JPH11300450A - 極薄酸化層を有するFe基非晶質合金薄帯 - Google Patents

極薄酸化層を有するFe基非晶質合金薄帯

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JPH11300450A
JPH11300450A JP10122735A JP12273598A JPH11300450A JP H11300450 A JPH11300450 A JP H11300450A JP 10122735 A JP10122735 A JP 10122735A JP 12273598 A JP12273598 A JP 12273598A JP H11300450 A JPH11300450 A JP H11300450A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、厚みが制御された極薄酸化層およ
び/または極薄酸化層の下部にPおよびSの少なくとも
一種を含む偏析層を有する低鉄損Fe基非晶質合金薄帯
を提供する。 【解決手段】 移動する冷却基板上に、スロット状の開
口部を有する注湯ノズルを介して溶融金属を噴出し、急
冷凝固させて得られる急冷金属薄帯において、少なくと
も片側の薄帯表面に厚みが5 nm以上20nm以下の極
薄酸化層を有することを特徴とするFe基非晶質合金薄
帯。また、移動する冷却基板上に、スロット状の開口部
を有する注湯ノズルを介して溶融金属を噴出し、急冷凝
固させて得られる急冷金属薄帯において、少なくとも片
側の薄帯表面に極薄酸化層を有し、さらに該酸化層の下
部にPおよびSの少なくとも一種を含む偏析層を有する
ことを特徴とするFe基非晶質合金薄帯。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電力用トランス、
高周波トランスなどの鉄心材に用いられるFe基非晶質
合金薄帯に関するものである。
【0002】
【従来の技術】非晶質合金薄帯は、合金を溶融状態から
急冷することによって得られる。薄帯を製造する方法と
しては、遠心急冷法、単ロール法、双ロール法、等が知
られている。これらの方法は、高速回転する金属製ドラ
ムの内周面または外周面に溶融金属をオリフィス等から
噴出させることによって、急速に溶融金属を凝固させて
薄帯や線材を製造するものである。さらに、合金組成を
適正に選ぶことによって、磁気的性質、機械的性質、あ
るいは耐食性に優れた非晶質合金薄帯を得ることができ
る。
【0003】この非晶質合金薄帯は、その優れた特性か
ら多くの用途において工業材料として有望視されてい
る。その中でも、電力トランスや高周波トランスなどの
鉄心材料の用途としては、鉄損が低く、かつ、飽和磁束
密度および透磁率が高いこと、などの理由からFe系非
晶質合金薄帯、例えば、Fe−Si−B系などが採用さ
れている。
【0004】鉄心材料の磁気特性向上を目的として最も
多く開示されているのが絶縁被膜を持つ非晶質合金薄帯
である。絶縁被膜は非晶質合金薄帯を巻き回したり積層
して作られるトランス磁心において、層間の絶縁性を高
め、渡り磁束によって生じる渦電流損失を減少させる効
果をもつ。従来、鉄心材料に使用されるFe基非晶質合
金薄帯の層間絶縁性を高めることを目的としたものとし
て、以下のものが開示されている。薄帯の熱処理過程で
20%以下の酸素を導入して薄帯表面に数10〜100
nmの酸化膜を付けてトロイダルコアにした時の層間の
絶縁性を高めて透磁率を改善する方法(特開平6-346219
号公報)があるが、この方法では酸化層厚が厚すぎて、
十分な鉄損改善ができない。
【0005】一方、薄帯に応力を付与して鉄損などを改
善することを目的としたものとしては以下のものが開示
されている。薄帯面内方向に圧縮応力を与えるために薄
帯表面に厚さ20〜300nmの酸化皮膜層を形成させ
るため、熱処理を不活性ガスと酸素の混合雰囲気中で行
う方法(特開昭61-250162 号公報)があるが、この方法
では、酸化層が厚すぎて、鉄損が十分に改善されない。
【0006】その他の効果を狙った薄帯表面の酸化物に
関しては、以下のものが開示されている。コロイド状ア
ルミナ水和物を主成分とする水性処理液を焼き付けて得
