JP2000344176A - 電動アシスト自転車 - Google Patents

電動アシスト自転車

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JP2000344176A
JP2000344176A JP11159821A JP15982199A JP2000344176A JP 2000344176 A JP2000344176 A JP 2000344176A JP 11159821 A JP11159821 A JP 11159821A JP 15982199 A JP15982199 A JP 15982199A JP 2000344176 A JP2000344176 A JP 2000344176A
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assist
torque
ratio
stepping
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JP11159821A
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Hiroyuki Sonobe
浩之 園部
Katsutoshi Ota
勝利 大田
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 より適確なアシストを実現し、かつ、電源バ
ッテリの無駄な消耗を一層抑制する。 【解決手段】 足踏駆動力に対する前記電動モータの駆
動力の比率であるアシスト比率に基づいて電動モータを
駆動し、その駆動力によって人力による駆動力をアシス
トする電動アシスト自転車であって、足踏トルクを検出
する足踏トルク検出手段130と、足踏トルクが増加す
るに伴ってアシスト比率を増大させるアシスト比率変更
手段21とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動モータの駆動
力によって人力駆動力をアシストする電動アシスト自転
車に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、電動アシスト自転車は、
足踏トルクを検出して、この足踏トルクに一定の比率
(1以下)の電動アシストトルクが加えられるように電
動モータを制御するものである。この電動アシスト自転
車によれば、特に、低速走行時の加速や坂道走行時にお
ける走行負荷が軽減されるので運転が容易になる。
【0003】ところで、足踏トルクに対する電動アシス
トトルクの比率を高速走行時においてもそのまま維持さ
せた場合、高速走行は容易になるものの、車速が大きく
なり過ぎる虞がある。また、アシスト用モータの負荷が
増大するため、バッテリの消費電力が大きくなって、ア
シスト可能な距離および時間が短くなるという不都合も
発生する。
【0004】そこで、高速走行時にアシスト比率を低減
させるという技術が例えば特開平6−107266号に
よって提案されている。この先行技術では、踏力および
車速をそれぞれ検出し、該踏力に対する電動モータの出
力の比が高速域で車速の増加に対して漸減されるように
電動モータの駆動力を制御している。すなわち、この先
行技術では、図7に例示した自転車速度−アシスト比率
特性ABCに基づいて電動モータの駆動力を制御してい
る。この特性ABCによれば、車速が0からV2に至る
間、アシスト比率が1に保持され、車速がV2から増大
するに伴ってアシスト比率が1から漸減される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】足踏駆動力が大きいこ
とは、運転者の労力が大きいことを意味する。したがっ
て、より適確なアシストを実現し、かつ、電源バッテリ
の無駄な消耗をより抑制するためには、足踏駆動力の大
きさに応じたアシスト駆動力を発生させることが望まし
い。
【0006】しかし、上記特開平6−107266号に
係る技術は、アシスト比率を車速のみに基づいて変化さ
せるものであるから、足踏駆動力に適応したアシスト駆
動力を発生することができないことがあり、また、不必
要なアシスト駆動力を発生させて無駄な電力が消費され
るという問題点も有していた。
【0007】本発明の課題は、このような状況に鑑み、
より適確なアシストを実現することができるとともに、
電源バッテリの無駄な消耗を一層抑制することができる
