JP2000324865A - 振動モータ及び光ファイバースイッチ - Google Patents

振動モータ及び光ファイバースイッチ

Info

Publication number
JP2000324865A
JP2000324865A JP2000066708A JP2000066708A JP2000324865A JP 2000324865 A JP2000324865 A JP 2000324865A JP 2000066708 A JP2000066708 A JP 2000066708A JP 2000066708 A JP2000066708 A JP 2000066708A JP 2000324865 A JP2000324865 A JP 2000324865A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vibrator
relative motion
vibration
base member
optical fiber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000066708A
Other languages
English (en)
Inventor
Takatoshi Ashizawa
隆利 芦沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP2000066708A priority Critical patent/JP2000324865A/ja
Publication of JP2000324865A publication Critical patent/JP2000324865A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 異形モード縮退型の振動子を有する超音波モ
ータを駆動すると、ベース部材に発生する振動に起因し
て、騒音が発生したり駆動効率が低下する。 【解決手段】 励振した縦振動L1及び屈曲振動B4が
合成された楕円運動を駆動力取出部17a、17bにそ
れぞれ発生する振動子11と、相対運動部材12と、第
1のベース部材13と、加圧支持部材14と、第2のベ
ース部材15と、相対運動部材12と第2のベース部材
15との間に設けられた振動吸収部材16とを備える振
動モータである。振動吸収部材16により、振動子11
が発生した楕円運動によって相対運動部材12に生じる
振動が吸収される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、振動モータ及び光
ファイバースイッチに関する。具体的には、本発明は、
複数の異なる振動が合成された楕円運動を発生する振動
子を備える振動モータと、この振動モータを用いた光フ
ァイバースイッチとに関する。
【0002】
【従来の技術】二つの異なった振動を同時に発生させ
る、いわゆる異形モード縮退型の振動子を用いた振動モ
ータが、例えば「第5回電磁力関連のダイナミックスシ
ンポジウム講演論文集」の第393頁に、富川氏によっ
て開示されている。
【0003】図12は、この講演論文集により開示され
た振動子2を有する振動モータ1を示す斜視図である。
また、図13は、この振動子2の説明図であって、図1
3(A)は上面図、図13(B)は側面図、図13
(C)は振動子2に発生した二つの異なる振動L1、B
4の波形例を示す説明図である。
【0004】図12、図13(A)及び図13(B)に
示すように、振動子2は、弾性体3と、電気エネルギを
機械エネルギに変換する電気機械変換素子4(以下、
「圧電体」を例にとって説明する。)とを有する。
【0005】弾性体3は、発生する1次の縦振動L1及
び4次の屈曲振動B4それぞれの固有振動数がほぼ一致
するように、各部寸法が設定される。弾性体3の一方の
平面には複数の電極5a、5b、5g、5pを有する圧
電体4が接着されて装着される。また、弾性体3の他方
の平面には、突起状に二つの駆動力取出部3a、3bが
形成される。駆動力取出部3a、3bは、図13(C)
に示すように、振動子2の長手方向に関して、発生する
屈曲振動B4の4つの腹位置l1 、l2 、l3及びl4
のうちの外側の腹位置l1 、l4 に一致する位置に配置
される。
【0006】そして、振動子2は、相対運動部材6に加
圧接触して、配置される。電極5a、5bに、位相が約
(π/2)ずれた高周波の駆動電圧VA 、VB をそれぞ
れ印加する。すると、弾性体3には、図13(C)に示
すように、振動子2の長手方向へ振動する1次の縦振動
L1と、振動子2の厚さ方向へ振動する4次の屈曲振動
B4とが同時に発生する。弾性体3に発生した縦振動L
1と屈曲振動B4とは合成されて、駆動力取出部3a、
3bそれぞれの底面に、楕円状に周期的に変位する振動
(本明細書では「楕円運動」という。)が発生する。こ
れにより、振動子2は、駆動力取出部3a、3bに加圧
接触された相対運動部材6との間で、図12における両
矢印方向へ直線的な相対運動を発生する。
【0007】このように、この異形モード縮退型の振動
子2では、振動子2に発生する縦振動L1を駆動方向へ
の推進力として利用する。また、屈曲振動B4により縦
振動L1を相対運動部材6へ断続的に伝播する機能(以
下、本明細書では「クラッチ機能」という。)が奏され
る。これにより、振動子2と相対運動部材3との間で一
方向への直線的な相対運動が発生する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、本発明者は、
この振動モータ1の駆動時に、意外にも、ベース部材7
がその固有振動数で振動し、異音が発生することを知見
した。異音の発生は、静粛性を大きな特徴の一つとする
振動モータにとっては、極めて重要な課題である。
【0009】また、ベース部材7に振動が発生すると、
これに伴って相対運動部材6も振動するため、相対運動
部材6と振動子2の駆動力取出部3a、3bとの接触状
態が悪くなる。このため、クラッチ機能が阻害されて駆
動効率が低下し、駆動性能が悪化してしまう。
【0010】本発明の目的は、異形モード縮退型の振動
子を有する振動モータを駆動する際に、ベース部材に発
生する振動に起因した異音の発生や駆動効率の低下をと
もに防止することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は、ベース部材
7が振動する原因について、以下の知見を得た。すなわ
ち、この異形モード縮退型の振動子2では、上述したク
ラッチ機能により、相対運動部材6は、振動子2の駆動
力取出部3a、3bによって常に叩かれる状態にある。
相対運動部材6が駆動力取出部3a、3bによって叩か
れると、相対運動部材6には打撃に伴って振動が発生す
る。この振動は、相対運動部材6からベース部材7に伝
達されるため、一般的に小さな固有振動数を有するベー
ス部材7は、自身の固有振動数で振動する。
【0012】本発明は、ベース部材と相対運動部材との
間に振動吸収部材を介在させることにより、相対運動部
材の振動を吸収でき、これにより、ベース部材の振動を
解消できるために騒音の発生や駆動効率の低下を、いず
れも確実に防止できるとの新規かつ重要な知見に基づく
ものである。
【0013】請求項1の発明では、駆動力取出部を有
し、励振した複数の異なる振動が合成された楕円運動を
駆動力取出部に発生する振動子と、駆動力取出部に加圧
接触し、振動子との間で相対運動を発生する相対運動部
材と、第1のベース部材と、第1のベース部材と振動子
との間に固定されて振動子を相対運動部材に加圧接触さ
せるための加圧支持部材と、相対運動部材を支持するた
めの第2のベース部材と、第1のベース部材と加圧支持
部材との間、加圧支持部材と振動子との間、及び相対運
動部材と第2のベース部材との間のうちの少なくとも一
か所に設けられて、振動子が発生した楕円運動によって
相対運動部材及び加圧支持部材の少なくとも一方に生じ
る振動を吸収するための振動吸収部材とを備えることを
特徴とする振動モータを提供する。
【0014】請求項2の発明では、駆動力取出部を有
し、励振した複数の異なる振動が合成された楕円運動を
駆動力取出部に発生する振動子と、駆動力取出部に加圧
接触し、振動子との間で相対運動を発生する相対運動部
材と、振動子を相対運動部材に加圧接触させるための加
圧支持部材と、相対運動部材及び加圧支持部材を支持す
るベース部材と、ベース部材と相対運動部材及び加圧支
持部材の少なくとも一方との間、及び振動子と加圧支持
部材との間のうちの少なくとも一か所に設けられて、振
動子が発生した楕円運動によって相対運動部材及び加圧
支持部材の少なくとも一方に生じる振動を吸収するため
の振動吸収部材とを備えることを特徴とする振動モータ
を提供する。
【0015】請求項3の発明は、請求項1又は請求項2
に記載された振動モータにおいて、複数の異なる振動の
うちの少なくとも一つが、加圧支持部材が加圧力を発生
する方向と略平行な方向へ振動することを特徴とする。
【0016】請求項4の発明は、請求項1から請求項3