たアルミナ絶縁皮膜付き鉄基非晶質合金薄帯の焼鈍に際
し、焼鈍雰囲気に酸素を導入して薄帯表面にSiの酸化
皮膜を形成させることによってBの酸化を防ぎ、薄帯表
面の結晶化を防止する方法(特開平2-4913号公報)、蒸
着によって10nm〜3.7μm厚のTi、Zr、C
r、Al、Siの酸化物、もしくは、Al、Siの窒化
物を非晶質材表面に形成させて耐磨耗性を改善する方法
(特開昭59-150081 号公報)、などがある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述の如く、従来技術
として、薄帯の鉄損を改善する目的で薄帯表面に酸化層
を形成させた薄帯はあるものの、その酸化層厚みの制御
が十分ではなく、十分な鉄損改善には至っていない。さ
らに、従来技術では、酸化層を形成するために、複雑な
表面処理などを必要としている。
【0008】本発明は、厚みが制御された極薄酸化層を
有する低鉄損Fe基非晶質合金薄帯、または、厚みが制
御された極薄酸化層の下部にPおよびSの少なくとも一
種を含む偏析層を有する低鉄損Fe基非晶質合金薄帯を
提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨とするとこ
ろは以下の通りである。 (1)移動する冷却基板上に、スロット状の開口部を有
する注湯ノズルを介して溶融金属を噴出し、急冷凝固さ
せて得られる急冷金属薄帯において、少なくとも片側の
薄帯表面に厚みが5nm以上20nm以下の極薄酸化層
を有することを特徴とするFe基非晶質合金薄帯。
【0010】(2)移動する冷却基板上に、スロット状
の開口部を有する注湯ノズルを介して溶融金属を噴出
し、急冷凝固させて得られる急冷金属薄帯において、少
なくとも片側の薄帯表面に極薄酸化層を有し、さらに該
酸化層の下部にPおよびSの少なくとも一種を含む偏析
層を有することを特徴とするFe基非晶質合金薄帯。 (3)少なくとも冷却基板に接触しない側の薄帯表面に
極薄酸化層を有することを特徴とする上記(1)または
(2)記載のFe基非晶質合金薄帯。
【0011】(4)PおよびSの少なくとも一種を含む
偏析層の厚みが0.2nm以上であることを特徴とする
上記(2)または(3)記載のFe基非晶質合金薄帯。 (5)極薄酸化層がFe系、Si系、B系あるいはそれ
らの複合体から構成されることを特徴とする上記
(1)、(2)、(3)または(4)記載のFe基非晶
質合金薄帯。
【0012】(6)薄帯の板厚が10μm以上100μ
m以下であることを特徴とする上記(1)、(2)、
(3)、(4)、または(5)記載のFe基非晶質合金
薄帯。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
本発明の特徴とするところは、厚みが制御された極薄酸
化層を有するFe基非晶質合金薄帯、または、厚みが制
御された極薄酸化層の下部にPおよびSの少なくとも一
種を含む偏析層を有する非晶質合金薄帯によって低鉄損
が得られることである。
【0014】非晶質合金薄帯を大気中で鋳造する過程に
おいて、薄帯表面には酸化層が形成される。この酸化層
は薄帯の温度や薄帯近傍の雰囲気によってその厚みが変
化する。本発明者らは薄帯表面の極めて薄い酸化層が鉄
損に影響を及ぼすことを見出した。図1(a)、(b)
および図2(a)、(b)はFe−Si−B−C(P、
S)系において、剥離温度と雰囲気中の酸素濃度を変え
て極薄酸化層厚みを制御した場合の薄帯の鉄損とSEM
法で撮影した磁区を示したものである。図1(a)は極
薄酸化層厚みが5.8nmの場合、図1(b)は極薄酸
化層厚みが7.0nmの場合、図2(a)は極薄酸化層
厚みが8.3nmの場合、図2(b)は極薄酸化層厚み
が9.0nmの場合の磁区の状態を示した図である。図
1(a)、(b)および図2(a)、(b)から酸化層
の厚みの増加と共に磁区が細分化し、鉄損が小さくなっ
ていることがわかる。
【0015】さらに、本発明者らは種々の極薄酸化層の
厚みを持つFe−Si−B−C系、Fe−Si−B−C
(P、S)系の非晶質合金薄帯の極薄酸化層の厚みと鉄
損分離によって得たヒステリシス損失および渦電流損失