電動アシスト自転車を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、足踏駆動
力に対する前記電動モータの駆動力の比率であるアシス
ト比率に基づいて電動モータを駆動し、その駆動力によ
って人力による駆動力をアシストする電動アシスト自転
車であって、足踏トルクを検出する足踏トルク検出手段
と、前記足踏トルクが増加するに伴って前記アシスト比
率を増大させるアシスト比率変更手段とを備えている。
第2の発明は、第1の発明において、前記アシスト比率
変更手段が、車速を検出するための車速検出手段と、前
記車速が大きくなるほど前記アシスト比率を減少させる
手段とを備えている。第3の発明は、第1または第2の
発明において、前記足踏トルクおよび車速が発進時の大
きさを示す場合に、前記アシスト比率を前記発進時に適
応する特定の比率に設定するようにしている。第4の発
明は、第2、第3の発明のいずれかにおいて、前記アシ
スト比率変更手段が、前記足踏トルクを複数のトルク閾
値と比較して該足踏トルクの大きさを判定するトルク比
較手段と、前記車速を複数の車速閾値と比較して該車速
の大きさを判定する車速比較手段と、前記トルク比較手
段および車速比較手段によってそれぞれ判定される足踏
トルクおよび車速の大きさに基づいて、それらに対応す
るアシスト比率を複数のアシスト比率の中から選択する
選択手段とを備えた構成を有する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1は、電動アシスト駆動ユニッ
ト20を取付けた電動アシスト自転車1の側面図であ
る。また、図2は上記駆動ユニット20の縦断面図、図
3は図2中に示す角度変位機構60の側面図、図4は図
3のA−A断面図、図5は図2中に示すの足踏トルク検
出機構130の拡大断面図である。
【0010】図1において、駆動ユニット20は、フレ
ーム17のクランクハブの位置に取付けられている。ペ
ダルクランク5は、駆動ユニット20を貫通するクラン
ク軸39(図2参照)の両端に取付けられ、また、駆動
側チェーンスプロケット4は、駆動ユニッ20の出力軸
に取付けられている。
【0011】従動側チェーンスプロケット2は、後輪7
の回転軸に図示していないワンウェイクラッチを介して
取付けられている。そして、この従動側チェーンスプロ
ケット2と上記駆動側チェーンスプロケット4間には、
チェーン5が巻掛けられている。駆動ユニット20に
は、コントローラ21が内蔵され、また、この駆動ユニ
ット20の上方には、充電可能な電池ユニット25が取
付けられている。電池ユニット25には、アシスト比選
択パネル22が付設され、また、このアシスト比選択パ
ネル22には、後述のアシスト比を手動選択する図示し
ていないセレクトボタンが付設されている。
【0012】次に、駆動ユニット20の構成について説
明する。図2において、モータ31は、モータケーシン
グ38と中壁74とよって画成された空間内に配置され
ている。減速機ケーシング41は、上記中壁74を介し
て上記モータケーシング38に一体結合された主部41
aと、この主部41aの開口を閉塞する蓋部41bとで
構成され、遊星ローラ減速機40と2段歯車減速機構5
0とを収容している。
【0013】遊星ローラ減速機40は、モータ31の出
力軸に直結した図示していない太陽ローラと、該太陽ロ
ーラと協働してモータ31の回転速度を減速する遊星ロ
ーラキャリア45とを備えている。上記遊星ローラキャ
リア45は、クランク軸39に軸受を介して回転自在に
支持され、かつ、その出力軸端に設けたピニオン45a
が大歯車53に噛合されている。
【0014】大歯車53は、軸受けおよび第1の一方向
クラッチ55を介して歯車軸54に支持されている。一
方向クラッチ55は、モータ31の所定方向の駆動トル
クのみを大歯車53に伝達するために設けてある。歯車
軸54は、軸受けを介して上記減速機構ケーシング41
に回転自在に支持されている。そして、この歯車軸54
に固着された歯車54aは、クランク軸39に対して同
心配置された第1の歯車(最終段歯車)56に噛合して
いる。上記遊星ローラキャリア45のピニオン45a、
大歯車53、歯車54aおよび歯車56は、2段歯車滅
速機構50を構成している。
【0015】歯車56は、軸受49を介して減速機ケー
シング41の蓋部41bに回転可能に支持され、かつ、
その一端部に前記駆動側チェーンスプロケット4が同軸
状に固設されている。上記クランク軸3は、一端部がモ
