JPH08149862A - 超音波振動子 - Google Patents

超音波振動子

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JPH08149862A
JPH08149862A JP6282084A JP28208494A JPH08149862A JP H08149862 A JPH08149862 A JP H08149862A JP 6282084 A JP6282084 A JP 6282084A JP 28208494 A JP28208494 A JP 28208494A JP H08149862 A JPH08149862 A JP H08149862A
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JP
Japan
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base
ultrasonic transducer
base portion
vibrating
moving body
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Pending
Application number
JP6282084A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Takizawa
宏行 滝沢
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)
  • Apparatuses For Generation Of Mechanical Vibrations (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 大きな振幅を得て移動体を速い速度で移動さ
せることができる、設計の自由度が大きく十分な強度を
有する低コストの超音波振動子を提供する。 【構成】 棒状の弾性体よりなるベース4と、このベー
ス4の略中央より略垂直方向に一体的に突出して形成さ
れた弾性体よりなる梁5と、上記ベース4の上面の上記
梁5を挟んだ両側に設けられた凹部4a,4bに埋設さ
れており、該ベース4に屈曲振動を発生させる積層型圧
電素子でなる第1,第2振動体6a,6bと、上記梁5
の端面に圧接された被駆動部材たる移動体3とを備えて
おり、上記第1,第2振動体6a,6bのそれぞれに高
周波電源7a,7bから略90°の位相差を有する交番
電圧を印加して、上記ベース4に屈曲振動を発生させる
超音波振動子1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超音波振動子、より詳
しくは、電気−機械エネルギー変換素子を用いた超音波
振動子に関する。
【0002】
【従来の技術】圧電素子または電歪素子等の電気−機械
エネルギー変換素子を用いた超音波振動子は、従来より
種々のものが提案されている。
【0003】例えば、特開昭63−39473号公報に
は、水平部である基体とこの基体の中央部から垂直に突
出して形成された梁とよりなる弾性体と、上記基体と梁
におのおの屈曲振動を発生させる第1,第2の圧電素子
とを備え、該圧電素子に超音波領域の電気信号を印加し
て、上記弾性体に複合共振を発生し、上記梁の先端に移
動体を圧接して移動させる技術手段が開示されている。
【0004】また、特開平2−87981号公報には、
連結体に水平方向に固着された第1,第2の圧電素子
と、これら第1および第2の圧電素子と直角になるよう
に該連結体に固着された第3の圧電素子とを備え、上記
第1,第2,第3の圧電素子に電気信号を印加して、上
記第3の圧電素子の端部に斜め,楕円,円などの軌跡を
描かせて、該端部に移動体を圧接して移動させる技術手
段が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開昭63−39473号公報に記載された技術手段で
は、水平部である基体と垂直部である梁のそれぞれに、
該基体と梁を振動させるための専用の圧電素子が必要で
あり、コストが高くなるとともに消費電力も大きくな
