JP2000323074A - 画像表示装置およびその製造方法 - Google Patents

画像表示装置およびその製造方法

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JP2000323074A
JP2000323074A JP11134570A JP13457099A JP2000323074A JP 2000323074 A JP2000323074 A JP 2000323074A JP 11134570 A JP11134570 A JP 11134570A JP 13457099 A JP13457099 A JP 13457099A JP 2000323074 A JP2000323074 A JP 2000323074A
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electron
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JP11134570A
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English (en)
Inventor
Takashi Enomoto
貴志 榎本
Koji Nishimura
孝司 西村
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像表示装置において、熱処理工程における
支持部材の位置ずれを防ぐことによって、支持部材を装
置内の所定位置に精度よく配設する。 【解決手段】 背面基板11と前面基板12とを対向配
置し、かつそれらの周辺部に側壁13を配置すると共
に、背面基板11と前面基板12との間に支持部材21
を配設して真空外囲器を構成する。支持部材21は磁性
材層23を有し、この磁性材層23に真空外囲器の外部
から磁界を作用させることによって、熱処理工程での支
持部材21の位置ずれを防止する。背面基板11上には
前面基板12に対向して多数の電子放出素子20が形成
され、前面基板12上には背面基板11に対向して蛍光
体スクリーン14が形成されている。蛍光体スクリーン
14は電子放出素子20から放出された電子ビームによ
り発光する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、平坦な表示部を持
つ画像表示装置およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、高品位放送用あるいはこれに伴う
高解像度の画像表示装置が望まれており、そのスクリー
ン表示性能については一段と厳しい性能が要望されてい
る。これら要望を達成するためには、スクリーン面の平
坦化、高解像度化が必須であり、同時に軽量・薄型化も
図らねばならない。
【0003】従来、上記したような要望を達成する画像
表示装置としては、図5に示すような平面型の画像表示
装置が知られている。なお、図5(b)は図5(a)の
丸で囲んだ部分を拡大して示す断面図である。このよう
な画像表示装置において、背面基板としてのシリコン基
板1上には多数のキャビティ2を有する二酸化シリコン
膜(絶縁膜)3が形成されており、この二酸化シリコン
膜3上にはモリブデンやニオブなどからなるゲート電極
4が形成されている。キャビティ2内部のシリコン基板
1上には、コーン状のモリブデンなどからなる電子放出
素子5が形成されている。
【0004】そして、多数の電子放出素子5を有するシ
リコン基板1と所定の間隔を設けて対向するように、ガ
ラス基板などの透明基板6からなる前面基板が平行に配
置されており、これらにより真空外囲器7が構成されて
いる。透明基板6の電子放出素子5と対向する面には、
蛍光体スクリーン8が形成されている。さらに、シリコ
ン基板1と透明基板6に加わる大気圧荷重を支えるため
に、これら基板1、6の間には支持部材9が配設されて
いる。
【0005】上記構造の画像表示装置では、多数の電子
放出素子5から放出される電子ビームが蛍光体スクリー
ン8に照射され、蛍光体スクリーン8が発光することに
より画像が形成される。このような画像表示装置では、
電子放出素子5の大きさがマイクロメートルオーダーで
あり、シリコン基板1と透明基板6との間隔をミリメー
トルオーダーにすることができる。このため、現在テレ
ビやコンピューターディスプレイとして使用されている
陰極線管などと比較して、高解像度化、軽量化、薄型化
