JP2000337119A - エンジンの潤滑制御装置 - Google Patents
エンジンの潤滑制御装置Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 電動スカベンジングポンプおよび電動フィー
ドポンプの駆動エネルギーを最小限に抑えながらオイル
パンおよびオイルタンクのオイルレベルを適切に保つ。 【解決手段】 オイルパン１１のオイルレベルＬｐが低
いとき、あるいはオイルタンクのオイルレベルＬｔが高
いときには電動スカベンジングポンプＯＰｓを停止さ
せ、オイルパン１１のオイルレベルＬｐが高くなるほ
ど、あるいはオイルタンクのオイルレベルＬｔが低くな
るほど電動スカベンジングポンプＯＰｓの回転速度を増
加させる。また潤滑油の油圧Ｐｏが高いときほど電動フ
ィードポンプＯＰｆの回転速度を減少させて電動リリー
フバルブＲＶの開度を増加させ、潤滑油の油圧Ｐｏが低
いときほど電動フィードポンプＯＰｆの回転速度を増加
させて電動リリーフバルブＲＶの開度を減少させる。
ドポンプの駆動エネルギーを最小限に抑えながらオイル
パンおよびオイルタンクのオイルレベルを適切に保つ。 【解決手段】 オイルパン１１のオイルレベルＬｐが低
いとき、あるいはオイルタンクのオイルレベルＬｔが高
いときには電動スカベンジングポンプＯＰｓを停止さ
せ、オイルパン１１のオイルレベルＬｐが高くなるほ
ど、あるいはオイルタンクのオイルレベルＬｔが低くな
るほど電動スカベンジングポンプＯＰｓの回転速度を増
加させる。また潤滑油の油圧Ｐｏが高いときほど電動フ
ィードポンプＯＰｆの回転速度を減少させて電動リリー
フバルブＲＶの開度を増加させ、潤滑油の油圧Ｐｏが低
いときほど電動フィードポンプＯＰｆの回転速度を増加
させて電動リリーフバルブＲＶの開度を減少させる。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、制御手段で作動を
制御される電動スカベンジングポンプおよび電動フィー
ドポンプによってエンジンの被潤滑部に潤滑油を供給す
るエンジンの潤滑制御装置に関する。
制御される電動スカベンジングポンプおよび電動フィー
ドポンプによってエンジンの被潤滑部に潤滑油を供給す
るエンジンの潤滑制御装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】一般に、エンジンの被潤滑部に潤滑油を
供給するオイルポンプはエンジンのクランクシャフトに
接続されて駆動され、オイルポンプが吐出する潤滑油の
最大油圧はリリーフバルブによって規制される。しかし
ながらオイルポンプをクランクシャフトで駆動すると、
そのオイルポンプの回転数はエンジン回転数によって決
定されてしまい、またリリーフバルブの開弁圧は弁ばね
のセット荷重によって決定されてしまうため、エンジン
の運転状態に応じて潤滑油の油圧をきめ細かく制御する
ことが難しくなる。
供給するオイルポンプはエンジンのクランクシャフトに
接続されて駆動され、オイルポンプが吐出する潤滑油の
最大油圧はリリーフバルブによって規制される。しかし
ながらオイルポンプをクランクシャフトで駆動すると、
そのオイルポンプの回転数はエンジン回転数によって決
定されてしまい、またリリーフバルブの開弁圧は弁ばね
のセット荷重によって決定されてしまうため、エンジン
の運転状態に応じて潤滑油の油圧をきめ細かく制御する
ことが難しくなる。
【０００３】そこで、特開昭６４−８３８０７号公報に
記載されているように、オイルポンプを電気モータで駆
動される電動オイルポンプとし、この電動オイルポンプ
と被潤滑部との間に電磁油圧制御弁を介在させて潤滑油
の油圧をきめ細かく制御するものが提案されている。
記載されているように、オイルポンプを電気モータで駆
動される電動オイルポンプとし、この電動オイルポンプ
と被潤滑部との間に電磁油圧制御弁を介在させて潤滑油
の油圧をきめ細かく制御するものが提案されている。
【０００４】また、エンジンのオイルパン内の潤滑油を
スカベンジングポンプでオイルタンクに供給するととも
に、このオイルタンク内の潤滑油をフィードポンプでエ
ンジンの被潤滑部に供給する、所謂ドライサンプ式の潤
滑装置も知られている。
スカベンジングポンプでオイルタンクに供給するととも
