JP2000346859A - 速度信号検出装置 - Google Patents

速度信号検出装置

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JP2000346859A
JP2000346859A JP11159458A JP15945899A JP2000346859A JP 2000346859 A JP2000346859 A JP 2000346859A JP 11159458 A JP11159458 A JP 11159458A JP 15945899 A JP15945899 A JP 15945899A JP 2000346859 A JP2000346859 A JP 2000346859A
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signal
output signal
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encoder output
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JP11159458A
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Masafumi Kubota
雅史 窪田
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NEC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 偏心、むらによる誤差項を含んだ2相の近似
正弦波信号を出力する回転型エンコーダを用いても、検
出リップルの少ない速度信号を得る速度信号検出装置を
提供すること。 【解決手段】 ループカウンタ10の出力と予め実験的
に求めたエンコーダ出力の代表特性から算出した補正係
数を補正表11に記憶しておき、切替器9の出力に基づ
き、マルチプロセッサ12でエンコーダ出力に含まれる
偏心、むらによる誤差項を近似的に算出し、エンコーダ
出力、エンコーダ微分出力の補正値を加算器13〜16
に加えて補正されたエンコーダ出力と、エンコーダ微分
出力を乗算器17,18で乗算し、減算器19で減算
し、速度検出信号を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、回転型エンコー
ダを使用した速度信号検出装置に関し、特に現在のルー
プカウンタ出力信号と切替器出力信号からエンコーダの
回転角を近似的に確定し、予め実験的に求めてあるエン
コーダ出力パタンの代表特性を記憶した補正表より、エ
ンコーダ出力に含まれる偏心、むらによる誤差項の現在
の回転角における成分を近似的に抽出し、エンコーダ出
力、エンコーダ微分出力を調整するするようにした速度
信号検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近似正弦波信号を出力するエンコーダを
用いた速度信号検出装置においては、速度検出リップル
による速度検出誤差の発生を抑制する方策が必須とな
る。
【0003】従来のこの種速度検出方法の第1の手法と
して、たとえば、特開昭58−79165号公報(以
下、第1公報という)、特開昭60−25454号公報
(以下、第2公報という)、特開平1−206263号
公報(以下、第3公報という)では、回転装置の回転量
や直線装置の移動量によって、近似正弦波信号sin
(ωt)および近似余弦波信号cos(ωt)を出力す
るエンコーダを使用し、次の式(1)に基づき、エンコ
ーダ速度検出信号:ωを導出する手法が開示されてい
る。この式(1)におけるtは時間である。 ω=−sin(ωt)×d/dt{cos(ωt)}+d/dt{sin(ωt)}×cos(ωt)……(1)
【0004】また、第2の手法としては、特開昭59−
116551号公報(以下、第4公報という)、特開昭
59−120961号公報(以下、第5公報という)、
特開昭59−120962号公報(以下、第6公報とい
う)では、90度の位相差を有する2相の正弦波信号を
出力するエンコーダを使用し、正弦波信号の位相角±4
5度内の近似的線形領域を選択的に切り替えて抽出し、
微分することで、近似的な速度検出信号を得る手法が開
示されている。加えて、特開平6−201403号公報
(以下、第7公報という)、特開平9−127141号
公報(以下、第8公報という)では、非選択中の正弦波
信号の極値を抽出し、正弦波信号振幅の正規化を実施す
ることで、エンコーダの各相間の正弦波信号振幅のばら
つきにより発生する速度検出リップルを削減する手法が
開示されている。
【0005】上記第2の手法は、いずれも正弦波関数の
位相角0度近辺での線形性を仮定しているため、原理上
速度検出リップルの発生を伴う。速度検出リップルを削
減させるためには、上記第4公報〜第6公報で開示され
たローパスフィルタで検出速度に含まれるリップル成分
を平滑化すること、および上記第8公報に開示されたエ
ンコーダ出力の相数を増加させることなどの対策が必要
となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、回転型エンコ
ーダに上記従来の第1手法を適用した場合、エンコーダ
の偏心、磁気式のエンコーダにおける磁石の着磁強度む
ら、光学式のエンコーダにおける反射板の反射率むらに
より、エンコーダ出力に混入するエンコーダ回転に同期
した誤差項に起因して発生するエンコーダ回転速度検出
リップルを抑制できないという課題があった。
【0007】また、上記従来の第2手法を適用した場
合、ローパスフィルタでリップルの平滑化を行うと、速
度検出帯域がローパスフィルタにおける位相遅れにより
狭められるといった課題が有り、速度検出帯域を広げる
ためには、エンコーダ出力の相数を増加させ、リップル
自体を削減する必要があり、エンコーダの価格上昇、構
造の複雑化を招くといった課題があった。
【0008】この発明は、上記従来の課題を解決するた
めになされたもので、偏心、むらによる誤差項を含んだ
2相の近似正弦波信号を出力する回転型エンコーダを用
いた際にも、検出リップルが少なく、精度の高いエンコ
