JP2000334889A - 暖房用床材 - Google Patents

暖房用床材

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JP2000334889A
JP2000334889A JP11151072A JP15107299A JP2000334889A JP 2000334889 A JP2000334889 A JP 2000334889A JP 11151072 A JP11151072 A JP 11151072A JP 15107299 A JP15107299 A JP 15107299A JP 2000334889 A JP2000334889 A JP 2000334889A
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sheet
heating
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Abstract

(57)【要約】 【目的】施工が簡単で且つ効率的に作業を進めることが
できる新規な構成の暖房用床材を提供する。 【構成】基板1に刻設された溝5に温水パイプ4が配設
される床暖房用パネルにおいて、基板表面には均熱シー
ト10を介して仕上げ材11が一体に固着され、基板裏
面には10.0kgf/mm2以上の曲げ強度を有する
樹脂含浸シート14が貼着される。

Description

【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】本発明は暖房用床材に関す
る。
【従来の技術】従来の温水式床暖房システムは、基板に
刻設された溝に温水が通るパイプが配設され、該基板表
面に均熱シートが貼着されてなる床暖房用パネルと、こ
の床暖房用パネル上に施工される床材とから構成されて
いる。そして、該床暖房用パネルを根太上またはコンク
リート下地、合板下地等の床下地上に敷設しつつ、該床
暖房用パネルより延出する温水パイプを隣接する床暖房
用パネル温水パイプに接続した後、床暖房用パネル上に
床材を施工している。
【発明が解決しようとする課題】このような従来の温水
式床暖房システムの施工には、床暖房用パネルの敷設、
温水パイプの接続および床材の施工という3段階の作業
が必要であり、施工が煩雑であった。また、床暖房用パ
ネルの敷設と床材の施工は大工が行うが、温水パイプの
接続は配管工事業者が行うものであるため、大工による
作業と配管工事業者による作業が入り交じり、作業が非
効率的であった。
【課題を解決するための手段】そこで本発明は、従来技
術における上記問題を解決し、施工が簡単で且つ効率的
に作業を進めることができる新規な構成の暖房用床材を
提供することを目的とする。すなわち本発明は、基板に
刻設された溝に温水パイプが配設される暖房用床材にお
いて、基板表面には均熱シートを介して仕上げ材が一体
に固着され、基板裏面には10.0kgf/mm2以上
の曲げ強度を有する樹脂含浸シートが貼着されることを
特徴とする(請求項1)。請求項2は、請求項1の暖房
用床材において、隣接する暖房用床材との突き合わせ端
部において上記温水パイプの開口端を該隣接する暖房用
床材における温水パイプの開口端と接続するための露出
開口部を表面側に残して上記仕上げ材が固着されている
ことを特徴とする。請求項3は、請求項2の暖房用床材
において、上記露出開口部を被覆する蓋部材が着脱可能
に設けられることを特徴とする。請求項4は、請求項1
ないし3のいずれかの暖房用床材において、上記溝の開
口端が温水パイプよりも幅広に形成されると共に、該溝
開口端に連続してソケット溝が形成され、隣接する暖房
用床材との間で温水パイプ同士を接続するためのソケッ
トを該ソケット溝に収容可能であることを特徴とする。
【発明の実施の形態】本発明による暖房用床材の一つの
実施の形態について図1を参照して説明すると、基板1
には合板、パーティクルボード、木質繊維板、集成材、
単板積層材等を単独あるいは任意複合して用いることが
できる。基板1の四周木口縁には雄2および雌実3が形
成されている。基板1には温水パイプ4が配設される溝
5が蛇行して刻設され、その溝深さは温水パイプ4の直
径とほぼ同一となるように形成される。溝5は、その最
底部から基板1の裏面までの間に少なくとも0.5mm
以上の厚さが残されるように形成され、これを満たすよ
うに用いられる基板1の厚さや溝深さ(温水パイプ4の
