JPH06109783A - Lcrテスタ - Google Patents

Lcrテスタ

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JPH06109783A
JPH06109783A JP28238792A JP28238792A JPH06109783A JP H06109783 A JPH06109783 A JP H06109783A JP 28238792 A JP28238792 A JP 28238792A JP 28238792 A JP28238792 A JP 28238792A JP H06109783 A JPH06109783 A JP H06109783A
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current
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Application number
JP28238792A
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English (en)
Inventor
Koichi Shimada
宏一 島田
Kazuki Shimizu
一樹 清水
Hiroshi Yamazaki
浩 山嵜
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Hioki EE Corp
Original Assignee
Hioki EE Corp
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Publication date
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  • Measurement Of Resistance Or Impedance (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 LCRテスタにて試料の特性を測定する際、
基礎データとして必要な電圧、電流の0゜成分と90゜
成分を簡単な回路構成にて得ること。 【構成】 試料に加わった測定用交流電圧と同試料に流
れる電流の各一周期分の波形からそれぞれn点サンプリ
ングして各n個のデータを収集し、その1番からn/2
番までの半周期分のデータにおのおの定数1を乗じて積
算した値から平均値を算出して上記電圧、電流の0゜成
分とする。また、n/4+1番から3n/4番までの半
周期分のデータ、もしくは1番からn/4番までと3n
/4+1番からn番までとの半周期分データにおのおの
定数1を乗じて積算し、その平均値を算出して上記電
圧、電流の90゜成分とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はLCRテスタに係り、
さらに詳しくいえば、抵抗、コイル、コンデンサなどの
電子部品の抵抗値、インダクタンス、静電容量などを測
定する際、試料に加えられる測定用交流電圧の0゜成分
と90゜成分および同試料に流れる電流の0゜成分と9
0゜成分を検出して諸特性を測定し得るようにしたLC
Rテスタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】LCRの測定に関しては、試料に加えら
れる測定用交流電圧、電流の0゜成分と90゜成分が位
相関連基礎データとして用いられるが、ここではまず、
その0゜成分及び90゜成分なる用語の内容を説明す
る。
【0003】図5(A)には測定用交流電圧vの立ち上
がりが時間軸の原点0と一致している例が示されている
が、一致すると否とに関係なく例えば原点0からπまで
の半周期区間における測定用交流電圧と等価な直流平均
電圧を0゜成分又は0゜成分電圧といい、それを同図
(B)に示す。
【0004】また、同図(A)において、例えばπ/2
から3π/2までの半周期区間における交流電圧と等価
な直流平均電圧を90゜成分又は90゜成分電圧といっ
ている。この場合、同図(C)に示すように例えばπ/
2からπまでとπから3π/2までの2つの区間に分け
て考えると、おのおのの区間の等価直流平均電圧は絶対
値が等しく正負の極性が互いに反対となる。
【0005】したがって、π/2から3π/2までの半
周期区間の直流平均電圧すなわち90゜成分電圧は同図
(D)に示すようにゼロとなる。同図(E)はそのベク
トル図である。
【0006】図6の(A)には交流電圧vが原点からθ
ラジアンだけ遅れて立ち上がった一般的な例が示されて
いるが、このような電圧についても上記図5の例と同様
に0゜成分と90゜成分を定義する。すなわち、0゜成
分とは例えば原点0からπまでの半周期区間における上
記交流電圧と等価な直流平均電圧を指し、それを同図
(C)に示す。同図(B)はわかりやすくするため0か
らπまでの区間を正、負の2つの領域に分けて考えた参
考図である。また、90゜成分とは同図(A)におい
て、例えばπ/2から3π/2までの半周期区間におけ
る上記交流電圧と等価な直流平均電圧を指し、それを同
図(E)に示す。図6(D)は同図(B)と同様にわか
りやすくするための参考図、同図(E)はそのベクトル
図である。