の関係を調査した。この中で本発明者らは、Fe基非晶
質薄帯が極薄酸化層と非晶質層の間にPおよびSの少な
くとも一種を含む偏析層を有する3層構造になると、極
薄酸化層のみの場合よりもさらに低鉄損が得られること
を新たに見出した。図3はその結果を示したものであ
る。Fe−Si−B−C(P、S)系についてはPおよ
びSを含む場合の結果を示した。Fe−Si−B−C系
の場合は、極薄酸化層の厚みの増加にともなって鉄損が
減少している。また、極薄酸化層厚みの増加にともなっ
てヒステリシス損失も減少している。しかし、渦電流損
失は殆んど変化がない。一方、Fe−Si−B−C
(P、S)系の場合は極薄酸化層の厚みの増加にともな
って鉄損が減少しているが、Fe−Si−B−C系の場
合よりも低鉄損を示している。また、極薄酸化層厚みの
増加にともなってヒステリシス損失も減少しているが、
Fe−Si−B−C系の場合よりもさらに低減してい
る。このヒステリシス損失の低減は、PおよびSの少な
くとも一種を含む偏析層が非晶質層と極薄酸化層の間に
形成されることによって、両者の界面を滑らかにして、
磁壁の移動をより容易にする結果によると推定される。
さらにFe−Si−B−C(P、S)系の場合は極薄酸
化層厚みの増加に伴なって渦電流損失も減少する傾向を
示す。この傾向は、上述の磁区観察の結果と良く一致し
ている。
【0016】本発明者らは種々の厚みを持つFe−Si
−B−C系、Fe−Si−B−C(P、S)系の非晶質
合金薄帯の極薄酸化層および極薄酸化層と非晶質層の間
にあるPおよびSの少なくとも一種を含む偏析層につい
て、その厚みと鉄損の関係をさらに詳細に調査した。そ
の結果、極薄酸化層の厚みが5nm以上20nm以下の
範囲で鉄損低減の効果が認められた。極薄酸化層が20
nmより厚くなってもそれ以上の鉄損低減の効果がみら
れなかった。従って、極薄酸化層の厚みは20nm以下
とした。また、極薄酸化層の厚みが5nm未満の場合も
鉄損低減の効果が認められなかった。これは極薄酸化層
の厚みが5nm未満の場合には薄帯表面に均一な極薄酸
化層を生成することが困難となり、磁区細分化が行われ
ないためと考えられる。従って、極薄酸化層の厚みは5
nm以上とした。磁区細分化の機構は、極薄酸化層によ
って生じる張力効果によるものと推定される。更に良好
な鉄損が得られる極薄酸化層の厚みは8nm以上14n
m以下の範囲であり、W13/50で0.10W/kg
以下の鉄損が得られる。また、PおよびSの少なくとも
一種を含む偏析層も、その厚みが0.2nm未満では鉄
損低減の効果が認められなかったため、PおよびSの少
なくとも一種を含む偏析層の厚みは0.2nm以上は必
要である。これらの偏析層の厚みは0.2nmから15
nm程度が好ましい。15nm超の厚みになっても余り
鉄損低減効果が期待できないからである。PおよびSの
少なくとも一種を含む偏析層がある3層構造の薄帯の場
合は、極薄酸化層の厚みが100nm程度まで鉄損低減
効果がみられる。
【0017】極薄酸化層は、必ずしも薄帯の両面に存在
しなくてもよく、少なくとも薄帯のどちらかの面に存在
すれば鉄損低減の効果が得られる。しかし、製造時に極
薄酸化層の制御がしやすいこと、また冷却基板に接触す
る面はエアーポケットがあり極薄酸化層が均一になりに
くいことから、少なくとも冷却基板に接触しない面に極
薄酸化層を有する方が望ましい。
【0018】本発明で好ましい薄帯の板厚は、10μm
以上100μm以下である。板厚が10μm未満では、
薄帯を安定して製造するのが困難なためであり、また、
板厚が100μmを超える場合も薄帯を安定して製造す
ることが難しく、さらに、薄帯が脆くなるためである。
さらに好ましくは、10μm以上70μm以下の板厚の
場合、薄帯の鋳造がより安定するため好ましい。薄帯幅
は特に制限されないが、20mm以上が好ましい。
【0019】本発明の薄帯の望ましい組成は、FeaS
ib Bc Cd 、ただし、a、b、cおよびdは原子%
で、70≦a≦86、1≦b≦19、7≦c≦20、
0.02≦d≦4、a+b+c+d=100、または上
記組成に重量%で0.0003%以上0.1%以下のP
またはSの少なくとも一種を含むものである。さらに好
ましくは、Pは重量%で0.003%以上0.1%以
