JP2000330240A - 写真印画紙用帯電防止バッキング - Google Patents

写真印画紙用帯電防止バッキング

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JP2000330240A
JP2000330240A JP2000138232A JP2000138232A JP2000330240A JP 2000330240 A JP2000330240 A JP 2000330240A JP 2000138232 A JP2000138232 A JP 2000138232A JP 2000138232 A JP2000138232 A JP 2000138232A JP 2000330240 A JP2000330240 A JP 2000330240A
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antistatic
polymer
photographic
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Debasis Majumdar
マジュムダー デバシス
Charles Chester Anderson
チェスター アンダーソン チャールズ
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    • G03C1/04Silver halide emulsions; Preparation thereof; Physical treatment thereof; Incorporation of additives therein with macromolecular additives; with layer-forming substances

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、写真印画紙への改良された
接着性によってバックマーク保持特性並びにスプライス
性を提供し、当該産業の厳しい要求条件を満たす、写真
要素、特にポリエチレンコート紙およびポリプロピレン
コート紙の両方を含むポリオレフィンコート写真印画紙
のための帯電防止バッキングを提供することである。 【解決手段】 本発明は、第1側面および第2側面にポ
リプロピレンコーティングを有する支持体、前記支持体
の第1側面に重ねられている少なくとも1層のハロゲン
化銀乳剤層、並びに上記支持体の第2側面に重ねられて
いる、伝導剤、コロイド状シリカ、およびポリプロピレ
ン表面での剥離強さが 200g以上である高分子フィルム
形成性バインダー、を含む帯電防止層、を含んでなる写
真要素である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリントまたはバ
ックマーク保持特性およびスプライス性を有する紙支持
体を含有している像形成要素、特に写真印画紙上の帯電
防止バッキング層、並びにその調製に好適なコーティン
グ組成物に関する。特に、本発明は、画像形成層と、
(i)帯電防止特性の提供、(ii)印刷インクなどを含
む種々のタイプのマーキングの受容および保持、並びに
(iii )典型的な写真仕上げ装置におけるヒートスプラ
イシングによる接着が可能な層とを有するポリオレフィ
ン加工された写真用の紙支持体に関する。
【0002】
【従来の技術】静電荷の抑制の問題は写真分野において
周知である。フィルムまたは紙の表面での電荷の蓄積
は、汚れの吸着につながり、物理的欠陥を生ずることが
ある。増感された乳剤層(複数であってもよい)の適用
中または適用後の蓄積電荷の放電は、その乳剤に不規則
なカブリ模様または「スタチックマーク」を生ずること
がある。この静電気問題は、新しい乳剤の感度の向上、
塗工機の速度の上昇、およびコーティング後の乾燥効率
の増大によって、さらに悪化してきた。コーティング過
程において発生する電荷は、巻き取り操作または巻きだ
し操作の際、塗工機を通しての搬送の際、並びにスリッ
トおよびスプールなどの仕上げ操作の際に蓄積すること
がある。
【0003】1層以上の導電性「帯電防止」層をフィル
ム構造中に導入することによって、静電荷を有効に散逸
させることができることが一般に知られている。帯電防
止層は、感光性ハロゲン化銀乳剤層の下または反対側の
いずれかの下塗り層として、フィルムベースの片側また
は両側に適用することができる。あるいは、帯電防止層
を、フィルムベースの乳剤の上、またはフィルムベース
の乳剤とは反対側、またはそれらの両方に、外側の塗布
層として適用することもできる。用途によっては、帯電
防止剤を乳剤層中に導入することもできる。あるいは、
帯電防止剤をフィルムベース自体に直接導入することも
できる。
【0004】多種多様な導電性材料を帯電防止層中に導
入して、広範囲の導電率を生じさせることができる。こ
れらの導電性材料は、(i)イオン伝導体および(ii)
電子伝導体の2つの大きなグループに分けることができ
る。イオン伝導体では、電荷は電解質を介する帯電種の
バルク拡散によって伝達される。この場合、帯電防止層
の抵抗率は温度および湿度に依存する。特許文献におい
て前述されている単純な無機塩、界面活性剤のアルカリ
金属塩、イオン伝導性ポリマー、アルカリ金属塩を含有
している高分子電解質、および(金属塩によって安定化
された)コロイド状金属酸化物ゾルを含有している帯電
防止層は、このカテゴリーに属する。しかしながら、使
用される無機塩、高分子電解質、および低分子量界面活
