JP2000328206A - 軟磁性合金薄帯ならびにそれを用いた磁心、装置およびその製造方法 - Google Patents

軟磁性合金薄帯ならびにそれを用いた磁心、装置およびその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁心材料に好適な単ロール法により製造され
るエアポケットサイズの小さい表面性状に優れた軟磁性
合金薄帯、この合金薄帯を使用した高性能な磁心、これ
を用いた装置およびエアポケットサイズの小さい表面性
状に優れた軟磁性合金薄帯の製造方法を実現する。 【構成】 単ロール法により製造される軟磁性合金薄帯
のロールと接触した面に形成されるエアポケットの幅を
35μm以下、エアポケットの長さを150μm以下、
ロールと接触した面の中心線平均粗さRaを0.5μm
以下とする軟磁性合金薄帯。これは軟磁性合金薄帯を製
造する単ロール法において、合金溶湯を出湯中の出湯圧
力が270gf/cm以上、冷却ロールの周速が22
m/s以上の製造方法を採ることによって得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁心材料に好適な
単ロール法により製造される表面性状に優れた軟磁性合
金薄帯、この合金薄帯を使用した高性能な磁心、これを
用いた装置および表面性状に優れた軟磁性合金薄帯の製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】単ロール法により製造されるアモルフア
ス合金、ナノ結晶合金などの軟磁性合金薄帯は軟磁気特
性に優れているために、各種トランス、チョークコイ
ル、可飽和リアクトル、センサーや磁気シールドシート
などの各種磁性部品に使用されている。単ロール法は双
ロール法などの方法に比べ量産性に優れるために、現在
アモルフアス軟磁性合金薄帯などの製造方法の主流とな
っている。図1に単ロール装置の概略図の一例を示す。
母合金をセラミックスや石英製のノズル中で溶解し、圧
力pで加圧し合金溶湯をノズル下部のスリットから高速
に回転している冷却ロール上に噴出し、超急冷すること
により合金薄帯を製造する。この単ロール法はアモルフ
アス軟磁性合金薄帯の製造方法に用いられているが、ナ
ノ結晶合金用のアモルフアス合金薄帯を製造する工程に
も使用されている。
【0003】ナノ結晶軟磁性合金は優れた軟磁気特性を
示すため、コモンモードチョークコイル、高周波トラン
ス、パルストランス等の磁心に使用されている。代表的
材料としては特公平4−4393号公報や特開平1−2
42755号公報に記載のFe−Cu−(Nb,Ti,
Zr,Hf,Mo,W,Ta)−Si−B系合金やFe
−Cu−(Nb,Ti,Zr,Hf,Mo,W,Ta)
−B系合金等が知られている。これらのナノ結晶合金
は、液相や気相から急冷しアモルフアス合金とした後、
これを熱処理により微結晶化することにより製造され
る。液相から急冷する方法としては単ロール法、双ロー
ル法、遠心急冷法、回転液中紡糸法、アトマイズ法やキ
ヤビテーション法等が知られている。また、気相から急
冷する方法としては、スパッタ法、蒸着法、イオンプレ
ーテイング法等が知られている。ナノ結晶軟磁性合金は
これらの方法により作製したアモルフアス合金を微結晶
化したもので結晶粒径は軟磁気特性が良好な合金では5
0nm以下であり、アモルフアス合金にみられるような
熱的不安定性がほとんどなく、Fe系アモルフアス合金
と同程度の高い飽和磁束密度と低磁歪で優れた軟磁気特
性を示すことが知られている。更にナノ結晶軟磁性合金
は経時変化が小さく、温度特性にも優れていることが知
られている。ナノ結晶軟磁性合金用のアモルフアス合金
を製造する方法としては前述のように種々の製造方法が
存在するが、ナノ結晶軟磁性合金用に使用されるアモル
フアス合金薄帯も量産性の観点から現在はほとんど単ロ
ール法により製造が行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、単ロール法に
より作製される軟磁性合金薄帯は、薄帯製造中にロール
と接触し凝固する側に空気巻き込みにより形成されると
考えられているエアポケットが形成することが知られて
いる。図2にロールと接触し擬固する側に形成するエア
ポケットの形状の概略図を示す。このエアポケットは、
一般的には薄帯長手方向に伸びた形状をしておりロール
と直接接触し凝固した部分よりも窪んでいる。このた
め、この合金薄帯を磁心に使用する場合には占積率の低
下の原因になるため、エアポケットの数をできる限り減
少させることが重要である。しかし、多量に広幅の薄帯
を製造する量産においてはエアポケットの数を減少さ
せ、エアポケットの面積率を減少させただけでは、小規
模の装置で製造した場合に得られるような本来得られる
はずの優れた磁気特性が得られないことが分った。サイ
ズの大きいエアポケットの形成を防ぎ、エアポケットの
サイズを小さくしなければ、薄帯を製造中にロール温度
が上昇するとサイズの大きいエアポケット部が結晶化し
磁気特性が劣下する問題があることが分った。更に、こ
れに加えてエアポケットのくぼみの深さと相関がある面
粗さRaも小さくしないと磁気特性が劣下する問題があ
ることが分った。
【0005】この影響は、特にナノ結晶軟磁性材料の母
材となる広幅のFe−(Cu,Au)−M−Si−B系
やFe−(Cu,Au)−M−B系アモルフアス合金薄
