JP2000345161A - 液晶媒体 - Google Patents
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- C09K2323/00—Functional layers of liquid crystal optical display excluding electroactive liquid crystal layer characterised by chemical composition
Abstract
または全く有しておらず、非常に大きい抵抗値を有する
と同時に、広い動作温度範囲、低温においてさえも短い
応答時間、および低いしきい値電圧を有する、MLCデ
ィスプレイ用の液晶媒体を提供する。 【解決手段】本発明は、正の誘電異方性を有する極性化
合物の混合物を基材とする液晶媒体であって、1種また
は2種以上の一般式Iで表わされる化合物および同時
に、1種または2種以上の一般式IIで表わされる化合
物を含有することを特徴とする液晶媒体を提供する: 【化1】 各式中、R、R´およびYは、明細書に定義されている
とおりである。
Description
光学目的における使用、およびこの媒体を含有するディ
スプレイに関する。
として使用される。この理由は、このような物質の光学
的物性は印加電圧により変更することができるからであ
る。液晶に基づく電気光学デバイスは、当業者に格別に
充分に知られており、各種効果に基づくことができる。
このようなデバイスの例には、動的散乱を有するセル、
DAP(整列相の変形)セル、ゲスト/ホストセル、ね
じれネマティック構造を有するTNセル、STN(スー
パーツィストネマティック)セル、SEE(超複屈折効
果)セルおよびOMI(光学モード干渉)セルがある。
大部分の慣用の表示デバイスは、シャット−ヘルフリッ
ヒ(Schadt-Helfrich )効果に基づいており、ねじれネ
マティック構造を有する。
に対する安定性を有し、かつ良好な電場および電磁波照
射線に対する安定性を有していなければならない。さら
にまた、液晶材料は、比較的低い粘度を有するべきであ
り、またセルにおいて、短いアドレス時間、低いしきい
値電圧および大きいコントラストを生じさせるべきであ
る。さらにまた、液晶材料は、慣用の動作温度で、すな
わち室温以上ないし室温以下のできるだけ広い範囲で、
適当な中間相、例えば前記セル用のネマティックまたは
コレステリック中間相を有していなければならない。液
晶は一般に、複数の成分の混合物の形態で使用されるこ
とから、これらの成分は相互に容易に混和できるもので
あることが重要である。さらに別の性質、例えば導電
性、誘電異方性および光学異方性は、セルのタイプおよ
び用途分野に応じて相違する要件を満たすものでなけれ
ばならない。例えば、ねじれネマティック構造を有する
セル用の材料は、正の誘電異方性および小さい導電性を
有していなければならない。
ネマティック相、比較的小さい複屈折率、非常に大きい
比抵抗、良好なUVおよび温度安定性、ならびに低い蒸
気圧を有する媒体が、各画素の切換え用の集積非線型素
子を備えたマトリックス液晶ディスプレイ(MLCディ
スプレイ)に望まれる。この方式のマトリックス液晶デ
ィスプレイは公知である。各画素それぞれの切換えに使
用することができる非線型素子の例には、能動的素子
(すなわち、トランジスター)がある。この素子は、
「アクティブマトリックス」と称され、2つのタイプに
分類することができる: 1.基板としてのシリコンウエファー上のMOS(金属
酸化物半導体)または他のダイオード。 2.基板としてのガラス板上の薄膜トランジスター(T
FT)。
は、ディスプレイの大きさを制限する。これは、種々の
部分表示をモジュラー集合させてさえも、接合部分に問
題が生じるからである。好適であって、さらに有望なタ
イプ2の場合、使用される電気光学効果は通常、TN効
果である。この効果は2種のテクノロジイ間で相違点を
有する:すなわち化合物半導体、例えばCdSeからな
るTFT、または多結晶形または無定形シリコンを基材
とするTFTである。後者の技術に関しては、格別の研
究努力が世界中でなされている。TFTマトリックス
は、当該ディスプレイの1枚のガラス板の内側面に施さ
れ、もう1枚のガラス板の内側面は透明な対向電極を担
持している。画素電極の大きさと比較すると、TFTは
非常に小さく、かつまた目で見て、像に対する有害な効