ータケーシング38によって回転可能に支持され、他端
部が軸受48を介して歯車56に回転可能に支持されて
いる。第2の歯車57は、歯車56と同じ噛合いピッチ
径を有する歯車であり、一方向クラッチ58を兼ねる軸
受58を介してクランク軸39に回転可能に支持されて
いる。一方向クラッチ58は、上記ペダルクランク15
を介して前進方向の足踏トルクがクランク軸39に入力
された際に係合し、この足踏トルクを歯車57に伝達す
る。
【0016】図3に示すように、第1の歯車56は、円
周方向に等角度間隔で配列する複数(この例では、4
個)の長孔56aをその側面に形成してある。図4に示
すように、上記各長孔56a内には、前記第2の歯車5
7に固着された突起69が挿入されるとともに、この突
起69を押圧する圧縮バネ59が介在されている。
【0017】前記一方向クラッチ58を介して歯車57
に足踏トルクが作用すると、該歯車57の突起69が上
記足踏トルクの大きさに比例した量だけバネ59を圧縮
する。この結果、第1の歯車56と第2の歯車57間に
上記足踏トルクに対応した相対角度変位が生じる。この
ように、上記長孔56a、バネ59および突起69は、
角度変位機構60を構成する。なお、この角度変位機構
60は、足踏操作時の負荷トルクの変動を緩衝する機能
も併せ持つ。また、上記足踏トルクは、上記角度変位機
構60を経由して、駆動側のチェーンスプロケット4に
伝えられる。
【0018】次に、図2および図5を参照して、上記歯
車56,57の相対角度変位を足踏トルクとして検出す
る足踏トルク検出機構130の構成を説明する。この足
踏トルク検出機構130は、歯車56に噛み合う第3の
歯車93および歯車57に噛み合う第4の歯車133を
備えている。これらの歯車93,133は、同じ噛み合
いピッチ径を有し、かつ、同軸上で回転する。歯車93
は、セレ一ション軸131に圧入あるいは接着等の手段
で一体に結合され、また、歯車133は、該セレーショ
ン軸131によって回転かつ摺動可能に支持されてい
る。
【0019】セレーション軸131は、一端部および他
端部がそれぞれ減速機構ケ一シング41によって回転可
能に支持され、かつ、その略中央部にその軸線に対して
適当な角度を持たせたヘリカルセレーション131aが
形成されている。歯車133の内周側の一部には、ヘリ
カルセレーション131aに係合する内ヘリカルセレー
ション133aが突設されている。また、歯車133の
内周面とセレーション軸131の外周面との間には、潤
滑性の良いブッシュ132(例えぱ、含油性の焼結合金
等で形成される)が圧入されている。
【0020】歯車133のボス部には、ボール軸受10
7が外嵌し、該ボール軸受107のアウターに軸受押え
環106が嵌合している。そして、軸受押え環106と
ケーシング41の内面との間には、歯車133を歯車9
3側に付勢する圧縮バネ105が介在されている。ケー
シング41は、セレーション軸131に平行する回り止
め軸108を内方に向って突設し、これを上記軸受押え
環106に設けられた孔106aに嵌挿させてある。し
たがって、軸受押え環106は、セレーション軸131
の軸線方向への移動は可能であるものの、その回転方向
の運動は抑止される。
【0021】歯車56,57が相対角度変位すると、歯
車93と歯車133間にも同様の相対角度変位が発生す
るので、歯車133がヘリカルセレーション131aに
沿って軸方向に移動する。すなわち、角度変位機構60
に足踏トルクが伝わらない状態(歯車56,57が相対
角度変位しない状態)では、セレーション軸131の中
心線H−Hの下側に示すように、歯車133が歯車93
に接近した状態にあるが、上記角度変位機構60に足踏
トルクが伝達されて歯車56,57が相対角度変位した
場合には、上記中心線H−Hの上側に示すように、歯車
133がヘリカルセレーション131aによって歯車9
3から離れる方向に移動する。
【0022】上記歯車133の移動距離は、足踏トルク
の大きさを示す。そこで、上記歯車133の移動距離を
レバー86によって回転角に変換するとともに、その回
転角を図2に示したポテンショメータ85によって対応
する電気信号に変換し、この信号を足踏トルク値を示す
信号として図6に示すモータ制御用コントローラ21に
加える。
【0023】図2に示すように、ケーシング41の下部
には車速検出センサ89を付設してある。この車速検出
センサ89は、歯車133の歯の接近を例えば磁気的に
検出するものであり、上記歯が接近する度に検知信号を