帯を多量に製造する場合に顕著となり、高性能のナノ結
晶磁心を量産する上で問題が生ずることが分った。ま
た、アモルフアス状態で磁心に使用する場合であって
も、特に低周波の磁気特性がエアポケット部の結晶化に
より劣下する問題がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに本発明者らは鋭意検討の結果、単ロール法により製
造される厚さ50μm以下の軟磁性合金薄帯であって、
ロールと接触した面に形成されるエアポケットの幅が3
5μm以下、エアポケットの長さが150μm以下、ロ
ールと接触した面の中心線平均粗さRaが0.5μm以
下である軟磁性合金薄帯が軟磁気特性において良好であ
ることを知見したものであって、ロール接触面のエアポ
ケットと面粗さを同時に抑制したことに特徴がある。こ
の薄帯は合金溶湯をスリットを有するノズルから回転す
る金属製の冷却ロール上に噴出し、合金溶湯出湯中の冷
却ロールとノズル先端との間隔を20μm以上200μ
m以下、合金溶湯を出湯中の出湯圧力を270gf/c
以上、冷却ロールの周速が22m/s以上に制御す
ることによって、上記したロールと接触した面に形成さ
れるエアポケットの幅が35μm以下、エアポケットの
長さが150μm以下、ロールと接触した面の中心線平
均粗さRaが0.5μm以下とした軟磁性合金薄帯を多
量に製造できることを見出し、またこの薄帯を使用すれ
ば優れた軟磁気特性を示す磁心及びこれを用いた装置を
実現できることを確認し本発明を想到した。尚、エアポ
ケットは多数形成しており、サイズにもかなり分布があ
るが、ここで定義するエアポケットの幅はロール接触面
の0.4mm×0.5mmの範囲内において多数形成し
ているエアポケットの中で最も幅が大きいエアポケット
の幅W、エアポケットの長さはロール接触面の0.4m
m×0.5mmの範囲内において多数形成しているエア
ポケットの中で最も長さが長いエアポケットの長さLと
定義する。WおよびLは図2の模式図に示したように定
義される。またロールと接触した面の中心線平均粗さR
aは、前記軟磁性合金薄帯の幅方向において、JIS
B 0601にて規定されるカットオフ値λcを0.8
mmとし、測定長をカットオフ値の少なくとも5倍とし
て求めた値である。
【0007】特に、Feを60原子%以上91原子%以
下、Bを2原子%以上25原子%以下、Mで表されN
b,Ti,Zr,Hf,Mo,Ta,W,Vから選ばれ
た少なくとも1種の元素を必須元素として含む軟磁性合
金薄帯はナノ結晶合金磁心用として優れた特性を示し、
本発明の効果が顕著に現れる。更に、組成式:Fe
100−x−a−y−zSi(原子%)
で表され、式中AはCu,Auから選ばれた少なくとも
一種の元素、MはNb,Ti,Zr,Hf,Mo,T
a,W,Vからなる群から選ばれた少なくとも1種の元
素であり、x,y,zおよびaはそれぞれ0.1≦x≦
3、2≦a≦10、0≦y≦20、2≦z≦25を満足
する組成である軟磁性合金薄帯が、高い透磁率を実現で
き本発明の効果がより顕著となる。
【0008】AはCu,Auから選ばれた少なくとも一
種の元素であり、熱処理後に形成する結晶粒を微細化す
る効果および透磁率を向上させる効果がある。A量xが
0.1原子%未満もしくは3原子%を越えると熱処理を
行った磁心において透磁率の著しい減少が起こり好まし
くない。特に好ましいxの範囲は0.4〜2原子%であ
り、この範囲で特に軟磁気特性に優れたものが実現でき
る。MおよびBはアモルフアス形成を促進し、熱処理し
ナノ結晶軟磁性合金とした後に形成する結晶粒を微細化
する効果を有する元素である。M量aは1.5〜10原
子%の範囲にある場合にナノ結晶軟磁性合金とした後に
特に高透磁率を示し好ましい。Si量yは20原子%以
下が好ましくこの範囲で高い透磁率が得られる。B量z
が2原子%未満もしくは25原子%を越えると、製造性
の低下や軟磁気特性の劣下があり好ましくない。より好
ましいB量zの範囲は4〜15原子%である。この範囲
で高い透磁率が得られる。特に好ましいB量zの範囲は
6〜10原子%の範囲である。この範囲で特に高い透磁
率が得られる。
【0009】Feの一部をCo,Niから選ばれた少な
くとも1種の元素で置換しても良く、磁歪や飽和磁束密
度の調整あるいは耐食性の改善に効果がある。Bの一部
をAl,Ga,Ge,P,C,Be,Nから選ばれた少
なくとも1種の元素で置換しても良く、磁歪調整、高周
波磁気特性の改善などに効果がある。Mの一部をMn,
Cr,Ag,Zn,Sn,In,As,Sb,Sc,
Y,白金族元素,Ca,Na,Ba,Sr,Li,希土
類元素から選ばれた少なくとも1種の元素で置換しても
良く、耐食性の改善、薄帯の表面性状の改善、磁気特性
の調整等に効果がある。本発明において、原料や溶解中
に混入するO,S等の不可避不純物を含んでも良い。な
お、本発明の軟磁性合金薄帯はアモルフアス状態の薄帯
だけでなく、熱処理により結晶を形成したいわゆるナノ
結晶合金になったものも含む。
【0010】前記軟磁性合金薄帯を巻き回し、あるいは
積層し磁心形状とし、これを熱処理し、組織の少なくと
も一部に平均粒径50nm以下の結晶粒を存在させた軟
磁性合金薄帯から構成された磁心は透磁率が高いあるい
は低損失の高性能な磁心を実現可能であり、磁心の小型
化が可能である。また、本発明は軟磁性合金薄帯を使用
中すれば磁界中熱処理を行った場合は高角形比あるいは