ーダ回転速度信号を得ることができる速度信号検出装置
を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この本発明の速度信号検出装置は、回転型エンコー
ダの回転位相に同期して、エンコーダ回転周期のn倍
(n=1、2・・・)の周期で出力される位相が互いに
Φ(≠0、π、2π・・・)ずれた近似正弦波状の第1
相エンコーダ出力信号と第2相エンコーダ出力信号のそ
れぞれの極性を反転してそれぞれ極性反転信号を出力す
る第1反転器と第2反転器と、上記第1相エンコーダ出
力信号と上記第2相エンコーダ出力信号および上記第1
反転器から出力される極性反転信号と上記第2反転器か
ら出力される極性反転信号のいずれか2つを任意に組み
合わせて比較を行い、各2つずつ比較する信号の大小に
応じて2値化された第1比較信号と第2比較信号を出力
する比較手段と、上記第1比較信号と上記第2比較信号
の2つの比較信号を4逓倍して、「1」から「4n」の
範囲で円環状にアップ/ダウンカウントしてカウント値
を出力するループカウンタと、上記2つの比較信号に応
じて上記第1相エンコーダ出力信号とその極性反転信号
および上記第2相エンコーダ出力信号とその極性反転信
号の1つを選択して切替器出力信号を出力する切替器
と、あらかじめ実験的に測定した上記第1相エンコーダ
出力信号と上記第2相エンコーダ出力信号の極値、上記
第1相エンコーダ出力信号と上記第2相エンコーダ出力
信号のうちの一方が極値をとったときの上記切替器の出
力値、上記ループカウンタのアップ/ダウンカウント遷
移点での上記切替器の出力値、上記第1相エンコーダ出
力信号の基本波の片振幅値および上記第2相エンコーダ
出力信号の基本波の片振幅値より算出した補正係数を上
記ループカウンタの出力値に対応させて記憶した補正表
と、上記ループカウンタの出力値に応じて上記補正表の
データを選択して上記切替器の出力との積和演算を行
い、少なくとも上記第1相エンコーダ出力信号の補正デ
ータと上記第2相エンコーダ出力信号の補正データを算
出して出力するマルチプロセッサと、上記マルチプロセ
ッサから出力される少なくとも上記第1相エンコーダ出
力信号の上記補正データと上記第2相エンコーダ出力信
号の上記補正データおよび少なくとも上記第1相エンコ
ーダ出力信号と上記第2相エンコーダ出力信号から上記
第1相エンコーダ出力信号と上記第2相エンコーダ出力
信号に含まれるエンコーダにおける偏心およびむらによ
る誤差項の現在の回転角における成分を近似的に抽出し
てエンコーダ出力信号とエンコーダ微分出力を調整する
抽出調整手段とを備えることを特徴とする。
【0010】そのため、比較手段で第1相エンコーダ出
力信号と第2相エンコーダ出力信号とを比較して両信号
の大小に応じて2値化された第1比較信号をループカウ
ンタと切替器に出力するとともに、第1相エンコーダ出
力信号の反転信号と第2相エンコーダ出力信号とを比較
して両信号の大小に応じて2値化された第2比較信号を
ループカウンタと切替器に出力し、第1比較信号と第2
比較信号をループカウンタにより4逓倍して「1」から
「4n」の範囲で円環状にアップ/ダウンカウントして
カウント値をマルチプロセッサに出力する。切替器で
は、第1比較信号と第2比較信号に応じて第1相エンコ
ーダ出力信号とその反転信号および第2相エンコーダ出
力信号とその反転信号から1つを選択してマルチプロセ
ッサに出力し、マルチプロセッサではループカウンタの
出力値に応じて補正表のデータを選択して、このデータ
を切替器の出力との積和演算を行い、少なくとも第1相
エンコーダ出力信号の補正値と第2相エンコーダ出力信
号の補正値を算出する。マルチプロセッサから出力され
た少なくとも第1相エンコーダ出力信号の補正値と第2
相エンコーダ出力信号の補正値と、少なくとも第1相エ
ンコーダ出力信号と第2相エンコーダ出力信号とから抽
出調整手段により、エンコーダ出力に含まれる偏心、む
らによる誤差項の現在の回転角における成分を近似的に
抽出し、エンコーダ出力、エンコーダ微分出力を調整す
るようにしたので、エンコーダ出力に含まれる偏心、む
らの成分を近似的に除去できるため、エンコーダ出力よ
り生成した速度において速度信号検出信号リップルを低
減することが可能となり、精度の高いエンコーダ回転速
度信号を得ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】次に、この発明による速度信号検
出装置の実施の形態について図面に基づき説明する。図
1はこの発明の第1実施の形態の構成を示すブロック図
である。図1において、第1エンコーダ信号出力器1か
ら第1相エンコーダ出力信号が出力されて第1反転器
3、第1比較器7、切替器9、第1微分器5、第1加算
器13にそれぞれ入力される。第2エンコーダ信号出力
器2から第2相エンコーダ出力信号が第2反転器4、第
2比較器8、切替器9、第2微分器6、第3加算器15
にそれぞれ入力される。
【0012】第1エンコーダ信号出力器1は、次の
(2)式で近似表記されるエンコーダ回転角θ(t)の
関数Ysを出力する。 Ys=ks〔sin{n×θ(t)}+ds{θ(t)}〕…………(2) この(2)式において、 t:時間、 ds{θ(t)}:誤差項、 ks:定数 である。
【0013】第2相エンコーダ信号出力器2は、次の
(3)式で近似表記されるエンコーダ回転角θ(t)の
関数Ycを出力する。 Yc=kc〔sin{n×θ(t)+φ}+dc{θ(t)}〕……(3) この(3)式において、 t:時間、 dc{θ(t)}:誤差項、 kc:定数 である。
【0014】この(2)式、(3)式において、後述す
る誤差項の線形近似精度を最大限に発揮するためには、
ks≒kc、エンコーダ出力信号に含まれる直流オフセ
ット量≒0、φ≒±π/2であることが望ましい。エン
コーダ出力信号定数、直流オフセットは、図には示さな
い信号増幅回路、直流オフセット加算回路によりそれぞ
れ補正した後、この発明の速度信号検出装置を使用すれ
ばよい。
【0015】上記第1反転器3は、第1相エンコーダ信
号出力器1から出力される第1相エンコーダ出力信号、
すなわち、上記(2)式で示す関数Ysを入力し、関数
