JP3914818B2 - 回転角度検出装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、回転電機などからの漏洩磁束があった場合においても、精度よく回転角度を検出することが可能なレゾルバを用いた回転角度検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
回転体の回転位置を検出するためにレゾルバを角度検出器として用い、レゾルバの出力をフーリエ変換することにより特定周波数成分を抽出して角度を算出することが知られている。例えば、特開平11−118520号公報には、一相励磁二相出力の90度位相差を有する二相のレゾルバ出力をデジタル角度に変換するようにしたデジタル角度変換法において、レゾルバの出力をA/D変換した後にフーリエ変換し、出力波形に含まれる一定周波数成分の位相を演算してデジタル角度を算出するデジタル角度変換法の技術が開示されている。
【0003】
また、特開平4−16712号公報には、一つの回転子巻線と二つの固定子巻線とを有するレゾルバを用いて回転角度を検出するものにおいて、回転子巻線の出力をA/D変換した後にフーリエ変換して出力波形に含まれる一定周波数成分の位相を演算し、回転角を算出する技術が開示されている。いずれの技術もレゾルバの出力からデジタル角度を得るために必要なハードウエアを大幅に簡略化するためにフーリエ変換を用いたものであり、フーリエ変換することにより直流オフセット成分や高調波成分を除去し、アクティブフィルタやLCフィルタの使用を排除するようにしたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、レゾルバを回転電機などの角度検出に使用する場合など、回転電機からの漏洩磁束が存在する雰囲気でレゾルバを使用する場合、この漏洩磁束の磁束変化によりレゾルバの励磁周波数より低い周波数の低次ノイズが出力波形に重畳され、この低次ノイズはフーリェ変換しても除去できないものである。例えば、図5のように、クローポール型の同期機1の回転軸2にレゾルバ3を取り付けた場合、界磁コイル4が回転軸2と同心状に設けられているため、同期機1の軸方向に矢印で示すような磁束が発生し、この磁束が回転子5の回転と共にレゾルバ3の出力コイルに同期機1の回転速度と同期した電圧を誘起する。
【0005】
一相励磁、二相出力のレゾルバにおいての理想的な出力信号は、
SIN信号=ksinθ・sinωt
COS信号=kcosθ・sinωt
であるが、この信号に種々のノイズが加わることになり、上記の漏洩磁束によるノイズはレゾルバの励磁周波数f=2πωより低周波のノイズ成分となる。このために、レゾルバの出力信号はレゾルバの励磁一周期の区間において、
SIN信号=ksinθ・sinωt+a+bt+ct2 +・・
COS信号=kcosθ・sinωt+a+bt+ct2 +・・
のようにノイズを含んだ値となる。
【0006】
この信号をレゾルバの励磁一周期の区間においてフーリエ変換すると、ノイズの二次成分以上を無視すれば、
ksinθ−b(2π/ω2 )cosωt0
となってノイズ成分を含んだ値となり、予測移動データや絶対位置データに誤差が含まれている場合には、求めた回転位置データにも誤差が累積され、角度検出精度が悪くなるものであった。
【0007】
この発明は、このような課題を解決するためになされたもので、漏洩磁束が存在するような雰囲気でレゾルバを使用する場合においても、高精度で回転角度を検出することが可能であり、耐ノイズ性の高い回転角度検出装置を得ることを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明に係わる回転角度検出装置は、一相励磁二相出力を有するレゾルバの励磁周期と同期した信号を出力する信号発生手段と、レゾルバの各出力を励磁周期の一周期区間に対してフーリエ変換する第一の変換手段と、レゾルバの各出力を励磁周期の一周期区間に対して第一の変換手段とは励磁周期の1/2周期ずらせてフーリエ変換する第二の変換手段と、第一の変換手段の出力信号と第二の変換手段の出力信号とを加算、または、減算する演算手段とを備えるようにしたものである。
【0009】
また、励磁周期と同期した信号の立ち上がりを検出して第一の変換手段によるフーリエ変換が行われ、立ち下がりを検出して第二の変換手段によるフーリエ変換が行われるようにしたものである。