を達成することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うな画像表示装置では、支持部材が前面から見えてしま
うと画像を劣化させることになる。そこで、支持部材が
蛍光体スクリーンの非発光領域に収まるように、太さを
十分に細くした柱状としたり、また厚さを十分に薄くし
た板状にする必要がある。また、大気圧荷重を支えるた
めには、このような支持部材を多数配設する必要があ
る。しかしながら、多数の小さな支持部材を精度よく画
像表示装置内に配設することは非常に難しく、また歩留
りも低下して大幅なコスト増につながる。
【0007】通常、支持部材は熱処理工程において、フ
リットガラスなどの接着剤を用いて背面基板の所定位置
に固定される。多数の支持部材を所定位置に高精度で配
設するためには専用の治具が必要であり、この治具は熱
処理工程中も使用されることから、特殊な構造や特殊な
材料が必要とされる。また、一般的な熱処理工程の処理
温度(接着温度)は 400〜 500℃であり、このような極
めて過酷な環境で使用されることから治具の酸化や消耗
が激しく、精度が著しく低下するために、長期間にわた
って使用することができない。
【0008】また、熱処理装置の温度不均一などに起因
して、治具と背面基板との間の温度差に基づく熱膨張差
などが生じ、これにより支持部材が位置ずれを起こすと
いうような問題も生じている。さらに、より高精細は表
示装置を製造するためには、より高い精度の組立治具が
必要とされるが、上記したような問題が障害となって、
従来の治具を用いた組立法での実用化は困難とされてい
る。
【0009】本発明はこのような課題に対処するために
なされたもので、熱処理工程における支持部材の位置ず
れを防ぐことによって、支持部材を装置内の所定位置に
精度よく配設することを可能にした画像表示装置および
その製造方法を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の画像表示装置
は、背面基板と、前記背面基板と対向配置された前面基
板と、前記背面基板および前記前面基板の周辺部に配さ
れた側壁と、前記背面基板と前記前面基板との間に配設
された支持部材とを有する真空外囲器と、前記前面基板
に対向して前記背面基板上に形成された多数の電子放出
素子と、前記背面基板に対向して前記前面基板上に形成
され、前記電子放出素子から放出された電子ビームによ
り発光する蛍光体スクリーンとを具備する画像表示装置
において、請求項1に記載したように、前記支持部材は
その少なくとも一部が磁性を有すること、あるいは請求
項3に記載したように、前記支持部材は前記背面基板も
しくは前記前面基板の少なくとも一方に磁性材を介して
接合されていることを特徴としている。
【0011】また、本発明の画像表示装置の製造方法
は、請求項5に記載したように、背面基板と、前記背面
基板と対向配置された前面基板と、前記背面基板および
前記前面基板の周辺部に配された側壁と、前記背面基板
と前記前面基板との間に配設された支持部材とを有する
真空外囲器と、前記前面基板に対向して前記背面基板上
に形成された多数の電子放出素子と、前記背面基板に対
向して前記前面基板上に形成され、前記電子放出素子か
ら放出された電子ビームにより発光する蛍光体スクリー
ンとを具備する画像表示装置の製造方法において、前記
支持部材を磁界発生手段により所定の位置に保持する工
程を有することを特徴としている。
【0012】本発明においては、例えば支持部材の少な
くとも一部に磁性材を適用し、このような支持部材を磁
石や電磁コイルなどの磁界発生装置を利用して保持して
いるため、機械的な位置決め用の治具を外した場合にお
いても、支持部材を所定の位置に配置した状態を保つこ
とができる。従って、熱処理工程における位置決め治具
に起因する支持部材の位置ずれ、すなわち位置決め治具
の酸化や消耗による精度低下、あるいは治具と基板との
熱膨張量の違いに基づく支持部材の位置ずれなどを防ぐ
ことができる。これによって、支持部材を所定位置に精
度よくかつ容易に配設することが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施するための形
態について、図面を参照して説明する。
【0014】図1および図2は本発明の一実施形態とし
ての画像表示装置の構成を示す図である。図1は一実施
形態の画像表示装置の概略構成を示す図、図2はその要
部構造を示す図である。これらの図に示す画像表示装置
10は、背面基板11と前面基板12とを具備し、これ