り、加えて、基体と梁の共振周波数を合わせ込む必要が
あるために設計の自由度が限られるという問題点があ
る。
【0006】また、上記特開平2−87981号公報に
記載された技術手段では、駆動に必要な変位を圧電素子
の変位のみで得るようにしているために、十分な変位振
幅が得られず、よって移動体の駆動速度が遅くなり、エ
ネルギー効率も悪いものとなっていた。さらに、駆動力
が圧電素子に直接伝達されるために、大きな力が加わっ
た場合には圧電素子が折れ易いという難点がある。
【0007】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、低コストで大きな振幅を得ることができる、設計
の自由度が大きい超音波振動子を提供することを目的と
している。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用】上記の目的を達
成するために、本発明の請求項1による超音波振動子
は、棒状もしくは板状の弾性体よりなるベース部と、こ
のベース部の略中央より略垂直方向に突出するよう該ベ
ース部と一体的に形成された弾性体よりなる梁部と、上
記ベース部の上記梁部を挟んだ両側に設けられており該
ベース部に屈曲振動を発生させる少なくとも2つの電気
−機械エネルギー変換素子とを備えており、上記電気−
機械エネルギー変換素子の夫々に、予め定められた位相
差を有する交番電圧を印加し、上記ベース部における上
記梁部の両側に、屈曲振動を発生させるものである。
【0009】また、本発明の請求項2による超音波振動
子は、さらに、上記梁部の、上記屈曲振動の振幅方向と
垂直に形成された端面に圧接され、上記超音波振動子と
相対的に移動可能に構成された移動体を有する請求項1
に記載のものである。
【0010】さらに、本発明の請求項3による超音波振
動子は、上記電気−機械エネルギー変換素子は、積層型
の圧電素子である請求項1に記載のものである。
【0011】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1から図3は本発明の第1実施例を示したもの
であり、図1は超音波振動子を示す(A)側面図,
(B)正面図である。
【0012】この第1実施例の超音波振動子1は、駆動
体2と、この駆動体2に圧接されて駆動される移動体3
とを有して構成されている。
【0013】上記駆動体2は、図示のように、水平部を
構成する棒状の弾性体からなるベース4と、このベース
4と一体的に形成されており該ベース4の中央から直角
に延出する弾性体でなる梁5と、上記ベース4の梁5を
挟んで両側に形成された凹部4a,4bに埋設されてい
て該ベース4とともに水平部を構成して屈曲振動する第
1,第2振動体6a,6bとを有して構成されている。
【0014】上記ベース4と梁5は、全体としてT字型
形状を呈する弾性体を構成しており、比較的振動減衰率
の小さな金属から形成されている。このT字型形状をな
す弾性体は、図示しない不動部材に対して、発生する屈
曲振動が伝播しないような状態で支持されている。そし
て、上記移動体3は、このような弾性体の梁5の上端に
加圧接触されるようになっている。
【0015】上記第1,第2振動体6a,6bは、エポ
キシ樹脂等の接着材で固着された電気−機械エネルギー
変換素子たる積層型圧電素子でなり、その積層方向が上
記ベース4の延出方向に略一致するように上記凹部4
a,4bに埋設することにより、屈曲振動を発生させる
ための駆動力を強くするように構成されている。
【0016】これら第1,第2振動体6a,6bには、
高周波駆動するための高周波電源7a,7bがそれぞれ
電気的に接続されている。
【0017】このような第1実施例において、移動体3
を図1の矢印Aに示すような左方向に移動する方法を、
図2,図3を参照して説明する。
【0018】上記第1振動体6aに、図2(A)に示す
ような振幅V0で、ベース4と第1,第2振動体6a,
6bでなる水平部の屈曲共振周波数にほぼ一致する角周
波数ωの正弦波形g1の交流電圧V0sinωtを高周波電
源7aから印加すると、第1振動体6aが直線→伸張→
直線→収縮→直線の各状態を経て1周期の振動を行う。
【0019】また、第2振動体6bに、図2(B)に示
