JP2004122168A - 中空鍛造品の製造方法および製造装置 - Google Patents

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Takao Wada
和田 貴夫
Hideaki Sekiguchi
関口 秀明
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Daido Steel Co Ltd
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Abstract

【課題】中空の鍛造素材の内側に芯金を配置し、外側から金敷で圧下して鍛伸させることにより中空鍛造品を製造する方法において、芯金の取り扱いに時間がかからず、しかも芯金を複数回使用することができる中空鍛造品の製造方法を提供すること。
【解決手段】芯金として、平行部分(21)の両外側(22,23)が径の縮小するテーパを有する形状をもつものを使用するとともに、金敷(3)として、平行部分の平行面長さ(L)が芯金の平行部分の平行面長さ(L)より短いものを使用し、金敷の平行部分が常に芯金の平行部分の範囲内にあるように、それぞれのマニプレータ(4,5)を操作して鍛伸を行ない、鍛伸終了後、鍛造品からマニプレータ操作により芯金(2)を引き抜く。
【選択図】  図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、合金鋼や超合金の素材から、中空の鍛造品を製造する方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
種々の耐熱性機械部品や圧力容器などの素材とする中空の鍛造品を得ることを目的として、芯金と金敷を用いた中空鍛造が行なわれている。この作業は、四面高速鍛造機の開発により、きわめて容易になった。高速鍛造は、加工熱の発生が著しく、被鍛造材の温度が保たれるため、一連の操作で所望の鍛造を終了することができるからである。
【0003】
中空鍛造に当たって、従来、芯金として水冷式のマンドレルを使用していた。その操作は、対向して2台のマニプレータを配置し、その一方で中空の鍛造素材を把握し、他方で水冷マンドレルを把握し、水冷マンドレルを鍛造素材の中に入れて、短い平行部分と長い傾斜部分とをもった金敷で圧下することからなる。通常行なわれるのは「1パス仕上げ」、すなわち素材の一端から他端まで順次圧下を行なって、1巡で作業を終わるやり方である。この手法は、圧下量が大きいから、必然的に圧下ごとの送りを小さくせざるを得ず、一端から他端に至るまで時間がかかる。素材は、マンドレルを通して熱を奪われるので、加工中に温度が低下するが、それをコントロールすることはできない。そのため、変形抵抗がとくに高い材料、たとえばNi基超合金などは、加工が困難である。
【0004】
水冷マンドレルのいまひとつの難点は、そのマニプレータへの着脱および交換に工数と長い時間がかかることであり、しばしば十数時間を費やし、これが中空鍛造品製造の効率を低くしている。複雑な構造の水冷マンドレルは、製作費が嵩む上に、取り扱いにより変形したりすると、スクラップ化せざるを得ないから、その面からの負担も小さくない。
【0005】
この問題に対処するひとつの方策として、出願人はかつて、非水冷式の留置芯金を使用する中空素材の鍛造方法を開発し、すでに提案した(特開平6−170482)。その方法は、芯金を挿入した状態で中空素材を鍛伸し、鍛伸を終えたのち、鍛造品内部に固定された芯金を、切削加工により取り除くことからなる。このような芯金は、水冷マンドレルよりも安価に用意でき、鍛造中も焼き付きなどの心配をする必要がないが、鍛造品に強固に把握されているので、引き抜くことは無理であり、両者の境界面を切削除去することのほかに、中空鍛造品を取得する方法がない。
【0006】
こうした切削加工による芯金の除去は、中空鍛造品を輪切りにしてリングを製造するような場合は、比較的苦労なく実施できるが、中空鍛造品を長尺のままで使用したい場合は、困難を伴い、実現できる製品の長さに限界がある。いずれにしても、芯金は1回の使用でスクラップ化することになるので、コスト的な不利は免れない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、このような従来技術の難点を克服し、水冷マンドレルのような、着脱・交換に長時間を要することがなく、また留置式の芯金に不可欠な、切削除去というムダな、または困難な作業をすることなく、芯金の取り扱いに時間がかからず、しかも芯金を複数回使用することができ、工業的実施に有利な中空鍛造品の製造方法と、製造装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成する本発明の中空鍛造品の製造方法は、中空の鍛造素材の内側に芯金を配置し、外側から金敷で圧下して鍛伸することにより中空鍛造品を製造する方法において、図1に全体の構成を、図2に鍛伸部分の詳細を示すように、鍛造素材(1)の一端を第一のマニプレータ(4)で把握し、芯金(2)の基部(24)を第二のマニプレータ(5)で把握し、芯金として、平行部分(21)の両外側(22,23)が径の縮小するテーパを有する形状をもつものを使用するとともに、金敷(3)として、平行部分(31)の平行面長さ(L)が芯金の平行部分の平行面長さ(L)より短いものを使用し、金敷の平行部分が常に芯金の平行部分の範囲内に存在するようにマニプレータを操作して鍛伸を行ない、鍛伸終了後、鍛造品からマニプレータ操作により芯金(2)を引き抜くことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施形態】
