JP2012021190A - 非晶質合金薄帯および非晶質合金薄帯を有する磁性部品 - Google Patents

非晶質合金薄帯および非晶質合金薄帯を有する磁性部品 Download PDF

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Abstract

【課題】 各種トランス、リアクトル、チョークコイル、 ノイズ対策部品、レーザ電源や加速器、通信用パルストランス、 モータ磁心、
発電機、磁気センサ、アンテナ磁心、電流センサ、磁気シールド等に用いられる割れが発生しにくく加工性と軟磁気特性に優れた非晶質合金薄帯を提供する。
【解決手段】 Fe100−a−bSi(ただし、a、bはそれぞれ原子%で1≦a≦20、4≦b≦20、14≦a+b≦30の条件を満たす数である。)および不可避不純物以外の主要成分にCuを含まない合金組成を有し、銅合金製のロールを用いた単ロール法により製造された未熱処理の非晶質合金薄帯であって、前記薄帯の自由面側の表面から深さ方向のCu濃度は0.1原子%未満となし、ロール接触面側のCu濃度は、最表面を除く、深さ5〜50nmの範囲のCu濃度ピークを0.1原子%以上4原子%以下となした非晶質合金薄帯。
【選択図】 図1

Description

本発明は、各種トランス、リアクトル、チョークコイル、 ノイズ対策部品、レーザ電源や加速器、通信用パルストランス、 モータ磁心、
発電機、磁気センサ、アンテナ磁心、電流センサ、磁気シールド等に用いられる加工性と軟磁気特性に優れた非晶質合金薄帯および非晶質合金薄帯を有する磁性部品に関する。
各種トランス、リアクトル・チョークコイル、ノイズ対策部品、レーザ電源や加速器、通信用パルストランス、モータ、発電機、磁気センサ、アンテナ、電流センサなどに用いられる磁心や磁気シールド部材等に用いられる軟磁性材料としては、けい素鋼板、フェライトやFe基やCo基の非晶質合金等が知られている。
フェライト材料は、飽和磁束密度が低く、温度特性が悪い問題があり、大容量インバータ・電源のコイル部品や配電用トランスなど高いエネルギー密度で使用される用途には、磁気的に飽和しやすく、部品サイズが大きくなってしまうため不向きである。
けい素鋼板は、材料が安価で磁束密度は高いが、非晶質合金に比べると磁心損失が大きいという課題がある。
非晶質合金は、通常液相や気相から急冷し製造され、Fe-Co-Ni系の非晶質合金は結晶が存在しないため結晶磁気異方性が存在せず、結晶粒界も存在しないため、優れた軟磁気特性を示すことが知られている。非晶質合金の中で、飽和磁束密度Bsが高いFe基非晶質合金は軟磁性に優れ低損失であるため、配電用トランス、リアクトル、チョークコイルなどの磁心材料として使用されている。一方、磁歪が小さく特に軟磁性に優れているCo基非晶質合金は磁気ヘッド、可飽和コアや電流センサなどの磁心材料として使用されている。
非晶質合金薄帯は、通常単ロール法などの超急冷法により製造される。単ロール法は、合金溶湯をノズルから高速に回転している合金製の冷却ロール上に噴出し合金薄帯を製造する方法である。量産性に優れているため、非晶質合金薄帯の製造に一般的に使われている。非晶質合金薄帯を量産する場合には、生産性を向上し材料コストを低減するため、広幅の非晶質合金薄帯を長時間製造することにより、連続の非晶質合金薄帯を作製した後に、この連続合金薄帯に対して、必要に応じてスリットや切断などの加工を行い、加工後の非晶質合金薄帯を用いて磁性部品・部材に成形し、これを場合によっては熱処理を行い製品とする。このため、熱処理前の作製したままの状態の非晶質合金薄帯は加工性に優れ、かつ熱処理後優れた軟磁気特性を示すことが重要である。