までのいずれか1項に記載された振動モータにおいて、
振動子が駆動力取出部を複数有し、複数の駆動力取出部
にそれぞれ発生する楕円運動の位相が、互いに異なるこ
とを特徴とする。
【0017】請求項5の発明は、請求項1から請求項4
までのいずれか1項に記載された振動モータにおいて、
駆動力取出部の硬度が、ロックウェルMスケールで75
以上であることを特徴とする。
【0018】請求項6の発明は、請求項1から請求項5
までのいずれか1項に記載された振動モータにおいて、
振動吸収部材が、第1のベース部材、第2のベース部
材、ベース部材、振動子及び相対運動部材の少なくとも
一つに接合されることを特徴とする。
【0019】請求項7の発明では、硬度がロックウェル
Mスケールで75以上である駆動力取出部を有し、励振
した複数の異なる振動が合成された楕円運動を駆動力取
出部に発生する振動子と、駆動力取出部に加圧接触さ
れ、振動子との間で相対運動を発生する相対運動部材
と、振動子及び相対運動部材の少なくともどちらか一方
を支持するベース部材と、ベース部材と振動子との間、
及び相対運動部材とベース部材との間のうちの少なくと
も一カ所に設けられ、振動子により生じる振動を吸収す
るための振動吸収部材とを備えることを特徴とする振動
モータを提供する。
【0020】請求項8の発明では、請求項7に記載され
た振動モータと、請求項7に記載されたベース部材に固
定された少なくとも一つの第1の光ファイバと、ベース
部材に対して振動子とともに相対的に移動する部分に固
定された少なくとも一つの第2の光ファイバとを備え、
第1の光ファイバと第2の光ファイバとを相対的に移動
させて、第1の光ファイバと第2の光ファイバとを光学
的に接続又は切断することを特徴とする光ファイバース
イッチを提供する。
【0021】請求項9の発明では、硬度がロックウェル
Mスケールで75以上である駆動力取出部を有し、励振
した複数の異なる振動が合成された楕円運動を駆動力取
出部に発生する振動子と、駆動力取出部に加圧接触さ
れ、振動子との間で相対運動を発生する相対運動部材
と、振動子を支持固定するベース部材と、ベース部材と
振動子との間に設けられ、振動子を相対運動部材に加圧
接触させるための付勢力を与える加圧支持部材と、加圧
支持部材と振動子との間に設けられ、振動子により生じ
る振動、具体的には、振動子が発生した楕円運動によっ
て相対運動部材及び加圧支持部材のうちの少なくとも一
方に生じる振動を吸収するための振動吸収部材とを備え
ることを特徴とする振動モータを提供する。
【0022】さらに、請求項10の発明では、請求項9
に記載された振動モータと、振動子とともに相対運動部
材に対して相対的に移動する部分に固定された少なくと
も一つの第1の光ファイバと、相対運動部材とともに振
動子に対して相対的に移動する部分に固定された少なく
とも一つの第2の光ファイバとを備え、第1の光ファイ
バと第2の光ファイバとを相対的に移動させて、第1の
光ファイバと第2の光ファイバとを光学的に接続又は切
断することを特徴とする光ファイバースイッチを提供す
る。
【0023】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)以下、本発明に
かかる振動モータの実施形態を、添付図面を参照しなが
ら詳細に説明する。なお、以降の実施形態の説明では、
振動モータが超音波の振動域を利用した超音波モータで
ある場合を、例にとる。
【0024】図1は、第1実施形態の超音波モータ10
を、一部を簡略化するとともに透視状態で示す斜視図で
ある。図2は、この超音波モータ10の上面図である。
図3は、図2におけるA矢視図である。さらに、図4
は、図2におけるB矢視図であって、一部破断した状態
で示す。
【0025】図1〜図4に示すように、本実施形態の超
音波モータ10は、振動子11と、相対運動部材12
と、第1のベース部材13と、加圧支持部材14と、第
2のベース部材15と、振動吸収部材16とを備える。
以下、これらの構成要素について順次説明する。
【0026】〔振動子11〕図5は、本実施形態で用い
る振動子11の構成を示す斜視図である。また、図6は
振動子11に発生する二つの異なる振動L1、B4の波
形例を示す説明図である。
【0027】図1〜図6に示すように、本実施形態で用
いる振動子11は、弾性体17と、弾性体17の一方の
平面に装着された圧電体18とを備える。弾性体17
は、鉄鋼、ステンレス鋼、リン青銅又はエリンバー材等
といった共振先鋭度が大きな金属材料により構成される
ことが望ましく、その形状は矩形平板状である。また、
弾性体17の各部の寸法は、発生する1次の縦振動L1
及び4次の屈曲振動B4それぞれの固有振動数が略一致
するように、設定される。
【0028】弾性体17の一方の平面には、後述する圧
電体18が例えば接着により装着される。また、弾性体
17の他方の平面には、弾性体17の幅方向に2本の溝
部が相対運動方向(図3における左右方向)に関して所
定距離だけ離れて設けられる。これらの溝部に、横断面
形状が矩形である角棒型の摺動部材が嵌め込まれて装着
されている。そして、摺動部材の一部は弾性体17から
突出している。摺動部材を構成する主成分である高分子
材は、PTFE、ポリイミド樹脂、ポリアセタール、P
PS、PEEK等の高分子材が例示される。
【0029】そして、この摺動部材が駆動力取出部17
a、17bとして機能する。したがって、弾性体17
は、これら摺動部材からなる駆動力取出部17a、17
bを介して相対運動部材12に加圧接触する。
【0030】本実施形態では、駆動力取出部17a、1
7bに発生する楕円運動を確実に相対運動部材12に伝
達して充分な起動推力を確保するため、駆動力取出部1
7a、17bの硬度を、ロックウェルMスケールで75
に設定した。
【0031】図4に示すように、駆動力取出部17a
は、振動子11の幅方向に2つに分割され、分割された
それぞれが振動子11の幅方向の端部に配置される。し
たがって、本実施形態では、駆動力取出部17aは、2
個の摺動材17a、17a’により構成される。また、
同様に駆動力取出部17bも、2個の摺動材17b、1
7b’により構成される。
【0032】これらの駆動力取出部17a、17a’、
17b、17b’は、図6に示すように、弾性体17に
発生する4次の屈曲振動B4の4つの腹位置l1 〜l4
のうちの外側に位置する腹位置l1 、l4 に一致する位
置に設けられる。なお、駆動力取出部17a、17b
は、屈曲振動B4の腹位置l1 、l4 に正確に一致する
位置に設けられる必要はなく、この腹位置の近傍に設け
られていてもよい。
【0033】圧電体18は、本実施形態ではPZT(チ
タンジルコン酸鉛)からなる1枚の薄板状の圧電素子に
より構成される。この圧電体18には、図5に示すよう
に、A相の駆動信号が入力される入力領域18a、18
cと、A相の駆動信号とは位相が約(π/2)ずれたB
相の駆動信号が入力される入力領域18b、18dとが
形成される。各入力領域18a〜18dは、図6に示す
ように、弾性体18に発生する屈曲振動B4の5つの節
位置n1 〜n5 により区画された4つの領域に連続して
形成される。すなわち、駆動信号の入力により変形する
各入力領域18a〜18dが、いずれも、不動点である
節位置n1 〜n5 を跨がない。そのため、入力領域18
a〜18dの変形が節位置n1 〜n5 によって抑制され
ることがない。これにより、各入力領域18a〜18d
に入力された電気エネルギを最大の効率で弾性体17の
変形、すなわち機械エネルギに変換することができる。
【0034】また、屈曲振動B4の節位置n2 、n4
は、振動子11が発生する縦振動L1により電気エネル
ギを出力する検出領域18p、18p’が設けられる。
これにより、振動子11が発生する縦振動L1の振動状
態がモニタされる。
【0035】図1〜図4では図面の煩雑化を防ぐために
省略してあるが、各入力領域18a〜18dと各検出領
域18p、18p’とは、それぞれの表面を、銀電極1
9a〜19d、19p、19p’により覆われる。これ
により、各入力領域18a〜18dに独立して駆動信号
を入力したり、各検出領域18p、18p’から独立し
て検出信号を出力することができる。
【0036】各銀電極19a〜19d、19p、19
p’には、電気エネルギの授受を行うためのリード線
(図示しない。)が半田付けされて接続されている。な
お、本実施形態では、図5及び図6に示すように、振動
子11は、その平面の中央部を中心として点対称となる
ように、形成される。これにより、駆動力取出部17
a、17bに発生する楕円運動をほぼ同じ形状とするこ
とができ、相対運動方向の反転に伴う駆動差が殆ど解消
される。
【0037】図示しない駆動装置の発振器から、振動子
11の縦振動L1及び屈曲振動B4それぞれに相当する
周波数の信号が、出力される。発振器からの出力は分岐
して、一方の出力は増幅機によって増幅された後に、A
相の駆動信号として入力領域18a、18cの銀電極1
9a、19cへ入力される。また、分岐した他方の出力