低角形比のB−H曲線を示す磁心が容易に製造可能とな
る。磁心を構成する合金薄帯に形成する結晶は、Fe系
の合金薄帯の場合は主にbccFe相であり、Si,
B,Ge等を固溶している場合もある。また、DO
などの規則相を一部に含むあるいは完全に規則化してい
る場合もある。前記結晶相以外の残部は主にアモルフア
ス相であるが、実質的に結晶相だけからなる合金薄帯か
らなる磁心も本発明に含まれる。また、bcc相以外に
fcc構造のCuやAuを主成分とする結晶粒が存在す
る合金薄帯からなる磁心も本発明に含まれる。また、強
磁性化合物相は含まない方が望ましいが、比較的低い透
磁率が要求されるチョークコイルなどの用途では熱処理
後の磁心において一部にFeBなどの化合物相を含ん
でも良い。
【0011】合金薄帯あるいは磁心の熱処理は通常アル
ゴンガス、窒素ガス等の不活性ガス中で行なうが大気中
等酸素を含む雰囲気で行っても良い。また、必要に応じ
て熱処理期間の少なくとも一部の期間、合金がほぼ飽和
する程度以上の強さの磁界を印加して磁界中熱処理を行
い誘導磁気異方性を付与しても良い。合金磁心の形状に
も依存するが一般には高角形比とするために薄帯の長手
方向(巻磁心の場合は磁心の磁路方向)に磁界を印加す
る場合は8A/m以上、低角形比とするために薄帯の幅
方向(巻磁心の場合は磁心の高さ方向)に印加する場合
は80kA/m以上の磁界を印加する場合が多い。熱処
理は露点が−30℃以下の不活性ガス雰囲気中で行なう
ことが望ましく、特に露点が−60℃以下の不活性ガス
雰囲気中で熱処理を行なうと透磁率もより高くなり、高
透磁率が必要とされる用途に対してはより好ましい結果
が得られる。熱処理の際の最高到達温度は結晶化温度以
上であり、通常450℃から650℃の範囲である。一
定温度に保持する熱処理パターンで熱処理を行う場合
は、一定温度での保持時間は通常は量産性の観点から2
4時間以下であり、好ましくは4時間以下である。熱処
理の際の平均昇温速度は好ましくは0.1℃/minか
ら200℃/min、より好ましくは1℃/minから
40℃/min、平均冷却速度は好ましくは0.1℃/
minから3000℃/min、より好ましくは1℃/
minから1000℃/minであり、この範囲で特に
優れた軟磁気特性が得られる。
【0012】また、熱処理は1段ではなく多段の熱処理
や複数回の熱処理を行なうこともできる。更には合金薄
帯に直流、交流あるいはパルス電流を流して合金を発熱
させ熱処理することもできる。また、合金薄帯に張力や
圧力を印加しながら熱処理し異方性を付与することによ
り磁気特性を改良することも可能である。本発明の軟磁
性合金薄帯およびそれを用いた磁心は必要に応じてSi
、MgO、Al等の粉末あるいは膜で合金薄
帯表面を覆ったり、化成処理により表面に絶縁層を形成
したり、アノード酸化処理により表面に酸化物層を形成
し層間絶縁を行っても良い。層間絶縁処理は特に高周波
における渦電流の影響を低減し、透磁率や磁心損失を更
に改善する効果がある。
【0013】また、盗難防止センサー、識別センサーな
どの磁気センサーなどにも使用可能である。更に、本発
明の磁心は必要に応じて樹脂含浸を行ったり、磁心の周
囲のコーティングを行なったり、樹脂含浸後切断してギ
ャップを形成し、インバータ用トランスやチョークコイ
ル用のカットコアを作製することもできる。前記磁心を
使用したトランス、チョークコイル、可飽和リアクト
ル、センサーなどの磁性部品を少なくとも一部に使用し
た電源、インバータ、漏電ブレーカ、パソコン、通信機
器、などの装置は装置の小型化、効率の向上あるいは低
ノイズ化などが可能となる。
【0014】前記軟磁性合金薄帯は、1150℃〜14
50℃程度に加熱した合金溶湯をスリットを有するノズ
ルから回転する金属製の冷却ロール上に噴出し、軟磁性
合金薄帯を製造するいわゆる単ロール法により製造され
る。通常のアモルフアス合金薄帯では、1100℃から
1450℃程度に合金溶湯を加熱し出湯するが、ナノ結
晶軟磁性材料用のアモルフアス合金を作製する場合は1
250℃から1400℃程度に合金溶湯を加熱し出湯す
るのが望ましい。出湯用のノズルのスリットは製造する
薄帯の幅×0.3〜0.8mm程度の形状が好ましい。
ノズル材質は石英、シリコンナイトライド、BN等のセ
ラミックスが用いられる。ロールは量産では水冷され、
CuおよびCu−Be、Cu−Zr、Cu−Crなどの
Cu合金が主に使用される。この単ロール法において、
合金溶湯出湯中の冷却ロールとノズル先端との間隔(ギ
ャップ)が20μm以上200μm以下、出湯圧力を2
70gf/cm以上、冷却ロールの周速を22m/s
以上とすることにより、製造される薄帯のロールと接触
した面に形成されるエアポケットの幅を35μm以下、
エアポケットの長さを150μm以下、ロールと接触し
た面の中心線平均粗さRaを0.5μm以下とすること
が可能であり、この薄帯で磁心を作製した場合優れた磁
気特性を示す磁心が製造可能であることを見出した。特
に好ましい出湯圧力は350gf/cm以上450g
f/cm以下、特に好ましい冷却ロールの周速は22
m/s以上、40m/s以下であり、この範囲で特に高
い透磁率が得られやすい。必要に応じて製造はHe、A
rなどの不活性ガス中で行っても良い。また、製造中に
ノズル付近にHeガス、COガスやCOガスを流し製
造するとより面が改善され好ましい結果が得られる。
