JP2000327960A - 水性修正液 - Google Patents

水性修正液

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JP2000327960A
JP2000327960A JP11178838A JP17883899A JP2000327960A JP 2000327960 A JP2000327960 A JP 2000327960A JP 11178838 A JP11178838 A JP 11178838A JP 17883899 A JP17883899 A JP 17883899A JP 2000327960 A JP2000327960 A JP 2000327960A
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Yuji Ishida
裕司 石田
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MARUJIYUU KASEI KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水性修正液として、特に刷毛ペン型塗布器に
用いた場合に、キャップの装着状態で刷毛が固まってし
まったり、内部の液通路が閉塞するようなことがなく、
キャップを外した状態である程度の時間放置しても、一
旦固まった刷毛が容易に復帰して支障なく再使用でき、
塗膜の乾燥性、塗膜強度、隠蔽力にも優れるものを提供
する。 【解決手段】 隠蔽性顔料と、エマルジョン樹脂と、水
溶性樹脂と、水とを必須成分とし、エマルジョン樹脂/
水溶性樹脂の固形分重量比が1/4〜2/1の範囲にあ
る水性修正液。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、紙面に表記され
た文字、記号、線、模様等を隠蔽消去するのに使用され
る水性修正液、特に刷毛ペン型塗布器に用いる場合に好
適な水性修正液に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に、修正液は、酸化チタンの如き
隠蔽性顔料と結合剤成分と溶媒とを主成分とする塗料形
態であり、溶媒に水を使用した水性タイプ、トルエンや
キシレンあるいは塩素系溶剤等を使用した油性タイプ、
パラフィン系やナフテン系等の貧溶剤を使用した共用タ
イプの3種に大別される。そして、現状では共用タイプ
のものが主流となっているが、環境衛生面からは有害な
有機溶媒を使用しない水性タイプのものが理想的であ
る。
【0003】従来の水性タイプの修正液では、結合剤成
分としてエマルジョン樹脂が用いられている。これは、
修正液の場合、紙面の表記を塗布にて隠蔽消去するが、
その修正塗膜の上に訂正文字等を書き込むのが普通であ
り、また修正後の書面を重ねることも多々あるため、校
正作業を迅速に行う上で修正塗膜の速乾性が要求される
という事情による。すなわち、溶媒として蒸発の遅い水
を使用し、しかも速乾性を確保するには、僅かの水の蒸
発によって再筆記に耐える塗膜を形成する必要があり、
そのためにエマルジョン樹脂を使用し、高濃度の液組成
で、且つ多少の水が残っていても強い塗膜を形成できる
ようにしている。
【0004】一方、修正液の塗布器として、従来より刷
毛塗り方式と流出塗布方式の二種のものが汎用されてい
る。刷毛塗り方式の塗布器は、修正液容器のキャップの
内側に塗布軸が突設され、この塗布軸の先端の刷毛に修
正液を含ませて紙面に塗布するようになっている。また
流出塗布方式の塗布器は、修正液容器の先端に設けた流
出孔の近傍内周を弁座とする弁機構を備え、該流出口か
ら突出した弁体の先端を紙面に押し付けて開弁させるこ