【0007】実際には原点0からπまでとπ/2から3
π/2までの各半周期区間でそれぞれ交流電圧vを積分
し、その値を半周期の大きさπでおのおの割り算し0゜
成分と90゜成分を得るようにしている。試料に流れる
電流についても上記電圧の例と同様に定義する。ただ
し、電流のままでは扱いにくいので基準抵抗に流して電
圧に変換した後、積分や割り算等の処理を行う。なお、
90゜成分を求める区間は上記π/2から3π/2まで
の代わりに、例えば0からπ/2までと3π/2から2
πまでとの半周期としてもよい。
【0008】ところで、抵抗素子には本来の抵抗のほか
リード線や抵抗体には多少のインダクタンスと分布容量
があり、コイル類には本来のインダクタンスのほか巻線
抵抗や巻線の分布容量がある。また、コンデンサについ
ても同様に本来の静電容量のほかリード線には抵抗やイ
ンダクタンスがあり、その誘電体には損失抵抗がある。
言い換えると、いずれの素子も抵抗成分とインダクタン
スや静電容量などのリアクタンス成分とからなる合成イ
ンピーダンスを有している。
【0009】そこで、図7(A)に示すように例えば等
価直列抵抗成分Rと等価直列リアクタンス成分Xとから
なる試料において、そのリアクタンス成分Xが誘導性リ
アクタンスであったとし、XをX(L)に置き換えると
図7(B)のようになる。この場合、試料のインピーダ
ンスをZとすると Z=R+jX(L) ………(1) となる。ここで、同図7の(D)に示すように例えば抵
抗成分Rと誘導性リアクタンス成分X(L)をそれぞれ
横軸(実数軸)及び縦軸(虚数軸)にとり、インピーダ
ンスZと横軸とのなす角をθとすると θ=tan−1{X(L)/R} ………(2) R=|Z|cosθ ………(3) X(L)=|Z|sinθ ………(4) である。このような抵抗成分と誘導性リアクタンス成分
からなる試料に測定用交流電圧vを加えると、試料に流
れる電流iは電圧vに対して上記角度θだけ位相が遅れ
た状態となる。
【0010】次に、上記図7(A)においてリアクタン
ス成分Xが例えば容量性リアクタンスの場合には、Xを
X(C)に置き換えると図7(C)にようになり、試料
のインピーダンスZは Z=R−jX(C) ………(5) とおくことができる。ここで同図(E)に示すように例
えば抵抗成分Rと容量性リアクタンス成分X(C)をそ
れぞれ横軸及び縦軸にとり、インピーダンスZと横軸と
のなす角をθとすると、 θ=−tan−1{X(C)/R} ………(6) R=|Z|cosθ ………(7) X(C)=|Z|sinθ ………(8) である。このような抵抗成分と容量性リアクタンス成分
からなる試料に測定用交流電圧vを加えると、試料に流
れる電流iは電圧vに対して上記角度θだけ位相が進ん
だ状態となる。
【0011】ここで,例えば上記図7(B)に示すよう
な抵抗成分と誘導性リアクタンス成分とからなる試料に
測定用交流電圧を加えると、試料に流れる電流は上記電
圧より位相が遅れた状態となる例を図8(A)に示す。
同図において、試料に加わった電圧vは例えば原点0か
らθ1だけ位相が遅れており、 v=Vmsin(ωt−θ1) ………(9) とする。また、試料に流れた電流iは例えば原点0から
θ2だけ位相が遅れ、 i=Imsin(ωt−θ2) ………(10) とする。ただし、v,iはそれぞれ電圧、電流の瞬時
値、Vm,Imはその最大値、ωは角速度で、ω=2π
f,fは電圧、電流の周波数である。また、θ1<θ2
とする。
【0012】ここで例えばまず電圧を例にとり、同図8
の(B)に示すように横軸を実数軸、縦軸を虚数軸とす
る極座標の原点0を中心とし、最大値Vmを半径0Vと
して反時計方向に角速度ωで回転する電圧ベクトルVを
Vmexpj(ωt−θ1)とおくと、 V=Vmexpj(ωt−θ1) =Vmcos(ωt−θ1)+jVmsin(ωt−θ1)…(11) であるから、式(9)の交流電圧vは上式(11)の右
辺第2項に対応し、図8(A)の各時点における瞬時電
圧vの値は同図8(B)の回転半径0Vが虚数軸上に投
影した大きさに等しいとみなすことができる。よって、
例えば図8(A)のωtラジアンにおける電圧vの瞬時
値Vsは、図8(B)の虚数軸上では大きさが0Vsに
対応し、 0Vs=0V・sin(ωt−θ1) =Vmsin(ωt−θ1) ………(12) である。この虚数軸上に投影された電圧の大きさ0Vs
を例えば90゜成分電圧ということにし、以下Vsと略
記する。また、同図8(B)においては回転ベクトルV
の実数軸上における投影電圧の大きさ0Vcも考えら
れ、すなわち、 0Vc=0V・cos(ωt−θ1) =Vmcos(ωt−θ1) ………(13) この式(13)に示す実数軸上の投影電圧は上式(1
1)の右辺第1項に対応し、図8(A)の電圧波形から
は直接的に得られない成分である。ここではこの実数軸
上の投影電圧0Vcを0゜成分電圧ということにし、以
下Vcと略記する。
【0013】電流iについても上記にならい、その最大
値Imを半径とする回転ベクトルIを I=Imexpj(ωt−θ2) =Imcos(ωt−θ2)+jImsin(ωt−θ2)……(14) とおくと、図8(A)のωtラジアンにおける電流iの
瞬時値Isは、同図(B)に示すように90゜成分電流
0Isと0゜成分電流0Icに分割して考えることがで
