JPH09127141A - モータ回転速度検出装置 - Google Patents

モータ回転速度検出装置

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JPH09127141A
JPH09127141A JP30851495A JP30851495A JPH09127141A JP H09127141 A JPH09127141 A JP H09127141A JP 30851495 A JP30851495 A JP 30851495A JP 30851495 A JP30851495 A JP 30851495A JP H09127141 A JPH09127141 A JP H09127141A
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Haruo Tagawa
治男 田川
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和貴 樋口
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 速度信号のリップル分を軽減することができ
るモータ回転速度検出装置を提供する。 【解決手段】 2つの信号処理回路1、2は、同じ回路
構成であって、エンコーダEから出力される2相の正弦
波信号A、Bの正負のピークを検出して保持する正負ピ
ーク検出保持器11、21と、この正負ピーク検出保持
器11、21で検出して保持されたピーク値a、bと基
準値5とを比較して利得制御信号を出力する比較器1
2、22と、この比較器12、22から出力される利得
制御信号によって利得が変化し、エンコーダEから出力
される信号A、Bを増幅する可変利得増幅器13、23
と、この可変利得増幅器13、23において振幅補正さ
れた信号を反転する反転器14、24と、可変利得増幅
器13、23の出力a、bと反転器14、24の出力
(−a)、(−b)とを切り替える切替器15,25
と、切替器15、25で選択された信号を微分する微分
器16、26とによりそれぞれ構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、モータの回転速度
を検出するモータ回転速度検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】モータに連結され、モータの回転速度に
比例して出力周波数および出力振幅が変化するアナログ
・エンコーダのアナログ・ゲインの補正方法として、特
開平6−201403号公報に振幅変動を一定に補正す
る方法が開示されている。
【0003】開示された従来のアナログ・ゲインの補正
方法において、アナログ・エンコーダEから出力される
2相の交流信号を処理して速度信号を得る回路は、図1
0に示すように、cosθ信号Aをゼロレベルと比較し
てゼロクロス信号を得る第1コンパレータ91と、cos
θ信号Aの振幅を量子化する第1A/D変換器92と、こ
の第1A/D変換器92より出力される信号のレベルをラ
ッチする第1ラッチ回路93とを備え、同様に、アナログ
・エンコーダEから出力されるsinθ信号Bをゼロレ
ベルと比較してゼロクロス信号を得る第2コンパレータ
101と、sinθ信号Bの振幅を量子化する第2A/D
変換器102と、この第2A/D変換器102より出力される
信号のレベルをラッチする第2ラッチ回路103とを備え
ている。
【0004】第1ラッチ回路93は、第2コンパレータ10
1から出力されるゼロクロス信号によって、量子化され
たcosθ信号aのピーク値を保持し、第2ラッチ回路
103は、第1コンパレータ91から出力されるゼロクロス
信号によって、量子化されたsinθ信号bのピーク値
を保持する。
【0005】第1ラッチ回路93には、ラッチされたレベ
ルと基準値VOとを比較して減少比α1を得る第1比算出
部94が接続され、さらに、この第1比算出部94から出力
される減少比α1と量子化されたcosθ信号aとを乗
算する第1掛算部95が接続されている。
【0006】同様に、第2ラッチ回路103にも、ラッチ
されたレベルと基準値VOとを比較して減少比α2を得る
第2比算出部104が接続され、この第2比算出部104から
出力される減少比α2と量子化されたsinθ信号bと
を乗算する第2掛算部105が接続されている。
【0007】次に、このように構成された従来の装置の
動作について説明する。
【0008】図11の波形図に示すように、アナログ・
エンコーダEから出力されたsinθ信号Bがゼロレベ