Ysの極性反転信号Ysmを出力して、切替器9に送出
する。同様にして、第2反転器4は、第2相エンコーダ
信号出力器2から出力される第2相エンコーダ出力信
号、すなわち、上記(3)式に示す関数Ycを入力し、
関数Ycの極性反転信号Ycmを出力して、切替器9に
出力する。
【0016】第1微分器5は、上記関数Ysを入力し、
関数Ysの時間微分信号d/dt(Ys)を出力して第
2加算器14に送出する。第2微分器6は、上記関数Y
cを入力し、関数Ycの時間微分信号d/dt(Yc)
を出力して、第4加算器16に送出する。
【0017】第1比較器7は、上記関数YsとYcを入
力し、関数YsとYcの大小により2値化された比較信
号Cmp1を出力して、ループカウンタ10と切替器9
に出力する。第2比較器8は、第1反転器3から出力さ
れる極性反転信号Ysmと上記関数Ycを入力し、極性
反転信号Ysmと関数Ycの大小により2値化された比
較信号Cmp2を出力してループカウンタ10と切替器
9に送出する。この第1比較器7と、第2比較器8とに
より比較手段Aを構成している。
【0018】切替器9は、比較信号Cmp1と、比較信
号Cmp2と、関数Ysと、関数Ycと、反転信号Ys
mと、反転信号Ycmを入力し、比較信号Cmp1とC
mp2の4通りの組み合せ状態にしたがい、関数Ys
と、関数Ycと、反転信号Ysmと、反転信号Ycmの
内の1つを選択し、切替器出力信号Yselとしてマル
チプロセッサ12に出力する。また、上記ループカウン
タ10は、比較信号Cmp1とCmp2を入力し、比較
信号Cmp1とCmp2を4逓倍し、「1」から「4
n」の範囲で円環状にアップ/ダウンカウントしたカウ
ント値iを出力する。
【0019】マルチプロセッサ12は、ループカウンタ
10から出力されるカウント値iと、切替器9から出力
される切替器出力信号Yselと、カウント値iに基づ
き選択した補正表11の出力データを入力し、関数Ys
の補正値Δspと、関数Ysの時間微分信号d/dt
(Ys)の補正値Δsvと、関数Ycの補正値Δcp
と、反転信号Ycmの補正値Δcvを算出し、出力す
る。
【0020】第1加算器13は、関数Ysと関数Ysの
補正値Δspとを加算し、補正後の第1相エンコーダ出
力信号Yscを出力する。第2加算器14は、関数Ys
の時間微分信号d/dt(Ys)とこの関数Ysの時間
微分信号d/dt(Ys)の補正値Δsvを加算し、補
正後の第1相エンコーダ出力微分信号Vscを出力す
る。第3加算器15は、関数Ycと関数Ycの補正値Δ
cpを加算し、補正後の第2相エンコーダ出力信号Yc
cを出力する。第4加算器16は、関数Ycの時間微分
信号d/dt(Yc)と関数Ycの時間微分信号d/d
t(Yc)の補正値Δcvを加算し、補正後の第2相エ
ンコーダ出力微分信号Vccを出力する。
【0021】第1乗算器17は、第1加算器13から出
力される補正後の第1相エンコーダ出力信号Yscと第
4加算器16から出力される補正後の第2相エンコーダ
出力微分信号Vccとを乗算して減算器19に出力す
る。第2乗算器18は、第2加算器14から出力される
補正後の第1相エンコーダ出力微分信号Vscと第3加
算器15から出力される補正後の第2相エンコーダ出力
信号Yccとを乗算して減算器19に出力する。減算器
19は、第2乗算器18の出力から第1乗算器17の出
力を減算し、エンコーダ回転角速度に近似的に比例した
信号VELcを出力する。かくして、第1微分器5、第
2微分器6、第1加算器13〜第4加算器16、第1乗
算器17、第2乗算器18、減算器19により、現在の
エンコーダの回転角における成分を近似的に抽出し、エ
ンコーダ出力、エンコーダ微分出力を調整する抽出調整
手段Bを構成している。
【0022】次に、以上のように構成されたこの第1実
施の形態の動作について説明する。この動作の説明に際
して、1回転あたり5周期の近似正弦波信号が出力され
(n=5)、かつ、2相のエンコーダ出力間の位相差が
π/2(Φ=π/2)である回転型エンコーダにこの発
明の第1実施の形態を適用した例を示す図2〜図4を参
照して動作を説明する。図2は、第1相エンコーダ信号
出力器1から出力される第1相エンコーダ出力信号であ
る関数Ys{図2(a)}と、第1反転器3から出力さ
れる関数Ysの極性反転信号Ysm{図2(c)}と、
第2相エンコーダ信号出力器2から出力される第2相エ
ンコーダ出力信号である関数Yc{図2(b)}と、第
2反転器4から出力される関数Ycの極性反転信号Yc
m{図2(d)}と、エンコーダ回転角の関係を示す波
形図である。
【0023】この図2において、図2(a)に示すよう
に、関数Ysには、上記(2)式中のエンコーダの基本
波出力:ks×sin{n×θ(t)}に、包洛線2
0、21で近似的に示される偏心、むらによる誤差項:
ks×ds{θ(t)}が含まれている。包洛線20
は、ks〔ds{θ(t)}+1〕を、包洛線21は、
ks〔ds{θ(t)}−1〕をそれぞれ示す。
【0024】第2相エンコーダ出力信号、すなわち、関
数Ycには、図2(b)に示すように、上記(3)式中
のエンコーダ基本波出力:kc×sin{θ(t)+
φ}に、包洛線22、23で近似的に示される偏心、む
らによる誤差項:kc×dc{θ(t)}が含まれてい
る。包洛線22は、kc〔dc{θ(t)}+1〕を、
包洛線23は、kc〔dc{θ(t)}−1〕をそれぞ
れ示す。
【0025】図3は、関数Ysと、極性反転信号Ysm
と、関数Ycと、極性反転信号Ycm{(これらは図3
(a)に示されている)}と、図3(b)に示す比較信
号Cmp1と、Cmp2と、ループカウンタ10のカウ
ント値iと、図3(c)に示す切替器出力信号Ysel
と、エンコーダ回転角の関係を示す図である。第1比較
器7、第2比較器8は、次の(4)式〜(7)式にした
がい、ハイ(H)レベル(以下、Hとう)、ロー(L)
レベル(以下、Lという)の2値化信号の比較信号Cm
p1、Cmp2をそれぞれ出力する。
【0026】 Yc≦Ysの時、Cmp1=H………………………………………(4) Yc>Ysの時、Cmp1=L………………………………………(5) Yc≦Ysmの時、Cmp2=L………………………………………(6) Yc>Ysmの時、Cmp2=H………………………………………(7)