すような上記正弦波形g1より90°位相が遅れた正弦
波形g2の交流電圧−V0cosωtを高周波電源7bから
印加すると、第2振動体6bは収縮→直線→伸張→直線
→収縮の各状態を経て1周期の振動を行う。
【0020】そこで、これら図2(A),(B)に示し
た正弦波を同時に第1,第2振動体6a,6bに印加す
ると、駆動体2は図3(A)〜(H)に示すように振動
する。
【0021】すなわち、ωt=0の状態に対応する図3
(A)では、第1振動体6aが略直線状態(ベース4等
から応力が加わるために、完全に直線状態にはならな
い。)に、第2振動体6bが収縮状態になる。
【0022】ωt=π/2の状態に対応する図3(C)
では、第1振動体6aが伸張状態に、第2振動体6bが
略直線状態になる。
【0023】ωt=πの状態に対応する図3(E)で
は、第1振動体6aが略直線状態に、第2振動体6bが
伸張状態になる。
【0024】ωt=3π/2の状態に対応する図3
(G)では、第1振動体6aが収縮状態に、第2振動体
6bが略直線状態になる。
【0025】そして、図3(B)では上記図3(A)と
図3(C)のほぼ中間の状態を、図3(D)では上記図
3(C)と図3(E)のほぼ中間の状態を、図3(F)
では上記図3(E)と図3(G)のほぼ中間の状態を、
図3(H)では上記図3(G)と図3(A)のほぼ中間
の状態をそれぞれとっている。
【0026】このように水平部に屈曲振動が発生する
と、梁5の上端面は、移動体3に近づきながら右から左
へ動き〔図3(B)→(F)〕、また、移動体3から離
れながら左から右へ動く〔図3(F)→(B)〕といっ
た、略円運動あるいは略楕円運動を行う。
【0027】これによって上記移動体3には、梁5の上
端面により右から左へ蹴り上げる力が働くことになり、
移動体3が左方向に移動することになる。
【0028】このようにして、水平部で発生した屈曲振
動が小さな振幅である場合にも、梁5の上端面において
大きな振幅の略円運動もしくは略楕円運動に変換される
ために、低電圧を印加する場合にも、移動体3を速く移
動させることが可能になっている。
【0029】そして、上述の動作が連続して行われるこ
とにより、移動体3は水平部の屈曲振動に伴って矢印A
の方向に連続的に移動して行くことになる。
【0030】なお、移動体3を右方向へ移動させる場合
には、第2振動体6bに印加する信号を上記の場合に対
して180°位相をずらせば、すなわち、第1振動体6
aに印加する電圧に対して第2振動体6bに印加する電
圧の位相を90°進めれば、図1における移動体3を矢
印Aとは逆の方向に動かすことができる。
【0031】この第1実施例における移動体3の移動速
度は、水平部の屈曲振動の振幅に関係しており、移動体
3を速く移動させる場合には屈曲振動の振幅を大きくす
ればよく、第1,第2振動体6a,6bに印加する電圧
が一定であるならば、第1,第2振動体6a,6bに印
加する周波数を変化させて、水平部の屈曲共振周波数に
近づければよい。
【0032】また、移動体3を遅く移動させる場合には
屈曲振動の振幅を小さくすればよく、第1,第2振動体
6a,6bに印加する電圧が一定ならば、第1,第2振
動体6a,6bに印加する周波数を変化させて、水平部
の屈曲共振周波数から遠ざければよい。
【0033】印加する電圧の周波数が水平部の屈曲共振
周波数に近づきあるいは遠ざかれば、水平部に発生する
屈曲振動の振幅全体が変化し、よって梁5の上端面が描
く円軌道または楕円軌道の大きさが変化する(つまり円
または楕円自体の大きさが近似的に変化する)。これに
伴い、移動体3の移動速度が変更される。
【0034】このときの第1振動体6aに印加する電圧
に対して第2振動体6bに印加する電圧の位相差は、例
えば60°〜120°の範囲内で変化させると良い。ま
た、逆方向に駆動する場合には、位相差を例えば−60
°〜−120°の範囲内で変化させれば良い。
【0035】さらに、第1,第2振動体6a,6bに印
加する入力電圧を変化させることによっても、移動体3
の移動速度を制御することができる。つまり、印加電圧
を変化させることにより、水平部に発生する屈曲振動の
振幅が変化し、これにより梁5の上端面が描く円軌道の