ルを通過する時点に、cosθ信号AのレベルV1をラ
ッチ回路103に保持させる。このラッチ回路93に保持さ
れたレベルV1と予め設定された基準値VOとを第1比算
出部94で比較演算し、減少比α1を得ることができる。
【0009】第1比算出部94で得た減少比α1と量子化
されたcosθ信号aとを第1掛算部95で乗算すると、
第1ラッチ回路93に保持されたレベルV1が基準値VOと
なるように振幅補正することができる。また、減少比α
2と量子化されたsinθ信号bとを乗算すると、第2
ラッチ回路103に保持されたレベルV2が基準値VOとな
るように振幅補正することができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】このような従来のアナ
ログ・ゲイン補正方法においては、cosθ信号(被補
正信号)をラッチするタイミングを、sinθ信号がゼ
ロレベルを通過する時点としているので、cosθ信号
とsinθ信号の位相差が正確に90度でない場合に
は、振幅変動を一定にするために必要な信号のピーク値
を正確にラッチできないという問題点があった。
【0011】また、このようにして補正されたアナログ
・エンコーダから出力される信号を微分してモータの回
転速度検出に用いると、補正誤差成分によるリップル分
を含む速度信号しか得られないという問題もあった。
【0012】本発明は、このような従来のゲイン補正方
法が有する問題点を解決するために考えられたものであ
って、各相の信号のピーク値を検出して、検出した被補
正信号自身の情報で各相の信号の振幅を一定に補正する
ことにより速度信号のリップル分を軽減することができ
るモータ回転速度検出装置を提供することを目的として
いる。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明のモータ回転速度検出装置は、モータの回転
速度に比例して周波数が変化する多相の正弦波状の信号
を出力するアナログ・エンコーダと、このアナログ・エ
ンコーダから出力される正弦波状の信号の正負のピーク
値を検出し保持する正負ピーク検出保持器、この正負ピ
ーク検出保持器に保持されたピーク値と基準値とを比較
しその差に対応したレベルの信号を出力する比較器、こ
の比較器の出力によりその利得が制御され、前記正弦波
状の信号を増幅する可変利得増幅器、この可変利得増幅
器の出力とその反転出力とを切り替える切替器、この切
替器の出力を微分する微分器よりなる各相ごとに設けら
れた信号処理回路と、各信号処理回路の微分器から出力
される微分信号を切り替える切替器と、前記全ての正負
ピーク検出保持器にホールドされたピーク値を信号ごと
にリセットするリセット回路と、前記信号処理回路の比
較器に共通な基準値を供給する基準値供給手段とにより
構成されている。
【0014】また、本発明のモータ回転速度検出装置
は、モータの回転速度に比例して周波数が変化する多相
の正弦波状の信号を出力するアナログ・エンコーダと、
このアナログ・エンコーダから出力される正弦波状の信
号の正負のピーク値を検出し保持する正負ピーク検出保
持器、このピーク検出保持器に保持されたピーク値で基
準値を割算して商の値を出力する割算器、この割算器の
出力と前記正弦波状の信号とを掛算する掛算器、この掛
算器の出力とその反転出力とを切り替える切替器、この
切替器の出力を微分する微分器よりなり、各相ごとに設
けられた信号処理回路と、各信号処理回路の微分器から
出力される微分信号を切り替える切替器と、前記全ての
正負ピーク検出保持器にホールドされたピーク値を信号
ごとにリセットするリセット回路と、前記信号処理回路
の比較器に共通な基準値を供給する基準値供給手段とに
より構成することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)図1に示すように、モータに連結
された磁気検出器を有するアナログ・エンコーダEよ
り、モータの回転速度に比例してその出力周波数が変化
し、位相が90度ずれた2相の交流信号A、Bが出力さ
れるので、モータ回転速度検出装置は、これら2相の交
流信号A、Bをそれぞれ処理する2つの信号処理回路
1、2を備えている。
【0016】2つの信号処理回路1、2は、同じ回路構
成であって、エンコーダEから出力される2相の正弦波
信号A、Bの正負のピークを検出して保持する正負ピー
ク検出保持器11、21と、この正負ピーク検出保持器11、
21で検出して保持されたピーク値a、bと基準値5とを
比較して利得制御信号を出力する比較器12、22と、この