【0027】切替器9は、比較信号Cmp1、Cmp2
より、次の(8)式〜(11)式にしたがい、第1相エ
ンコーダ信号出力器から出力される関数Ys、第1反転
器3から出力される極性反転信号Ysm、第2相エンコ
ーダ信号出力器2から出力される関数Yc、第2極性反
転器4から出力される極性反転信号Ycmを切り替えて
マルチプロセッサ12に出力する。 比較信号Cmp1=L、かつ比較信号Cmp2=Lのとき、 Ysel=Ycm………(8) 比較信号Cmp1=L、かつ比較信号Cmp2=Hのとき、 Ysel=Ys…………(9) 比較信号Cmp1=H、かつ比較信号Cmp2=Lのとき、 Ysel=Ysm………(10) 比較信号Cmp1=H、かつ比較信号Cmp2=Hのとき、 Ysel=Yc…………(11)
【0028】ループカウンタ10は、比較信号Cmp
1、Cmp2を次の(12)式〜(19)式にしたが
い、4逓倍し、アップ/ダウンカウントする。ただし、
(20)式、(21)式にしたがった、i=1〜4nの
間の円環状のカウント動作を行う。 Cmp1:LからHに遷移、かつCmp2=Hのとき、アップカウント …………(12) Cmp1:HからLに遷移、かつCmp2=Lのとき、アップカウント …………(13) Cmp1=H、かつCmp2:HからLに遷移のとき、アップカウント …………(14) Cmp1=L、かつCmp2:LからHに遷移のとき、アップカウント …………(15) Cmp1:HからLに遷移、かつCmp2=Hのとき、ダウンカウント …………(16) Cmp1:LからHに遷移、かつCmp2=Lのとき、ダウンカウント …………(17) Cmp1=H、かつCmp2:LからHに遷移のとき、ダウンカウント …………(18) Cmp1=L、かつCmp2:HからLに遷移のとき、ダウンカウント …………(19) i=4n+1のとき、i=4nとする。……………………………(20) i=0のとき、i=4nとする。……………………………………(21)
【0029】次に、補正表の作成について説明する。こ
の補正表11の作成に当たり、図2に示す定数ks、k
cおよび図3に示すεc(j)、εyc(j)、εs
(j)、εys(j)、Y(i)の値を予め実験的に測
定する。ただし、jは、次の(22)式、(23)式に
したがう。このjは補正表作成時にのみ使用する補助変
数である。εc(j)はYcの極値、εyc(j)はY
cが極値をとったエンコーダ回転位置でのYselの出
力値、εs(j)はYsの極値、εys(j)はYsが
極値をとったエンコーダ回転角でのYselの出力値、
Y(i)はiの遷移点におけるYselの出力値として
測定できる。
【0030】また、定数ks、kcの値は、(24)
式、(25)式として測定するのが実用上簡便である。
補正表11には、次の(26)式〜(45)式にしたが
った補正係数Cs0(j)、Cs1(j)、Cs2
(j)、Cs3(j)、Cc0(j)、Cc1(j)、
Cc2(j)、Cc3(j)の算出結果およびεys
(j)、εyc(j)を記憶する。
【0031】 i=1、2、・・・、4n−1のとき、j=(i+1)/2………(22) i=2、4、・・・、4n のとき,j=(i+2)/2………(23) ただし、j=2n+1とj=1は等価とする。
【0032】 ks=[{εs(1)+εs(3)+・・・+εs(2n-1)}−{εs(2)+εs(4)+・・・+εs (2n)}] /(4n)………………………………………………………………(24) kc=[{εc(1)+εc(3)+・・・+εc(2n-1)}−{εc(2)+εc(4)+・・・+εc (2n)}] /(4n)………………………………………………………………(25)
【0033】 j=1、3、・・・(2n−1)のとき、 Cs0(j)=[εs(j+1)−εs(j)+2ks]/[εys(j)−2Y(2j)+2Y(2j+1) −εys(j+1)]……………………………………………………(26) Cs1(j)=εs(j)−ks+Cs0(j)×[εys(j)]……………………………(27) Cs2(j)=εs(j)−ks+Cs0(j)×[εys(j)−2Y(2j)]…………………(28) Cs3(j)=εs(j)−ks+Cs0(j)×[εys(j)−2Y(2j)+2Y(2j+1)]…(29) εys(j)………………………………………………………………………(30) Cc0(j)=[εc(j+1)−εc(j)+2kc]/[−εyc(j)+2Y(2j-1)−2Y(2j) +εyc(j+1)]……………………………………………………(31) Cc1(j)=εc(j)−kc+Cc0(j)×[−εyc(j)]…………………………(32) Cc2(j)=εc(j)−kc+Cc0(j)×[−εyc(j)+2Y(2j-1)]……………(33) Cc3(j)=εc(j)−kc+Cc0(j)×[−εyc(j)+2Y(2j-1)−2Y(2j)]…(34 ) εyc(j)………………………………………………………………………(35) j=2、4、・・・2nのとき、
【0034】 Cs0(j)=[εs(j+1)−εs(j)−2ks]/[εys(j)−2Y(2j)+2Y(2j+1)− εys(j+1)]………………………………………………………(36) Cs1(j)=εs(j)+ks+Cs0(j)×[εys(j)]……………………………(37) Cs2(j)=εs(j)+ks+Cs0(j)×[εys(j)−2Y(2j)]…………………(38) Cs3(j)=εs(j)+ks+Cs0(j)×[εys(j)−2Y(2j)+2Y(2j+1)]…(39) εys(j)………………………………………………………………………(40) Cc0(j)=[εc(j+1)−εc(j)−2kc)]/[−εyc(j)+2Y(2j-1)−2Y(2j)+ εyc(j+1)]………………………………………………………(41) Cc1(j)=εc(j)+kc+Cc0(j)×[−εyc(j)]…………………………(42) Cc2(j)=εc(j)+kc+Cc0(j)×[−εyc(j)+2Y(2j-1)]…………(43) Cc3(j)=εc(j)+kc+Cc0(j)×[−εyc(j)+2Y(2j-1)−2Y(2j)]…(44 ) εyc(j)………………………………………………………………………(45)
