体的に、型締め時の圧力は
4.9〜7.8MPa程度であり、型締め時間は約20
秒以下である。
【0064】次に、基板材料が充分に冷却されて硬化し
た後、パンチ11を固定金型1に対して近接する方向、
すなわち、キャビティ内に突き出す方向に移動させる。
パンチ11をキャビティ内に突き出す方向に移動させる
ことによって、固化した基板材料のうちでランナー部及
びスプルー部を切断することができる。これにより、キ
ャビティ内に充填された基板材料が固化された後、中心
穴が形成されることとなる。
【0065】次に、可動金型2を固定金型1に対して離
間する方向に移動させる。これにより、硬化したディス
ク基板は、固定金型1に取り付けられたスタンパ5から
離間することとなり、一主面を外方に露出することとな
る。すなわち、ディスク基板は、可動金型2及び外周金
型3により構成される空間内に、一主面を露出した状態
ではめられている。
【0066】またこのとき、金型装置では、押出しピン
12をキャビティ内に突き出す方向に移動することによ
って、上述したパンチ11により切断された部分を除去
する。言い換えると、この押出しピン12が押し出され
ることにより、ランナー部とスプルーとを、すなわち、
ランナー部とスプルーブッシュ10の供給路に溜まった
基板材料とを除去することができる。
【0067】次に、可動金型2及び外周金型3により形
成される空間内にはめられたディスク基板を取り出す。
このとき、金型装置では、イジェクトピン13をキャビ
ティ内に突き出す方向に移動することにより、ディスク
基板の内周側を押圧して可動金型2及び外周金型3によ
り構成される空間からディスク基板を離型させる。
【0068】このとき、この金型装置では、図1に示す
ように、可動金型2のキャビティを構成する面内におけ
る内周側が粗面15aとされている。このため、ディス
ク基板の内周側と可動金型2との摩擦抵抗が低くなり密
着力が低減することとなる。したがって、このディスク
基板を可動金型2及び外周金型3から取り出すに際し
て、ディスク基板の内周側が可動金型2に密着するよう
なことが防止され、ディスク基板が可動金型2から容易
に離型する。すなわち、この金型装置によれば、ディス
ク基板を可動金型2から離型する際に、当該ディスク基
板の内周部が可動金型2に引っかかるようなことを防止
できる。
【0069】このように、ディスク基板を可動金型2か
ら容易に離型することができるため、離型時に生じる当
該ディスク基板の変形を抑制することができる。特に、
この金型装置では、ディスク基板の内周部近傍の歪みを
抑制することができる。このため、この金型装置によれ
ば、ディスク基板の内周部近傍におけるマイクロクラッ
ク等の発生を確実に防止することができる。
【0070】特に、この金型装置では、可動金型2のキ
ャビティを構成する面内における内周部の表面粗度(R
max)を1.5〜3.5μmに規定することが好まし
い。当該表面粗度(Rmax)が1.5未満である場合
には、可動金型2とディスク基板の内周部との密着力を
充分に低減することができず、その結果、ディスク基板
の内周部において引っかかり等が発生してしまう虞があ
る。この場合、ディスク基板は、内周部において歪みが
発生し、当該内周部にマイクロクラック等が発生してし
まう虞がある。また、当該表面粗度(Rmax)が3.
5μmより大である場合には、成形されたディスク基板
の内周部における凹凸が大きくなり、当該基板上に形成
する各種膜の塗りムラ等が発生しやすくなる虞がある。
また、この場合には、可動金型2のキャビティを構成す
る面内における内周部の表面粗度(Rmax)が大きす
ぎるため、ディスク基板の内周部が可動金型2にくいつ
いてしまい、離型が良好に行われず歪みを発生する虞が
ある。
【0071】このため、可動金型2のキャビティを構成
する面内における内周部の表面粗度(Rmax)を1.
