JP2001238471A - 振動アクチュエータを用いたステージ - Google Patents

振動アクチュエータを用いたステージ

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JP2001238471A
JP2001238471A JP2000045398A JP2000045398A JP2001238471A JP 2001238471 A JP2001238471 A JP 2001238471A JP 2000045398 A JP2000045398 A JP 2000045398A JP 2000045398 A JP2000045398 A JP 2000045398A JP 2001238471 A JP2001238471 A JP 2001238471A
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stage
vibration
fixed
vibration actuator
vibrator
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JP2000045398A
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English (en)
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Takatoshi Ashizawa
隆利 芦沢
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Nikon Corp
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  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 振動アクチュエータを用いたステージにおい
て、ステージが動き始める時、および止まったりする時
に、その慣性等の影響でステージ固定部自体が振動して
しまい、この振動が、ステージの現位置検出用のエンコ
ーダの読み誤差を生じ、これにより精密な位置決めが妨
害されるという問題がある。 【解決手段】 ステージ固定部がパネルに固定されてい
る振動アクチュエータを用いたステージを提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、振動アクチュエー
タを用いたステージを固定する構造に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】二つの異なった振動を同時に発生させ
る、いわゆる異形モード縮退型振動子を用いた振動アク
チュエータは、例えば第5回電磁力関連のダイナミック
スシンポジウム講演論文集p393等により富川から開
示されている。
【0003】図4は、この講演論文により開示された振
動アクチュエータの振動子および移動子のそれぞれの構
成を示す斜視図である。また、図5は、振動アクチュエ
ータの振動子に発生する二つの異なる振動L1およびB
4のそれぞれの波形例を示す説明図である。
【0004】振動子16は、弾性体21と電気エネルギ
ーを機械エネルギーに変換する電気−機械変換素子22
(以下、圧電体と称す)とを有する。
【0005】弾性体21は、共振先鋭度が大きな金属材
料により矩形平面形状に形成されている。弾性体21の
一方の平面には圧電体22が接着されて装着されてい
る。また、弾性体21の他方の平面には、突起状に二つ
の駆動力取出部21a、21bが形成されている。
【0006】圧電体22は、図5に示すように2相(A
相、B相)の駆動電圧VA、VBのうちの駆動電圧VA
印加される入力領域22a、22cと、駆動電圧VB
印加される入力領域22b、22dと、振動子の振動状
態をモニタする検出領域22p、22p’と、グランド
領域との四領域が連続して形成され、構成されている。
四領域のそれぞれの表面には、例えば銀電極が互いに離
れて形成されている。
【0007】駆動力取出部21a、21bには、高分子
材等を主成分とした摺動部材が貼付されている。この摺
動部材を介して、振動子16を移動子17に加圧接触さ
せている。
【0008】また、弾性体21では、発生する縦1次振
動モードL1および曲げ4次振動モードB4のそれぞれ
の固有振動数が略一致するように、各部の寸法が設定さ