とにより、内部の修正液を流出させて塗布するものであ
り、弁体が軸状の塗布チップであるものと、球体(球
弁)であるものとが知られる。
【0005】しかるに、前者の刷毛塗り方式では、刷毛
に浸潤した液量分しか塗布できず、修正箇所が多かった
り広範囲にわたる場合には、何度も塗布軸を容器内に差
し込んで液を補給する必要があって操作的に煩わしく、
また塗布軸まで修正液に濡れるために手や周辺を汚し易
いという難点があった。一方、後者の流出塗布方式で
は、連続塗布が可能であるが、修正液を細い線状にしか
塗布できず、例えば書面の行単位で修正する場合等の広
幅の消去を行う際、塗布器を何度も往復させたり塗布チ
ップの先で塗り広げる必要があり、手間を要する上に修
正塗膜が厚く且つ不均一になり易く、塗膜表面に訂正文
字等を書き込んだり修正後の紙葉を重ねるに当たって、
塗膜の乾燥のために待つ時間が長くなると共に塗膜表面
の凹凸により筆記性も悪く、校正等の能率が悪化すると
いう問題があった。
【0006】そこで、近年において、刷毛塗り方式と流
出塗布方式の両方の長所を活かした修正液塗布器とし
て、弁機構付きの修正液容器の塗布先に毛束状の刷毛を
用いた所謂刷毛ペン型のものが検討されている。このよ
うな刷毛ペン型塗布器は、刷毛の毛束を根元側が内側で
保持された状態で先端の開口部より突出させ、その内奥
に弁機構を設けた構造であり、塗布器尾端側のノック部
の押圧操作等によって弁機構を開弁させ、液貯留部から
供給される液剤を内側から刷毛先に浸潤させて塗布する
ものであり、刷毛先の塗布面への押し付け度合によって
塗布幅を調整できるから、修正液塗布器に応用すれば細
部の修正から広幅の修正まで自在に行うことが可能とな
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな刷毛ペン型塗布器では、塗布先が前記の流出塗布方
式のように密閉型ではなく開放型となるから、前記の油
性タイプや共用タイプの修正液は乾燥性が強過ぎ、キャ
ップの装着状態でもすぐに刷毛が硬く固まってしまう
上、その根元部から内奥の弁座に至るまでの液通路も修
正液の固化物で簡単に閉塞し、内部の修正液を刷毛へ供
給できなくなるため、使用困難である。また、比較的に
乾燥の遅い水性タイプの修正液でも、従来の組成では、
塗布器のキャップを外した状態である程度の時間放置す
ると、やはり刷毛が固まってしまい、この固化状態が内
部からの修正液の補給を受けても解消されず、水や溶剤
によって刷毛を解きほぐさない限り再使用できないとい
う問題があった。
【0008】この発明は、上述の事情に鑑みて、特に刷
毛ペン型塗布器用の修正液として、キャップの装着状態
で刷毛が固まってしまったり、内部の液通路が閉塞する
ようなことがなく、且つキャップを外した状態である程
度の時間放置しても支障なく再使用できるものを提供す
ることを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明者は、上記目的
を達成するために、まず従来の水性タイプの修正液を刷
毛ペン型塗布器に用いた際、放置によって刷毛が固化し
て再使用不能となる原因を調べたところ、該修正液が既
述のように速乾性を付与するためにエマルジョン樹脂を
用いた水の少ない高濃度の液組成であることから、キャ
ップを外した状態である程度の時間が経過すると、刷毛
の表層部に含まれる修正液中の水分が蒸発し、エマルジ
ョンの樹脂粒子が互いに結着して連続層となった耐水性
の皮膜を形成し、この皮膜がもはや内側から補給される
修正液中の水によっては溶解しないために再使用できな
くなることが判明した。
【0010】そこで、上記の知見に基づいて更に綿密な
実験研究を重ねた結果、水性タイプの修正液の結合剤成