上記の製造方法を実施するための、本発明の中空鍛造品の製造装置は、図1および図2に示したように、中空の鍛造素材(1)を内側の芯金(2)と外側の金敷(3)とで鍛伸して中空鍛造品を製造する装置において、芯金(2)の形状を、平行部分(21)の両方の外側(22,23)が径の縮小するテーパを有するものとし、金敷(3)の形状を、その平行部分(31)の平行面長さ(L)が芯金の平行部分の平行面長さ(L)より短いものとし、鍛造素材を把握して移動させるための第一のマニプレータ(4)および芯金を把握して移動させるための第二のマニプレータ(5)をそなえ、金敷(3)の圧下が、その平行部分(31)が常に芯金(2)の平行部分(21)の範囲内にあって行われるように構成したことを特徴とする。
【0010】
鍛造に当たっては、芯金の平行部分に高温潤滑剤を適用して、鍛造素材が芯金へ焼き付くことを防止しつつ実施することが好ましい。このような目的に合致した高温潤滑剤としては、黒鉛や二硫化モリブデンを主成分とし、適宜のポリマーをバインダーとして含有する分散液タイプのものが市販されている。
【0011】
鍛伸は、いうまでもなく、四面高速鍛造装置により行なうことが好ましい。高速鍛造機であれば、単位時間に打撃する回数が多いから、加工熱の発生も著しくなり、鍛造素材の温度を維持しつつ鍛造を続け、そのまま所望の鍛造を終了することができる。
【0012】
本発明においては、芯金(2)を繰り返して使用することができ、かつ、なるべく多数回使用するのが有利であるから、その材質としては、鍛造される中空素材にくらべて高い耐熱性を有し、かつ強度がすぐれた合金をえらぶことが好ましい。各種のNi基超合金などに、適切な材料を見出すことができる。鋳造および機械加工によって、所望の形状の芯金を製作する。平行部分の両外側のテーパ部分(22,23)に与えるテーパ角は、それほど重要なものではなく、中空の鍛造素材内部にマニプレータで挿入する操作にとって、好都合な角度に選ぶ。通常は12程度が適切である。
【0013】
金敷(3)の方は、芯金ほど高い特性を要求されないが、やはり耐熱性および高温強度のすぐれたものを使用せざるを得ない。常用の耐熱工具鋼などから、その材料を選択することができる。これも、鍛造と機械加工により所望の形状に製作する。平行部分(31)の両側の傾斜部分(32)の傾斜角度(θ)の選択は、圧下にとって重要である。対象とする被鍛造材の材質、鍛造品の形状、圧下率などの鍛造条件に基づいて決定する。
【0014】
芯金の平行面長さ(L)と金敷の平行面長さ(L)との関係は、前者より後者が短いことが必要である。それぞれの絶対値および比率は、実際の鍛造に当たって適切なものを決定すべきであるが、めやすを示せば、つぎのような組み合わせが例示される。(平行面長さmmで示す。)
Figure 2004122168
一般には、平行面長さが比較的短い金敷を使用し、それに伴って選択した、平行面長さがさらに短い芯金を採用することが、鍛造中の芯金を通しての失熱を小さくできて有利である。
【0015】
図1に示した鍛造は、まず、第二のマニプレータ(5)で芯金(2)の基部(24)を把握し、このマニプレータは固定位置に置くことから始める。芯金は、失熱を抑えるため、たとえば300℃程度に予熱しておくことが望ましい。使用に先立って、前述のように、高温潤滑剤を適用する。つぎに、第一のマニプレータ(4)で、中空の鍛造素材(1)の一端を把握し、このマニプレータを移動させて、中空の鍛造素材の他端に芯金を挿入する。
【0016】
高速鍛造機(図示してない)により金敷(3)を駆動して、4面から圧下を行ない、1回の圧下のたびに被鍛造材を15度程度回転させるとともに、3m/分程度の速度で押しやる(図において、左方に移動させる)。鍛伸を、第一のマニプレータに把握された素材の一端に到達させ、必要であれば、素材を引き戻しつつ、二度目の鍛伸を行なう。
【0017】
【実施例】
下記の仕様の中空鍛造装置と中空素材とを準備し、1パスの鍛伸を行なって、下記の中空鍛造品を得た。
[芯金] 材質:ナイモニック(Nimonic)80A
平行面の直径:190mm  長さ:300mm
基部の直径:150mm  両外側部分テーパ:12
[金敷] 材質:U520
平行面の幅:80mm  長さ:160mm
傾斜角度:4
[高速鍛造機] 打撃:200回/分  圧下量:10mm
回転:15/打撃  送り:3m/分
[中空素材] 材質:Ni基合金「NMC60」
外径:300mm  内径:200mm  長さ:約2m
[中空鍛造品] 外径:250mm   内径:200mm   長さ:約4m
準備に要した時間は、第一のマニプレータによる芯金の把握と心出しに約18分間、鍛造後の芯金の取り出しに約12分間の、合計約30分間であった。
【0018】
【発明の効果】
本発明の中空鍛造品の製造方法は、水冷マンドレルを使用する従来法にくらべて、著しく短縮された段取り時間をもって実施できるから、生産の能率が格段に高くなっている。鍛造後は、芯金を抜き出して再度使用するから、切削加工による除去という、資材の有効利用の観点からは好ましくなく、かつ、場合によっては困難である作業を必要とする技術より、コスト面で顕著に有利である。
【0019】
この方法を実施する中空鍛造品の製造装置は、これまで採用されてきた、2台のマニプレータを使用する中空鍛造装置がそのまま採用でき、芯金および金敷の準備も既知の技術に従って可能であるから、とりたてて費用のかかるものではなく、容易に建設し、操業することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の中空鍛造品の製造方法を説明するための、装置の全体の構成を示す、概略の平面図。
【図2】図1の鍛伸部分の詳細を示す拡大断面図。
【符号の説明】
1 鍛造素材
2 芯金
21 平行部分   22,23 外側部分   24 基部
3 金敷
31 平行部分  32 傾斜部分
4 第一の(鍛造素材用)マニプレータ
5 第二の(芯金用)マニプレータ
 芯金の平行面長さ
 金敷の平行面長さ