下、Sは0.0003%以上0.01%以下である。薄
帯を鉄心に使用する場合、鉄心の飽和磁束密度は1.5
T以上の高い値にする必要がある。そのためにはFeの
含有量を70原子%以上にしなければならない。また、
Feの含有量が86原子%超になると非晶質の形成が困
難になって良好な薄帯特性が得られなくなる。従って、
Feを70原子%以上86原子%以下にする。
【0020】SiおよびBは非晶質形成能および熱安定
性を向上させるためのものである。Siが1原子%未
満、Bが7原子%未満では非晶質が安定して形成され
ず、一方、Siが19原子%超、Bが20原子%超とし
ても原料コストが高くなるだけで、非晶質形成能および
熱的安定性の向上は認められない。従って、Siは1原
子%以上19原子%以下、Bは7原子%以上20原子%
以下が好ましい。Cは薄帯の鋳造性向上に効果がある元
素である。Cを含有させることによって、溶湯と冷却基
板の濡性が向上して良好な薄帯を形成することができ
る。0.02原子%未満ではこの効果が得られない。ま
た、Cを4原子%超としてもこの効果の向上は認められ
ない。従って、Cを0.02原子%以上4原子%以下に
した。更なる磁気特性の安定化を図るには、Feを77
原子%以上83原子%以下、Siを2原子%以上9原子
%以下、Bを11原子%以上17原子%以下にするのが
好ましい。
【0021】好ましい極薄酸化層は、Fe系、Si系、
B系の酸化物、あるいは、それらの極薄複合酸化物であ
る。これらの極薄酸化物が、室温以上の高温で薄帯表面
に形成されることによって、非晶質合金薄帯に最適な張
力を生じるものと考えられる。中でも、Fe系、Si系
の酸化物を主体とすることがより好ましい。本発明の薄
帯は、例えばFe80.5Si6.5 121 (原子%)、あ
るいは、Fe80.5Si2.5 161 (原子%)に、重量
%で0.05%のPを添加した組成の合金溶湯を雰囲気制御
が可能なチャンバーを持つ単ロール装置を用い、チャン
バー内の酸素濃度を制御することによって製造すること
ができる。同様に雰囲気制御が可能なチャンバーを持つ
双ロール装置、ドラムの内壁を使う遠心急冷装置、エン
ドレスタイプのベルトを使う装置によっても製造するこ
とができる。また、大気鋳造装置で、薄帯の板厚と剥離
温度を厳密に制御する方法、あるいは、ノズル近傍の雰
囲気を制御することによっても製造することができる。
【0022】極薄酸化層の厚みは例えばGDS(グロー
放電発光分光法)を用いた表面解析方法によって、迅速
に計測できる。
【0023】
【実施例】以下の実施例に基づき、本発明をさらに説明
する。 (実施例1)母材は合金組成が原子%でFe80.5Si
2.5 161 原子%に配合されたものを用いた。この母
合金で雰囲気制御が可能なチャンバー内に外径が300
mmのCu製冷却ロールを持つ単ロール装置を用い、チ
ャンバー内の酸素濃度を少量ずつ変化させ、種々の極薄
酸化層の厚みを持つ薄帯を製造した。薄帯の幅は25m
mである。極薄酸化層の厚みはGDS(グロー放電発光
分光法、スパッタ速度50nm/sec)によって得ら
れた各元素の濃度プロファイルから求めた。図4にその
例を示す。酸素ピークと重なる位置にFe,Si,Bの
ピークが観察されることから、Fe系、Si系、および
B系の酸化物を含む極薄酸化層であることが分かる。
【0024】これらの薄帯を360℃で1時間、窒素雰
囲気中で磁場中焼鈍した後、SST(Single S
trip Tester)で鉄損を測定した。極薄酸化
層の厚みは焼鈍の前後で殆んど変化がなかった。結果を
表1に示す。表1に示すように、極薄酸化層厚みが5n
m未満ではW13/50の鉄損が0.135W/kg以
上であるが、少なくとも薄帯表面のいずれかの極薄酸化
層が5nmを越えて極薄酸化層が厚くなるに伴って鉄損
は減少し、10nm近傍では0.10W/kg程度まで
鉄損が低減する。しかし、さらに極薄酸化層の厚みが増
すと鉄損は増加し、20nmを越えると再び0.135
W/kg以上の鉄損になる。この結果から解るように、
厚みが5nm以上20nm以下の極薄酸化層が、鉄損を
低減させる効果をもつことは明らかである。
【0025】また、表1に示したNo.2−aはNo.
