JP2000330310A - 電子写真感光体及び電子写真画像形成装置 - Google Patents
電子写真感光体及び電子写真画像形成装置Info
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Abstract
離型性の良好な感光体を使用し、かつ画質向上のため
に、感光体の平滑化・画像形成トナーの小粒径化等を推
進する電子写真装置において、画像形成を阻害する要因
である感光体〜クリーニング部材間の摺擦性を、クリー
ニング部材の材質・設定方法を工夫することにより改善
し、前記課題を解決して、電子式高速・高画質画像形成
装置を提供することである。 【解決手段】 感光体表面層が次の特性: (1)上記表面層の純水との接触角が80度以上である
こと、(2)表面粗さが10点平均粗さで0.05〜
0.3μmであること、(3)表面硬度であるビッカー
ス硬度が700〜1300kgf/mm2 であること、
(4)表面摩擦係数が0.001〜1.2であること、
を満足する電子写真感光体。
Description
光体、クリーニング装置を備えた電子写真画像形成装置
に関するものである。
えばアモルファスシリコン(a−Si)材料を有する電
子写真用の感光体は半導体レーザー等からの長波長光
(例えば770nm〜800nm)にも高い光感度を持
たせることができ、繰り返し使用による劣化もほとんど
認められない。また、それ等材料が表面に露出している
場合は、感光体の表面硬度も高く、この点からも繰り返
し使用による劣化に極めて優れた特性を有していること
が知られている。そこで上記した材料を有する感光体は
特に高速複写機やLBP(レーザービームプリンター)
等の電子写真技術を応用した記録用部材として賞用され
ている。
母体とする非単結晶材料は、例えばシリコンを含有する
シランガスと必要に応じて水素ガス、その他各種ドーピ
ングガスあるいはその他の原料ガスの混合した雰囲気中
でのプラズマ放電により導入されたガスを分解し、加熱
等により所望の温度にされたAl等の金属シリンダー上
に堆積される。このようなプラズマCVD法は大面積の
基体あるいはシリンダー状の基体に均一な膜厚と特性で
堆積膜を形成し易いことから好んで使用されている。
材料の一つであるa−Si系感光体は、高温環境下での
画像ぼけの防止等のために表面保護層を設けることが望
ましい。一般的に知られる表面保護層の材料としては、
前述したプラズマCVD法を利用して形成され得る珪素
を母体とし、炭素、窒素又は酸素を含有するSiC系、
SiN系又はSiO系の各材料や、炭素を母体とする非
晶質炭素やダイヤモンド状炭素、BN系材料等が知られ
ている。具体的な例としては、SiC系のものとしてU
SP4,786,574号、SiN系のものとしてUS
P4,965,154号、非晶質炭素のものとしてUS
P4,932,859号に記載されている。
5,153,086号やUSP5,183,719号に
記載されるような金属酸化物層、USP5,324,6
09号に記載されるような有機高分子材料の層が知られ
ている。
の要求は複写機等の電子写真装置のより一層の稼動率の
向上に向けられている。より具体的にはより一層の感光
体の長寿命化が求められている。a−Si系感光体は表
面硬度も高く、実質的に半永久的な電気特性を有してお
り、通常の使用においてはいわゆる寿命が尽きることは
ない。
表面に現像剤中に含まれる樹脂成分がフィルミングする
ことがあり、この除去作業のために稼動率が低下するこ
とがある。つまり、フィルミングした樹脂の除去作業を
定期的に行う結果、その作業中電子写真装置の稼動がで
きず稼動率を低下させてしまう場合がある。
面における現像剤のクリーニング性を向上させることが
考えられる。その一つの方法としては、感光体表面と現
像剤との離型性を良くする、つまり表面に現像剤を付着
しづらくすることが有効である。これを達成するための
具体的方策の一つとしては、感光体表面と純水との接触
角を増大させることである。
純水との接触角は一般に20度から100度の範囲内で
ある。現在実用に共されているa−Si系感光体の表面
と純水との接触角はその表面を形状する材料によって異
なるものの、大抵の場合、50度〜70度程度の範囲で
稼動している。それより高い撥水性を維持させることは
難しい。
シリコンを母体とし、光導電性を有する非単結晶材料の
光導電層を有する感光層を備えた電子写真感光体と、該
感光体表面を帯電する手段と、光照射により潜像を形成
する光照射手段と、潜像を現像剤により可視する現像手
段と、前記電子写真感光体表面に付着した不要な現像剤
を除去するクリーニング手段とを有する電子写真装置
で、前記感光層上に感光層の表面の純水との接触角を8
0度以上にした後に有機金属化合物に水、アルコール又
は酸を混合したゾル状溶液を付与後加熱して得られる金
属酸化膜表面層を有する電子写真感光体を有する電子写
真装置が提供されている。
を有する非単結晶材料の光導電層を有する感光層の表面
をフッ素含有ガスを雰囲気中でプラズマ処理して、前記
表面の純水との接触角を80度以上とし、次いで有機金
属化合物を利用して得られるゾル状分散液を前記プラズ
マ処理された表面に付与し、加熱して金属酸化膜表面を
形成してなる電子写真感光体の製造方法等も提供されて
きている。
層と、該感光層上に有機金属化合物を利用したゾル状分
散液を付与、加熱して得られる金属酸化膜を有する電子
写真感光体及びそれを有する電子写真装置が提供されて
いる。これらの技術により、感光層との高い密着性や表
面離型性(撥水性)の向上といった従来、課題とされて
きたものを、解決する方向性が見出されてきている(特
開平7−230177号公報参照)。
写真装置のデジタル化が急速に進み、かつ高速化の要求
が高まってきている。これに関してデジタル画像は、ア
ナログ系統にたいして、画像信号が2値化されることに
より、画質劣化が顕著であり、かつ高速化により、更
に、像形成が阻害されて、画質の低下が促進され高画質
の達成が困難な状況になってきている。
に、感光体表面層上への光照射による潜像の質を高める
ことを目的の一つとして、感光体表面の粗さをより滑ら
かになるような加工を施すことにより、照射光の感光体
表面の凹凸による散乱を極力防止することが提案されて
いる。
場合、感光体上に残留する、画像形成に使用されなかっ
たトナーをかき落し除去する、感光体表面に当接するク
リーニング部材との摩係数が増大するために、画像形成
動作中に、ビビリ振動やクリーニング部材の変形が発生