は、移相器によってA相の駆動信号とは(π/2)位相
をずらしてB相の駆動信号とした後に、増幅器を介して
入力領域18b、18dの銀電極19b、19dへ入力
される。
【0038】検出領域18p、18p’からの出力電圧
は、駆動装置の制御回路に入力される。制御回路は、予
め設定されていた基準電圧と各検出領域18p、18
p’からの出力電圧とを比較して、検出領域18p、1
8p’からの出力電圧のほうが小さいときには周波数を
低くするように、発振器を制御する。一方、制御回路
は、検出領域18p、18p’からの出力電圧のほうが
大きいときには周波数を高くするように、発振器を制御
する。これにより、振動子11の振動振幅が所定の大き
さに維持される。
【0039】このようにして、圧電体18の入力領域1
8a、18cに、縦振動L1及び屈曲振動B4それぞれ
の固有振動数に一致した周波数を有するA相の駆動信号
を入力する。また、入力領域18b、18dにはA相の
駆動信号とは(π/2)の位相差を有するB相の駆動信
号を入力する。すると、図6に示すように、弾性体17
には、相対運動方向(図5における両矢印方向)へ振動
する1次の縦振動L1と、この相対運動方向に直交する
上下方向へ振動する4次の屈曲振動B4とが同時に発生
する。この屈曲振動B4の振動方向は、後述する加圧支
持部材14が加圧力を発生する方向と略平行な方向であ
る。
【0040】縦振動L1と屈曲振動B4とは合成され
て、駆動力取出部17a、17a’と駆動力取出部17
b、17b’とには、互いの位相がπずれた楕円運動
が、それぞれ発生する。
【0041】なお、相対運動方向を逆向きにするには、
B相の駆動信号が、A相の駆動信号に対して(−π/
2)の位相差を有するように設定すればよい。◇本実施
形態では、振動子11は以上のように構成される。
【0042】〔相対運動部材12〕図1〜図4に示すよ
うに、相対運動部材12は、振動子11の駆動力取出部
17a、17a’と駆動力取出部17b、17b’とに
適当な加圧力で加圧接触して配置される。
【0043】本実施形態では、相対運動部材12とし
て、長板状のレールを用いた。この相対運動部材12
は、ステンレス鋼、銅合金又はアルミニウム合金等から
なっており、後述する振動吸収部材16を介して、同じ
く後述する第2のベース部材15に固定されて支持され
る。
【0044】これにより、振動子11を起動すると、振
動子11は、駆動力取出部17a、17a’と駆動力取
出部17b、17b’とに互いの位相がπだけずれてそ
れぞれ発生した楕円運動によって、第2のベース部材1
5に固定された相対運動部材12上を直線的に走行す
る。◇本実施形態では、相対運動部材12は、以上のよ
うに構成される。
【0045】〔加圧支持部材14〕本実施形態では、加
圧支持部材14により、振動子11を相対運動部材12
に加圧接触させる。
【0046】この加圧支持部材14は、加圧力を発生す
る加圧部材20と、加圧部材20が発生する加圧力を伝
達される加圧受部材21とを有する。本実施形態では、
加圧部材20としてコイルバネを用いたが、皿バネや板
バネ等の他の加圧部材であってもよい。コイルバネ20
のばね定数や寸法は、振動子11と相対運動部材12と
の間に設定する加圧力に基づいて、適宜設定される。
【0047】加圧受部材21は、コイルバネ20と振動
子11との間に配置される。加圧受部材21は、矩形平
板形状を有し、その両端には加圧部21a、21bが、
振動子11側へ突出して設けられる。加圧部21a、2
1bは、コイルバネ20が発生するばね力により、振動
子11の上面に当接する。加圧部21a、21bの形成
位置は、振動子11に発生する4次の屈曲振動B4の節
位置n2 、n4 にそれぞれ一致する位置である。これに
より、加圧部21a、21bが振動子11に当接するこ
とによる振動減衰が防止される。なお、図示していない
が、加圧部21a、21bは、銀電極19a〜19d、
19p、19p’とリード線との半田付けによる盛り上
がり部との干渉を回避できる形状に加工してある。
【0048】また、加圧受部材21の長手方向中央の両
端側には、貫通孔が形成される。これらの貫通孔に支持
ピン22a、22bが締りばめで嵌合されている。そし
て、貫通孔を貫通した支持ピン22a、22bは、一部
振動子11を拘束している。支持ピン22a、22b
は、弾性体17の長手方向中央の両端側に形成された半
円状の貫通部に、隙間を有して緩く嵌合する。これによ
り、加圧受部材21は、振動子11を相対運動方向につ
いて拘束及び位置決めするとともに、振動子11に所望
の加圧力を与えることができる。
【0049】本実施形態では、加圧支持部材14は、以
上のように構成される。 〔第1のベース部材13〕本実施形態では、加圧支持部
材14は、第1のベース部材13に収容されて支持され
る。
【0050】第1のベース部材13は、直方体型の外形
を有する中空の収容部23と、直方体状の外形を有する
中実の重り部24とを有する。収容部23と重り部24
とは、図1及び図4に示すように、階段状に互いに固定
されている。重り部24は、振動子11、加圧支持部材
14及び第1のベース部材13により構成される走行系
の重心位置を下げて、走行時の安定性を向上する機能を
有する。
【0051】収容部23の上部には、蓋23aが装着さ
れる。蓋23aの内面側には、円筒状のコイルバネ収容
部23bが形成される。このコイルバネ収容部23bに
コイルバネ20が収容される。
【0052】収容部23の相対運動方向の両端には、下
方へ向けた突設部25a、25bが設けられる。加圧受
部材21の加圧部21a、21bの外面が、収容部23
の突設部25a、25bの内面に拘束されることによ
り、収容部23は、加圧受部材21を、相対運動方向に
拘束しながら支持する。
【0053】このようにして、コイルバネ20の一端は
蓋23aの内面に当接し、他端は加圧受部材21の上面
に当接する。これにより、コイルバネ20はばね力を発
生し、加圧受部材21を振動子11側へ付勢する。
【0054】重り部24の底面には、ガイド26が固定
される。ガイド26は、相対運動方向と平行な方向へ設
けられたレール27に案内されて、直線状に走行する。
本実施形態では、第1のベース部材13は、以上のよう
に構成される。
【0055】〔第2のベース部材15〕第2のベース部
材15は、相対運動部材12とレール27とを搭載して
支持する。本実施形態では、第2のベース部材15とし
て、ステンレス鋼、銅合金又はアルミニウム合金等から
なる平板を用いた。
【0056】相対運動部材12は、後述する振動吸収材
16を介して第2のベース部材15に固定され、レール
27は直接第2のベース部材15に固定される。本実施
形態では、第2のベース部材15は、以上のように構成
される。
【0057】〔振動吸収部材16〕本実施形態では、振
動吸収部材16が、相対運動部材12と第2のベース部
材15との間に配置される。
【0058】振動吸収部材16は、振動子11が発生し
た楕円運動によって相対運動部材12に生じる振動を吸
収できる部材であればよく、本実施形態ではブチルゴム
製の薄板材を用いた。ブチルゴム製の薄板材以外として
は、例えば、鉛製の薄板材を用いることが例示される。
【0059】振動吸収部材16は、相対運動部材12と
第2のベース部材15との間に挟まれた状態で設置され
ることによっても、相対運動部材12に生じる振動を吸
収できる。しかし、本実施形態では、振動吸収部材16
を、相対運動部材12及び第2のベース部材15のいず
れにも、その全面で接着剤による接合した。これによ
り、相対運動部材12と第2のベース部材15との間に
空気層が存在しなくなるため、振動吸収部材16による
相対運動部材12の振動吸収効果がいっそう高まる。
【0060】本実施形態では、振動吸収部材16は、以
上のように構成される。次に、本実施形態の超音波モー
タ10の動作を説明する。図示しない駆動装置から、A
相の駆動信号を振動子11の入力領域18a、18cへ
入力するとともに、A相の駆動信号とは(π/2)位相
がずれたB相の駆動信号を振動子11の入力領域18
b、18dへ入力する。
【0061】すると、図6に示すように、弾性体17に
は、相対運動方向(図5における両矢印方向)へ振動す
る1次の縦振動L1と、この相対運動方向に直交する方
向へ振動する4次の屈曲振動B4とが同時に発生する。
そして、発生した縦振動L1と屈曲振動B4とは合成さ
れ、駆動力取出部17a、17bには、互いの位相がπ
ずれた楕円運動が発生する。
【0062】このため、振動子11は、相対運動部材1
2の長手方向の一方向へ直線的に移動する。振動子11
の移動に伴って、振動子11及び加圧支持部材14を収
容する第1のベース部材13も、レール27に案内され
ながら、移動する。
【0063】ここで、本実施形態の超音波モータ10で
は、充分な起動推力を確保するため、駆動力取出部17
a、17bの硬度を、ロックウェルMスケールで75
と、高硬度に設定してある。このため、前述したクラッ
チ機能により、相対運動部材12は、高硬度の駆動力取
出部17a、17bによって常に叩かれているため、相