2の薄帯の自由面にマスキングをした後エッチングを施
し、ロール面の極薄酸化層を除去したものであり、N
o.2−bはNo.2の薄帯のロール面にマスキングを
し、自由面の極薄酸化層を除去したものである。No.
2、No.2−aおよびNo.2−bの鉄損は殆んど変
化がない。この結果から明らかなように、極薄酸化層は
薄帯の少なくともどちらかの表面にあれば良いことがわ
かる。
【0026】
【表1】
【0027】(実施例2)実施例1で用いた合金組成が
Fe80.5Si2.5 161 原子%に配合された母材に、
P0.01〜0.05重量%の範囲のP、0.007重
量%のSを単独あるいは複合して添加し、実施例1と同
様に薄帯を製造した。偏析層の厚みはP量、および薄帯
の冷却速度を変えて変化させた。得られた薄帯のGDS
の各元素の濃度プロファイルのうちP、Sを複合添加し
た例を図4に示す。この図5は図4のプロファイルとは
異なり、酸素ピークの右側(薄帯内面方向)にPおよび
Sのピークが観察される。この事実は極薄酸化層と非晶
質層の間にPおよびSの偏析層が存在し、3層構造にな
っていることを意味している。また酸素ピークと重なる
位置にFe、Si、Bのピークが観察されることから、
Fe系、Si系およびB系の酸化物を含む極薄酸化層で
あることが分かる。
【0028】これらの薄帯を実施例1と同様に熱処理
し、SSTで鉄損を測定した。結果を表2に示す。P,
S偏析層の厚みが0.2nm未満ではW13/50の鉄
損が0.135W/kg以上であるが、0.2nm以上
にP,S偏析層が厚くなるに伴って鉄損は減少する。偏
析層の厚みが4〜12nmの範囲では0.10W/kg
以下の低鉄損を示す。この後偏析層の厚みが増すと鉄損
は増加するが、15nm程度までは0.135W/kg
以下の鉄損を示す。この時の極薄酸化層の厚みは26n
mであり、極薄酸化層のみの場合に比べて低鉄損を示す
極薄酸化層厚みの範囲が広くなっていることが分かる。
【0029】このように、極薄酸化層と非晶質層の間に
PおよびSの偏析層を持つ3層構造の薄帯において、厚
みが0.2nm以上のPおよびS偏析層が、鉄損を低減
させる効果をもつことは明らかである。また、実施例1
同様に、表2中のNo.25−aはNo.25の薄帯の
自由面にマスキングをした後エッチングを施し、ロール
面の極薄酸化層とPおよびS偏析層を除去したものであ
り、No.25−bはNo.25の薄帯のロール面にマ
スキングをし、自由面の極薄酸化層とPおよびS偏析層
を除去したものである。表2の結果から分かるように、
No.25、No.25−aおよびNo.25−bの鉄
損はほとんど変化がなく、極薄酸化層とPおよびS偏析
層は薄帯の少なくともどちらかの表面にあれば良いこと
がわかる。
【0030】
【表2】
【0031】(実施例3)実施例1および実施例2で用
いた母材を用い、外径600mmのCu製冷却ロールを
持つ単ロール装置を使用し、大気中で薄帯の製造を行っ
た。シングルおよびマルチスリット有するノズルを用い
種々の板厚の薄帯を製造した。製造の際、薄帯の剥離位
置を変え薄帯の剥離温度を変えることで極薄酸化層の厚
みを制御した。薄帯の板幅は25mmであった。得られ
た薄帯の極薄酸化層とPおよびS偏析層の厚みをGDS
で調査した。また、GDSの結果から極薄酸化層はFe
系,Si系,B系の酸化物を含む酸化層であった。得ら
れた薄帯を実施例1および実施例2と同様に熱処理し、
SSTで鉄損を測定した。結果を表3に示す。表3に示
すように、板厚が10μm〜100μmの広い板厚範囲
でW13/50が0.135W/kg以下の低鉄損が得
られていることが分かり、また比較のために製造したN
o.41の薄帯は薄帯全体に無数の穴があき、また、N
o.51の薄帯は脆く、安定製造が困難であった。
【0032】
【表3】
【0033】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の極薄酸化層
を有する低鉄損Fe基非晶質合金薄帯、または、厚みが
制御された極薄酸化層の下部にPおよびSの少なくとも
