JP2000340186A - 包装材料 - Google Patents
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Abstract
て用いることのできる、製袋や成形等の際の加工性はも
とより、密封性、耐内容物性、水蒸気バリア性、その
他、耐熱性、耐寒性等に優れた積層体の構成を提供す
る。 【解決手段】少なくとも最外層/バリア層/最内層から
なる積層体であって、前記バリア層が、鉄含有量が、0.
3 〜9.0 %である軟質アルミニウム箔である包装材料と
する。
Description
アー性の低下が問題となる食品、トイレタリー製品、医
薬品、化学品、電気製品等の包装材料であって、特に固
体有機電解質(高分子ポリマー電解質)をもつ二次電池
等に用いられる包装材料の、特にその材質構成に関す
る。
次電池ともいわれ、高分子ポリマー電解質を持ち、リチ
ウムイオンの移動で電流を発生する電池といわれ、正極
・負極活物質が高分子ポリマーからなるものを含むもの
である。ポリマー電池の用途としては、パソコン、携帯
端末装置(携帯電話、PDA等)、ビデオカメラ、電気
自動車、エネルギー貯蔵用蓄電池、ロボット、衛星等に
用いられる。そして、該ポリマー電池の構造は、アルミ
ニウム、ニッケルなどからなる正極集電材、金属酸化
物、カーボンブラック、金属硫化物、電解液、ポリアク
リルニトリル等の高分子正極材料からなる正極活性物質
層、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、
炭酸ジメチル、炭酸エチル、エチレンメチルカーボネー
ト等のカーボネート系電解液、リチウム塩からなる無機
固体電解質、ゲル電解質等からなる電解質層、リチウム
金属、合金、カーボン、電解液、ポリアクリルニトリル
等の高分子負極材料からなる負極活性物質層、そして
銅、ニッケル、ステンレス等からなる負極集電材、及
び、それを包装する外装体からなる。前記ポリマー電池
の外装体としては、金属をプレス加工し円筒状、直方体
状に容器化した金属缶、あるいは、最外層/アルミ箔/
シーラント層から構成される多層フィルムを袋状にした
ものが用いられていた。
池の外装体として次のような問題があった。金属製缶に
おいては、容器外壁がリジッドであるため、電池自体の
形状が決められてしまう。そのため、ハード側を電池に
合わせ設計するため、該電池を用いるハードの寸法が電
池により決定されてしまい形状の自由度がなくなる。ま
た、多層フィルムからなる袋状の外装体は、前記金属缶
のように、電池自体により、電池を用いるハードの形状
の自由度の制限は無くなるが、ポリマー電池の外装体と
して要求される物性・機能を、十分に満足し得る包装材
料はいまだ開発されていないのが現状である。前記要求
される物性・機能とは次のようなものである。ポリマー
電池は、安定した充放電特性とフレキシビリティ、省ス
ペースを兼ねそなえたものである。このようなポリマー
電池の特性を示すために、外装体として用いられる包装
材料は電池を省スペースで収納する機能が求められてい
る。一般に、省スペース化するために、外装体としては
製袋してパウチタイプとしたり、絞り加工を施して成形
タイプとしたりするが、これらの外装体に電池構成物
(ポリマー電池本体)を充填後、外部に電流を取り出す
電極とともに開口部が密封溶着される。前記電池構成物
は通常3mm 以上の厚さを有することから包装材料はパウ
チにする場合は、ヒートシール部分では構成層が屈曲さ
れ、また、成形加工の場合は、ヒートシール部分での屈
曲のみでなく、包装材料に、プレス、圧空、真空、絞り
等の加工を施し、深さ3mm 以上に容器化する必要があ
る。また一度シールされた部分を折り返し、省スペース
化を施す場合も考えられる。水蒸気バリア層は、電池を
構成する上で、電池内への水分の透過を限りなくゼロに
するために、金属箔、例えばアルミニウム箔等が用いら
れているが、該金属箔は、前記製袋または成形などの加
工前はもとより、加工後もピンホールが発生してはなら
ない。しかるに、一般的に、樹脂層は必要に応じ加熱す
ることで屈曲性、容器化はできるものの、水蒸気バリア
層として用いられているアルミニウム箔は金属の中で伸
び易い傾向は持つものの15μm未満の厚さにおいてはピ
ンホール無く加工されることが難しい。例えば、ポリマ
ー電池の外装体としては、前記ポリマー電池本体の基体
部と電極の一部を外気と遮断した密封系に保持する必要
があり、前記電極は金属により構成されているため、前
記多層フィルムの最内層は、最内層同士のヒートシール
性と前記電極との接着性、特にヒートシール性を有する