特許文献1は、主成分にCuを含有しているFe100-a-b-c-dMaSibBcCud組成のFe基ナノ結晶軟磁性合金用の非晶質合金薄帯を開示している。この文献1では、Cuの表面偏析を制御しないと加工性が著しく劣化することが報告されている。すなわち、非晶質合金薄帯の表面(自由面とロール面)から深さ方向に、最表面部よりも高い濃度のCu偏析部が存在し、このCu偏析部のCu濃度の最大値を4原子%以下に制御するものである。
特許文献2は、主成分にCuを含まないFeSibBcCd組成のFe基非晶質合金薄帯を開示している。この文献2では、Cの表面偏析を制御することにより角形性を向上できることが報告されている。すなわち、非晶質合金薄帯の表面(自由面とロール面)から深さ2〜20nmの範囲にC濃度のピーク値が存在するように制御するものである。
特開2009−263775号公報 特開2006−045662号公報
しかし、特許文献2のように主成分にCuを含まないFe基非晶質合金薄帯でもCを添加していることで熱安定性が低下する課題がある。特許文献1にしても特許文献2にしても、広幅の非晶質合金薄帯の加工性や軟磁気特性は、製造条件の影響を受けやすく、通常の製造を続けると、加工性や軟磁気特性に影響を与えるため、量産レベルで加工性、特に切断性に優れ、且つ軟磁気特性が良好な非晶質合金薄帯の出現が強く望まれている。
そこで、本発明は主成分にCuを含まないFe−Si−B系非晶質合金薄帯において、切断時やスリット時の割れが発生しにくく加工性と軟磁気特性の両方に優れた非晶質合金薄帯を提供することを目的とする。
本発明は、主成分にCuを含まない合金組成でありながら、超急冷直後の薄帯の表面にはCuが偏析し、このCu偏析が加工性や軟磁気特性に影響があると言う事実を知見した。Cu濃度は自由面とロール接触面とでは異なり、特にロール接触面側に現れるCu濃度を所定量に制御することが重要であり、これによって加工性と軟磁気特性に優れたまま製造することができることを見出し、以下の発明に想到した。
すなわち、本発明の非晶質合金薄帯は、Fe100−a−bSi(ただし、a、bはそれぞれ原子%で1≦a≦20、4≦b≦20、14≦a+b≦30の条件を満たす数である。)および不可避不純物以外の主要成分にCuを含まない合金組成を有し、銅合金製のロールを用いた単ロール法により製造された未熱処理の非晶質合金薄帯であって、前記薄帯のロール接触面側は、最表面を除く、深さ2〜50nmの範囲のCu濃度ピークを0.1原子%以上4原子%以下となしたものである。
ロール接触面側の薄帯表面近傍において、Cu濃度が4原子%を超える領域が存在すると、非晶質合金が薄帯製造後に脆化しやすくなるため、切断やスリットなどの際に割れが発生し加工が困難になる。さらに、熱処理後にロール接触面近傍が結晶化しやすくなるため、適正な熱処理温度を高くできなくなり、鉄損が熱処理条件に大きく影響を受けるようになる。結果、大型の磁心では熱処理が難しくなり特性がばらつきやすいため好ましくない。一方、ロール接触面側近傍のCu濃度が0.1原子%未満の場合は、皮相電力の増加や角形性の劣化が生じ軟磁気特性が劣る傾向があり好ましくないことが明らかとなった。
本発明に係る単ロール装置において、溶湯を冷却するために使用されている冷却ロールには、一般的には熱伝導性の良いCu合金製のロールが使用されている。このCu合金ロール上に合金溶湯が噴出され超急冷凝固して非晶質合金薄帯が製造されている。我々は種々検討の結果、Cu合金製ロ−ルと溶湯の適度の反応が、これらの非晶質合金薄帯の加工性の改善や軟磁気特性の改善に効果があることを見出した。すなわち、ロール接触面側の薄帯表面近傍のCu濃度が低く、Cu濃度のピークが小さいか、存在しない非晶質合金薄帯は、軟磁気特性、中でも鉄損が劣るため好ましくない。一方、溶湯がロールと適度に反応し、非晶質合金薄帯のロール接触面側の薄帯表面近傍にCu濃度ピークが存在している合金薄帯が加工性及び鉄損に優れていることが明らかとなった。