きる。すなわち、 0Is=0I・sin(ωt−θ2) =Imsin(ωt−θ2) ………(15) 0Ic=0I・cos(ωt−θ2) =Imcos(ωt−θ2) ………(16) 上記式(15)は式(14)の右辺第2項に対応し、式
(16)は式(14)の右辺第1項に対応する。以下、
電流0Is及び0IcをそれぞれIs,Icと略記す
る。
【0014】この図8(A),(B)ではVm、Imは
それぞれ電圧、電流の最大値を表しているが、それを実
効値V、Iと読み替えることにすると、上記電圧、電流
の0゜及び90゜成分Vc,Vs,Ic,Isを検出す
ることにより試料の諸特性を求めることができる。例え
ば電圧Vと電流Iの大きさは |V|=(Vs+Vc1/2 ………(17) |I|=(Is+Ic1/2 ………(18) 試料のインピーダンスZの大きさは |Z|=|V|/|I| ………(19) また、電圧V及び電流Iの位相遅れωt−θ1とωt−
θ2は ωt−θ1=tan−1(Vs/Vc) ωt−θ2=tan−1(Is/Ic) であるから、V、Iの位相差θは θ=θ1−θ2 =tan−1(Vs/Vc)−tan−1(Is/Ic)……(20) である。よって試料の抵抗成分Rは上式(19)と前記
式(3)から R=|Z|cosθ ………(21) 誘導性リアクタンス成分X(L)のインダクタンスL
は、上式(19)と前記式(4)から L=(|Z|sinθ)/ω ………(22) 同上X(L)のクオリティー(良さ)Qは上式(21)
と(22)から Q=ωL/R=tanθ ………(23) として求めることができる。
【0015】試料が例えば抵抗成分Rと容量性リアクタ
ンスX(C)でなる場合は電流Iの位相が電圧Vの位相
より進み、図8における電圧、電流の位置が入れ替わる
ので図示は省略するが上記とほぼ同様の手法で求めるこ
とができる。例えば電圧V、電流I、インピーダンス
Z、位相差θ、抵抗成分Rはそれぞれ上記の式(17)
ないし(21)を用いて算出する。リアクタンスX
(C)の静電容量Cは上式(19)と前記式(8)から C=1/ω・|Z|sinθ ………(24) 同上X(c)の損失Dは式(21)と(24)から D=ωCR=1/tanθ ………(25) として求めることができる。なお、試料のインピーダン
スが抵抗成分Rとリアクタンス成分Xの並列でなる場合
は、インピーダンスZの代わりにアドミッタンスYを用
いて試料の特性を求めることができる。
【0016】上記のように電圧、電流の0゜及び90゜
成分Vc,Vs,Ic,Isを検出すれば、それを基礎
データとして電圧、電流、試料のインピーダンス等の絶
対値や電圧と電流間の位相差が算出できる。更に、試料
の抵抗値やインダクタンス又は静電容量の値、及びイン
ダクタンスの良さ、静電容量の損失等試料の諸特性求め
ることができる。
【0017】しかしながら、電圧、電流の0゜及び90
゜成分Vc,Vs,Ic,Isは図8に示すように角速
度ωtで回転するベクトルV、Iの瞬時値であるから扱
いにくい。そのため、実用上はVc,VsとIc,Is
をそれぞれ位相差θ1、θ2の関数で表し、ωtを含ま
ないようにする必要がある。
【0018】そこで、一般のLCRテスタにおいては次
のようにして0゜成分と90゜成分を求めている。説明
をわかり易くするため上記図8(A)からまず電圧を例
にとった図9(A)を参照すると、0゜成分については
例えば原点0すなわちωt=0からωt=πまでの半周
期間に試料に加えられた測定用交流電圧vを直流電圧に
変換し、その平均値を0゜成分電圧Vvcとする。具体
的には上記交流電圧v=Vmsin(ωt−θ1)を0
からπまでの区間で積分し、その積分値をπで割り算し
てVvcを求めるようにしている。すなわち、
【0019】
【数1】 を得る。この状態を同図9(B)に示す。この図と式
(26)を参照すると0゜成分電圧Vvcはωtなる変
数を含まず、かつ、その大きさは位相角θ1の余弦に比
例して変化する電圧となることがわかる。
【0020】また、90゜成分については例えばωt=
π/2からωt=3π/2までの半周期間に試料に加え
られた測定用交流電圧vを直流電圧に変換し、その平均
値を90゜成分電圧Vvsとする。具体的には上記交流
電圧vをπ/2から3π/2の区間で積分し、その積分
値をπで割り算してVvsを求める。すなわち、
【0021】
【数2】 を得る。この状態を同図9(C)に示す。この図と式
(27)を参照すると90゜成分電圧Vvsはωtなる
変数を含まず、かつ、その大きさは位相角θ1の正弦に
比例して変化する電圧となることがわかる。
【0022】よって同図9(D)に示すように、例えば
0゜成分電圧Vvcと90゜成分電圧Vvsの大きさを
それぞれ横軸方向と縦軸方向にとると、測定用電圧vは
図示のように横軸に対して位相角θ1なる静止ベクトル
Vで表すことができる。この場合、位相角θ1の大きさ
は次の式 θ1=tan−1(Vvs/Vvc) ………(28) から求めることができる。
【0023】次に、上記図8(A)の試料に流れる交流
電流i=Imsin(ωt−θ2)については、扱いや
すくするため図10の(A)に示すように例えば同電流
iを交流電圧Vi=Vimsin(ωt−θ2)に変換
し、上記図9の例にならってその0゜成分電圧Vicと
90゜成分電圧Visを求める。例えば0゜成分電圧に