ことが必要である。また、ポリマー電池は、充電/放電
による内容物である電池の温度上昇によるヒートシール
の安定性と密封系の確保や、使用される環境温度が、例
えば夏期における車のダッシュボードや、冬季における
寒冷地での使用などに耐えるために用いられるハードと
ともに、耐熱性、耐寒性が求められ、前記の厳しい環境
下においても、外装体としてヒートシールの安定性と密
封系の確保が要求される。また、ポリマー電池の場合、
その電池内容物として、カーボネート系溶剤とリチウム
塩からなる電解質が外装体に悪影響を及ぼし多層フィル
ム層間の接着強度を低下させることがあった。さらに、
水蒸気が密封系内に浸入すると、電解質が加水分解によ
り酸と熱が発生し、金属から構成される層を腐食させ層
間の接着強度を低下させ、また、発生する熱のために電
池が発火することもある。また、温度上昇により電池の
起電力の低下が起こり、接続されている機器が停止、故
障することもある。これらの問題の要因となる前記電解
質の加水分解は、いずれも、電池の密封系内に外部から
の水分が浸入することによる。従って、外装体として
は、外部からの水蒸気を遮断する(バリア性)が求めら
れる。そのために、水蒸気バリア性の良好なアルミニウ
ム箔等の金属箔を用いることがあるが、使用するまでの
間にうける振動によるピンホールの発生や、成形タイプ
の容器の場合の加工時でのクラックの発生等の問題があ
った。また、ポリマー電池に限らず、電池の外装体とし
ては、該外装体の回りにある機器(ハード)と通電しな
いこと、また、電極同士が接触通電しショートすること
がない構造が求められる。ポリマー電池の外装体とし
て、前記金属缶、袋の他に、成形トレイと蓋材とにより
密封する形状も考えられる。この場合にも、ヒートシー
ル性を有する最内層樹脂の選択と、前記トレイを成形す
る際の、成形性のよい積層体が求められていた。しか
し、現在、前記課題に対応可能な包装材料は、提供され
ていなかった。本発明は、高度のバリア性を求められる
食品や医薬品またはポリマー電池等の包装材料として、
パウチタイプまたは成形タイプの外装体として用いるこ
とのできる積層体の構成であって、製袋や成形等の際の
加工性はもとより、前記ポリマー電池ケースとしての密
封性、耐内容物性、水蒸気バリア性、その他、耐熱性、
耐寒性等に優れた積層体の構成を提供するものである。
外層/バリア層/最内層からなる積層体であって、前記
バリア層が、鉄含有量が、0.3 〜9.0 %である軟質アル
ミニウム箔であることを特徴とする包装材料であって、
前記バリア層の最内層側表面にエポキシ系、フェノール
系、メラミン系、ポリイミド系、不飽和ポリエステル
系、ポリウレタン系、アルキッド系、不飽和カルボン酸
グラフトポリオレフィン系、ポリエチレンテレフタレー
ト系やポリブチレンテレフタレート系などの共重合ポリ
エステル系、アイオノマー、エチレン・酢酸ビニル共重
合体、エチレンとアクリル酸およびメタクリル酸誘導体
との共重合体、ポリエーテル系あるいはこれらの変性物
の少なくとも30%以上を含む少なくとも一つを含む樹脂
層からなる保護層が形成されていること、最外層が、厚
さ 6μm以上の延伸ポリエステルまたは延伸ナイロンを
少なくとも 1層含むこと、前記中間層が、厚さ10μm以
上のポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、フッ
素系樹脂を少なくとも1 層含むこと、バリア層または前
記保護層と中間層との間が、ポリエステル系、ポリエー
テル系、ポリウレタン系、ポリエーテルウレタン系、ポ
リエステルウレタン系、イサシアネート系、ポリオレフ
ィン系、ポリエチレンイミン系、シアノアクリレート
系、有機チタン化合物系、エポキシ系、イミド系、シリ
コーン系およびこれらの変性物、または混合物の樹脂で
形成されていること、バリア層または前記保護層と中間
層との間に0.5 μm以上、融点が80℃以上、ビカット軟
化点が70℃以上の不飽和カルボン酸グラフトポリエチレ
ン、または不飽和グラフトポリプロピレン、または、不
飽和カルボン酸グラフトポリメチルペンテンを含む不飽
和グラフトポリオレフィン系樹脂および混合物からなる
層を設けたこと、最外層および/または中間層に用いる
ポリエステル樹脂が、ポリエチレンテレフタレート共重
合体またはポリブチレンテレフタレート共重合体である
こと、最内層が厚さ10μm以上の融点80℃以上、ビカッ
ト軟化点が70℃以上の不飽和カルボン酸グラフトポリエ
チレン、不飽和カルボン酸グラフトポリプロピレン、不
飽和カルボン酸グラフトポリメチルペンテンのいずれか