性剤の多くは水溶性であり、処理時に帯電防止層から浸
出し、結果として帯電防止機能を失うことになる。電子
伝導体を用いる帯電防止層の導電率はイオン移動度では
なく電子移動度に依存し、湿度とは無関係である。共役
ポリマー、半導電性ハロゲン化金属塩、半導電性金属酸
化物粒子などを含有している帯電防止層もこれまでに記
載されている。しかしながら、これらの帯電防止層は、
高価であり、色、高い脆性、および不十分な接着性を帯
電防止層に付与することが多い導電性材料を高い容量%
で含有しているのが一般的である。
【0005】用途によっては、帯電防止特性の他に、さ
らなる基準を満たすための補助層が写真要素に必要とさ
れることがある。例えば樹脂コート写真印画紙について
は、帯電防止層が外部バッキング層として存在する場合
には、この帯電防止層は、概してドットマトリックスプ
リンターによって塗布されるプリント(例えば、有用な
情報を含有しているバーコードまたは他の表示)を受容
し、この印画紙が処理を受ける際に、これらのプリント
またはマーキングを保持することができなければならな
い。殆どのコロイド状シリカ系帯電防止バッキングは高
分子バインダーを有しておらず、写真印画紙として不十
分な処理後バックマーク保持特性しか提供しない。
【0006】写真印画紙に重要なさらにもう1つの基準
は、そのスプライス性である。写真印画紙ロールのヒー
トスプライシングは印刷操作中に行われることが多く、
ウェブが、印画紙に大量の応力をかける折り返しおよび
ガイドローラーを多く含む複雑な経路に続いて自動写真
処理機を高速で通る際の剥離に耐えるのに十分な機械的
強度を提供することが期待される。ヒートスプライシン
グは印画紙のハロゲン化銀面と印画紙の帯電防止性の裏
面との間で行われるのが一般的である。スプライス強さ
が不十分であると、自動処理装置の詰まりを含む多数の
問題が生じ、結果として機械の運転停止につながること
がある。帯電防止バッキングの紙ベースへの接着性が不
十分で、かつ/または結合力が不十分であると、不十分
なスプライス強さが生じやすい。
【0007】一般に、帯電防止コーティングの樹脂コー
ト紙ベースへの接着性が不十分であると、製造、増感、
および写真仕上げの際に多数の問題の原因となることが
ある。帯電防止バッキングの接着性または結合力が不十
分であると、許容不能なダスティング(dusting) および
トラック−オフ(track-off) につながることがある。ダ
スティング、フレーキング(flaking) 、または他の原因
から生ずる不連続な帯電防止層は、不十分な側面導電率
(lateral conductivity)を示すことがあり、必要な静電
気保護を提供しないことがある。それはまた、紙支持体
から処理タンク中へのステアリン酸カルシウムの浸出を
可能とし、ステアリン酸塩スラッジの沈積を生ずること
がある。処理溶液中の帯電防止バッキングのフレーク
は、たとえ極めて少量であっても、軟らかいタール状の
種を形成することがあり、乾燥ローラーに汚れとして再
付着し、ついに写真印画紙の画像領域に移動し、許容不
能な欠陥を生ずることがある。
【0008】従来技術は、写真印画紙のための種々の帯
電防止バッキングを開示している特許が充実しているけ
れども(例えば、米国特許第 3,671,248号、同 4,547,4
45号、同 5,045,394号、同 5,156,707号、同 5,221,555
号、同 5,232,824号、同 5,244,728号、同 5,318,886
号、同 5,360,707号、同 5,405,907号、および同 5,46
6,536号の各明細書を参照されたい)、これらの発明が
前述の問題点のすべてに十分取り組むものであるわけで
はない。また、従来技術の発明の中には、1つ以上の問
題を緩和するものの、他の幾つかの問題を悪化させるも
のもある。例えば、米国特許第 3,525,621号明細書に
は、実用上はいずれのシリカゾルであってもよいけれど
も、好ましくは表面積が 200〜 235m2 /gのオーダー
の大きさのシリカをアルキルアリールポリエーテルスル
ホネートと組み合わせることによって、水性コーティン
グ組成物に帯電防止特性を与えることができることが教
示されている。しかしながら、アルキルアリールポリエ
ーテルスルホネートの水性媒体中での高い溶解性のため
に、処理時の浸出が起こり、結果として、このような帯
電防止層はバックマーク保持が不十分となる。同様に、
米国特許第 5,244,728号明細書には、アルキルメタクリ
レート、アルカリ金属塩、およびビニルベンゼンの付加
生成物からなるバインダーポリマーが教示されており、
これは、写真印画紙用の帯電防止層に導入されると、米
国特許第 5,683,862号明細書に示されているように、バ
ックマーク保持特性を相当改良するけれども、スプライ
ス性およびトラック−オフ特性に累を及ぼす。米国特許
第 5,466,536号明細書には、良好な印刷適性のために特
定のアクリル酸含有率を有するポリマーおよびコポリマ
ーの混合物を使用することが教示されている。しかしな
がら、これらのポリマーの酸価が高いために、帯電防止
層(またはそのデブリ(debris))が、高pHの現像液中
での軟化に弱くなり、本明細書中で上記に考察された軟
らかいタール状の種を形成させることがある。
【0009】そのうえ、あるタイプのポリオレフィンコ
ート紙のために開発されたバッキングが、異なるタイプ
のポリオレフィンコート紙では役に立たないことがあ
る。ゆえに、請求項はポリエチレンコート写真印画紙お
よびポリプロピレンコート写真印画紙の両方について一