直径)を決定する。溝5の最底部と基板1の裏面までの
間隔が0.5mm未満であると、基板1の裏面に樹脂含
浸シート6が貼着されることを考慮しても、床材基板と
しての強度が不足してしまう。温水パイプ4の末端が配
設される溝5の端部は、図2に符号5’として示される
ように、温水パイプ4の直径よりも大きな溝開口を有す
るものとして温水パイプ4との間に間隔7をあけると共
に、該溝開口5’に連続して、温水パイプ4同士を接続
するためのソケット8(図3)を嵌入するソケット溝9
を形成しておくことが好ましい。このような構成によ
り、温水パイプ4同士の接続をソケット8を用いて暖房
用床材の表面側から行うことができ、接続作業がしやす
くなる。図3に示されるソケット8は、本体8aと、該
本体8aの両端付近から同一方向に垂直に突出する一対
の差し込み脚8b,8bとを有する略コの字形に形成さ
れており、本体8aと各差し込み脚8b,8bの内部に
は連続した温水通路が設けられている。該温水通路の両
端は各差し込み脚8b,8bの突出端において開口して
いる。このような構成のソケット8を用い、暖房用床材
の基板1,1同士の突き合わせ端部において連続してい
るソケット溝9,9に挿入し、温水パイプ4,4の開口
端にソケット差し込み脚8b,8bの温水通路開口端を
挿入して接続することにより、一方の暖房用床材の温水
パイプ4と他方の暖房用床材の温水パイプ4とをソケッ
ト8を介して連続させることができる。ソケット8は
銅、真鍮、アルミニウム、ステンレス等の金属製または
ポリエチレン、ポリプロピレン、塩化ビニル等の合成樹
脂製とすることが好ましい。温水パイプ4も同様に銅、
真鍮、アルミニウム、ステンレス等の金属製またはポリ
エチレン、ポリプロピレン、塩化ビニル等の合成樹脂製
とすることができる。上記のようにして隣接する暖房用
床材の温水パイプ4,4同士がソケット8を介して接続
され、温水パイプ4の末端はボイラーおよびポンプ(い
ずれも図示せず)に接続される。かくしてボイラーによ
り熱せられた温水がポンプにより温水パイプ4に供給さ
れ、暖房用床材において連続された温水パイプ4,4,
・・・内を循環する。上述のソケット8を用いた温水パ
イプ接続作業が完了した後、隣接する暖房用床材同士の
突き合わせ部の表面側に露出している開口部15(温水
パイプ4の端部、溝5の大きな開口端部5’およびソケ
ット溝9を含む部分、図2における斜線部)を同形状の
蓋部材14,14で被覆する(図4)。蓋部材14は接
着剤や両面テープを用いて貼り付けてもよいが、施工後
の点検や補修作業を容易にするために着脱可能に取り付
けることが好ましい。図1に戻って、温水パイプ4が配
設された基板1の表面には均熱シート10を介して仕上
げ材11が貼着される。基板1の表面に均熱シート10
を貼着した上にさらに仕上げ材11を貼着してもよく、
あるいは、あらかじめ仕上げ材11の裏面に均熱シート
10を貼着させたものを準備してこれを基板1の表面に
貼着してもよい。均熱シート10としてはアルミニウ
ム、銅、鉄等の熱伝導性に優れた金属製箔や金属製薄板
が好適に用いられる。仕上げ材11としては、合板、パ
ーティクルボード、木質繊維板、集成材、単板積層材等
を単独あるいは任意複合して構成される基材12の表面
に、天然木材を切削して得られる天然突板、人工突板、
それらの裏面に不織布、紙、合成樹脂シート、ガラスシ
ート等を裏打ちした裏打ちシート、化粧紙、化粧合成樹
脂シート等の化粧シート材を貼着して化粧層13とした
ものを用いることができる。化粧層13は任意柄模様印
刷や塗装によるものであってもよく、あるいは上記化粧
シート材を貼着した上にさらに任意柄模様印刷や塗装、
上塗り塗装を施してもよい。仕上げ材11の厚さは5m
m以下とすることが望ましい。5mm以下であれば温水
パイプ4を通る温水からの熱伝導がスムーズに行われ、
エネルギーロスが少ないため、仕上げ材11の表面が適
温に昇温するまでの時間が短時間で済む。5mm以上の
厚さとなると仕上げ材11の表面が適温に昇温するまで
に長時間を要し、不経済であると共に、重量増に伴って
運搬等の取扱性が低下する。前述のように隣接する暖房
用床材同士の突き合わせ部の表面側における露出開口部
15は蓋部材14,14によって被覆される(図4)
が、これら蓋部材14としては仕上げ材11と同様の構
成のものか、あるいは少なくとも表面側の外観が仕上げ
材11と近似したものを用いることが好ましい。基板1
の裏面には樹脂含浸シート6が貼着される。樹脂含浸シ
ート6としては、紙、織布、不織布等のシート状物にフ