れている。さらに、駆動力取出部21a、21bは、振
動子21の長手方向に関して発生する曲げ4次振動モー
ドB4の4つの腹位置l1、l2、l3、l4のうちの外側
の腹位置l1、l4に配置されている。
【0009】この状態で、圧電体22に位相が約π/2
だけずれた高周波の駆動電圧VA、VBをそれぞれ印加す
ると、図5に示すように、弾性体21には振動子16の
長手方向に振動する縦1次振動(L1)と振動子16の
厚さ方向に振動する曲げ4次振動(B4)とが発生す
る。弾性体21に発生した縦振動と曲げ振動とは合成さ
れ、駆動力取出部21a、21bのそれぞれの先端に
は、楕円状に周期的に変位する楕円運動が発生する。駆
動力取出部21a、21bの先端の駆動面は、移動子1
7が加圧接触されていて、移動子17はこの楕円運動に
より摩擦力を受け、相対運動が生じる。
【0010】上記の振動アクチュエータを情報伝送路切
換装置のステージの駆動源として用いることが、未公開
ではあるが特願平11−203369号において、本発
明者により提案されている。
【0011】上記の情報伝送路切換装置は、入力側の情
報伝送路の端部に設けられている可動切替端子と、出力
側の情報伝送路の端部に設けられている固定切替端子
と、可動切替端子を支持しながら、これらを略平行に相
対移動させ、情報伝達時には可動切替端子および固定切
替端子を対向配置させる振動アクチュエータを用いた切
替端子駆動機構とを有している。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記の振動アクチュエ
ータを用いたステージを電子機器のラックに装着して精
密な位置決めを行う場合、振動アクチュエータを用いた
ステージは、回路基板等に固定されていることが多い。
この場合、切替端子駆動機構のステージ可動部が動き始
める時、および止まったりする時に、その慣性等の影響
でステージを固定する部材(ステージ固定部)自体が振
動してしまうことがあった。この振動が、ステージ可動
部の現位置検出用のエンコーダの読み誤差を生じ、これ
により精密な位置決めが妨害されるという問題があっ
た。また、現位置を確認するために振動が減衰するまで
待つため、待ち時間が生じたりたりして、整定時間が長
くなるという問題があった。
【0013】特に、振動アクチュエータを駆動源とした
ステージでは、振動アクチュエータには優れた(早い)
起動停止特性を有する理由により、整定時間を従来の電
磁モータを用いたステージより短くし、機器全体を小型
化することが期待されている。しかしながら、ステージ
自体に振動が発生してしまうと、振動が減衰するまで整
定されないという問題があった。
【0014】これらの問題を解消するには、ステージを
固定する固定部品を別途設ければよいが、装置全体が大
型化してしまうという問題がある。
【0015】本発明では、これらの問題を解決し、ステ
ージの振動が抑えられることにより、整定時間が短く、
かつ精密な位置決め精度が得られ、さらに小型である振
動アクチュエータを用いたステージを提供することを目
的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係る振動アクチュエータを用いたステージ
は、駆動信号により励振される電気−機械変換素子と、
該電気−機械変換素子に接合された弾性体と、該弾性体
に接合され、前記電気−機械変換素子の励振により駆動
面に楕円運動を生じる摺動部材とを有して構成される振
動子と、前記摺動部材に加圧接触し、前記振動子に対し
相対運動を生じる移動子と、該移動子に装着され、前記
移動子の動きに伴って動くステージ可動部と、前記駆動
信号の発生、および前記駆動信号の制御を行う回路基板
と、前記ステージ可動部を駆動可能に支持し、かつ前記
振動子を支持するステージ固定部とを有する振動アクチ
ュエータを用いたステージにおいて、前記ステージ固定
部はパネルに固定されている(請求項1)。
【0017】上記振動アクチュエータを用いたステージ
によれば、従来の問題である振動によるエンコーダの読
み誤差や、現位置を確認するために振動が減衰するまで
待つ待ち時間を短縮させることができ、精密な位置決め
と整定時間の短縮が可能となる。さらに、ステージを固
定する固定部品を別途設ける必要がないため、装置が小
型になる。
【0018】また、前記回路基板はパネルに固定されて
いることが好ましい(請求項2)。これにより、回路基
板がパネルに固定されている振動アクチュエータを用い