具体的には、ロール接触面側近傍のCu濃度のピーク値が4原子%を超える領域が存在すると、非晶質合金が薄帯製造後に脆化しやすくなり、ロール接触面近傍が熱処理後結晶化しやすく、鉄損が劣化しやすくなるため好ましくない。好ましくはCu濃度の高い領域のCu濃度のピーク値が0.2原子%以上4原子%以下である場合に、加工性に優れた非晶質合金薄帯を得ることができ、熱処理を行った後も結晶化を抑制し優れた軟磁気特性を示す。さらに好ましくはCu濃度ピーク値が概ね0.2原子%以上0.5原子%以下の場合に、特に加工性に優れ、且つ低鉄損の効果を安定的に得られる。また、ロール接触面側近傍のCu濃度が0.1原子%未満の場合は、皮相電力の増加や角形性の劣化などの軟磁気特性の劣化が起こり好ましくない。
主要成分にCuを含まない合金薄帯の場合でも、原材料の鉄源材などから不可避不純物としてCuが混入することはあるが、それでも含有量は0.01原子%未満程度である。本発明において、Cu濃度ピークは鋳造中の適度な反応が相俟って、主として合金薄帯のロール接触面の表面からCuが拡散して形成されるものであると考えられる。Cu濃度ピークを含むCu濃度の高い領域はロール接触面側の薄帯表面近傍にある。Cuの偏析は表面に現れようとするが表面に形成される酸化物層が妨げとなり、これとの兼ね合いでロールと接触した表面から2nmよりも深く、50nmまでの位置に存在する。尚、最表面は溶湯がCu合金製ロ−ルと接触し凝固するためにCu濃度が高くなる傾向がある。本発明においてCu濃度ピークは最表面ではなく内部に存在するものを意味する。
一方、自由面側のCu濃度は、深さ方向にほぼ一様に0.1原子%未満となっており、母相まで継続していると考えられるが少なくとも深さ50nmまでの位置にCu濃度の高い領域やCu濃度のピークが現れることはない。自由面側のCu濃度は、上記した加工性や鉄損に与える影響はないと考えており、むしろ自由面側にCu濃度の高い領域やCu濃度のピークが現れないようにすることが必要である。逆にこれらが現れる場合は、もはや主要成分にCuを含まない合金組成であるとは言えない。
Cu濃度の高い領域およびCu濃度のピークを制御するためには、非晶質合金薄帯を製造する際の冷却を制御し、合金薄帯の表面温度を制御することに加えて、大量に非晶質合金薄帯を製造する場合は、製造中のロール表面を適切な方法で研磨し、ロール表面の平滑度を製造中に良好に保つ必要がある。ロール表面が粗くなると薄帯表面に反映された凹部が細長いエアポケット状となり熱拡散の効率が落ちて冷却性が悪くなる。このとき薄帯は局所的なダメージを受けると共に表面温度が高くなる。その結果、反応性が高まりCuの偏析が生じ易くなりCu濃度の高い領域およびCu濃度のピークが現れると考えられる。鋳造中の適度な反応の実体は不明であるが、上述したような製造情況にならないようにロールとの濡れ性を良好に保つことが必要であると考えられる。その為には、薄帯の表面温度を300℃以上400℃未満、好ましくは320℃以上390℃未満、さらに好ましくは340℃前後の温度とする。また、薄帯の表面粗さRaを0.6μm以下となるようにロール側のRaを0.1μm〜0.6μm程度にすることが良い。
以下、組成の限定理由等について説明する。
上記した本発明の合金組成において、Si量aが2≦a≦8、B量bが13≦b≦18である合金は、比較的高飽和磁束密度で、板厚が厚くても軟磁気特性が良好な変圧器などに適する非晶質合金薄帯が得られより好ましい結果が得られる。特に好ましいSi量aの範囲は、2≦a≦5、B量bの範囲は13≦b≦16である。
SiとBの総量の10%以下をC、P、Ga、Geから選ばれた少なくとも1種の元素で置換することができる。これらの元素を置換した場合、磁歪やキュリー温度を調整することができる。他方、これらの元素はSiとBの総量の10%を超える量を置換すると合金が著しく脆化し、加工性が大幅に劣化するため好ましくない。