一種を含む偏析層を有する低鉄損Fe基非晶質合金薄帯
によって,低鉄損薄帯の特性バラツキが改善されるとと
もに,安定製造が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】薄帯の磁区観察写真であり、(a)は極薄酸化
層厚みが5.8nmの場合で、W13/50が0.12
7W/kg、磁区幅が1.7mmである場合の磁区観察
写真、(b)は極薄酸化層厚みが7.0nmの場合で、
W13/50が0.097W/kg、磁区幅が1.3m
mである場合の磁区観察写真である。
【図2】薄帯の磁区観察写真であり、(a)は極薄酸化
層厚みが8.3nmの場合で、W13/50が0.08
0W/kg、磁区幅が0.8mmである場合の磁区観察
写真、(b)は極薄酸化層厚みが9.0nmの場合で、
W13/50が0.077W/kg、磁区幅が0.5m
mである場合の磁区観察写真である。
【図3】極薄酸化層の厚みと鉄損の関係を示した図であ
る。
【図4】GDS(グロー放電発光分光法)による元素濃
度プロファイルの例を示す図である。
【図5】母合金にPおよびSを添加して製造した非晶質
合金薄帯のGDSの元素濃度プロファイルの例を示す図
である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年5月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】(実施例2)実施例1で用いた合金組成が
Fe80.5Si2.5161 原子%に配合された母材に、
0.01〜0.05重量%の範囲のP、0.007重量
%のSを単独あるいは複合して添加し、実施例1と同様
に薄帯を製造した。偏析層の厚みはP量、および薄帯の
冷却速度を変えて変化させた。得られた薄帯のGDSの
各元素の濃度プロファイルのうちP、Sを複合添加した
例を図5に示す。この図5は図4のプロファイルとは異
なり、酸素ピークの右側(薄帯内面方向)にPおよびS
のピークが観察される。この事実は極薄酸化層と非晶質
層の間にPおよびSの偏析層が存在し、3層構造になっ
ていることを意味している。また酸素ピークと重なる位
置にFe、Si、Bのピークが観察されることから、F
e系、Si系およびB系の酸化物を含む極薄酸化層であ
ることが分かる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動する冷却基板上に、スロット状の開
    口部を有する注湯ノズルを介して溶融金属を噴出し、急
    冷凝固させて得られる急冷金属薄帯において、少なくと
    も片側の薄帯表面に厚みが5nm以上20nm以下の極
    薄酸化層を有することを特徴とするFe基非晶質合金薄
    帯。
  2. 【請求項2】 移動する冷却基板上に、スロット状の開
    口部を有する注湯ノズルを介して溶融金属を噴出し、急
    冷凝固させて得られる急冷金属薄帯において、少なくと
    も片側の薄帯表面に極薄酸化層を有し、さらに該酸化層
    の下部にPおよびSの少なくとも一種を含む偏析層を有
    することを特徴とするFe基非晶質合金薄帯。
  3. 【請求項3】 少なくとも冷却基板に接触しない側の薄
    帯表面に極薄酸化層を有することを特徴とする請求項1
    または2記載のFe基非晶質合金薄帯。
  4. 【請求項4】 PおよびSの少なくとも一種を含む偏析
    層の厚みが0.2nm以上であることを特徴とする請求
    項2または3記載のFe基非晶質合金薄帯。
  5. 【請求項5】 極薄酸化層がFe系、Si系、B系ある
    いはそれらの複合体から構成されることを特徴とする請
    求項1、2、3または4記載のFe基非晶質合金薄帯。
  6. 【請求項6】 薄帯の板厚が10μm以上100μm以
    下であることを特徴とする請求項1、2、3、4、また
    は5記載のFe基非晶質合金薄帯。
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