5〜3.5μmに規定することによって、成形されたデ
ィスク基板の離型をより確実に行うことができ、また、
ディスク基板の内周部におけるマイクロクラック等の発
生を確実に防止することができる。
【0072】さらに、この金型装置では、可動金型2の
キャビティを構成する面内において、上述した信号記録
領域の外側に対応する領域に粗面15aが形成されてい
ることが好ましい。すなわち、粗面15aは、スタンパ
5の一主面5aにおけるグルーブ等が形成された領域に
対して対向しない位置に形成されていることが好まし
い。したがって、この金型装置によれば、信号記録領域
が転写された一主面と反対側の他主面上における、当該
信号記録領域よりも内周部に粗面15aが転写されるこ
ととなる。
【0073】このため、ディスク基板を用いて作製され
た光磁気ディスクにおいては、信号記録領域にレーザ光
を照射したときに、内周部に形成された粗面により偏光
異常を生じてしまうようなことがなく、優れた記録再生
特性を示すことができる。したがって、このディスク基
板によれば、優れた記録再生特性を有する光磁気ディス
クを製造することができる。
【0074】上述したように内周側を研磨し粗面を形成
する場合において、研磨前と研磨後との可動金型2の表
面粗度(Rmax)を測定した結果を以下に示す。
【0075】まず、研磨前の可動金型2の表面粗度(R
max)は、図4の特性図に示すように、0.0144
μmとなり、非常に滑らかな平面である。次に、上記研
磨加工を施した研磨後の可動金型2の表面粗度(Rma
x)は、図5の特性図に示すように、2.71μmとな
り、上述した1.5〜3.5μmの範囲となり、成形さ
れたディスク基板を確実に離型することができる理想的
な値である。
【0076】ところで、本発明に係る金型装置及びディ
スク基板は、上述したような実施の形態に限定されるも
のではなく、他の実施の形態として示す金型装置及びこ
れを用いて成形されたディスク基板であっても良い。他
の実施の形態として示す金型装置は、図6に示すよう
に、内周面に粗面25が形成されてなる外周金型26を
備えている。なお、他の実施の形態として示す金型装置
の説明において、図1に示した金型装置と同一の構成及
び部材に関しては同一の符号を付することにより詳細な
説明を省略する。
【0077】この金型装置では、外周金型26において
キャビティを構成する面に粗面25が形成されている。
言い換えると、この金型装置では、外周金型26におけ
るキャビティを構成する面を粗面25とすることによ
り、キャビティを構成する面のうち基板の外周端面に対
応する領域が粗面とされたことになる。
【0078】このとき、外周金型26の内周面は、例え
ば、成形される基板の厚み方向、すなわち、ディスク基
板が離型する方向と平行にスジ状の凹凸を形成すること
により粗面25とされる。具体的には、エメリーペーパ
(商品名)の1500番を使用して表面粗度(Rma
x)が1.0μmとなるようにスジを形成する。なお、
外周金型26の内周面に粗面25を形成する手法として
は、これに限定されず、研磨剤や研磨布を使用する手法
を使用しても良い。
【0079】成形されたディスク基板を可動金型2から
離型させるに際して、このように外周金型26の内周面
を粗面25とすることによりディスク基板を容易に取り
出すことができる。このとき、この金型装置では、外周
金型26におけるキャビティを構成する面が粗面25と
されている。このため、ディスク基板の外周端面と外周
金型26との密着力が低減することとなる。したがっ
て、このディスク基板を可動金型2及び外周金型26か
ら取り出すに際して、ディスク基板の外周端面が外周金
型26に密着するようなことが防止され、ディスク基板
が可動金型2から容易に離型する。すなわち、この金型
装置によれば、ディスク基板を可動金型2から離型する
際に、当該ディスク基板の外周端面が外周金型26に引
っかかるようなことを防止できる。
【0080】したがって、ディスク基板の離型が容易と
なり離型時における、当該ディスク基板の変形が抑制さ
れる。特に、この金型装置では、ディスク基板の外周部
近傍の歪みを抑制することができる。このため、この金
型装置によれば、ディスク基板の外周部近傍におけるマ
イクロクラック等の発生を確実に防止することができ
る。
【0081】具体的に、外周金型26の内周面が粗面2
5とされた金型装置を用いてディスク基板を成形し、こ
のディスク基板を用いて図7に示すような光磁気ディス
ク(以下、「ディスクA」と呼ぶ。)を作製した。ま
た、この光磁気ディスクと比較するため、外周金型及び
可動金型のキャビティを構成する面を鏡面とした従来の
金型装置(図示せず。)を用いて従来のディスク基板を
成形し、このディスク基板を使用して従来の光磁気ディ
スク(以下、「ディスクB」と呼ぶ。)を作製した。
【0082】これらディスクA及びディスクBは、成形
されたディスク基板30と、このディスク基板30上に
順に形成されたSiN等からなる第1の誘電体膜31、