ついては原点0すなわちωt=0からωt=πまでの半
周期間に流れた電流の上記変換交流電圧Viを積分して
直流電圧に変換し、更にπで割り算してその平均値Vi
cを求め電流iの0゜成分電圧とする。すなわち、
【0024】
【数3】 を得る。この状態を同図10(B)に示す。この図と式
(29)を参照すると電流iの0゜成分電圧Vicには
ωtなる変数を含まず、かつ、その大きさは位相角θ2
の余弦に比例して変化する電圧となる。
【0025】また、電流iの90゜成分電圧については
例えばωt=π/2から3π/2までの半周期間におけ
る上記変換電圧Viを同様に積分し、更にπで割り算し
てその平均値Visを求め電流iの90゜成分電圧とす
る。すなわち、
【0026】
【数4】 を得る。この状態を同図10(C)に示す。この図と式
(30)を参照すると電流iの90゜成分電圧Visに
は同様にωtなる変数が含まれず、かつ、その大きさは
位相角θ2の正弦に比例して変化する電圧となる。よっ
て同図(D)に示すように、例えば試料に流れる電流i
から検出した0゜成分電圧Vicと90゜成分電圧Vi
sの大きさをそれぞれ横軸方向と縦軸方向にとると、上
記電流iの変換電圧Viは図示のように横軸に対して位
相角θ2なる静止ベクトルで表される。この場合、位相
角θ2の大きさは次の式 θ2=tan−1(Vis/Vic) ………(31) にて求められる。よって、例えば電圧vに対する電流i
の位相差θは式(28)から式(31)を引き算すれば
得られる。
【0027】この方法による従来装置の一般的な例が図
11に示されているが、例えば信号源21から試料22
へ測定用の交流電圧vを加え、同試料22の両端間の電
圧Vvを電圧検出器25にて検出し、バッファ増幅器2
6を介して同期検波回路27に加える。また、試料に流
れる電流iは例えば増幅器と基準抵抗Rを備えた電流検
出器23により電圧Viに変換し、バッファ増幅器24
を介して上記同期検波回路27へ加えるようになってい
る。
【0028】同期検波回路27は例えば上記試料に流れ
る電流を意味する電圧Viから0゜成分と90゜成分を
検出する反転増幅器28、スイッチS1,S2と、試料
に加わった測定用交流電圧Vvの0゜成分及び90゜成
分を検出する反転増幅器29、スイッチS3,S4と、
上記スイッチS1ないしS4を位相が90゜異なる2つ
の信号で駆動する2相信号発生器30を備えている。
【0029】ここで、図12を併せて参照しながら0゜
成分と90゜成分の検出動作の概要を説明する。なお、
図11中、図12の(A)ないし(H)又は(H′)に
示す信号が現れる箇所にはその記号が記入してある。ま
ず試料22に加わった測定用交流電圧を例にとると、同
電圧Vvは例えば差動増幅器で構成された電圧検出器2
5にて検出され、バッファ増幅器26の出力側には図1
2(A)に示す電圧が現れる。この電圧(A)はスイッ
チS3の接点aに加えられ、また上記電圧(A)が反転
増幅器29にて反転された電圧(D)は同スイッチS3
の接点bに加えられる。
【0030】2相信号発生器30からは上記したように
位相が90゜異なる2つの駆動信号が発せられるが、そ
の一方の信号は例えば図12(B)に示す方形波信号又
は同図(E)に示すように上記(B)を反転した信号に
なっている。いま、例えば(B)の信号を0゜信号、
(E)の信号を180゜信号ということにし、0゜信号
がスイッチS3に加わった時は図示のように同スイッチ
は接点a側に接続され、180゜信号が加わった時には
接点b側に接続されるようになっているとすると、スイ
ッチS3が0゜信号(B)で駆動された場合は接点aを
介して電圧(A)から(C)に示す波形の電圧が取り込
まれ、同スイッチS3が180゜信号(E)で駆動され
た場合は接点bを介して電圧(D)から(F)に示す波
形の電圧が取り込まれる。したがって例えば積分器37
の入力電圧波形は同図(G)のようになる。同積分器3
7はこの入力電圧(G)を例えば0からπの半周期間積
分し、A/Dコンバータ38はその積分電圧をディジタ
ル変換する。CPU33は例えばそのディジタル変換デ
ータを積算し、πで割り算して図12の(H)に示す平
均値を求める。この平均値は試料に加わった交流電圧
(A)の0゜成分データVvcとしてメモリ36などに
保持される。
【0031】さらに、2相信号発生器30からは上記0
゜の駆動信号(B)に対して例えば位相が90゜遅れた
他の駆動信号(B′)とその反転信号(E′)が発せら
れ、スイッチS4に加えられる。上記(B′)を90゜
信号、(E′)を270゜信号ということにすると、ス
イッチS4は上記スイッチS3と同様に駆動され、同ス
イッチS4の接点aとbを介して試料に加わった交流電
圧(A)からそれぞれ(C′)及び(F′)に示す波形
の電圧が取り込まれる。したがって積分器39の入力電
圧波形は同図(G′)のようになる。
【0032】積分器39はこの入力電圧を積分し、A/
Dコンバータ40はその積分電圧をディジタル変換す
る。CPU33はこのディジタル変換データから平均値
(H′)を求め、上記交流電圧(A)の90゜成分デー
タVvsとしてメモリ36に保持させる。
【0033】試料22に流れる電流iの0゜成分と90
゜成分についても上記電圧Vvのそれと同様に求めるこ
とができる。すなわち電流iを電圧検出器23にて電圧