さらに、第一の変換手段の出力信号と第二の変換手段の出力信号との合成値から演算される回転角度は、最新の回転角度と、励磁周期の1/2周期前の回転角度とが検出され、最新の回転角度の検出時間遅れが、1/2周期前の回転角度により補正されるようにしたものである。
【0010】
さらにまた、第一の変換手段の出力信号と第二の変換手段の出力信号との合成値から演算される回転角度は、最新の回転角度と、励磁周期の1/2周期前の回転角度とが検出され、最新の回転角度と1/2周期前の回転角度の差に最新の回転角度検出後の経過時間を乗算することにより、最新の回転角度検出後の回転角度の変化を推定するようにしたものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による回転角度検出装置の構成を示すブロック図、図2ないし図4は、効果を説明する特性図であり、図2はレゾルバ出力にノイズの重畳がない場合、図3は高次ノイズが重畳する場合、図4は高次ノイズと低次ノイズとが重畳する場合の特性例である。また、図1のブロック図には四系列の処理回路があり、同一部分には例えば15a、15b、15cなどの符号を付与しており、動作説明は一系列の動作を代表して行うこととする。
【0012】
図1において、10はレゾルバの励磁周期と同期したsinωtを生成する信号発生器、11は同じくcosωtを生成する信号発生器、SIN信号とあるのはレゾルバ出力のSIN信号、COS信号とあるのはレゾルバ出力のCOS信号である。12a〜12dは乗算器、13a〜13dは積分器、14a〜14dは立ち上がり立ち下がり検出器、15a〜15d、16a〜16d、17a〜17d、18a〜18dはサンプルホールド回路、19a〜19d、20a〜20dは減算器、21a〜21dは加算器である。また、22と23とは信号U1とU2とを入力して二乗和の平方根を求める演算器、24はSINθとCOSθとから角度を求める角度演算器、25はゼロクロス検出器、26と27はサンプルホールド回路、28は減算器、29は加算器、30は乗算器、31は信号発生器10のsinωtのゼロクロスによりリセットされるカウンタである。
【0013】
このような構成を有する回転角度検出装置において、レゾルバの出力信号であるSIN信号とCOS信号とは各乗算器12a〜12dに入力され、信号発生器10および11で生成されるsinωtとcosωtがそれぞれに乗算されて積分器13a〜13dに入力される。また、信号発生器10および11の出力は立ち上がり立ち下がり検出器14a〜14dにも入力され、立ち上がり立ち下がり検出器14a〜14dはそれぞれの信号の立ち上がりと立ち下がりとを検出して各サンプルホールド回路15a〜18dに対してサンプルホールドの信号として与える。この信号により装置は次のように動作するが、以下にレゾルバのSIN信号と信号発生器10のsinωtとによるフーリエ正弦変換部分を例にとり、動作の説明を行う。
【0014】
乗算器12aにて乗算されたレゾルバのSIN信号と信号発生器10のsinωt信号とは積分器13aにて時間で積分される。今、レゾルバのSIN信号をSとする。初期時点では、積分器13aに於ける積分の初期値が定まっていないが、立ち上がり立ち下がり検出器14aは、信号発生器10によるsinωt信号のゼロクロス立ち上がりを検出した時点t0にてサンプルホールド回路15aに信号を与え、任意の時刻からその時点t0までの積分器13aの積分値、即ち、
【数1】
により示される積分値がサンプルホールド回路15aに保持される。このとき、信号発生器10からのsinωt信号はレゾルバの励磁周期と同期した信号を用いているので正確な変換周期が得られる。
【0015】
続いて、t=π/ω後には立ち上がり立ち下がり検出器14aがsinωt信号のゼロクロス立ち下がりを検出し、この立ち下がり信号はサンプルホールド回路17aに与えられてサンプルホールド回路17aにはその時点における積分値が保持される。さらにt=π/ω後、即ち、時点t0から一周期区間T=2π/ω後には、再びsinωt信号のゼロクロス立ち上がり信号が、立ち上がり立ち下がり検出器14aから出力されることになり、この立ち上がり信号によりサンプルホールド回路15aに保持されていた前述の積分値はサンプルホールド回路16aに移されて保持されると共に、サンプルホールド回路15aにはその時点t0+Tにおける積分器13aによる積分値、即ち
【数2】
が新たに保持される。
【0016】
