JP2000343116A - 間接押出プレス機のコンテナクリーニング方法及びこれに使用する間接押出プレス機 - Google Patents

間接押出プレス機のコンテナクリーニング方法及びこれに使用する間接押出プレス機

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JP2000343116A
JP2000343116A JP11159610A JP15961099A JP2000343116A JP 2000343116 A JP2000343116 A JP 2000343116A JP 11159610 A JP11159610 A JP 11159610A JP 15961099 A JP15961099 A JP 15961099A JP 2000343116 A JP2000343116 A JP 2000343116A
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container
billet
cleaning
sleeve
extrusion press
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JP11159610A
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English (en)
Inventor
Yoshinori Kondo
嘉則 近藤
Toshio Ota
俊夫 太田
Kazumi Kato
和美 加藤
Akira Saito
章 斎藤
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Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生産性を阻害することなくコンテナ内のビレ
ットかすや不純物を確実に除去できるコンテナクリーニ
ング方法及びこれに使用する間接押出プレス機を提供す
る。 【解決手段】 コンテナクリーニング用のブロック17
を間接押出プレス機10の外部から導入し、間接押出プ
レス機のダイステム13に固定された製品押出用のダイ
ス14とコンテナ11のエンドプラテン側端面とでブロ
ックを挟持し、コンテナをエンドプラテン側端面方向に
移動させてブロックによってコンテナスリーブ内に付着
したビレットかす及び不純物21をコンテナスリーブ外
に押し出し、当該ビレットかす及び不純物を除去し、コ
ンテナをエンドプラテン方向に更に移動させてブロック
を間接押出プレス機の外部に退出させて間接押出プレス
機のコンテナクリーニングを終えると同時にコンテナに
ビレット20を挿入できるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、製品成形用のダイ
スをダイステムに固定して用いる間接押出プレス機のコ
ンテナクリーニング方法及びこれに使用する間接押出プ
レス機に関する。
【0002】
【従来の技術】間接押出プレス機による金属の押出加工
においては、ビレットとコンテナスリーブとの間に理論
上摩擦が生じないため、これらの隙間に存在する空気、
或いはコンテナスリーブ間に付着したビレットかすや不
純物が押出製品表面に混入しやすい問題があった。
【0003】これらの問題に対して、例えば、ダイス外
周部に独立したリングを嵌合し、このリングをビレット
加圧時にエンドプラテン方向に変形させてコンテナ内径
と略同等の内径を有するようにし、コンテナスリーブ内
にビレットかすや不純物を残さないようにする方法や、
例えば、特開平3−35811号公報や特開平3−16
5922号公報に開示されているように、ダミーブロッ
クに同様の機構を持たせた方法や、例えば、実公昭61
−42659号公報に開示されているように、製品成形
部とコンテナクリーニングとの間にビレットかすを取り
込む方法等が従来から実用化されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】押出中にコンテナ内の
ビレットかすを除去する方法では、加圧中にコンテナス
リーブが太鼓状に変形するために十分なクリーニング効