TeFeCo等からなる光磁気記録膜32、SiN等か
らなる第2の誘電体膜33、Al等からなる反射膜34
及び合成樹脂等からなる保護膜35とから構成されてい
る。これらディスクA及びディスクBでは、光磁気記録
膜32に対して、所定のレーザ光をディスク基板側から
照射してレーザ光が照射された部分をキュリー温度まで
昇温するとともに磁界を印加し、その後、キュリー温度
以下に冷却されることによって、印加された磁界に応じ
た磁化が形成されることにより信号を記録する。また、
ディスクA及びディスクBでは、信号を再生する際、光
磁気記録膜32に対してディスク基板30側から所定の
レーザ光を照射して反射膜34で反射したレーザ光を検
出し、磁化方向の違いによるカー回転角の変化を測定す
る。このように、ディスクA及びディスクBでは、信号
の記録再生に際してディスク基板30側から所定のレー
ザ光を照射している。このため、ディスク基板30の両
主面にマイクロクラックが形成されている場合には、レ
ーザ光のカー回転角を正確に測定できないことがある。
【0083】これらディスクA及びディスクBに関し
て、外周部近傍のマイクロクラックの発生を検証するた
め、外周端から2mm(半径41mm)の位置における
プッシュ−プル信号を測定した。ディスクAにおけるプ
ッシュ−プル信号は、図8に示すように、非常にばらつ
きの少ない波形となった。これに対して、ディスクBに
おけるプッシュ−プル信号は、図9に示すように、比較
的ばらつきの多い波形となった。そして、これらの波形
を有する信号をデジタルオシロスコープにてそれぞれサ
ンプリングし、中心線からのばらつきを測定した。そし
て、ばらつきの標準偏差を、トラックをまたぐときの信
号振幅で規格化した値を評価に用いた。その結果、図8
に示した波形における評価値は4.4%であり、図9に
示した波形における評価値は8.2%であった。
【0084】これら図8及び図9に示した結果から、デ
ィスクAでは、外周部近傍におけるプッシュ−プル信号
の信号特性に優れ、ディスクBと比較して外周部近傍に
おけるマイクロクラックの発生が減少していることがわ
かる。このため、ディスクAは、偏光異常の発生が低減
され、ディスクBと比較して優れた記録再生特性を示す
ことがわかる。
【0085】また、ばらつきの標準偏差を用いてトラッ
クをまたぐときの信号振幅で規格化した評価値を、半径
方向の様々な位置で測定した結果を図10に示す。この
図10からわかるように、ディスクAに関しては、半径
方向の位置の違いに依存せず、ほぼ一定の評価値を示す
ことがわかる。これに対して、ディスクBでは、外周部
近傍における評価値が高い値を示し、内周側になるにつ
れてディスクAの評価値に近づいていることが判る。こ
のように、ディスクBでは、半径方向に位置の違いに依
存して評価値が変化しており、外周部近傍を信号記録領
域として使用することが困難であることが判る。これに
対して、ディスクAでは、外周部近傍における評価値が
低く、半径方向において安定した評価値を示すことか
ら、外周部近傍をも信号記録領域として使用することが
可能となる。
【0086】特に、このディスク基板では、外周から3
mm以内の領域に信号記録領域を形成するような場合で
も、外周から3mm以内の領域においてマイクロクラッ
クの発生を防止することができる。このため、このディ
スク基板は、外周から3mm以内の領域に信号記録領域
を有するような光磁気ディスクに使用されて好適であ
る。
【0087】また、この外周金型26の内周面に形成さ
れた粗面25は、その表面粗度(Rmax)が0.4〜
5.0μmであることが好ましい。外周金型26の粗面
25における表面粗度(Rmax)が0.4μm未満の
場合には、ディスク基板の外周端面と外周金型26との
摩擦抵抗を低減することができない虞がある。また、外
周金型26の粗面25における表面粗度(Rmax)が
5.0μmより大である場合には、外周金型26の粗面
25を構成する凹凸にディスク基板が食いつくといった
現象が発生する虞がある。このため、ディスク基板の外
周端面と外周金型26との密着力を十分に低減すること
により当該ディスク基板を確実に離型させるためには、
外周金型26の粗面25表面粗度(Rmax)を0.4
〜5.0μmとすることが好ましい。
【0088】さらに、この場合、成形されたディスク基
板の両主面上には、粗面が転写されるようなことがな
い。このため、ディスク基板では、信号記録領域を外周
方向に広く形成することができる。言い換えると、この
ディスク基板によれば、外周端近傍まで信号記録領域が
形成されたような場合でも、当該信号記録領域に粗面が
形成されることがなく、且つ、外周端近傍におけるマイ
クロクラックの発生を確実に防止することができる。
【0089】一方、この金型装置においては、図1に示
した金型装置と同様に、可動金型2のキャビティを構成
する面内における外周領域を粗面とすることが好まし
い。言い換えると、図1に示した金型装置において、外
周金型3の内周面を、上述したような粗面とすることが