分としてエマルジョン樹脂と水溶性樹脂とを特定比率で
併用すれば、キャップを外した状態での放置によって刷
毛が一旦は固まっても、刷毛の内部までは固化が進まな
い上、再使用時の開弁操作にて容器内部から修正液が補
給されると、刷毛は固まっていた表面の皮膜が溶解して
容易にほぐれ、刷毛本来の良好な塗布性が得られ、しか
も塗布後に迅速に乾燥して再筆記に耐える強靱な塗膜が
形成されることを見出し、この発明をなすに至った。
【0011】すなわち、この発明の請求項1に係る水性
修正液は、隠蔽性顔料と、エマルジョン樹脂と、水溶性
樹脂と、水とを必須成分とし、エマルジョン樹脂/水溶
性樹脂の固形分重量比が1/4〜2/1の範囲にある構
成としたものである。
【0012】また、請求項2の発明は、上記請求項1の
水性修正液において、30〜70重量%の隠蔽性顔料
と、固形分換算0.5〜20重量%のエマルジョン樹脂
と、固形分換算2〜10重量%の水溶性樹脂と、水とを
必須成分として含む構成としている。更に、請求項3の
発明は、上記請求項1又は2の水性修正液において、水
溶性樹脂としてゼラチン又は/及び水溶性ポリエステル
樹脂を含む構成を採用している。
【0013】
【発明の実施の形態】この発明の水性修正液は、隠蔽性
顔料と、エマルジョン樹脂と、水溶性樹脂と、水とを必
須成分とするものであり、刷毛ペン型塗布器用として非
常に適した性状を備えている。すなわち、刷毛ペン型塗
布器は、既述のように、刷毛の毛束が塗布先の開口部よ
り突出され、その内奥に弁機構を備えており、塗布器尾
端側のノック部の押圧操作等によって弁機構を開弁さ
せ、液貯留部から供給される液剤を内側から刷毛に浸潤
させて塗布するものであるが、この発明の水性修正液を
用いれば、キャップを外した状態での放置によって刷毛
が固まった状態になっても、再使用時の開弁操作によっ
て固まっていた刷毛が容易にほぐれるため、この刷毛に
て修正液を紙面の修正箇所に塗布して支障なく隠蔽消去
できる。しかして、紙面に塗布された修正液は直ちに乾
燥して強靱な修正塗膜を形成するため、塗布後に余り間
を置くことなく、塗膜上に種々の筆記具による訂正文字
等の再筆記が可能になると共に、修正後の紙面上に他の
書面等を重ねることができる。
【0014】この発明の水性修正液が上記のように刷毛
ペン型塗布器用として優れた適性を示すのは、結合剤成
分としてエマルジョン樹脂と水溶性樹脂とを併用されて
いることに依拠している。すなわち、塗布器のキャップ
を外した状態で放置すると、その時間経過に伴って刷毛
の表面部では修正液中の水分が蒸発して皮膜を形成する
が、水溶性樹脂がエマルジョンの樹脂粒子及び隠蔽性顔
料の粒子の間に介在して耐水性の連続層を生じるのを妨
害するから、皮膜中の樹脂粒子(非水溶性)及び顔料粒
子は互いに独立した分散状態となっており、再使用時に
内側から補給される修正液の水分によって皮膜中の水溶
性樹脂が溶解するのに伴い、皮膜は簡単に崩壊消滅す
る。しかも、刷毛の表面に形成された前記皮膜が刷毛内
部からの水分の蒸発を防止する遮蔽膜として機能するた
め、刷毛は全体に硬く固化することなく内部が湿潤状態
に保持され、再使用時の開弁操作によって補給される修
正液が刷毛の表層部まで浸潤し易くなるから、固まって
いた刷毛は前記皮膜の消滅によって簡単にほぐれ、良好
な塗布性が得られる。
【0015】エマルジョン樹脂と水溶性樹脂の使用割合
は、前者/後者の固形分重量比で1/4〜2/1の範囲
に設定する必要がある。すなわち、エマルジョン樹脂の
割合が上記比率の範囲を越えると、固まった刷毛がほぐ
れた状態に復帰しにくくなり、この発明の所期する目的
を達成できない。また逆に、水溶性樹脂の割合が上記比
率の範囲を越えると、修正塗膜の乾燥が遅くなると共
に、その塗膜強度も弱くなり、修正液としての充分な性