果が得られず、又、ポケットに取り込む方法では、ダイ
リングの交換やポケット内に取り込んだかすの除去工程
が必要となり、生産性を低下させていた。
【0005】一方、ダイリング外周部に独立したリング
を容易に着脱できるように配設し、クリーニング用リン
グとクリーニング用リングより外径の小さい押出用のリ
ングを押出毎に交換して使用するクリーニング方法等に
ついては、クリーニング時にコンテナが加圧状態にない
ためコンテナの変形を受けずに確実なクリーニングが実
施できる。しかし、押出1サイクル毎にクリーニング用
リングの脱着、押出用リングの着脱の2サイクルが必要
であり、生産性を犠牲にしてきた。
【0006】又、クリーニング用リングやブロックは主
に熱間状態で使用され、コンテナスリーブとのかじり等
を防止するため、クリーニング部の外径寸法をコンテナ
スリーブ内径以下に設定することが多く、又、予熱状態
のばらつきや押出中のコンテナスリーブの変形等から安
定したクリーニング効果を得ることが難しかった。更
に、一般的に押出に使用されるコンテナはコンテナタイ
ヤ内にコンテナスリーブを焼き嵌められており、通常の
熱膨張計算とは異なる熱膨張挙動を示すため、クリーニ
ングの難易度を高める一因となっていた。
【0007】本発明の目的は、生産性を阻害することな
くコンテナ内のビレットかすや不純物を確実に除去でき
るコンテナクリーニング方法及びこれに使用する間接押
出プレス機を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明に係る間接押出プレス機は、軸方向に移動
するコンテナと、該コンテナの一端側にダイスライドを
介して固定されたダイステムと、該ダイステムのコンテ
ナ側先端に設けられたダイスと、コンテナの他端側にダ
イステムと対向してコンテナと同軸上に設けられ、コン
テナの軸方向に移動可能な押出ステムと、コンテナの押
出ステム側からビレットを挿入可能なビレットローダと
を備え、コンテナスリーブ内に挿入され、コンテナをエ
ンドプラテン側端面方向に移動させてコンテナスリーブ
内に付着したビレットかす及び不純物をコンテナスリー
ブ外に押し出すコンテナクリーニング用のブロックと、
当該ブロックをコンテナスリーブのエンドプラテン側端
面開口部に位置決めすると共に押出ステム側端面開口部
から退去させるハンドリング装置と、ブロックによって
コンテナスリーブ外に押し出されたビレットかす及び不
純物を除去するディスカードシャーとを備え、ブロック
を間接押出プレス機の外部に退去させると同時にビレッ
トローダによってビレットをコンテナに挿入できること
を特徴としている。
【0009】又、本発明に係る間接押出プレス機のコン
テナクリーニング方法は、コンテナクリーニング用のブ
ロックを間接押出プレス機の外部から導入し、間接押出
プレス機のダイステムに固定された製品押出用のダイス
とコンテナのエンドプラテン側端面とでブロックを挟持
し、コンテナをエンドプラテン側端面方向に移動させて
ブロックによってコンテナスリーブ内に付着したビレッ
トかす及び不純物をコンテナスリーブ外に押し出し、当
該ビレットかす及び不純物を除去し、コンテナをエンド
プラテン方向に更に移動させてブロックを間接押出プレ
ス機の外部に退去させると同時にコンテナにビレットを
挿入可能にすることを特徴としている。
【0010】コンテナクリーニング用ブロックの押出プ
レス機内への挿入、回収が押出1サイクルに対して1回
で済み、又、ビレットかすや不純物の除去についてもプ
レスサイクル内に組み込むことが容易となる。その為、
従来方法である押出中にビレットかすをポケットに収納
してこれらが製品に混入するのを防止する方法やクリー
ンアウトディスクを用いてバッチで処理する方法に較べ
て生産性を向上させる。
【0011】即ち、クリーニングしたビレットかすや不
純物を容易に除去することができ、又、クリーニング後
のプレス位置がビレット挿入工程と同じなのでそのまま
ビレット挿入工程に移行でき、生産性阻害の程度が従来
より著しく低くて済む。又、コンテナが無負荷の状態で
クリーニングを実施するので、コンテナスリーブの押出
中の圧力による変形の影響を受けず、ばらつきなく確実
なクリーニング効果が得られる。