ェノール樹脂、メラミン樹脂等の合成樹脂を含浸乾燥さ
せたものを単独または任意枚数重ねて積層成形したもの
を用いることができる。基板1の裏面に樹脂含浸シート
6が貼着されることにより、基板1への湿気侵入を防止
して反りやねじれを抑えて寸法安定性を向上させること
ができると共に、床材全体の曲げ強度を向上させる。こ
れらの作用を十分に発揮するため、樹脂含浸シート6の
厚さは0.4mm以上とすることが好ましい。樹脂含浸
シート6の長手方向の曲げ強度は、暖房用床材が根太上
に直接施工されたときに荷重がかかることによる根太間
の曲げ撓みや、運搬時の自重による曲げ撓みに対抗し、
これら曲げ撓みを抑制する。一方、樹脂含浸シート6の
短手方向の曲げ強度は、基板1に刻設される溝5が長手
方向に長いため、溝5の刻設によって基板1の厚さが薄
くなり短手方向に対する曲げ強さが弱くなることに対抗
し、基板1の裂断を防止する。これらの作用を十分に発
揮するため、樹脂含浸シート6は10.0kgf/mm
2以上の曲げ強度を有する必要がある。好ましくは、長
手方向の曲げ強度が13.0kgf/mm2以上、短手
方向の曲げ強度が10.0kgf/mm2以上である。
より好ましくは、長手方向および短手方向のいずれにつ
いても13.0kgf/mm2以上の曲げ強度を有する
ものである。基板1の雄実2および雌実3は吸湿しやす
い箇所であるため、これらのいずれか一方または両方に
合成樹脂溶液を塗布して防水処理を施すことが好まし
い。これにより吸湿しやすい木口部に位置する雄実2、
雌実3からの吸湿が防湿され、寸法安定性をより向上さ
せることができる。
【発明の効果】本発明によれば、基板表面に薄物の床材
である仕上げ材が一体的に固着されているため、従来別
々に行っていた床暖房用パネルの施工と床材の施工を同
時に行うことができ、大工による作業時間ロスをなく
し、効率的な施工を行うことができる。基板裏面には樹
脂含浸シートが貼着されているため、床下または床下地
材からの湿気が樹脂含浸シートにより遮断され、基板内
への湿気の侵入を防止するので、基板の反りやねじれを
防止して、寸法安定性のよい暖房用床材を得ることがで
きる。基板裏面に貼着される樹脂含浸シートが補強材と
して機能することから、基板に温水パイプを収容する溝
が刻設されることによる基板の強度低下を補填し、暖房
用床材としての全体強度を上昇させる。このため、根太
上に暖房用床材を直に施工することができる。暖房用床
材同士の突き合わせ部において仕上げ材に露出開口部を
設け、この露出開口部を用いて表面側から温水パイプの
接続作業を行うことができるので、施工性が良好であ
る。この露出開口部に蓋部材を着脱可能に取り付けるこ
とにより、施工後の点検や補修作業も容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による暖房用床材の一実施の態様を示す
断面図である。
【図2】暖房用床材の突き合わせ端部における構成を蓋
部材を除いた状態で示す平面図である。
【図3】図2に示される突き合わせ端部においてソケッ
トを用いて温水パイプ同士を接続した状態を蓋部材と共
に示す分解平面図である。
【符号の説明】
1 基板 2 雄実 3 雌実 4 温水パイプ 5 溝 5’ 溝の開口端部 6 樹脂含浸シート 7 溝端部と温水パイプ端部との間の間隔 8 ソケット 9 ソケット溝 10 均熱シート 11 仕上げ材 12 仕上げ材の基材 13 仕上げ材の化粧層 14 蓋部材 15 露出開口部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年5月31日(1999.5.3
1)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は暖房用床材に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の温水式床暖房システムは、基板に
刻設された溝に温水が通るパイプが配設され、該基板表
面に均熱シートが貼着されてなる床暖房用パネルと、こ
の床暖房用パネル上に施工される床材とから構成されて
いる。そして、該床暖房用パネルを根太上またはコンク
リート下地、合板下地等の床下地上に敷設しつつ、該床
暖房用パネルより延出する温水パイプを隣接する床暖房
用パネル温水パイプに接続した後、床暖房用パネル上に
床材を施工している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の温水