能が得られない。
【0016】エマルジョン樹脂としては、水性エマルジ
ョンを構成するものであれば特に制約なく使用できる。
その具体例として、ポリビニルラテックス、ポリスチレ
ンラテックス、ポリエチレンラテックス、ポリ塩化ビニ
ルラテックス、ポリエステルラテックス、変性ポリエス
テルラテックス、アクリル系共重合ラテックス、酢酸ビ
ニル系共重合ラテックス、ポリイソブチレンラテック
ス、クロロプレンゴムラテックス、ポリブタジエンゴム
ラテックス、SBRラテックス、NBRラテックス、M
BRラテックス、IIRラテックス、天然ゴムラテック
ス等が挙げられ、これらは単独で用いる他、二種以上を
併用することも可能である。しかして、これらエマルジ
ョン樹脂の中でも、特にアクリル系共重合ラテックスは
強靱な修正塗膜を形成できることから最も好ましい。
【0017】このエマルジョン樹脂の配合量は、固形分
換算で修正液全量中の0.5〜20重量%を占める範囲
が好ましく、少な過ぎては修正塗膜の速乾性が得られ
ず、逆に多過ぎては刷毛表面部の皮膜の再溶解性が悪く
なり、固まった刷毛の復帰が困難になる。
【0018】水溶性樹脂の具体例としては、天然系樹脂
では、アラビアガム、トラガカントガム、グアーガム、
ローカストビーンガム、アルギン酸、カラギーナン、ゼ
ラチン、カゼイン、キサンタンガム、デキストラン、ウ
エランガム、ラムザンガム等が、半合成系樹脂では、メ
チルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシメチル
セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシ
プロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、デ
ンプングリコール酸ナトリウム、アルギン酸ナトリウ
ム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等が、合
成系樹脂では、水溶性ポリエステル樹脂、水溶性アクリ
ル樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリド
ン、ポリビニルメチルエーテル、カルボキシビニルポリ
マー、ポリエチレンオキサイド、酢酸ビニル−ビニルピ
ロリドン共重合体、メチルビニルエーテル−無水マレイ
ン酸共重合体等が、それぞれ挙げられる。
【0019】しかして、これらの水溶性樹脂は、単独で
用いる他、二種以上を併用することも可能であるが、修
正液の粘度及び粘性指数を左右する成分でもあるため、
刷毛ペン型塗布器用の水性修正液としての適度な粘度及
び粘性指数となるように、また併用するエマルジョン樹
脂及び隠蔽性顔料の分散性を阻害しないように、その使
用する種類と組み合わせ、使用量を適宜選択すべきであ
る。なお、この水溶性樹脂の修正液全量中の配合量は、
固形分換算で2〜10重量%の範囲が好ましく、少な過
ぎては充分な使用効果が得られず、逆に多過ぎては修正
塗膜の乾燥が遅くなると共に、その塗膜強度も弱くな
る。
【0020】なお、前記で例示した水溶性樹脂の中で
も、ゼラチン及び水溶性ポリエステル樹脂は、それ自体
の粘度が低い上に酸化チタンの分散性がよく、また水分
によって再溶解し易いという性状を有することから、特
に好適なものとして推奨される。すなわち、このゼラチ
ンを配合した修正液では、粘度が上昇しにくいためにそ
れだけ隠蔽性顔料の濃度、特に酸化チタンの濃度を高く
設定して隠蔽性を向上できると共に、固まった刷毛の復
帰がより容易になるという利点がある。
【0021】隠蔽性顔料には、酸化チタンや酸化亜鉛等
の隠蔽性の高い白色顔料を用いるが、特に酸化チタンが
好適である。しかして、酸化チタンはルチル型とアナタ