果は有していない。この技術はまた、各フィルター素子
が切換え可能な画素に対して反対に位置するように、モ
ザイク状の赤色、緑色および青色フィルターを配列した
全色コンパティブル画像ディスプレイにまで発展させる
ことができる。
差偏光板を備えたTNセルとして動作し、裏側から照射
される。本明細書において、MLCディスプレイの用語
は、集積非線型素子を備えたマトリックスディスプレイ
のいずれもを包含する。すなわちアクティブマトリック
スに加えて、またバリスターまたはダイオード(MIM
=金属−絶縁体−金属)などの受動的素子を備えたディ
スプレイが包含される。この方式のMLCディスプレイ
は、TV用途に(例えば、ポケット型テレビ受像機)ま
たはコンピューター用途(ラップトップ型)および自動
車または航空機構築用の高度情報ディスプレイ用に特に
適している。コントラストの角度依存性および応答時間
に関連する問題に加えて、MLCディスプレイでは、液
晶混合物の不適当な比抵抗値による問題が生じる[TOGA
SHI,S.,SEKIGUCHI,K.,TANABE,H.,YAMAMOTO,E.,SORIMACH
I,K.,TAJIMA,E.,WATANABE,H.,SHIMIZU,H. によるProc.E
urodisplay 84,1984年9 月:A210〜288 Matrix LCD Con
trolled by Double StageDiode Rings,141頁以降、Pair
s;STROMER,M.によるProc.Eurodisplay 84,1984 年9
月:Design of Thin Film Transistors for Matrix Add
ressing of Television Liquid Crystal Displays,145
頁以降、Pairs ]。
プレイのコントラストは低下し、残像消去の問題が生じ
ることがある。液晶混合物の比抵抗値は一般に、MLC
ディスプレイの内部表面との相互作用によって、MLC
ディスプレイの寿命全般を通じて一般に減少することか
ら、許容される動作寿命を得るためには、大きい(初
期)抵抗値は非常に重要である。特に、低電圧混合物の
場合、非常に大きい比抵抗値を得ることは従来、不可能
であった。温度上昇をできるだけ小さくして、およびま
た加熱および(または)UV照射線に露光した後に、こ
の比抵抗値を増加させることがまた重要である。また、
従来技術からの混合物の低温物性は特に不利である。低
温でさえも、結晶化および(または)スメクティック相
が生成せず、かつ粘度に対する温度依存性ができるだけ
小さいことが要求される。しかるに、従来技術のMLC
ディスプレイは、現在の要件を満たすものではない。
または有していても小さい程度であり、広い動作温度範
囲、低温においても短い応答時間、およびまた小さいし
きい値電圧と同時に、非常に大きい比抵抗値を有するM
LCディスプレイに対する多大の要求が継続している。
TN(シャット−ヘルフリッヒ)セルの場合、このセル
には下記の利点を有する媒体が望まれる: −拡大したネマティック相範囲(特に、低温に降下した
場合でも)、 −超低温における切換え能力(野外、自動車、航空
機)、 −UV照射線露光に対する増大した安定性(より長い寿
命)。
成することができると同時に、他のパラメーターを保有
するものではない。スーパーツイスト(STN)セルの
場合、より大きい時分割特性および/またはより低いし
きい値電圧および/またはより広いネマティック相範囲
(特に、低温における)が可能である媒体が望まれる。
この目的のために利用できるパラメーター(透明点、ス
メクティツク−ネマティック転移または融点、粘度、誘
電率、弾性率)の幅のさらなる拡大が格別に望まれてい
る。
欠点を有していないか、または有していても小さい程度
であり、かつ非常に大きい抵抗値および低いしきい値電
圧を同時に有する液晶媒体、特にMLC、TNまたはS
TNディスプレイ用の液晶媒体を提供することにある。
体をディスプレイで使用すると、この課題が達成される
ことが見出された。従って、本発明は正の誘電異方性を
有する極性化合物の混合物を基材とする液晶媒体であっ
て、1種または2種以上の一般式Iで表わされる化合物
を含有し、および同時に、1種または2種以上の一般式
IIで表わされる化合物を含有することを特徴とする液
晶媒体に関する:
を有するアルキル基またはアルコキシ基であり、Yは、
F、OCF3 またはOCHF2 である);