般的に作成されているけれども、当該技術分野における
特許の大部分はポリエチレンコート写真印画紙のみを含
んでいる例を提供しており、これらの教示をポリプロピ
レンコート写真印画紙に成功裏に適用することが可能で
はないことは頻繁にあり、一般的でもある。一般に、帯
電防止層の良好な接着を達成するのは、ポリエチレン表
面よりもポリプロピレン表面の方がより困難である。例
えば、米国特許第 4,547,445号明細書において、ゼラチ
ンおよび無機顔料を含有している層がポリエチレンコー
ト写真印画紙への良好な接着性と共にインク保持特性を
有していると述べられている。しかし、米国特許第 5,8
53,965号明細書には、このようなゼラチン含有層は、二
軸配向ポリプロピレンコート写真印画紙への接着性が不
足していることが予想されている。しかしながら、下記
の実施例によって示されるように、ポリプロピレン表面
への良好な接着性を有する帯電防止層は、ポリエチレン
を含む、いずれのポリオレフィン表面に対しても良好な
接着性を有することが期待される。スチレン−無水マレ
イン酸コポリマー、コロイド状シリカ、およびエチレン
イミノ基および/またはエポキシ環を含有する架橋性化
合物を含有している帯電防止層が米国特許第 4,266,016
号明細書において開示されており、申し立てによれば、
ポリエチレン表面およびポリプロピレン表面の両方にお
いて良好な帯電防止特性および接着性が得られるとのこ
とである。しかしながら、下記の比較用試料によって示
されるように、このような帯電防止層は、写真印画紙に
あまねく望まれるバックマーク保持特性も、スプライス
性も提供しない。そのうえ、このような処方は、エチレ
ンイミノ基を含有している架橋性化合物を使用するため
に、健康上および安全上の懸念を生じさせる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従って、従来技術が当
該産業の高い需要および多様な要求を十分に満たしては
おらず、さらなる革新が必要とされていることは明らか
である。本発明の目的は、写真印画紙に対する改良され
た接着性によってバックマーク保持特性並びにスプライ
ス性を提供し、当該産業の厳しい要求条件を満たす、写
真要素、特にポリエチレンコート紙およびポリプロピレ
ンコート紙の両方を含むポリオレフィンコート写真印画
紙のための帯電防止バッキングを提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、各表面にポリ
オレフィン、好ましくはポリプロピレンの樹脂層を有す
る支持体を含んでいる写真要素である。この写真要素
は、ポリオレフィン層の自由表面の1つに乾燥付着量が
10mg/m2 〜10,000mg/m2 のプリントまたはバックマーク
を保持しているスプライス可能な帯電防止層を含んでい
る。像形成層が、ポリオレフィン層の他の自由表面に重
ねられていてもよい。この帯電防止層は、(i)伝導
剤、好ましくはアルカリ金属塩と重合アルキレンオキシ
ドとの組み合わせ、(ii)コロイド状シリカ、好ましく
はアルミニウム改質コロイド状シリカ、および(iii )
ポリプロピレン表面での剥離強さが 200g以上である高
分子フィルム形成性バインダーを含んでいる。このよう
な帯電防止層は、12 logΩ/□未満、好ましくは11 log
Ω/□以下の表面電気抵抗率および Gretag CLAS 35 プ
リンターなどの市販の写真仕上げ装置のための優れたバ
ックマーク保持特性およびスプライス性を提供すること
が期待される。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明は、例えばドットマトリッ
クスプリンターを使用することによって紙プリントの裏
にバーコードまたは他の表示を印刷するという特定の用
途を写真仕上げ産業に見出したけれども、プリントまた
はインクマーキングを、元々の表面が所望の特性を有し
ていないいずれの表面に適用するのにも有用かつ好適で
ある。写真仕上げに関する用途は、もっとも過酷な条件
を有する自動処理装置中での写真処理にバッキング層が
耐え、有用であらねばならないので、要求条件が特に厳
しい。
【0013】写真仕上げ用途において、コーティング組
成物は以下の要求条件を満足しなければならない。
【0014】1.構成成分は相溶性でなければならな
い。これは、コーティング組成物中に帯電防止剤を用い
て、プリント保持層も帯電防止特性を有するようにする
場合に特に厳しい要求条件である。コーティング組成物
中のバインダーポリマーがラテックスの形をしている
と、容易に不安定化して、ラテックス粒子の凝集を引き
起こすことがある。
【0015】2.コーティングは、写真処理溶液に耐え
るには、10のpHまでの耐アルカリ性でなければならな
い。 3.コーティングは、処理溶液および/または経時変化
に起因する変色に対する耐性がなければならない。 4.コーティングは、インクまたは他のマーキング材料
を受容し、写真処理を通して保持することができなけれ
ばならない。
【0016】5.コーティングは光活性であってはなら
ず、写真印画紙の感光性部分の妨げとなってはならな
い。 6.コーティングは、50%RHでの抵抗率が12 logΩ/□
未満、好ましくは11 logΩ/□以下でなければならな
い。 7.裏側のコーティングは市販のスプライシング装置に
おいて表側に対してスプライス可能であり、十分な剥離
強さを維持しなければならない。
【0017】8.コーティングは、写真印画紙の製造中
の種々のローラー/ニップ移送機械による搬送時の、お