ーゼ型のいずれでもよく、その好適な市販品としては、
堺化学工業社製のタイトーンSR−1、同R−650、
同R−3L、同R−7E、同R−5N、同A−110、
同A−150、石原産業社製のタイペークR−580、
同R−560、同R−930、同A−100、同A−2
20、同CR−58、チタン工業社製のクロノスKR−
310、同KR−380、同KR−480、同KA−1
0、同KA−20、同KA−30、デュポン・ジャパン
・リミテッド社製のタイピュアR−900、同R−93
1、テイカ社製のチタニックスJR−300、同JR−
600A、同JR−800、同JR−801、ラポルテ
社製のルナRH−20、同RH−42、同SRE−33
6等が挙げられる。
【0022】このような隠蔽性顔料の使用量は、修正液
全量中の30〜70重量%を占める範囲が好ましく、少
な過ぎては充分な隠蔽力が得られず、逆に多過ぎては修
正液中での分散が困難になると共に、修正塗膜の表面が
ざらついて再筆記性が悪化することになる。
【0023】この発明の水性修正液は、前記した隠蔽性
顔料と、エマルジョン樹脂及び水溶性樹脂と、水とを必
須成分とするが、これら以外に必要に応じて他の種々の
添加剤成分を適宜配合できる。このような添加剤として
は、例えば再生紙や着色紙等の非白色紙面を修正対象と
する場合に修正塗膜の色調を合わせるための着色剤(染
料、有彩顔料)、硫酸バリウム、シリカ、炭酸カルシウ
ム等の体質顔料、修正液の分散安定性を向上させるため
の分散剤、防腐防黴剤等がある。しかして、水性修正液
では油性のものと比較して微生物が繁殖し易いため、防
腐防黴剤を1重量%以下の配合量で用いることが推奨さ
れる。この防腐防黴剤の具体例としては、1,2−ベン
ゾチアザリン−3−オン、ソルビン酸カリウム、安息香
酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム、デ
ヒドロ酢酸ナトリウム、ジヒドロ酢酸ナトリウム等が挙
げられる。
【0024】水性修正液を調製するには、上記各成分の
所要量を配合し、この配合物を例えばボールミル、サン
ドグラインダー、スピードラインミル、ロールミル等の
分散機を用いて混合分散すればよい。
【0025】この発明の水性修正液は、塗布先の刷毛の
形態、塗布器内の弁機構の構造、開弁手段等が種々異な
る各種の刷毛ペン型塗布器に好適に使用できる。例え
ば、刷毛の形態としては、合成繊維製の毛の束を揃えて
熱処理にて毛筆状に固めた筆穂型のものと、合成樹脂成
形物からなる座環に刷毛束を歯ブラシ状に植毛したもの
とがある。また、弁機構としては、弁座に対して弁体が
塗布先側へ押接して閉弁する構造と、逆に塗布器尾端側
へ押接して閉弁する構造があり、開弁機構についても尾
端側のノック方式、容器の蛇腹部を押圧する方式、容器
側面を押圧する方式等がある。
【0026】
【実施例】以下、この発明の実施例を比較例と対比して
具体的に説明する。なお、以下において部とあるのは重
量部を意味し、エマルジョン樹脂については固形分重量
を示している。
【0027】 実施例1 酸化チタン(テイカ社製チタニックスJR−801) …50部 アクリル系共重合ラテックス(ローム&ハース社製プライマルMV− 23LO) … 2部 ゼラチン(新田ゼラチン社製ゼラチンU) … 5部 水溶性アクリル樹脂(日本純薬社製ジュリマーAT−515) …1.5部 ヘキサメタリン酸ソーダ(分散剤) … 1部 1,2−ベンゾチアザリン−3−オン(防腐防黴剤:ゼネカ社製プロ キセルLV) … 1部 上記組成物に水を加えて全量を100部とし、これをボ
ールミルによって8時間混合分散させ、水性修正液を調
製した。