たステージを実現することができる。
【0019】また、前記パネルは、ラックに設置されて
いるレール部に固定されているフロントパネルであるこ
とが好ましい(請求項3)。これにより、パネルがラッ
クに設置されているレール部に固定されているフロント
パネルである振動アクチュエータを用いたステージを実
現することができる。
【0020】また、前記移動子の駆動方向は、重力方向
に対して垂直であることが好ましい(請求項4)。これ
により、ステージ可動部の駆動方向が重力方向に対して
垂直になるので、振動アクチュエータを用いたステージ
を左方向に駆動する場合と右方向に駆動する場合での重
力による駆動性能の差をなくすことが可能になる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る振動アクチュ
エータを用いたステージの実施形態を図面を参照しなが
ら詳細に説明する。なお、以降の実施形態では、振動ア
クチュエータとして、超音波の振動域を利用した振動ア
クチュエータを例にとって説明する。
【0022】まず、本発明の第1の実施形態による振動
アクチュエータを用いたステージについて説明する。図
1は、第1の実施形態による振動アクチュエータを用い
たステージの外観図である。図2は、図1中の下側より
見た外観図である。
【0023】振動子16側を固定とし、移動子17を駆
動する構成になっていて、移動子17は振動子16に対
して相対運動を生じる。振動子16は、後で説明する様
に電気エネルギーを機械エネルギーに変換する圧電素子
や電歪素子等を例とした電気−機械変換素子22(以
下、圧電体と称する)と、圧電体22に接合された弾性
体21とから構成されている。
【0024】弾性体21は、鉄鋼、ステンレス鋼、リン
青銅、エリンバー材等の共振先鋭度が大きな金属材料か
ら構成されることが好ましく、矩形平面形状に形成され
ていて、駆動方向に垂直な断面形状は、四角形である。
弾性体21の圧電体22との接合面の反対側の面には、
2つの溝部が相対運動方向(図1における左右方向)に
関して所定距離だけ離れて設けられている。その溝部に
はテフロン、ポリイミド、ポリアセタール、PPS、P
EEK等の高分子材を主成分とした摺動部材が接合され
ている。摺動部材は弾性体21より突出している。そし
て、この摺動部材は、駆動力取出部21a、21bとし
て機能し、先端部が駆動面となっている。従って、弾性
体21はこれら摺動部材からなる駆動力取出部21a、
21bの駆動面を介して移動子17に加圧接触する。
【0025】なお、各駆動力取出部21a、21bは、
いずれも、振動子16の幅方向に二つに分割され(不図
示)、分割されたそれぞれの駆動力取出部が振動子16
の幅方向の端部側に配置される。このように、第1の実
施形態では、各駆動力取出部21a、21bは、それぞ
れが2個の摺動材により構成されている。
【0026】振動子支持部材24はアルミやSUS等の
金属材料であり、SUS製の2つの支持ピン27aが設
けられており、弾性体21の中央部に設けられた半円状
の2つの切欠き部に接着等により固定されている。圧電
体22と振動子支持部材24との間にはプラスチック等
の絶縁部材が挟まれている。振動子支持部材24には、
薄板の突起部24aが設けられていて、薄板の突起部2
4aの先端は、アクチュエータ固定部材40に固定され
ている。
【0027】アクチュエータ固定部材40は、コイルバ
ネ28の一端を受ける様にされており、点線部のネジ部
材29により加圧力を調整できる様になっている。
【0028】振動子加圧部材41は、コイルバネ28の
アクチュエータ固定部材40側とは反対側を受け、これ
により、振動子加圧部材41の突起部を介して移動子1
7に加圧力を与える様になっている。振動子加圧部材4
1の突起部の位置は、後述する曲げ4次振動の節部
2、n4の2箇所の位置と一致させている。振動子加圧
部材41の突起部は、後述する圧電体の入力領域および
検出領域の表面電極とリード線とを接続する半田部の盛
り上がりを避ける様な形状となっている。
【0029】移動子17は、ステンレス鋼や銅合金やア
ルミニウム合金から構成され、弾性体21の摺動部材の
駆動面に発生した楕円運動により駆動される。また、移
動子17には、ステージ可動部43が装着されていて、
ステージ可動部43は、移動子17の動きに伴って動く
ようになっている。
【0030】ステージ固定部である固定ステージ基板4
2には、アクチュエータ固定部材40が固定されること