Fe量の2%以下をCr、Mn、V、Nb、Mo、Ta、W、Sn、白金族元素から選ばれた少なくとも1種の元素で置換することができる。これらの元素を置換することにより、軟磁気特性や耐食性などの改善を行うことができる。これらの元素をFe量の2%を超える量を置換すると飽和磁束密度の著しい低下や加工性の劣化が起こり好ましくない。
また、Fe量の10原子%以下をCo、Niから選ばれた少なくとも1種の元素で置換することができる。
なお、不可避不純物として、S、Al、O、Ti、Nなどを含んでも良いが、これらの元素の中で、特にAlやTiは表面結晶化を促進する元素であり、軟磁気特性を劣化させるため、できる限り少ない方が望ましい。
単ロール法で本発明非晶質合金薄帯を作製する場合、作製される合金薄帯の板厚は5μm以上100μm以下程度であるが、加工性が良好な板厚は50μm以下、特に加工性が良好な板厚は30μm以下である。
単ロ−ル装置で作製した直後の合金薄帯の幅は、通常100mm以上であり、広幅の合金薄帯を多量に製造する際に本発明の効果が顕著に現れる。
本発明の非晶質合金薄帯は、熱処理前の段階では、加工が容易で切断、スリット、打ち抜きなどの加工を行うことができ、磁心形状に成形した後に熱処理することにより種々の形状の高性能な非晶質合金薄帯磁心を製造することができる点で効果が大きい。一般に、非晶質合金薄帯を変圧器に使用する場合は、非晶質合金薄帯を切断し、オーバーラップやステップラップなどの構造の磁心を作製する。このため、加工性が良好な本発明非晶質合金薄帯は、変圧器などの用途に特に適している。非晶質合金薄帯が熱処理前の段階で脆化すると切断時に薄帯が割れたり、切断面をきれいにできないため、変圧器特性が著しく劣化し好ましくない。
本発明の非晶質合金薄帯は、非晶質合金薄帯作製後、必要に応じてSiO、MgO、Al等の粉末を合金表面につける、あるいはSiO、MgO、Alなどの酸化物あるいは窒化物を主体とする膜を形成して合金表面を被覆する、リン酸塩処理などの化成処理により表面処理し絶縁層を形成する、アノード酸化処理により表面に酸化物絶縁層を形成する等の処理を行うことができる。このような処理により、磁心を作製した際に層間の絶縁性がより向上し、より好ましい結果が得られる。これは、特に層間を渡る高周波における渦電流の影響を低減し、高周波における磁心損失を改善する効果があるためである。この効果は表面状態が良好でかつ広幅の合金薄帯から構成された磁心に使用した場合に特に著しい。
更に、本発明合金から磁心を作製する際に必要に応じて含浸やコーティング等を行うことも可能である。
本発明の非晶質合金薄帯は積層磁心とすることもでき、合金表面に樹脂などを塗布し接着し積層磁心として使用することもできる。
本発明の非晶質合金薄帯は高周波の用途、センサや低周波の磁性部品の用途に使用可能である。特に、Fe基の非晶質合金薄帯は、磁気飽和が問題となる用途で優れた特性を発揮でき、配電用トランス、発電機、リアクトルや高エネルギ−密度のパワーエレクトロニクス用途の磁心に適する。Co基合金は磁歪が小さく、高透磁率で優れた高周波磁気特性を示すため、電流センサ、スイッチング電源用可飽和コア、パルスパワー応用などの磁心に適する。Ni基合金はセンサ材に適する。
本発明の非晶質合金薄帯は、使用時に磁化する方向と同じ方向に磁界を印加しながら熱処理すると、高角形比となり皮相電力が低く、配電用変圧器や可飽和リアクトルに適する。また、使用時に磁化する方向とほぼ垂直な方向に磁界を印加しながら熱処理すると、高周波において低い磁心損失が得られる。
本発明の非晶質合金薄帯は、熱処理前の非晶質合金薄帯状態で加工が容易なため、熱処理前にスリット、切断、打ち抜きなどの加工を効率的に行い、種々の形状の磁心を作製することができる。この磁心は、熱処理後において特に低い磁心損失を示し、高性能磁心を実現できる。また、得られた合金薄帯を粉砕し、圧粉磁心などに使用する粉末材料としても使用でき、同様に優れた特性を得ることができる。