【0015】特に、軟磁性合金薄帯が組成式:Fe
100−x−a−y−zSi(原子%)
で表され、式中AはCu,Auから選ばれた少なくとも
一種の元素、MはNb,Ti,Zr,Hf,Mo,T
a,W,Vからなる群から選ばれた少なくとも1種の元
素であり、x,y,zおよびaはそれぞれ0.1≦x≦
3、2≦a≦10、0≦y≦20、2≦z≦25を満足
する組成である場合に本発明の軟磁性合金薄帯の製造方
法の効果が顕著となる。Feの一部をCo,Niから選
ばれた少なくとも1種の元素で置換する、Bの一部をA
l,Ga,Ge,P,C,Be,Nから選ばれた少なく
とも1種の元素で置換する、Mの一部をMn,Cr,A
g,Zn,Sn,In,As,Sb,Sc,Y,白金族
元素,Ca,Na,Ba,Sr,Li,希土類元素から
選ばれた少なくとも1種の元素で置換しても本発明の製
造方法の効果は有効である。
【0016】幅が10mm以上の軟磁性合金薄帯を単ロ
ール法により製造する場合に本発明の製造方法は有効で
ある。10mm幅以上の薄帯を多量に製造した場合、本
発明の製造条件をはずれるとエアポケット部が大きくな
り薄帯製造中に結晶が形成するため影響が顕著に現れ、
軟磁気特性が著しく劣下し好ましくない。特に、本発明
の製造方法は、ナノ結晶合金に使用されるアモルフアス
合金薄帯を製造する場合に効果が顕著である。
【0017】
【発明の実施の形態】
【実施例】以下本発明を実施例にしたがって説明するが
本発明はこれらに限定されるものではない。 (実施例1)原子%でSi15.6%、B6.8%、N
b2.9%、Cu0.9%、残部実質的にFeからなる
合金溶湯を図1と同様な単ロール装置を用いセラミック
ス製のノズルのスリットから外径800mmのCu−B
e合金製の冷却ロール上に出湯し、幅15mmのアモル
フアス合金薄帯50kgを作製した。溶湯の出湯温度は
1300℃、ノズルのスリットは15mm×0.6m
m、ノズル先端と冷却ロール間のギャップは80μmと
し、出湯圧力およびロール周速を変えて、幅15mmの
アモルフアス合金薄帯を作製した。次にこのアモルフア
ス合金薄帯の冷却ロールと接触して凝固した面(以下ロ
ール接触面と呼ぶ)側の組織をレーザ顕微鏡で観察し、
ロール面に形成したエアポケットのサイズを求めた。エ
アポケットは薄帯長手方向に伸びた形で凹部を形成して
おり、視野内に存在するもっとも大きいエアポケットの
幅Wと長さLを測定した。更にロール面側のX線回折お
よび面粗さ計により中心線平均粗さRaの測定を行っ
た。次に得られた薄帯をロール接触面側を外側にし、外
径25mm内径20mmに巻き回し巻磁心を作製し、図
3に示す熱処理パターンで磁界中熱処理を行った。磁界
は巻磁心の高さ方向に印加した。この場合、角形比は磁
界中熱処理しない場合に比べ低くなる。熱処理後の磁心
を構成している軟磁性合金薄帯は、透過電子顕微鏡によ
る組織観察の結果、組織の70%程度が粒径12nm程
度の微細な結晶粒からなることが確認された。
【0018】次にこの巻磁心をフェノール樹脂製のコア
ケースに入れ巻線を施し、直流B−Hループと50Hz
における比初透磁率μiacを測定した。図4に作製し
た前記軟磁性合金薄帯のロール接触面側の最大のエアポ
ケットの幅W、最大のエアポケットの長さL、中心線平
均粗さRa、熱処理後の前記磁心の角形比Br/Bsお
よび50Hzにおける比初透磁率μiacのロール周速
依存性を示す。出湯圧力は350gf/cm一定とし
た。ロール周速を変えた場合、最大のエアポケットの幅
Wは35μm以下であり、特に大きくなることはない。
エアポケットの長さLはロール周速が22m/s以上の
範囲において150μm以下であるが、22m/s未満
になると急激に大きくなり150μmを超える。ロール
と接触した面の中心線平均粗さRaはロール周速が22
m/s以上では0.5μm以下となるが、22m/s未
満では急激に大きくなる。ロール接触面のエアポケット
の長さが小さくRaの小さいロール周速が22m/s以
上において角形比Br/Bsが20%以下、50Hzに
おける比初透磁率μiacが100000以上の優れた
特性が得られる。これに対して、ロール周速が22m/
s未満ではL、Raが大きくかつ、これを用い製造した
磁心の角形比Br/Bsが低下しにくく、比初透磁率μ
iacも低下することが分る。
【0019】図5に作製した軟磁性合金薄帯のロール接
触面側の最大のエアポケットの幅W、最大のエアポケッ
トの長さL、中心線平均粗さRa、熱処理後の前記磁心
の角形比Br/Bsおよび50Hzにおける比初透磁率
μiacの出湯圧力依存性を示す。ロール周速は30m
/s一定とした。出湯圧力を270gf/cm以上の
範囲においてロールと接触した面に形成されるエアポケ
ットの幅が35μm以下、ロールと接触した面の中心線
平均粗さRaが0.5μm以下となり、角形比Br/B
sが20%以下、50Hzにおける比初透磁率μiac
が100000以上の優れた特性が得られる。これに対
して、出湯圧力が270gf/cm未満ではW、Ra
が大きくかつ磁心の磁気特性も角形比Br/Bsが低下
しにくく、比初透磁率μiacも低下することが分る。
以上から、出湯圧力を270gf/cm以上、冷却ロ
ールの周速を22m/s以上とすることにより、ロール
と接触した面に形成されるエアポケットの幅が35μm
以下、エアポケットの長さが150μm以下、ロールと
接触した面の中心線平均粗さRaが0.5μm以下の軟