し易くなり、画像不良や画像形成装置の動作ダウンとい
った、重大な弊害を引き起こすことが報告されている。
不良により、クリーニング部材による感光ドラムの研磨
が良好に行われないために、むら削れによる画像劣化や
削れ量の少量に起因する帯電不良による画像流れの発生
といった画像不良の問題も指摘されている。
上のトナーの粒径は、高解像度を達成するため微粒子化
が促進され、電子写真装置における、トナー粒自体の静
電気的付着力は、従来と比較しても、かなり高い値を保
持する傾向となってきている。このために、感光体上の
残トナーのクリーニング性は、従来以上の高当接力が要
求されてきているが、前記感光体表面性平滑化における
弊害を更に加速することとなる。
グ防止処理を施した、像形成剤の離型性の良好な感光体
を使用し、かつ、画質向上のために、感光体の平滑化・
画像形成トナーの小粒径化等を推進する電子写真装置に
おいて、画像形成を阻害する要因である感光体〜クリー
ニング部材間の摺擦性を、クリーニング部材の材質・設
定方法を工夫することにより改善し、前記課題を解決し
て、電子式高速・高画質画像形成装置を提供することで
ある。
設定の工夫をより効果的にするために、感光体表面性の
パラメーター等の最適な範囲を提供することである。
わる画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明
は、移動可能な表面を有する感光体と、前記感光体表面
にトナー像を形成する手段と、前記感光体表面に当接し
て、未使用残留トナーを除去するクリーニング手段を有
し、該クリーニング手段は、弾性ブレードを有し、ブレ
ードの軽度の当接圧化とクリーニング性の向上を同時に
達成し、また、ブレード材質であるヤング率(引張弾性
率)を高めて、単位面積あたりの応力に対する、ブレー
ドの弾性変形力を大とすることにより、感光体上の残ト
ナーのかき落し力を、軽度の当接圧クリーニングブレー
ド設定において確保することを特徴とする電子写真画像
形成装置である。
として光導電性を有する感光層を備えた電子写真感光体
において、上記感光層の表面に有機金属化合物と水、ア
ルコール又は酸との混合溶液を塗布後、加熱して得られ
る金属酸化物層が設けられており、かつ上記感光体表面
層が次の特性:(1)上記表面層の純水との接触角が8
0度以上であること、(2)表面粗さが10点平均粗さ
で0.05〜0.3μmであること、(3)表面硬度で
あるビッカース硬度が700〜1300kgf/mm2
であること、(4)表面摩擦係数が0.001〜1.2
であることを満足することを特徴とする、上記電子写真
感光体。
電子写真感光体、該感光体表面を帯電する手段、光照射
による潜像を可視化する現像手段と該感光体表面に付着
した不要な現像剤を除去するクリーニング手段を備える
電子写真画像形成装置において、該クリーニング手段が
ゴム弾性体ブレードであり、かつ該ブレードの該感光体
に対する線圧が5.0〜15.5g/cmであり、該ブ
レード材質のヤング率(引張弾性率)が80〜120k
gf/cm2 であることを特徴とする、上記電子写真画
像形成装置が提供される。
には夫々本発明の電子写真感光体の代表的な構成の一例
を説明するための模式的断面図が示されている。ここで
図1(a)には光導電層103が単層もしくは単一の機
能を有する単層型感光体が、図1(b)には光導電層1
03を複数の機能を有する層、ここでは電荷発生層10
5と電荷輸送層106との機能分離した層を有する機能
分離型感光体が示されている。図1(a)及び図1
(b)において、101は基板、102は電荷注入阻止
層、104は金属酸化物層である。
をフッ素含有ガスを用いたプラズマ処理を施して、該光
導電層103の表面の純水との接触角を80度以上にな
るように処理し、その後、金属酸化物層104を形成し
ている。
を非常に強固なものとし、高速複写機への適用を図るこ
とができる。この金属酸化物中にフッ素原子を含有させ
ることは好ましく、これによって金属酸化物の純水との
接触角をより大きくすることができる。接触角のより一
層の増大は、より一層の高速複写機への適用を容易にす
ると共に、フィルミングの現象を抑えられるのでより優
れた画像形成を行うことができる。
には図1(a)及び図1(b)に示される金属酸化物層
104上に夫々フッ素樹脂層108を設けた感光体の別
の一位を示す。
このように更にフッ素樹脂層108を設けることで感光
体表面の純水との接触角をより一層向上させ、より一層
上述のフィルミングの問題を解消し、優れた画像形成性
能を得ることができる。フッ素含有樹脂の詳細について
は後述する。
明の好ましい電子写真感光体の模式的断面図を示す。図
3(a)乃至図(d)においては光導電層103上にい
わゆる表面層107を有する電子写真感光体上に、先に
説明したような金属酸化物層104とフッ素樹脂層10
8とをこの順で設けた場合(図3(a)及び図3
(c))と、金属酸化物層104のみを設けた場合(図
3(b)及び図3(d))の一例が示される。これらの
場合も、表面層107の表面はフッ素含有ガスを用いた
プラズマ処理が施された後に金属酸化物層が設けられ
る。
に表面層107を設けることによって、電子写真感光体
としての帯電能を向上させることができる。これによっ
て、より一層コントラストが高く、鮮明な画像形成を行
うことができる。
る電荷注入阻止層102は基板101から光導電層10
3中への不要な電荷の注入を阻止するために設けられ
る。この層は、感光体の帯電能等の電気的特性に寄与す
るものであるが、この層は必要に応じて設けられれば良
く、必須の層ではない。
ッ素含有ガスを用いてプラズマ処理された層上にゾルゲ
ル法を用いて形成される。
場合はフルオロエチレンとビニルモノマーの共重合体で
ある三フッ化塩化エチレン等を過酸化物で架橋すること
によって付着強度が強く密着性が良好で強靱な被覆を行
うことができる。
体の導電性支持体としては、例えば、Al、Cr、M
o、Au、In、Nb、Te、V、Ti、Pt、Pd、
Fe等の金属、及びこれらの合金、例えばステンレス等
が挙げられる。また、ポリエステル、ポリエチレン、ポ
リカーボネート、セルロースアセテート、ポリプロピレ
ン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリアミド等の合
成樹脂のフィルム又はシート、ガラス、セラミックス等
の電気絶縁性支持体の少なくとも光受容層を形成する側