に、このオイルタンク内の潤滑油をフィードポンプでエ
ンジンの被潤滑部に供給する、所謂ドライサンプ式の潤
滑装置も知られている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】ところでドライサンプ
式の潤滑装置において、スカベンジングポンプおよびフ
ィードポンプをエンジンのクランクシャフトで駆動する
と、必要のないときにポンプが駆動されてエンジンの燃
料消費量が増加するだけでなく、オイルパンのオイルレ
ベルやオイルタンクのオイルレベルを適正に保つことが
難しくなり、オイルレベルの低下によりポンプが空気を
吸入して潤滑油の供給機能が損なわれる可能性がある。
式の潤滑装置において、スカベンジングポンプおよびフ
ィードポンプをエンジンのクランクシャフトで駆動する
と、必要のないときにポンプが駆動されてエンジンの燃
料消費量が増加するだけでなく、オイルパンのオイルレ
ベルやオイルタンクのオイルレベルを適正に保つことが
難しくなり、オイルレベルの低下によりポンプが空気を
吸入して潤滑油の供給機能が損なわれる可能性がある。
【０００６】本発明は前述の事情に鑑みてなされたもの
で、ドライサンプ式の潤滑装置において、ポンプを駆動
するエネルギーの節減を図りながらオイルパンおよびオ
イルタンクのオイルレベルを適切に保持できるようにす
ることを目的とする。
で、ドライサンプ式の潤滑装置において、ポンプを駆動
するエネルギーの節減を図りながらオイルパンおよびオ
イルタンクのオイルレベルを適切に保持できるようにす
ることを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項１に記載された発明によれば、オイルパンか
らオイルタンクに潤滑油を供給する第１オイル供給通路
に配置した電動スカベンジングポンプと、オイルタンク
からエンジンの被潤滑部に潤滑油を供給する第２オイル
供給通路に配置した電動フィードポンプと、オイルパン
のオイルレベルを検出する第１オイルレベル検出手段
と、オイルタンクのオイルレベルを検出する第２オイル
レベル検出手段と、オイルパンのオイルレベルおよびオ
イルタンクのオイルレベルに基づいて電動スカベンジン
グポンプおよび電動フィードポンプの作動を制御する制
御手段とを備えたことを特徴とするエンジンの潤滑制御
装置が提案される。
に、請求項１に記載された発明によれば、オイルパンか
らオイルタンクに潤滑油を供給する第１オイル供給通路
に配置した電動スカベンジングポンプと、オイルタンク
からエンジンの被潤滑部に潤滑油を供給する第２オイル
供給通路に配置した電動フィードポンプと、オイルパン
のオイルレベルを検出する第１オイルレベル検出手段
と、オイルタンクのオイルレベルを検出する第２オイル
レベル検出手段と、オイルパンのオイルレベルおよびオ
イルタンクのオイルレベルに基づいて電動スカベンジン
グポンプおよび電動フィードポンプの作動を制御する制
御手段とを備えたことを特徴とするエンジンの潤滑制御
装置が提案される。
【０００８】上記構成によれば、オイルパンのオイルレ
ベルおよびオイルタンクのオイルレベルに基づいて電動
スカベンジングポンプの作動および電動フィードポンプ
の作動を制御するので、必要なときだけ電動スカベンジ
ングポンプおよび電動フィードポンプを作動させてエネ
ルギーの節減を図りながら、オイルパンのオイルレベル
およびオイルタンクのオイルレベルを適切に保ってエン
ジンの潤滑性能を高めることができる。
ベルおよびオイルタンクのオイルレベルに基づいて電動
スカベンジングポンプの作動および電動フィードポンプ
の作動を制御するので、必要なときだけ電動スカベンジ
ングポンプおよび電動フィードポンプを作動させてエネ
ルギーの節減を図りながら、オイルパンのオイルレベル
およびオイルタンクのオイルレベルを適切に保ってエン
ジンの潤滑性能を高めることができる。
【０００９】また請求項２に記載された発明によれば、
請求項１の構成に加えて、前記制御手段は、オイルタン
クのオイルレベルが閾値以上のとき、あるいはオイルパ
ンのオイルレベルが閾値未満のときに電動スカベンジン
グポンプを停止させることを特徴とするエンジンの潤滑
制御装置が提案される。
請求項１の構成に加えて、前記制御手段は、オイルタン