【0012】一方、本発明の請求項3に記載の間接押出
プレス機のコンテナクリーニング方法、又は本発明の請
求項4に記載の間接押出プレス機は、コンテナクリーニ
ング用のブロックとして、コンテナクリーニング用の外
径部とこれより小さいハンドリング用の外径部とが形成
され、コンテナクリーニング用の外径部の冷間外径が、
コンテナスリーブ冷間内径に対して100.45%乃至
100.75%の大きさを有するコンテナクリーニング
ディスクを使用することを特徴としている。
【0013】この範囲の大きさを有するコンテナクリー
ニングディスクをコンテナ温度に応じて使い分けること
で、ブリスター等の発生個数等の欠点数を最小限に抑え
た製品の押出が可能になる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施形態に係る間接押出プレス機のコンテナクリーニン
グ方法及びこれに使用する間接押出プレス機について説
明する。本発明の一実施形態に係る間接押出プレス機1
0は、図1、図4、及び図5に示すように、軸方向に往
復移動するコンテナ11と、該コンテナ11の一端側に
ダイスライド12を介して固定されたダイステム13
と、ダイステム13のコンテナ側先端に設けられたダイ
ス14と、コンテナ11の他端側にダイステム13と対
向してコンテナ11と同軸上に設けられ、端部に押ブロ
ック15bを有し、コンテナ11の軸方向に移動可能な
押出ステム15と、コンテナ11の押出ステム側に進退
可能に設けられ、ビレット20を載置可能なビレットロ
ーダ16と、コンテナ内に挿入され、コンテナ11のビ
レットかすや不純物21(図5参照)をコンテナ外に押
し出すコンテナクリーニングディスク17と、コンテナ
クリーニングディスク17をハンドリングするハンドリ
ング装置(図示せず)と、コンテナ外に押し出されたビ
レットかすや不純物21及び押し残りかす20rを除去
するディスカードシャー18等とから構成されている。
【0015】コンテナ11は、図1に示すように、ケー
シング11aと、ケーシング11aに収容されたコンテナ
タイヤ11bと、コンテナタイヤ11b内に焼き嵌められ
たコンテナスリーブ11cとから構成されている。コン
テナスリーブ11cに挿入されるコンテナクリーニング
ディスク17はこれ自体を予熱することなく冷間状態で
コンテナクリーニングに使用することができ、その構造
は、コンテナクリーニング部の冷間外径が使用温度域3
00℃乃至500℃のコンテナのコンテナスリーブ熱膨
張後の計算内径よりも大きく形成された円柱状ブロック
体である。具体的には図2に示すように、コンテナスリ
ーブの冷間内径に対して100.45%乃至100.7
5%の範囲に設定された外径を有するコンテナクリーニ
ング部17aと、ハンドリング装置によりクランプする
ための、クリーニング部17aよりも外径の小さいクラ
ンプ部17bより構成され、コンテナクリーニング部1
7aの端部周縁には、コンテナ11とのかじり等を防止
するテーパ部17cが形成されている。尚、このテーパ
部17cの代わりにR加工を施しても良い。
【0016】押出ステム15は、図1に示すプッシング
ラム31に固定されると共に、押出ステム15の内部に
マンドレル19を収容している。マンドレル19はサブ
マンドレル32を介してピアサーラム33によって押出
ステム15の内部を進退し、押出時にマンドレル19の
端部が押出ステム15の先端面から突出するようになっ
ている。
【0017】図示しないハンドリング装置は、コンテナ
クリーニングディスク17を把持するクランプ部を有
し、コンテナ11を押出ステム側に移動させてクリーニ
ングを開始する際、図4に示すように、コンテナクリー
ニングディスク17をダイス14とコンテナ11との間
に導入すると共に、図7に示すように、コンテナ11を
ダイスライド側に移動させてクリーニングを終了する際
に、コンテナクリーニングディスク17をダイス14と
押出ステム15との間から退去させるような油圧駆動機
構を備えている。
【0018】図1に押出開始時の押出プレス、コンテ
ナ、ビレット等の位置関係を示す。図1に示すビレット
ローダ16は、コンテナ11の軸方向と直角に移動可能
であり、コンテナ11を図に示すダイスライド側(に移