本発明に係わる単ロール法により作製した非晶質合金薄帯のロール接触面(ロールと接触して凝固した面)の表面から内部に向かってGD−OESにより測定したCu濃度分布の測定結果の一例を示した図である。 本発明に係わる単ロール法により作製した非晶質合金薄帯の自由面(自由凝固した面)の表面から内部に向かってGD−OESにより測定したCu濃度分布の測定結果の一例を示した図である。 単ロール法により作製する際にロール研磨を行わないで作成した比較例を示し、非晶質合金薄帯のロール接触面の表面から内部に向かってGD−OESにより測定したCu濃度分布の測定結果の一例を示した図である。
次に本発明を実施例によって具体的に説明するが、これら実施例により本発明が限定されるものではない。
(実施例1)
Siを4原子%、Bを15原子%、残部Feおよび不可避不純物からなるFe81Si15(原子%)組成の合金溶湯を25m/sで回転する単ロール装置に大気中で噴出し急冷して、幅170mm、厚さ約25μmの非晶質合金薄帯を作製した。単ロール装置のロールはCu−Be合金製の水冷ロールであり、ロールをステンレスワイヤー製のブラシで研磨しながら非晶質合金薄帯を作製した。ロール研磨により発生した研磨粉は、吸引装置で吸引した。定常状態の合金薄帯の温度は、ノズル先端部からロール上45mmの位置で340℃であった。作製した非晶質合金薄帯のロール接触面および自由面側のX線回折を行った結果、非晶質合金薄帯特有のハローパターンを示し、非晶質単相であることが確認された。
次に、グロー放電発光分光分析法(Glow discharge optical emission spectrometry:GD−OES、堀場製作所製JY−5000RF)により、この合金薄帯のロール接触面側(ロールと接触して凝固した面)および自由面側(自由凝固した面)のCu濃度分布を表面から内部に向かって測定した。測定領域は、直径2mmの範囲であり、測定値はこの範囲の平均値を示している。
図1にGD−OESにより測定したロール接触面側のCu元素の濃度分布を示す。図2に自由面側のCu元素の濃度分布を示す。図1より、ロール接触面側においては、薄帯表面近傍のCu濃度が内部のCu濃度よりも高く、表面から深さ約10nm付近に0.3原子%を超えるCu濃度のピークが存在することが分かる。これに対して、図2をみると自由面側のCu濃度は内部と表面とに変化はなく一様に0.1原子%未満であり、明確なCu濃度のピークは存在しなかった。尚、ロール接触面側の最表面のCu濃度は最大値を示しているが、上述したようにCu濃度ピークから除外する。
次に、この合金薄帯を切断し、割れが発生しないかを調査した。本発明の非晶質合金薄帯は、切断しても割れは発生せず加工性に優れていることが確認された。また、この合金薄帯の表面粗さRaは0.3〜0.6μmにあり、ロール側の表面粗さは0.6μm以下であった。
次に、切断した非晶質合金薄帯を用いてオーバーラップ構造の磁心を作製した。まず、この磁心の磁路方向に1600A/mの磁界を印加しながら磁界中熱処理を行った。保持熱処理温度は340℃、保持時間は1hであり、昇温速度は約5℃/min、冷却速度は約3.5℃/minとした。
その後、以下の磁気特性を測定したところ、800A/mにおける磁束密度B800=1.63T、保磁力Hc=2.0A/m、及び50Hz、1.4Tにおける鉄損P14/50=0.18W/kgが得られ、変圧器用磁心として好適な特性を有していることが確認された。
(比較例1)
上記実施例と同じ合金と同じ製造装置を用いているが比較のために、ロール研磨を行わず非晶質合金薄帯を作製した。定常状態の合金薄帯の温度は、ノズル先端部からロール上45mmの位置で390℃であった。作製した非晶質合金薄帯のロール接触面側および自由面側のX線回折を行った結果、非晶質合金薄帯特有のハローパターンを示し、非晶質単相であることが確認された。