よびまた現像処理機中でのトラック−オフに対する耐性
がなければならない。
【0018】9.コーティングは、ロールの形での耐ブ
ロッキング性がなければならない。すなわち、写真用途
に使用するための焼き付け印画紙の調製において、処理
中の印画紙は、印画紙自体に重なって丸くなる。書き込
み保持層が紙支持体の反対側の表面といっしょにブロッ
キングを起こさないことが必要である。 10.コーティングは、商業的に許容可能であるには、
少なくとも6〜12ヶ月の安定性を有していなければなら
ない。
【0019】本発明に係るコーティングおよびコーティ
ング組成物は、(i)導電剤、好ましくはアルカリ金属
塩と重合アルキレンオキシドとの組み合わせ、(ii)コ
ロイド状シリカ、好ましくはアルミニウム改質コロイド
状シリカ、および(iii )本発明の帯電防止層が形成さ
れるのが好ましいポリプロピレン表面での剥離強さが20
0g以上である高分子フィルム形成性バインダーを利用
することによって、これらの要求条件を満足する。
【0020】本発明に係る導電剤は、当該技術分野にお
いて既知のいずれの帯電防止剤をも含むことができ、上
記に挙げられているものを含むけれども、これらに限定
されるものではない。伝統的に、イオン伝導体は電子伝
導体よりも原価効率が高い。イオン伝導体の中では、多
酸のアルカリ金属塩(例えば、ポリアクリル酸もしくは
ポリメタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、クロトン
酸、ポリスルホン酸のリチウム塩、ナトリウム塩、また
はカリウム塩、あるいはこれらの化合物の混合ポリマ
ー)、並びにセルロース誘導体が有効な伝導剤である。
ポリスチレンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸のアル
カリ塩、または硫酸セルロースのアルカリ塩が好まし
い。米国特許第 4,542,095号および同 5,683,862号の各
明細書に記載されている重合アルキレンオキシドとアル
カリ金属塩との組み合わせもまた好ましい選択である。
後者のグループの中では、ポリエチレンエーテルグリコ
ールと硝酸リチウムとの組み合わせが、帯電防止剤とし
てもっとも好ましい選択である。乾燥された帯電防止層
におけるアルキレンオキシドのアルカリ金属塩に対する
質量比は5:95〜95:5とすることができるけれども、
好ましくは20:80〜80:20、より好ましくは40:60〜6
0:40である。導電剤としてのアルキレンオキシドとア
ルカリ金属塩との総合質量は乾燥された帯電防止層の質
量の1〜50%とすることができるけれども、好ましくは
乾燥された帯電防止層の質量の2〜20%、より好ましく
は5〜15%である。導電剤としての多酸のアルカリ金属
塩は乾燥された帯電防止層の質量の1〜50%とすること
ができるけれども、好ましくは2〜30%である。
【0021】本発明において使用されるコロイド状シリ
カは、水性媒体中のシリカの、表面がヒドロキシル化さ
れているアルミニウム改質コロイド状分散物であって、
アルミニウムが部分的にケイ素に置き換えられており、
平均粒径が好ましくは50nm未満、より好ましくは5〜25
nmであるものであるのが好ましい。Du Pont によって供
給されている Ludox AM などの市販の分散物を本発明の
ためのシリカの源として使用することができる。
【0022】上記帯電防止層のためのバインダーは、そ
の帯電防止層が形成されるのが好ましいポリプロピレン
表面での剥離強さが 200g以上であるならば、いずれの
フィルム形成性ポリマーであってもよい。しかしなが
ら、このような高分子バインダーは、本発明のように、
ポリエチレンを含むいずれかのポリオレフィン表面に形
成されるべき帯電防止層中での使用に好適である。剥離
強さは、本明細書中、下記に記載される実用的方法に従
って測定される。このバインダーポリマーは、1種以上
の水溶性ポリマー、親水性コロイド、または水不溶性ポ
リマーのラテックスまたは分散物であることができる。
特に好ましいのは、エチレン系不飽和モノマー(例えば
スチレン、スチレン誘導体、アクリル酸またはメタクリ
ル酸およびそれらの誘導体、オレフィン、アクリロニト
リルまたはメタクリロニトリル、イタコン酸およびその
誘導体、マレイン酸およびその誘導体、ハロゲン化ビニ
ル、ハロゲン化ビニリデンなど)から調製されるポリマ
ーまたはインターポリマーの群から選ばれるポリマーで
ある。ポリウレタンおよびポリエステルなどの縮合ポリ
マーの水性分散物もまた含まれる。
【0023】剥離強さ測定 バインダーポリマーの剥離強さは、以下の実用的方法に
よって測定される。ポリプロピレンコート写真印画紙の
ポリプロピレン表面に 1.0 g/m2 の乾燥付着量でバイン
ダーポリマーを塗布する。ポリプロピレンの表面を、バ
インダーポリマーの塗布前に、本発明の実施において、
帯電防止層の写真印画紙への接着性の改良を目的とする
ものと同じ手段によって処理するべきである。このよう
な手段は、例えば、好適なプライマー層を有するポリオ
レフィン表面および/またはコーティングの酸腐蝕、火
炎処理、コロナ放電処理、グロー放電処理などの当該技
術の既知の方法のいずれをも含むことができる。他の構
成成分(例えば架橋剤、界面活性剤、脱泡剤、可塑剤な
ど)を帯電防止層に導入しようとする場合には、これら
の追加成分はバインダーポリマーコーティング中に含ま
れているべきである。適当な乾燥の後、 Gretag CLAS 3
5 プリンターなどの典型的な写真仕上げ装置において使