出力する。自転車の走行速度は、歯車133の回転速度
に比例するので、該走行速度が大きくなるに伴って単位
時間当たりにおける上記センサ89の出力信号数が増加
する。このように、車速検出センサ89は、自転車の走
行速度を検知信号の発生数として検出するので、上記検
出信号の単位時間当たりの発生数をカウントすることに
よって上記走行速度を知ることができる。
【0024】次に、上記駆動ユニット20の作用を動力
の伝達系およびモータ制御系を示した図6を参照しなが
ら説明する。ペダルを踏んでペダルクランク15を回転
させると、クランク軸39が回転駆動される。これに伴
い、足踏トルクは、一方向クラッチ58、歯車57、角
度変位機構60、歯車56、駆動側チェーンスプロケッ
ト4およびチェーン5を介して従動側チェーンスプロケ
ット2に伝達され、この結果、図示していない一方向ク
ラッチを介して自転車1の後輪7が回転される。
【0025】上記足踏トルクが生じると、前記したよう
に、角度変位機構60において該足踏トルクの大きさに
比例した相対角度変位が生じるので、前記足踏トルク検
出機構130のポテンショメータ85から足踏トルクの
大きさに対応した電気信号が出力される。また、自転車
1の走行に伴って、上記車速検出センサ89から車速に
対応した数の信号が出力される。
【0026】そこで、図6に示すコントローラ21の演
算回路210は、車速検出センサ89の出力と足踏トル
ク検出機構130のポテンショメータ85の出力とに基
づいてアシスト比率を設定するとともに、このアシスト
比率を実現するモータ印加電圧を演算し、この印加電圧
をモータ駆動回路211に指示する。これにより、モー
タ駆動回路211は、設定されたアシスト比率のアシス
ト力をモータ31に発生させる。
【0027】モータ31の出力は、図2に示した遊星ロ
ーラ減速機40、2段歯車減速機構50、一方向クラッ
チ55、歯車軸54、歯車54aおよび歯車56を介し
て駆動側チェーンスプロケット4に作用する。したがっ
て、スプロケット4には、足踏トルクにモータ31の出
力に基づくアシストトルクを負荷した駆動トルクが作用
することになる。なお、モータ31への給電が停止され
て、自転車1が足踏トルクのみによって走行している場
合には、一方向クラッチ55によって歯車56と歯車5
3の機械的結合が断たれるので、上記歯車56の回転が
モータ31側に伝達されること、つまり、モータ31が
運転者の足踏操作の負荷になることはない。
【0028】本発明の実施形態においては、図8に例示
した関係に基ずいてアシスト比率ηが決定される。な
お、この関係は、コントローラ21の演算回路210に
内蔵されたメモリに記憶されている。この図8の関係で
は、足踏トルクTの閾値としてT1 ,T2 (T1
2 )が設定されるとともに、車速Vの閾値として
1 ,V2 ,V3 (V1 <V2 <V3)が設定されてい
る。
【0029】そして、足踏トルクTがT≦T1 で、車速
VがV<V3 のときにアシスト比率ηがη1 に設定され
る。また、足踏トルクTがT1 <T<T2 で、車速Vが
V<V2 のときにアシスト比率ηがη2 に、足踏トルク
TがT1 <T<T2 で、車速VがV2 ≦V<V3 のとき
にアシスト比率ηがη1 にそれぞれ設定される。さら
に、足踏トルクTがT≧T2 で、車速VがV<V1 のと
きにアシスト比率ηがη3 (=1)に、足踏トルクTが
T≧T2 で、車速VがV1 ≦V<V2 のときにアシス
ト比率ηがη2 に、足踏トルクTがT≧T2 で、車速V
がV2 ≦V<V3 のときにアシスト比率ηがη1 にそれ
ぞれ設定されるとともに、車速VがV≧V3 のときにア
シスト比率ηが0に設定される。
【0030】自転車1は、発進時と登坂時に最も大きな
足踏力を要するが、発進時と登坂時における車速は何れ
も小さい。一方、発進後に水平な道路を走行するとき
は、あまりアシスト力を必要としない。図8に示したよ
うなアシスト比特性は、このような自転車1の負荷特性
に適合している。
【0031】図7は、図8における車速Vとアシスト比
率ηとの関係のみを示している。この図7の特性ADE
FGHJによれば、車速の増加に対してアシスト比率が
段階的に減少されるので、アシスト駆動力を円滑に減少
させることができ、しかも、従来例における特性ABC
に比して、斜線を付した分だけアシスト比率ηが低く設
定される。
【0032】アシスト駆動時におけるモータ31の消費
電力は、アシストトルク×モータ回転数×時間で表され
るので、車速が増大するほど大きくなる。したがって、