磁性合金薄帯を実現でき、これを用いた磁心が優れた磁
気特性を実現できることが分った。特に、出湯圧力が3
50gf/cm以上450gf/cm以下、冷却ロ
ールの周速が22m/s以上、40m/s以下の範囲に
おいて角形比Br/Bsが低く、特に高い透磁率が得ら
れ好ましいことが分る。
【0020】図6に作製した熱処理前の軟磁性合金薄帯
のロール接触面側の組織の例を示す。出湯圧力400g
f/cm、ロール周速32m/s本発明の製造条件で
作製した軟磁性合金薄帯は、エアポケットの幅および長
さが小さくエアポケットのサイズが小さいことが分る。
これに対して本発明の製造条件をはずれている出湯圧力
280gf/cm、ロール周速20m/sの条件で製
造した合金薄帯では長い形状のサイズの大きいエアポケ
ットが多数存在していることが分る。図7に図6で示し
た軟磁性合金薄帯のロール接触面側のX線回折パターン
を示す。本発明の製造条件で作製した本発明軟磁性合金
薄帯はハローパターンのみであり結晶ピークが認められ
ないのに対して、本発明外の製造方法で製造した軟磁性
合金薄帯はハローパターン以外にbccFe−Si相の
(200)ピークが認められ結晶が一部存在しているこ
とが分る。透過電子顕微鏡による断面観察の結果、結晶
はロール面側のエアポケット部に存在しており、熱処理
後に形成する結晶よりも粒径が大きいことが確認され
た。このことから、本発明外の軟磁性合金薄帯からなる
磁心の磁気特性が劣っている理由の一つは、エアポケッ
ト部のサイズが小さい場合に比べて、エアポケット部の
サイズがある大きさより大きくなると薄帯製造の際に冷
却ロールと直接接触していないこの部分の冷却がより悪
くなり、薄帯を製造する際に表面結晶化が起こりやすく
なるためであると考えられる。
【0021】(実施例2)表1に示す種々の組成の幅2
5mmのアモルフアス合金薄帯を図1に示す単ロール法
により本発明の製造方法と本発明以外の製造方法により
作製した。一方は本発明の製造方法の出湯圧力450g
f/cm、冷却ロールの周速32m/sで製造した場
合、もう一方は本発明外の製造方法である出湯圧力35
0gf/cm、冷却ロールの周速20m/sで作製し
た。作製した軟磁性合金薄帯のロール接触面側の最大の
エアポケットの幅W、エアポケットの長さL、中心線平
均粗さRaを測定した。次に、この合金薄帯を外径50
mm、内径45mmに巻き回してトロイダル磁心を作製
し、結晶化温度以上の温度に昇温し図8に示すパターン
で熱処理を行った。その際、低角形比の特性が要求され
る用途に適する特性とするために図8に示す期間磁心の
高さ方向に400kA/mの直流磁界を印加した。熱処
理後の磁心材の少なくとも一部には粒径50nm以下の
微細な結晶粒が形成していた。次にこの磁心の直流B−
Hループと50Hzにおける比初透磁率μiacを測定
した。表1に作製した軟磁性合金薄帯のロール接触面側
の最大のエアポケットの幅W、エアポケットの長さL、
中心線平均粗さRa、角形比Br/Bsおよび50Hz
における比初透磁率μiacを示す。
【0022】
【表1】
【0023】本発明製造方法で製造した合金薄帯はロー
ル接触面側のエアポケットの長さやRaが小さく、この
薄帯から構成した本発明磁心は角形比Br/Bsが小さ
く、比初透磁率μiacも高く優れている。これに対し
て、本発明外の製造方法で製造した合金薄帯はロール接
触面側のエアポケットサイズやRaが大きく、この薄帯
から作製した磁心は角形比Br/Bsが十分小さくなら
ず、比初透磁率μia も低い傾向があり、本発明磁心
の方が低角形比で高い透磁率が得られ優れていることが
確認された。
【0024】(実施例3)表2に示す種々の組成のアモ
ルフアス合金薄帯を図1に示す単ロール法により本発明
の製造方法と本発明外の製造方法により作製した。一方
は本発明の製造方法の出湯圧力450gf/cm、冷
却ロールの周速32m/sで製造した場合、もう一方は
本発明外の製造方法である出湯圧力250gf/c
、冷却ロールの周速35m/sで作製した。作製し
た軟磁性合金薄帯のロール接触面側の最大のエアポケッ
トの幅W、エアポケットの長さL、中心線平均粗さRa
を測定した。次に、この合金薄帯を外径50mm、内径
45mmに巻き回してトロイダル磁心を作製し、結晶化
温度以上の温度に昇温し図9に示すパターンで熱処理を
行った。その際、高角形比の特性が要求される可飽和リ
アクトルなどの用途に適する特性とするために図9に示
す期間磁心の磁路方向に最大値が400A/mの50H
zの交流磁界を印加した。熱処理後の磁心材の少なくと
も一部には粒径50nm以下の微細な結晶粒が形成して
いた。次にこの磁心の直流B−Hループと周波数100
kHz、磁束密度の波高値0.2Tにおける単位体積当
たりの磁心損失Pcvを測定した。表2に作製した軟磁
性合金薄帯のロール接触面側の最大のエアポケットの幅
W、エアポケットの長さL、中心線平均粗さRa、角形
比Br/Bsおよび周波数100kHz,磁束密度の波
高値0.2Tにおける単位体積当たりの磁心損失Pcv
を示す。
【0025】
【表2】
【0026】本発明製造方法で製造した合金薄帯はロー
ル接触面側のエアポケットの幅やRaが小さく、この薄
帯から構成した本発明磁心は角形比Br/Bsが高く優
れている。これに対して、本発明外の製造方法で製造し
た合金薄帯はロール接触面側のエアポケットサイズやR
aが大きく、この薄帯から作製した磁心は角形比Br/