の表面を導電処理した支持体も用いることができる。更
に、光導電層を形成する側とは反対側の表面も導電処理
することがより好ましい。
の円筒状又は板状無端ベルト状であることができ、その
厚さは、所望通りの電子写真用感光体を形成し得るよう
に適宜決定するが、電子写真用感光体としての可撓性が
要求される場合には、支持体としての機能が充分発揮で
きる範囲内で可能な限り薄くすることができる。しかし
ながら、支持体に製造上及び取り扱い上、機械的強度等
の点から通常は10μm以上とされる。
記録を行う場合には、可視画像において現れる、いわゆ
る干渉縞模様による画像不良を解消するために、支持体
表面に凹凸を設けてもよい。また、レーザー光等の可干
渉光を用いた場合の干渉縞模様による画像不良を解消す
る別の方法として、支持体表面に複数の球状痕跡窪みに
よる凹凸形状を設けてもよい。すなわち、支持体の表面
が電子写真用感光体に要求される解像力よりも微妙に凹
凸を有し、しかも該凹凸は、複数の球状痕跡窪みによる
ものである。支持体表面に設けられる複数の球状痕跡窪
みによる凹凸は、公知の方法により作成される。
を母体とするアモルファスシリコンのような非単結晶材
料で光導電層を形成することが望ましい。光導電層は前
述したごとく、単層構成でも良いし機能分離型構成でも
よい。機能分離型の場合は電荷輸送層、電荷発生層を有
するのが望ましい。
光体の電荷輸送層は、例えば支持体側に設けられ、電荷
発生層で発生したキャリアを輸送するための層である。
とはいうものの、電荷輸送層は電荷保持特性、電荷発生
特性がないわけではなく、設計に応じて所望の諸特性を
有するものである。電荷輸送層としては例えばシリコン
原子と炭素原子と水素原子及び必要に応じてフッ素原子
を含有するアモルファスシリコン(a−SiC(H、
F))が好適に使用される。しかしながら炭素に代えて
酸素や窒素を含有させても良く、これらから2種以上が
含有されてよい。以下炭素を例にとって説明する。
厚方向に均一であっても良いが分布状態を形成するのが
望ましく、その場合、炭素の分布は前記支持体の表面に
各々平行な面内では実質的に均一であり、層の厚み方向
には不均一である。含有される炭素原子の含有量として
は、前記支持体の設けてある側の表面又は表面近傍で
0.5%原子以下であれば前述の支持体又は他の層との
密着性向上及び、電荷の注入阻止の機能が悪化し、更に
静電容量の減少による帯電能向上の効果が無くなる。ま
た50原子%以上では残留電位が発生してしまう。但
し、電荷注入阻止層や密着層等を設けた場合はこの限り
ではない。しかしながら総合的な見地から好ましくは
0.5〜50原子%、より好ましくは1〜40原子%で
あり、最適には1〜3原子%とされるのが望ましい。
原子が含有されることが必要であるが、これはシリコン
原子の未結合手を補償し、層品質の向上、特に光導電性
及び電荷保持特性を向上させるために必須不可欠である
からである。特に炭素原子が含有された場合、膜質を維
持するためにより多くの水素原子が必要となるため、炭
素含有量にしたがって含有される水素量が調整されるこ
とが望ましい。よって、支持体表面の水素原子の含有量
は好ましくは1〜40原子%、より好ましくは5〜35
原子%、最適には10〜30原子%とされるのが望まし
い。
は、電荷輸送層に含有される炭素原子、水素原子の凝集
を抑制し、バンドギャップ中の局在準位密度を低減させ
るため、ゴースト、ガサツキを改善し、層品質の均一性
の向上に効果を発揮する。弗素含有量が1原子ppmよ
り少ないと、弗素原子によるゴースト、ガサツキの改善
効果が充分発揮されない場合があり、また、95原子p
pmを越えると逆に脂質が低下し、ゴースト現象を生じ
るようになってしまう場合がある。従って、弗素原子の
含有量は好ましくは1〜95原子ppm、より好ましく
は3〜80原子ppm、最適には5〜50原子ppmと
されるのが望ましい。
形成方法によって、所望特性が得られるように適宜成膜
パラメーターの数値条件が設定されて作成される。具体
的には、例えばグロー放電法(低周波CVD法、高周波
CVD法又はマイクロ波CVD法等の交流放電CVD
法、あるいは直流放電CVD法等)、スパッタリング
法、真空蒸着法、イオンプレーティング法、光CVD
法、熱CVD法等の数々の薄膜堆積法によって形成する
ことができる。
質となり得るものとしては、常温常圧でガス状の又は、
少なくとも層形成条件下で容易にガス化し得るものが採
用されるのが望ましい。
るものとして有効に使用される出発物質は、CとHとを
構成原子とする、例えば炭素数1〜5のの飽和炭化水
素、水素数2〜4のエチレン系炭化水素、炭素数2〜3
のアセチレン系炭化水素等が挙げられる。
ン(CH4)、エタン(C2H6)、プロパン(C
3H8)、n−ブタン(n−C4H10)、ペンタレン(C5
H12)、エチレン系炭化水素としては、エチレン(C2
H4)、プロピレン(C3H6)、ブテン−1(C
4H8)、ブテン−2(C4H8)、イソブチレン(C
4H8)、ペンテン(C5H10)、アセチレン系炭化水素
としては、アセチレン(C2H2)、メチルアセチレン
(C3H4)、ブチン(C4H6)等が挙げられる。
スとしては、Si(CH3)4、Si(C2H5)4等のケ
イ化アルキルを挙げることができる。
て、弗素原子の導入も行えるという点から、CF4、C
F3、C2F6、C3F8、C4F8等のフッ化炭素化合物を
挙げることができる。
のとして有効に使用される出発物質は、例えば、酸素
(O2)、オゾン(O3)、一酸化窒素(NO)、二酸化
窒素(NO2)、三二酸化窒素(N2O3)、四二酸化窒
素(N2O4 )、五二酸化窒素(N2O5)等を挙げるこ
とができる。
て、酸素原子の導入も行えるという点から、CO、CO
2等の化合物を挙げることができる。
として有効なのは、例えば弗素ガス、弗素化物、弗素を
含むハロゲン環化合物、弗素で置換されたシラン誘導体
等のガス状の又はガス化し得る弗素化合物が好ましく挙
げられる。また、更にはシリコン原子と弗素原子とを構
成要素とするガス状の又はガス化し得る、弗素原子を含
む水素化珪素化合物も有効なものとして挙げることがで
きる。本発明において好適に使用し得る弗素化合物とし
ては、具体的には弗素ガス(F2)、BrF、ClF、
ClF3、BrF3、BrF5、IF3、IF7等のハロゲ
ン環化合物を挙げることができる。
原子で置換されたシラン誘導体としては、具体的には、
例えばSIF4、Si2F6等のフッ化珪素が好ましいも
のとして挙げることができる。このような弗素原子を含