について定義されているとおりである)。
い用途範囲を有する。置換基を選択することによって、
これらの化合物は液晶媒体を主として構成する基材とし
て使用することができる;しかしながら、式Iおよび式
I´で表わされる化合物はまた、別種の化合物からの液
晶基材に添加して、例えばこの種の誘電体の誘電異方性
および/または光学異方性を変えることができ、および
/またはそのしきい値電圧および/またはその粘度を最
適にすることができる。式Iおよび式IIで表わされる
化合物は純粋な状態で無色であり、また電気光学用途に
対して好ましく位置する温度範囲で液晶中間相を形成す
る。これらの化合物は化学物質、熱および光に対して安
定である。式Iで表される化合物は、DE19505189A1にす
でに記載されている。式IIで表される化合物は、例え
ばDE19528301A1およびDE19528085A1にすでに記載されて
いる。
する本発明による媒体において、Yは好ましくは、Fま
たはOCF3 、特にFである。Rおよび/またはR´が
アルキル基および/またはアルコキシ基である場合、こ
の基は直鎖状または分枝鎖状であることができる。この
基は好ましくは、直鎖状であって、炭素原子2個、3
個、4個、5個、6個または7個を有し、従って好まし
くは、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシ
ル、ヘプチル、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペン
トキシ、ヘキソキシまたはヘプトキシであり、さらにま
たメチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ド
デシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、メ
トキシ、オクトキシ、ノノキシ、デコキシ、ウンデコキ
シ、ドデコキシ、トリデコキシまたはテトラデコキシで
あることができる。
する式Iおよび式IIで表される化合物は、これらが慣
用の液晶基材中で良好な溶解性を有することから、場合
により重要であるが、特にこれらが光学活性である場
合、カイラルドーピング剤として重要である。この種の
スメクティック化合物は、強誘電性材料の成分として適
している。SA 相を有する式Iで表わされる化合物は、
例えば熱によりアドレスされるディスプレイに適してい
る。この種の分枝鎖状基は一般に、1個よりも多くない
鎖分枝を有する。好適分枝鎖状基Rおよび/またはR´
は、イソプロピル、2−ブチル(=1−メチルプロピ
ル)、イソブチル(=2−メチルプロピル)、2−メチ
ルブチル、イソペンチル(=3−メチルブチル)、2−
メチルペンチル、3−メチルペンチル、2−エチルヘキ
シル、2−プロピルペンチル、イソプロポキシ、2−メ
チルプロポキシ、2−メチルブトキシ、3−メチルブト
キシ、2−メチルペントキシ、3−メチルペントキシ、
2−エチルヘキソキシ、1−メチルヘキソキシまたは1
−メチルヘプトキシである。
しくはメチル、エチル、n−プロピル、n−ペンチルま
たはn−ヘプチルである。式Iおよび式IIで表わされ
る化合物は、刊行物(例えばHouben- WeylによるMethod
en der Organischen Chemie[有機化学の方法],Geor
g- Thieme 出版社、Stuttgart などの標準的学術書)に
記載されているようなそれ自体公知の方法により、正確
には当該反応に適する、公知の反応条件の下に、製造す
ることができる。それ自体は公知であるが、本明細書に
は詳細に記載されていない変法を使用することもでき
る。式Iおよび式IIで表わされる化合物は、例えばDE
19505189A1またはDE19528301A1に記載のとおりに製造す
ることもできる。
気光学ディスプレイ(特に、フレームとともにセルを形
成している2枚の面平行外側板、この外側板上の各画素
を切換えるための集積非線型素子およびこのセル内に位
置している正の誘電異方性および大きい抵抗値を有する
ネマティック液晶混合物を備えたSTNまたはMLCデ
ィスプレイ)に関し、およびこれらの媒体の電気光学目
的における使用に関する。本発明による液晶混合物は、
利用できるパラメーター幅の重要な拡大を促進する。透
明点、低温における粘度、熱およびUV安定性および誘
電異方性の達成可能な組合わせは、従来技術からの以前