動させたとき、ビレット20をコンテナ11と押出ステ
ム15との間に位置決めさせることができる。図5に示
すディスカードシャー18は、コンテナ11をダイスラ
イド側に完全に移動させたとき、コンテナ11と押出ス
テム15との間に侵入してコンテナスリーブ11cのラ
ム側(図中右側)開口部に沿って移動し、押し残りかす
20rやラム側開口部から押し出されたビレットかす及
び不純物21をせん断除去することができる。
【0019】本発明の一実施形態に係る間接押出プレス
機10は、上述の構成を有しており、コンテナクリーニ
ングを行う前に以下の手順で押出を行う。まず最初に、
図1に示すように、コンテナ11をダイスライド側に移
動させ、ビレットローダ16によってビレット20をコ
ンテナ11及びダイステム13と同軸上に位置させ、押
出ステム15をコンテナ側に前進させてダイス14と押
出ステム15とでビレット20を挟持する。
【0020】次いで、ビレットローダ16をプレス機外
に退去させ、コンテナ11を押出ステム方向(図中、コ
ンテナ移動の矢印方向)に移動させる。ビレット20が
コンテナスリーブ11cに完全に挿入されるまでコンテ
ナ11を移動させると共に、押出ステム15に対して進
退自在に配置されたマンドレル19をダイス14のベア
リング部に侵入させる。マンドレル19の進退動作はサ
ブマンドレル32を介してピアサーラム33によって行
う。そして、コンテナ11、ビレット20、及び押出ス
テム15を一体にダイスライド側(図中、コンテナ移動
の矢印と反対側)に移動させる。これによってビレット
20がダイス14のベアリング部から徐々に押し出され
ていく。コンテナ11をダイスライド方向(押出方向)
に移動させ、ダイス14から押出方向にビレット20を
押出し、これによって製造された押出製品(図示せず)
を回収して押出を完了する。尚、押出完了時にはコンテ
ナスリーブ内周壁にはビレットかすや不純物21が付着
したままとなっている(図4のビレットかす21参
照)。
【0021】図3の押出終了後、コンテナ11が押出方
向に移動した状態を示す。以下に、コンテナ11のクリ
ーニングを行わない場合とクリーニングを行う場合に分
けてこれらの関係を説明する。コンテナ11のクリーニ
ングを行わない場合は、図3の位置から押出ステム15
を押出方向と反対の方向(図の右側)に後退させ、更に
押し残りかす20rをディスカードシャー(図3では図
示せず)で除去した後、ビレットローダ16(図3では
図示せず)によってダイス14と押ブロック15bの間
にビレット20を挿入し、更にビレットローダ16を後
退させコンテナ11を図3の矢印と反対の方向に移動さ
せビレット20をコンテナ内に挿入してから再び上述の
押出を開始する。
【0022】又、クリーニングを行う場合は、図3の位
置から押出ステム15を上記の如く後退させて、押し残
りかす20rをディスカードシャー(図示せず)で除去
した後、ビレット20を挿入せずに図3の矢印と反対の
方向にコンテナ11を移動させ、以下の手順でコンテナ
のクリーニングを行う。図4はコンテナクリーニング開
始時の押出設備と工具の位置関係を示す。図4に示すよ
うに、コンテナ11を押出ステム方向(図中、矢印と反
対方向)に完全に移動させ、プレス機外においてコンテ
ナクリーニングディスク17をハンドリング装置のクラ
ンプ部で把持し、コンテナクリーニングディスク17を
プレス機側方からプレス機内に挿入し、コンテナスリー
ブ11c及びダイス14と同軸上に位置させる。
【0023】次いで、コンテナ11をエンドプラテン側
(図中、矢印方向)に若干移動させてコンテナクリーニ
ングディスク17をダイス14とコンテナスリーブ11
cの開口部とで挟持させ、これと同時にハンドリング装
置をプレス機外へ退去させる。図5にはクリーニングの
途中工程の押出設備と工具の位置関係を示す。
【0024】図5に示すように、コンテナ11をエンド
プラテン方向(図中、矢印方向)に移動させ、コンテナ
スリーブ11cの内周面に付着したビレットかすや不純
物21をクリーニングする。図6にはクリーニングの終
了工程での押出設備と工具の位置関係を示す。図6に示
すように、コンテナクリーニングディスク17の押出ス
テム側端面がコンテナ11の押出ステム側端面と面一に