む珪素化合物を採用してグロー放電等によって本発明の
特徴的な電子写真用感光体を形成する場合には、Si供
給用ガスとしての水素化珪素ガスを使用しなくても、所
定の支持体上に弗素原子を含むa−SiC(H、F)を
有する電荷輸送層を形成することができるが、形成され
る電荷輸送層中に導入される水素原子の導入割合の制御
を一層容易になるように図るために、これらのガスに更
に水素ガス又は水素原子を含む珪素化合物のガスも所望
量混合して層形成することが好ましい。また、各ガスは
単独種のみでなく所定の混合比で複数種混合しても差し
支えないものである。
して上記されたフッ化物あるいは弗素を含む珪素化合物
が有効なものとして使用されるものであるが、その他
に、HF、SiH3F、SiH2F2 、SiHF3等の弗
素置換水素化珪素、等々のガス状態のあるいはガス化し
得る物質も有効な電荷輸送層形成用の原料物質として挙
げることができる。これらの物質の内、水素原子を含む
弗素化物は、電荷輸送層形成の際に層中に弗素原子の導
入と同時に、電気的あるいは光電的特性の制御に極めて
有効な水素原子も導入されるので、本発明においては好
適な弗素原子供給用ガスとして使用される。
るには、上記の他にH2、あるいはSiH4、Si2H6、
Si3H8、Si4H10等の水素化珪素とSiを供給する
ためのシリコン又はシリコン化合物とを反応容器中に共
存させて放電を生起させることでも行うことができる。
要素としてシリコン原子と炭素原子、窒素原子及び酸素
原子から選択される少なくとも1種を含有し、更に水素
原子及び必要に応じてハロゲン原子とを含有する非単結
晶材料で構成される。表面層には光導電層中に含有され
るような伝導性を制御する物質は実質的に含有されない
が必要に応じて含有しても良い。なお、本発明において
は、光導電層上に設けられる層を便宜上表面層と称す
る。従って実際の感光体の最表層とは必ずしも一致しな
い。
及び酸素原子は該層中に万偏なく均一に分布されてもよ
いし、あるいは層厚方向には万偏なく含有されてはいる
が、不均一に分布する状態で含有している部分があって
もよい。しかしながら、いずれの場合にも支持体の表面
と平行面内方向においては、均一な分布で万偏なく含有
されることが面内方向における特性の均一化を図る点か
らも必要である。
れる炭素原子、窒素原子及び酸素原子は、高暗抵抗化、
高硬度化等を達成する。これら原子が同時に含有される
とより一層の効果を奏する。表面層中に含有される炭素
原子、窒素原子、酸素原子の含有量の和は、好適には4
0〜90原子%、より好適には45〜85原子%最適に
は50〜80原子%とされるのが望ましい。本発明にお
いてそれら3つの原子が同時に含有される場合は、酸素
原子、窒素原子の含有量は共に10原子%以下が好まし
い。
水素原子及びハロゲン原子はa−SiC、O、N(H、
X)内に存在する未結合手を補償し膜質の向上に効果を
奏し、電荷発生層と表面層と界面にトラップされるキャ
リアを減少させるため、画像流れを改善する。更にハロ
ゲン原子は表面層の撥水性を向上させるので、水蒸気の
吸着による高湿流れをも減少させる。表面層中のハロゲ
ン原子の含有量は20原子%以下とするのが好ましく、
更に水素原子とハロゲン原子の含有量の和は好適には3
0〜70原子%、より好適には35〜65原子%、最適
には40〜60原子%とするのが望ましい。
Ia族、IIa族、VIa族、VIII族から選ばれる
少なくとも1種の元素を含有してもよい。前記元素は表
面層中に万偏無く均一に分布されてもよいし、あるいは
該表面層中に万偏無く含有されてはいるが、層厚方向に
対し不均一に分布する状態で含有している部分があって
もよい。しかしながら、いずれの場合においても支持体
の表面と平行な面内方向においては、均一な分布で万偏
無く含有されることが、面内方向における特性の均一化
を図る点からも必要である。具体的に使用し得る元素は
前述の層と同様であるのでここの説明は省略する。
子写真特性が得られること、及び経済的効果等の点から
好ましくは0.01〜30μm、より好ましくは0.0
5〜20μm、最適には0.1〜10μmとされるのが
望ましい。
X)で構成される表面層を形成するには、前述の電荷輸
送層、電荷発生層を形成する方法と同様の真空堆積法が
採用される。本発明の目的を達成し得る特性を有する表
面層を形成する場合には、支持体の温度、ガス圧が前記
表面層の特性を左右する重要な要因である。支持体温度
は適宜最適範囲が選択されるが、好ましくは20〜50
0℃、より好ましくは50〜480℃、最適には100
〜450℃とするのが望ましい。
されるが、好ましくは1×10-5〜10Torr、より
好ましくは5×10-5〜3Torr、最適には1×10
-4〜1Torrとするのが好ましい。
の支持体温度、ガス圧の望ましい数値範囲として前記し
た範囲が挙げられるが、これらの層作成ファクターは通
常は独立的に別々に決められるものではなく、所望の特
性を有する表面層を形成すべく相互的且つ有機的関連性
に基づいて各層作成ファクターの最適値を決めるのが望
ましい。
VD法及びマイクロ波プラズマCVD法によって堆積膜
を形成するための装置及び形成方法について詳述する。
/VHF−PCVD」と表記する)法による電子写真用
感光体の製造装置の一例を示す模式的な構成図である。
る堆積膜の製造装置の構成は以下の通りである。この装
置は大別すると、堆積装置4100、原料ガスの供給装
置4200、反応容器4111内を減圧にするための排
気装置(図示せず)から構成されている。堆積装置41
00中の反応容器4111内には円筒状支持体411
2、支持体加熱用ヒーター4113、原料ガス導入管4
114が設置され、更に高周波マッチングボックス41
15が接続されている。
H2、CH4、NO、NH3、SiF4等の原料ガスのボン
ベ4221〜4226とバルブ4231〜4236、4
241〜4246、4251〜4256及びマスフロー
コントローラー4211〜4216から構成され、各原
料ガスのボンベはバルブ4260を介して反応容器41
1内のガス導入管4114に接続されている。
以下のように行うことができる。まず、反応容器411
1内に円筒状支持体4112を設置し、不図示の排気装
置(例えば真空ポンプ)により反応容器4111内を排
気する。続いて、支持体加熱用ヒーター4113により
円筒状支持体4112の温度を20℃〜500℃の所定
の温度に制御する。
1に流入させるには、ガスボンベのバルブ4231〜4