により固定ステージ基板42は振動子16を支持する。
それとともに、固定ステージ基板42には、リニアガイ
ド19が設けられている。リニアガイド19のレール部
30は、固定ステージ基板42に固定され、ガイド部3
1はステージ可動部43に固定されている。これによ
り、固定ステージ基板42はステージ可動部43を駆動
可能に支持している。
【0031】第1の実施形態は、短い整定時間および精
密位置決めが要求される光ファイバーの切替を行う情報
伝送路切換装置を例としている。ステージ可動部43の
上には光ファイバー50aが接続している一端子の可動
切換端子44が装着されている。可動切換端子44の反
対側には、コネクタ45が装着され、コネクタ45は、
不図示の相手側コネクタに差し込まれている。また、コ
ネクタ45は、固定ステージ基板42に固定されている
コネクタ支持部材46aに固定されている。
【0032】また、固定ステージ47の上には4本の光
ファイバー50b、50c、50d、50eが接続して
いる四端子の固定切換端子48が装着されている。固定
切換端子48の反対側には、コネクタ49が装着され、
コネクタ49は、不図示の相手側のコネクタに差し込ま
れる。また、コネクタ49は、固定ステージ基板42に
固定されているコネクタ支持部材46bに固定されてい
る。
【0033】第1の実施形態は、4本の光ファイバー5
0b、50c、50d、50eのいずれかを選択して、
1本の光ファイバー50aが光の伝送を行うように切替
える機能を有している。
【0034】ステージ可動部43には、エンコーダのス
ケール部51が設けられている。また、固定ステージ基
板42にはエンコーダの検出部52が設けられている。
このエンコーダにより可動切換端子44の現位置が検出
され、振動アクチュエータの駆動を制御する。
【0035】一方、固定ステージ基板42は、L字形状
をしており、アクチュエータ固定部材40やリニアガイ
ド19が固定される部分に対して垂直な部分にネジ穴5
3(他に不図示のネジ穴が3つ有り)が設けられてい
る。そして、ネジ穴53等を用いて、固定ステージ基板
42はフロントパネル54に4箇所で固定されている。
【0036】フロントパネル54には、固定ステージ基
板42の他に、振動アクチュエータの圧電体22を励振
する駆動信号を発生する駆動回路や、駆動信号を制御す
る制御回路が設置されている回路基板55が固定されて
いる。フロントパネル54は、端部の2箇所56a、5
6bで、ラックのレール部57a、57bにそれぞれ固
定されている。
【0037】図4は、第1の実施形態における振動アク
チュエータの振動子および移動子のそれぞれの構成を示
す斜視図である。また、図5は、第1の実施形態におけ
る振動アクチュエータの振動子に発生する二つの異なる
振動L1およびB4のそれぞれの波形例を示す説明図で
ある。
【0038】第1の実施形態における振動アクチュエー
タの振動子16は、弾性体21と、弾性体21の一方の
平面に装着された圧電体22とを備える。
【0039】駆動力取出部21a、21bは、図5に示
すように、弾性体21に発生する4次の屈曲振動B4の
4つの腹位置l1〜l4のうちの外側に位置する二つの腹
位置l1、l4と一致する位置に設けられる。なお、駆動
力取出部21a、21bは、屈曲振動B4の二つの腹位
置l1、l4に正確に一致する位置に設けられる必要はな
く、これらの腹位置l1 、l4の近傍に設けられていて
もよい。
【0040】圧電体22は、第1の実施形態ではPZT
(チタンジルコン酸鉛)からなる一枚の薄板状の圧電素
子により構成されている。この圧電体22には、図4お
よび図5に示すように、A相の駆動信号VAが入力され
る入力領域22a、22cと、A相の駆動信号とは位相
が約(π/2)ずれたB相の駆動信号VBが入力される
入力領域22b、22dとが形成されている。各入力領
域22a〜22dは、いずれも、図5に示すように、弾
性体21に発生する屈曲振動B4の5つの節位置n1
5により区画された4つの領域に連続して形成されて
いる。すなわち、駆動信号の入力により変形する各入力
領域22a〜22dが、いずれも、不動点である節位置
1〜n5を跨がない。そのため、入力領域22a〜22
dの変形が節位置n1〜n5によって抑制されることがな
い。これにより、各入力領域22a〜22dに入力され
た電気エネルギーを最大の効率で弾性体21の変形、す
なわち機械エネルギーへ変換することができる。