ら背面基板11と前面基板12とは所定の間隔を設けて
平行に対向配置されている。
【0015】背面基板11および前面基板12の周辺部
には、これらの間の間隙を気密封止するように側壁13
が配置されており、これらにより真空外囲器が構成され
ている。背面基板11、前面基板12および側壁13に
より形成された真空外囲器の内部は、例えば 1×10-6To
rr以下の真空度に保たれている。背面基板11には例え
ば平坦な導電性のシリコン基板(この実施形態では 150
mm× 120mm×板厚 1mmのシリコン基板)が用いられ、前
面基板12にはガラス基板(この実施形態では150mm×
120mm×板厚 1.1mmのガラス基板)などの透明基板が用
いられる。
【0016】前面基板12の内側の面には、図2に示し
たように、例えば 121×93mmというような形状を有する
蛍光体スクリーン14が形成されている。蛍光体スクリ
ーン14は、図3に示すように、水平方向に所定間隔離
して並列配置されたストライプ状の黒色光吸収層15
と、この黒色光吸収層15の間に形成された、赤
(R)、緑(G)、青(B)の 3色に発光するストライ
プ状の蛍光体層16と、これらの上に蒸着されたアルミ
ニウム層(図示せず)とを有している。
【0017】シリコン基板からなる背面基板11上に
は、キャビティ17を有する絶縁膜18が形成されてい
る。絶縁膜18は例えば二酸化シリコンからなる。絶縁
膜18上には、モリブデンなどからなるゲート電極19
が形成されている。キャビティ17内部の背面基板11
上には、前面基板12に形成された蛍光体スクリーン1
4と対向するように、例えばマイクロチップ型の電子放
出素子20が形成されている。そして、これら多数の電
子放出素子20によりカソードアレイが形成されてい
る。なお、後述するように、支持部材21が接合される
位置には電子放出素子20を形成せず、フリットガラス
などの接着剤を塗布することができるようになってい
る。
【0018】さらに、画像表示装置10の内部(真空外
囲器の内部)には、背面基板11と前面基板12に加わ
る大気圧荷重を支えるために、背面基板11と前面基板
12との間に板状の支持部材21が所定間隔で配設され
ている。支持部材21は、例えば 100mm× 2mm×板厚50
μm の形状を有するガラス板からなる本体部(板状本
体)22と、この本体部22の背面基板11側端部に被
着形成された磁性材層23とを有している。磁性材層2
3は後述する位置決め工程で接合部として機能するもの
であり、例えばバリウムフェライトの微粉末を低融点ガ
ラスで焼結して形成したものである。
【0019】支持部材21に磁性を付与する位置は、支
持部材21の形状や構造にもよるが、上記したように背
面基板11(もしくは前面基板12)と接合される端部
のみとすることが好ましい。特に、支持部材21の高さ
が高い場合には、支持部材21全体に磁性を付与する
と、後述する磁界中で直立させることが難しくなる。ま
た、磁性材層21には、着磁しにくい軟質磁性材料や脱
磁しやすい材料を使用することが望ましく、そのような
材料の一例として上記したバリウムフェライトが挙げら
れる。支持部材21を組立てた後に、磁性材層23に残
留磁化があると、電子ビームの軌道あるいはビーム形状
を変化させて、画質低下などの原因となる場合がある。
【0020】支持部材21の端面21aは、蛍光体スク
リーン14の黒色光吸収層15の位置に当接するように
接合され、端面21bは背面基板11側の黒色光吸収層
15に対向する位置に接合される。ここで、本発明では
後の製造工程で詳述するように、支持部材21の端部に
設けた磁性材層23を利用して、熱処理(接合処理)前
の支持部材21を磁界により保持しているため、支持部
材21を所定位置に高精度に配設することができる。従
って、画像を再生したときに支持部材21が前面から見
えることがない。すなわち、支持部材14は蛍光体スク
リーン14の非発光領域(黒色光吸収層22の形成領
域)に正確に収まるように配設され、支持部材21の位
置ずれなどに起因する画像劣化などを再現性よく防止す
ることが可能となる。
【0021】この実施形態の画像表示装置10において
は、映像信号は単純マトリックス方式に形成された電子
放出素子20とゲート電極19に入力される。電子放出
素子20を基準に考えたとき、ゲート電圧は最も輝度の
高い状態で +100Vが印加される。蛍光体スクリーン14
には+6kVが印加される。電子放出素子20から放出され
る電子ビームの大きさは、ゲート電極19の電圧により