比較器12、22から出力される利得制御信号によって利得
が変化し、エンコーダEから出力される信号A、Bを増
幅する可変利得増幅器13、23と、この可変利得増幅器1
3、23において振幅補正された信号を反転する反転器1
4、24と、可変利得増幅器13、23の出力a、bと反転器1
4、24の出力(−a)、(−b)とを切り替える切替器15、2
5と、切替器15、25で選択された信号を微分する微分器1
6、26とによりそれぞれ構成されている。
【0017】さらに、微分器16、26の出力を切り替える
切替器8と、2相の交流信号A、Bに基づいて正負ピー
ク検出保持器器11、21をリセットするリセット回路6
と、2相の交流信号A、Bに基づいて切替器15、25、8
に対して切替信号71、72、75を送出する論理選択回路7
とを備えている。
【0018】可変利得増幅器13を制御する比較器12は、
図2に示すように、正弦波信号Aを増幅する第1の電圧
制御型可変利得増幅器13と同一特性をもち、正負ピーク
検出保持器11で保持された信号を増幅する第2の電圧制
御型可変利得増幅器31と、この電圧制御型可変利得増幅
器31の出力が反転入力端子に印加され、基準値5が非反
転入力端子に印加される演算増幅器32とを備えており、
演算増幅器32の出力によって電圧制御型可変利得増幅器
31および13の利得を制御する。なお、比較器22も、比較
器12と同じ回路で構成されている。
【0019】図3に示すように、リセット回路6は、入
力された正弦波信号Aを反転する反転回路67と、反転さ
れた正弦波信号(−A)を分圧する分圧抵抗と、入力され
た正弦波信号Bを分圧する分圧抵抗と、4つの比較器61
〜64と、これら4つの比較器61〜64の出力に基づいて論
理演算を行う2つの排他的論理和回路65、66とにより構
成されている。
【0020】入力された正弦波信号Aは、比較器61、62
の反転入力端子に印加され、反転された正弦波信号(−
A)は、比較器64の反転入力端子に印加され、反転され
分圧された正弦波信号(−A')は、比較器63の反転入力
端子に印加され、入力された正弦波信号Bは、比較器62
〜64の非反転入力端子に印加され、分圧された正弦波信
号B'は 、比較器61の非反転入力端子に印加されてい
る。
【0021】ここで、各正弦波信号A、(−A')、B、
B'を、比較器61〜64において比較処理をすると、図4
の波形図に示すように、比較器61において、B'>Aの
期間に、信号cを発生し、比較器62において、B>Aの
期間に、信号dを発生し、比較器63において、B>(−
A')の期間に、信号aを発生し、比較器64において、B
>(−A)の期間に、信号bを発生する。
【0022】これら比較器61〜64によって得た信号a〜
dに基づき、信号aと信号bとの排他的論理和をとって
信号eを得て、信号cと信号dとの排他的論理和をとっ
て信号fを得ることにより、リセット信号e、fを得る
ことができる。
【0023】次に、このように構成されたモータ回転速
度検出装置の動作を図5の波形図を参照して説明する。
【0024】図5(a)は、基準値として正負の基準値を
持って極性が変化する入力信号より正負のピーク値を検
出する場合の波形図であり、図5(b)は、正の基準値の
みを持って入力信号の絶対値よりピーク値を検出する場
合の波形図である。
【0025】モータが回転すると、アナログ・エンコー
ダEより正弦波信号A、Bが出力されるので、この正弦
波信号A、Bは、可変利得増幅器13、23と正負ピーク検
出保持器11、21にそれぞれ入力される。
【0026】リセット回路6にも正弦波信号AおよびB
が入力されており、図5(c)に示すように、正弦波信号
AおよびBを処理して得られるリセット信号e、fによ
って、正負ピーク検出保持器11、21に保持されたピーク
値がリセットされる。正負ピーク検出保持器11、21に保
持された値は、次の負ピークを検出する直前にリセット
信号によりリセットされる。
【0027】ここで、図5(c)に点線で示す不定領域を
発生するが、切替器16、26、8の作用により不定領域は
除去されて、速度信号sにこの不定領域の影響は現れな
い。また、このリセット処理は、入力信号A、Bの全て
の正負ピーク検出の直前に行なわれ、結果として正負ピ
ーク検出保持器11、12は、入力信号A、Bの全てのピー
クを検出して保持することができる。
【0028】正負ピーク検出保持器11、12で検出された
ピーク値は比較器12、22において基準値5と比較され、
その差に対応した電圧を可変利得増幅器13、23の利得制
御信号として比較器12、22から出力される。