【0041】また、屈曲振動B4の節位置n2、n4
は、振動子16が発生する縦振動L1により電気エネル
ギーを出力する検出領域22p、22p’が設けられて
いる。これにより、振動子16が発生する縦振動L1の
振動状態がモニタされる。
【0042】そして、図4および図5に示すように、各
入力領域22a〜22dと各検出領域22p、22p’
とは、それぞれの表面を、銀電極23a〜23d、23
p、23p’により覆われている。これにより、各入力
領域22a〜22dへ独立して駆動信号を入力したり、
各検出領域22p、22p’から独立して検出信号を出
力することができる。
【0043】各銀電極23a〜23d、23p、23
p’には、電気エネルギーの授受を行うリード線(不図
示)が半田付けされて接続されている。
【0044】なお、第1の実施形態では、図5に示すよ
うに、振動子16はその平面の中央部を中心として点対
称となるように、形成されている。これにより、各駆動
力取出部21a、21bに発生する楕円運動を略同じ形
状とすることができ、相対運動方向の反転に伴う駆動差
が殆ど解消される。
【0045】図6は、第1の実施形態における振動アク
チュエータを駆動する振動子駆動回路のブロック図であ
る。
【0046】振動子駆動回路の発振器から、振動子16
の縦振動L1および屈曲振動B4のそれぞれに相当する
周波数の信号が、出力される。発振器からの出力は移相
器に入力して、分岐して出力する。一方の出力は、駆動
信号切換器を通って増幅器によって増幅された後に、A
相の駆動信号VAとして入力領域22a、22cの銀電
極23a、23cへ印加される。また、分岐した他方の
出力は、移相器によってA相の駆動信号とは(π/2)
位相をずらしてB相の駆動信号VBとした後に、駆動信
号切換器を通って増幅器を介して入力領域22b、22
dの銀電極23b、23dへ印加される。
【0047】検出領域22p、22p’からの出力電圧
は、振動子駆動回路の制御部に入力される。制御部は、
予め設定されていた基準電圧と各検出領域22p、22
p’からの出力電圧とを比較して、検出領域22p、2
2p’からの出力電圧の方が小さいときには周波数を低
くするように、発振器を制御する。一方、制御部は、検
出領域22p、22p’からの出力電圧の方が大きいと
きには周波数を高くするように、発振器を制御する。こ
れにより、振動子16の振動振幅が所定の大きさに維持
される。
【0048】このようにして、圧電体22の入力領域2
2a、22cに、縦振動L1および屈曲振動B4それぞ
れの固有振動数にほぼ一致した周波数を有するA相の駆
動信号VAを入力する。また、入力領域22b、22d
にはA相の駆動信号とは(π/2)の位相差を有するB
相の駆動信号VBを入力する。すると、図5に示すよう
に、弾性体21には、相対運動方向(図5における左右
方向)へ振動する1次の縦振動L1と、この相対運動方
向に直交する上下方向へ振動する4次の屈曲振動B4と
が同時に発生する。
【0049】発生した縦振動L1と屈曲振動B4とは合
成されて、駆動力取出部21aと駆動力取出部21bと
には、互いの位相がπずれた楕円運動がそれぞれ発生す
る。これにより、振動子16は加圧接触する移動子17
との間で、縦振動L1の振動方向への相対的な直線運動
を発生する。
【0050】このように、第1の実施形態における振動
アクチュエータの振動子16は、相対運動の方向へ振動
する第1の振動である縦振動L1と、この第1の振動の
振動方向と直交する方向へ振動する第2の振動B4とを
励振するリニア駆動型の振動子である。
【0051】なお、相対運動方向を逆向きにするには、
B相の駆動信号が、A相の駆動信号に対して(−π/
2)の位相差を有するように設定すればよい。
【0052】次に、ステージ可動部43の駆動方法例と
制御部の命令例について説明する。
【0053】移動子17をある位置から所望の位置に移
動する場合、制御部は発振器と駆動信号切換器とに粗動
駆動状態になるように命令する。つまり、発振器には振
動アクチュエータの共振点から離れた周波数から共振点
に近い周波数に掃引させるように命令する。これによ
り、移動子17は速度ゼロの状態から速い速度で駆動さ
れる。それと同時に、駆動信号切換器には、A相とB相
とも駆動信号を印加するように切換を選択させる。
【0054】そして、位置検出部(エンコーダ)から所
望の位置に近づいた情報が制御部に伝達されると、制御
部は発振器に周波数を共振点から離すように指令し、こ