Bsが十分高くならず、本発明磁心の方が高角形比が得
られ、磁気スイッチ、可飽和リアクトル用磁心として優
れていることが確認された。
【0027】(実施例4)表3に示す種々の組成のアモ
ルフアス合金薄帯を図1に示す単ロール法により本発明
の製造方法と本発明以外の製造方法により作製した。一
方は本発明の製造方法の出湯圧力450gf/cm
冷却ロールの周速32m/sで製造した場合、もう一方
は本発明外の製造方法である出湯圧力350gf/cm
、冷却ロールの周速20m/sで作製した。作製した
軟磁性合金薄帯のロール接触面側の最大のエアポケット
の幅W、エアポケットの長さL、中心線平均粗さRaを
測定した。次に、この合金薄帯を外径50mm、内径4
5mmに巻き回してトロイダル磁心を作製し、結晶化温
度以上の温度に昇温し図10に示すパターンで無磁界熱
処理を行った。熱処理後の磁心材はX線回折の結果アモ
ルフアス単相であることが確認された。次にこの磁心の
50Hzにおける比初透磁率μiacを測定した。表3
に作製した軟磁性合金薄帯のロール接触面側の最大のエ
アポケットの幅W、エアポケットの長さL、中心線平均
粗さRa、50Hzにおける比初透磁率μiacを示
す。
【0028】
【表3】
【0029】本発明製造方法で製造した合金薄帯はロー
ル接触面側のエアポケットの長さやRaが小さく、この
薄帯から構成した本発明磁心はμiacが高く優れてい
る。これに対して、本発明外の製造方法で製造した合金
薄帯はロール接触面側のエアポケットサイズやRaが大
きく、この薄帯から作製した磁心はμiacが十分高く
ならず、本発明磁心の方が優れていることが確認され
た。
【0030】(実施例5)表4に示す種々の組成の幅1
5mm、厚さ約18μmのアモルファス合金薄帯を図1
に示す単ロール法により本発明の製造方法と本発明以外
の製造方法により作製した。一方は本発明の製造方法の
出湯圧力450gf/cm、冷却ロールの周速33m
/sで製造し、もう一方は本発明外の製造方法である出
湯圧力450gf/cm、冷却ロールの周速20m/
sで作製した。作製した軟磁性合金薄帯の冷却ロールと
接触しない方(自由面側)の合金薄帯の表面粗さRz及び
合金薄帯の重量より求めた平均板厚Tを測定しRf=Rz
/Tなるパラメータの値を求めた。一方、冷却ロールと
接触した面(ロール接触面側)に形成されるエアポケット
の幅W、長さL、及びロールと接触した面の中心線平均
粗さRaを測定した。また、製造時にロール面側のエア
ポケット部に形成する結晶の有無を調べるためにロール
面側のX線回折を行った。その結果、表4に示すように
本発明の製造方法で作製した本発明合金薄帯はハロ−パ
ターンのみで結晶ピークが認められなかったが、本発明
以外の製造方法で作製した合金薄帯は一部にbccFe
-Si相と考えられる結晶ピークが観察された。
【0031】次に、この合金薄帯を外径25mm、内径
20mmに巻き回し、巻磁心を作製した。次にこの巻磁
心を結晶化温度以上に昇温し図8に示すパターンで熱処
理を行った。その際、磁心の高さ方向に400kA/m
の直流磁界を印加した。次に熱処理後の試料の50Hz
における比初透磁率μiacを測定した。熱処理後の合
金薄帯は、透過電子顕微鏡による観察の結果、組織の5
0%以上が粒径50nm以下の微細な結晶粒からなるこ
とが確認された。表に作製した軟磁性合金薄帯の凹部の
面積占有率、自由面側のRf=Rz/T、冷却ロール接触
面側のエアポケットの幅W、長さL、中心線平均粗さR
a、ロール面側のX線回折による結晶ピークの有無、熱
処理後のμiacを示す。
【0032】
【表4】
【0033】自由面側のRfの値については本発明範囲
内のものと範囲外のものと大差は見られないが、ロール
接触面側のエアポケットの幅W、長さL及び中心線平均
粗さRaが本発明範囲内の合金薄帯であれば製造直後の
薄帯ロール面側のX線回折パターンに結晶ピークが認め
られない。これに対して、本発明の範囲を外れると結晶
ピークが認められ、μiacも低下することが分る。以
上のことより薄帯の凹部の面積占有率やRfが小さくて
も本発明範囲を外れるとμiacが低下し好ましくない
ことが分かる。エアポケットの幅W、長さLおよびRa
が本発明範囲を外れると、アモルファス合金薄帯製造の
際、エアポケット部に粗大な結晶が形成しやすくなり、
μiacの低下を招くものと考えられる。
【0034】(実施例6)原子%でCu1.1%、Nb
2.3%、Mo0.7%、Si15.7%、B7.1
%、残部実質的にFeからなる幅25mm厚さ18μm
の本発明アモルフアス合金薄帯を単ロール法により作製
した。製造の際の出湯圧力は400gf/cm2、ロー
ル周速は32m/sとした。製造した本発明軟磁性合金
薄帯を幅10mmにスリット後巻き回し、トロイダル磁
心とし図3と同様な熱処理を行いナノ結晶粒からなる本
発明磁心を作製し、図11に示す本発明の漏電警報器を
構成した。比較のために、同組成のアモルフアス合金薄
帯を出湯圧力250gf/cm 、ロール周速20m/
sで製造し、同様な工程で本発明外の磁心を作製した。
表5に本発明軟磁性合金薄帯および比較した軟磁性合金
薄帯のロール接触面側の最大のエアポケットの幅W、エ
アポケットの長さL、中心線平均粗さRaを示す。
【0035】
【表5】
【0036】本発明軟磁性合金薄帯はエアポケットの長
さL、中心線平均粗さRaが小さい。構成した漏電警報