の混合物に比較してはるかに優れている。低いしきい値
電圧、低温におけるネマティック相および大きい△εに
かかわる要件は、従来では不充分な程度にまでのみ達成
可能であった。例えばZLI−3119のような混合物
系は匹敵できる透明点および比較的好ましい粘度を有す
るけれども、これらの△εは+3にすぎない。
値を有するが、60℃の領域の透明点を有するのみであ
る。本発明による液晶混合物は、−20℃まで低下して
も、好ましくは−30℃まで低下しても、特に好ましく
は−40℃まで低下しても、ネマティック相を保有しな
がら、1.4V以下、好ましくは1.2V以下、特に
1.1V以下の格別に低いしきい値電圧を可能にし、同
時に△ε≧8、好ましくは≧10の誘電異方性および優
れたSTNおよびMLCディスプレイを得ることを可能
にする比抵抗値にかかわる大きい数値を得ることができ
る。特に、これらの混合物は低い動作電圧を有するとい
う特徴を有する。
チ(Gooch )およびタリイ(Tarry)の第一透過率極小
値で好ましく動作する[C.H.Gooch およびH.A.Tarry に
よるElectron.Lett.,10,2〜4,1974;C.H.Gooch および
H.A.Tarry によるAppl.Phys.,8 巻、1575〜1584,197
5]。この場合、特に好ましい電気光学的性質、例えば
類似ディスプレイにおけるしきい値電圧と同一のしきい
値電圧において、特性曲線の大きい急峻度およびコント
ラストの小さい角度依存性(ドイツ国特許3022818)な
どに加えて、第二透過率極小値におけるより小さい誘電
異方性でも充分である。 これは、シアノ化合物を含有
する混合物の場合に比較して、本発明による混合物を使
用することによって、第一極小値で格別に大きい比抵抗
値を得ることを可能にする。各成分およびそれらの重量
割合を適当に選択することによって、MLCディスプレ
イの既定の層厚さに必要な複屈折率の生成に、当業者は
簡単で常習的方法を使用することができる。
200mPa.s、特に好ましくは<150mPa.s
である。ネマティック相範囲は、好ましくは少なくとも
90゜、特に少なくとも100゜である。この範囲が好
ましくは、少なくとも−20゜から+80゜まで拡大さ
れる。「容量保持率」(HR)の測定値は[S.Matsumot
o 等によるLiquid Crystals,5,1320(1989);K.Niwa等に
よるProc.SID Conference,San Francisco ,1984年6
月、304 頁(1984);G.Weber 等によるLiquid Crystals,
5,1381(1989)]、式Iで表わされる化合物および式II
で表わされる化合物を含有する本発明による混合物の温
度の上昇に従うHRの減少が、僅かのみであることを示
す。本発明による混合物のUV安定性はまた、格別に良
好である。すなわち、これらの混合物は、UV照射線に
さらされた場合におけるHRの減少が格別に小さい。
(好ましくは2〜4種)の式Iで表わされる化合物およ
び複数種(好ましくは2〜4種)の式IIで表わされる
化合物を基材とするものである。すなわち式Iで表わさ
れる化合物の割合は、5〜85%、好ましくは10〜6
0%、特に好ましくは20〜50%の範囲であり、また
式IIで表わされる化合物の割合は、5〜85%、好ま
しくは10〜60%、特に好ましくは20〜50%の範
囲である。式Iで表わされる化合物の割合と式IIで表
わされる化合物の割合との合計は好ましくは、10〜9
5%、好ましくは15〜80%、特に好ましくは20〜
70%である。本発明による媒体に使用することができ
る式I〜XXおよびそれらの付属式で表わされる各化合
物は、公知であるか、または公知化合物と同様に製造す
ることができる。 以下に好適態様を示す:−一般式III〜Xからなる群
から選択される1種または2種以上の化合物をさらに含
有する媒体:
ル、オキサアルキル、フルオロアルキルまたはアルケニ
ル; X0 :F、Cl、炭素原子1〜6個を有するハロゲン化
されているアルキル、アルケニルまたはアルコキシ; Y1 およびY2 :それぞれ相互に独立して、Hまたは
F; Y3 およびY4 :それぞれ相互に独立して、Hまたは
F; r:0または1。 −式Iおよび式IIで表わされる化合物に加えて、式I
IIa、式IIIb、式IIIc、式IIIdおよび/
または式IIIeで表わされる好適化合物を含有する媒
体:
記式で表わされる化合物である:
からなる群から選択される1種または2種以上の化合物
をさらに含有する媒体:
れぞれ相互に独立して、上記定義のとおりである。X0
は好ましくは、F、Cl、CF3 、OCF3 またはOC
HF 2 であるか、もしくは6個までの炭素原子をそれぞ
れ有するアルキル、オキサアルキル、フルオロアルキル
またはアルケニルであり、R0 は好ましくは、炭素原子
1〜7個を有するアルキルまたはアルコキシであり、ま
たY1 およびY2 は好ましくは、Fである;−全混合物
中の式I〜Xで表わされる化合物の割合は一緒にして、
少なくとも50重量%である;−全混合物中の式III
〜XVIで表わされる化合物の割合は、全体で5〜90
重量%である;
式VIIで表わされる化合物を含有する媒体;−R
0 は、炭素原子2〜7個を有する直鎖状のアルキルであ
る;−式I〜VIIで表わされる化合物から基本的にな
る媒体;−式I〜IIIで表わされる化合物から基本的
になる媒体;−好ましくは、一般式XVII〜XXから
なる群から選択される化合物をさらに含有する媒体:
りであり、この1,4−フェニレン環はCN、塩素また
はフッ素により置換されていてもよい。この1,4−フ
ェニレン環は好ましくは、置換基として1個または2個
以上のフッ素原子を有する。 −(I+II):(III+IV+V+VI+VII)
重量比は好ましくは、1:10〜10:1、特に1:4
〜4:1である; −一般式I〜XVIからなる群から選択される化合物か
ら基本的になる媒体。慣用の液晶材料と、特に式II
I、式IV、式V、式VIおよび/または式VIIで表
わされる1種または2種以上の化合物とともに混合され
ている、式Iおよび式IIで表わされる化合物は、比較
的少い割合でさえも、しきい値電圧の格別の減少および
小さい複屈折率をもたらす同時に、低いスメクティック
−ネマティック転移温度を有する広いネマティック相を
生じさせ、また保存安定性を改良することが見出され
た。
合物に加えて、式III、特に式IIIaおよび/また
は式IIIbで表わされる1種または2種以上の化合物
を含有する混合物は、特に好ましいものとして挙げられ
る。式I〜XXで表わされる化合物は無色であり、安定
であり、また相互におよび他の液晶材料と容易に混和す
る。「アルキル」の用語は好ましくは、炭素原子1〜7
個を有する直鎖状および分枝鎖状のアルキル基を包含
し、特に直鎖状基、メチル、エチル、プロピル、ブチ
ル、ペンチル、ヘキシルおよびヘプチルを包含する。炭
素原子2〜5個を有する基は一般に好適である。
原子2〜7個を有する直鎖状および分枝鎖状のアルケニ
ル基、特に直鎖状基を包含する。特に好ましいアルケニ
ル基は、C2 〜C7 −1E−アルケニル、C4 〜C7 −
3E−アルケニル、C5 〜C 7 −4−アルケニル、C6
〜C7 −5−アルケニルおよびC7 −6−アルケニル、
特にC2 〜C7 −1E−アルケニル、C4 〜C7 −3E
−アルケニルおよびC 5 〜C7 −4−アルケニルであ
る。好適アルケニルの例には、ビニル、1E−プロペニ
ル、1E−ブテニル、1E−ペンテニル、1E−ヘキセ
ニル、1E−ヘプテニル、3−ブテニル、3E−ペンテ
ニル、3E−ヘキセニル、3E−ヘプテニル、4−ペン
テニル、4Z−ヘキセニル、4E−ヘキセニル、4Z−
ヘプテニル、5−ヘキセニル、6−ヘプテニルなどがあ
る。5個までの炭素原子を有する基は一般に好適であ
る。
は、末端にフッ素を有する直鎖状基、すなわちフルオロ
メチル、2−フルオロエチル、3−フルオロプロピル、
4−フルオロブチル、5−フルオロペンチル、6−フル
オロヘキシルおよび7−フルオロヘプチルを包含する。
しかしながら、別の位置のフッ素も除外されない。「オ
キサアルキル」の用語は好ましくは、式Cn H2n+1−O
−(CH2 )m で表わされる直鎖状基(式中、nおよび
mはそれぞれ相互に独立して、1〜6である)を包含す
る。nは好ましくは1であり、そしてmは好ましくは1
〜6である。 R0 およびX0 の意味を適当に選択する
ことによって、アドレス時間、しきい値電圧、透過特性
曲線の急峻度などを所望に応じて改変することができ
る。例えば、1E−アルケニル基、3E−アルケニル
基、2E−アルケニルオキシ基などは一般に、アルキル
基およびアルコキシ基に比較して、短いアドレス時間、
改良されたネマティック相形成傾向および弾性定数K33
(ベンド)とK11(スプレイ)との大きい比をもたら