【0035】マルチプロセッサ12は、切替器9から出
力される切替器出力信号Yselと、ループカウンタ1
0のカウント値iの値により次の(46)式〜(77)
式にしたがい選択した補正表11の出力値から、この
(46)式〜(77)式の補正値Δsp、Δsv、Δc
p、Δcvをそれぞれ算出し、第1加算器13〜第4加
算器16にそれぞれ出力する。この(46)式〜(7
7)式の物理的意味合いを、関数Ysの補正値Δspを
例に採って説明する。
【0036】(46)式〜(77)式では、関数Ysの
隣り合った極値間のエンコーダ回転角量を、正弦波関数
の0周辺の近似線形部分を切替器9にて選択的に抽出し
た切替器出力信号Yselと、ループカウンタ10のカ
ウント値iの値を用いて、近似的に確定すると同時に、
エンコーダ回転角量に対するks×ds{θ(t)}の
変化量を関数Ysの両極値を線形補間して求めること
で、関数Ysの各極値間でのエンコーダ回転角に対する
ks×ds{θ(t)}の値を近似的にΔspとして算
出している。
【0037】関数Ysの補正値Δspと同様、第1微分
器5による微分値d/dt(Ys)の補正値Δsv、関
数Ycの補正値Δcp、第2微分器6による微分値d/
dt(Yc)の補正値Δcvも、それぞれ、d/dt
〔ks×ds{θ(t)}〕、kc×dc{θ
(t)}、d/dt〔kc×dc{θ(t)}〕の線形
近似項を表すこととなる。マルチプロセッサ12にて
(46)式〜(77)式により算出し、出力された関数
Ysの補正値Δsp、微分値d/dt(Ys)の補正値
Δsv、関数Ycの補正値Δcp、微分値d/dt(Y
c)の補正値Δcvは、それぞれ図4で得られる。
【0038】 iを4で割った余りが0 かつ Ysel<εyc(i/2+1) のとき、 Δsp=Cs2(i/2)+Cs0(i/2)×Ysel…………………………………………(46) Δsv=Cs0(i/2)………………………………………………………………(47) Δcp=Cc3(i/2)+Cc0(i/2)×Ysel…………………………………………(48) Δcv=Cc0(i/2)………………………………………………………………(49)
【0039】 iを4で割った余りが0 かつ Ysel≧εyc{(i+1)/2} のとき、 Δsp=Cs2(i/2)+Cs0(i/2)×Ysel…………………………………………(50) Δsv=Cs0(i/2)………………………………………………………………(51) Δcp=Cc3(i/2+1)+Cc0(i/2+1)×Ysel……………………………………(52) Δcv=Cc0(i/2+1)……………………………………………………………(53)
【0040】 iを4で割った余りが1 かつ Ysel>εys{(i+1)/2} のとき、 Δsp=Cs3{(i-1)/2}−Cs0{(i-1)/2}×Ysel…………………………(54) Δsv=Cs0{(i-1)/2)}……………………………………………………(55) Δcp=Cc2{(i+1)/2}−Cc0{(i+1)/2}×Ysel…………………………(56) Δcv=Cc0{(i+1)/2}………………………………………………………(57)
【0041】 iを4で割った余りが1 かつ Ysel≦εys{(i+1)/2} のとき、 Δsp=Cs1{(i+1)/2}−Cs0{(i+1)/2}×Ysel…………………………(58) Δsv=Cs0{(i+1)/2}………………………………………………………(59) Δcp=Cc2{(i+1)/2}−Cc0{(i+1)/2}×Ysel…………………………(60) Δcv=Cc0{(i+1)/2}………………………………………………………(61)
【0042】 iを4で割った余りが2 かつ Ysel<εyc(i/2) のとき、 Δsp=Cs2(i/2)+Cs0(i/2)×Ysel…………………………………………(62) Δsv=Cs0(i/2)………………………………………………………………(63) Δcp=Cc3(i/2)+Cc0(i/2)×Ysel…………………………………………(64) Δcv=Cc0(i/2)………………………………………………………………(65)
【0043】 iを4で割った余りが2 かつ Ysel≧εyc(i/2) のとき、 Δsp=Cs2(i/2)+Cs0(i/2)×Ysel…………………………………………(66) Δsv=Cs0(i/2)………………………………………………………………(67) Δcp=Cc1(i/2+1)+Cc0(i/2+1)×Ysel……………………………………(68) Δcv=Cc0(i/2+1)……………………………………………………………(69)
【0044】 iを4で割った余りが3 かつ Ysel>εys{(i+1)/2} のとき、 Δsp=Cs3{(i-1)/2}−Cs0{(i-1)/2}×Ysel…………………………(70) Δsv=Cs0{(i-1)/2}………………………………………………………(71) Δcp=Cc2{(i+1)/2}−Cc0{(i+1)/2}×Ysel…………………………(72) Δcv=Cc0{(i+1)/2}………………………………………………………(73)
【0045】 iを4で割った余りが3 かつ Ysel≦εys{(i+1)/2} のとき、 Δsp=Cs1{(i+1)/2}−Cs0{(i+1)/2}×Ysel…………………………(74) Δsv=Cs0{(i+1)/2}………………………………………………………(75) Δcp=Cc2{(i+1)/2}−Cc0{(i+1)/2}×Ysel…………………………(76) Δcv=Cc0{(i+1)/2}………………………………………………………(77)
【0046】上記第1加算器13では、関数Ysと関数
Ysの補正値Δsp{図4(a)}とを加算し、補正後
の第1相エンコーダ出力信号Ysc{図4(e)}を第
1乗算器17に出力する。第2加算器14では、関数Y
sの時間微分信号の補正値Δsv{図4(c)}と第1
微分器5の時間微分信号d/dt(Ys)とを加算し
て、補正後の第2相エンコーダ出力微分信号Vsc{図