対運動部材12には打撃に伴って振動が発生する。
【0064】しかし、本実施形態では、相対運動部材1
2と第2のベース部材15との間に振動吸収部材16が
配置されている。このため、相対運動部材12に発生し
た振動は、振動吸収部材16に吸収され、第2のベース
部材15には伝達されない。このため、本実施形態の超
音波モータ10によれば、充分な起動推力が確保される
とともに、第2のベース部材15には振動は発生せず、
騒音の発生や駆動効率の低下がともに確実に防止され
る。
【0065】(第2実施形態)次に、第2実施形態の超
音波モータを説明する。なお、以降の各実施形態の説明
は、上述した第1実施形態と相違する部分について行う
こととし、共通する部分については同一の図中符号を付
すことにより、重複する説明を省略する。
【0066】図7は、本実施形態の超音波モータ10−
1の正面図である。本実施形態が第1実施形態と相違す
るのは、相対運動部材12と第1の固定部材15との間
だけでなく、振動子11と加圧支持部材14との間に
も、振動吸収部材28を配置した点である。
【0067】振動子11には、振動子11のクラッチ機
能のため、相対運動部材12を叩いた時に断続的な反力
が生じ、その断続的な反力(すなわち振動)が加圧支持
部材14等へ伝達される。
【0068】振動吸収部材28には、シリコンゴムから
なる薄板状部材を用いた。シリコンゴム以外に、天然ゴ
ムやネオプレーンゴム等のゴム製の薄板状部材を用いる
こともできる。振動吸収部材28は、加圧受部材21に
形成された加圧部21a、21bの先端と、振動子11
の上面との間に介在させた。
【0069】振動吸収部材28は、振動子11と加圧受
部材21との間に単に介在させても、振動子11が相対
運動部材12を叩いた時に生じる振動を吸収する効果は
ある。しかし、本実施形態では、振動吸収部材28を、
振動子11の上面と加圧部21a、21bの先端面との
間で接着剤で接合した。これにより、振動子11と加圧
受部材21との間に空気層が存在しなくなるため、振動
吸収部材28による加圧受部材21に対する振動吸収効
果がいっそう高まる。
【0070】このように、本実施形態によれば、第1実
施形態と同様に、相対運動部材12に発生した振動が振
動吸収部材16に吸収されて第2のベース部材15が振
動しない。
【0071】また、本実施形態によれば、振動子11と
加圧支持部材14との間に振動吸収部材28が配置され
ているため、振動子11が相対運動部材12を叩いた時
に生じる振動は振動吸収部材28に吸収される。このた
め、振動子11を支持する加圧支持部材14は振動しな
い。これにより、加圧支持部材14がその固有振動数で
振動することが防止され、騒音の発生や駆動効率の低下
がともに確実に防止される。
【0072】(第3実施形態)図8は、第3実施形態の
超音波モータ10−2の正面図である。第1実施形態及
び第2実施形態は、固定された相対運動部材12に対し
て振動子11が走行する場合であるが、本実施形態は、
振動子11が固定されて相対運動部材12が搬送される
場合である。
【0073】本実施形態の超音波モータ10−2は、振
動子11と、相対運動部材12と、加圧支持部材14−
1と、ベース部材13−1と、振動吸収部材16、28
とを備える。以下、これらの構成要素について、順次説
明する。
【0074】〔振動子11〕本実施形態の振動子11
は、第1実施形態及び第2実施形態の振動子11と同じ
である。したがって、振動子11に関する説明は省略す
る。
【0075】〔相対運動部材12〕本実施形態の相対運
動部材12は、振動子11の駆動力取出部17a、17
bに発生する楕円運動により、図面上の左右方向へ移動
する。この相対運動部材12自体は、第1実施形態及び
第2実施形態の相対運動部材12と同じである。したが
って、相対運動部材12に関する説明も省略する。
【0076】〔加圧支持部材14−1〕加圧支持部材1
4−1は、加圧部材20と加圧受部材21−1とを有す
る。本実施形態では、加圧部材20としてコイルバネを
用いた。コイルバネ以外に皿バネや板バネ等の加圧部材
を用いることも可能である。
【0077】加圧部材20は、加圧受部材21−1の上
面の略中央部に設けられた取付け穴21−1aに装着さ
れる。加圧受部材21−1は、その両端部に加圧部25
a、25bを有する。また、加圧受部材21−1には薄
板状の接続部29が形成される。この接続部29の端部
は、後述するベース部材13−1の内面隅部に設けられ
た固定部30にねじ止めされる。これにより、加圧受部
材21−1は、相対運動方向について拘束されるととも
に、加圧部材20の加圧方向について変位自在に支持さ
れる。加圧受部材21−1のこれ以外の構造は、第1実
施形態の加圧受部材21と同じであるため、これ以上の
説明は省略する。
【0078】本実施形態では、加圧支持部材14−1
は、以上のように構成される。 〔ベース部材13−1〕本実施形態では、ベース部材1
3−1が、加圧支持部材14−1を収容して支持する。
【0079】ベース部材13−1は、上ベース部材31
と、下ベース部材32とを適宜手段により組み合わせた
箱型の収容体である。上ベース部材31と、下ベース部
材32との間には、相対運動部材12が貫通するための
開口部33a、33bが形成される。
【0080】上ベース部材31の内面隅部には、固定部
30が設けられる。この固定部30の底面に、加圧受部
材21−1の接続部29の端部が、ねじ止めされる。ま
た、上ベース部材31の天井面の略中央部であって、取
付け穴21−1aに装着されたコイルバネ20が当接す
る部分には、ねじ部材34がねじ止めされる。ねじ部材
34のねじ込み位置を変更することにより、コイルバネ
20の長さが変更される。これにより、コイルバネ20
が発生するばね力が調整され、加圧受部材21−1への
加圧力が調整される。
【0081】また、下ベース部材32の底部には、レー
ル27が、相対運動部材12の移動方向と平行な方向へ
向けて敷設される。相対運動部材12の底面側には、後
述する振動吸収部材16を介してガイド26が固定され
る。ガイド26は、レール27に隙間を有して嵌合す
る。したがって、ガイド26は、レール27により、相
対運動部材12の移動方向と平行な方向へ案内される。
このため、相対運動部材12は、ベース部材13−1に
対して、直線状に移動自在に配置される。
【0082】本実施形態では、ベース部材13−1は、
以上のように構成される。 〔振動吸収部材16、28〕本実施形態では、第1実施
形態と同様に、ガイド26の相対運動部材12側の平面
の全面に振動吸収部材16を接着することにより、相対
運動部材12とベース部材13−1との間に振動吸収部
材16を配置した。
【0083】また、本実施形態では、第2実施形態と同
様に、加圧受部材21−1に形成された加圧部21a、
21bの先端と、振動子11の上面との間に、振動吸収
部材28を介在させた。なお、振動吸収部材28は、振
動子11及び加圧受部材21に全面で接合した。
【0084】本実施形態では、振動吸収部材16、28
は、以上のように構成される。次に、本実施形態の超音
波モータ10−2の動作を説明する。前述したように、
超音波モータ10−2を起動すると、振動子11の駆動
力取出部17a、17bに、互いの位相がπずれた楕円
運動がそれぞれ発生する。
【0085】このため、相対運動部材12は、図面の左
右方向へ直線的に移動する。相対運動部材12の移動に
伴って、ガイド26もレール27に案内されながら、と
もに移動する。
【0086】本実施形態の超音波モータ10−2では、
充分な起動推力を確保するため、駆動力取出部17a、
17bの硬度を、ロックウェルMスケールで75以上と
高硬度に設定してある。このため、この状態で前述した
クラッチ機能により、相対運動部材12は、振動子11
の駆動力取出部17a、17bによって常に叩かれてい
るため、相対運動部材12には打撃に伴って振動が発生
する。
【0087】しかし、本実施形態では、相対運動部材1
2とガイド26との間に振動吸収部材16が配置されて
いる。このため、相対運動部材12に発生した振動は、
振動吸収部材16に吸収され、ガイド26、レール27
さらにはベース部材13−1には伝達されない。このた
め、ガイド26、レール27さらにはベース部材13−
1には振動は発生せず、騒音の発生や駆動効率の低下が
ともに確実に防止される。
【0088】また、本実施形態では、振動子11と加圧
支持部材14−1との間に振動吸収部材28を配置する
ことにより、クラッチ機能のため振動子11が相対運動
部材12を叩いた時に発生する振動は、振動吸収部材2
8に吸収され、加圧支持部材14−1やベース部材13
−1には伝達されない。このため、加圧支持部材14−
1やベース部材13−1には振動は発生せず、騒音の発
生や駆動効率の低下がともに確実に防止される。
【0089】(第4実施形態)次に、第4の実施の形態
として、上述した超音波モータ10を用いた移動ステー
ジを光ファイバスイッチに応用した形態を説明する。
【0090】図9は、本実施形態の光ファイバースイッ