【0028】 実施例2 酸化チタン(堺化学工業社製タイトーンR−7E) …45部 硫酸バリウム(堺化学工業社製バリファインBF−20) … 5部 アクリル系共重合ラテックス(トウペ社製トアアクロンAC−1 7) … 2部 ゼラチン(新田ゼラチン社製ゼラチンH) … 5部 水溶性アクリル樹脂(日本純薬社製ジュリマーET−410) …1.5部 ヘキサメタリン酸ソーダ … 1部 1,2−ベンゾチアザリン−3−オン(前出:プロキセルLV) … 1部 上記組成物に水を加えて全量を100部とし、実施例1
と同様にして水性修正液を調製した。
【0029】 実施例3 酸化チタン(テイカ社製チタニックスJR−801) …65部 ポリエステルラテックス(高松油脂社製ペスレジンA−610)… 2部 ゼラチン(新田ゼラチン社:ゼラチンUDA) … 5部 水溶性アクリル樹脂(日本純薬社製ジュリマーET−530) …1.5部 ヘキサメタリン酸ソーダ … 1部 1,2−ベンゾチアザリン−3−オン(前出:プロキセルLV) … 1部 上記組成物に水を加えて全量を100部とし、実施例1
と同様にして水性修正液を調製した。
【0030】 実施例4 酸化チタン(ラポルテ社製ルナSRE−336) …53部 ポリエステルラテックス(高松油脂社製ペスレジンA−510) … 2部 水溶性ポリエステル樹脂(高松油脂社製NS−63P) …2.5部 水溶性アクリル樹脂(日本純薬社製ジュリマーET−530) …1.5部 ヘキサメタリン酸ソーダ … 1部 1,2−ベンゾチアザリン−3−オン(前出:プロキセルLV) … 1部 上記組成物に水を加えて全量を100部とし、実施例1
と同様にして水性修正液を調製した。
【0031】 比較例1 酸化チタン(前出:JR−801) …50部 アクリル系共重合ラテックス(前出:プライマルMV−23LO)…10部 ヘキサメタリン酸ソーダ … 1部 1,2−ベンゾチアザリン−3オン(前出:プロキセルLV) … 1部 上記組成物に水を加えて全量を100部とし、実施例1
と同様にして水性修正液を調製した。
【0032】 比較例2 酸化チタン(前出:タイトーンR−7E) …45部 硫酸バリウム(前出:バリファインBF−20) … 5部 アクリル系共重合ラテックス(前出:トアアクロンAC−17) … 7部 ゼラチン(前出:ゼラチンU) … 3部 ヘキサメタリン酸ソーダ … 1部 1,2−ベンゾチアザリン−3−オン(前出:プロキセルLV) … 1部 上記組成物に水を加えて全量を100部とし、実施例1
と同様にして水性修正液を調製した。
【0033】 比較例3 酸化チタン(前出:ルナSRE−336) …50部 ポリエステルラテックス(高松油脂社製ペスレジンA−610)…1.4部 ゼラチン(前出:ゼラチンU) … 7部 ヘキサメタリン酸ソーダ … 1部 1,2−ベンゾチアザリン−3−オン(前出:プロキセルLV) … 1部 上記組成物に水を加えて全量を100部とし、実施例1
と同様にして水性修正液を調製した。
【0034】 比較例4 酸化チタン(前出:JR−801) …50部 水溶性アクリル樹脂(日本純薬社製ジュリマーAT−515) … 8部 ヘキサメタリン酸ソーダ … 1部 1,2−ベンゾチアザリン−3−オン(前出:プロキセルLV) … 1部 上記組成物に水を加えて全量を100部とし、実施例1
と同様にして水性修正液を調製した。
【0035】以上の実施例及び比較例で調製した各水性
修正液と、市販品の水性修正液(丸十化成社製の水性刷
毛タイプ修正液塗布器W−400の内容物)について、
塗膜の乾燥性、刷毛の復帰性、塗膜強度、隠蔽力をそれ
ぞれ調べたところ、表1に示す結果が得られた。なお、
各項目の試験方法と評価は次のとおりである。
【0036】〔塗膜の乾燥性〕普通紙に水性修正液を5
0μm・6mmのフィルムアプリケーターにて塗布し、