を含む不飽和カルボン酸グラフトポリオレフィン系樹脂
からなること、最内層がポリエチレン、ポリプロピレ
ン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、アイオノマーの内
のいずれかからなること、最内層がエチレンまたはプロ
ピレンとアクリル酸またはメタクリル酸誘導体とのとの
共重合体であることを含むものである。
て、さらに詳細に説明する。以下の説明においては、ポ
リマー電池の包装材料を例として記載するが、本発明の
包装材料は、食品用あるいは医薬品用の包装材料として
も利用可能である。図1は、本発明の包装材料の実施例
を示す、(a)基本的層構成、(b)別の実施例を示す
層構成、(c)ポリマー電池の構造を説明する斜視図、
(d)X1−X1 部の断面図、(e)X2 −X2 部の断
面拡大図である。図2は、本発明の包装材料の別の実施
例を示す、(a)基本的層構成、(b)ポリマー電池の
構造を説明する斜視図、(c)成形タイプの外装体のポ
リマー電池の斜視図、(d)X3 −X3 部断面図であ
る。図3は、本発明の包装材料を利用するポリマー電池
の外装体のその他の形式を示す平面図とその各断面図で
ある。
研究の結果、多層構造からなる包装材料であって、次に
説明する各材質からなる積層体とすることによって本発
明の課題を解決できることを見いだし、本発明を完成す
るに到った。本発明にかかるポリマー電池は、図1
(c)および図1(d)に示すように、ポリマー電池本
体2を、ピロータイプの形状の外装体4の中に封入し、
電極の一部を外装体の外に露出させた構造である。そし
て、前記外装体を形成するポリマー電池用包装材料(ま
たは積層体)10は、基本的に、図1(a)に示すよう
に、最外層11/水蒸気バリア層12/最内層15、の
3層からなる積層体10とし、それぞれの層は次のよう
な材質とする。
外装体のタイプは、図1(c)に示すようなパウチタイ
プ、また、図2(b)に示すような成形タイプがある。
その他、図3(a)に示すような三方シールタイプ、図
3(b)に示すような四方シールタイプの袋がある。
ステル又は延伸ナイロンからなるが、この時、ポリエス
テル樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
ブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、
ポリブチレンナフタレート、ポリカーボネート等が挙げ
られる。またナイロンとしてはポリアミド系樹脂、すな
わち、ナイロン6、ナイロン66が挙げられる。この最
外層は、厚さ6 μm以上、好ましくは12〜25μmの延伸
ポリエステル、または延伸ナイロンを少なくとも 1層含
む層とする。最外層は、ポリマー電池として用いられる
場合、ハードと直接接触する部位であるため、基本的に
絶縁性を有する樹脂層がよい。フィルム単体でのピンホ
ールの存在、および加工時のピンホールの発生等を考慮
すると、最外層は 6μm以上の厚さが必要であり、好ま
しい厚さとしては12〜25μmである。本発明において
は、最外層は耐ピンホール性および電池の外装体とした
時のハードとの絶縁性を向上させるために、積層化する
ことも可能である。その場合、最外層が2層以上の樹脂
層を少なくとも一つ含み、各層の厚みが 6μm以上、好
ましくは12から25μmである。最外層を積層化する例と
しては、図示はしないが次の1)〜6)が挙げられる。1)延
伸ポリエチレンテレフタレート/ 延伸ナイロン2)延伸ポ
リエチレンテレフタレート/ ポリエチレンまた、包装材
料の機械適性(包装機械、加工機械の中での搬送の安定
性)や、2次加工としてポリマー電池用の外装体を成形
タイプとする際に、成形時の金型と最外層との摩擦抵抗
を小さくする目的で、最外層を多層化、最外層表面にフ
ッ素系樹脂やシリコーン系樹脂層を設けることが好まし
い。例えば、3)フッ素系樹脂/延伸ポリエチレンテレフ
タレート(フッ素系樹脂は、フィルム状物、または液状
コーティング後乾燥で形成)4)シリコーン系樹脂/延伸
ポリエチレンテレフタレートとする。シリコーン系樹脂
は、フィルム状物、または液状コーティング後乾燥で形
成する。5)フッ素系樹脂/延伸ポリエチレンテレフタレ
ート/延伸ナイロン6)シリコーン系樹脂/延伸ポリエチ
レンテレフタレート/延伸ナイロン
ステル系、ポリエーテル系、ウレタン系、ポリエーテル
ウレタン系、ポリエステルウレタン系、イソシアネート
系、ポリオレフィン系、ポリエチレンイミン系、シアノ
アクリレート系、有機チタン化合物系、エポキシ系、イ
ミド系、シリコーン系樹脂およびこれらの変性物または