変調され、この電子ビームが蛍光体スクリーン14を発
光させて画像を形成する。
【0022】なお、上記した実施形態では支持部材が板
状の場合について説明したが、例えば断面が円形の棒状
支持部材や断面が十字状の支持部材などを適用すること
も可能であり、このような場合においても少なくとも一
部に磁性を有する支持部材が用いられる。また、支持部
材に磁性を付与する方法としては、磁性材料を蒸着など
の方法で被着形成する、支持部材の一部あるいは全体を
磁性材料で作製するなど、種々の方法および構造を適用
することができる。さらに、支持部材21の本体部22
の素材としてはガラス以外の材料、例えばセラミック
ス、金属、プラスチックなどの種々の材料を使用するこ
とができ、導電処理や 2次電子抑制処理などが施された
ものであってもよい。
【0023】次に、上記した実施形態による画像表示装
置の製造方法について述べる。
【0024】まず、シリコン基板などからなる背面基板
11上に、例えば熱酸化法やCVD法あるいはスパッタ
リング法により二酸化シリコン膜を絶縁膜18として形
成した後、この絶縁膜18上に例えばスパッタリング法
や電子ビーム蒸着法によりモリブデン膜やニオブ膜など
をゲート電極形成用金属膜として形成する。
【0025】次に、上記したゲート電極形成用金属膜上
に、形成すべきゲート電極19に対応した形状のレジス
トパターンをリソグラフィーにより形成する。このレジ
ストパターンをマスクとして、上記した金属膜をウエッ
トエッチング法またはドライエッチング法によりエッチ
ングすることによって、ゲート電極19を形成する。こ
の後、レジストパターンおよびゲート電極19をマスク
として、絶縁膜18をウェットエッチング法またはドラ
イエッチング法によりエッチングして、キャビティ17
を形成する。
【0026】そして、レジストパターンを除去した後、
基板表面に対して所定角度傾斜した方向から電子ビーム
蒸着を行うことによって、ゲート電極19上に例えばア
ルミニウムやニッケルからなる剥離層を形成する。この
後、基板表面に対して垂直な方向からカソード形成用材
料として、例えばモリブデンを電子ビーム蒸着法で蒸着
する。これによって、キャビティ17の内部に電子放出
素子20が形成される。剥離層およびその上に形成され
た金属膜はリフトオフ法により除去する。
【0027】一方、前面基板12となるガラス基板の片
面に、黒色光吸収層15および赤、緑、青の 3色に発光
するストライプ状の蛍光体層16を、カラー陰極線管に
おける蛍光体塗布方法と同様の方法によって形成する。
さらに、アルミニウムなどを蒸着してメタルバック層を
形成する。これらによって、前面基板12の一方の面に
蛍光体スクリーン14が形成される。
【0028】次に、背面基板11側の支持部材21を接
合する位置に、予めフリットガラスなどの接着剤を塗布
しておき、支持部材21を位置決め治具を用いて位置決
めし、さらに磁界発生手段として例えば板状磁石を用い
て、背面基板11の裏面側(電子放出面と反対側の面)
から磁界を支持部材21の磁性材層23に作用させ、こ
の磁界により支持部材21を保持する。
【0029】この後、支持部材21の位置決めに使った
治具を取り外し、熱処理工程によりフリットガラスを焼
成して、支持部材21を背面基板11の所定の位置に接
合する。このとき、同時に側壁13も位置決めしてフリ
ットガラスにより背面基板11に接合する。さらに、蛍
光体スクリーン14を形成した前面基板12を位置決め
して接合し、側壁13に設けた排気管(図示せず)から
真空外囲器内部を排気して封止することによって、画像
表示装置10が作製される。
【0030】支持部材21を背面基板11の所定位置に
熱処理接合した後には、支持部材21の磁性材層23に
対して脱磁処理を施すことが好ましい。前述したよう
に、組立てた後の磁性材層23に残留磁化があると、電
子ビームの軌道あるいはビーム形状を変化させて、画質
低下などの原因となる場合がある。
【0031】次に、支持部材21の位置決め方法につい
て、図4を参照して詳述する。この実施形態では、前述
したように支持部材21の本体部22の背面基板11側
端部に磁性材層(バリウムフェライトの被着層)23が
形成されており、これにより支持部材21に所望の磁性
を付与している。
【0032】支持部材21の組立は、例えば図4に示す
ような治具を用いて行われる。まず、図4(a)に示す
ような位置決め治具31を用いて、各支持部材21を背
面基板11上の所定位置に常温下で位置決めする(図4
(a))。この状態で、支持部材21は所定の位置に高