4(g)}を第2乗算器18に出力する。第3加算器1
5では、関数Ycと関数Ycの補正値Δcp{図4
(b)}とを加算して、補正後の第2相エンコーダ出力
信号Ycc{図4(f)}を第2乗算器18に出力す
る。第4加算器16では、関数Ycの時間微分信号d/
dt(Yc)と関数Ycの時間微分信号の補正値Δcv
{図4(d)}とを加算して、補正後の第1相エンコー
ダ出力微分信号Vcc{図4(h)}を第1乗算器17
に出力する。
【0047】第1乗算器17は、第1加算器13から出
力される補正後の第1相エンコーダ出力信号Yscと第
4加算器16から出力される補正後の第2相エンコーダ
出力微分信号Vccとを乗算して、乗算結果を減算器1
9に出力する。第2乗算器18は、第2加算器14から
出力される補正後の第1相エンコーダ出力微分信号Vs
cと第3加算器15から出力される補正後の第2相エン
コーダ出力信号Yccとを乗算して、乗算結果を減算器
19に出力する。
【0048】減算器19は、第1乗算器17の乗算結果
と第2乗算器18の乗算結果との減算を行い、図4
(i)に示すようなエンコーダ回転速度に比例した信号
VELcが得られる。このエンコーダ回転速度に比例し
た信号VELcは、また、解析的には次の(78)とし
て得られる。この(78)式の右辺第2項以降の項は、
0と近似できる線形近似誤差に起因した速度検出誤差項
を表す。
【0049】 VELc=(Yc+Δcp)×{d/dt(Ys)+Δsv}−{d/dt(Yc)+Δcv}×(Ys+Δsp) =n×ks×kc×d/dt{θ(t)}×sinφ +[kc×dc{θ(t)}+Δcp] ×[n×ks×d/dt{θ(t)}cos(nθ(t))+(d/dt{ks×ds(θ(t))}+Δsv)] +[d/dt{ks×ds(θ(t))}+Δsv)]×kc×sin(nθ(t)+φ) −[ks×ds(θ(t))+Δsp] ×[n×kc×d/dt{θ(t)}cos(nθ(t)+φ)+(d/dt{kc×dc(θ(t))} +Δcv)]−[d/dt{kc×dc(θ(t))}+Δcv)] ×ks×sin(nθ(t))………………………………………………(78)
【0050】このように、第1実施の形態では、現在の
ループカウンタ出力信号と切替器出力信号からエンコー
ダの回転角を近似的に確定し、予め実験的に求めてある
エンコーダ出力パタンの代表特性を記憶した補正表よ
り、エンコーダ出力に含まれる偏心、むらによる誤差項
の現在の回転角における成分を近似的に抽出し、エンコ
ーダ出力、エンコーダ微分出力を調整するようにしたの
で、エンコーダ出力に含まれる偏心、むらの成分を近似
的に除去できるため、エンコーダ出力より生成した速度
において速度信号検出信号リップルを低減することが可
能となり、精度の高いエンコーダ回転速度信号を得るこ
とができる。
【0051】次に、この発明の他の実施の形態について
説明する。上記第1実施の形態では、図3(b)に示し
たように、比較信号Cmp1=H、かつ比較信号Cmp
2=Hの状態をカウント値i=1と規定したが、比較信
号Cmp1、比較信号Cmp2の他の3通りの組み合わ
せ(比較信号Cmp1=H、かつ比較信号Cmp2=
L)、(比較信号Cmp1=L、かつ比較信号Cmp2
=H)、(比較信号Cmp1=L、かつ比較信号Cmp
2=L)のいずれをカウント値i=1と規定しても同様
である。
【0052】また、第1比較器7、第2比較器8では、
それぞれ、関数YsとYc、極性反転信号Ysmと関数
Ycを比較する場合で説明をしたが、関数Ysと極性反
転信号Ycm、極性反転点信号YsmとYcm、ないし
関数YsとYc、関数Ysと極性反転信号Ycm、ない
し極性反転信号Ysmと関数Yc、極性反転信号Ysm
と極性反転信号Ycmをそれぞれ比較するようにしても
同様である。
【0053】次に、この発明の第2実施の形態について
説明する。図5はこの発明の第2実施の形態の構成を示
すブロック図である。この第2実施の構成の説明に際し
て、図1と同意値部分には同一符号を付して、その重複
説明を避け、図1とは異なる部分を主体に述べる。この
図5を図1と比較しても明らかなように、図5では、図
1における第1微分器5、第2微分器6の接続位置に代
えて、第3微分器24と第4微分器25を第1加算器1
3、第3加算器15の出力側と第1乗算器17、第2乗
算器18の入力側に接続されている。
【0054】また、図1における第2加算器14、第4
加算器16が省略されている。すなわち、第1加算器1
3は関数Ysとマルチプロセッサ12から出力される関
数Ysの補正値Δspとを加算して、その加算結果を第
3微分器24と第1乗算器17に送出する。第3加算器
15は、関数Ycとマルチプロセッサ12から出力され
る関数Ycの補正値Δcpとの加算を行って、その加算
結果を第4微分器25と第2乗算器18に送出する。
【0055】第3微分器24は、第1加算器13の出力
信号を微分して、第2乗算器18に出力し、第4微分器
25は第3加算器15の出力信号を微分して第1乗算器
17に出力する。第1乗算器17は、第1加算器13の
出力信号と第4微分器25の出力信号との乗算を行い、
乗算結果を減算器19に出力する。第2乗算器18は第
3加算器15の出力信号と第3微分器24の出力信号と
の乗算を行い、乗算結果を減算器19に出力するように
接続されており、その他の部分は図1と同様に構成され
ている。このように、第2実施の形態では、抽出補正手
段Cは、第1加算器13、第3加算器15、第3微分器
24、第4微分器25、第1乗算器17、第2乗算器1
8、減算器19で構成されている。
【0056】次に、この第2実施の形態の動作について
説明する。この動作の説明に際して、図1と同一構成の
部分の動作の説明は省略し、図5により図1とは構成が
異なった部分の動作説明のみ行うことにする。この図5
において、第3微分器24は、第1加算器13の出力信
号{Ys+Δsp}を時間微分する。これにより、第3
微分器24の出力は、d/dt{Ys}+Δsv=Vs
cとなり、図1の第2加算器14の出力と等価な出力が
得られる。
【0057】また、第4微分器25は、第3加算器15
の出力{Yc+Δcp}を時間微分する。これによっ
て、第4微分器25の出力は、d/dt{Yc}+Δc