混合物からなる。
部に、水蒸気その他のガスが浸入することを防止するた
めの層で、柔軟性のある金属、好ましくは軟質アルミニ
ウムとする。
バリア性を有する材料として、他の材料と積層されて用
いられることが多いがアルミニウムは金属の中でも比較
的有機溶剤、酸、アルカリなどに腐食されやすい。例え
ば、ポリマー電池の多くは、ポリマー電池本体に活物質
やポリマー電解質の中に、エチレンカーボネート、プロ
ピレンカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチル
カーボネート、アセトンなどの有機溶剤を含む。また、
ポリマー電解質のリチウム塩は水と反応し強酸であるフ
ッ化水素(HF)を発生させる。このような、有機溶剤、酸
等によりアルミニウム表面が腐食されると、最内層或い
は中間層等との接着力が弱まり、デラミネーションを起
こし包装材としての機能がなくなる。そこで、本発明者
は種々の実験等により、図1(b)に示すように、アル
ミニウム表面に耐溶剤性、耐酸性を持つ樹脂層を形成す
ることにより、アルミニウム表面の腐食等を防止できる
ことを見い出した。そして、前記樹脂層(以下、保護層
13と記載する)は、意外にも、アルミニウム表面を保
護するばかりでなく、中間層14との接着性を兼ね備え
ていることが確認された。本発明において、アルミニウ
ム表面に設ける保護層13に用いる物質としては、不飽
和カルボン酸グラフトポリオレフィン(Poa )、ポリエ
チレンテレフタレート共重合体やポリブチレンテレフタ
レート共重合体などの共重合ポリエステル系(Co-PE
T)、アイオノマー(Io)、エチレン・酢酸ビニル共重
合体系(EVA )、エチレンとアクリル酸およびメタクリ
ル酸との共重合体系(EMA )、ポリエーテルウレタン系
(PeU)等の樹脂、およびこれらの変性物の少なくとも
一つを30%以上含む樹脂層を少なくとも一層含むもので
あればよい。
間に中間層を設ける事ができる。中間層を設けることに
よって、前記バリア層の保護と、製袋の際のヒートシー
ルの熱接着性樹脂層14と圧力によってヒートシール層
である最内層14が薄くなり、電極3とアルミニウム箔
(バリア層)12とが接触(短絡発生)することを防止
し、また、中間層13は電池の環境適性(耐熱性、耐寒
性)を安定化する効果を示す。中間層は、厚さが10μm
以上、融点は80℃以上であって、好ましくは12〜25μm
のポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、フッ素
系樹脂の内の少なくとも1 層含むものである。
るために、単層のみでなく、多層化することもできる。
中間層13を多層化する場合は、その形成を共押出し法
によって積層してもよく、また各層をドライラミネーシ
ョン法を用いて積層してもよい。例えば、中間層13を
共押出し法により多層化する場合は、以下に示すような
2 層以上の層構成からなり、各層の厚さが10〜100 μ
m、好ましくは15〜25μmである。共押出し法による多
層の中間層としては、以下に示す1)〜9)のような層構成
を挙げることができる。 1)不飽和カルボン酸グラフトポリエチレン/HDPE 2)不飽和カルボン酸グラフトポリプロピレン/PP(融点12
0 ℃以上、好ましくは135 ℃以上) 3)不飽和カルボン酸グラフトポリメチルペンテン樹脂/
ポリメチルペンテン( 融点120 ℃以上、好ましくは135
℃以上) 、HDPE、PP 4)不飽和カルボン酸グラフトポリエチレン、又は不飽和
カルボン酸グラフトポリプロピレン/ 不飽和カルボン酸
グラフトポリメチルペンテン樹脂(2層) 5)不飽和カルボン酸グラフトポリエチレン、又は不飽和
カルボン酸グラフトポリプロピレン/ 不飽和カルボン酸
グラフトポリメチルペンテン樹脂/ 不飽和カルボン酸グ
ラフトポリエチレン、または不飽和カルボン酸グラフト
ポリプロピレン(3層) 6)不飽和カルボン酸グラフトポリエチレン、又は不飽和
カルボン酸グラフトポリプロピレン/ 不飽和カルボン酸
グラフトポリメチルペンテン樹脂/ 不飽和カルボン酸グ
ラフトポリメチルペンテン(3層) 7)不飽和カルボン酸グラフトポリエチレン、又は不飽和
カルボン酸グラフトポリプロピレン/ 不飽和カルボン酸
グラフトポリメチルペンテン樹脂/ ポリメチルペンテン
/不飽和カルボン酸グラフトポリメチルペンテン樹脂
(4層) 8)不飽和カルボン酸グラフトポリエチレン、又は不飽和
カルボン酸グラフトポリプロピレン/ 不飽和カルボン酸
グラフトポリメチルペンテン樹脂/ ポリメチルペンテン
/不飽和カルボン酸グラフトポリメチルペンテン樹脂/