す。4−アルケニル基、3−アルケニル基などの基は一
般に、アルキル基およびアルコキシ基に比較して、低い
しきい値電圧および小さいK33/K11値をもたらす。
結合に比較して大きいK33/K11値をもたらす。K33/
K11値が大きいほど、例えば90゜のねじれ角を有する
TNセルにおいて、より平坦な透過特性曲線がもたらさ
れ(中間調が得られる)、またSTN、SBEおよびO
MIセル(これらのセルはより大きい時分割特性を有す
る)において、より急峻な透過特性曲線がもたらされ、
その逆もまた同様である。式(I+II)で表わされる
化合物と式(III+IV+V+VIおよびVII)で
表わされる化合物との最適混合比は、所望の性質、式
I、式II、式III、式IV、式V、式VIおよび/
または式VIIで表わされる成分の選択および存在でき
るいずれか別の成分の選択に実質的に依存する。前記範
囲内の適当な混合比は、場合毎に容易に決定することが
できる。
される化合物の総量に制限はない。従って、これらの混
合物は、1種または2種以上の追加の成分を含有するこ
とができ、これにより種々の性質を最適にすることがで
きる。しかしながら、アドレス時間およびしきい値電圧
に対して見出される効果は一般に、式I〜XXで表わさ
れる化合物の総濃度が高いほど大きくなる。特に好適な
態様において、本発明による媒体は、式III〜VII
(好ましくは式IIIおよび/または式V、特に式II
Iaおよび式IIIb)で表わされる化合物を含有す
る。式Iで表わされる化合物と式IIで表わされる化合
物との好ましい相乗効果は特に有利な性質をもたらす。
特に、式Iで表わされる化合物と式IIで表わされる化
合物および式IIIで表わされる化合物を含有する混合
物は、大きい誘電異方性値を有すると同時に、それらの
低いしきい値電圧の点で際立っている。
極からの本発明によるMLCディスプレイの構造は、こ
の種のディスプレイに慣用の構造に相当する。ここで、
慣用の構造の用語は、広く解釈されるべきであり、誘導
型および改変型のMLCディスプレイの全部、特にポリ
−Si、TFTまたはMIMに基づくマトリックス表示
素子を包含する。しかしながら、本発明によるディスプ
レイと現在まで慣用のディスプレイとの重要な相違点
は、その液晶層の液晶パラメーターの選択にある。本発
明に従い使用することができる液晶混合物は、それ自体
慣用の方法により製造することができる。一般に、少な
い方の量で使用する成分の所望量を、有利には高められ
た温度で、主要成分を構成する成分中に溶解する。有機
溶剤、例えばアセトン、クロロホルムまたはメタノール
中の成分の溶液を混合し、次いで充分に混合した後、例
えば蒸留によって溶剤を分離することもできる。この誘
電体はまた、当業者に公知であり、刊行物に記載されて
いる追加の添加剤を含有することもできる。例えば、0
〜15%の多色性染料またはカイラルドーピング剤を添
加することができる。
相を表わし、SC はスメクティックC相を表わし、Nは
ネマティック相を表わし、またIはアイソトロピック相
を表わす。V10は10%透過率にかかわる電圧を表わす
(基板表面に対して垂直の視覚方向)。tonはV10の数
値の2.5倍に対応する動作電圧におけるスイッチ−オ
ン時間を表わし、またtoff はスイッチ−オフ時間を表
わす。△nは光学異方性を表わし、またn0 は屈折率を
表わす。△εは誘電異方性を表わす(△ε=ε‖−ε
⊥、この式において、ε‖ は分子の長軸に対して平行
の誘電定数を表わし、そしてε⊥は分子の長軸に対して
垂直の誘電定数を表わす)。電気光学データは、別段の
記載がないかぎり、20℃でTNセルにおいて、第一極
小値(すなわち、0.5のd・△n値)で測定した。光
学データは、別段の記載がないかぎり、20℃で測定し
た。
晶化合物の構造は頭文字で示されており、その化学式へ
の変換は下記表AおよびBに従い得られる。基Cn H
2n+1およびCm H2m+1は全部、n個またはm個の炭素原
子を有する直鎖状アルキル基である。表Bのコードはさ
らに説明する必要はない。表Aにおいて、基本構造に関
わる頭文字のみが示されている。各場合に、この基本構
造に関わる頭文字の後に、ハイフンで分離して、置換基
R1 、R2 、L1 およびL2 に関するコードが示されて
いる:
示す。
発明を説明しようとするものである。本明細書全体をと
おして、パーセンテージは重量によるパーセントであ
る。温度はいずれも、摂氏度で示されている。m.p.