【0029】これらの利得制御信号によって可変利得増
幅器13、23の利得が変化し、可変利得増幅器13、23で増
幅される正弦波信号A、Bは、その振幅が基準値5と等
しくなるように振幅補正されて、可変利得増幅器13、23
より基準値5を振幅とする一定振幅の信号a、bとして
出力される。
【0030】このようにして全てのピーク値を一定の振
幅に補正された信号a、bとその反転信号(−a)、(−
b)は、切替器15、25に入力される。
【0031】ここで、論理選択回路7から出力される切
替信号71、72により選択されて切り出された信号は、微
分器16、26に入力され、微分処理されたのち、速度信号
a'、b'として出力される。このように処理された速度
信号a'、b'は、最終段の切替器8に印加され、論理選
択回路7の速度選択信号75により合成されて、速度信号
sとして出力される。
【0032】アナログ・エンコーダEから出力される信
号のsin(x)は、モータの回転角度を示す信号であ
り、時間tと振幅Vのパラメータを入れると、 V・sin(ωt) と表すことができる。ここで、Vは振幅の最大値を表
し、ωはモータの回転角速度を表している。
【0033】したがって、この信号を時間微分すると、
V・ω・cos(ωt)となり、ここで、V・ω・cos
(ωt)のゼロクロス点近傍においては、モータの回転
速度に比例したレベルV・ωを持ち、モータの回転速度
を検出することができる。
【0034】アナログ・エンコーダEとして、モータ自
体の回転トルク発生用磁石から漏洩する磁束を磁気検出
器によって検知して正弦波信号を得ると、特別な磁石を
必要とせず安価なアナログ・エンコーダを得ることがで
きる。
【0035】このような磁気検出器を用いたアナログ・
エンコーダによると、磁石の着磁強度のばらつきと、磁
気検出器の感度のばらつきにより、モータ一回転中に出
力される正弦波信号A・B間の振幅Vが変動する。
【0036】しかし、本発明によれば、被補正信号自身
の情報に基づいて、信号の振幅Vが常に一定に補正され
るので、モータの回転速度検出において、正弦波信号
A、B間のばらつきと、磁石の着磁強度のばらつきによ
る影響を除去することができ、精度の高い速度信号を得
ることができる。
【0037】(第2の実施の形態)図6に示すように、
図1に示す装置の比較器12、22を割算器17、27に代え、
図1に示す装置の可変利得増幅器13、23を掛算器18、28
に代えたもので、他の回路は図1に示す装置と同じであ
る。
【0038】割算器17、27は、基準値5を正負ピーク検
出保持器11、21に保持されたピーク値で割算する回路で
あり、掛算器18、28は、割算器17、27から出力される信
号と入力された正弦波信号A、Bとを掛算する回路であ
る。
【0039】次に、このように構成された装置の動作を
説明する。
【0040】割算器17、27において基準値5を正負ピー
ク検出保持器11、21に保持されたピーク値でそれぞれ割
ると、得られる商は「基準値/ピーク値」となる。この
商は、ピーク値が保持されている期間中一定に保たれ
る。
【0041】掛算器18、28において、入力された正弦波
信号A、Bに一定の比「基準値/ピーク値」が掛けられ
るので、そのピーク値は、ピーク値×(基準値/ピーク
値)、すなわち、基準値5と同一のレベルに補正された
値となる。
【0042】(第3の実施の形態)この実施の形態は、
アナログ・エンコーダとして磁気検出器を45度ずれた
位置に4個配置した4相の正弦波信号を出力するアナロ
グ・エンコーダに適用するものである。
【0043】図7に示すように、アナログ・エンコーダ
Eから位相が45度ずれた4つの正弦波信号A〜Dが出
力されるので、これら4つの正弦波信号A〜Dに対して
同一構成の4つの信号処理回路1〜4が設けられてい
る。
【0044】各信号処理回路1〜4は、図1に示す装置
と同様に、正負ピーク検出保持器11、21、31、41と、可
変利得増幅器13、23、33、43と、比較器12、22、32、42
と、反転器14、24、34、44と、切替器15、25、35、45
と、微分器16、26、36、46とにより構成されている。
【0045】磁気検出器を4個(n=2)配置したアナ
ログ・エンコーダEから図8(a)の波形図に示す正弦波
信号A、B、C、Dが出力される。一定振幅に補正され
た信号a、b、c、dおよび反転された信号(−a)、
(−b)、(−c)、(−d)を切替器15、25、35、45によっ
て抽出すると、図8(b)の波形図に示す信号が得られ、
この信号を微分器16、26、36、46によって微分し、切替