用されるものと同様のスプライシングモジュールを使用
し、バインダーポリマー層の表面を典型的な写真印画紙
の写真乳剤の表面と接触させて、バインダーポリマー層
を印画紙にスプライスする。スプライシングは、 0.276
MPa(または40 psi)の圧力で、4秒の加熱および4秒
の冷却によって行う(商業上使用される条件を再現す
る)。得られたスプライスの剥離強さは、Instron 試験
機で、幅13mmかつゲージ長10cmの多数の試料を使用し
て、50mm/分のクロスヘッド速度で2つのストリップを
剥離するのに必要な力(グラムで測定する)として測定
する。本発明によれば、ポリプロピレン、ポリエチレ
ン、およびそれらの混合物などのいずれかのポリオレフ
ィンで塗布された写真印画紙用の帯電防止層のためのバ
インダーポリマーとして、ポリプロピレン表面での剥離
強さが 200g以上であるポリマーを使用することができ
ることが見出された。
【0024】帯電防止層におけるシリカ:バインダーポ
リマーの乾燥質量比は、0: 100から95:5まで変化す
ることができるけれども、好ましくは10:90〜90:10で
ある。シリカおよびバインダーの合計の全乾燥質量%
は、帯電防止層の99%〜5%であるべきであるけれど
も、好ましくは帯電防止層の98%〜50%である。
【0025】本発明の帯電防止層の乾燥付着量は10mg/m
2 から10,000mg/m2 まで変化することができるけれど
も、好ましくは 100mg/m2 〜1000mg/m2 である。
【0026】(i)伝導剤、好ましくはアルカリ金属塩
と重合アルキレンオキシドとの組み合わせ、(ii)コロ
イド状シリカ、好ましくはアルミニウム改質コロイド状
シリカ、および(iii )本発明の帯電防止層が形成され
るのが好ましいポリプロピレン表面での剥離強さが 200
g以上である高分子フィルム形成性バインダーに加え
て、本発明のコーティング組成物が、ざらつき供給成分
(例えば、米国特許第 5,405,907号明細書を参照された
い)、着色剤、架橋剤、界面活性剤およびコーティング
助剤、脱泡剤、増粘剤、融合助剤、艶消しビーズ、滑
剤、pH調整剤、および当該技術分野において既知の他
の構成成分を含んでいてもよい。
【0027】樹脂コート写真印画紙上に本発明の帯電防
止層を形成するためのコーティング溶液は水性であって
も、非水性であってもよいけれども、環境上の理由か
ら、水性溶液が好ましい。帯電防止層を形成するために
コーティング溶液を付着させる表面を、酸腐食、火炎処
理、コロナ放電処理、グロー放電処理などの、当該技術
分野において既知の手段のいずれかによって処理して、
接着性を改良することができ、または好適なプライマー
層で塗布することもできる。しかしながら、接着性の増
進のためには、コロナ放電処理が好ましい手段である。
【0028】本発明の帯電防止層は、例えば、合成紙
(例えばポリプロピレンおよびポリスチレン)、フィル
ム(例えば酢酸セルロース、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエチレンナフタレート、ポリ酢酸ビニル、ポリ
スチレン、およびポリカーボネート)、基材としての紙
を含んでなり、フィルム形成性樹脂(例えばポリオレフ
ィン、ポリ塩化ビニルなど)で両面が塗布されている樹
脂コート紙などの、いずれの疎水性支持体上にも形成す
ることができる。本発明は、写真産業においてもっとも
一般的に使用されているポリオレフィンコート紙、もっ
とも具体的にはポリプロピレンコート紙にもっとも好適
である。
【0029】前述の樹脂層は、好ましくは、種々の添加
剤(例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、タルク、炭酸カル
シウムなどの白色顔料)、分散剤(例えば、ステアルア
ミドなどの脂肪酸アミド)、脂肪酸の金属塩(例えば、
ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムなど)、
顔料および染料(例えば、ウルトラマリンブルー、コバ
ルトバイオレットなど)、酸化防止剤、蛍光増白剤、紫
外線吸収剤を、好適な組み合わせとして含有していても
よい。
【0030】本発明に係るポリオレフィン樹脂コート紙
は、1層以上のポリオレフィン樹脂を基材紙上に押出塗
布またはラミネートすることによって調製することがで
きる。基材紙の表面を、樹脂を塗布する前に、例えば、
酸腐食、火炎処理、コロナ放電処理、グロー放電処理な
どの当該技術の既知の方法のいずれによって処理して
も、接着性を改良することができる。ポリオレフィン樹
脂コート紙の写真乳剤層が提供される側は、光沢面、艶
消面、絹状表面などを有していてもよく、裏側は通常は
無光沢面を有しているけれども、これに限定されるもの
ではない。
【0031】本発明に好適なポリオレフィンには、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリ
スチレン、ポリブチレン、およびそれらの混合物が含ま
れる。プロピレンとヘキセン、ブテン、およびオクテン
などのエチレン類とのインターポリマーを含むポリオレ
フィンインターポリマーもまた有用である。本発明は、
米国特許第 5,853,965号、同 5,866,282号、および同
5,874,205号の各明細書において開示されている二軸配
向ミクロボイド化ポリプロピレン層(複数であってもよ
い)を含んでなる写真印画紙に特に好適である。
【0032】上記基材紙は、普通の天然パルプ紙および
/または合成紙(合成樹脂フィルムから製造される模造