なるまでコンテナ11をエンドプラテン方向(図中、コ
ンテナ移動の矢印方向)に移動させ、その後、ディスカ
ードシャー18をこの端面に沿って(図中、シャー移動
の矢印方向に)移動させることでコンテナ11の押出ス
テム側端面に押し出されたビレットかすや不純物21を
コンテナクリーニングディスク17から分離・除去す
る。
【0025】次いで、図示しないハンドリング装置をコ
ンテナ軸と平行にダイスライド側から押出ステム側に移
動させ、クランプ部を開いた状態でハンドリング装置を
プレス機内に導入し、同時に押出ステム15の先端がコ
ンテナクリーニングディスク端面直前に位置するまでプ
ッシングラム31を前進させる。その後、コンテナ11
を再度エンドプラテン方向(図中、コンテナ移動の矢印
方向)に移動させ、これに同調してクランプ部をエンド
プラテン方向に移動させ、図7に示すコンテナ11の押
出ステム側端面(図中、右側端面)より突出したコンテ
ナクリーニングディスク17をクランプ装置で把持して
プレス機外に退去させ、これを回収すると共にプッシン
グラム31を再び後退限まで後退させる。尚、このよう
に押出ステム先端等でコンテナクリーニングディスク1
7を予め押さえておくことでコンテナクリーニング終了
後にコンテナクリーニングディスク17がコンテナ11
から勢い良く飛び出すのを防止することができる。
【0026】この一連のコンテナクリーニング作業が終
了した後、ビレット20をビレットローダ16に載置し
てこれをプレス機内に導入し、ダイス11と押出ステム
15とでビレット20を挟持し、コンテナ11を押出ス
テム側(図1に示すコンテナ移動の矢印方向)に移動さ
せてビレット20をコンテナ内に挿入した後、上述の方
法と同様に押出を続けて行う。即ち、クリーニング後の
プレス位置がビレット挿入工程と同じなのでクリーニン
グ後そのままビレット挿入工程に移行でき、生産性阻害
の程度を従来より格段に低下させることができる。
【0027】以上説明したコンテナクリーニング作業の
手順から明らかなように、本発明に係るコンテナクリー
ニング方法は、コンテナクリーニングディスク17のプ
レス内への挿入、回収が押出1サイクルに対して1回で
済み、又、ビレットかす及び不純物21の除去について
もプレスサイクル内に組み込むことが容易となる。又、
コンテナクリーニング終了後、余分な段取り作業を必要
とせず、直ぐに次の押出を開始することができる。その
為、従来のコンテナクリーニング方法に較べて生産性を
阻害する程度が小さくて済む。
【0028】尚、本発明においては、同一外径の複数の
クリーニングディスクを用意して押出ビレット毎に順次
使用しても良いが、押出サイクル毎にディスカードシャ
ー18によってビレットかす及び不純物21をコンテナ
クリーニングディスク17から分離・除去する場合、1
つのコンテナクリーニングディスクを押出サイクル毎に
使い廻しても良い。又、コンテナクリーニングは押出毎
に実施することが望ましいが、本発明のコンテナクリー
ニング方法はコンテナスリーブ11cが無負荷の状態で
クリーニングを実施するためコンテナスリーブ11cの
変形の影響を受けず確実にクリーニング効果が得られ
る。その為、コンテナクリーニングの実施を押出材質変
更時や押出ビレット長の変更時のみにとどめても良い。
【0029】
【実施例】コンテナスリーブ冷間内径Amm(例えば、φ
406mm)のコンテナを備えた間接押出プレス機を用
い、複数のコンテナ温度とコンテナクリーニングディス
ク外径とを組み合わせて上述のコンテナクリーニング方
法を実施した。ビレットには、外径400mmに外削した
長さ800mm、900mm、1000mmのJIS6063
合金のビレットを用い、外径130mmの棒として各々長
さの短い順に3本押出を行い、常法により溶態化処理を
行った後、押出棒表面のブリスター等の欠点数を数え
た。以下の表1にコンテナ温度、コンテナクリーニング
ディスク外径毎に、製品3本におけるブリスター発生の
合計個数を示した。尚、表1中のクリーニング×は、コ
ンテナスリーブ内にコンテナクリーニングディスクが入
らずクリーニングを行えなかったことを示す。
【0030】
【表1】
【0031】表1の本発明例と比較例との対比から明ら
かなように、コンテナ温度とディスク外径との組み合わ