クのオイルレベルが閾値以上のとき、あるいはオイルパ
ンのオイルレベルが閾値未満のときに電動スカベンジン
グポンプを停止させることを特徴とするエンジンの潤滑
制御装置が提案される。
【００１０】上記構成によれば、オイルタンクのオイル
レベルが閾値以上のとき、あるいはオイルパンのオイル
レベルが閾値未満のとき、つまりオイルパン内のオイル
量が少ないときに電動スカベンジングポンプを停止させ
るので、電動スカベンジングポンプがオイルパン内の空
気を吸入するのを防止して該電動スカベンジングポンプ
の機能を正常に保つことができる。
レベルが閾値以上のとき、あるいはオイルパンのオイル
レベルが閾値未満のとき、つまりオイルパン内のオイル
量が少ないときに電動スカベンジングポンプを停止させ
るので、電動スカベンジングポンプがオイルパン内の空
気を吸入するのを防止して該電動スカベンジングポンプ
の機能を正常に保つことができる。
【００１１】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【００１２】図１〜図６は本発明の一実施例を示すもの
で、図１はエンジンの潤滑系の全体構造を説明する図、
図２は電動リリーフバルブの斜視図、図３は図２の３−
３線断面図、図４〜図６は実施例の作用を説明するフロ
ーチャートである。
で、図１はエンジンの潤滑系の全体構造を説明する図、
図２は電動リリーフバルブの斜視図、図３は図２の３−
３線断面図、図４〜図６は実施例の作用を説明するフロ
ーチャートである。
【００１３】先ず、図１の模式図に基づいてエンジンＥ
の潤滑系の全体構造を説明する。
の潤滑系の全体構造を説明する。
【００１４】エンジンＥはクランクシャフトを支持する
ジャーナルや動弁機構のような被潤滑部を有しており、
これら被潤滑部にオイルパン１１からオイルタンク１２
を経て潤滑油が供給される。オイルパン１１からオイル
タンク１２に潤滑油を供給する第１オイル供給通路１３
には、その上流側から下流側に向けて、オイルストレー
ナ１４、オイルフィルター１５および電動スカベンジン
グポンプＯＰｓが順次配置される。電動スカベンジング
ポンプＯＰｓは、トロコイドポンプやギヤポンプから構
成されるポンプ本体１６と、このポンプ本体１５を駆動
する電気モータ１７とから構成される。
ジャーナルや動弁機構のような被潤滑部を有しており、
これら被潤滑部にオイルパン１１からオイルタンク１２
を経て潤滑油が供給される。オイルパン１１からオイル
タンク１２に潤滑油を供給する第１オイル供給通路１３
には、その上流側から下流側に向けて、オイルストレー
ナ１４、オイルフィルター１５および電動スカベンジン
グポンプＯＰｓが順次配置される。電動スカベンジング
ポンプＯＰｓは、トロコイドポンプやギヤポンプから構
成されるポンプ本体１６と、このポンプ本体１５を駆動
する電気モータ１７とから構成される。
【００１５】オイルタンク１２からエンジンＥの被潤滑
部に潤滑油を供給する第２オイル供給通路１８には、そ
の上流側から下流側に向けて、オイルストレーナ１９、
電動フィードポンプＯＰｆおよび電動リリーフバルブＲ
Ｖが順次配置される。電動フィードポンプＯＰｆは、ト
ロコイドポンプやギヤポンプからなるポンプ本体２０
と、このポンプ本体２０を駆動する電気モータ２１とか
ら構成される。また電動リリーフバルブＲＶはロータリ
バルブよりなるバルブ本体２２と、このバルブ本体２２
を駆動するロータリソレノイド２３とから構成される。
電動リリーフバルブＲＶは、電動フィードポンプＯＰｆ
よりも上流側の第２オイル供給通路１８にリリーフ通路
２４を介して接続される。
部に潤滑油を供給する第２オイル供給通路１８には、そ
の上流側から下流側に向けて、オイルストレーナ１９、
電動フィードポンプＯＰｆおよび電動リリーフバルブＲ
Ｖが順次配置される。電動フィードポンプＯＰｆは、ト
ロコイドポンプやギヤポンプからなるポンプ本体２０
と、このポンプ本体２０を駆動する電気モータ２１とか
ら構成される。また電動リリーフバルブＲＶはロータリ
バルブよりなるバルブ本体２２と、このバルブ本体２２
を駆動するロータリソレノイド２３とから構成される。
電動リリーフバルブＲＶは、電動フィードポンプＯＰｆ
よりも上流側の第２オイル供給通路１８にリリーフ通路