236、反応容器のリークバルブ4117が閉じられて
いることを確認し、また、流入バルブ4241〜424
6、流出バルブ4251〜4256、補助バルブ426
0が開かれていることを確認して、まずメインバルブ4
118を開いて反応容器4111及びガス配管内411
6を排気する。
Torrになった時点で補助バルブ4260、流出バル
ブ4251〜4256を閉じる。その後、ガスボンベ4
221〜4226より各ガスをバルブ4231〜423
6を開いて導入し、圧力調整器4261〜4266によ
る各ガス圧を2kg/cm2に調整する。次に、流入バ
ルブ4241〜4246を徐々に開けて、各ガスをマス
フローコントローラー4211〜4216内に導入す
る。
後、円筒状支持体4112上に光導電層、表面層の各層
の形成を行う。また、膜形成の均一化を図る場合は、膜
形成を行っている間は、円筒状支持体4112を駆動装
置(不図示)によって所定の速度で回転させる。上述の
ガス種及びバルブ操作は、各々の層の作成条件にしたが
って変更が加えられることは言うまでもない。
体であればよく、より具体的にはシース状ヒーターの巻
き付けヒーター、板状ヒーター、セラミックヒーター等
の電気抵抗発熱体、ハロゲンランプ、赤外線ランプ等の
熱放射ランプ発熱体、液体、気体等を温媒とし熱交換手
段による発熱体等が挙げられる。加熱手段の表面材質
は、ステンレス、ニッケル、アルミニウム、銅等の金属
類、セラミックス、耐熱性高分子樹脂等を使用すること
ができる。また、それ以外にも、反応容器以外に加熱専
用の容器を設け、加熱した後、反応容器内に真空中で支
持体を搬送する等の方法が用いられる。
られる金属酸化物層について、以下に説明する。
としては、金属アルコキシド、金属キレートを挙げるこ
とができ、更に、金属キレートとしては、アセチルアセ
トナートが好ましい。
(OR)nとなり、ここでMはNa、Al、Ti、M
n、Fe、Co、Si、Zn、Zr、Y、Eu等で、R
はCnH 2n-1、C6H6等炭素を含む基である。(nは1
以上の整数)具体的に本発明においては、Siを含むア
ルコキシド、例えばテトラメトキシシランSi(OCH
3)4 、テトラエトキシシランSi(OC2H5)4、ジフ
ェニルメトキシシラン(Ph)2−Si−(OMe)、
ジフェニルエトキシシラン(Ph)2−Si−(OE
t)、(3−ヘプタフルオロイソプロポキシ)プロピル
メチルジクロロシランC7H9C12F7OSi、(トリデ
カフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル)
トリエトキシシランC14H19F13O3Si、(3,3,
3−トリフルオロプロピル)メチルジメトキシシランC
6 H13F3O2Si、(3,3,3−トリフルオロプロピ
ル)メチルシクロシロキサン類(n=3〜4)、(C4
H7F3O2Si)3〜4と、Alを含むアルコキシド、例
えばAl(OC2H5)4、Znを含むアルコキシド、例
えば、Zn(OC2H5)4、Tiを含むアルコキシド、
例えば、Ti(OC3H7)4が挙げられる。
し、加水分解したものを、例えばディップ塗布し、溶媒
を除去した後に、加熱乾燥させることで、緻密な金属酸
化膜を得ることができる。
を用いた場合、得られた金属酸化膜中にフッ素が残留す
るため、より高い純水の接触角を得ることが可能とな
る。
セチルアセトナート、水、アルコール及び塩酸のゾル状
分散液から金属酸化物皮膜を得る方法もある。ゾルゲル
状分散液はスプレー法、ディッピング法等公知の塗工方
法により塗工後に、溶媒を除去、加熱乾燥させること
で、緻密な金属酸化膜を得る。
アセチルアセトナート、コバルトビスアセチルアセトナ
ート、ニッケルビスアセチルアセトナート、銅ビスアセ
チルアセトナート等、及びそれぞれの側鎖にフッ素を含
有するアセチルアセトナートが挙げられる。
度及び十分な保護が可能な膜厚であって、感光層に入射
する光の不要な吸収による感度の低下や膜厚の増大によ
る残留電位の増大を考慮して決めるのが望ましい。
1μm〜5μm、より好ましくは0.1μm〜3μm、
更に好ましくは0.2μm〜1μmとするのが望まし
い。しかしながら、これら膜厚の範囲は感光体が使用さ
れる電子写真装置の使用や感光体に要求される特性に鑑
みて決められてよい。但し、一般的には均一な膜形成の
ためにそして、金属酸化物層の効果が発揮されるために
は少なくとも0.01μm程度は必要であり、大抵の電
子写真装置での使用において画像にかぶり等を生じさせ
ない残留電位とするためには5μm以下の厚さとするの
が良い。また、より均一な厚さと特性を有するためには
0.1μm以上とするのが良く、感光体の表面層や金属
酸化物上に設けられるフッ素樹脂との積層を考慮しても
残留電位を生じにくくするという観点から3μm以下と
するのがよい。更に高い生産性と乾燥時間の短縮までを
鑑みれば0.2μm〜1μmとするのが良い。
範囲となるようにするためには、ゾル分散液はそれより
厚い層厚で感光層表面に付与される。層厚の減少量は使
用する材料や付与方法や塗布条件等の作製条件、分散濃
度等によって異なるが、一般にはゾル分散液塗布時の膜
厚の1/100〜1/500となる。従って塗布量は最
終的な金属酸化物層の所望とする厚さを鑑みて例えば1
00倍〜500倍の厚さとなるよう適宜決めることが必
要である。
して使用し得るものであれば特に制限はないが、作製の
し易さ、コスト及び光透過特性(光の通過のし易さ)を
含む諸特性等を考慮するとSiO2、Al2O3、Zn
O、TiO2、Fe3O4、Co3O4、NiO、CuO等
が好ましい。また、フッ素含有金属アルコキシドを使用
したような場合は金属酸化物層は例えば上記したような
SiO2、Al2O3、ZnO、TiO等の主成分中にフ
ッ素が含有されたものとなる。
脂層について説明する。
属酸化物層上にフッ素樹脂層を設ける場合は比較的優れ
た密着性を得ることができる。その理由は明確ではない
が、本発明者は現時点では以下の理由によるものと推測
している。
加熱によって、電子写真法で使用される現像剤(トナ
ー)の粒径よりは小さいがフッ素樹脂形成材料が入り込
めるような部分が溶媒の蒸発、揮発にともない形成さ
れ、ここに入り込んだフッ素樹脂形成材料が架橋重合に
より金属酸化物層との強い密着性を生むものであると推
測される。
ルモノマーの共重合体である三フッ素塩化エチレン等を
過酸化物で架橋することによって、強靱な被覆を行え
る。すなわち、被覆材が架橋物であるために、摩擦等に