不飽和カルボン酸グラフトポリエチレン、又は不飽和カ
ルボン酸グラフトポリプロピレン(5層) 9)不飽和カルボン酸グラフトポリエチレン、又は不飽和
カルボン酸グラフトポリプロピレン/ 不飽和カルボン酸
グラフトポリメチルペンテン樹脂/ 不飽和カルボン酸グ
ラフトポリエチレン、又は不飽和カルボン酸グラフトポ
リプロピレン(3層)
化する場合の具体的層構成の例としては、次の1)〜9)が
挙げられる。 1)不飽和カルボン酸グラフトポリエチレン、又は不飽和
カルボン酸グラフトポリプロピレン、又は不飽和カルボ
ン酸グラフトポリメチルペンテン樹脂/HDPE 2)同上/PP(融点120 ℃以上、好ましくは135 ℃以上) 3)同上/ ポリメチルペンテン 4)同上/ 融点135 ℃以上、ビカット軟化点が110 ℃以上
の不飽和カルボン酸グラフトポリメチルペンテン 5)同上/ 延伸ポリエチレンテレフタレート 6)同上/ ポリブチレンテレフタレート 7)同上/ ポリエチレンナフタレート 8)同上/ フッ素系樹脂 9)不飽和カルボン酸グラフトポリエチレン、又は不飽和
カルボン酸グラフトポリプロピレン、又は不飽和カルボ
ン酸グラフトポリメチルペンテン樹脂/HDPE、PP、ポリ
メチルペンテン、不飽和カルボン酸グラフトポリメチル
ペンテン樹脂、延伸ポリエチレンテレフタレート、ポリ
ブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、
フッ素系樹脂/ 不飽和カルボン酸グラフトポリエチレ
ン、又は不飽和カルボン酸グラフトポリプロピレン、又
は不飽和カルボン酸グラフトポリメチルペンテン樹脂 上記、中間層を多層化する接着層はポリエーテルウレタ
ン系、ポリエステルウレタン系、イソシアネート系、ポ
リオレフィン系、ポリエチレンイミン系、シアノアクリ
レート系、有機チタン化合物系、エポキシ系、イミド
系、シリコーン系樹脂等で形成される。前記中間層に用
いるポリエステル系樹脂が、ポリエチレンテレフタレー
ト共重合体、ポリブチレンテレフタレート共重合体とす
ることができる。
最内層14は、最内層14同士がヒートシール性を有す
るとともに、図1(e)に示すように、電極3である金
属に対してもヒートシール性を示し、かつ、内容物によ
り変質、劣化しない材質を検討した結果、厚さ10μm以
上、好ましくは50〜100 μmであって、融点80℃以上、
ビカット軟化点が70℃以上の不飽和カルボン酸グラフト
ポリエチレン、不飽和カルボン酸グラフトポリプロピレ
ン、不飽和カルボン酸グラフトポリメチルペンテンなど
の不飽和カルボン酸グラフトポリオレフィン系樹脂が良
好な結果を示した。
ィン系樹脂は、電極3との接着性、耐熱性、耐寒性、加
工適性(パウチ化、成形性)のいずれにも適している。
最内層15の厚さが20μm未満では、電極3をヒート
シールした時、その部分に 隙間ができ、水蒸気バリア
性がなくなる。また、融点、ビカット軟化点が低い場
合、耐熱性、耐寒性がなくなりフィルム同士および電極
3との接着強度が低下し破袋する。また、最内層の厚さ
が 100μmを超えても、ヒートシール強度は変わらず、
積層体としての厚さが増して、本発明の課題である省ス
ペースに逆行する。また、前記各種の不飽和カルボン酸
グラフトポリマーは、それぞれ単体で用いてもよいが、
ブレンドをすることでもその性質は満足される。
外装体とする場合において、外装体4の形状を図2
(b)に示すように、成形トレイ方式とする場合があ
る。この場合、底材6は、電池本体の収納部となる成形
部8と、蓋材7と密封シールするフランジ部9とからな
る。底材の包装材料6は図2(a)に示すように4層構
成の積層体を基本とするが、その最外層11および/ま
たは中間層13に用いるポリエステル系樹脂をポリエチ
レンテレフタレート共重合体またはポリブチレンテレフ
タレート共重合体とし、フィルム化における延伸倍率を
小さくすることが好ましい。前記共重合体とすることに
よって、成形トレイの成形形状がシャープとなり、電池
本体の収納性がよくなる。ただし、蓋材7は成形しない
ために、共重合体にする必要はない。
ば、ポリマー電池の電解質が吸湿することで発生する酸
により腐食し、中間層がアルミから剥離するおそれがあ
る。その対策として、種々の研究の結果、図1(b)に
示すように、耐熱性、耐寒性、2次加工性を有する物質
を予めアルミ表面にコーティング、または加熱溶融して
樹脂層として保護層13を形成することで、前記の問
題、腐食をも防止できることを見いだした。これらは単
独で用いるのも良いが、変性等により使用したり、また
は2種以上のブレンドで用いても良い。さらに、1層の