２４を介して接続される。
【００１６】またエンジンＥの被潤滑部は、オイル戻し
通路２５を介してオイルパン１１に接続される。
通路２５を介してオイルパン１１に接続される。
【００１７】図２および図３から明らかなように、電動
リリーフバルブＲＶのバルブ本体２２は、エンジンＥの
被潤滑部に連なる出口ポート２６およびリリーフ通路２
４に連なるリリーフポート２７を備えた外筒２８と、こ
の外筒２８の内部に回転自在に嵌合するとともに、オイ
ルタンク１２に連なる入口ポート２９および前記リリー
フポート２７に連通可能な切欠３０を備えた内筒３１と
から構成されており、内筒３１は回転軸３２でロータリ
ソレノイド２３に連結されて所定角度範囲で往復回転駆
動される。入口ポート２９および出口ポート２６は常時
連通するが、ロータリソレノイド２３で内筒３１が回転
して切欠３０がリリーフポート２７に対向すると、入口
ポート２９から供給された潤滑油の一部がリリーフポー
ト２７から排出される。
リリーフバルブＲＶのバルブ本体２２は、エンジンＥの
被潤滑部に連なる出口ポート２６およびリリーフ通路２
４に連なるリリーフポート２７を備えた外筒２８と、こ
の外筒２８の内部に回転自在に嵌合するとともに、オイ
ルタンク１２に連なる入口ポート２９および前記リリー
フポート２７に連通可能な切欠３０を備えた内筒３１と
から構成されており、内筒３１は回転軸３２でロータリ
ソレノイド２３に連結されて所定角度範囲で往復回転駆
動される。入口ポート２９および出口ポート２６は常時
連通するが、ロータリソレノイド２３で内筒３１が回転
して切欠３０がリリーフポート２７に対向すると、入口
ポート２９から供給された潤滑油の一部がリリーフポー
ト２７から排出される。
【００１８】本発明の制御手段を構成する電子制御ユニ
ットＵには、オイルパン１１のオイルレベルＬｐを検出
する第１オイルレベル検出手段Ｓ1 と、オイルタンク１
２のオイルレベルＬｔを検出する第２オイルレベル検出
手段Ｓ2 と、第２オイル供給通路１８の下流端における
潤滑油の油圧Ｐｏを検出する油圧検出手段Ｓ3 とが接続
される。電子制御ユニットＵは、前記各検出手段Ｓ1 〜
Ｓ3 の出力に基づいて電動スカベンジングポンプＯＰ
ｓ、電動フィードポンプＯＰｆおよび電動リリーフバル
ブＲＶの作動を制御する。
ットＵには、オイルパン１１のオイルレベルＬｐを検出
する第１オイルレベル検出手段Ｓ1 と、オイルタンク１
２のオイルレベルＬｔを検出する第２オイルレベル検出
手段Ｓ2 と、第２オイル供給通路１８の下流端における
潤滑油の油圧Ｐｏを検出する油圧検出手段Ｓ3 とが接続
される。電子制御ユニットＵは、前記各検出手段Ｓ1 〜
Ｓ3 の出力に基づいて電動スカベンジングポンプＯＰ
ｓ、電動フィードポンプＯＰｆおよび電動リリーフバル
ブＲＶの作動を制御する。
【００１９】次に、図４〜図６のフローチャートに基づ
いて電動スカベンジングポンプＯＰｓ、電動フィードポ
ンプＯＰｆおよび電動リリーフバルブＲＶの制御につい
て説明する。
いて電動スカベンジングポンプＯＰｓ、電動フィードポ
ンプＯＰｆおよび電動リリーフバルブＲＶの制御につい
て説明する。
【００２０】先ず、ステップＳ１でイグニッションスイ
ッチがＯＮすると、ステップＳ２で第１オイルレベル検
出手段Ｓ1 によりオイルパン１１のオイルレベルＬｐを
検出し、第２オイルレベル検出手段Ｓ2 によりオイルタ
ンク１２のオイルレベルＬｔを検出する。続くステップ
Ｓ３でオイルタンク１２のオイルレベルＬｔが閾値Ｌｔ
0 以上でなければ、ステップＳ５で電動スカベンジング
ポンプＯＰｓを駆動してオイルパン１１からオイルタン
ク１２の潤滑油を供給する。また前記ステップＳ３でオ
イルタンク１２のオイルレベルＬｔが閾値Ｌｔ0 以上で
あっても、ステップＳ４でオイルパン１１のオイルレベ
ルＬｐが閾値Ｌｐ0 以下でなければ、前記ステップＳ５
で電動スカベンジングポンプＯＰｓを駆動してオイルパ
ン１１からオイルタンク１２の潤滑油を供給する。前記
ステップＳ４でオイルパン１１のオイルレベルＬｐが閾
値Ｌｐ0 以下であれば、ステップＳ６で電動スカベンジ
ングポンプＯＰｓを停止し、ステップＳ７で電動フィー
ドポンプＯＰｆを作動させた後に、ステップＳ８でエン
ジンＥを始動する。