れにより移動子17は速い速度から速度が瞬時に遅くな
り、停止する。
【0055】移動子17の速度がゼロになった時に、制
御部は移動子17の位置と所望の位置とを比較する。こ
の時、ステージに振動が生じていると、エンコーダが正
確な位置を検出することができず、正確な位置差が得ら
れない。従って、振動がなくなるまで待つ必要がある。
これを本明細書では待ち時間と呼んでいる。
【0056】移動子17の位置と所望の位置がずれてい
る場合には、発振器と駆動信号切換器とに微動駆動状態
になるように命令する。つまり、発振器にはある値の周
波数を間欠的に印加する。間欠信号は、高周波信号をB
H時間印加し、BL時間印加しないという周期BTのバ
ースト状態とする。それと同時に、駆動信号切換器に
は、A相またはB相の内一つに駆動信号を印加するよう
に切換を選択させる。例えば、図1の場合、左方向に微
動駆動させる時にはB相のみ駆動信号を印加し、右方向
に微動駆動させる時にはA相のみ駆動信号を印加する。
このようにすることで、微小駆動され、所望の位置に高
精度に停止することが可能となる。
【0057】第1の実施形態では、ステージ固定部であ
る固定ステージ基板42が剛性の大きなフロントパネル
54に固定されている。フロントパネル54は剛性の大
きいラックのレール部57に強固に固定されている。こ
れにより、ステージ可動部43が振動アクチュエータに
より大きな加速度(数〜数十G程度)で駆動/停止した
時の反力によって生じるステージの振動を抑えることが
できる。これにより、従来の問題である振動によるエン
コーダの読み誤差や、現位置を確認するために振動が減
衰するまで待つ待ち時間を短縮させることができ、精密
な位置決めと整定時間の短縮が可能となるという効果が
ある。さらに、ステージを固定する固定部品を別途設け
る必要がないため、装置が小型になるという効果があ
る。
【0058】また、第1の実施形態では、ステージ可動
部43の駆動方向をフロントパネル54の長手方向(図
1中のX方向)と垂直にした。これにより、フロントパ
ネル54が図1の固定ステージ基板42の面を水平にし
た状態や、図1の上側を上方向にした状態でラックに装
着されることが多い。これにより、ステージ可動部43
の駆動方向が重力方向に対して垂直になるので、振動ア
クチュエータを用いたステージを左方向に駆動する場合
と右方向に駆動する場合での重力による駆動性能の差を
なくすことが可能になるという効果がある。仮に、ステ
ージ可動部43の駆動方向とフロントパネル54の長手
方向が水平な場合、図1の上側を上方向にした状態で装
着されると、ステージ可動部43の駆動方向と重力方向
が一致するので、振動アクチュエータを用いたステージ
を左方向に駆動する場合と右方向に駆動する場合での重
力による駆動性能の差が生じてしまう。
【0059】次に本発明の第2の実施形態について説明
する。
【0060】図3は、本発明の第2の実施形態による振
動アクチュエータを用いたステージの外観図である。本
発明の第2の実施形態による振動アクチュエータを用い
たステージは、第1の実施形態によるフロントパネルに
固定されている振動アクチュエータを用いたステージお
よび回路基板が3段重ねられた状態でラックに装着され
ている。なお、重ねる段数は2段でもよいし、4段以上
でもよい。
【0061】第1の実施形態と同様の部分については説
明を省略する。
【0062】第2の実施形態では固定ステージ基板を固
定する固定部品を別途設ける必要がないため、装置全体
の小型化を図ることができるので、振動アクチュエータ
を用いたステージを情報伝送路切換装置に用いる場合に
は、何段にも重ねることが可能となる。そして、振動ア
クチュエータを用いたことによる小型化と相乗して、ス
ペース効率の大幅な向上が可能になるという効果があ
る。
【0063】なお、第1、2の実施形態において、固定
ステージ基板は、ネジによりフロントパネルに固定され
ているが、ネジ以外の金具により固定ステージ基板がフ
ロントパネルに固定されていてもよい。また、固定ステ
ージ基板は接着剤によりフロントパネルに固定されてい
てもよい。また、固定ステージ基板は溶接によりフロン
トパネルに固定されていてもよい。
【0064】また、第1、2の実施形態において、固定
ステージ基板は、直接フロントパネルに接触するように
固定されているが、固定ステージ基板とフロントパネル
との間に、振動を吸収する弾性体(例えばゴム板)を挟