Viに変換した信号を上記図12(A)とみなすと、そ
の0゜成分電圧と90゜成分電圧はそれぞれスイッチS
1,S2を介して積分器31,34に取り込まれる。A
/Dコンバータ32,35は上記積分器の積分値をディ
ジタル変換し、CPU33はそれらのディジタル変換デ
ータから上記電流iを意味する電圧Viの0゜成分電圧
Vicと90゜成分電圧Visを算出する。これらのデ
ータはそれぞれメモリ36に保持される。
【0034】
【発明が解決しようとする課題】上記従来装置において
は信号源から発する測定用交流電圧と同期した0゜と9
0゜の2相信号を2相信号発生器から送出するようにな
っているが、両信号の位相が90゜に一致しなかったり
各信号のデューティ比が50%でなかったりすると、電
圧、電流の0゜成分と90゜成分の検出値Vvc,Vi
c,Vvs,Visが不正確となり、試料のL、C、R
等の測定値に誤差が生じる。したがって高精度の2相信
号発生器を必要とするため高価格になる。また、上記2
相信号とその反転信号とで4つのスイッチを駆動するの
で同期検波回路が複雑化し、いずれにしても好ましくな
い。
【0035】
【課題を解決するための手段】この発明は上記従来の事
情に鑑みなされたもので、その構成上の特徴は、試料に
測定用の正弦波交流電圧vを加えて同試料の両端間にお
ける電圧Vvを検出するとともに、同試料に流れる交流
電流iを交流電圧Viに変換して検出し、該検出した電
圧Vvと電流を意味する電圧Viから各々の0゜成分V
vcとVicおよび90゜成分VvsとVisとを求め
て上記試料の特性を算出するLCRテスタにおいて、基
準クロック信号を発生する基準クロック発生器と、同基
準クロック信号を受けて測定用の上記正弦波交流電圧v
を発生する正弦波発生回路と、上記試料より検出される
上記電圧Vvおよび上記電圧Viをそれぞれディジタル
変換する第1および第2のA/Dコンバータと、同第1
および第2のA/Dコンバータからのデータに基づいて
上記試料の諸特性を算出する演算処理手段(CPU)
と、上記基準クロック信号を分周し、その分周信号を上
記各A/Dコンバータにサンプリング信号として供給す
る分周器とを備え、上記基準クロック信号の周波数を
f、上記正弦波交流電圧vの周波数をFおよび上記分周
器の分周率を1/sとすると、f/sFの値が正の整数
となるようにして、上記2つのA/Dコンバータを同時
にサンプリングさせるようにしたことにある。
【0036】なお場合によっては、上記分周器の分周率
1/sを1とし、すなわち分周器を不要とし、上記基準
クロック信号を実質的に上記2つのA/Dコンバータの
サンプリング信号としても良い。
【0037】また、上記基準クロック発生器に、上記C
PUにて分周率1/pが決められ、上記基準クロック信
号周波数のp倍の出力を発生するPLL回路を付加して
も良い。
【0038】他方において、この発明では上記第1およ
び第2のA/Dコンバータにて得られたディジタル変換
データに対する乗算テーブルを備え、同第1および第2
のA/Dコンバータにて上記2つの交流電圧VvとVi
の少なくとも0から2π間における一周期分の波形をそ
れぞれ同一時刻にn点サンプリングしてディジタル変換
し各n個の電圧データと電流データを得るとともに、上
記CPUにおいては、上記電圧データと電流データ中、
0からπまでの半周期間における各n/2個のデータに
おのおの定数1を乗じて積算し、該積算値の平均値をそ
れぞれ算出して上記交流電圧vと交流電流iの0゜成分
Vvc及びVicとなし、かつ、上記電圧データと電流
データ中、π/2から3π/2間での半周期間(もしく
は0からπ/2までと3π/2から2πまでとの半周期
間)における各n/2個のデータにおのおの定数1を乗
じて積算し、該積算値の平均値をそれぞれ算出して上記
電圧vと電流iの90゜成分Vvs及びVisとなすこ
とを特徴としている。
【0039】
【作用】例えば検出した測定用交流電圧Vvの1周期間
におけるn個のディジタル変換データのうち、1番から
n/2番までの半周期分のデータに対してCPUにより
それぞれ図3のテーブルA(m)の定数1を乗じ、n/
2+1番からn番までの半周期分のデータに対しては同
テーブルA(m)の定数0を乗じて積算すると、 {Vv(1)×1+Vv(2)×1+…+Vv(n/
2)×1}+{V(n/2+1)×0+Vv(n/2+
2)×0+…+Vv(n)×0}=Vv(1)+Vv
(2)+…+Vv(n/2) となる。よって上式の右辺を有効データ数n/2で割り
算すると、交流電圧Vvの半周期すなわちnが1番から
n/2までの平均直流電圧が得られ、前記従来例の図9
(A)、(B)に示す内容と等価になる。そこでこの得
られた平均直流電圧をVvcとおき、交流電圧Vvの0
゜成分を表すものとする。同様にして電流iの1周期間
におけるn個のディジタル変換データVi(1),Vi
(2),…,Vi(n)にテーブルA(m)の各定数を
乗じ、その積算値を有効データ数n/2で割り算すると
前記図10(A)、(B)に示す内容と等価な電流iの
0゜成分Vicが得られる。
【0040】次に、上記検出した交流電圧Vvの1周期
間における各ディジタル変換データにテーブルB(m)
の各定数を乗じて積算すると、 {Vv(1)×0+Vv(2)×0+…+Vv(n/
4)×0+V(n/4+1)×1+Vv(n/4+2)