好ましい。
【0090】このように、可動金型2のキャビティを構
成する面内における外周領域と外周金型3,26の内周
面とを粗面とした場合には、成形されたディスク基板に
おける外周部と可動金型2との密着力が低下するととも
に、成形されたディスク基板における外周端面と外周金
型3,26との密着力が低下する。このため、金型装置
は、成形されたディスク基板をより容易に離型させるこ
とができる。したがって、この金型装置によれば、成形
されたディスク基板の外周部におけるマイクロクラック
をより確実に防止することができる。
【0091】ところで、上述したような金型装置では、
固定金型1にスタンパ5が取り付けられたような構成で
あったが、本発明は、このような金型装置に限定される
ものではない。すなわち、本発明に係る金型装置及びデ
ィスク基板は、図11に示すように、可動金型2にスタ
ンパ5が取り付けられたような構成の金型装置及びこの
金型装置により成形されたディスク基板であってもよ
い。
【0092】この金型装置では、内周側スタンパホルダ
6及び外周側スタンパホルダ7が可動金型2に配設され
ている。そして、スタンパ5は、内周側スタンパホルダ
6及び外周側スタンパホルダ7により可動金型2に取り
付けられている。この金型装置においては、固定金型
1、可動金型2及び外周側スタンパホルダ7によりキャ
ビティが構成される。したがって、この金型装置では、
外周側スタンパホルダ7の内周面がディスク基板の外周
端面を成形する。
【0093】このように構成された金型装置は、キャビ
ティ内に露出するスタンパ5の外周部40及び/又は外
周側スタンパホルダ7の内周面41を粗面としている。
これにより、上述した場合と同様に、成形されたディス
ク基板を離型する際に、当該ディスク基板の外周近傍及
び/又は当該ディスク基板の外周端面とキャビティを構
成する面との密着性が低下する。したがって、この金型
装置を用いた場合も、成形されたディスク基板は、その
外周部においてマイクロクラックが低減さたものとな
る。
【0094】ところで、本発明に係る金型装置及びディ
スク基板は、上述したような実施の形態に限定されるも
のではなく、例えば、図示はしないが、ディスク基板の
中央部に中心穴である開口部を持たないディスク基板を
成形する金型装置と、この金型装置により形成される開
口部を持たないディスク基板にも応用することができ
る。
【0095】この金型装置において、可動金型又は固定
金型は、キャビティを構成する面のうち、成形される基
板の少なくとも一部に対応する領域が粗面とされたこと
を特徴とする。この粗面が形成される領域は、上述た実
施の形態と同様に、中央部及び/又は外周側である。
【0096】上述した場合と同様に、形成されたディス
ク基板を離型する際に、当該ディスク基板とキャビティ
を構成する面との密着性が低下する。したがって、この
金型装置を用いた場合も、成形されたディスク基板は、
その中央部及び/又は外周部においてマイクロクラック
が低減さたものとなる。
【0097】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
係る金型装置では、可動金型又は固定金型におけるキャ
ビティを構成する面のうち基板の少なくとも一部に対応
する領域が粗面とされている。このため、金型装置で
は、成形される基板と可動金型との摩擦抵抗を低減する
ことができる。したがって、この金型装置によれば、成
形された基板を、マイクロクラックによる偏光異常を発
生させることなく容易に離型させることができる。
【0098】また、本発明に係るディスク基板は、少な
くとも一部の領域が粗面とされた金型装置により成形さ
れたものである。このため、ディスク基板は、金型装置
の可動金型又は固定金型と密着することなく、容易に離
型されることとなる。したがって、このディスク基板
は、マイクロクラック等が発生することなく、優れた表
面性を有する。これにより、ディスク基板は、中央部及
び外周部近傍にまで信号記録領域を有するような、高容
量光ディスクに好適なものとなる。
【0099】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例として示す金型装置の要部断面図
である。
【図2】可動金型の外周部に粗面を形成する際に使用さ
れる保護カバー及び可動金型の要部断面図である。
【図3】可動金型の内周部に粗面を形成する際に使用さ
れる保護カバー及び可動金型の要部断面図である。
【図4】研磨前の可動金型の表面粗さを測定した特性図
である。
【図5】研磨後の可動金型の表面粗さを測定した特性図
である。
【図6】本発明の他の例として示す金型装置を構成する
外周金型の斜視図である。
【図7】ディスク基板を用いて作製した光磁気ディスク
の要部断面図である。
【図8】ディスクAの外周部におけるプッシュ−プル信
号の波形図である
【図9】ディスクBの外周部におけるプッシュ−プル信
号の波形図である
【図10】ディスクA及びディスクBの半径方向におけ