んで固定してもよい。このような構成とすることによ
り、ステージの不要な振動の減衰がより速くなる。
【0065】また、第1、2の実施形態において、振動
アクチュエータを用いたステージは、フロントパネルに
固定されているが、振動アクチュエータを用いたステー
ジは、シャーシ内に設置されていてもよい。その場合、
振動アクチュエータを用いたステージは、フロントパネ
ル以外のシャーシを構成するパネル(例えばリヤパネ
ル)等に固定されていてもよい。さらに、シャーシはラ
ックのレール部に固定されていてもよい。
【0066】また、第1、2の実施形態において、回路
基板はフロントパネルに固定されているとしたが、フロ
ントパネルには直接固定されず、固定ステージ基板に固
定されていてもよい。
【0067】また、第1、2の実施形態において、振動
アクチュエータが超音波の振動域を利用した超音波アク
チュエータである場合を例にとった。しかし、本発明は
超音波アクチュエータには限定されず、超音波以外の他
の振動域を利用した振動アクチュエータであれば、等し
く適用される。
【0068】また、第1、2の実施形態において、振動
子が、矩形平板状の外形を有し、1次の縦振動と4次の
屈曲振動とを励振する、いわゆる異形モード縮退型の振
動子である場合を例にとった。しかし、本発明は、縦振
動および屈曲振動それぞれの振動の次数には限定されな
い。例えば、1次の縦振動および2次、6次、8次・・
・等の各種の次数の屈曲振動を生じる場合や、3次の縦
振動および8次の屈曲振動を生じる場合等にも、同様に
適用される。また、本発明は、振動子に発生する振動の
モード、すなわち縦振動および屈曲振動の組合せには限
定されず、他の振動の組合せを用いた振動子であっても
同様に適用される。
【0069】すなわち、本発明における振動アクチュエ
ータは、相対運動の方向へ振動する第1の振動と、第1
の振動の振動方向と交差する方向へ振動する第2の振動
とを励振する振動子を有する振動アクチュエータであれ
ば、等しく適用される。また、この振動子の駆動形態
も、実施形態で説明した直線駆動型には限定されず、例
えば回転駆動型にも適用される。
【0070】また、第1、第2の実施形態において、入
力切替端子を1端子、固定切換端子を4端子としたが、
本発明はこの形態には限定されず、入力切換端子を1以
上有するとともに固定切換端子を1以上(例えば8、1
6、32、64、128等)有する場合にも同様に適用
される。入力切換端子を複数有する場合には、固定切換
端子と同様に、入力切換端子を移動子またはガイド部に
複数並設すればよい。
【0071】また、第1、第2の実施形態において、可
動切換端子をステージ可動部により支持したが、本発明
はこの形態には限定されず、固定切換端子をステージ可
動部により支持し、可動切換端子を固定ステージにより
支持するようにしてもよい。
【0072】また、第1、第2の実施形態において、可
動切換端子および固定切換端子を略平行に相対移動させ
たが、必ずしもこれらを略平行に相対移動させる必要は
なく、可動切換端子および固定切換端子を移動させるこ
とができるように、振動アクチュエータを配置すればよ
い。
【0073】また、第1、第2の実施形態において、振
動アクチュエータが、振動子と移動子とステージ可動部
とステージ固定部とを備える場合を例にとったが、本発
明はこの形態には限定されない。可動切換端子および固
定切換端子のうちの一方を移動させ、情報伝送時には可
動切換端子および固定切換端子を対向配置させることが
できる振動アクチュエータまたは振動モータであれば、
等しく適用される。このような振動モータとして、例え
ば、特開平9−93963号公報により開示されたロッ
ド型の振動モータを用いることもできる。この場合、可
動切換端子をロータに配置するとともに、固定切換端子
をロータから離してロータを中心にして放射状に複数配
置することが、例示される。
【0074】また、第1、第2の実施形態において、ス
テージ固定部、振動子、移動子およびリニアガイドは、
いずれも、あくまでも例示であり、本発明はこれらの具
体的形態には何ら限定されない。
【0075】また、第1、第2の実施形態において、リ
ニアガイドがガイド部とレール部とを有する場合を例に
とったが、本発明はこの形態には限定されず、相対運動
部材を直線的に移動自在に支持するリニアガイドであれ
ば、等しく適用される。
【0076】また、第1、第2の実施形態において、振
動アクチュエータを用いているが、振動アクチュエータ