紙)を含んでいてもよい。しかしながら、主として軟材
パルプ、硬材パルプ、および軟材と硬材との混合パルプ
などの木材パルプからなる天然パルプ紙が好ましい。天
然パルプは、乾燥強度増強剤、サイズ剤、湿潤強度増強
剤、安定剤、顔料、染料、蛍光増白剤、ラテックス、無
機電解質、pH調節剤などの種々の高分子化合物および
添加剤を、任意の組み合わせとして含有していてもよ
い。
【0033】本発明のコーティング組成物は、例えば、
エアナイフコーティング、グラビアコーティング、ホッ
パーコーティング、ローラーコーティング、スプレーコ
ーティングなどのいずれの周知のコーティング方法によ
って適用してもよい。
【0034】写真要素が異なれば、必要とされる付着量
も異なるけれども、個々の用途によって付着量の値を調
整することにより、カラー写真印画紙および黒白写真印
画紙の両方に本発明を適用することができる。
【0035】試験方法 抵抗率試験については、試験の前に50%RH、約22.2℃
(72°F)で少なくとも24時間にわたって試料をあらか
じめコンディショニングしておく。表面電気抵抗率(S
ER)は、米国特許第 2,801,191号明細書に記載されて
いるものと同様の方法によって二点DCプローブを使用
するKeithly Model 616 ディジタル電位計で測定する。
写真印画紙のための帯電防止特性としては、50%RHで11
logΩ/□以下のSER値が良好であると考えられる。
【0036】写真印画紙上のバックマーク保持試験につ
いては、ドットマトリックスプリンターを使用して、印
刷画像をコート紙に適用する。次に、この紙を従来の現
像液に30秒間曝し、温水で5秒間洗い、そしてプリント
保持評価のために擦る。以下に格付けを列挙する。1〜
3の数は許容可能な良好な性能を示す。
【0037】 1=顕著、処理と未処理との間に外観の差が殆ど無い。 2=優秀、外観の僅かな劣化。 3=許容可能、外観の中位の劣化。 4=許容不能、外観の重大な劣化。 5=許容不能、全劣化。
【0038】スプライス性については、前述と同じ方法
および設備を使用して、帯電防止層の剥離強さを測定し
た。基本的に、写真印画紙の2枚のストリップ間で、一
方のストリップ上の本発明の帯電防止層を他方のストリ
ップ上の写真乳剤と接触させてスプライスを作る。 Gre
tag CLAS 35 プリンターなどの市販の写真仕上げ装置に
おいて使用されるスプライシングモジュールを使用し
て、スプライシングを行う。得られたスプライスの剥離
強さを、前述のように、Instron 試験機で測定する。帯
電防止層が少なくとも75〜 100gの剥離強さを提供する
場合に、この帯電防止層は十分にスプライス可能である
と考えられ、典型的な写真仕上げ装置において良好な性
能を有すると期待される。
【0039】バインダーポリマーの剥離強さ 以下の一覧は、種々の高分子バインダーおよびコロナ放
電処理による改質後のそれらのポリプロピレン表面での
剥離強さについての詳細を提供するものである。
【0040】 コロナ放電処理を施されたポリプロピレン上でのポリマーの剥離強さ ────────────────────────────────── ポリマー タイプ 商品名 ポリプロピレン バインダー (販売者) 上でのポリマーの 剥離強さ(g) ────────────────────────────────── ポリマーA スチレンアクリレート Neocryl A5045 793 (Zeneca) ポリマーB ポリウレタン Neorez R 9621 1040 (Zeneca) ポリマーC ポリウレタン Neorez R 9617 1067 (Zeneca) ポリマーD ポリウレタン Neorez R 600 727 (Zeneca) ポリマーE ポリウレタン Witcobond 232 110 (Witco) ポリマーF ポリウレタン Bayhydrol PR240 169 (Bayer) ポリマーG スチレンアクリレート GA 1339 40 (BFGoodrich) ポリマーH スチレンアクリレート 米国特許 51 第 5,244,728号の 表Iの例1による ──────────────────────────────────
【0041】本発明の帯電防止層のための高分子バイン
ダーの剥離強さに関して先に検討された記載によれば、
このような高分子バインダーは、ポリオレフィン(ポリ
プロピレン、ポリエチレン、およびそれらの混合物を含
むことができる)で塗布された写真印画紙に適用するた
めには、ポリマーA、B、C、およびDを含むことがで
きるけれども、ポリマーE、F、G、およびHを含むこ
とはできないことは明らかである。
【0042】試料調製 コロナ放電処理されたポリオレフィンコート写真印画紙
に、種々の組成物の水溶液から、好適なコーティング技
法(例えば、ホッパーコーティング、グラビアコーティ
ング、およびワイヤーロッドコーティング)によって、
層を塗布した。ポリオレフィンコート写真印画紙には、
高密度ポリエチレンコート写真印画紙並びにポリプロピ
レンコート写真印画紙を含めた。以下の実施例および比
較例のすべての帯電防止層は、(i)導電剤として、Un
ion Carbide によって供給されているポリエチレンエー
テルグリコールCarbowax 3350 と硝酸リチウムとの組み
合わせ(乾燥質量比=40:60)、(ii)Du Pont によっ
て供給されているコロイド状シリカ Ludox AM 、および
(iii )ポリマーA〜Hから選択されるフィルム形成性
高分子バインダーからなるものとした。コーティング水