大きさが変化して、移動体3の速度は変更される。
【0036】加えて、第1,第2振動体6a,6bに入
力する電圧の位相差を変化させることにより、移動体3
の移動速度を制御することもできる。入力する電圧の位
相差を変更した場合には、梁5の上端面が描く円または
楕円軌道における、水平方向の変位が変化して、垂直方
向の変位は変化しない。つまり、梁5の上端面が描く軌
道は、縦長になったり横長になったりして種々の略楕円
軌道を描くが、このときの縦方向の変位はそのままで、
横方向の変位のみが変更されることになる。これに伴っ
て、移動体3の速度が変更される。
【0037】そして、印加電圧をパルス上の信号に変更
して、このパルス幅を変更することによりデューティを
変化させても、移動体3の速度を変更することは可能で
ある。
【0038】なお本実施例では、弾性体の梁5の上端面
に圧接する移動体3として棒状のものを採用している
が、移動体3の形状としてはこれに限るものではなく、
該棒状のものの代わりに例えば円板状のものを採用し、
この円板状をなす移動体の側面部や平面部を駆動体に圧
接して回転させるようにしてもよい。
【0039】また、ベース4および梁5からなる弾性体
の材質としては、機械的Qmの高い材料が適しており、
例えばステンレス,黄銅,リン青銅,アルミニウム,セ
ラミックス,ガラス、あるいはこれらの複合材料等を用
いると良い。
【0040】さらに、上記移動体3の駆動体2との摩擦
接触面は、耐摩耗性の優れた材料を採用している。
【0041】このような第1実施例によれば、移動体と
接触する梁の先端で大きな振幅を得ることができるため
に、低電圧でも移動体を速い速度で移動させることが可
能である。
【0042】また、移動体を駆動する力が直接かかるの
は梁であり、圧電素子でなる振動体に直接かかるのでは
ないために、該振動体が破損することはなく、十分な強
度を有する超音波振動子となっている。
【0043】さらに、弾性体の形状を巧みに形成するこ
とにより移動体を速い速度で移動させるようにしている
ために、梁専用の圧電素子や電源等を設ける必要がな
く、コストを削減することができる。
【0044】そして、ベースと梁の共振周波数を一致さ
せる必要がないために、それぞれを必要に応じた大きさ
に形成することができて、設計の自由度が大きいという
利点を有している。
【0045】図4は本発明の第2実施例を示したもので
あり、駆動体を示す側面図である。この第2実施例にお
いて、上述の第1実施例と同様である部分については説
明を省略し、主として異なる点についてのみ説明する。
【0046】この第2実施例は、上記第1実施例におけ
る第1,第2振動体6a,6bを、ベース4の下面に設
けた例である。
【0047】すなわち、ベース4の下面に凹部4c,4
dを設けて、この凹部4c,4dに該ベース4を屈曲振
動させるための積層型圧電素子でなる第1,第2振動体
6a,6bを、その積層方向がベース4の延出方向に略
一致するように埋設している。
【0048】このような第2実施例においても、上述の
第1実施例と同様に、第1,第2振動体6a,6bに、
ベース4と該第1,第2振動体6a,6bでなる水平部
の屈曲共振周波数である高周波電圧を90°位相差で印
加して該水平部を共振させ、梁5の端部に移動体3(図
1参照)を圧接して移動させる作用は同様である。
【0049】このような第2実施によれば、上述の第1
実施例とほぼ同様の効果を有している。
【0050】図5は本発明の第3実施例を示したもので
あり、駆動体を示す側面図である。この第3実施例にお
いて、上述の第1,第2実施例と同様である部分につい
ては説明を省略し、主として異なる点についてのみ説明
する。
【0051】この第3実施例の弾性体の形状は、上述の
第1実施例と同様に、T字型形状を呈しているが、ベー
ス14には凹部は設けられていない。
【0052】そして、このベース14の屈曲振動の振動
方向の上面の梁5の左右両側には、板状圧電素子でなる
第1,第2振動体16a,16bがそれぞれ固着されて
いて、これらベース14と第1,第2振動体16a,1
6bとで水平部が構成されている。
【0053】このような超音波振動子を駆動するときに
は、上述の各実施例とほぼ同様にして、上記第1,第2