の代わりに電磁アクチュエータを用いても、本発明の効
果を得ることができる。よって、振動アクチュエータの
代わりに電磁アクチュエータを用いてもよい。
【0077】さらに、第1、第2の実施形態において、
情報伝送路が光ファイバーである場合を例にとった。し
かし、本発明はこの光ファイバーには限定されず、電気
的な信号線や磁気的な信号線等といった各種の情報伝送
路、特に可撓性を有する情報伝送路に対して、同様に適
用される。
【0078】
【発明の効果】本発明による振動アクチュエータを用い
たステージによれば、従来の問題である振動によるエン
コーダの読み誤差や、現位置を確認するために振動が減
衰するまで待つ待ち時間を短縮させることができ、精密
な位置決めと整定時間の短縮が可能となるという効果が
ある。
【0079】また、ステージを固定する固定部品を別途
設ける必要がないため、装置が小型になるという効果が
ある。
【0080】また、ステージ可動部の駆動方向が重力方
向に対して垂直になるので、振動アクチュエータを用い
たステージを左方向に駆動する場合と右方向に駆動する
場合での重力による駆動性能の差をなくすことが可能に
なるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による振動アクチュエ
ータを用いたステージの外観図である。
【図2】図1において下側より見た外観図である。
【図3】本発明の第2の実施形態による振動アクチュエ
ータを用いたステージの外観図である。
【図4】振動アクチュエータの振動子および移動子それ
ぞれの構成を示す斜視図である。
【図5】振動アクチュエータの振動子に発生する二つの
異なる振動L1およびB4それぞれの波形例を示す説明
図である。
【図6】振動アクチュエータを駆動する振動子駆動回路
のブロック図である。
【符号の説明】
16 振動子 17 移動子 19 リニアガイド 21a、21b 駆動力取出部 22 圧電体 24 振動子支持部材 28 コイルバネ 29 ネジ部材 30 レール部 31 ガイド部 40 アクチュエータ固定部材 41 振動子加圧部材 42 固定ステージ基板 43 ステージ可動部 44 可動切替端子 45、49 コネクタ 48 固定切替端子 50a、50b、50c、50d、50e 光ファイバ
ー 51 エンコーダのスケール部 52 エンコーダの検出部 53 ネジ穴 54 フロントパネル 55 回路基板 57a、57b ラックのレール部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】駆動信号により励振される電気−機械変換
    素子と、該電気−機械変換素子に接合された弾性体と、
    該弾性体に接合され、前記電気−機械変換素子の励振に
    より駆動面に楕円運動を生じる摺動部材とを有して構成
    される振動子と、 前記摺動部材に加圧接触し、前記振動子に対し相対運動
    を生じる移動子と、 該移動子に装着され、前記移動子の動きに伴って動くス
    テージ可動部と、 前記駆動信号の発生、および前記駆動信号の制御を行う
    回路基板と、 前記ステージ可動部を駆動可能に支持し、かつ前記振動
    子を支持するステージ固定部とを有する振動アクチュエ
    ータを用いたステージにおいて、 前記ステージ固定部はパネルに固定されていることを特
    徴とする振動アクチュエータを用いたステージ。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の振動アクチュエータを用
    いたステージにおいて、 前記回路基板はパネルに固定されていることを特徴とす
    る振動アクチュエータを用いたステージ。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の振動アクチュエ
    ータを用いたステージにおいて、 前記パネルは、ラックに設置されているレール部に固定
    されているフロントパネルであることを特徴とする振動
    アクチュエータを用いたステージ。
  4. 【請求項4】請求項1から3のいずれかに記載の振動ア
    クチュエータを用いたステージにおいて、 前記移動子の駆動方向は、重力方向に対して垂直である
    ことを特徴とする振動アクチュエータを用いたステー
    ジ。
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