ッチがＯＮすると、ステップＳ２で第１オイルレベル検
出手段Ｓ1 によりオイルパン１１のオイルレベルＬｐを
検出し、第２オイルレベル検出手段Ｓ2 によりオイルタ
ンク１２のオイルレベルＬｔを検出する。続くステップ
Ｓ３でオイルタンク１２のオイルレベルＬｔが閾値Ｌｔ
0 以上でなければ、ステップＳ５で電動スカベンジング
ポンプＯＰｓを駆動してオイルパン１１からオイルタン
ク１２の潤滑油を供給する。また前記ステップＳ３でオ
イルタンク１２のオイルレベルＬｔが閾値Ｌｔ0 以上で
あっても、ステップＳ４でオイルパン１１のオイルレベ
ルＬｐが閾値Ｌｐ0 以下でなければ、前記ステップＳ５
で電動スカベンジングポンプＯＰｓを駆動してオイルパ
ン１１からオイルタンク１２の潤滑油を供給する。前記
ステップＳ４でオイルパン１１のオイルレベルＬｐが閾
値Ｌｐ0 以下であれば、ステップＳ６で電動スカベンジ
ングポンプＯＰｓを停止し、ステップＳ７で電動フィー
ドポンプＯＰｆを作動させた後に、ステップＳ８でエン
ジンＥを始動する。
【００２１】このように、エンジンＥの始動に先立って
電動スカベンジングポンプＯＰｓおよび電動フィードポ
ンプＯＰｆを駆動し、オイルパン１１のオイルレベルＬ
ｐおよびオイルタンク１２のオイルレベルＬｔを調整す
るとともにエンジンＥの被潤滑部に潤滑油を供給するの
で、エンジンＥの始動時の潤滑不良による異常摩耗の発
生を回避することができる。
電動スカベンジングポンプＯＰｓおよび電動フィードポ
ンプＯＰｆを駆動し、オイルパン１１のオイルレベルＬ
ｐおよびオイルタンク１２のオイルレベルＬｔを調整す
るとともにエンジンＥの被潤滑部に潤滑油を供給するの
で、エンジンＥの始動時の潤滑不良による異常摩耗の発
生を回避することができる。
【００２２】エンジンＥが始動すると、ステップＳ９〜
Ｓ１９でオイルタンク１２のオイルレベルＬｔを４種類
の閾値Ｌｔ1 ，Ｌｔ2 ，Ｌｔ3 ，Ｌｔ4 と比較すること
により、電動スカベンジングポンプＯＰｓの作動を制御
する。尚、前記４種類の閾値Ｌｔ1 ，Ｌｔ2 ，Ｌｔ3 ，
Ｌｔ4 の大小関係は、次のとおりである。
Ｓ１９でオイルタンク１２のオイルレベルＬｔを４種類
の閾値Ｌｔ1 ，Ｌｔ2 ，Ｌｔ3 ，Ｌｔ4 と比較すること
により、電動スカベンジングポンプＯＰｓの作動を制御
する。尚、前記４種類の閾値Ｌｔ1 ，Ｌｔ2 ，Ｌｔ3 ，
Ｌｔ4 の大小関係は、次のとおりである。
【００２３】Ｌｔ1 ＜Ｌｔ2 ＜Ｌｔ3 ＜Ｌｔ4 先ず、ステップＳ９でオイルタンク１２のオイルレベル
Ｌｔが閾値Ｌｔ1 未満であれば、ステップＳ１０で電動
スカベンジングポンプＯＰｓを最大速度で駆動してオイ
ルパン１１からオイルタンク１２に潤滑油を急速に供給
する。またステップＳ１１でオイルタンク１２のオイル
レベルＬｔが閾値Ｌｔ1 以上で閾値Ｌｔ 2 未満であれ
ば、ステップＳ１３で電動スカベンジングポンプＯＰｓ
を高速で駆動する。またステップＳ１３でオイルタンク
１２のオイルレベルＬｔが閾値Ｌｔ 2 以上で閾値Ｌｔ3
未満であれば、ステップＳ１４で電動スカベンジングポ
ンプＯＰｓを中速で駆動する。またステップＳ１５でオ
イルタンク１２のオイルレベルＬｔが閾値Ｌｔ3 以上で
閾値Ｌｔ4 未満であれば、ステップＳ１６で電動スカベ
ンジングポンプＯＰｓを低速で駆動する。またステップ
Ｓ１７でオイルタンク１２のオイルレベルＬｔが閾値Ｌ
ｔ4 以上であれば、ステップＳ１８で電動スカベンジン
グポンプＯＰｓを停止する。またステップＳ１７でオイ
ルタンク１２のオイルレベルＬｔが閾値Ｌｔ4 以上でな
ければ、つまり第２オイルレベル検出手段Ｓ2 によって
オイルレベルＬｔが検出できなければ、ステップＳ１９
で第２オイルレベル検出手段Ｓ2 が故障したと判定す
る。
Ｌｔが閾値Ｌｔ1 未満であれば、ステップＳ１０で電動
スカベンジングポンプＯＰｓを最大速度で駆動してオイ
ルパン１１からオイルタンク１２に潤滑油を急速に供給
する。またステップＳ１１でオイルタンク１２のオイル
レベルＬｔが閾値Ｌｔ1 以上で閾値Ｌｔ 2 未満であれ
ば、ステップＳ１３で電動スカベンジングポンプＯＰｓ
を高速で駆動する。またステップＳ１３でオイルタンク
１２のオイルレベルＬｔが閾値Ｌｔ 2 以上で閾値Ｌｔ3
未満であれば、ステップＳ１４で電動スカベンジングポ