v=Vccとなり、図1の第4加算器16の出力と等価
な出力が得られる。第1乗算器17は第1加算器13に
よる加算結果と第4微分器25による時間微分信号との
乗算を行って、減算器19に出力する。同様にして、第
2乗算器18は第3加算器15の加算結果と第3微分器
24の時間微分信号との乗算を行って、その乗算結果を
減算器19に出力する。この減算器19から上記第1実
施の形態の場合と同様にして、エンコーダ回転各速度に
近似的に比例した信号VELcを出力する。
【0058】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、現在
のループカウンタのカウント値と第1相および第2相エ
ンコーダ出力信号とその極性反転信号およびその大小関
係に応じて切替器で選択した信号からエンコーダ回転角
度を近似的に確定し、予め実験的に求めてあるエンコー
ダ出力パターンの代表特性を記憶した補正表よりエンコ
ーダ出力に含まれる偏心、むらによる誤差項の、現在の
回転角における成分を近似的に抽出し、エンコーダ出
力、エンコーダ微分出力を調整するようにしたので、エ
ンコーダ出力に含まれる偏心、むらによる誤差項の成分
を近似的に除去した精度の高いエンコーダ出力、エンコ
ーダ微分出力を得られる。また、補正後のエンコーダ出
力、エンコーダ微分出力を使用してエンコーダ回転速度
信号を生成するようにしているから、速度信号検出リッ
プルを低減することが可能となり、精度の高いエンコー
ダ回転速度信号が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の速度信号検出装置による第1の実施
の形態の構成を示すブロック図である。
【図2】図1の速度信号検出装置の動作を説明するため
の波形図である。
【図3】図1の速度信号検出装置の動作を説明するため
の波形図である。
【図4】図1速度信号検出装置の動作を説明するための
波形図である。
【図5】この発明の速度信号検出装置の第2実施の形態
の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1,2……エンコーダ信号出力器、3……第1反転器、
4……第2反転器、5……第1微分器、6……第2微分
器、7……第1比較器、8……第2比較器、9……切替
器、10……ループカウンタ、11……補正表、12…
…マルチプロセッサ、13……第1加算器、14……第
2加算器、15……第3加算器、16……第4加算器、
17……第1乗算器、18……第2乗算器、19……減
算器、24……第3微分器、25……第4微分器、A…
…比較手段、B,C……抽出補正手段。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転型エンコーダの回転位相に同期し
    て、エンコーダ回転周期のn倍(n=1、2・・・)の
    周期で出力される位相が互いにΦ(≠0、π、2π・・
    ・)ずれた近似正弦波状の第1相エンコーダ出力信号と
    第2相エンコーダ出力信号のそれぞれの極性を反転して
    それぞれ極性反転信号を出力する第1反転器と第2反転
    器と、 上記第1相エンコーダ出力信号と上記第2相エンコーダ
    出力信号および上記第1反転器から出力される極性反転
    信号と上記第2反転器から出力される極性反転信号のい
    ずれか2つを任意に組み合わせて比較を行い、各2つず
    つ比較する信号の大小に応じて2値化された第1比較信
    号と第2比較信号を出力する比較手段と、 上記第1比較信号と上記第2比較信号の2つの比較信号
    を4逓倍して、「1」から「4n」の範囲で円環状にア
    ップ/ダウンカウントしてカウント値を出力するループ
    カウンタと、 上記2つの比較信号に応じて上記第1相エンコーダ出力
    信号とその極性反転信号および上記第2相エンコーダ出
    力信号とその極性反転信号の1つを選択して切替器出力
    信号を出力する切替器と、 あらかじめ実験的に測定した上記第1相エンコーダ出力
    信号と上記第2相エンコーダ出力信号の極値、上記第1
    相エンコーダ出力信号と上記第2相エンコーダ出力信号
    のうちの一方が極値をとったときの上記切替器の出力
    値、上記ループカウンタのアップ/ダウンカウント遷移
    点での上記切替器の出力値、および上記第1相エンコー
    ダ出力信号の基本波の片振幅値と上記第2相エンコーダ
    出力信号の基本波の片振幅値より算出した補正係数を上
    記ループカウンタの出力値に対応させて記憶した補正表
    と、 上記ループカウンタの出力値に応じて上記補正表のデー
    タを選択して上記切替器の出力との積和演算を行い、少
    なくとも上記第1相エンコーダ出力信号の補正データと
    上記第2相エンコーダ出力信号の補正データを算出して
    出力するマルチプロセッサと、 上記マルチプロセッサから出力される少なくとも上記第
    1相エンコーダ出力信号の上記補正データと上記第2相
    エンコーダ出力信号の上記補正データおよび少なくとも
    上記第1相エンコーダ出力信号と上記第2相エンコーダ
    出力信号から上記第1相エンコーダ出力信号と上記第2
    相エンコーダ出力信号に含まれるエンコーダにおける偏
    心およびむらによる誤差項の現在の回転角における成分
    を近似的に抽出してエンコーダ出力信号とエンコーダ微
    分出力を調整する抽出調整手段と、 を備えることを特徴とする速度信号検出装置。
  2. 【請求項2】 上記比較手段は、上記第1相エンコーダ
    出力信号と上記第2相エンコーダ出力信号とを比較して
    その両信号の大小に応じて2値化された第1比較信号を
    出力する第1比較器と、上記第1反転器により上記第1
    相エンコーダ出力信号の極性を反転した第1極性反転信
    号と上記第2相エンコーダ出力信号とを比較してその両
    信号の大小に応じて2値化された第2比較信号を出力す
    る第2比較器とを備えることを特徴とする請求項1記載
    の速度信号検出装置。
  3. 【請求項3】 上記比較手段は、上記第1相エンコーダ
    出力信号と上記第2相エンコーダ出力信号を上記第2反