溶液は約82℃( 180°F)未満の温度で乾燥させた。
【0043】本発明を以下の実施例によってさらに説明
する。
【0044】
【実施例】実施例/比較用試料 本発明に係る以下の実施例において、高分子バインダー
としてポリマーAを含んでなる試料1a〜3aをポリプ
ロピレンコート写真印画紙上に形成させ、高分子バイン
ダーとしてポリマーAを含んでなる試料1b〜3bをポ
リエチレンコート写真印画紙上に形成させた。これらの
試料の組成および対応する試験データについての詳細を
表Iに提供する。本発明によって調製されたこれらの試
料が、ポリプロピレンコート写真印画紙およびポリエチ
レンコート写真印画紙の両方において良好なSER値、
バックマーク保持特性、およびスプライス性を提供し、
帯電防止層として有効であることは明らかである。
【0045】本発明に係る以下の実施例において、高分
子バインダーとしてポリマーBを含んでなる試料4aお
よび5aをポリプロピレンコート写真印画紙上に形成さ
せ、高分子バインダーとしてポリマーBを含んでなる試
料4bおよび5bをポリエチレンコート写真印画紙上に
形成させた。これらの試料の組成および対応する試験デ
ータについての詳細を表IIに提供する。本発明によって
調製されたこれらの試料が、ポリプロピレンコート写真
印画紙およびポリエチレンコート写真印画紙の両方にお
いて良好なSER値、バックマーク保持特性、およびス
プライス性を提供し、帯電防止層として有効であること
は明らかである。
【0046】本発明に係る以下の実施例において、高分
子バインダーとしてポリマーCを含んでなる試料6a〜
8aをポリプロピレンコート写真印画紙上に形成させ、
高分子バインダーとしてポリマーCを含んでなる試料6
b〜8bをポリエチレンコート写真印画紙上に形成させ
た。これらの試料の組成および対応する試験データにつ
いての詳細を表III に提供する。本発明によって調製さ
れたこれらの試料が、ポリプロピレンコート写真印画紙
およびポリエチレンコート写真印画紙の両方において良
好なSER値、バックマーク保持特性、およびスプライ
ス性を提供し、帯電防止層として有効であることは明ら
かである。
【0047】高分子バインダーとしてポリマーFを含ん
でなる以下の比較用試料9a(比較用)および10a
(比較用)をポリプロピレンコート写真印画紙上に形成
させ、高分子バインダーとしてポリマーFを含んでなる
比較用試料9b(比較用)〜12b(比較用)をポリエ
チレンコート写真印画紙上に形成させた。ポリマーFは
ポリプロピレン表面で 200g未満の剥離強さしか提供せ
ず、ゆえに、本発明に係る帯電防止層に使用するのに好
適ではないことに注目されたい。これらの試料の組成お
よび対応する試験データについての詳細を表IVに提供す
る。ポリエチレンコート写真印画紙上に形成された試料
9b(比較用)〜12b(比較用)は良好なSER値、
バックマーク保持特性、およびスプライス性を提供する
けれども、ポリプロピレンコート写真印画紙上に形成さ
れた試料9a(比較用)および10a(比較用)(それ
ぞれ試料9b(比較用)および10b(比較用)と同じ
組成を有する)ははるかに劣る性質を提供することは明
らかである。このことは、ポリエチレンコート写真印画
紙上で十分な性能を発揮する帯電防止層が、ポリプロピ
レンコート写真印画紙上では必ずしもそうではないこと
を説明している。しかしながら、ポリプロピレン表面で
の剥離強さが 200gを超える本発明に係る高分子バイン
ダーは、ポリプロピレンコート写真印画紙およびポリエ
チレンコート写真印画紙の両方において帯電防止層の優
秀な性能を確保する。
【0048】高分子バインダーとしてポリマーGを含ん
でなる以下の比較用試料13a(比較用)および14a
(比較用)をポリプロピレンコート写真印画紙上に形成
させた。ポリマーGはポリプロピレン表面で 200g未満
の剥離強さしか提供しないことに注目されたい。ゆえ
に、本発明によれば、ポリマーGを含んでなる帯電防止
層は、写真印画紙、特にポリプロピレンコート写真印画
紙上での性質、とりわけスプライス性に関する性質が劣
っていると予想される。これらの試料の組成および対応
する試験データについての詳細を表Vに提供する。本発
明によって調製されたものではないこれらの試料はSE
Rおよびスプライス性に関する性質が劣っており、写真
印画紙、特にポリプロピレンコート写真印画紙への適用
に好適であるとは考えられないことは明らかである。
【0049】高分子バインダーとしてポリマーHを含ん
でなる以下の比較用試料15a(比較用)および16a
(比較用)をポリプロピレンコート写真印画紙上に形成
させた。ポリマーHはポリプロピレン表面で 200g未満
の剥離強さしか提供しないことに注目されたい。ゆえ
に、本発明によれば、ポリマーHを含んでなる帯電防止
層は、写真印画紙、特にポリプロピレンコート写真印画
紙上での性質、とりわけスプライス性に関する性質が劣
っていると予想される。これらの試料の組成および対応
する試験データについての詳細を表VIに提供する。本発
明によって調製されたものではないこれらの試料はスプ
ライス性に関する性質が劣っており、写真印画紙、特に
ポリプロピレンコート写真印画紙への適用に好適である
とは考えられないことは明らかである。
【0050】米国特許第 4,266,016号明細書の教示を評
価するために、比較用試料17a(比較用)〜19a
(比較用)を、米国特許第 4,266,016号明細書に係る以
下の水性組成物から、ポリプロピレンコート写真印画紙
上に形成させた。この組成物のpHは8であった。