器8で合成すると、図8(c)の波形図に示す速度信号s
を得ることができる。
【0046】この速度信号sは、ゼロクロス点の±2
2.5度の範囲を微分して得られることが分かる。
【0047】アナログ・エンコーダEから出力される正
弦波信号のsin(x)のゼロクロス点における微分値
は1であるのに対し、22.5度における微分値は約
0.92であって、8%程度低い値となる。
【0048】モータの回転に同期してアナログ・エンコ
ーダEから得られる正弦波信号は、回転角度を示す信号
であり、この信号の微分値は速度を示すが、微分により
速度を正しく得るためには、信号振幅が回転角度に比例
して直線的に変化しなけばならない。
【0049】しかし、アナログ・エンコーダEから出力
される信号は、正弦波状であるので、ゼロクロス点から
離れる程、微分により得られる速度信号には誤差を含む
ことになり、これが繰り返されると、速度信号はリップ
ル分を含むことになる。例えば、2相のアナログ・エン
コーダの場合には、ゼロクロス点±45度の範囲まで使
用することになり、その微分誤差は約30%になる。
【0050】そこで、図9に示すように、アナログ・エ
ンコーダの相数を多くして6相にすると、ゼロクロス点
の±20度の範囲で速度信号を得ることになるので、さ
らにリップル分の少ない速度信号を得ることができる。
【0051】アナログ・エンコーダとして、モータの回
転トルク発生用磁石から漏洩する磁束、または、回転速
度検出用磁石から発生する磁束を検出する磁気検出器で
構成する場合には、磁気検出器を電気角で90/n度
(n:正の整数)位相がずれた位置に2・n個配置する
か、電気角で120/n度(n:正の整数)位相がずれ
た位置に3・n個配置すると多相の正弦波信号を得るこ
とができる。
【0052】
【発明の効果】以上の実施の形態に基づく説明から明ら
かなように、本発明は、磁気検出器を使用したアナログ
・エンコーダから出力される正弦波信号のように、各相
ごとに振幅が相違する多相の正弦波信号であっても、被
補正信号自身の情報で一定の振幅に補正するので、磁気
検出器の感度のばらつき、磁石の着磁強度のばらつきを
排除でき、精度の高い補正を実現することができるとい
う効果を奏する。
【0053】また、磁気検出器を複数個配置して、ゼロ
クロス点近傍の信号を微分し、速度信号を得るので、リ
ップル成分の少ない速度信号を得ることができるという
効果を奏する。
【0054】さらに、モータ回転トルク発生用磁石の磁
気を検出する磁気検出器の配置方法では、速度検出のた
めの特別な磁石を必要とせず、安価な速度検出器を実現
できるという効果も奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のモータ回転速度検出装置の第1の実施
の形態を示すブロック図、
【図2】図1に示す装置における可変利得増幅器と比較
器の構成を示すブロック図、
【図3】図1に示す装置におけるリセット回路の構成を
示す回路図、
【図4】図3に示すリセット回路の動作を説明するため
に使用する波形図、
【図5】図1に示す装置の動作を説明するために使用す
る波形図、
【図6】本発明のモータ回転速度検出装置の第2の実施
の形態を示すブロック図、
【図7】本発明のモータ回転速度検出装置の第3の実施
の形態を示すブロック図、
【図8】図7に示す装置の動作を説明するために使用す
る波形図、
【図9】本発明のモータ回転速度検出装置において、エ
ンコーダとして磁気検出器を用いて6相の正弦波信号を
処理する場合の波形図、
【図10】従来の信号振幅補正方法のブロック図、
【図11】従来の信号振幅補正方法の動作を説明するた
めに用いる波形図である。
【符号の説明】
E エンコーダ A、B、C、D 正弦波信号 1 磁気検出部 5 基準値 8 切替器 6 リセット回路 7 論理選択回路 13、23、33、43 可変利得増幅器 11、21、31、41 正負ピーク検出保持器 12、22、32、42 比較器 13、31 電圧制御型可変利得増幅器 14、24、34、44 反転器 15、25、35、45 切替器 16、26、36、46 微分器 32 演算増幅器

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モータの回転速度に比例して周波数が変
    化する多相の正弦波状の信号を出力するアナログ・エン
    コーダと、 該アナログ・エンコーダから出力される正弦波状の信号
    の正負のピーク値を検出し保持する正負ピーク検出保持
    器、該正負ピーク検出保持器に保持されたピーク値と基