さらに、t=π/ω後にはsinωt信号のゼロクロス立ち下がり信号が出力され、サンプルホールド回路17aに保持されていた積分値はサンプルホールド回路18aに移されて保持されると共に、サンプルホールド回路17aにはその時点における新たな積分値が保持される。そして、サンプルホールド回路15aに保持された新しい積分値とサンプルホールド回路16aに移された積分値とは減算器19aにて減算される。フーリエ変換は、ある時点t0から、一周期区間t0+Tにおける信号波形と正弦波の積を積分するものである。従って、減算器19aにて減算される次に示す値
【数3】
は、一周期Tの区間の信号波形Sと正弦波sinωtの積を積分値を示すものであり、1周期区間のフーリエ変換を示すこととなる。以降、sinωt信号のゼロクロス立ち上がり信号が、一周期区間T=2π/ω毎に立ち上がり立ち下がり検出器14aから出力されることになり、一周期区間T=2π/ω毎に減算器19aによりフーリエ変換された値を得ることになる。同様に、サンプルホールド回路17aに保持された新しい積分値とサンプルホールド回路18aに移された積分値とは減算器20aにて減算され一周期区間のフーリエ変換が行われる。このサンプルホールド回路17a、サンプルホールド回路18a及び減算器20aによる一周期区間のフーリエ変換は、サンプルホールド回路15a、サンプルホールド回路16a及び減算器19aによるフーリエ変換に対し、π/ω、即ち1/2周期ずれたものとなる。次に、これらの減算器19a、20aによる各減算値が加算器21aにて加算される。
【0017】
ここで、サンプルホールド回路15aとサンプルホールド回路16aと減算器19aとはフーリエ変換の第一の変換手段を構成するものであり、サンプルホールド回路17aとサンプルホールド回路18aと減算器20aとはフーリエ変換の第二の変換手段を構成するものである。従って、図1の回転角度検出装置には四組の第一の変換手段と第二の変換手段とを有することになる。
【0018】
そして、第一の変換手段の出力(減算器19aによる減算値)は、SIN信号×sinωtのフーリエ正弦変換結果のSs1、第二の変換手段の出力(減算器20aによる減算値)は、SIN信号×sinωtのフーリエ正弦変換結果のSs2となる。また、Ss2はSs1に対して変換区間が励磁周期でπ遅れたものである。このSs1とSs2とは、レゾルバ信号であるSIN信号のSINωt成分は同じ符号であるが、SIN信号に乗った時間一次成分ノイズ(低周波ノイズ)は符号が逆になっているので、加算器21aにて加算されたSs1+Ss2はSIN信号の低周波ノイズがキャンセルされ、SIN信号のSINωtの成分のみとなる。もし、SINωt成分の符号が逆で、ノイズ成分の符号が同じである場合には、加算器21aに代わって減算器を用いることになる。
【0019】
上記の従来技術の説明でも述べたように、フーリエ変換することにより直流オフセット成分や高調波ノイズ成分は除去されるが、以上のように処理することにより、フーリエ変換のみでは除去できない低周波成分のノイズも除去されることになり、レゾルバから出力されるノイズの乗ったSIN信号からノイズのないSINωtの成分が抽出できることになる。以上にレゾルバのSIN信号と信号発生器10のsinωt信号とによるフーリエ正弦変換部分を説明したが、SIN信号と信号発生器11のcosωt信号とによるフーリエ変換、COS信号と信号発生器10のsinωt信号とによるフーリエ変換、COS信号と信号発生器11のcosωt信号とによるフーリエ変換も同様であり、説明が重複するので省略する。
【0020】
このようにしてフーリエ正弦変換およびフーリエ余弦変換で得られた信号は、直流オフセット成分と、高次高調波ノイズ成分と、低周波ノイズ成分とが除去されたものであり、SIN信号と信号発生器10のsinωt信号とによる変換結果をU1とし、SIN信号と信号発生器11のcosωt信号とによる変換結果をU2として演算器22に入力し、(U12 +U22 )1/2 として二乗和の平方根を求めれば、SIN信号のノイズ成分が消去された信号kSINθの振幅が得られる。この場合の符号はフーリエ正弦変換の符号、または、フーリエ余弦変換の符号で決めればよい。COS信号の場合も同様にしてkCOSθを求めることができる。
【0021】
以上のようにして求めたノイズ消去後のSIN信号とCOS信号とを角度演算器24に入力し、
θ=arctan(SINθ/COSθ)
としてレゾルバの回転角度θを演算することができる。
【0022】