精度に保持されている。
【0033】次に、図4(b)に示すように、背面基板
11の裏面側に磁界発生装置として板状磁石32を配置
し、支持部材21に磁界を作用させる。このようにする
ことによって、支持部材21の端部に設けられた磁性材
層23と板状磁石32との間に引力が発生し、各支持部
材21は位置決め治具31で位置決めされた位置に確実
に保持される。
【0034】次いで、図4(c)に示すように、位置決
め治具31を取り外すが、支持部材21は板状磁石32
により所定の位置に保持されているため、過度な外力が
作用しない限り位置ずれを起こすことはない。これらの
工程により支持部材21が位置決めされた背面基板11
を、上記した板状磁石32と共に熱処理工程に供し、フ
リットガラス24を焼成することによって、支持部材2
1は背面基板11の所定位置に接合される。
【0035】上述したように、支持部材21を背面基板
11に接合する熱処理工程において、支持部材21の位
置決め治具31は予め熱処理工程前に取り外し、支持部
材21は板状磁石32からの磁界のみにより所定位置に
保持されているため、例えば位置決め治具31の酸化や
消耗による精度低下、あるいは背面基板11と位置決め
治具31との間の熱膨張量の差などに基づく支持部材2
1の位置ずれを防ぐことができる。従って、多くの支持
部材21を所定位置に高精度に配設することが可能とな
る。
【0036】そして、支持部材21を所定位置に高精度
に配設することによって、支持部材21の位置ずれに起
因する画像劣化などを再現性よく防止することができ
る。すなわち、高品質な画像表示装置10を再現性よく
かつ低コストで提供することが可能となる。また、位置
決め治具31は高温で使用する必要がないので、特殊な
構造あるいは特殊な材料を適用する必要はなく、簡単な
構造の治具31で所望の位置精度を容易に得ることがで
きる。
【0037】なお、上記した実施形態では、支持部材2
1を常温下で治具31を用いて予め位置決めし、熱処理
工程ではこの治具31を完全に取り外す場合について説
明したが、例えば 100℃以下の比較的低い温度では治具
31と支持部材21の位置ずれはあまり問題にならない
ので、位置決めの作業温度は適宜設定することができ、
真空中で組立を行ってもよい。また、位置決め用の治具
は必ずしも完全に取り外す必要はなく、一部を残して熱
処理工程に投入してもよい。また、支持部材21を前面
基板12の所定位置に磁界を利用して保持し、この後熱
処理工程に供することも可能である。
【0038】また、上記した実施形態では、支持部材を
所定位置に保持するための磁界発生手段として板状磁石
を用いたが、例えば電磁コイルを使用した場合において
も同様な効果を得ることができる。さらに、磁界発生手
段は複数の磁石を組合せて磁束密度に所定の分布をもた
せたり、磁束をオンオフする機能をもたせてもよい。ま
た、他の磁性材料を組合せることも可能である。
【0039】なお、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲
で種々の変形が可能である。上述した実施形態ではマイ
クロチップ型の電子放出素子を用いた場合について説明
したが、本発明はこれに限られるものではなく、どのよ
うな構造の電子放出素子であっても適用することができ
る。例えば、pn型の冷陰極素子であってもよいし、ま
た表面伝導型の電子放出素子であってもよい。また、背
面基板にはシリコン基板以外に、例えばガラス基板、セ
ラミックス基板、金属基板などを使用することができ、
また 2層構造の基板などを適用することも可能である。
【0040】また、上述した実施形態ではストライプ状
の蛍光体層を持つ画像表示装置について説明したが、本
発明はこれに限られるものではなく、蛍光体層の構成に
ついてはどのようなものであっても適用可能である。例
えば、マトリックス状の蛍光体層であってもよいし、デ
ィスプレイ用陰極線管で一般的に使用されているような
丸孔状の蛍光体層であってもよいし、さらにはモノクロ
の蛍光体層であってもよい。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では少なく
とも一部に磁性を付与した支持部材を磁界の作用で保持
しているため、熱処理工程において位置決め治具に起因
する支持部材の位置ずれなどを起こすことがなく、支持
部材を所定位置に精度よくかつ容易に配設することがで
きる。従って、本発明によれば、支持部材の位置不良に
伴う画像劣化などを防止した、高品質な画像表示装置を