ンプＯＰｓを中速で駆動する。またステップＳ１５でオ
イルタンク１２のオイルレベルＬｔが閾値Ｌｔ3 以上で
閾値Ｌｔ4 未満であれば、ステップＳ１６で電動スカベ
ンジングポンプＯＰｓを低速で駆動する。またステップ
Ｓ１７でオイルタンク１２のオイルレベルＬｔが閾値Ｌ
ｔ4 以上であれば、ステップＳ１８で電動スカベンジン
グポンプＯＰｓを停止する。またステップＳ１７でオイ
ルタンク１２のオイルレベルＬｔが閾値Ｌｔ4 以上でな
ければ、つまり第２オイルレベル検出手段Ｓ2 によって
オイルレベルＬｔが検出できなければ、ステップＳ１９
で第２オイルレベル検出手段Ｓ2 が故障したと判定す
る。
【００２４】このように、オイルタンク１２のオイルレ
ベルＬｔが低いほど、オイルパン１１からオイルタンク
１２に潤滑油を供給する電動スカベンジングポンプＯＰ
ｓを高速で駆動するので、オイルタンク１２のオイルレ
ベルＬｔを常に適切に維持することができる。またオイ
ルタンク１２のオイルレベルＬｔが極めて高いとき、即
ちオイルパン１１のオイルレベルＬｐが極めて低いとき
に電動スカベンジングポンプＯＰｓを停止するので、電
動スカベンジングポンプＯＰｓがオイルパン１１内の空
気を吸い込んで空転し、潤滑油の供給機能が失われるの
を防止することができる。
ベルＬｔが低いほど、オイルパン１１からオイルタンク
１２に潤滑油を供給する電動スカベンジングポンプＯＰ
ｓを高速で駆動するので、オイルタンク１２のオイルレ
ベルＬｔを常に適切に維持することができる。またオイ
ルタンク１２のオイルレベルＬｔが極めて高いとき、即
ちオイルパン１１のオイルレベルＬｐが極めて低いとき
に電動スカベンジングポンプＯＰｓを停止するので、電
動スカベンジングポンプＯＰｓがオイルパン１１内の空
気を吸い込んで空転し、潤滑油の供給機能が失われるの
を防止することができる。
【００２５】続くステップＳ２０〜Ｓ２３で、第１オイ
ルレベル検出手段Ｓ1 により検出したオイルパン１１の
オイルレベルＬｐを２種類の閾値Ｌｐ1 ，Ｌｐ2 と比較
することにより、電動スカベンジングポンプＯＰｓの作
動を制御する。尚、前記２種類の閾値Ｌｐ1 ，Ｌｐ2 の
大小関係は、Ｌｐ1 ＜Ｌｐ2 である。
ルレベル検出手段Ｓ1 により検出したオイルパン１１の
オイルレベルＬｐを２種類の閾値Ｌｐ1 ，Ｌｐ2 と比較
することにより、電動スカベンジングポンプＯＰｓの作
動を制御する。尚、前記２種類の閾値Ｌｐ1 ，Ｌｐ2 の
大小関係は、Ｌｐ1 ＜Ｌｐ2 である。
【００２６】先ず、ステップＳ２０でオイルパン１１の
オイルレベルＬｐが閾値Ｌｐ2 以上であれば、オイルパ
ン１１のオイルレベルＬｐを減少させるべく、ステップ
Ｓ２１で電動スカベンジングポンプＯＰｓを最大速度で
駆動する。またステップＳ２２でオイルパン１１のオイ
ルレベルＬｐが閾値Ｌｐ1 未満であれば、オイルパン１
１のオイルレベルＬｐを増加させるべく、ステップＳ２
３で電動スカベンジングポンプＯＰｓを停止する。
オイルレベルＬｐが閾値Ｌｐ2 以上であれば、オイルパ
ン１１のオイルレベルＬｐを減少させるべく、ステップ
Ｓ２１で電動スカベンジングポンプＯＰｓを最大速度で
駆動する。またステップＳ２２でオイルパン１１のオイ
ルレベルＬｐが閾値Ｌｐ1 未満であれば、オイルパン１
１のオイルレベルＬｐを増加させるべく、ステップＳ２
３で電動スカベンジングポンプＯＰｓを停止する。
【００２７】このように、オイルパン１１のオイルレベ
ルＬｐが高いときに電動スカベンジングポンプＯＰｓを
最大速度で駆動し、オイルパン１１のオイルレベルＬｐ
が低いときに電動スカベンジングポンプＯＰｓを停止す
るので、オイルパン１１のオイルレベルＬｐが過剰に低
下して電動スカベンジングポンプＯＰｓが空気を吸い込
むのを防止し、電動スカベンジングポンプＯＰｓの機能
が失われるのを回避することができる。
ルＬｐが高いときに電動スカベンジングポンプＯＰｓを
最大速度で駆動し、オイルパン１１のオイルレベルＬｐ
が低いときに電動スカベンジングポンプＯＰｓを停止す
るので、オイルパン１１のオイルレベルＬｐが過剰に低
下して電動スカベンジングポンプＯＰｓが空気を吸い込
むのを防止し、電動スカベンジングポンプＯＰｓの機能
が失われるのを回避することができる。