る位置と評価値との関係を示す特性図である。
【図11】本発明の他の例として示す金型装置の要部断
面図である。
【図12】従来の金型装置により成形されたディスク基
板の概略図である。
【符号の説明】
1 固定金型、2 可動金型、3 外周金型、5 スタ
ンパ、6 内周側スタンパホルダ、7 外周側スタンパ
ホルダ、15 粗面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福島 義仁 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 清水 純 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 外崎 克也 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも固定金型と可動金型とを対向
    するように突き合わせてキャビティを構成し、このキャ
    ビティ内に基板材料を充填することにより基板を成形す
    る金型装置において、 上記可動金型又は固定金型は、キャビティを構成する面
    のうち、成形される基板の少なくとも一部に対応する領
    域が粗面とされたことを特徴とする金型装置。
  2. 【請求項2】 上記粗面は、上記基板の主面の外周部に
    対応する領域に沿って沿って形成された複数の溝からな
    ることを特徴とする請求項1記載の金型装置。
  3. 【請求項3】 上記粗面の表面粗度(Rmax)は、
    0.05〜1.0μmであることを特徴とする請求項2
    記載の金型装置。
  4. 【請求項4】 上記粗面は、上記基板の主面の中央部に
    対応する領域に沿って形成された複数の溝からなること
    を特徴とする請求項1記載の金型装置。
  5. 【請求項5】 上記粗面の表面粗度(Rmax)は、
    1.5〜3.5μmであることを特徴とする請求項4記
    載の金型装置。
  6. 【請求項6】 上記可動金型又は固定金型は、上記基板
    の外周端面を成形する外周金型を有することを特徴とす
    る請求項1記載の金型装置。
  7. 【請求項7】 上記粗面は、上記外周金型に形成された
    ことを特徴とする請求項6記載の金型装置。
  8. 【請求項8】 上記粗面は、上記外周金型の高さ方向に
    形成された複数の溝からなることを特徴とする請求項6
    記載の金型装置。
  9. 【請求項9】 上記粗面の表面粗度(Rmax)は、
    0.4〜5.0μmであることを特徴とする請求項7記
    載の金型装置。
  10. 【請求項10】 上記可動金型又は固定金型のキャビテ
    ィを構成する面に取り付けられ、上記基板の一主面内に
    おける信号記録領域を規定するスタンパを有し、上記粗
    面は、上記スタンパにより規定される信号記録領域以外
    の領域に形成されたことを特徴とする請求項1記載の金
    型装置。
  11. 【請求項11】 上記粗面は、上記スタンパの信号記録
    領域を規定する外側に形成されたことを特徴とする請求
    項10記載の金型装置。
  12. 【請求項12】 少なくとも固定金型と可動金型とを対
    向するように突き合わせてキャビティを構成してなる金
    型装置の当該キャビティ内に基板材料を充填することに
    より成形されたディスク基板において、 上記可動金型又は固定金型により成形された領域のうち
    中央部及び/又は外周側が粗面とされたことを特徴とす
    るディスク基板。
  13. 【請求項13】 上記ディスク基板の中央部に、開口部
    を有することを特徴とする請求項12記載のディスク基
    板。
  14. 【請求項14】 上記粗面は、信号記録領域を除く領域
    に形成されたことを特徴とする請求項12記載のディス
    ク基板。
  15. 【請求項15】 上記粗面は、一主面上に形成されたこ
    とを特徴とする請求項12記載のディスク基板。
  16. 【請求項16】 上記粗面の外周側の表面粗度(Rma
    x)は、0.05〜1.0μmであることを特徴とする
    請求項15記載のディスク基板。
  17. 【請求項17】 上記粗面は、外周端面に形成されたこ
    とを特徴とする請求項12記載のディスク基板。
  18. 【請求項18】 上記粗面は、高さ方向に形成された複
    数の溝からなることを特徴とする請求項17記載のディ
    スク基板。
  19. 【請求項19】 上記粗面の表面粗度(Rmax)は、
    0.4〜5.0μmであることを特徴とする請求項17
    記載のディスク基板。
  20. 【請求項20】 上記粗面の中央部の表面粗度(Rma
    x)は、1.5〜3.5μmであることを特徴とする請
    求項15記載のディスク基板。
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