器で漏電電流に対する試験を行ったところ本発明漏電警
報器の方が比較した漏電警報器よりも30%小さい電流
でも動作させることができ、高感度であることが確認さ
れた。
【0037】(実施例7)原子%でCu0.8%、Nb
2.8%、W0.2%、Si13.5%、B8%、残部
実質的にFeからなる幅30mm、厚さ17μmの本発
明アモルフアス合金薄帯を単ロール法により作製した。
製造の際の出湯圧力は400gf/cm2、ロール周速
は32m/sとした。製造した本発明軟磁性合金薄帯を
幅25mmにスリット後巻き回し、トロイダル磁心とし
図3と同様な熱処理を行いナノ結晶粒からなる本発明磁
心を作製し、図12に示す構成のインバータ回路のトラ
ンスとしてに実装した。比較のために、同組成のアモル
フアス合金薄帯を出湯圧力200gf/cm2、ロール
周速30m/sで製造し、同様な工程で本発明外の磁心
を作製した。インバータトランスを作製し、図12に示
す回路に実装した。表6に本発明軟磁性合金薄帯および
比較した軟磁性合金薄帯のロール接触面側の最大のエア
ポケットの幅W、エアポケットの長さL、中心線平均粗
さRaおよびトランス体積比を示す。
【0038】
【表6】
【0039】トランスの体積比は比較したトランスの体
積を1とした。本発明トランスは体積を15%小さくで
き優れていることが確認できた。
【0040】(実施例8)原子%でCu1.1%、Nb
2.5%、Mo1.5%、Si15.4%、B6.7
%、残部実質的にFeからなる幅25mmの本発明アモ
ルフアス合金薄帯を単ロール法により作製した。製造の
際の出湯圧力は400gf/cm、ロール周速は33
m/sとした。製造した本発明軟磁性合金薄帯を幅5m
mにスリット後巻き回し、トロイダル磁心とし図9と同
様な熱処理を行いナノ結晶粒からなる本発明磁心を作製
し、100kHzスイッチング電源の出力電圧の制御に
用いる可飽和リアクトルに使用した。比較のために、同
組成のアモルフアス合金薄帯を出湯圧力260gf/c
、ロール周速20m/sで製造し、同様な工程で本
発明外の可飽和リアクトルを作製し、制御用の可飽和リ
アクトルを使用したスイッチング電源を作製した。表7
に本発明軟磁性合金薄帯および比較した軟磁性合金薄帯
のロール接触面側の最大のエアポケットの幅W、エアポ
ケットの長さL、中心線平均粗さRa、出力電流が5A
の時の出力電圧を示す。なお、この電源の可飽和リアク
トルを使用している側の定格出力電圧は12V、最大出
力電流は5Aである。
【0041】
【表7】
【0042】本発明軟磁性合金薄帯はエアポケットの長
さL、中心線平均粗さRaが小さい。また、本発明磁心
を使用した制御用の可飽和リアクトルでは、制御電圧が
低下しにくく制御範囲が広く優れており、高出力電流ま
で電圧が一定な高性能な電源が実現できることが分っ
た。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、磁心材料に好適な単ロ
ール法により製造される表面性状に優れた軟磁性合金薄
帯、およびこの合金薄帯を使用した高性能な磁心、装置
および表面性状に優れた軟磁性合金薄帯の製造方法を提
供できるためその効果は著しいものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る軟磁性合金薄帯を製造する単ロー
ル装置の概略を示した図である。
【図2】ロール接触面側に形成するエアポケットの形状
の概略図である。
【図3】本発明に係る熱処理パターンを示した図であ
る。
【図4】本発明に係わる軟磁性合金薄帯のロール接触面
側の最大のエアポケットの幅W、最大のエアポケットの
長さL、中心線平均粗さRa、熱処理後の前記磁心の角
形比Br/Bsおよび50Hzにおける比初透磁率μi
acのロール周速依存性を示した図である。
【図5】本発明に係わる軟磁性合金薄帯のロール接触面
側の最大のエアポケットの幅W、最大のエアポケットの
長さL、中心線平均粗さRa、熱処理後の前記磁心の角
形比Br/Bsおよび50Hzにおける比初透磁率μi
acの出湯圧力依存性を示した図である。
【図6】本発明に係わる熱処理前の軟磁性合金薄帯のロ
ール接触面側の組織の例を示した図である。
【図7】本発明に係わる軟磁性合金薄帯のロール接触面
側のX線回折パターンの例を示した図である。
【図8】本発明に係る他の熱処理パターンを示した図で
ある。
【図9】本発明に係る他の熱処理パターンを示した図で
ある。
【図10】本発明に係る他の熱処理パターンを示した図
である。
【図11】本発明に係る漏電プレーカの回路構成の一例
を示した図である。
【図12】本発明に係るインバータ回路の一例を示した
図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01F 1/153 C21D 6/00 C // C21D 6/00 H01F 1/14 C

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単ロール法により製造される軟磁性合金
    薄帯であって、ロールと接触した面に形成されるエアポ
    ケットの幅が35μm以下、エアポケットの長さが15
    0μm以下、ロールと接触した面の中心線平均粗さRa
    が0.5μm以下であることを特徴とする軟磁性合金薄
    帯。
  2. 【請求項2】 単ロール法により製造される軟磁性合金