次に、上記実施例1と同様にGD−OESにより、この合金薄帯のロール接触面側のCu濃度分布を内部に向かって測定した。図3にCu元素の濃度分布の測定結果を示す。この例では表面近傍がCu濃度の高い領域となっており、最表面以外の深さ10nm付近にCu濃度ピークが存在するものの4原子%を超える高Cu濃度が存在し、ロールとの反応が進んでいることが確認された。なお、自由面側についても同様にGD−OESによりCu元素の濃度分布を測定した。結果は図2と同様でCu濃度は一様に0.1原子%未満であり、明確なCu濃度のピークは存在しなかった。
次に、この合金薄帯を切断し、割れが発生しないかを実施例1と同様に調査した。その結果、切断後の合金薄帯は一部に割れが発生し、きれいな切断面にできなかった。また、この合金薄帯の表面粗さRaは1.0μm以上となり、ロール側の表面粗さも1.0μm以上であった。
次に、上記実施例1と同様に切断した非晶質合金薄帯を用いてオーバーラップ構造の磁心を作製した。この磁心の磁路方向に1600A/mの磁界を印加しながら磁界中熱処理を行った。保持熱処理温度は340℃、保持時間は1hであり、昇温速度は約5℃/min、冷却速度は約3.5℃/minとした。
この例では、50Hz、1.4Tにおける鉄損P14/50=0.28W/kgであり、上記実施例に比べて鉄損が増加していた。
以上の結果を表1に示す。このように本発明の非晶質合金薄帯は加工性に優れ、また、これを用いて作製した磁心は、より低損失の磁心を実現できることが確認された。
Figure 2012021190
(実施例2)
表2に示す組成の合金溶湯を25m/sで回転する単ロール装置に噴出し急冷して、幅100〜170mm、厚さ約25〜30μmの非晶質合金薄帯を作製した。ここで用いた単ロール装置のロールはCu−Cr−Zr合金製の水冷ロールであり、ロールをステンレスワイヤー製のブラシで研磨しながら非晶質合金薄帯を作製した。ロール研磨により発生した研磨粉は、吸引装置で吸引した。定常状態の合金薄帯の温度は、ノズル先端部からロール上45mmの位置で320℃であった。作製した非晶質合金薄帯のロール接触面および自由面側のX線回折を行った結果、非晶質合金特有のハローパターンを示し、非晶質単相であることが確認された。
次に、グロー放電発光分光分析法(GD−OES)により、この合金薄帯のロール接触面側および自由面側のCu濃度分布を内部に向かって測定した。ロール接触面側については、Cu濃度ピーク値を測定した結果、夫々Cu濃度ピークは表面から5〜50nmの深さに存在することが確認された。このときのCu濃度ピーク値を表2に示す。また、自由面側については、0.1原子%を超えるCu濃度のピークの存在有無を確認した。また、作製した非晶質合金薄帯を上記実施例1と同様に切断し、割れ発生の有無を確認した。結果を表2に示す。なお、この合金薄帯の表面粗さRaは0.3〜0.6μmの間にあり、多くは0.3〜0.45μmにあった。また、このときのロール側の表面粗さは0.6μm以下であった。
さらに、切断した非晶質合金薄帯を用いてオーバーラップ構造の磁心を作製した。この磁心の磁路方向に1600A/mの磁界を印加しながら磁界中熱処理を行った。保持熱処理温度は320℃〜370℃、保持時間は1hであり、昇温速度は約5℃/min、冷却速度は約3.5℃/minとした。
そして、この磁心について50Hz、1.4Tにおける鉄損P14/50を測定した。結果を表2に示す。
(比較例2)
比較のために表2に示す組成の合金溶湯をCu−Be合金製のロール(水冷なし)を用いてステンレスワイヤー製のブラシによりロール研磨を行いながら、非晶質合金薄帯を作製した。ロール研磨により発生した研磨粉は、吸引装置で吸引した。定常状態の合金薄帯の温度は、ノズル先端部からロール上45mmの位置で420℃であった。作製した非晶質合金薄帯のロール接触面および自由面側のX線回折を行った結果、非晶質合金特有のハローパターンを示し、非晶質単相であることが確認された。