よって被覆材が軟化して、剥離するという様な問題は防
止できる。
ことによって、接着性に優れた被覆を行える。すなわ
ち、高速のクリーニングブレードによる摺擦に対しても
感光体との界面での剥離が生じることがない。
を50以下にすることによって、耐湿性に優れた被覆を
行える。すなわち、水酸基を架橋点として利用しないで
架橋させることで共重合体の架橋前の水酸基価を低くす
ることが可能であり本質的に優れた耐湿性を有する。イ
ソシアネート又はメラミン等で架橋されるフッ素樹脂は
一般的であるが、イソシアネート又はメラミンによって
架橋しても親水性のウレタン結合又は尿素結合が最終的
には生成するために本質的には耐湿性の優れた被覆材に
はならない場合がある。
には、フルオロエチレンとビニルモノマーの共重合体で
あることが望ましく、次の様な一般式で表される三フッ
素化塩化エチレンとビニルモノマーの共集合体であるこ
とがより望ましい。
ては、ビニルエーテルモノマーとビニルエステルモノマ
ーに大別される。ビニルエーテルモノマーの側鎖として
はメチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、2
−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、シクロヘ
キシル基等か挙げられる。
めの有機過酸化物について説明する。有機過酸化物によ
る架橋は有機過酸化物から発生する遊離ラジカルが樹脂
中の水素を引き抜いてC−C結合を形成することによっ
て行われる。架橋後の樹脂の構造は次の様な一般式で示
される。
レドックス分解法及びイオン分解法が知られている。一
般に熱分解法が使用されることが多い。
ルキル(アリル)ペルオキシド、ジアシルペルオキシ
ド、ペルオキシケタール、ペルオキシエステル、ペルオ
キシカルボネート及びケトンペルオキシドに大別され
る。
ヒドロペルオキシド、1,1,3,3−テトラメチルブ
チルヒドロペルオキシド、p−メンタンヒドロペルオキ
シド、クメンヒドロペルオキシド、p−サイメンヒドロ
ペルオキシド、ジイソプロピルベンゼンヒドロペルオキ
シド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジヒドロペ
ルオキシド、シクロヘキサンヒドロペルオキシド、3,
3,5−トリメチルヘキサノンヒドロペルオキシド等を
挙げることができる。
は、ジ−t−ブチルペルオキシド、ジクミルペルオキシ
ド、t−ブチル−α−クミルペルオキシド等を挙げるこ
とができる。
ルペルオキシド、ジプロピオニルペルオキシド、ジイソ
ブチリルペルオキシド、ジオクタノイルペルオキシド、
ジデカノイルペルオキシド、ジラウロイルペルオキシ
ド、ペルオキシドこはく酸等を挙げることができる。
−t−ブチルペルオキシブタン、1,1−ジ−t−ブチ
ルペルオキシシクロキサン、1,1−ジ−(t−ブチル
ペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン
等を挙げることができる。
ペルオキシアセテート、t−ブチルペルオキシイソブチ
レート、t−ブチルペルオキシピバレート、t−ブチル
ペロキシネオデカノエート等を挙げることができる。
チルペルオキシイソプロピルカルボナート、ジ−n−プ
ロピルペルオキシジカルボナート、ジ−sec−ブチル
ペロキシカルボナート等を挙げることができる。
セトンペロキシド、メチルエチルケトンペロキシド、メ
チルイソブチルケトンペロキシド等を挙げることができ
る。
して0.5重量%ないし5重量%とするのが好ましく、
より好ましくは1重量%ないし3重量%、更には1重量
%ないし2重量%とするのが望ましい。ここで、添加量
が0.5重量%未満であると架橋が十分に進行しないの
で、フッ素樹脂(有機高分子樹脂)が変形し所望の形状
を保てなくなる場合がある。一方、添加量が5重量%を
越えると有機過酸化物及び/あるいはその分解物がフッ
素樹脂(有機高分子樹脂)材中に残留し、フッ素樹脂
(有機高分子樹脂)の耐久性を損なう場合がある。従っ
て、上記有機酸化物の添加量を上記範囲とすることが望
ましい。
を導入することにより、金属酸化物層との接着力を更に
向上させることが可能である。酸成分を導入するには前
記三フッ化塩化エチレン共重合体に第3成分として共重
合させるのか別の酸含有の樹脂、オリゴマーを併用する
方法がある。
として(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、オ
レイン酸d)等を共重合させることができる。樹脂側鎖
に水酸基が存在する場合は上記酸含有のモノマーとはア
セタール化を起こすことがよく知られている。この不必
要な反応を避けるために樹脂側鎖に存在する水酸基に対
して二塩基酸無水物を反応させ、酸成分を導入する方法
が一般的である。
水物、無水マロン酸無水物、無水コハク酸無水物、無水
グルタル酸無水物、無水アジピン酸無水物等が挙げられ
る。別の酸含有の樹脂としてはスチレン無水マレイン酸
共重合体、(メタ)アクリル酸が共重合された樹脂等公
知のものを併用することが可能である。
体は、水酸基価が50を越えると、ウレタン結合が多く
なるので吸湿性が大幅に高くなる。そのために、架橋前
の水酸基価が50を越える場合は防湿性不良で画像流れ
が発生し易くなる。
酸残基を中和するのに必要な水酸化カリウムのmg数を
E38、試料油をベンゼン−エタノール混合溶媒、エー
テル−エタノール混合溶媒等に溶かし、正確な力価のわ
かった水酸化カリウム溶液で滴定してその中和量から算
出した。
るアセチル化物に結合している酢酸を中和するのに必要
な水酸化カリウムのmg数で示され、試料を過剰のアセ
チル化剤、例えば無水酢酸と加熱してアセチル化を行
い、生成したアセチル化物のケン化価を測定した後、以
下の式にしたがって計算した。
のケン化価を表す。
分子量としては5万〜30万が好ましい。分子量が5万
より小さいと樹脂がもろくなり、30万より多いと生産
性が低下するためである。
ンカップリング剤を併用することである。具体的な材料
としては、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリス(β
メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリエトキシシラ
ン、ビニルトリメトキシシラン等が挙げられる。
する電子写真特性に鑑みて適宜決められるものであるが
好ましくは0.01μm〜5μm、より好ましくは0.