【0051】 ────────────────────────────────── 構成成分 質量% ────────────────────────────────── スチレン−無水マレイン酸の5%水溶液 60 コロイド状シリカの20%溶液 10 エチレンイミノ基を含有している化合物の5%アルコール溶液 2 アニオン性界面活性剤の10%溶液 4 水 24 ──────────────────────────────────
【0052】乾燥付着量および対応する試験データにつ
いての詳細を表VII に示す。米国特許第 4,266,016号明
細書によって調製された試料は、導電性ではあるけれど
も、十分なスプライス性またはバックマーク保持特性を
提供しないことは明らかである。さらに、これらの試料
は容易に引っ掻き傷が付くことがあり、従って、恐らく
それらが脆いためにダスティングを生じやすい。
【0053】
【表1】
【0054】
【表2】
【0055】
【表3】
【0056】
【表4】
【0057】
【表5】
【0058】
【表6】
【0059】
【表7】
【0060】本発明の好ましい態様を次に記載する。
【0061】[1]第1側面および第2側面にポリプロ
ピレンコーティングを有する支持体、前記支持体の第1
側面に重ねられている少なくとも1層のハロゲン化銀乳
剤層、並びに上記支持体の第2側面に重ねられている、
伝導剤、コロイド状シリカ、およびポリプロピレン表面
での剥離強さが 200g以上である高分子フィルム形成性
バインダー、を含む帯電防止層、を含んでなる写真要
素。
【0062】[2]上記伝導剤が多酸のアルカリ金属塩
またはセルロース誘導体を含んでなる、[1]に記載の
写真要素。
【0063】[3]上記伝導剤が重合アルキレンオキシ
ドおよびアルカリ金属塩を含んでなる、[1]に記載の
写真要素。
【0064】[4]上記帯電防止層の乾燥付着量が10mg
/m2 〜10,000mg/m2 である、[1]に記載の写真要素。
【0065】[5]上記高分子フィルム形成性バインダ
ーが、水溶性ポリマー、親水性コロイド、または水不溶
性ポリマーのラテックスまたは分散物を含んでなる、
[1]に記載の写真要素。
【0066】[6]上記コロイド状シリカが、水性媒体
中のシリカの、表面がヒドロキシル化されているアルミ
ニウム改質コロイド状分散物であって、アルミニウムが
部分的にケイ素に置き換えられているものを含んでな
る、[1]に記載の写真要素。
【0067】[7]上記高分子フィルム形成性バインダ
ーが、水溶性ポリマー、親水性コロイド、または水不溶
性ポリマーを含んでなる、[1]に記載の写真要素。
【0068】[8]第1側面および第2側面にポリプロ
ピレンコーティングを有する支持体、前記支持体の第1
側面に重ねられている少なくとも1層のハロゲン化銀乳
剤層、並びに上記支持体の第2側面に重ねられている、
アルカリ金属塩および重合アルキレンオキシドを含む伝
導剤、アルミニウム改質コロイド状シリカ、およびポリ
プロピレン表面での剥離強さが 200g以上である高分子
フィルム形成性バインダー、を含む帯電防止層、を含ん
でなる写真要素。
【0069】[9]第1側面および第2側面にポリプロ
ピレンコーティングを有する紙支持体、前記紙支持体の
第1側面に重ねられている少なくとも1層のハロゲン化
銀乳剤層、並びに上記紙支持体の第2側面に重ねられて
いる、アルカリ金属塩および重合アルキレンオキシドを
含む伝導剤、アルミニウム改質コロイド状シリカ、およ
びポリプロピレン表面での剥離強さが 200g以上である
高分子フィルム形成性バインダー、を含む帯電防止層、
を含んでなる写真印画紙。
【0070】[10]紙支持体、前記紙支持体の第1側
面に重ねられている少なくとも1層の感光性ハロゲン化
銀層、並びに前記紙支持体の第1側面と前記少なくとも
1層のハロゲン化銀層との間の、ゼラチンに接着するポ
リエチレンポリマーまたはポリプロピレンポリマーの上
部層を含む二軸配向ポリオレフィンシートの層、上記紙
支持体の第2側面に重ねられている、アルカリ金属塩お
よび重合アルキレンオキシドを含む伝導剤、アルミニウ
ム改質コロイド状シリカ、および剥離強さが 200g以上
である高分子フィルム形成性バインダー、を含む帯電防
止層、並びに上記紙支持体の第2側面と帯電防止層との
間のポリプロピレン層、を含んでなる写真要素。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1側面および第2側面にポリプロピレ
    ンコーティングを有する支持体、 前記支持体の第1側面に重ねられている少なくとも1層
    のハロゲン化銀乳剤層、並びに上記支持体の第2側面に
    重ねられている、 伝導剤、 コロイド状シリカ、およびポリプロピレン表面での剥離
    強さが 200g以上である高分子フィルム形成性バインダ
    ー、を含む帯電防止層、を含んでなる写真要素。
  2. 【請求項2】 第1側面および第2側面にポリプロピレ
    ンコーティングを有する支持体、 前記支持体の第1側面に重ねられている少なくとも1層
    のハロゲン化銀乳剤層、並びに上記支持体の第2側面に
    重ねられている、 アルカリ金属塩および重合アルキレンオキシドを含む伝
    導剤、 アルミニウム改質コロイド状シリカ、およびポリプロピ
    レン表面での剥離強さが 200g以上である高分子フィル
    ム形成性バインダー、を含む帯電防止層、を含んでなる
    写真要素。
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