みでは効果が小さい場合、多層化することもできる。
は、バリア層と最内層との間に0.5 μmから50μm、好
ましくは1 〜30μmの融点80℃以上、ビカット軟化点が
70℃以上の不飽和カルボン酸グラフトポリエチレン、不
飽和カルボン酸グラフトポリプロピレン、または不飽和
カルボン酸グラフトポリメチルペンテンを含む不飽和カ
ルボン酸グラフトポリオレフィン樹脂層からなる保護層
13を形成することができる。保護層13としての不飽
和カルボン酸グラフトポリオレフィンからなる樹脂層
は、バリア層の最内層面に押出しコートにより形成して
もよいし、予め、前記樹脂からなるフィルムを製膜して
おいて、ドライラミネーションまたは熱ラミネーション
をしてもよい。
2の最内層側表面に0.5 μmから10μm、好ましくは1
から30μmのエポキシ樹脂、ポリイミド系樹脂、不飽和
ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹脂、
熱硬化性アクリル樹脂、ポリアミド系樹脂、フッ素樹
脂、不飽和カルボン酸グラフトポリオレフィン系樹脂、
ポリエチレンテレフタレート系共重合体、ポリブチレン
テレフタレート系重合体、ポリエステルとエチレン・酢
酸ビニル共重合体、ポリエステルとポリスチレンの共重
合体、アイオノマー、エチレンとアクリル酸およびメタ
クリル酸誘導体との共重合体の少なくとも一つを30%以
上含む樹脂を液状コーティングした後、150 ℃、10秒以
上の焼き付け処理を施すことにより保護層としてもよ
い。
から30μmのエポキシ系樹脂、ポリイミド系樹脂、不飽
和ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹
脂、熱硬化性アクリル樹脂、ポリアミド系樹脂、フッ素
樹脂、不飽和カルボン酸グラフトポリオレフィン系樹
脂、ポリエチレンテレフタレート系共重合体、ポリブチ
レンテレフタレート系重合体、ポリエステルとエチレン
・酢酸ビニル共重合体、ポリエステルとポリスチレンの
共重合体、アイオノマー、エチレンとアクリル酸および
メタクリル酸誘導体との共重合体の少なくとも一つを30
%以上含む保護層となるフィルムを形成し、バリア層と
ドライラミネーションにより接着してもよい。この場合
には、バリア層と保護層との間を1 μmから10μmのポ
リエーテルウレタン系、ポリエステルウレタン系、イソ
シアネート系、ポリオレフィン系、ポリエチレンイミン
系、シアノアクリレート系、有機チタン化合物系、エポ
キシ系、イミド系、シリコーン系樹脂で形成した積層に
より積層してもよい。
の最内層側表面に 0.5μmから10μm、好ましくは1 μ
mから30μmのエポキシ系樹脂、ポリイミド系樹脂、不
飽和ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹
脂、熱硬化性アクリル樹脂、ポリアミド系樹脂、フッ素
樹脂、不飽和カルボン酸グラフトポリオレフィン系樹
脂、ポリエチレンテレフタレート系共重合体、ポリブチ
レンテレフタレート系共重合体、ポリエステルとエチレ
ン・酢酸ビニル共重合体、ポリエステルとポリスチレン
の共重合体、アイオノマー、エチレンとアクリル酸およ
びメタクリル酸誘導体との共重合体の少なくとも一つを
30%以上含む保護層を形成し、前記保護層と中間層、又
は、保護層と最内層との間に1 μmから50μmの融点80
℃以上、ビカット軟化点が70℃以上の不飽和カルボン酸
グラフトポリプロピレン、または不飽和カルボン酸グラ
フトポリメチルペンテンを含む樹脂層からなる上記構成
の包装材料を介在させて熱ラミネーションする。この方
法により、バリア層(正確には保護層)と中間層との接
着力が向上し、さらに耐熱性、耐寒性、2 次加工でのデ
ラミネーション防止となる。また、バリア層と保護層と
の間に、シランカップリング層を形成し、バリア層と保
護層との密着力を上げることもできる。
に述べた保護層13と中間層または最内層との間、中間
層と最内層との間は、ドライラミネーション法により積
層することができる。
るいは前記保護層13との間に、厚さ10〜50μm、好ま
しくは15から25μmである、不飽和カルボン酸グラフト
ポリエチレン、不飽和カルボン酸グラフトポリプロピレ
ン、不飽和カルボン酸グラフトポリメチルペンテンなど
の不飽和カルボン酸グラフトポリオレフィンを押出して
サンドイッチラミネーションしても良いし、前記樹脂を
予め製膜しておいて、バリア層12と中間層、中間層と
最内層15と順次ドライラミネーションすることにより
積層してもよい。
は、それを構成する積層体の各層に、適宜、製膜性、積