×1+…+Vv(3n/4)×1}+{Vv(3n/4
+1)×0+Vv(3n/4+2)×0+…+Vv
(n)×0}=Vv(n/4)+Vv(n/4+1)+
…+Vv(3n/4) となる。よって上式の右辺を有効データ数n/2で割り
算すると、交流電圧Vvのnがn/4+1から3n/4
までの半周期間における平均直流電圧が得られ、前記図
9の(A)、(C)に示す内容と等価になる。そこでこ
の得られた平均直流電圧をVvsとおき、交流電圧Vv
の90゜成分を表すものとする。同様にして電流iを表
す電圧Viの各ディジタル変換データVi(1),Vi
(2),…,Vi(n)にテーブルB(m)の各定数を
乗じ、その積算値を有効データ数n/2で割り算すると
前記図10(A)、(C)に示す内容と等価な電流iの
90゜成分Visが得られる。
【0041】
【実施例】図1に示されているように、このLCRテス
タは、測定用の正弦波交流電圧を1周期分送出して試料
13に加える正弦波発生器7と、試料13の両端間にお
ける1周期分の電圧Vvを電圧検出器15にて検出し、
その検出電圧Vvを図2(A),(B)に示すように所
定時間間隔でn個サンプリングしてディジタル変換する
A/Dコンバータ17と、試料13に流れる1周期分の
電流iを電流検出器14にて検出して電流を意味する電
圧Viに変換し、その変換電圧Viを図2(C),
(D)に示すように上記と同一時刻にn個サンプリング
してディジタル変換するA/Dコンバータ16と、上記
電圧、電流の各m番(m=1,2,…n)までのディジ
タル変換データに対して、図3(A),(B)に示すよ
うにそれぞれ乗算定数1もしくは0のn個のデータから
なる乗算テーブルA(m),B(m)(ただし、m=
1,2,…n)を保持したメモリ19と、上記電圧、電
流の各ディジタル変換データVv(m),Vi(m)と
それに対応する上記乗算テーブルA(m)の乗算定数と
を掛け合わせ、その総和の平均値を算出して上記検出電
圧、電流VvおよびViの0°成分VvcとVicを求
めるとともに、上記データVv(m),Vi(m)に乗
算テーブルB(m)の乗算定数を掛け合わせてその総和
の平均値から上記検出電圧、電流VvおよびViの90
°成分VvsとVisを求める演算処理手段としてのC
PU18と、基準クロック発生回路1と、分周回路4と
を備えている。
【0042】基準クロック発生回路1は例えば水晶振動
子2とPLL回路3とを有し、同水晶振動子2の発振出
力をPLL回路3が受けて所定の周波数を有する基準ク
ロック信号を形成する。すなわち、水晶振動子2の発振
周波数をf、PLL回路3の分周率を1/pとすると、
PLL回路3からは周波数pfなる基準クロック信号が
出力される。
【0043】なお、PLL回路3の分周率1/pはCP
U18により設定されるようになっているが、この実施
例では説明の便宜上1/p=1に設定されているものと
する。
【0044】分周回路4は上記クロック信号fを1/s
に分周してA/Dコンバータ16と17に加え、同A/
Dコンバータ16,17のサンプリングとディジタル変
換のタイミングを制御するようになっている。
【0045】正弦波発生回路7は例えばアドレスカウン
タ8、sin波データメモリ9、D/Aコンバータ1
0、ローパスフィルタ11およびバッファ増幅器12か
らなり、同アドレスカウンタ8は上記クロック信号を計
数してsin波データメモリ9の各番地を順次掃引す
る。
【0046】これにより、例えばメモリ9にあらかじめ
書き込まれていたsin波形データが番地順にD/Aコ
ンバータ10へ送られてアナログ電圧に変換される。こ
の変換電圧はローパスフィルタ11を経て高調波成分が
除去された比較的滑らかな正弦波電圧となり、バッファ
増幅器12を介して被測定試料13に加えられる。
【0047】被測定試料13に加わった正弦波の交流電
圧vは、電圧検出器15により電圧Vvとして検出さ
れ、同試料13に流れる電流iは電流検出器14により
電流を意味する電圧Viに変換されて検出される。これ
ら2つの検出電圧Vv,ViはそれぞれA/Dコンバー
タ17,16においてf/sなるクロックパルスのタイ
ミングでサンプリングおよびディジタル変換された後、
CPU18に送られるようになっている。
【0048】ここで、例えばPLL回路3から送出され
る基準クロック周波数をpfとすると、その繰り返し周
期は1/pfである。いま、sin波データメモリ9に
保持されている一周期分の波形データをk個とすると、
それらの番地を上記基準クロックにて掃引するのに要す
る時間はk/pfとなり、この時間の逆数が正弦波発生
回路7から試料13に加わる交流電圧vの周波数とな
る。そこで、同周波数をFとおくと、 F=pf/k ………(32) となる。
【0049】次に、分周器4にて基準クロック周波数p
fを1/sに分周した信号をサンプリング信号をf
(s)とすると、 f(s)=pf/s ………(33) である。このサンプリング信号にてA/Dコンバータ1
6,17が上記周波数Fの交流電圧vからn箇所のレベ
ルを抽出しディジタル変換するものとすると、変換デー
タ数nは、 n=f(s)/F で表され、これに式(32)と(33)を代入すると、 n=(pf/s)/(pf/k) =k/s ………(34) となる。この発明では、このnの値が2よりも大きな整