再現性よくかつ低コストで提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態による画像表示装置の概
略構造を示す斜視図である。
【図2】 図1に示す画像表示装置の要部構造を示す断
面図である。
【図3】 図1に示す画像表示装置の蛍光体スクリーン
部分を示す図である。
【図4】 本発明の画像表示装置の製造工程の要部を示
す図である。
【図5】 平板型画像表示装置の要部構造を模式的に示
す断面図である。
【符号の説明】
10……画像表示装置 11……背面基板 12……前面基板 13……側壁 14……蛍光体スクリーン 20……電子放出素子 21……支持部材 22……支持部材本体部 23……磁性材層

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 背面基板と、前記背面基板と対向配置さ
    れた前面基板と、前記背面基板および前記前面基板の周
    辺部に配された側壁と、前記背面基板と前記前面基板と
    の間に配設された支持部材とを有する真空外囲器と、 前記前面基板に対向して前記背面基板上に形成された多
    数の電子放出素子と、 前記背面基板に対向して前記前面基板上に形成され、前
    記電子放出素子から放出された電子ビームにより発光す
    る蛍光体スクリーンとを具備する画像表示装置におい
    て、 前記支持部材は、その少なくとも一部が磁性を有するこ
    とを特徴とする画像表示装置。
  2. 【請求項2】 前記支持部材は、非磁性材からなる本体
    部と、磁性材からなる接合部とを有することを特徴とす
    る、請求項1記載の画像表示装置。
  3. 【請求項3】 背面基板と、前記背面基板と対向配置さ
    れた前面基板と、前記背面基板および前記前面基板の周
    辺部に配された側壁と、前記背面基板と前記前面基板と
    の間に配設された支持部材とを有する真空外囲器と、 前記前面基板に対向して前記背面基板上に形成された多
    数の電子放出素子と、 前記背面基板に対向して前記前面基板上に形成され、前
    記電子放出素子から放出された電子ビームにより発光す
    る蛍光体スクリーンとを具備する画像表示装置におい
    て、 前記支持部材は、前記背面基板もしくは前記前面基板の
    少なくとも一方に、磁性材を介して接合されていること
    を特徴とする画像表示装置。
  4. 【請求項4】 前記磁性材はバリウムフェライトからな
    ることを特徴とする、請求項2または請求項3記載の画
    像表示装置。
  5. 【請求項5】 背面基板と、前記背面基板と対向配置さ
    れた前面基板と、前記背面基板および前記前面基板の周
    辺部に配された側壁と、前記背面基板と前記前面基板と
    の間に配設された支持部材とを有する真空外囲器と、 前記前面基板に対向して前記背面基板上に形成された多
    数の電子放出素子と、 前記背面基板に対向して前記前面基板上に形成され、前
    記電子放出素子から放出された電子ビームにより発光す
    る蛍光体スクリーンとを具備する画像表示装置の製造方
    法において、 前記支持部材を磁界発生手段により所定の位置に保持す
    る工程を有することを特徴とする画像表示装置の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 前記支持部材は非磁性材からなる本体部
    と磁性材からなる接合部とを有することを特徴とする、
    請求項5記載の画像表示装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記磁界発生手段は磁石または電磁コイ
    ルを有することを特徴とする、請求項5記載の画像表示
    装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記支持部材を前記背面基板もしくは前
    記前面基板の少なくとも一方に接合した後、脱磁処理を
    施す工程を有することを特徴とする、請求項5記載の画
    像表示装置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009199907A (ja) * 2008-02-22 2009-09-03 Sony Corp スペーサの取付け方法及び平面型表示装置の製造方法

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