このようにして得られたレゾルバの回転角度θは、演算にレゾルバ励磁周期の1.5倍の時間を要することになる。つまり、信号発生器10と11とからの信号にレゾルバの励磁出力信号を用いてsinωt信号とcosωt信号とを得た場合には、ゼロクロスを四回使用して演算するものであるから、最初の立ち上がりから最後の立ち下がりまでにレゾルバ励磁周期の1.5周期を必要とする。レゾルバの回転角度の変化が遅いときにはこの検出遅れは問題ではないが、回転角度の変化が比較的速い場合にはレゾルバ信号を角度に変換する時間の1/2、すなわち、
t=(1.5/2)×(2π/ω)
の間、検出時間が遅れ、過去の値を検出していることになる。
【0023】
この検出遅れは次のようにして補正することにより、現在の角度を正確に推定することができる。角度はゼロクロス毎、すなわち、レゾルバ励磁周期の半周期毎に変換されるものであるから、今回変換が終わった角度データをθ1、励磁半周期前に得た角度データをθ2とするとき、現在の角度θtは、
θt=θ1+(θ1−θ2)=2θ1−θ2
と演算することにより推定できることになる。なお、この演算は、励磁半周期毎に信号を出力するゼロクロス検出器25と、この信号により保持動作するサンプルホールド回路26と27と、両保持データを減算してθ1−θ2を算出する減算器28と、これにθ1を加算する加算器29とにより行われるもので、加算器29の出力が時間遅れを補正した角度θtになる。
【0024】
また、角度変換が行われた後、次の角度変換が行われるのは励磁半周期後であるが、このデータ間の角度を次のようにして推定することができる。すなわち、推定する現在の角度をθt0とし、θ1演算後の時間をt0とするとき、
θt0=θ1+(θ1−θ2)×(ω/π)×t0
として推定演算できるものである。なお、この演算を行うのは、上記の減算器28が演算する(θ1−θ2)に、t0を乗算する乗算器30と、このt0を与えるカウンタ31とである。
【0025】
上記の説明では回転角度θをarctan(SINθ/COSθ)として求めたが、デジタルトラッキングにより回転角度θを求めることもでき、また、励磁半周期ずれた角度データを用いて現在角度を推定したが、励磁半周期ずれたSIN信号、および、励磁半周期ずれたCOS信号を用いてSINθとCOSθとを推定し、推定したSINθとCOSθとを用いて角度を演算することもできる。さらに、上記の演算はアナログ回路でも演算が可能であり、また、アナログ信号をデジタル信号に変換してデジタル演算することも可能である。
【0026】
以上のように構成した回転角度検出装置により信号処理を行った結果が図2ないし図4に示した特性図で、いずれも(a)はレゾルバの出力波形、(b)はフーリエ変換のみの波形、(c)はこの発明の回転角度検出装置による信号処理後の波形である。図2は(a)のレゾルバの出力波形にノイズがないものであり、当然のことながら(b)にも(c)にもノイズはない。図3は(a)のレゾルバの出力波形に高次ノイズが乗ったもので、この高次ノイズはフーリエ変換することによりキャンセルされるため、(b)の波形ではノイズが消去され、(c)の波形にもノイズはない。図4は(a)のレゾルバの出力波形に高次ノイズと低次ノイズが乗ったものであり、この低次ノイズはフーリエ変換しても図の(b)のように消えることがなく、角度検出に悪影響を及ぼすが、この発明の回転角度検出装置による信号処理を施すと図の(c)に示すようにノイズは全く影響のないレベルまで消去することができる。
【0027】
以上に説明したように、この発明の回転角度検出装置によれば、レゾルバを回転電機と同軸に設けるなど、漏洩磁束が存在するような雰囲気で使用し、レゾルバの出力にこの漏洩磁束による低次ノイズが乗った場合においてもこのノイズを消去することができ、電磁的な雰囲気を選ぶことなく正確に回転角度を検出することが可能になると共に、回転角度の検出遅れを精度よく補正することが可能になるものである。
【0028】
【発明の効果】
以上に説明したように、この発明の回転角度検出装置において、請求項1に記載の発明によれば、一相励磁二相出力を有するレゾルバの励磁周期と同期した信号を出力する信号発生手段と、レゾルバの各出力を励磁周期の一周期区間に対してフーリエ変換する第一の変換手段と、第一の変換手段とは励磁周期の1/2周期ずらせて同様にフーリエ変換する第二の変換手段と、第一の変換手段の出力信号と第二の変換手段の出力信号とを加算、または、減算する演算手段とを備えるようにしたので、励磁周波数より低い周波数のノイズ成分を除去することが可能になり、クローポール型の同期機など、軸方向の漏洩磁束の大きい回転電機の回転角度検出に用いても高精度に回転角度を検出することができる回転角度検出装置を得ることができるものである。