数となるように分周器4の分周率などが適宜設定され
る。
【0050】なお場合によっては、分周器4の分周率を
1とし、基準クロック発生回路1からの基準クロックを
A/Dコンバータ16,17に直接的に与えてサンプリ
ングさせても良く、この意味において分周器4を不要と
することもできる。
【0051】CPU18は例えば基準クロック発生回路
1におけるクロック信号の発生制御、メモリ19に対す
るデータ類の書き込み、読み出し制御のほか、必要デー
タの演算を行う。例えばまず上記Vv,Viのディジタ
ル変換データVv(m)、Vi(m)をメモリ19に書
き込み、次に書き込んだ同データとあらかじめメモリ1
9に書き込まれている乗算定数A(m)、B(m)とを
読み出して上記電圧VvとViの0゜成分Vvc,Vi
c及びその90゜成分Vvs,Vis等位相関連基礎デ
ータを算出する。
【0052】また、この基礎データに基づいて電圧Vと
電流iの位相差θ、試料のインピーダンスZ又はアドミ
ッタンスY、同試料のL、C、R成分、及びQ、Dなど
を算出し、これらのデータをメモリ19に転送して記憶
させる。メモリ19には例えば装置の動作ルーチンや上
記したように乗算テーブルをあらかじめ記憶させておく
ようになっている。
【0053】ここで、CPUにおける位相関連基礎デー
タの算出式を示すと次のようになる。例えば、電圧vの
0゜成分Vvcは
【0054】
【数5】 同電圧vの90゜成分Vvsは
【0055】
【数6】 電流iの0゜成分Vicは
【0056】
【数7】 同電流iの90゜成分Visは
【0057】
【数8】 となる。
【0058】図4には位相関連基礎データVvc、Vv
s、Vic、Visを求める一例が流れ線図で示されて
おり、以下その概要を説明する。
【0059】ステップP1;この例では例えば1周期間
における電圧、電流のサンプリングデータ数が20個に
なっている。これらのデータをVv(1),Vi
(1),Vv(2),Vi(2),…,Vv(20),
Vi(20)とサンプリング順にメモリへストアする。
【0060】ステップP2,P3;ストアしたサンプリ
ングデータと乗算テーブルの乗算定数A(m)とを番号
順に一番から読み出す。
【0061】ステップP3,P4;乗算テーブルから読
み出した乗算定数A(m)が0より大であればP4へ進
んで掛け算を行い、0より大でなければP5へ進む。
【0062】ステップP5,P6;サンプリンデータ番
号及び乗算定数番号が20に達しない場合は、P6へ進
んで番号をインクリメントし、20に達した場合はP7
へ進む。
【0063】ステップP7;電圧、電流の0゜成分Vv
c、Vicを算出する。
【0064】ステップP8,P9;ストアしたサンプリ
ングデータと乗算テーブルの乗算定数B(m)とを番号
順に一番から読み出す。
【0065】ステップP9,P10;乗算テーブルから
読み出した乗算定数B(m)が0より大であればP10
へ進んで掛け算をし、0より大でなければP11へ進
む。
【0066】ステップP11,P12;サンプリングデ
ータ番号及び乗算定数番号が20に達しない場合はP1
2へ進んで番号をインクリメントし、20に達した場合
はP13へ進む。
【0067】ステップP13;電圧、電流の90゜成分
Vvs、Visを算出する。
【0068】なお、上記図3の乗算定数A(m)及びB
(m)において、定数「0」を例えば「−1」にしても
よい。この場合、図4のP3とP9はそれぞれ「テーブ
ルA(m)>−1」、「テーブルB(m)>−1」とす
る。また、図3の乗算定数B(m)において、例えば定
数「0」を「1」にし、定数「1」を「0」にしても同
一結果が得られる。
【0069】
【効果】以上、詳細に説明したように、この発明におい
ては試料に加えた0から2πまでの一周期分の測定用交
流電圧vと上記試料に流れる一周期分の交流電流iとを
それぞれ同一時刻にn点サンプリングして各n個のディ
ジタル変換データを得るとともに、上記電圧データと電
流データ中0からπ間における各n/2個のデータにお
のおの乗算定数1を乗じて積算し、該積算値の平均値を
それぞれ算出して上記電圧vと電流iの0゜成分Vvc
及びVicを得るようになっている。
【0070】また、上記電圧データと電流データ中、π
/2から3π/2間(もしくは0からπ/2間と3π/
2から2π間)における各n/2個のデータにおのおの
乗算定数1を乗じて積算し、該積算値の平均値をそれぞ
れ算出して上記電圧vと電流iの90゜成分Vvs及び
Visを得るようになっている。
【0071】したがってこの発明によると、従来装置に
おける同期検波回路の機能はソフトウェアにて処理さ
れ、A/Dコンバータなども2つで足りる。このため構
成が簡素化され、装置のコストダウンに大きく貢献する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるLCRテスタの一実施例に係る
ブロック線図。
【図2】電圧波形および電流波形のサンプリングポイン
トとそのディジタル変換データの対応を示す説明図。
【図3】電圧、電流のディジタル変換データの番号と乗
算定数との対応関係を示す説明図。
【図4】位相関連基礎データを集収する際の一例を示す
フローチャート。
【図5】0゜成分および90゜成分の用語を説明すめた
めの波形図。
【図6】0゜成分および90゜成分の用語説明用波形