【００２８】続くステップＳ２４〜Ｓ２８で、油圧検出
手段Ｓ3 で検出した潤滑油の油圧Ｐｏに基づいて、その
油圧Ｐｏを適切な値に保つべく電動フィードポンプＯＰ
ｆおよび電動リリーフバルブＲＶの作動を制御する。即
ち、ステップＳ２４で油圧Ｐｏが閾値ＰREF 以上であれ
ば、その油圧Ｐｏを減少させるべく、ステップＳ２５で
電動フィードポンプＯＰｆの速度を減少させるととも
に、ステップＳ２６で電動リリーフバルブＲＶの開度を
増加させる。また前記ステップＳ２４で油圧Ｐｏが閾値
ＰREF 未満であれば、その油圧Ｐｏを増加させるべく、
ステップＳ２７で電動リリーフバルブＲＶの開度を減少
させるとともに、ステップＳ２８で電動フィードポンプ
ＯＰｆの速度を増加させる。
手段Ｓ3 で検出した潤滑油の油圧Ｐｏに基づいて、その
油圧Ｐｏを適切な値に保つべく電動フィードポンプＯＰ
ｆおよび電動リリーフバルブＲＶの作動を制御する。即
ち、ステップＳ２４で油圧Ｐｏが閾値ＰREF 以上であれ
ば、その油圧Ｐｏを減少させるべく、ステップＳ２５で
電動フィードポンプＯＰｆの速度を減少させるととも
に、ステップＳ２６で電動リリーフバルブＲＶの開度を
増加させる。また前記ステップＳ２４で油圧Ｐｏが閾値
ＰREF 未満であれば、その油圧Ｐｏを増加させるべく、
ステップＳ２７で電動リリーフバルブＲＶの開度を減少
させるとともに、ステップＳ２８で電動フィードポンプ
ＯＰｆの速度を増加させる。
【００２９】そして、ステップＳ２９でイグニッション
スイッチがＯＦＦされるまで、前記ステップＳ９〜Ｓ２
８のループが繰り返される。
スイッチがＯＦＦされるまで、前記ステップＳ９〜Ｓ２
８のループが繰り返される。
【００３０】以上のように、オイルパン１１のオイルレ
ベルＬｐとオイルタンク１２のオイルレベルＬｔとに基
づいて電動スカベンジングポンプＯＰｓおよび電動フィ
ードポンプＯＰｆの作動を制御するので、電動スカベン
ジングポンプＯＰｓおよび電動フィードポンプＯＰｆを
常時作動させるのではなく、それらを必要なときだけに
作動させてエネルギーを節減しながら、オイルパン１１
およびオイルタンク１２のオイルレベルＬｐ，Ｌｔを適
切に保ってエンジンＥの潤滑性能を高めることができ
る。
ベルＬｐとオイルタンク１２のオイルレベルＬｔとに基
づいて電動スカベンジングポンプＯＰｓおよび電動フィ
ードポンプＯＰｆの作動を制御するので、電動スカベン
ジングポンプＯＰｓおよび電動フィードポンプＯＰｆを
常時作動させるのではなく、それらを必要なときだけに
作動させてエネルギーを節減しながら、オイルパン１１
およびオイルタンク１２のオイルレベルＬｐ，Ｌｔを適
切に保ってエンジンＥの潤滑性能を高めることができ
る。
【００３１】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行う
ことが可能である。
明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行う
ことが可能である。
【００３２】
【発明の効果】以上のように請求項１に記載された発明
によれば、オイルパンのオイルレベルおよびオイルタン
クのオイルレベルに基づいて電動スカベンジングポンプ
の作動および電動フィードポンプの作動を制御するの
で、必要なときだけ電動スカベンジングポンプおよび電
動フィードポンプを作動させてエネルギーの節減を図り
ながら、オイルパンのオイルレベルおよびオイルタンク
のオイルレベルを適切に保ってエンジンの潤滑性能を高
めることができる。
によれば、オイルパンのオイルレベルおよびオイルタン
クのオイルレベルに基づいて電動スカベンジングポンプ
の作動および電動フィードポンプの作動を制御するの
で、必要なときだけ電動スカベンジングポンプおよび電
動フィードポンプを作動させてエネルギーの節減を図り
ながら、オイルパンのオイルレベルおよびオイルタンク
のオイルレベルを適切に保ってエンジンの潤滑性能を高
めることができる。
【００３３】また請求項２に記載された発明によれば、
オイルタンクのオイルレベルが閾値以上のとき、あるい
はオイルパンのオイルレベルが閾値未満のとき、つまり
オイルパン内のオイル量が少ないときに電動スカベンジ
ングポンプを停止させるので、電動スカベンジングポン
プがオイルパン内の空気を吸入するのを防止して該電動