【0029】
また、請求項2に記載の発明によれば、励磁周期と同期した信号の立ち上がりを検出して第一の変換手段によるフーリエ変換が行われ、立ち下がりを検出して第二の変換手段によるフーリエ変換が行われるようにしたので、フーリエ変換を行うにあたり、正確な変換周期が得られ、回転角度の検出精度を向上することができるものである。
【0030】
さらに、請求項3に記載の発明によれば、第一の変換手段の出力信号と第二の変換手段の出力信号との合成値から演算される回転角度は、最新の回転角度と、励磁周期の1/2周期前の回転角度とが検出され、最新の回転角度の検出時間遅れが、1/2周期前の回転角度により補正されるようにしたので、フーリエ変換に要した回転角度検出時間の遅れを精度よく補正することができ、高精度に回転角度を検出することができるものである。
【0031】
さらにまた、請求項4に記載の発明によれば、第一の変換手段の出力信号と第二の変換手段の出力信号との合成値から演算される回転角度は、最新の回転角度と、励磁周期の1/2周期前の回転角度とが検出され、最新の回転角度と1/2周期前の回転角度との差に最新の回転角度検出後の経過時間を乗算することにより、最新の回転角度検出後の回転角度の変化を推定するようにしたので、請求項3の効果に加え、データ検出の間におけるデータ補間ができ、高精度に回転角度を検出することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による回転角度検出装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による回転角度検出装置の効果を説明するための特性図例である。
【図3】 この発明の実施の形態1による回転角度検出装置の効果を説明するための特性図例である。
【図4】 この発明の実施の形態1による回転角度検出装置の効果を説明する特性図例である。
【図5】 従来の回転角度検出装置の問題点を説明する構成図である。
【符号の説明】
10、11 信号発生器、12a〜12d、30 乗算器、
13a〜13d 積分器、
14a〜14d 立ち上がり立ち下がり検出器、
15a〜18d、26、27 サンプルホールド回路、
19a〜20d、28 減算器、
21a〜21d、29 加算器、
22、23 演算器、24 角度演算器、
25 ゼロクロス検出器、31 カウンタ。
Claims (4)
- 一相励磁二相出力を有するレゾルバの励磁周期と同期した信号を出力する信号発生手段、前記レゾルバの各出力を前記励磁周期の一周期区間に対してフーリエ変換する第一の変換手段、前記レゾルバの各出力を前記励磁周期の一周期区間に対して前記第一の変換手段とは前記励磁周期の1/2周期ずらせてフーリエ変換する第二の変換手段、前記第一の変換手段の出力信号と前記第二の変換手段の出力信号とを加算、または、減算する演算手段を備えたことを特徴とする回転角度検出装置。
- 前記励磁周期と同期した信号の立ち上がりを検出して前記第一の変換手段によるフーリエ変換が行われ、立ち下がりを検出して前記第二の変換手段によるフーリエ変換が行われることを特徴とする請求項1に記載の回転角度検出装置。
- 前記第一の変換手段の出力信号と前記第二の変換手段の出力信号との合成値から演算される回転角度は、最新の回転角度と、前記励磁周期の1/2周期前の回転角度とが検出され、前記最新の回転角度の検出時間遅れが、前記1/2周期前の回転角度により補正されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の回転角度検出装置。
- 前記第一の変換手段の出力信号と前記第二の変換手段の出力信号との合成値から演算される回転角度は、最新の回転角度と、前記励磁周期の1/2周期前の回転角度とが検出され、前記最新の回転角度と前記1/2周期前の回転角度の差に前記最新の回転角度検出後の経過時間を乗算することにより、前記最新の回転角度検出後の回転角度の変化を推定することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の回転角度検出装置。
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