上記特性ADEFGHJにしたがってアシスト比率を設
定すれば、かなり大きな電力を節約して、バッテリの使
用時間を延ばすことができる。
【0033】図9は、図8に示した関係に基ずいてコン
トローラ21が実行するアシスト制御の手順を例示して
いる。この手順では、ステップ100で足踏トルクTが
T≦T1 であるか否かを判断する。そして、T≦T1
ある場合には、ステップ101でアシスト比率ηをη 1
に設定した後、ステップ102で、アシスト比率η1
基ずく電力でモータ31を駆動する。
【0034】ついで、ステップ103において車速Vが
V≧V1 になるまで上昇したか否かを判断する。車速V
がV≧V1 になると、ステップ104でアシスト比率η
1 を再度設定した後、ステップ105で該比率η1 に基
ずく電力でモータ31を駆動する。ステップ106で
は、車速VがV≧V2 になるまで上昇したか否かを判断
し、V≧V2 である場合には、ステップ107でアシス
ト比率ηをη1 に再設定した後、ステップ108で該比
率η1に基ずく電力でモータ31を駆動する。つぎに、
ステップ109で車速Vが車速VがV≧V3 になったか
否かを判断する。車速VがV≧V3 になった場合には、
ステップ110でアシスト比率ηを0 に設定し、その結
果、自転車は足踏駆動力のみで走行することになる。
【0035】一方、ステップ100の判断結果がNOの
場合には、ステップ111で足踏トルクTがT2>T>
1 であるか否かを判断する。そして、T2>T>T1
ある場合には、ステップ112でアシスト比率ηをη2
に設定するとともに、ステップ113で該比率η1に基
ずく電力でモータ31を駆動する。
【0036】つぎのステップ114では、車速VがV≧
1 になるまで上昇したか否かを判断し、車速VがV≧
1 になると、ステップ115でアシスト比率η2 を再
度設定して、ステップ116で該比率η2 に基ずく電力
でモータ31を駆動する。そして、ステップ117で、
車速VがV≧V2 になるまで上昇したか否かを判断し、
上昇したと判断した場合には、前記ステップ107〜1
10の手順を実行する。
【0037】次に、ステップ111の判断結果がNOの
場合、つまり、足踏トルクTがT≧T2 である場合に
は、ステップ118でアシスト比率ηをη3 に設定した
後、ステップ119で該比率η3 に基ずく電力でモータ
31を駆動し、ついで、前記ステップ114〜117と
同様の手順120〜123を実行する。そして、ステッ
プ123で車速VがV≧V2 になるまで上昇したことを
判断すると、前記ステップ107〜110の手順を実行
する。
【0038】このように、コントローラ21は、図8に
示した関係にしたがってアシスト比率ηを設定するとと
もに、設定されたアシスト比率ηに基づくアシスト駆動
力が自転車1に作用するようにモータ31を制御する。
【0039】ところで、自転車1が静止態から発進状態
に移行する超低速域、つまり、図7に示す速度域0〜V
0 においては、特に大きな足踏み力を必要とする。そこ
で、図8に2点鎖線で示したように、車速がV0 に達す
るまでの間におけるアシスト比率ηをη4 (>1)まで
増加して、アシスト駆動力を増大させれば、発進がより
スムースで容易となる。上記アシスト駆動力の増大に基
づく加速によって、車速が通常の安定自立速度V0 に到
達すると、その後は、アシスト比ηがη3 (=1)以下
に下げられて運転が続行されることになる。
【0040】なお、図8に示したアシスト比η1 〜η4
は、図1に示した前記アシスト比選択パネル23のセレ
クトボタンスイッチを操作することによって任意に設定
かつ変更するも可能である。そして、その場合、設定さ
れたアシスト比を、上記パネルに設けられた表示窓に表
示させることもできる。
【0041】前述したように、自転車は、発進時と登坂
時に最も大きい足踏み力を必要とするが、このときの車
速はいずれも低い。本発明に係る電動アシスト自転車1
によれば、上記自転車の走行条件に適応するアシスト比
をコントローラ21が選択するので、強い足踏み力が必
要になる状態で、電動モータ31による補助力が自動的
かつ適正に付与され、この結果、運転者が体力の無い女
性、老年者である場合でも無理のない容易な運転が可能
となる。しかも、足踏トルクの大きさに適応したアシス
ト力が発生されるとともに、車速が大きくなるに伴って
アシスト駆動力が減少されるので、モータ31の電力消
費を可及的に抑制して、バッテリの使用時間を延ばすこ