は融点を表わし、cl.p.は透明点である。さらにま
た、C=結晶状態、N=ネマティック相、S=スメクテ
ィック相およびI=アイソトロピック相である。これら
の記号間の数値は転移温度である。△nは光学異方性を
表わし(589nm、20℃)、また粘度(mPa.
s)は20℃で測定した。
Claims (9)
- 【請求項1】正の誘電異方性を有する極性化合物の混合
物を基材とする液晶媒体であって、この媒体が、1種ま
たは2種以上の一般式I: 【化1】 (式中、 Rは、Hであるか、または炭素原子1〜15個を有する
アルキル基またはアルコキシ基であり、 Yは、F、OCF3 またはOCHF2 である)で表わさ
れる化合物を含有し、および同時に、1種または2種以
上の式II: 【化2】 (式中、 R´は、式Iで選択された基とは独立して、Rについて
定義されているとおりである)で表わされる化合物を含
有することを特徴とする液晶媒体。 - 【請求項2】一般式III〜Xからなる群から選択され
る1種または2種以上の化合物をさらに含有することを
特徴とする、請求項1に記載の媒体: 【化3】 【化4】 各式中、各基は、下記の意味を有する: R0 :それぞれ9個までの炭素原子を有するn−アルキ
ル基、オキサアルキル基、フルオロアルキル基またはア
ルケニル基、 X0 :F、Cl、それぞれ炭素原子1〜6個を有するハ
ロゲン化アルキル基、アルケニル基またはアルコキシ
基、 Y1 およびY2 :それぞれ相互に独立して、Hまたは
F、 Y3 およびY4 :同時に、HまたはF、 r:0または1。 - 【請求項3】式Iで表わされる化合物から式Xで表わさ
れる化合物全体の割合が、全混合物中少なくとも50重
量%であることを特徴とする、請求項2に記載の媒体。 - 【請求項4】式Iで表わされる化合物および式IIで表
わされる化合物の割合が、全混合物中10〜95重量%
であることを特徴とする、請求項1、2または3のいず
れかに記載の媒体。 - 【請求項5】一般式XI〜XVIからなる群から選択さ
れる1種または2種以上の化合物をさらに含有すること
を特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の媒体: 【化5】 - 【請求項6】下記式で表される化合物をさらに含有する
ことを特徴とする、請求項1に記載の媒体: 【化6】 式中、 X0 は、F、OCHF2 またはOCF3 であり、 Y1 およびY2 はそれぞれ相互に独立して、HまたはF
てあり、およびR0 は、それぞれ7個までの炭素原子を
有するn−アルキル基、オキサアルキル基、フルオロア
ルキル基またはアルケニル基である。 - 【請求項7】式IIIa、式IIIb、式IIIc、式
IIIdおよび/または式IIIeで表わされる化合物
をさらに含有することを特徴とする、請求項1に記載の
媒体: 【化7】 式中、R0 は、上記定義のとおりである。 - 【請求項8】請求項1〜7のいずれかに記載の液晶媒体
の電気光学用途における使用。 - 【請求項9】請求項1〜7のいずれかに記載の液晶媒体
を含有する電気光学液晶ディスプレイ。
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