1μm〜3μm、更に好ましくは0.2μm〜1μmと
するのが望ましい。
成されなくなる場合があり、5μmより厚いと残留電位
によるかぶりが生じ易くなる。また、より均一な膜厚を
得るためには0.1μm以上とするのが良く、他の層と
の関係を鑑みてよりかぶりを生じさせないためには3μ
m以下とするのがよい。そして、より高い生産性と低コ
スト及び架橋重合や塗布に必要な時間等を考慮すると
0.2μm以上1μm以下とするのが望ましい。
脂層の塗布方法の一例について説明する。ゾル状高分子
分散液は「スプレー塗布」と「ディッピング塗布」等公
知の塗布工程で塗工が可能である。
有ガスを用いて光導電層や表面層の表面がプラズマ処理
される。このようなプラズマ処理は前述したような成膜
装置中にフッ素含有ガスを導入した後に高周波(RF波
等)やマイクロ波を印加することによって行うことがで
きる。
ッ素を含み、かつ表面を緩やかにエッチングしながらも
フッ素に残留させ得るものが好ましい。一般にはフッ化
カーボン及びその誘導体が好ましい。例えば、CCl3
F、CCl2F2、CBrClF2、CClF3、CBrF
3、CF4、CHClF2、CHF3、C2Cl4F2、C2C
l3F3、C2Cl2F4、C2ClF5、C2F6、C2H3C
lF2、C2H4F2、C2H4F2、C3F8等を挙げること
ができる。
てプラズマ処理を行っても良い、好適に使用され得る不
活性ガスとしては例えば、Ar、He、N2、及びH2が
挙げられる。
な、CClF3、CF4、CHF3、C2F6、C3F8に、
必要に応じてAr、He及びH2を混合したものを用い
る。中でもCF4、C2F6のみの使用は好ましい。
真装置の一例を説明する。
像形成プロセスのクリーニング装置にカウンターブレー
ド527を用いた一例を示す概略図であって、矢印X方
向に回転するヒーター523によって温度コントロール
された感光体501の周辺には、主帯電器502、静電
潜像形成部位503、現像器504、転写紙供給系50
5、感光体表面に付与されたトナーを転写するための転
写帯電器506(a)、紙等の被記録材を除電し、感光
体の曲率によって分離し易くするための分離帯電器50
6(b)クリーナー507、クリーナー補助部材52
4、搬送系508、除電光源509等が配設されてい
る。なお、図ではアナログ複写機の例が示されているが
画像情報はレーザー光源からの光によるいわゆるLBP
であってもよい。
を説明すると、感光体501は+6〜8kVの高電圧を
印加した主帯電器502により一様に帯電され、これに
静電潜像形成部位より導き投影された静電潜像が形成さ
れ、この潜像に現像器504からネガ極性トナーが供給
されてトナー像となる。
方向に供給される転写材Pは+7〜8kVの高電圧を印
加した転写帯電器506(a)と感光体501の間隙に
おいて背面から、トナーとは反対極性の正電界を与えら
れ、これによって感光体表面のネガ極性トナー像は転写
材Pに転移する。12〜14kVp−p、300〜60
0Hzの高圧AC電圧を印加した分離帯電器506
(b)により、転写材Pは転写紙搬送系508を通って
定着装置(不図示)に至り、トナー像は定着されて装置
外に排出される。
FE(エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体)の
薄膜で構成されたものを使用した。表面層を形成した時
点での純水との接触角は110度であった。ここで、感
光体表面層の厚さを0.5umとし、表面層の10点平
均粗さRzが0.2um、ビッカース硬度750kgf
/mm2、表面摩擦係数約0.35の感光ドラム501
を用い、感光体クリーニング装置507におけるクリー
ニング部材は、ウレタンゴムブレードを使用した。該ク
リーニングブレード521の感光ドラム501のスラス
ト方向長330mm・板厚3mmのものを使用し、自由
長3mm、ばね加圧系とし、感光ドラム回転方向にカウ
ンター摺擦となるように感光ドラム501に当接させ
た。また、クリーニング装置507よりも上流側に感光
体に当接する研磨手段として、マグネットローラ524
を配置した。
ト長330mm・外径φ18mm・6極・磁束密度80
0Gのものを使用し、対ドラム周速比80%で順方向回
転とした。該クリーニングブレード521の材料特性
は、ヤング率85kgf/cm 2(バンドー化学株製
品番#1870A)、当接角度(感光ドラム静止状態)
25°、線圧(クリーニングブレード521のスラスト
方向全体に負荷された総圧を、ブレード521スラスト
全長で除した値)が9.9g/cmになるように設定し
た。
平均粒径7.5μmの一成分系磁性トナーを使用した。
結果を表1−1に示す。
して作成した感光体501を感光体501に対するゴム
弾性ブレード521の線圧が、6.6、12.1及び1
5.1g/cmになるように作成した以外は、実施例1
と同様な評価を行った。結果を表1−1に示す。
いて、感光体501の表面粗さが0.12μmになるよ
うに作成した以外は、実施例1と同様に感光体501を
作成し、該感光ドラム501に対するゴム弾性体ブレー
ド521の線圧が、6.6、9.9、12.1及び1
5.1g/cmに設定して、評価を行った。結果を表1
−1に示す。
1において、感光体501の表面粗さが0.28μmに
なるように作成した以外は、実施例1と同様に感光ドラ
ム501を作成し、該当ドラム501に対するゴム弾性
体ブレード521の線圧が、6.6、9.9、12.1
及び15.1g/cmに設定して、評価を行った。結果
を表1−1に示す。
いて、感光体501表層部にトリエトキシシランC14H
19F13O3Si、C6F13CH2CH2Si(OEt)3と
純水、エタノール混合溶液を0.3mmの厚さにデイッ
プ塗布して、次いで50℃にて乾燥させ、更に200℃
に加熱し、約0.5μmの金属酸化皮膜層を採用した以
外は、表1−1に示す通りその表面粗さが0.12μ
m、0.2μm及び0.28μmになるようにし、それ
ぞれ感光ドラム501に対するゴム弾性体ブレード52
1の線圧が、6.6、9.9、12.1及び15.1g
/cmに設定して評価を行った。なお、金属酸化皮膜層
を形成した時点での接触角は80度であり、表面摩擦係
数は0.4であった。結果を表1−1に示す。
いて、クリーニングブレード521を、ヤング率105
kgf/cm2(バンドー化学製 品番#1577E)
に変更して、同様の評価を行った。結果を表1−2に示
す。
て、作成した感光ドラム501を、感光ドラム501に
対するゴム弾性体ブレード521の線圧がそれぞれ4.