とができる。
【0042】なお、上記実施形態では、アシスト比η3
を1に設定しているが、必ずしも1に設定しなくても良
い。また、上記実施形態では、アシスト比ηを図8に示
した階段状の特性にしたがって設定しているが、このア
シスト比ηを上記特性に準じた曲線状特性にしたがって
設定するようにしても良い。ただし、図8に示した特性
にしたがってアシスト比ηを設定するようにすれば、コ
ントローラ21におけるアシスト比の設定処理が容易に
なるという利点が得られる。
【0043】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、足踏トル
クが増加するに伴ってアシスト比率を増大させているの
で、本当にアシスト力が必要なときに足踏トルクの大き
さに適応したアシスト力を発生させることが可能であ
る。したがって、運転の容易化を図れるとともに、モー
タの電力消費を可及的に抑制してバッテリの使用時間を
延ばすことができる。請求項2に係る発明によれば、車
速が大きくなるほど前記アシスト比率が減少されるの
で、モータの電力消費が一層抑制される。請求項3に係
る発明によれば、足踏トルクおよび車速が発進時の大き
さを示す場合に、アシスト比率が発進時に適応する特定
の比率に設定される。したがってよりスムースな発進が
可能になる。また、請求項4に係る発明によれば、アシ
スト比の設定処理が容易になるという利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電動アシスト自転車の側面図
【図2】駆動ユニットの構造を示す部分破断図。
【図3】角度変位機構を示す部分側面図。
【図4】図3のA−A断面図。
【図5】足踏トルク検出機構を示す拡大縦断面図。
【図6】駆動ユニットにおける動力伝達経路とモータの
制御系の構成を示すブロック図。
【図7】本発明および従来例における車速とアシスト比
の関係を例示したグラフ。
【図8】足踏トルクと車速とアシスト比率の関係を例示
したグラフ。
【図9】図6のコントローラにおいて実行されるアシス
ト比率の設定手順を例示したフローチャート。
【符号の説明】
1 電動アシスト自転車 4 駆動側チエーンスプロケット、 5 チエーン 15 ペダルクランク 20 駆動ユニット 21 コントローラ 23 モータ駆動回路 31 モータ 39 クランク軸 50 2段歯車減速機構 60 角度変位機構 89 車速検出センサ 210 演算回路 211 モータ駆動回路

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 足踏駆動力に対する前記電動モータの駆
    動力の比率であるアシスト比率に基づいて電動モータを
    駆動し、その駆動力によって人力による駆動力をアシス
    トする電動アシスト自転車であって、 足踏トルクを検出する足踏トルク検出手段と、前記足踏
    トルクが増加するに伴って前記アシスト比率を増大させ
    るアシスト比率変更手段とを備えることを特徴とする電
    動アシスト自転車。
  2. 【請求項2】 前記アシスト比率変更手段が、車速を検
    出する車速検出手段と、前記車速が大きくなるほど前記
    アシスト比率を減少させる手段とを備えることを特徴と
    する請求項1に記載の電動アシスト自転車。
  3. 【請求項3】 前記足踏トルクおよび車速が発進時の大
    きさを示す場合に、前記アシスト比率を前記発進時に適
    応する特定の比率に設定するようにしたことを特徴とす
    る請求項1または2に記載の電動アシスト自転車。
  4. 【請求項4】 前記アシスト比率変更手段が、前記足踏
    トルクを複数のトルク閾値と比較して該足踏トルクの大
    きさを判定するトルク比較手段と、前記車速を複数の車
    速閾値と比較して該車速の大きさを判定する車速比較手
    段と、前記トルク比較手段および車速比較手段によって
    それぞれ判定される足踏トルクおよび車速の大きさに基
    づいて、それらに対応するアシスト比率を複数のアシス
    ト比率の中から選択する選択手段とを備えることを特徴
    とする請求項2または3に記載の電動アシスト自転車。
JP11159821A 1999-06-07 1999-06-07 電動アシスト自転車 Withdrawn JP2000344176A (ja)

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