せにより、コンテナクリーニングの効果に差が生じる結
果となった。具体的には、比較例に示すようにコンテナ
スリーブ冷間内径Ammに対し、コンテナクリーニングデ
ィスク外径が100.80%を超えるディスク外径1.00
81×Ammの場合、通常のコンテナ使用温度域ではコンテ
ナスリーブ内に入らず、逆に100.40%以下である
ディスク外径1.0039×A mmの場合、十分なクリーニン
グ効果を得ることができなかった。従って、本発明例と
して示すコンテナスリーブ冷間内径に対して100.4
5%乃至100.75%の範囲内で、コンテナ温度に応
じてクリーニングディスク外径を使い分けることがコン
テナクリーニングの効果を最大限に得られることが分か
った。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る間接
押出プレス機を用いて本発明に係るコンテナクリーニン
グ方法を行えば、コンテナクリーニング用ブロックのプ
レス内への挿入、回収が押出1サイクルに対して1回で
済み、又、ビレットかすの除去についてもプレスサイク
ル内に組み込むことが容易となる。その為、従来のよう
に生産性を阻害する方法である押出中にビレットかすを
ポケットに収納してこれらが製品に混入するのを防止す
る方法やクリーンアウトディスクを用いてバッチで処理
する方法に較べて生産性に優れる。
【0033】つまり、クリーニングしたビレットかすや
不純物を容易に除去することができ、又、クリーニング
後のプレス位置がビレット挿入工程と同じなのでそのま
まビレット挿入工程に移行でき、生産性阻害の程度を従
来より格段に低下させることができる。又、コンテナが
無負荷の状態でクリーニングを実施するので、コンテナ
スリーブの押出中の圧力による変形の影響を受けず、ば
らつきなく確実なクリーニング効果が得られる。
【0034】更に、コンテナクリーニング用ブロック予
熱時の温度ばらつき等の影響を受けない一方、コンテナ
温度毎に複数のコンテナクリーニング用ブロックを用意
すればコンテナ温度のばらつきにも影響されず、確実な
クリーニングを実施することが可能となり、ビレットか
すやエアの巻き込みのない押出製品を得ることができ
る。
【0035】又、本発明の請求項3及び請求項4に記載
したように、コンテナクリーニング用のブロックとし
て、コンテナクリーニング用の外径部とこれより小さい
ハンドリング用の外径部とが形成され、コンテナクリー
ニング用ブロックの外径部の冷間外径が、コンテナスリ
ーブ冷間内径に対して100.45%乃至100.75
%の大きさを有するコンテナクリーニングディスクをコ
ンテナ温度に応じて使い分ければ、ブリスター発生個数
等の欠点数を最小限に抑えた製品の押出が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ビレットローダ16によってビレット20を導
入した間接押出プレス機10を概略的に示す断面図であ
る。
【図2】コンテナクリーニングに使用するコンテナクリ
ーニングディスク17を示す断面図である。
【図3】押出を終了した直後の間接押出プレス機10を
概略的に示す断面図である。
【図4】コンテナクリーニングを行うためにコンテナク
リーニングディスク17を間接押出プレス機10に装着
した直後の状態を概略的に示す断面図である。
【図5】コンテナクリーニングを行っている状態を概略
的に示す間接押出プレス機10の断面図である。
【図6】コンテナクリーニングによりビレットかすや不
純物21をコンテナ外に押し出した状態を概略的に示す
断面図である。
【図7】コンテナクリーニング終了後にコンテナクリー
ニングディスク17を間接押出プレス機10から退去さ
せる状態を示す断面図である。
【符号の説明】
10 間接押出プレス機 11 コンテナ 11c コンテナスリーブ 12 ダイスライド 13 ダイステム 14 ダイス 15 押出ステム 16 ビレットローダ 17 コンテナクリーニングディスク 18 ディスカードシャー 19 マンドレル 20 ビレット 21 ビレットかす及び不純物 31 プッシングラム 32 サブマンドレル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 和美 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 (72)発明者 斎藤 章 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 Fターム(参考) 4E029 HA03 XA02 XA04 XA06 YA04