チ90の外観を一部簡略化して示す斜視図である。ま
た、図10は、図9におけるA矢視図である。なお、以
降の説明においても、前述した図1〜図8における構成
要素と同一の構成要素には、同一の図中符号を付すこと
により、重複する説明を適宜書略する。
【0091】この光ファイバースイッチ90は、振動子
11−1と、相対運動部材12と、振動子支持部材40
と、加圧部材42と、第1のベース部材13aと、第2
のベース部材15と、振動吸収部材16、28と、移動
ステージ91と、リニアガイド92と、エンコーダ93
と、第1の光ファイバ94と、第2の光ファイバ95と
を備える。
【0092】この光ファイバースイッチ90は、移動ス
テージ91に固定された第1の光ファイバ94の端部9
4aと、第2のベース部材15に固定された固定ステー
ジ95bに搭載固定された第2の光ファイバー95の端
部95aとが光学的に略共通の光軸となるように第1の
光ファイバ94を移動することにより、第1の光ファイ
バ94と第2の光ファイバ95との間で光学的に接続又
は絶縁を行うものである。なお、本実施形態では、第2
の光ファイバ95のいずれか一本に第1の光ファイバ9
4を光学的に接続することによって、光ファイバ通信網
の切替を行うスイッチとして用いることができる。
【0093】そのために、移動ステージ91は、第2の
ベース部材15に固定されたレール部材92aと、移動
ステージ91の裏面に4本のねじ92bにより固定され
たガイド部材92cとを有するリニアガイド92によっ
て、第2の光ファイバ95の一端が並んだ方向(図10
における左右方向)と同方向に移動可能に支持されてい
る。そして、振動子11−1を励振し、移動ステージ9
1をリニアガイド92のレール部材92aに沿って移動
させる。次に、第2の光ファイバ95のうちの任意の一
つと第1の光ファイバ94を近接させることにより、光
ファイバの切替が行われる。なお、このリニアガイド9
2は、第2のベース部材15に固定されている。
【0094】本実施例では、移動ステージ91に固定さ
れた第1の光ファイバ94を一本備えるとともに第2の
ベース部材15に固定された第2の光ファイバ95を4
本備える形態を示す。しかし、本発明はこの形態には限
られず、移動ステージ91に複数本の第1の光ファイバ
94を固定するとともに第2のベース部材15に一本の
第2の光ファイバ95を固定してもよい。また、第1の
光ファイバ94及び第2の光ファイバ95それぞれをい
ずれも複数本設けても構わない。
【0095】また、移動ステージ91の推力は、図5に
示した前述した振動子11と略同じに構成された振動子
11−1により得ている。ただし、振動子11−1の弾
性体17には、振動時に振動の節に当たる節位置n3
近傍に半円状の切欠きが形成されている。
【0096】そして、この振動子11−1は、振動子支
持部材40により相対運動部材12の移動に対して移動
しないように支持されている。この振動子支持部材40
は、アルミニウム合金又はステンレス鋼の金属材料で形
成され、その一部が弾性体17の圧電素子18が設けら
れた面に接触している。また、振動子支持部材40には
梁部41が設けられており、振動子支持部材40は、こ
の梁部41により第1のベース部材13aに固定されて
いる。そして、振動子支持部材40には、ステンレス鋼
製の2本の支持ピン40aが設けられている。支持ピン
40aの一部は、弾性体17の節位置n3 の近傍に形成
された切欠きに接着されている。この支持ピン40aに
より、振動子11−1は、相対運動部材12の移動に伴
って移動しないように支持されている。なお、振動子支
持部材40と振動子11−1との接触面には絶縁部材9
6が設けられている。
【0097】また、振動子11−1は、加圧部材42に
よって相対運動部材12に加圧接触させられる。加圧部
材42は、第1の実施形態で説明した加圧受部材21と
同様に、第1のベース部材13aと振動子11との間に
設けられている。そして、加圧受部材21と同様にその
両端に加圧部21a、21bを有している。なお、本実
施形態では、第1のベース部材13aと加圧部材42と
の間に圧縮されたコイルバネ20を設けており、このコ
イルバネ20の復元力により、加圧部材42を介して振
動子11−1が相対運動部材12の方向に付勢されてい
る。
【0098】なお、加圧部21a、21bの振動子11
−1に対する接触位置は、前述した第1実施形態と同様
に、振動子11−1の励振時における節位置n2 、n4
の2カ所の位置と一致させている。また、加圧部21
a、21bは、検出用圧電体18p、18p’及び入力
用圧電体18a〜18dそれぞれの表面に装着された電
極19p、19p’、19a〜19dと、リード線とを
接続するための半田付けの盛り上がり部との干渉を避け
るようになっている。
【0099】ところで、第1のベース部材13aは、第
2のベース部材15にねじ97により固定されている。
そして、第1のベース部材13aは、振動子11−1に
加圧力を生じさせるために圧縮コイルバネ20の一端を
受けるようになっている。このコイルバネ20を受ける
部分には、ネジ部材98が設けられており、ネジ部材9
8の送り量を適宜調整することによってコイルバネ20
に生じる復元力を調整することができる。さらに、第1
のベース部材13aは振動子11−1に供給する電線9
9aと、後述する駆動制御部100を接続する電線99
bとを固定している。したがって、電線99aが振動子
11−1が発生する振動に伴って振動する部分が少なく
なり、電線99aが取り付けられたことによる振動子1
1−1の共振周波数の変動が抑制される。
【0100】相対運動部材12は、振動吸収部材16を
介して、移動ステージ91を構成する縦部材91aに固
定されている。移動ステージ91は、例えばアルミニウ
ム合金等の軽金属材料からなり、移動ステージ91を構
成する横部材91bの一部に、第1の光ファイバ94
と、エンコーダ93のスケール部93bとがともに固定
されている。移動ステージ91は、軽量化のため、中空
の孔部91cや切欠部91bが設けられている。
【0101】また、エンコーダ93は、発光部93a、
スケール部93b及び読み取り部93cからなり、本実
施形態では、これらを第2のベース部材15と移動ステ
ージ91とにそれぞれ設けた。すなわち、発光部93a
は、移動ステージ91の下で第2のベース部材15の上
に配置されている。また、スケール部93bは移動ステ
ージ91の横部材91bの端部に形成されたフランジ9
1dに固定され、さらに、読み取り部93cは第2のベ
ース部材15に固定される。そして、発光部93aから
発せられた光は、スケール部93bを通過し、読み取り
部93cにより受光される。このエンコーダ93によ
り、移動ステージ91の存在位置が検出されるため、第
1の光ファイバ94の端部94aの位置が検出される。
【0102】この光ファイバスイッチ90においても、
相対運動部材12と第2のベース部材15に移動可能に
支持された移動ステージ91との間に、振動吸収部材1
6を設けてある。これにより、振動子11−1が引き起
こすクラッチ作用によって発生する振動が、移動ステー
ジ91に伝達されることを防ぐことができる。このた
め、第1の光ファイバ94及び第2の光ファイバ95同
士を光学的に接続する際に、移動ステージ91の振動に
起因して光の伝送が行われなくなることが、確実に解消
される。さらに、第2のベース部材15にも、移動ステ
ージ91を介して振動が伝達されることを防ぐことがで
きる。
【0103】また、本実施形態では、加圧部材42と振
動子11−1との間にも、振動吸収部材28を設けてあ
る。したがって、振動子11−1の振動が、加圧部材4
2と第1のベース部材13aを介して第2のベース部材
15に伝達されるために第2の光ファイバ95が振動し
てしまうことも、確実に解消される。
【0104】次に、この光ファイバースイッチ90の駆
動制御部について説明する。図11は、この光ファイバ
スイッチ90を駆動制御する駆動制御部100の回路の
一例のブロック図である。
【0105】この駆動制御部100は、発振器101、
移相器102、駆動信号切換器103、増幅器104
a、104bと、制御部105とを備える。発振器10
1は、制御部105の指令により高周波の駆動信号を発
生する。本実施形態では、制御部105から発せられる
電圧値に応じて発振する周波数が変更されるようになっ
ており、発振器101は、制御部105からの電圧に応
じて、所定の周波数の駆動信号を発生する。
【0106】移相器102は、発振器101により発生
した駆動信号を90度位相が異なる2つの駆動信号に分
けて出力する。駆動信号切換器103は、超音波モータ
10の粗動駆動時及び微動駆動時それぞれにおける振動
子11−1への駆動信号の伝達方法を切り換える。駆動
信号切換器103には、粗動駆動時には制御部105か
ら粗動駆動信号が与えられ、微動駆動時には制御部10
5から微動駆動信号が与えられる。
【0107】そして、駆動信号切換器103は、制御部
105からの信号に基づいて、粗動駆動時には移相器1