    薄帯であって、合金溶湯をスリットを有するノズルから
    回転する金属製の冷却ロール上に噴出し、合金溶湯出湯
    中の冷却ロールとノズル先端との間隔を20μm以上2
    00μm以下、合金溶湯を出湯中の出湯圧力を270g
    f/cm以上、冷却ロールの周速が22m/s以上に
    なし、ロールと接触した面に形成されるエアポケットの
    幅が35μm以下、エアポケットの長さが150μm以
    下、ロールと接触した面の中心線平均粗さRaが0.5
    μm以下としたことを特徴とする軟磁性合金薄帯。
  3. 【請求項3】 Feを60原子%以上91原子%以下、
    Bを2原子%以上25原子%以下、Mで表されNb,T
    i,Zr,Hf,Mo,Ta,W,Vから選ばれた少な
    くとも1種の元素を必須元素として含むことを特徴とす
    る請求項1又は2に記載の軟磁性合金薄帯。
  4. 【請求項4】 組成式:Fe100−x−a−y−z
    Si(原子%)で表され、式中AはCu,
    Auから選ばれた少なくとも一種の元素、MはNb,T
    i,Zr,Hf,Mo,Ta,W,Vからなる群から選
    ばれた少なくとも1種の元素であり、x,y,zおよび
    aはそれぞれ0.1≦x≦3、2≦a≦10、0≦y≦
    20、2≦z≦25を満足する組成であることを特徴と
    する請求項1又は2に記載の軟磁性合金薄帯。
  5. 【請求項5】 Feの一部をCo,Niから選ばれた少
    なくとも1種の元素で置換したことを特徴とする請求項
    3又は4に記載の軟磁性合金薄帯。
  6. 【請求項6】 Bの一部をAl,Ga,Ge,P,C,
    Be,Nから選ばれた少なくとも1種の元素で置換した
    ことを特徴とする請求項3乃至5のいずれかに記載の軟
    磁性合金薄帯。
  7. 【請求項7】 Mの一部をMn,Cr,Ag,Zn,S
    n,In,As,Sb,Sc,Y,白金族元素,Ca,
    Na,Ba,Sr,Li,希土類元素から選ばれた少な
    くとも1種の元素で置換したことを特徴とする請求項3
    乃至6のいずれかに記載の軟磁性合金薄帯。
  8. 【請求項8】 組織の少なくとも一部に平均粒径50n
    m以下の結晶粒が存在することを特徴とする請求項1乃
    至7に記載の軟磁性合金薄帯。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至8に記載の軟磁性合金薄帯
    を巻き回す、あるいは積層することにより構成されてい
    ることを特徴とする磁心。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の磁心から構成された
    磁性部品を少なくとも一部に使用したことを特徴とする
    装置。
  11. 【請求項11】 合金溶湯をスリットを有するノズルか
    ら回転する金属製の冷却ロール上に噴出し、軟磁性合金
    薄帯を製造する単ロール法において、合金溶湯を出湯中
    の出湯圧力が270gf/cm以上、冷却ロールの周
    速が22m/s以上であることを特徴とする軟磁性合金
    薄帯の製造方法。
  12. 【請求項12】 合金溶湯出湯中の冷却ロールとノズル
    先端との間隔が20μm以上200μm以下であること
    を特徴とする請求項11記載の軟磁性合金薄帯の製造方
    法。
  13. 【請求項13】 出湯圧力が350gf/cm以上4
    50gf/cm以下、冷却ロールの周速が22m/s
    以上、40m/s以下であることを特徴とする請求項1
    1又は12に記載の軟磁性合金薄帯の製造方法。
  14. 【請求項14】 軟磁性合金薄帯が組成式:Fe
    100−x−a−y−zSi(原子%)
    で表され、式中AはCu,Auから選ばれた少なくとも
    一種の元素、MはNb,Ti,Zr,Hf,Mo,T
    a,W,Vからなる群から選ばれた少なくとも1種の元
    素であり、x,y,zおよびaはそれぞれ0.1≦x≦
    3、2≦a≦10、0≦y≦20、2≦z≦25を満足
    する組成であることを特徴とする請求項11乃至13に
    記載の軟磁性合金薄帯の製造方法。
  15. 【請求項15】 Feの一部をCo,Niから選ばれた
    少なくとも1種の元素で置換したことを特徴とする請求
    項14に記載の軟磁性合金薄帯の製造方法。
  16. 【請求項16】 Bの一部をAl,Ga,Ge,P,
    C,Be,Nから選ばれた少なくとも1種の元素で置換
    したことを特徴とする請求項14又は15に記載の軟磁
    性合金薄帯の製造方法。
  17. 【請求項17】 Mの一部をMn,Cr,Ag,Zn,
    Sn,In,As,Sb,Sc,Y,白金族元素,C
    a,Na,Ba,Sr,Li,希土類元素から選ばれた
    少なくとも1種の元素で置換したことを特徴とする請求
    項14乃至16のいずれかに記載の軟磁性合金薄帯の製
    造方法。
  18. 【請求項18】 軟磁性合金薄帯の幅が10mm以上で
    あることを特徴とする請求項14乃至17に記載の軟磁
    性合金薄帯の製造方法。
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