振動体16a,16bに水平部の屈曲共振周波数である
高周波電圧を印加することによって、該水平部に共振振
動を発生させ、上記梁5の上端部に移動体3(図1参
照)を圧接して該移動体3を移動させるようになってい
る。
【0054】なお、この第3実施例では、第1,第2振
動体16a,16bをベース4の上面に固着している
が、図6に示すように、該ベース4の下面に固着しても
かまわない。
【0055】このような第3実施例によれば、上述の第
1,第2実施例とほぼ同様の効果を有するとともに、板
状圧電素子を用いることも可能になり、さらには、凹部
を設けていないためにベースの形成がより容易になると
いう利点を有している。
【0056】図7は本発明の第4実施例を示したもので
あり、駆動体を示す側面図である。この第4実施例にお
いて、上述の第1から第3実施例と同様である部分につ
いては説明を省略し、主として異なる点についてのみ説
明する。
【0057】この第4実施例の駆動体は、上記図4に示
した駆動体の中央部下面から、さらに梁25を下方に突
設しており、全体として十字型形状を呈している。
【0058】そして、梁5と梁25とベース4とによ
り、十字型形状の弾性体を構成している。
【0059】このような超音波振動子を駆動するときに
は、上述の各実施例とほぼ同様にして、第1,第2振動
体6a,6bに、水平部の屈曲共振周波数である高周波
電圧を印加することで該水平部に共振振動を発生させ、
上記梁5,25の端部の少なくとも一方あるいは両方に
移動体3(図1参照)を圧接して、該移動体3を移動さ
せるようになっている。
【0060】なお、この第4実施例では、積層型圧電素
子でなる第1,第2振動体6a,6bをベース4の下面
の梁25の左右両側に固着しているが、該ベース4の上
面の梁5の左右両側に固着してもかまわない。
【0061】このような第4実施例によれば、上述の第
1から第3実施例とほぼ同様の効果を有するとともに、
複数の移動体を同時に移動することが可能になる。
【0062】図8は本発明の第5実施例を示したもので
あり、駆動体を示す側面図である。この第5実施例にお
いて、上述の第1から第4実施例と同様である部分につ
いては説明を省略し、主として異なる点についてのみ説
明する。
【0063】この第5実施例の駆動体は、上記図5に示
した駆動体の中央部下面から、さらに梁25を下方に突
設しており、全体として十字型形状を呈している。
【0064】そして、梁5と梁25とベース14とによ
り、十字型形状の弾性体を構成している。
【0065】このような超音波振動子を駆動するときに
は、上述の各実施例とほぼ同様にして、上記第1,第2
振動体16a,16bに水平部の屈曲共振周波数である
高周波電圧を印加して該水平部に共振振動を発生させ、
上記梁5,25の端部の少なくとも一方あるいは両方に
移動体3(図1参照)を圧接して、該移動体3を移動さ
せるようになっている。
【0066】なお、本第5実施例では、板状圧電素子で
なる第1,第2振動体16a,16bをベース14の上
面の梁5の左右両側に固着しているが、該ベース14の
下面の梁25の左右両側に固着してもかまわない。
【0067】このような第5実施例によれば、上述の第
1から第4実施例とほぼ同様の効果を有している。
【0068】[付記]以上詳述したような本発明の上記
実施態様によれば、以下のごとき構成を得ることができ
る。
【0069】(1) 棒状もしくは板状の弾性体よりな
るベース部と、このベース部の略中央より略垂直方向に
突出するよう、該ベース部と一体的に形成された弾性体
よりなる梁部と、上記ベース部の、上記梁部を挟んだ両
側に設けられており、該ベース部に屈曲振動を発生させ
る少なくとも2つの電気−機械エネルギー変換素子と、
を具備しており、上記電気−機械エネルギー変換素子の
夫々に、予め定められた位相差を有する交番電圧を印加
し、上記ベース部における上記梁部の両側に、屈曲振動
を発生させることを特徴とする超音波振動子。
【0070】(2) 棒状もしくは板状のベース部の略
中央より垂直に突出する梁部を有する弾性体と、上記梁
部を挟んで上記ベース部に設けられた2つの電気−機械
エネルギー変換素子と、を具備しており、上記2つの電
気−機械エネルギー変換素子の夫々に、予め定められた