02からの2つの駆動信号をそれぞれ増幅器104a、
104bに伝達する。これにより、振動子11−1に
は、A相の駆動信号VA と、A相の駆動信号VA とは位
相が(π/2)ずれたB相の駆動信号VB とがともに伝
達される。
【0108】一方、微動駆動時には、駆動信号切換器1
03は、移相器102からの2つの駆動信号からのうち
の一つを増幅器104a、104bのうちのどちらか一
方に入力する。これにより、振動子11−1には、A相
の駆動信号VA 及びB相の駆動信号VB のうちのどちら
か一方が入力される。
【0109】増幅器104a、104bは、駆動信号切
換器103から出力された駆動信号を所望の電圧に昇圧
する。制御部105は、エンコーダ93からの検出信号
を受けて、その値に基づき発振器101及び駆動信号切
換器103をいずれも制御する。本実施形態における制
御方法は、以下の通りである。
【0110】すなわち、移動ステージ91をある位置か
ら所望の位置に移動する場合、制御部105は、発振器
101に印加する電圧の大きさを変えて出力する。これ
により、発振器101は制御部105から印加された電
圧に応じて、駆動信号の周波数を変化させる。また、制
御部105は駆動信号切換器102にも粗動駆動信号を
出力する。
【0111】ところで、本実施形態における駆動制御部
100は、始動時に次の駆動の制御を行う。制御部10
5は、最初に振動子11−1の共振点から離れた周波数
から共振点に近い周波数に駆動周波数を掃引するように
制御する。そして、移相器102は、発振器101から
出力された周波数信号に基づいて2つの駆動信号を生成
する。生成されたこれら二つの駆動信号は、先に述べた
ように、駆動信号切換器103を介して増幅器104
a、104bによりそれぞれ所定の電圧に昇圧された
後、増幅器104aからの駆動信号はA相の駆動信号と
して振動子11の電極19a、19cに入力され、一
方、増幅器104bからの駆動信号はB相の駆動信号と
して振動子11の電極19b、19dに入力される。
【0112】なお、移動ステージ91の移動速度は、発
振器101から出力される周波数が振動子11−1の共
振点に近づくにつれて、上昇する。次に、移動ステージ
91が所望の位置に近づくと、制御部105は、発振器
101から出力される周波数が共振点から離れるよう
に、発振器101に与える電圧を変化させる。そして、
移動ステージ91の移動速度がゼロになったとき、制御
部105は、エンコーダ93の検出値に基づいて、移動
ステージ91の位置と所望の位置との偏差を演算する。
この時、移動ステージ91が所望の位置からずれている
場合には、制御部105は、発振器101に所定の振幅
電圧を有する講習波の交流電圧、例えばバースト信号を
間欠的に印加するとともに、駆動信号切換器103には
微動駆動信号を出力する。
【0113】つまり、発振器101に所定の振幅電圧を
有する交流電圧を間欠的に印加すると、交流電圧が与え
られた時間だけ、印加された電圧値に応じた周波数を有
する駆動信号が発振器101から発振される。これによ
り、移動ステージ91は、所望の位置へ向けて微小駆動
される。
【0114】制御部105は、この制御を移動ステージ
91が所定の位置に到達するまで、すなわち移動ステー
ジ91の位置と所望の位置との偏差が予め定めた臨界値
以下になるまで、繰り返して行う。一方、制御部105
は駆動信号切換器103に対して微動制御信号を発す
る。微動駆動信号を受けた駆動信号切換器103は、移
相器102から出力された2つの駆動信号のどちらか一
方の駆動信号を増幅器104a、104bのどちらか一
方に出力する。振動子11−1は、図5に示す電極構成
と同じに構成されているため、この振動子11−1を用
いて移動ステージ91を図9から見て左方向へ微動駆動
させるには、駆動信号切換器103により、A相の駆動
信号が電極19a、19c及び電極19b、19dのい
ずれかに入力されるように、切り換える。なお、反対方
向に微動駆動させるときは、B相の駆動信号が入力され
るようにすればよい。
【0115】この本実施形態の光ファイバースイッチ9
0によれば、超音波モータ10が発生する振動に起因し
た振動を移動ステージ91に発生することなく、移動ス
テージ91を正確に微動駆動することができる。これに
より、移動ステージ91を所望の位置に高精度に位置決
めすることができる。
【0116】
【実施例】図1〜図6により示される第1実施形態の超
音波モータ10を用いて、駆動実験を行った。用いた超
音波モータ10の諸元を表1にまとめて示す。
【0117】
【表1】 なお、駆動力取出部17a、17bの主成分をPOM、
PEEK及びPTFEの3水準で変更することにより、
駆動力取出部17a、17bの硬度を、HRM75、H
RM105及びHRM45の3水準で変化させて、異音
の有無と、起動推力とを調査した。結果を表2にまとめ
て示す。なお、表2において、*印は本発明の範囲外で
あることを示す。
【0118】
【表2】 本発明例1及び本発明例2では、ともに、HRM75以
上の高硬度の駆動力取出部17a、17bを設けたため
に充分な起動推力を有した。また、振動吸収部材16を
設けたために、相対運動部材12の振動を振動吸収部材
16で吸収することができ、異音の発生が解消された。
これにより、充分な起動推力を有するとともに異音を発
生しない超音波モータが提供された。
【0119】これに対し、従来例1及び従来例2では、
ともに、HRM75以上の高硬度の駆動力取出部17
a、17bを設けて充分な起動推力を確保したものの、
振動吸収部材16を設けていないために超音波モータの
駆動時に異音が発生した。
【0120】さらに、比較例では、HRM75未満の低
硬度の駆動力取出部17a、17bを設けたために振動
吸収部材16を設けなくとも異音は発生しなかったもの
の、起動推力が不足した。
【0121】表2に示す結果から、HRM75以上の高
硬度の駆動力取出部17a、17bを用いると、相対運
動部材12には充分な起動推力を与えることできる強い
衝撃力が得られ、さらに振動吸収部材16を設けること
により、この衝撃力による振動を吸収でき、異音の発生
や駆動効率の低下が防止できることがわかる。
【0122】また、HRM75未満の低硬度の駆動力取
出部17a、17bを用いると、相対運動部材12に与
えられる起動推力は小さく、異音は発生しないものの、
充分な起動推力が得られないことがわかる。
【0123】(変形形態)各実施形態及び実施例の説明
では、振動モータ10、10−1及び10−2がいずれ
も、超音波の振動域を利用した超音波モータである場合
を例にとった。しかし、本発明は、超音波の振動域に限
定されるものではなく、超音波以外の他の振動域を利用
した振動モータにも等しく適用される。
【0124】また、各実施形態及び実施例の説明では、
電気機械変換素子18が圧電素子である場合を例にとっ
た。しかし、本発明は圧電素子には限定されず、電気エ
ネルギを機械エネルギに変換することができる素子であ
れば、等しく適用される。圧電素子以外に、例えば電歪
素子を用いることもできる。
【0125】また、各実施形態及び実施例の説明では、
弾性体17に1次の縦振動L1と4次の屈曲振動B4と
を発生する異形モード縮退型の振動子11を用いた場合
を例にとった。しかし、本発明は、用いる振動の種類に
は限定されない。例えば、弾性体に1次又は3次等の縦
振動と、2次、6次又は8次等の屈曲振動とを発生する
異形モード縮退型の振動子を備える振動モータや、縦振
動と屈曲振動との組合せ以外の他の組合せの振動を用い
る異形モード縮退型の振動子を備える振動モータにも、
等しく適用される。すなわち、本発明は、相対運動方向
へ振動する第1の振動と、相対運動方向と交差する方向
へ振動する第2の振動とを発生する異形モード縮退型の
振動子を備える振動モータであれば、等しく適用され
る。
【0126】また、各実施形態及び実施例の説明では、
振動子11が二つの駆動力取出部17a、17bを有す
る場合を例にとった。しかし、本発明は、駆動力取出部
の設置数には限定されない。例えば、1つ又は4つの駆
動力取出部を有する振動子を備える振動モータであって
も、本発明は等しく適用される。
【0127】また、第1実施形態及び第2実施形態の説
明では加圧支持部材14を用い、第3実施形態の説明で
は加圧支持部材14−1を用いた。しかし、本発明は加
圧支持部材の具体的な形態には何ら限定されない。本発
明における加圧支持部材は、第1のベース部材13又は
ベース部材13−1と、振動子11との間に固定されて
振動子11を相対運動部材12に加圧接触させる機能を
有する部材であればよい。
【0128】また、第1の実施形態では、振動吸収部材
16がブチルゴム製の薄板材である場合を例にとり、鉛
製の薄板材を用いることもできることを開示した。ま
た、第2の実施形態では、振動吸収部材28がシリコン
ゴム製の薄板状部材である場合を例にとり、また天然ゴ
ムやネオプレーンゴム等のゴム製の薄板状部材を用いる
こともできることを開示した。しかし、本発明における
振動吸収部材16、28は、いずれも、その材質や形状