層化加工、最終製品2次加工(成形、パウチ)適性を向
上、安定化する目的のために、コロナ処理、ブラスト処
理、酸化処理、オゾン処理等の表面活性・不活性処理を
施し、また、乾燥材など吸湿・吸水付与物質、酸素・窒
素などの気体遮断・吸着付与物質、難燃性付与物質、カ
ーボン・界面活性剤・無機酸化物等の静電気防止・帯電
防止付与物質、導電性、電磁波シールド材付与物質な
ど、無機・有機・金属添加物の添加、または液状コーテ
ィングをしてもよい。
る場合、積層体を形成する各層はTダイ法、インフレー
ション法、共押出し法等で製膜し、コーティング、蒸
着、紫外線硬化、電子線硬化、ドライラミネーション、
押出しラミ、共押出しラミネーション、サーマルラミネ
ーション(熱ラミネーション)により積層化し得る。ま
た、積層する方法としては、代表的に次の3方法を用い
ることができる。 (1) 第1基材として、最外層/バリア層の積層体と中間
層/最内層からなる第2基材積層体をそれぞれ準備し熱
ラミする方法。 (2) 第1基材として最外層/バリア層、第2基材として
中間層の一部/最内層の積層体、又は最外層のみを準備
し中間層により押出しラミネーション(共押出しを含
む)する方法。この場合必要に応じ、再度熱ラミネーシ
ョンをする方法。 (3) すべてをドライラミネーションで貼りあわせる方法
である。
の包装材料としてのほか、一般のパウチ、ラミチューブ
等の包装材料としても使用できるものである。
プと成形タイプの積層体を下記のように作成してそれぞ
れを評価した。評価としては、実施例および比較例の
a)電池の外観、ピンホールの発生の有無、電極部ヒー
トシール部の断面検査(電極とバリア層の接触確認)
b)環境条件(1)40 ℃、90%RHおよび(2)60 ℃、85℃(
ドライ) のそれぞれの条件に10日間保存後、・水蒸気バ
リア性:電池内水分量の増加が50%以下(カールフィッ
シャー法による定量)であるか否かを確認し、また、各
層間のデラミネーションの有無の確認した。 1.パウチタイプの場合、30mm×60mmのパウチを作り、
厚さ100 μmのニッケル製電極を有する電池本体部の厚
さ4mm の電池を充填後、開口部を電極とともにヒートシ
ール(3方シール)して密封した。ヒートシールは200
℃、1sec. 、1Kgf/cm2、シール巾10mmとした。積層体の
構成は、PET(16) 〈D〉 AL(20) 〈TL〉不飽和カルボ
ン酸グラフトポリエチレン (20) 〈D〉PET(16) 〈D〉
不飽和カルボン酸グラフトポリプロピレン(50)におい
て、表1に示す各条件として積層した。
が30mm×60mm、深さ4mm 、フランジ部の巾7mm として、
プレス法により成形し、厚さ 100μmのニッケル製電極
を有する電池本体部の厚さ4mm の電池を充填後、フラン
ジ部において蓋材をヒートシールして密封した。積層体
の構成は、ポリエステル共重合体(16)〈EC〉PE(20)
〈EC〉 AL 〈TL〉不飽和カルボン酸グラフトポリエ
チレン(20)〈D〉ポリエステル共重合体(16)〈D〉不飽
和カルボン酸グラフトポリエチレン(50)において、表2
に示す各条件として積層した。
部の剥離強度は100 g/m2以上であった。比較例は、ピン
ホールの存在また、ピンホールの発生が確認された。
0 、好ましくは0.5 〜1.2 %のアルミ箔を用いることに
より、袋状に成形する際の側壁部でのピンホールの発生
防止が可能となり、また、絞り成形をする場合の周縁の
展延性がよくなり、より、シャープな成形が可能となっ
た。また、バリア層の最内層側に、バリア層であるアル
ミニウム箔の腐食防止のための保護層を形成することに
よって、酸やカーボネート系溶剤による前記アルミニウ
ム箔表面の腐食が防止でき、包装材料として、前記理由
によるデラミネーションを防止する積層体とすることが
できた。また、最外層あるいは中間層に用いるポリエス
テル樹脂をポリエチレンテレフタレート共重合体または
ポリブチレンテレフタレート共重合体とすることによっ
て、プレス成形等の加工適性が良くなった。
的層構成、(b)別の実施例を示す層構成、(c)ポリ
マー電池の構造を説明する斜視図、(d)X1 −X1 部
の断面図、(e)X2 −X2 部の断面拡大図である。
基本的層構成、(b)ポリマー電池の構造を説明する斜
視図、(c)成形タイプの外装体のポリマー電池の斜視
図、(d)X3 −X3 部断面図である。
装体のその他の形式を示す平面図とその各断面図であ
る。
Claims (10)
- 【請求項1】少なくとも最外層/バリア層/最内層から
なる積層体であって、前記バリア層が、鉄含有量が、0.