式床暖房システムの施工には、床暖房用パネルの敷設、
温水パイプの接続および床材の施工という3段階の作業
が必要であり、施工が煩雑であった。
【0004】また、床暖房用パネルの敷設と床材の施工
は大工が行うが、温水パイプの接続は配管工事業者が行
うものであるため、大工による作業と配管工事業者によ
る作業が入り交じり、作業が非効率的であった。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は、従来技
術における上記問題を解決し、施工が簡単で且つ効率的
に作業を進めることができる新規な構成の暖房用床材を
提供することを目的とする。
【0006】すなわち本発明は、基板に刻設された溝に
温水パイプが配設される暖房用床材において、基板表面
には均熱シートを介して仕上げ材が一体に固着され、基
板裏面には10.0kgf/mm2以上の曲げ強度を有
する樹脂含浸シートが貼着されることを特徴とする(請
求項1)。
【0007】請求項2は、請求項1の暖房用床材におい
て、隣接する暖房用床材との突き合わせ端部において上
記温水パイプの開口端を該隣接する暖房用床材における
温水パイプの開口端と接続するための露出開口部を表面
側に残して上記仕上げ材が固着されていることを特徴と
する。
【0008】請求項3は、請求項2の暖房用床材におい
て、上記露出開口部を被覆する蓋部材が着脱可能に設け
られることを特徴とする。
【0009】請求項4は、請求項1ないし3のいずれか
の暖房用床材において、上記溝の開口端が温水パイプよ
りも幅広に形成されると共に、該溝開口端に連続してソ
ケット溝が形成され、隣接する暖房用床材との間で温水
パイプ同士を接続するためのソケットを該ソケット溝に
収容可能であることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明による暖房用床材の一つの
実施の形態について図1を参照して説明すると、基板1
には合板、パーティクルボード、木質繊維板、集成材、
単板積層材等を単独あるいは任意複合して用いることが
できる。基板1の四周木口縁には雄2および雌実3が形
成されている。基板1には温水パイプ4が配設される溝
5が蛇行して刻設され、その溝深さは温水パイプ4の直
径とほぼ同一となるように形成される。
【0011】溝5は、その最底部から基板1の裏面まで
の間に少なくとも0.5mm以上の厚さが残されるよう
に形成され、これを満たすように用いられる基板1の厚
さや溝深さ(温水パイプ4の直径)を決定する。溝5の
最底部と基板1の裏面までの間隔が0.5mm未満であ
ると、基板1の裏面に樹脂含浸シート6が貼着されるこ
とを考慮しても、床材基板としての強度が不足してしま
う。
【0012】温水パイプ4の末端が配設される溝5の端
部は、図2に符号5’として示されるように、温水パイ
プ4の直径よりも大きな溝開口を有するものとして温水
パイプ4との間に間隔7をあけると共に、該溝開口5’
に連続して、温水パイプ4同士を接続するためのソケッ
ト8(図3)を嵌入するソケット溝9を形成しておくこ
とが好ましい。このような構成により、温水パイプ4同
士の接続をソケット8を用いて暖房用床材の表面側から
行うことができ、接続作業がしやすくなる。
【0013】図3に示されるソケット8は、本体8a
と、該本体8aの両端付近から同一方向に垂直に突出す
る一対の差し込み脚8b,8bとを有する略コの字形に
形成されており、本体8aと各差し込み脚8b,8bの
内部には連続した温水通路が設けられている。該温水通
路の両端は各差し込み脚8b,8bの突出端において開
口している。このような構成のソケット8を用い、暖房
用床材の基板1,1同士の突き合わせ端部において連続
しているソケット溝9,9に挿入し、温水パイプ4,4
の開口端にソケット差し込み脚8b,8bの温水通路開
口端を挿入して接続することにより、一方の暖房用床材
の温水パイプ4と他方の暖房用床材の温水パイプ4とを
ソケット8を介して連続させることができる。ソケット
8は銅、真鍮、アルミニウム、ステンレス等の金属製ま
たはポリエチレン、ポリプロピレン、塩化ビニル等の合
成樹脂製とすることが好ましい。
【0014】温水パイプ4も同様に銅、真鍮、アルミニ
ウム、ステンレス等の金属製またはポリエチレン、ポリ
プロピレン、塩化ビニル等の合成樹脂製とすることがで
きる。上記のようにして隣接する暖房用床材の温水パイ
プ4,4同士がソケット8を介して接続され、温水パイ
プ4の末端はボイラーおよびポンプ(いずれも図示せ