等には何ら限定されない。振動吸収部材16は、振動子
11が発生した楕円運動によって相対運動部材12に生
じる振動を吸収することができる部材であればよく、ま
た振動吸収部材28は、振動子11が相対運動部材12
を叩いた時に発生する振動が加圧支持部材14、14−
1へ伝達しないように振動を吸収できる部材であればよ
い。
【0129】また、第1実施形態の説明では、振動吸収
部材16を第2のベース部材15と相対運動部材12と
の間に介在させた場合を例にとった。また、第2実施形
態の説明では振動吸収部材16を第2のベース部材15
と相対運動部材12との間に介在させるとともに、振動
吸収部材28を振動子11と加圧支持部材14との間と
に介在させた場合を例にとった。また、第3の実施形態
の説明では、振動吸収部材16をベース部材13−1と
相対運動部材12との間に介在させるとともに、振動吸
収部材28を振動子11と加圧支持部材14−1との間
とに介在させた場合を例にとった。さらに、第4の実施
形態の説明では、振動吸収部材16を相対運動部材12
と移動ステージ91との間に介在させるとともに、振動
吸収部材28を振動子11−1と加圧部材42との間に
介在させる場合を例にとった。しかし、振動吸収部材1
6、28の設置位置はこれらの設置位置に限定されるも
のではない。これらの設置位置以外に、加圧支持部材1
4、14−1とベース部材13、13−1、16との
間、さらには、第1のベース部材13aと振動子11−
1との間、及び相対運動部材12と第2のベース部材1
5との間のうちの少なくとも一カ所に、振動吸収部材1
6、28を介在させてもよい。これにより、振動子11
が相対運動部材12を叩いた時に発生する振動により、
ベース部材13、13−1、13a、15、16が振動
することも解消される。
【0130】また、各実施形態及び実施例の説明では、
振動吸収部材16、28が、第1のベース部材13、第
2のベース部材15、ベース部材13−1、振動子1
1、相対運動部材12及び移動ステージ91の少なくと
も一つに接合される場合を例にとった。しかし、本発明
は、この形態には限定されない。例えば、振動吸収部材
16、28は、第1のベース部材13又はベース部材1
3−1と加圧支持部材14、14−1との間、加圧支持
部材14、14−1と振動子11との間、及び相対運動
部材12と第2のベース部材15又はベース部材13−
1との間、第1のベース部材13aと振動子11−1と
の間、及び相対運動部材12と第2のベース部材15と
の間のうちの少なくとも一カ所に介在すればよい。
【0131】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、異形モード縮退型の振動子を有する振動モータを
駆動する際に、ベース部材に発生する振動に起因した騒
音の発生や駆動効率の低下を、ともに確実に防止でき
る。
【0132】特に、駆動力取出部をロックウェルMスケ
ールで75以上の硬度を有する部材にすることで、充分
な推力を確保しながら、ベース部材に発生する振動に起
因した騒音の発生や駆動効率の低下を、ともに確実に防
止できる。
【0133】さらに、本発明によれば、振動モータが発
生する振動に起因した振動を移動ステージに発生するこ
となく、移動ステージを正確に微動駆動することができ
る光ファイバースイッチを提供できる。このため、移動
ステージに搭載された光ファイバを所望の位置に高精度
に位置決めすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の超音波モータを、一部を簡略化
するとともに透視状態で示す斜視図である。
【図2】第1実施形態の超音波モータの上面図である。
【図3】図2におけるA矢視図である。
【図4】図2におけるB矢視図であって、一部破断した
状態で示す。
【図5】第1実施形態で用いる振動子の構成を示す斜視
図である。
【図6】第1実施形態で用いる振動子に発生する二つの
異なる振動の波形例を示す説明図である。
【図7】第2実施形態の超音波モータの正面図である。
【図8】第3実施形態の超音波モータの正面図である。
【図9】第4実施形態の光ファイバースイッチの外観を
一部簡略化して示す斜視図である。
【図10】図9におけるA矢視図である。
【図11】第4実施形態の光ファイバスイッチを駆動制
御する駆動制御部の回路の一例のブロック図である。
【図12】「第5回電磁力関連のダイナミックスシンポ
ジウム講演論文集」により開示された振動子を有する振
動モータを示す斜視図である。
【図13】図12に示す振動子の説明図であって、図1
3(A)は上面図、図13(B)は側面図、図13
(C)は振動子に発生した2つの異なる振動の波形例を
示す説明図である。
【符号説明】
11、11−1 振動子 12 相対運動部材 13、13a 第1のベース部材 14 加圧支持部材 15 第2のベース部材 16 振動吸収部材 17a、17b 駆動力取出部 90 光ファイバースイッチ 94 第1の光ファイバ 95 第2の光ファイバ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H041 AA14 AB20 AC04 AC08 5D107 AA03 AA16 BB06 CC01 CD03 DD12 EE01 FF03 FF10 5H680 AA18 BB01 BB13 BC10 CC02 DD02 DD03 DD15 DD23 DD53 DD57 DD74 EE24 FF02 FF03 FF08 GG02 GG11 GG19 GG23 GG25 GG27 GG44

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動力取出部を有し、励振した複数の異
    なる振動が合成された楕円運動を前記駆動力取出部に発
    生する振動子と、 前記駆動力取出部に加圧接触し、前記振動子との間で相
    対運動を発生する相対運動部材と、 第1のベース部材と、 該第1のベース部材と前記振動子との間に固定されて前
    記振動子を前記相対運動部材に加圧接触させるための加
    圧支持部材と、 前記相対運動部材を支持するための第2のベース部材
    と、 前記第1のベース部材と前記加圧支持部材との間、前記
    加圧支持部材と前記振動子との間、及び前記相対運動部
    材と前記第2のベース部材との間のうちの少なくとも一
    か所に設けられて、前記振動子が発生した前記楕円運動
    によって前記相対運動部材及び前記加圧支持部材の少な
    くとも一方に生じる振動を吸収するための振動吸収部材
    とを備えることを特徴とする振動モータ。
  2. 【請求項2】 駆動力取出部を有し、励振した複数の異
    なる振動が合成された楕円運動を前記駆動力取出部に発
    生する振動子と、 前記駆動力取出部に加圧接触し、前記振動子との間で相
    対運動を発生する相対運動部材と、 前記振動子を前記相対運動部材に加圧接触させるための
    加圧支持部材と、 前記相対運動部材及び前記加圧支持部材を支持するベー
    ス部材と、 前記ベース部材と前記相対運動部材及び加圧支持部材の
    少なくとも一方との間、及び前記振動子と前記加圧支持
    部材との間のうちの少なくとも一か所に設けられて、前
    記振動子が発生した前記楕円運動によって前記相対運動
    部材及び加圧支持部材の少なくとも一方に生じる振動を
    吸収するための振動吸収部材とを備えることを特徴とす
    る振動モータ。
  3. 【請求項3】 前記複数の異なる振動のうちの少なくと
    も一つは、前記加圧支持部材が加圧力を発生する方向と
    略平行な方向へ振動することを特徴とする請求項1又は
    請求項2に記載された振動モータ。
  4. 【請求項4】 前記振動子は前記駆動力取出部を複数有
    し、複数の該駆動力取出部にそれぞれ発生する楕円運動
    の位相は、互いに異なることを特徴とする請求項1から
    請求項3までのいずれか1項に記載された振動モータ。
  5. 【請求項5】 前記駆動力取出部の硬度は、ロックウェ
    ルMスケールで75以上であることを特徴とする請求項
    1から請求項4までのいずれか1項に記載された振動モ
    ータ。
  6. 【請求項6】 前記振動吸収部材は、前記第1のベース
    部材、前記第2のベース部材、前記ベース部材、前記振
    動子及び前記相対運動部材のうちの少なくとも一つに接
    合されることを特徴とする請求項1から請求項5までの
    いずれか1項に記載された振動モータ。
  7. 【請求項7】 硬度がロックウェルMスケールで75以
    上である駆動力取出部を有し、励振した複数の異なる振
    動が合成された楕円運動を前記駆動力取出部に発生する
    振動子と、 前記駆動力取出部に加圧接触され、前記振動子との間で
    相対運動を発生する相対運動部材と、 前記振動子及び前記相対運動部材の少なくともどちらか
    一方を支持するベース部材と、 前記ベース部材と前記振動子との間、及び前記相対運動