    準値とを比較しその差に対応したレベルの信号を出力す
    る比較器、該比較器の出力によりその利得が制御され、
    前記正弦波状の信号を増幅する可変利得増幅器、該可変
    利得増幅器の出力とその反転出力とを切り替える切替
    器、該切替器の出力を微分する微分器よりなる各相ごと
    に設けられた信号処理回路と、 各信号処理回路の微分器から出力される微分信号を切り
    替える切替器と、 前記全ての正負ピーク検出保持器にホールドされたピー
    ク値を信号ごとにリセットするリセット回路と、 前記信号処理回路の比較器に共通な基準値を供給する基
    準値供給手段とを具備することを特徴とするモータ回転
    速度検出装置。
  2. 【請求項2】 正弦波状の信号を増幅する前記可変利得
    増幅器が第1電圧制御型可変利得増幅器で構成され、か
    つ、前記比較器が、前記第1電圧制御型可変利得増幅器
    と同一特性の正負ピーク検出保持器に保持されたピーク
    値を増幅する第2電圧制御型可変利得増幅器と演算増幅
    器とにより構成され、前記演算増幅器において得た第2
    電圧制御型可変利得増幅器の出力と基準値と差に対応し
    たレベルの信号により前記第1および第2電圧制御型可
    変利得増幅器の利得を制御することを特徴とする請求項
    1に記載のモータ回転速度検出装置。
  3. 【請求項3】 モータの回転速度に比例して周波数が変
    化する多相の正弦波状の信号を出力するアナログ・エン
    コーダと、 該アナログ・エンコーダから出力される正弦波状の信号
    の正負のピーク値を検出し保持する正負ピーク検出保持
    器、該ピーク検出保持器に保持されたピーク値で基準値
    を割算して商の値を出力する割算器、該割算器の出力と
    前記正弦波状の信号とを掛算する掛算器、該掛算器の出
    力とその反転出力とを切り替える切替器、該切替器の出
    力を微分する微分器よりなり、各相ごとに設けられた信
    号処理回路と、 各信号処理回路の微分器から出力される微分信号を切り
    替える切替器と、 前記全ての正負ピーク検出保持器にホールドされたピー
    ク値を信号ごとにリセットするリセット回路と、 前記信号処理回路の比較器に共通な基準値を供給する基
    準値供給手段とを具備することを特徴とするモータ回転
    速度検出装置。
  4. 【請求項4】 アナログ・エンコーダとして、モータの
    回転トルク発生用磁石から漏洩する磁束を検出する磁気
    検出器を電気角で90/n度(n:正の整数)位相がず
    れた位置に2・n個配置したものであることを特徴とす
    る請求項1および請求項3に記載のモータ回転速度検出
    装置。
  5. 【請求項5】 アナログ・エンコーダとして、モータの
    回転トルク発生用磁石から漏洩する磁束を検出する磁気
    検出器を電気角で120/n度(n:正の整数)位相が
    ずれた位置に3・n個配置したものであることを特徴と
    する請求項1および請求項3に記載のモータ回転速度検
    出装置。
  6. 【請求項6】 アナログ・エンコーダとして、回転速度
    検出用磁石から発生する磁束を検出する磁気検出器を電
    気角で90/n度(n:正の整数)位相がずれた位置に
    2・n個配置したものであることを特徴とする請求項1
    および請求項3に記載のモータ回転速度検出装置。
  7. 【請求項7】 アナログ・エンコーダとして、回転速度
    検出用磁石から発生する磁束を検出する磁気検出器を電
    気角で120/n度(n:正の整数)位相がずれた位置
    に3・n個配置したものであることを特徴とする請求項
    1および請求項3に記載のモータ回転速度検出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102809689A (zh) * 2012-07-23 2012-12-05 中国兵器工业集团第七0研究所 一种防过零振荡的发动机磁电式传感器调理电路
EP2755000A2 (en) 2012-12-14 2014-07-16 Canon Kabushiki Kaisha Absolute encoder
CN113091774A (zh) * 2021-03-17 2021-07-09 陈权 一种基于绝对值编码器的正余弦编码方法

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