図。
【図7】試料の抵抗成分とリアクタンス成分の説明図。
【図8】試料に加わった電圧と試料に流れる電流との位
相説明用波形図。
【図9】試料に加わった電圧の0゜成分及び90゜成分
の説明用波形図。
【図10】試料に流れる電流の0゜成分及び90゜成分
を説明するための波形図。
【図11】従来装置の電気的構成を示すブロック線図。
【図12】従来装置における同期検波回路の動作説明用
信号波形図。
【符号の説明】
13 被測定用試料 14 電流検出器 15 電圧検出器 16 A/Dコンバータ 17 A/Dコンバータ 18 CPU i 試料に流れる交流電流 n 一周期間における電圧、電流のディジタル変換デー
タ数 v 信号源から発せられる測定用交流電圧 Vi 検出電流 Vv 検出電圧 Vic 電流の0゜成分 Vis 電流の90゜成分 Vvc 電圧の0゜成分 Vvs 電圧の90゜成分

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料に測定用の正弦波交流電圧vを加え
    て同試料の両端間における電圧Vvを検出するととも
    に、同試料に流れる交流電流iを交流電圧Viに変換し
    て検出し、該検出した電圧Vvと電流を意味する電圧V
    iから各々の0゜成分VvcとVicおよび90゜成分
    VvsとVisとを求めて上記試料の特性を算出するL
    CRテスタにおいて、基準クロック信号を発生する基準
    クロック発生器と、同基準クロック信号を受けて測定用
    の上記正弦波交流電圧vを発生する正弦波発生回路と、
    上記試料より検出される上記電圧Vvおよび上記電圧V
    iをそれぞれディジタル変換する第1および第2のA/
    Dコンバータと、同第1および第2のA/Dコンバータ
    からのデータに基づいて上記試料の諸特性を算出する演
    算処理手段(CPU)と、上記基準クロック信号を分周
    し、その分周信号を上記各A/Dコンバータにサンプリ
    ング信号として供給する分周器とを備え、上記基準クロ
    ック信号の周波数をf、上記正弦波交流電圧vの周波数
    をFおよび上記分周器の分周率を1/sとすると、f/
    sFの値が正の整数となるようにして、上記2つのA/
    Dコンバータを同時にサンプリングさせるようにしたこ
    とを特徴とするLCRテスタ。
  2. 【請求項2】 上記分周器の分周率1/sが1とされ、
    上記基準クロック信号が実質的に上記2つのA/Dコン
    バータのサンプリング信号とされることを特徴とする請
    求項1に記載のLCRテスタ。
  3. 【請求項3】 上記基準クロック発生器には、上記CP
    Uにて分周率1/pが決められ、上記基準クロック信号
    周波数のp倍の出力を発生するPLL回路が付加されて
    いることを特徴とする請求項1に記載のLCRテスタ。
  4. 【請求項4】 上記第1および第2のA/Dコンバータ
    にて得られたディジタル変換データに対する乗算テーブ
    ルを備え、同第1および第2のA/Dコンバータにて上
    記2つの交流電圧VvとViの少なくとも0から2π間
    における一周期分の波形をそれぞれ同一時刻にn点サン
    プリングしてディジタル変換し各n個の電圧データと電
    流データを得るとともに、上記CPUにおいては、上記
    電圧データと電流データ中、0からπまでの半周期間に
    おける各n/2個のデータにおのおの定数1を乗じて積
    算し、該積算値の平均値をそれぞれ算出して上記交流電
    圧vと交流電流iの0゜成分Vvc及びVicとなし、
    かつ、上記電圧データと電流データ中、π/2から3π
    /2間での半周期間(もしくは0からπ/2までと3π
    /2から2πまでとの半周期間)における各n/2個の
    データにおのおの定数1を乗じて積算し、該積算値の平
    均値をそれぞれ算出して上記電圧vと電流iの90゜成
    分Vvs及びVisとなすことを特徴とする請求項1に
    記載のLCRテスタ。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6034181A (en) * 1995-08-25 2000-03-07 Cytec Technology Corp. Paper or board treating composition of carboxylated surface size and polyacrylamide
JP2012108007A (ja) * 2010-11-18 2012-06-07 Hioki Ee Corp 測定装置
JP2015122701A (ja) * 2013-12-25 2015-07-02 日置電機株式会社 同期検波回路および抵抗測定装置
JP2018100932A (ja) * 2016-12-21 2018-06-28 パナソニックIpマネジメント株式会社 濃度センサ
WO2023085057A1 (ja) * 2021-11-10 2023-05-19 日置電機株式会社 測定装置および測定方法

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