    部材と前記ベース部材との間のうちの少なくとも一カ所
    に設けられ、前記振動子により生じる振動を吸収するた
    めの振動吸収部材とを備えることを特徴とする振動モー
    タ。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載された振動モータと、 前記ベース部材に固定された少なくとも一つの第1の光
    ファイバと、 前記ベース部材に対して前記振動子とともに相対的に移
    動する部分に固定された少なくとも一つの第2の光ファ
    イバとを備え、 前記第1の光ファイバと前記第2の光ファイバとを相対
    的に移動させて、前記第1の光ファイバと前記第2の光
    ファイバとを光学的に接続又は切断することを特徴とす
    る光ファイバースイッチ。
  9. 【請求項9】 硬度がロックウェルMスケールで75以
    上である駆動力取出部を有し、励振した複数の異なる振
    動が合成された楕円運動を前記駆動力取出部に発生する
    振動子と、 前記駆動力取出部に加圧接触され、前記振動子との間で
    相対運動を発生する相対運動部材と、 前記振動子を支持固定するベース部材と、 前記ベース部材と前記振動子との間に設けられ、前記振
    動子を前記相対運動部材に加圧接触させるための付勢力
    を与える加圧支持部材と、 前記加圧支持部材と前記振動子との間に設けられ、前記
    振動子により生じる振動を吸収するための振動吸収部材
    とを備えることを特徴とする振動モータ。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載された振動モータと、 前記振動子とともに前記相対運動部材に対して相対的に
    移動する部分に固定された少なくとも一つの第1の光フ
    ァイバと、 前記相対運動部材とともに前記振動子に対して相対的に
    移動する部分に固定された少なくとも一つの第2の光フ
    ァイバとを備え、 前記第1の光ファイバと前記第2の光ファイバとを相対
    的に移動させて、前記第1の光ファイバと前記第2の光
    ファイバとを光学的に接続又は切断することを特徴とす
    る光ファイバースイッチ。
JP2000066708A 1999-03-11 2000-03-10 振動モータ及び光ファイバースイッチ Withdrawn JP2000324865A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000066708A JP2000324865A (ja) 1999-03-11 2000-03-10 振動モータ及び光ファイバースイッチ

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6513499 1999-03-11
JP11-65134 1999-03-11
JP2000066708A JP2000324865A (ja) 1999-03-11 2000-03-10 振動モータ及び光ファイバースイッチ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000324865A true JP2000324865A (ja) 2000-11-24

Family

ID=26406264

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000066708A Withdrawn JP2000324865A (ja) 1999-03-11 2000-03-10 振動モータ及び光ファイバースイッチ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000324865A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010224371A (ja) * 2009-03-25 2010-10-07 Canon Inc レンズ鏡筒及びそれを有する光学機器
CN102342012A (zh) * 2009-03-02 2012-02-01 株式会社腾龙 振动电机单元、振动电机及使用振动电机的透镜驱动装置
JP2015104144A (ja) * 2013-11-21 2015-06-04 キヤノン株式会社 振動型アクチュエータ
JP2016082802A (ja) * 2014-10-21 2016-05-16 キヤノン株式会社 振動波モータを備えた駆動装置
JP2019037054A (ja) * 2017-08-14 2019-03-07 キヤノン株式会社 振動波モータ及び振動波モータを有したレンズ駆動装置
JP2020156306A (ja) * 2019-03-22 2020-09-24 キヤノン株式会社 駆動制御装置、電子機器、駆動制御方法、およびプログラム

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102342012A (zh) * 2009-03-02 2012-02-01 株式会社腾龙 振动电机单元、振动电机及使用振动电机的透镜驱动装置
JP2010224371A (ja) * 2009-03-25 2010-10-07 Canon Inc レンズ鏡筒及びそれを有する光学機器
JP2015104144A (ja) * 2013-11-21 2015-06-04 キヤノン株式会社 振動型アクチュエータ
US10236798B2 (en) 2013-11-21 2019-03-19 Canon Kabushiki Kaisha Vibration actuator
JP2016082802A (ja) * 2014-10-21 2016-05-16 キヤノン株式会社 振動波モータを備えた駆動装置
JP2019037054A (ja) * 2017-08-14 2019-03-07 キヤノン株式会社 振動波モータ及び振動波モータを有したレンズ駆動装置
US11190111B2 (en) 2017-08-14 2021-11-30 Canon Kabushiki Kaisha Vibration wave motor and electronic equipment using vibration wave motor
JP2020156306A (ja) * 2019-03-22 2020-09-24 キヤノン株式会社 駆動制御装置、電子機器、駆動制御方法、およびプログラム
CN111726027A (zh) * 2019-03-22 2020-09-29 佳能株式会社 驱动控制装置、电子设备、驱动控制方法和计算机可读介质
JP7286364B2 (ja) 2019-03-22 2023-06-05 キヤノン株式会社 駆動制御装置、電子機器、駆動制御方法、およびプログラム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100701722B1 (ko) 근-공진 전기기계 모터
JP2003507999A (ja) 縦波およびたわみ波によって励振される圧電駆動装置
JP2014018027A (ja) 振動型アクチュエータ、撮像装置、及びステージ
US6392328B1 (en) Vibration motor
US20050052095A1 (en) Ultrasonic actuator driving apparatus and ultrasonic actuator driving method
JP2000324865A (ja) 振動モータ及び光ファイバースイッチ
JPH07241090A (ja) 超音波モータ
JP3173902B2 (ja) 超音波リニアモータ及びその製造方法
JPH07170768A (ja) 超音波モータ
JPH01264582A (ja) 超音波リニアモータ
JPH08237970A (ja) 超音波アクチュエータ及びその駆動方法
JPS61221584A (ja) 振動波モ−タの駆動回路
JPH08168274A (ja) 振動装置および超音波モータ
JPH08149862A (ja) 超音波振動子
JP2001268955A (ja) 振動モータ、位置決め装置および振動モータの制御方法
JP3641902B2 (ja) 駆動装置
JP3401092B2 (ja) 超音波モータの駆動装置
JPH05316756A (ja) 超音波振動子およびこの振動子を有する駆動装置
JP2001238471A (ja) 振動アクチュエータを用いたステージ
JPH03138512A (ja) 測量機
JPH03261385A (ja) 超音波モータ
JPH01177880A (ja) 超音波リニアモータ
JP2001222323A (ja) 振動モータを用いた位置決め装置
JP2001095269A (ja) 振動アクチュエータ
JPH11308883A (ja) 振動アクチュエータ

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20070605