実施例2と同様にCu濃度分布と割れの有無を確認し、オーバーラップ構造の磁心を作製し、同様の条件で熱処理を行い鉄損を測定した。以上によって得られた結果を表2に示す。
Figure 2012021190
表2より、本発明の非晶質合金薄帯は、ロール接触面側の表面から深さ5〜50nmの範囲に0.1原子%を超え3.5原子%未満のCu濃度のピークが存在していた。他方、自由面側については0.1原子%を越えるCu濃度のピークは何れも存在していなかった。また、加工性は極わずかな割れが発生するものが一部に見られたが実用上の問題はなかった、その他は割れの発生はなく極めて良好であった。そして、オーバーラップ構造の磁心をきれいに効率よく作製できた。また、この磁心の50Hz、1.4Tにおける鉄損P14/50は何れも0.20W/Kg以下の低鉄損で良好な結果が得られた。
一方、比較例の非晶質合金薄帯では、ロール接触面側のCu濃度は何れも4原子%を超えるピークが現れている。理由は製造中のロールの冷却能が悪く、ロール表面の荒れが激しくなり、ロールとの反応が進むとともに合金薄帯の熱伝達が悪くなりCuの偏析が大きくなるためであると考える。なお、この合金薄帯の表面粗さRaは1.3〜1.6μm程度となっており、ロール側の表面粗さも同程度であった。また、比較例では割れが発生しており加工性が極めて悪く、鉄損も比較的大きかった。
以上の結果から、本発明の非晶質合金薄帯は加工性に優れ、この非晶質合金薄帯を用いて磁心を作製した場合、より低損失の磁心を実現できることが確認された。
本発明は、各種トランス、リアクトル、チョークコイル、ノイズ対策部品、レーザ電源や加速器、通信用パルストランス、モータ磁心、発電機、磁気センサ、アンテナ磁心、電流センサ、磁気シールド等の磁性部品に用いられる加工性に優れた非晶質合金薄帯として利用できる。また、本発明合金は特に熱処理後に優れた軟磁気特性を示し、これらの磁心材料として使用した場合、優れた特性を示す製品を実現することができる。

Claims (7)

  1. Fe100−a−bSi(ただし、a、bはそれぞれ原子%で1≦a≦20、4≦b≦20、14≦a+b≦30の条件を満たす数である。)および不可避不純物以外の主要成分にCuを含まない合金組成を有し、銅合金製のロールを用いた単ロール法により製造された未熱処理の非晶質合金薄帯であって、前記薄帯のロール接触面側のCu濃度は、最表面を除く、深さ5〜50nmの範囲のCu濃度ピークを0.1原子%以上4原子%以下となしたことを特徴とする非晶質合金薄帯。
  2. 前記薄帯の自由面側の表面から深さ方向のCu濃度は0.1原子%未満となしたことを特徴とする請求項1に記載の非晶質合金薄帯。
  3. Si量aが2≦a≦5、B量bが13≦b≦16であることを特徴とする請求項1または2に記載の非晶質合金薄帯。
  4. SiとBの総量の10原子%以下をC、P、Ga、Geから選ばれた少なくとも1種の元素で置換したことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の非晶質合金薄帯。
  5. Fe量の2原子%以下をCr、Mn、V、Nb、Mo、Ta、W、Sn、白金族元素から選ばれた少なくとも1種の元素で置換したことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の非晶質合金薄帯。
  6. Fe量の10原子%以下をCo、Niから選ばれた少なくとも1種の元素で置換したことを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の非晶質合金薄帯。
  7. 請求項1〜6の何れか1項に記載の非晶質合金薄帯からなることを特徴とする磁性部品。
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