3 〜9.0 %である軟質アルミニウム箔であることを特徴
とする包装材料。 - 【請求項2】前記バリア層の最内層側表面にエポキシ
系、フェノール系、メラミン系、ポリイミド系、不飽和
ポリエステル系、ポリウレタン系、アルキッド系、不飽
和カルボン酸グラフトポリオレフィン系、ポリエチレン
テレフタレート系やポリブチレンテレフタレート系など
の共重合ポリエステル系、アイオノマー、エチレン・酢
酸ビニル共重合体、エチレンとアクリル酸およびメタク
リル酸誘導体との共重合体、ポリエーテル系あるいはこ
れらの変性物の少なくとも30%以上を含む少なくとも一
つを含む樹脂層からなる保護層が形成されていることを
特徴とする請求項1に記載の包装材料。 - 【請求項3】最外層が、厚さ 6μm以上の延伸ポリエス
テルまたは延伸ナイロンを少なくとも 1層含むことを特
徴とする請求項1または請求項2に記載の包装材料。 - 【請求項4】前記中間層が、厚さ10μm以上のポリエス
テル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、フッ素系樹脂を少
なくとも1 層含むことを特徴とする請求項1または請求
項3のいずれかに記載の包装材料。 - 【請求項5】バリア層または前記保護層と中間層との間
が、ポリエステル系、ポリエーテル系、ポリウレタン
系、ポリエーテルウレタン系、ポリエステルウレタン
系、イサシアネート系、ポリオレフィン系、ポリエチレ
ンイミン系、シアノアクリレート系、有機チタン化合物
系、エポキシ系、イミド系、シリコーン系およびこれら
の変性物、または混合物の樹脂で形成されていることを
特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の包装
材料。 - 【請求項6】バリア層または前記保護層と中間層との間
に0.5 μm以上、融点が80℃以上、ビカット軟化点が70
℃以上の不飽和カルボン酸グラフトポリエチレン、また
は不飽和グラフトポリプロピレン、または、不飽和カル
ボン酸グラフトポリメチルペンテンを含む不飽和グラフ
トポリオレフィン系樹脂および混合物からなる層を設け
たことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記
載の包装材料。 - 【請求項7】最外層および/または中間層に用いるポリ
エステル樹脂が、ポリエチレンテレフタレート共重合体
またはポリブチレンテレフタレート共重合体であること
を特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の包
装材料。 - 【請求項8】最内層が厚さ10μm以上の融点80℃以上、
ビカット軟化点が70℃以上の不飽和カルボン酸グラフト
ポリエチレン、不飽和カルボン酸グラフトポリプロピレ
ン、不飽和カルボン酸グラフトポリメチルペンテンのい
ずれかを含む不飽和カルボン酸グラフトポリオレフィン
系樹脂からなることを特徴とする請求項1〜請求項4の
いずれかに記載の包装材料。 - 【請求項9】最内層がポリエチレン、ポリプロピレン、
エチレン・酢酸ビニル共重合体、アイオノマーの内のい
ずれかからなることを特徴とする請求項1〜請求項7の
いずれかに記載の包装材料。 - 【請求項10】最内層がエチレンまたはプロピレンとア
クリル酸またはメタクリル酸誘導体とのとの共重合体で
あることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに
記載の包装材料。
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