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンテナクリーニング用のブロックを間
    接押出プレス機の外部から導入し、前記間接押出プレス
    機のダイステムに固定された製品押出用のダイスとコン
    テナのエンドプラテン側端面とで前記ブロックを挟持
    し、前記コンテナをエンドプラテン側端面方向に移動さ
    せて前記ブロックによってコンテナスリーブ内に付着し
    たビレットかす及び不純物をコンテナスリーブ外に押し
    出し、当該ビレットかす及び不純物を除去し、前記コン
    テナをエンドプラテン方向に更に移動させて前記ブロッ
    クを間接押出プレス機の外部に退去させると同時に前記
    コンテナにビレットを挿入可能にすることを特徴とする
    間接押出プレス機のコンテナクリーニング方法。
  2. 【請求項2】 軸方向に移動するコンテナと、該コンテ
    ナの一端側にダイスライドを介して固定されたダイステ
    ムと、該ダイステムのコンテナ側先端に設けられたダイ
    スと、前記コンテナの他端側に前記ダイステムと対向し
    て前記コンテナと同軸上に設けられ、前記コンテナの軸
    方向に移動可能な押出ステムと、前記コンテナの押出ス
    テム側からビレットを挿入可能なビレットローダとを備
    えた間接押出プレス機であって、 コンテナスリーブ内に挿入され、前記コンテナをエンド
    プラテン側端面方向に移動させてコンテナスリーブ内に
    付着したビレットかす及び不純物をコンテナスリーブ外
    に押し出すコンテナクリーニング用のブロックと、当該
    ブロックを前記コンテナスリーブのエンドプラテン側端
    面開口部に位置決めすると共に押出ステム側端面開口部
    から退去させるハンドリング装置と、前記ブロックによ
    ってコンテナスリーブ外に押し出されたビレットかす及
    び不純物を除去するディスカードシャーとを備え、前記
    ブロックを間接押出プレス機の外部に退去させると同時
    に前記ビレットローダによってビレットを前記コンテナ
    に挿入できることを特徴とする間接押出プレス機。
  3. 【請求項3】 前記コンテナクリーニング用のブロック
    として、コンテナクリーニング用の外径部とこれより小
    さいハンドリング用の外径部とが形成され、前記コンテ
    ナクリーニング用の外径部の冷間外径が、コンテナスリ
    ーブ冷間内径に対して100.45%乃至100.75
    %の大きさを有するコンテナクリーニングディスクを使
    用することを特徴とする、請求項1に記載の間接押出プ
    レス機のコンテナクリーニング方法。
  4. 【請求項4】 前記コンテナクリーニング用のブロック
    は、コンテナクリーニング用の外径部とこれより小さい
    ハンドリング用の外径部とが形成され、前記コンテナク
    リーニング用の外径部の冷間外径が、コンテナスリーブ
    冷間内径に対して100.45%乃至100.75%の
    大きさを有するコンテナクリーニングディスクからなる
    ことを特徴とする、請求項2に記載の間接押出プレス
    機。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018144048A (ja) * 2017-03-02 2018-09-20 宇部興産機械株式会社 押出プレスのクリーンアウト制御方法
CN114160595A (zh) * 2022-01-24 2022-03-11 永臻科技股份有限公司 一种铝合金型材挤压机模座的对中及冷料推出方法

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