位相差を有する交番電圧を印加し、上記ベース部に屈曲
振動を発生させることを特徴とする超音波振動子。
【0071】(3) 付記1または付記2において、さ
らに、上記梁部の、上記屈曲振動の振幅方向と垂直に形
成された端面に圧接され、上記超音波振動子と相対的に
移動可能に構成された移動体を有する。
【0072】(4) 付記1または付記2において、上
記電気−機械エネルギー変換素子は、積層型圧電素子か
らなる。
【0073】(5) 付記4において、上記積層型圧電
素子は、上記ベース部の延出方向に沿って積層されて形
成される。
【0074】(6) 付記4において、上記積層型圧電
素子は、上記ベース部の延出方向に沿って伸縮すること
により、該ベース部に屈曲振動を発生させる。
【0075】(7) 付記1または付記2において、上
記電気−機械エネルギー変換素子は、板状の圧電素子で
ある。
【0076】(8) 付記1または付記2において、上
記弾性体は比較的振動減衰率の小さな金属よりなる。
【0077】(9) 付記1または付記2において、上
記弾性体は機械的Qの高い材料により構成される。
【0078】(10) 付記1または付記2において、
上記弾性体は、ステンレス,黄銅,リン青銅,アルミニ
ウム,セラミックス,ガラスのいずれか一つもしくはこ
れらが複合された材料により構成される。
【0079】(11) 付記1または付記2において、
上記複数の電気−機械エネルギー変換素子の夫々に、6
0°乃至120°もしくは−60°乃至−120°の位
相差を有する交番電圧を印加する。
【0080】(12) 付記1または付記2において、
上記交番電圧の周波数は、上記弾性体のベース部におけ
る屈曲振動の共振周波数と略一致する。
【0081】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、低
コストで大きな振幅を得ることができる、設計の自由度
が大きい超音波振動子となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の超音波振動子を示す
(A)側面図,(B)正面図。
【図2】上記第1実施例において、(A)第1振動体,
(B)第2振動体にそれぞれ印加する電圧を示す線図。
【図3】上記第1実施例の超音波振動子の振動状態をそ
れぞれ示す側面図。
【図4】本発明の第2実施例の駆動体を示す側面図。
【図5】本発明の第3実施例の駆動体を示す側面図。
【図6】上記第3実施例の駆動体の他の例を示す側面
図。
【図7】本発明の第4実施例の駆動体を示す側面図。
【図8】本発明の第5実施例の駆動体を示す側面図。
【符号の説明】 1…超音波振動子 2…駆動体 3…移動体 4,14…ベース(ベース部) 5,25…梁(梁部) 6a,16a…第1振動体(電気−機械エネルギー変換
素子) 6b,16b…第2振動体(電気−機械エネルギー変換
素子)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 棒状もしくは板状の弾性体よりなるベー
    ス部と、このベース部の略中央より略垂直方向に突出す
    るよう、該ベース部と一体的に形成された弾性体よりな
    る梁部と、 上記ベース部の、上記梁部を挟んだ両側に設けられてお
    り、該ベース部に屈曲振動を発生させる少なくとも2つ
    の電気−機械エネルギー変換素子と、 を具備しており、上記電気−機械エネルギー変換素子の
    夫々に、予め定められた位相差を有する交番電圧を印加
    し、上記ベース部における上記梁部の両側に、屈曲振動
    を発生させることを特徴とする超音波振動子。
  2. 【請求項2】 さらに、上記梁部の、上記屈曲振動の振
    幅方向と垂直に形成された端面に圧接され、上記超音波
    振動子と相対的に移動可能に構成された移動体を有する
    ことを特徴とする、請求項1に記載の超音波振動子。
  3. 【請求項3】 上記電気−機械エネルギー変換素子は、
    積層型の圧電素子であることを特徴とする、請求項1に
    記載の超音波振動子。
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