ず)に接続される。かくしてボイラーにより熱せられた
温水がポンプにより温水パイプ4に供給され、暖房用床
材において連続された温水パイプ4,4,・・・内を循
環する。
【0015】上述のソケット8を用いた温水パイプ接続
作業が完了した後、隣接する暖房用床材同士の突き合わ
せ部の表面側に露出している開口部15(温水パイプ4
の端部、溝5の大きな開口端部5’およびソケット溝9
を含む部分、図2における斜線部)を同形状の蓋部材1
4,14で被覆する(図4)。蓋部材14は接着剤や両
面テープを用いて貼り付けてもよいが、施工後の点検や
補修作業を容易にするために着脱可能に取り付けること
が好ましい。
【0016】図1に戻って、温水パイプ4が配設された
基板1の表面には均熱シート10を介して仕上げ材11
が貼着される。基板1の表面に均熱シート10を貼着し
た上にさらに仕上げ材11を貼着してもよく、あるい
は、あらかじめ仕上げ材11の裏面に均熱シート10を
貼着させたものを準備してこれを基板1の表面に貼着し
てもよい。均熱シート10としてはアルミニウム、銅、
鉄等の熱伝導性に優れた金属製箔や金属製薄板が好適に
用いられる。
【0017】仕上げ材11としては、合板、パーティク
ルボード、木質繊維板、集成材、単板積層材等を単独あ
るいは任意複合して構成される基材12の表面に、天然
木材を切削して得られる天然突板、人工突板、それらの
裏面に不織布、紙、合成樹脂シート、ガラスシート等を
裏打ちした裏打ちシート、化粧紙、化粧合成樹脂シート
等の化粧シート材を貼着して化粧層13としたものを用
いることができる。化粧層13は任意柄模様印刷や塗装
によるものであってもよく、あるいは上記化粧シート材
を貼着した上にさらに任意柄模様印刷や塗装、上塗り塗
装を施してもよい。
【0018】仕上げ材11の厚さは5mm以下とするこ
とが望ましい。5mm以下であれば温水パイプ4を通る
温水からの熱伝導がスムーズに行われ、エネルギーロス
が少ないため、仕上げ材11の表面が適温に昇温するま
での時間が短時間で済む。5mm以上の厚さとなると仕
上げ材11の表面が適温に昇温するまでに長時間を要
し、不経済であると共に、重量増に伴って運搬等の取扱
性が低下する。
【0019】前述のように隣接する暖房用床材同士の突
き合わせ部の表面側における露出開口部15は蓋部材1
4,14によって被覆される(図4)が、これら蓋部材
14としては仕上げ材11と同様の構成のものか、ある
いは少なくとも表面側の外観が仕上げ材11と近似した
ものを用いることが好ましい。
【0020】基板1の裏面には樹脂含浸シート6が貼着
される。樹脂含浸シート6としては、紙、織布、不織布
等のシート状物にフェノール樹脂、メラミン樹脂等の合
成樹脂を含浸乾燥させたものを単独または任意枚数重ね
て積層成形したものを用いることができる。基板1の裏
面に樹脂含浸シート6が貼着されることにより、基板1
への湿気侵入を防止して反りやねじれを抑えて寸法安定
性を向上させることができると共に、床材全体の曲げ強
度を向上させる。これらの作用を十分に発揮するため、
樹脂含浸シート6の厚さは0.4mm以上とすることが
好ましい。
【0021】樹脂含浸シート6の長手方向の曲げ強度
は、暖房用床材が根太上に直接施工されたときに荷重が
かかることによる根太間の曲げ撓みや、運搬時の自重に
よる曲げ撓みに対抗し、これら曲げ撓みを抑制する。一
方、樹脂含浸シート6の短手方向の曲げ強度は、基板1
に刻設される溝5が長手方向に長いため、溝5の刻設に
よって基板1の厚さが薄くなり短手方向に対する曲げ強
さが弱くなることに対抗し、基板1の裂断を防止する。
これらの作用を十分に発揮するため、樹脂含浸シート6
は10.0kgf/mm2以上の曲げ強度を有する必要
がある。好ましくは、長手方向の曲げ強度が13.0k
gf/mm2以上、短手方向の曲げ強度が10.0kg
f/mm2以上である。より好ましくは、長手方向およ
び短手方向のいずれについても13.0kgf/mm2
以上の曲げ強度を有するものである。
【0022】基板1の雄実2および雌実3は吸湿しやす
い箇所であるため、これらのいずれか一方または両方に
合成樹脂溶液を塗布して防水処理を施すことが好まし
い。これにより吸湿しやすい木口部に位置する雄実2、
雌実3からの吸湿が防湿され、寸法安定性をより向上さ
せることができる。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、基板表面に薄物の床材
である仕上げ材が一体的に固着されているため、従来別