5g/cm及び20g/cmとなる様に設定して、評価
を行った。結果を表1−3に示す。
た、感光ドラム501を作成し、該感光ドラム501に
対するゴム弾性体ブレード521の線圧が4.5g/c
m及び20g/cmとなる様に設定して評価を行った。
結果を表1−3に示す。
いた感光ドラム501と同等の感光ドラム501をそれ
ぞれ作成し、該感光ドラム501に対するゴム弾性体5
21の線圧が、4.5g/cm及び20g/cmに設定
して、評価を行った。結果を表1−3に示す。
いて、その表面粗さが0.03μm及び0.35μmに
なるように、それぞれ感光ドラム501を作成し、その
感光ドラム501に対するゴム弾性体ブレード521の
線圧が、9.9、6.6、12.1及び15.1g/c
mに設定して、耐久評価を行った。結果を表1−3に示
す。
おいて、その表面粗さが、0.03μm及び0.35μ
mになるように、それぞれ感光ドラム521を作成し、
該感光ドラム521に対するゴム弾性体のブレード52
1の線圧を、9.9、6.6、12.1及び15.1g
/cmになるように設定して、耐久評価を行った。結果
を表1−3に示す。
いて用いた感光ドラム501と同等の感光ドラム501
をそれぞれ作成し、該感光ドラム501に対するゴム弾
性体ブレード521のヤング率が45kgf/cm
2(バンドー化学・株・製 #1265)、63kgf
/cm2(同#1270B)、130kgf/cm2(同
#1580E)のものを採用し、実施例1〜24と同様
の耐久評価を行った。結果を表1−4に示す。
おいて、該クリーニングブレード521の感光ドラム5
01に対する当接角度(感光ドラム静止状態時)が1
3.0°及び37.0°に設定された状態で、同様の耐
久評価を行った。結果を表1−5に示す。
7の評価にあたり、使用した測定機器は、以下の通りで
ある。
FACEロール材接触角計 2)表面粗さ試験機…(株)小坂研究所製表面粗さ測定
器SE−3400 3)摩擦抵抗測定試験機…HEIDON(ヘイドン)1
4型(新東科学(株)製)(20g/cm荷重をゴム弾
性体に負荷し、水平方向に引っ張り、測定)
電子写真感光体上に当接された、クリーニング手段であ
る、クリーニングブレードの物性値であるヤング率を8
0〜120kg/cm2 と高めることにより、軽圧設定
において当接部におけるピーク圧力を高めることが可能
となり、ブレードの滑りにくい感光体上の摺擦性を阻害
することなく、十分なクリーニング性を確保することが
可能となり、併せて高画質を保持するための不可欠な条
件である。感光体表面に対するクリーニングブレードに
よるダメージを極力抑制することも可能となる。
による画像欠陥の防止を行い得る電子写真感光体の寿命
向上化を達成することが可能となるクリーニングシステ
ムを提供することができる。
いても画像劣化の生じることのない電子写真感光体のク
リーニングシステムを提供することができる。
より、現像剤の利用率向上化を可能とする感光体の寿命
の向上を達成できる。
として、例えば、カウンターブレードを用いその当接圧
を5.0〜15.5g/cm、回転周速を250mm/
S〜600mm/Sと高速画像形成装置として構成され
た系においても、現像剤融着による画像劣化の少ない、
高画質画像を提供することが可能となる。
するための模式的断面図である。
するための模式的断面図である。
するための模式的断面図である。
明するための模式的断面図である。
略的構成図である。
ター 4114 RF/VHF−PCVD法原料ガス導入管 4115 RF/VHF−PCVD法マッチングボック
ス 4200 RF/VHF−PCVD法原料ガス供給装置
Claims (10)
- 【請求項1】 基板上にシリコンを母体として光導電性
を有する感光層を備えた電子写真感光体において、上記
感光層の表面に有機金属化合物と水、アルコール又は酸
との混合溶液を塗布後、加熱して得られる金属酸化物層
が設けられており、かつ上記感光体表面層が次の特性: (1)上記表面層の純水との接触角が80度以上である
こと、 (2)表面粗さが10点平均粗さで0.05〜0.3μ
mであること、 (3)表面硬度であるビッカース硬度が700〜130
0kgf/mm2であること、 (4)表面摩擦係数が0.001〜1.2であることを
満足することを特徴とする、上記電子写真感光体。 - 【請求項2】 上記感光体表面層がフッ素含有金属酸化
物層である請求項1記載の電子写真感光体。 - 【請求項3】 上記感光体表面にフッ素樹脂層が設けら
れている請求項1記載の電子写真感光体。 - 【請求項4】 該有機金属化合物は、Si、Al、Z
n、Ti、Fe、Co、Ni、Cuからなる群から選択
される少なくとも1種の元素を有する請求項1記載の電
子写真感光体。 - 【請求項5】 該金属酸化物層は、Si、Al、Zn、
Ti、Fe、Co、Ni、Cuからなる群から選択され
る少なくとも1種の元素を有する請求項1記載の電子写
真感光体。 - 【請求項6】 前記金属酸化物層は、SiO2、Al2O
3、ZnO、TiO2、Fe3O4、CO3O4、NiO、C
uOからなる群から選択される少なくとも1種の化合物
を有する請求項1記載の電子写真感光体。 - 【請求項7】 請求項1記載の電子写真感光体、該感光
体表面を帯電する手段、光照射による潜像を可視化する
現像手段と該感光体表面に付着した不要な現像剤を除去
するクリーニング手段を備える電子写真画像形成装置に
おいて、該クリーニング手段がゴム弾性体ブレードであ
り、かつ該ブレードの該感光体に対する線圧が5.0〜
15.5g/cmであり、該ブレード材質のヤング率
(引張弾性率)が80〜120kgf/cm2 であるこ
とを特徴とする、上記電子写真画像形成装置。 - 【請求項8】 該ブレードより上流側に感光体に当接す
る研磨手段を備える請求項7記載の電子写真画像形成装
置。 - 【請求項9】 上記感光体の静止時における前記ブレー
ドの当接角度が感光体の回転方向に対してカウンター方
向に15°〜35°である請求項7記載の電子写真画像
形成装置。 - 【請求項10】 上記研磨手段が磁性ローラである請求
項8記載の電子写真画像形成装置。
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---|---|---|---|
JP11142097A JP2000330310A (ja) | 1999-05-21 | 1999-05-21 | 電子写真感光体及び電子写真画像形成装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP11142097A JP2000330310A (ja) | 1999-05-21 | 1999-05-21 | 電子写真感光体及び電子写真画像形成装置 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006154805A (ja) * | 2004-11-05 | 2006-06-15 | Canon Inc | 電子写真感光体 |
CN100445876C (zh) * | 2003-04-04 | 2008-12-24 | 夏普株式会社 | 电子照相感光体以及具有该感光体的成像装置 |
JP2010239132A (ja) * | 2009-03-12 | 2010-10-21 | Canon Inc | 圧電薄膜、圧電素子および圧電素子の製造方法 |
-
1999
- 1999-05-21 JP JP11142097A patent/JP2000330310A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP4683637B2 (ja) * | 2004-11-05 | 2011-05-18 | キヤノン株式会社 | 電子写真感光体および電子写真装置 |
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