Claims (5)

  1. 中空の鍛造素材の内側に芯金を配置し、外側から金敷で圧下して鍛伸することにより中空鍛造品を製造する方法において、鍛造素材の一端を第一のマニプレータで把握し、芯金の基部を第二のマニプレータで把握し、芯金として、平行部分の両外側が径の縮小するテーパを有する形状をもつものを使用するとともに、金敷として、平行部分の平行面長さが芯金の平行面長さより短いものを使用し、金敷の平行部分が常に芯金の平行部分の範囲内に存在するようにマニプレータを操作して鍛伸を行ない、鍛伸終了後、鍛造品からマニプレータ操作により芯金を引き抜くことを特徴とする中空鍛造品の製造方法。
  2. 芯金の平行部分に高温潤滑剤を適用して、鍛造素材が芯金へ焼き付くことを防止しつつ実施する請求項1の製造方法。
  3. 鍛伸を四面高速鍛造装置により行ない、加工熱を発生させて鍛造素材の温度を維持しつつ所望の鍛造を終了する請求項1の製造方法。
  4. 中空の鍛造素材を内側の芯金と外側の金敷とで鍛伸して中空鍛造品を製造する装置において、芯金の形状を、平行部分の両外側が径の縮小するテーパを有するものとし、金敷の形状を、芯金の平行部分の平行面長さより短い平行面長さを有するものとし、鍛造素材を把握して移動させるための第一のマニプレータ、および芯金を把握して移動させるための第二のマニプレータをそなえ、金敷の圧下が、その平行部分が常に芯金の平行部分の範囲内にあって行なわれるように構成したことを特徴とする中空鍛造品の製造装置。
  5. 芯金を、鍛造される中空素材にくらべて高い耐熱性を有する合金で製造した請求項4の製造装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2015044120A1 (de) * 2013-09-25 2015-04-02 Vallourec Deutschland Gmbh Verfahren zum warmschmieden eines nahtlosen hohlkörpers aus schwer umformbarem werkstoff, insbesondere aus stahl

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