々に行っていた床暖房用パネルの施工と床材の施工を同
時に行うことができ、大工による作業時間ロスをなく
し、効率的な施工を行うことができる。
【0024】基板裏面には樹脂含浸シートが貼着されて
いるため、床下または床下地材からの湿気が樹脂含浸シ
ートにより遮断され、基板内への湿気の侵入を防止する
ので、基板の反りやねじれを防止して、寸法安定性のよ
い暖房用床材を得ることができる。
【0025】基板裏面に貼着される樹脂含浸シートが補
強材として機能することから、基板に温水パイプを収容
する溝が刻設されることによる基板の強度低下を補填
し、暖房用床材としての全体強度を上昇させる。このた
め、根太上に暖房用床材を直に施工することができる。
【0026】暖房用床材同士の突き合わせ部において仕
上げ材に露出開口部を設け、この露出開口部を用いて表
面側から温水パイプの接続作業を行うことができるの
で、施工性が良好である。この露出開口部に蓋部材を着
脱可能に取り付けることにより、施工後の点検や補修作
業も容易となる。 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年2月29日(2000.2.2
9)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】すなわち本発明は、基板に刻設された溝に
温水パイプが配設される暖房用床材において、基板表面
には均熱シートを介して仕上げ材が一体に固着され、基
板裏面には10.0kgf/mm以上の曲げ強度を有
する樹脂含浸シートが貼着されることを特徴とする(請
求項1)。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】樹脂含浸シート6の長手方向の曲げ強度
は、暖房用床材が根太上に直接施工されたときに荷重が
かかることによる根太間の曲げ撓みや、運搬時の自重に
よる曲げ撓みに対抗し、これら曲げ撓みを抑制する。一
方、樹脂含浸シート6の短手方向の曲げ強度は、基板1
に刻設される溝5が長手方向に長いため、溝5の刻設に
よって基板1の厚さが薄くなり短手方向に対する曲げ強
さが弱くなることに対抗し、基板1の裂断を防止する。
これらの作用を十分に発揮するため、樹脂含浸シート6
は10.0kgf/mm以上の曲げ強度を有する必要
がある。好ましくは、長手方向の曲げ強度が13.0k
gf/mm以上、短手方向の曲げ強度が10.0kg
f/mm以上である。より好ましくは、長手方向およ
び短手方向のいずれについても13.0kgf/mm
以上の曲げ強度を有するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3L070 BC15 BD03 4F100 AB01C AB33C AK01B AP00A AR00D AT00A AT00C BA04 BA07 BA10B BA10D DB16 DB18 DG11B EJ82B GB08 HB00 JJ02 JK04B JL01 JL02 YY00B

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板に刻設された溝に温水パイプが配設さ
    れる暖房用床材において、基板表面には均熱シートを介
    して仕上げ材が一体に固着され、基板裏面には10.0
    kgf/mm2以上の曲げ強度を有する樹脂含浸シート
    が貼着されることを特徴とする暖房用床材。
  2. 【請求項2】隣接する暖房用床材との突き合わせ端部に
    おいて上記温水パイプの開口端を該隣接する暖房用床材
    における温水パイプの開口端と接続するための露出開口
    部を表面側に残して上記仕上げ材が固着されていること
    を特徴とする請求項1の暖房用床材。
  3. 【請求項3】上記露出開口部を被覆する蓋部材が着脱可
    能に設けられることを特徴とする請求項2の暖房用床
    材。
  4. 【請求項4】上記溝の開口端が温水パイプよりも幅広に
    形成されると共に、該溝開口端に連続してソケット溝が
    形成され、隣接する暖房用床材との間で温水パイプ同士
    を接続するためのソケットを該ソケット溝に収容可能で
    あることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかの暖
    房用床材。
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