    転器で極性反転した極性反転信号とを比較してその両信
    号の大小に応じて2値化された第1比較信号を出力する
    第1比較器と、上記第1相エンコーダ出力信号を上記第
    1反転器で極性反転した極性反転信号と上記第2相エン
    コーダ出力信号を上記第2反転器で極性反転した極性反
    転信号とを比較してその両信号の大小に応じて2値化さ
    れた第2比較信号を出力する第2比較器とを備えること
    を特徴とする請求項1記載の速度信号検出装置。
  4. 【請求項4】 上記比較手段は、上記第1相エンコーダ
    出力信号と上記第2相エンコーダ出力信号とを比較して
    その両信号の大小に応じて2値化された第1比較信号を
    出力する第1比較器と、上記第1相エンコーダ出力信号
    と上記上記第2相エンコーダ出力信号を上記上記第2反
    転器で極性反転した極性反転信号とを比較してその両信
    号の大小に応じて2値化された第2比較信号を出力する
    第2比較器とを備えることを特徴とする請求項1記載の
    速度信号検出装置。
  5. 【請求項5】 上記比較手段は、上記第1相エンコーダ
    出力信号を上記第1反転器で極性を反転した極性反転信
    号と上記第2相エンコーダ出力信号とを比較してその両
    信号の大小に応じて2値化された第1比較信号を出力す
    る第1比較器と、上記第1相エンコーダ出力信号を上記
    第1反転器で極性を反転した極性反転信号と上記第2相
    エンコーダ出力信号を上記第2反転器で極性を反転した
    極性反転信号とを比較してその両信号の大小に応じて2
    値化された第2比較信号を出力する第2比較器とを備え
    ることを特徴とする請求項1記載の速度信号検出装置。
  6. 【請求項6】 上記ループカウンタは、上記第1比較信
    号が「H」レベルで、かつ上記第2比較信号が「H」レ
    ベルの状態のときにカウント値を「1」と規定すること
    を特徴とする請求1記載の速度信号検出装置。
  7. 【請求項7】 上記ループカウンタは、上記第1比較信
    号が「H」レベルで、かつ上記第2比較信号が「L」レ
    ベルの状態のときにカウント値を「1」と規定すること
    を特徴とする請求1記載の速度信号検出装置。
  8. 【請求項8】 上記ループカウンタは、上記第1比較信
    号が「L」レべルで、かつ上記第2比較信号が「H」レ
    ベルの状態のときにカウント値を「1」と規定すること
    を特徴とする請求1記載の速度信号検出装置。
  9. 【請求項9】 上記ループカウンタは、上記第1比較信
    号が「L」レべルで、かつ上記第2比較信号が「L」レ
    ベルの状態のときにカウント値を「1」と規定すること
    を特徴とする請求1記載の速度信号検出装置。
  10. 【請求項10】 上記マルチプロセッサは、上記ループ
    カウンタの出力信号に応じて上記補正表のデータを選択
    して上記切替器の出力との積和演算を行い、上記第1相
    エンコーダ出力信号の補正値と、上記第1相エンコーダ
    出力信号の時間微分信号の補正値と、上記第2相エンコ
    ーダ出力信号の補正値と、上記第2相エンコーダ出力信
    号の時間微分信号の補正値とを出力することを特徴とす
    る請求1記載の速度信号検出装置。
  11. 【請求項11】 上記抽出調整手段は、上記マルチプロ
    セッサから出力される上記第1相エンコーダ出力信号の
    補正値と上記第1相エンコーダ出力信号とを加算する一
    方の加算器と、上記マルチプロセッサから出力される上
    記第2相エンコーダ出力信号の補正値と上記第2相エン
    コーダ出力信号とを加算する他方の加算器と、上記一方
    の加算器の加算器の加算結果を時間微分する一方の微分
    器と、上記他方の加算器の加算器の加算結果を時間微分
    する他方の微分器と、上記一方の加算器の出力信号と上
    記他方の微分器の出力信号との乗算を行う第1乗算器
    と、上記他方の加算器の出力信号と上記一方の微分器の
    出力信号との乗算を行う第2乗算器と、上記第1乗算器
    の出力信号と上記第2乗算器の出力信号との減算を行っ
    てエンコーダ回転各速度に近似的に比例した信号を出力
    する減算器とを備えることを特徴とする請求項1記載の
    速度信号検出装置。
  12. 【請求項12】 上記抽出調整手段は、上記第1相エン
    コーダ出力信号を時間微分する第1微分器と、上記第2
    相エンコーダ出力信号を時間微分する第2微分器と、上
    記第1相エンコーダ出力信号と上記マルチプロセッサか
    ら出力される第1相エンコーダ出力信号の補正値との加
    算を行う第1加算器と、上記第1微分器の出力信号と上
    記マルチプロセッサから出力される第1相エンコーダ出
    力信号の時間微分信号の補正値との加算を行う第2加算
    器と、上記第2相エンコーダ出力信号と上記マルチプロ
    セッサから出力される第2相エンコーダ出力信号の補正
    値との加算を行う第3加算器と、上記第2微分器の出力
    信号と上記マルチプロセッサから出力される第2相エン
    コーダ出力信号の時間微分信号の補正値との加算を行う
    第4加算器と、上記第1加算器の出力信号と上記第4加
    算器の出力信号との乗算を行う第1乗算器と、上記第2
    加算器の出力信号と上記第3加算器の出力信号との乗算
    を行う第2乗算器と、上記第1乗算器の出力信号と上記
    第2乗算器の出力信号との減算を行ってエンコーダ回転
    各速度に近似的に比例した信号を出力する減算器とを備
    えることを特徴とする請求項1記載の速度信号検出装
    置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009210315A (ja) * 2008-03-03 2009-09-17 Panasonic Corp エンコーダの信号処理回路

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