この塗布面に0.5mmのボールペンにて筆記した際の
塗膜の破れが生じなくなった時点を乾燥完了として、塗
布直後から乾燥完了までの時間を調べ、次の3段階で評
価した。 ◎・・・3分未満に乾燥した。 ○・・・3分〜3.5分で乾燥した。 ×・・・3.5分でも乾燥しなかった。
【0037】〔刷毛の復帰性〕塗布先に筆穂型の刷毛を
備えた弁機構付きの刷毛ペン型塗布器(試作品)に水性
修正液を収容し、紙面に塗布後にキャップを外した状態
で24時間放置し、この放置後に開弁操作して内部の修
正液を刷毛に補給し、固まっていた刷毛を紙面に押し付
けて元のほぐれた状態に復帰するか否かを観察し、次の
ように評価した。 ◎・・・ただちに復帰した。 △・・・同じ操作を数回繰り返すことによって復帰し
た。 ×・・・同じ操作を何回も繰り返したが復帰しなかっ
た。
【0038】〔塗膜強度〕コピー用紙に水性修正液を5
0μm・6mmのフィルムアプリケーターにて塗布し、
完全乾燥後の塗膜面に0.5mmのボールペンにて普通
に筆記し、滑らかに筆記できた場合を○、ぺん先で塗膜
が彫り込まれてうまく筆記できない場合を×として評価
した。
【0039】〔隠蔽力〕水性修正液を水性刷毛タイプ修
正液塗布器(丸十化成社製のW−400)内に収容し、
その刷毛をしごかずに印刷紙面の文字部上に左から右へ
塗布し、その左端から3〜4cmの間における隠蔽性を
上記W−400用の修正液の場合と比較し、同等又はそ
れ以上である場合を○、劣る場合を×として評価した。
【0040】
【表1】
【0041】上表の結果から、この発明に係る水性修正
液は、刷毛ペン型塗布器に用いた場合の刷毛の復帰性、
塗膜の乾燥性、塗膜強度、隠蔽力のいずれにも優れるこ
とが判る。これに対し、結合剤成分としてエマルジョン
樹脂のみを用いた比較例1の水性修正液では、固まった
刷毛が復帰せず、またエマルジョン樹脂に対して水溶性
樹脂の割合が少な過ぎる比較例2の水性修正液でも、固
まった刷毛の復帰性が悪く、いずれの場合も刷毛ペン型
塗布器に使用困難であることが判る。一方、結合剤成分
として水溶性樹脂のみを用いた比較例3の水性修正液で
は、塗膜の乾燥性及び塗膜強度が不充分であるため、修
正液として劣ることが明らかである。
【0042】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、水性修正液と
して、特に刷毛ペン型塗布器に用いた場合に、キャップ
の装着状態で刷毛が固まってしまったり、内部の液通路
が閉塞するようなことがなく、しかもキャップを外した
状態である程度の時間放置しても、一旦固まった刷毛が
容易にほぐれた状態に復帰して支障なく再使用でき、ま
た塗膜の乾燥性、塗膜強度、隠蔽力のいずれにも優れる
ものが提供される。
【0043】請求項2及び3の発明によれば、上記の水
性修正液として、刷毛ペン型塗布器用としての適性によ
り優れたものが提供される。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 隠蔽性顔料と、エマルジョン樹脂と、水
    溶性樹脂と、水とを必須成分とし、エマルジョン樹脂/
    水溶性樹脂の固形分重量比が1/4〜2/1の範囲にあ
    る水性修正液。
  2. 【請求項2】 30〜70重量%の隠蔽性顔料と、固形
    分換算0.5〜20重量%のエマルジョン樹脂と、固形
    分換算2〜10重量%の水溶性樹脂と、水とを必須成分
    として含む請求項1に記載の水性修正液。
  3. 【請求項3】 水溶性樹脂としてゼラチン又は/及び水
    溶性ポリエステル樹脂を含む請求項1又は2に記載の水
    性修正液。
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