スカベンジングポンプの機能を正常に保つことができ
る。
オイルタンクのオイルレベルが閾値以上のとき、あるい
はオイルパンのオイルレベルが閾値未満のとき、つまり
オイルパン内のオイル量が少ないときに電動スカベンジ
ングポンプを停止させるので、電動スカベンジングポン
プがオイルパン内の空気を吸入するのを防止して該電動
スカベンジングポンプの機能を正常に保つことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図１】エンジンの潤滑系の全体構造を説明する図
【図２】電動リリーフバルブの斜視図
【図３】図２の３−３線断面図
【図４】実施例の作用を説明するフローチャートの第１
分図
分図
【図５】実施例の作用を説明するフローチャートの第２
分図
分図
【図６】実施例の作用を説明するフローチャートの第３
分図
分図
１１ オイルパン １２ オイルタンク １３ 第１オイル供給通路 １８ 第２オイル供給通路 Ｅ エンジン Ｌｔ オイルタンクのオイルレベル Ｌｔ0 閾値 Ｌｔ4 閾値 Ｌｐ オイルパンのオイルレベル Ｌｐ0 閾値 Ｌｐ1 閾値 ＯＰｓ 電動スカベンジングポンプ ＯＰｆ 電動フィードポンプ Ｓ1 第１オイルレベル検出手段 Ｓ2 第２オイルレベル検出手段 Ｕ 電子制御ユニット（制御手段）
Claims (2)
- 【請求項１】 オイルパン（１１）からオイルタンク
（１２）に潤滑油を供給する第１オイル供給通路（１
３）に配置した電動スカベンジングポンプ（ＯＰｓ）
と、 オイルタンク（１２）からエンジン（Ｅ）の被潤滑部に
潤滑油を供給する第２オイル供給通路（１８）に配置し
た電動フィードポンプ（ＯＰｆ）と、 オイルパン（１１）のオイルレベル（Ｌｐ）を検出する
第１オイルレベル検出手段（Ｓ1 ）と、 オイルタンク（１２）のオイルレベル（Ｌｔ）を検出す
る第２オイルレベル検出手段（Ｓ2 ）と、 オイルパン（１１）のオイルレベル（Ｌｐ）およびオイ
ルタンク（１２）のオイルレベル（Ｌｔ）に基づいて電
動スカベンジングポンプ（ＯＰｓ）および電動フィード
ポンプ（ＯＰｆ）の作動を制御する制御手段（Ｕ）と、
を備えたことを特徴とするエンジンの潤滑制御装置。 - 【請求項２】 前記制御手段（Ｕ）は、オイルタンク
（１２）のオイルレベル（Ｌｔ）が閾値（Ｌｔ0 ，Ｌｔ
4 ）以上のとき、あるいはオイルパン（１１）のオイル
レベル（Ｌｐ）が閾値（Ｌｐ0 ，Ｌｐ1 ）未満のときに
電動スカベンジングポンプ（ＯＰｓ）を停止させること
を特徴とする、請求項１に記載のエンジンの潤滑制御装
置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11145553A JP2000337119A (ja) | 1999-05-25 | 1999-05-25 | エンジンの潤滑制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11145553A JP2000337119A (ja) | 1999-05-25 | 1999-05-25 | エンジンの潤滑制御装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000337119A true JP2000337119A (ja) | 2000-12-05 |
Family
ID=15387841
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11145553A Pending JP2000337119A (ja) | 1999-05-25 | 1999-05-25 | エンジンの潤滑制御装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000337119A (ja) |
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-
1999
- 1999-05-25 JP JP11145553A patent/JP2000337119A/ja active Pending
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