JP2000323017A - 電子放出素子およびその製造方法 - Google Patents
電子放出素子およびその製造方法Info
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- JP2000323017A JP2000323017A JP13497299A JP13497299A JP2000323017A JP 2000323017 A JP2000323017 A JP 2000323017A JP 13497299 A JP13497299 A JP 13497299A JP 13497299 A JP13497299 A JP 13497299A JP 2000323017 A JP2000323017 A JP 2000323017A
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- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J1/00—Details of electrodes, of magnetic control means, of screens, or of the mounting or spacing thereof, common to two or more basic types of discharge tubes or lamps
- H01J1/02—Main electrodes
- H01J1/30—Cold cathodes, e.g. field-emissive cathode
- H01J1/304—Field-emissive cathodes
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- H01J1/02—Main electrodes
- H01J1/32—Secondary-electron-emitting electrodes
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- Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 電子の放出効率を向上できる電子放出素子の
提供。 【解決手段】 本発明の電子放出素子は、基板1上に形
成された低電位側電極2および高電位側電極3と、各電
極2,3の間に設けられ電子を放出する電子放出部とを
備え、基板上方にはアノード電極が設置される。電子放
出部から高電位側電極3にかけての領域の上面に2次電
子放出材料を露出させるため、2次電子を効率よくアノ
ード電極側に放出させることができ、電子放出効率を向
上することができる。また、高電位側電極3の近傍の基
板1上に、絶縁層または高抵抗層10を挟んで補助電極
を設け、高電位側電極3よりも高い電圧を補助電極に印
加することにより、電子放出部から放出された電子を補
助電極側に引き寄せることができる。
提供。 【解決手段】 本発明の電子放出素子は、基板1上に形
成された低電位側電極2および高電位側電極3と、各電
極2,3の間に設けられ電子を放出する電子放出部とを
備え、基板上方にはアノード電極が設置される。電子放
出部から高電位側電極3にかけての領域の上面に2次電
子放出材料を露出させるため、2次電子を効率よくアノ
ード電極側に放出させることができ、電子放出効率を向
上することができる。また、高電位側電極3の近傍の基
板1上に、絶縁層または高抵抗層10を挟んで補助電極
を設け、高電位側電極3よりも高い電圧を補助電極に印
加することにより、電子放出部から放出された電子を補
助電極側に引き寄せることができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像表示装置や電
子線露光装置などに利用可能な電子放出装置およびその
製造方法に関する。
子線露光装置などに利用可能な電子放出装置およびその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】金属または半導体の表面に1Oの7乗[V/c
m]程度の高電界を印加することにより、金属中のフェル
ミ・エネルギー近傍の電子や、半導体の伝導電子バンド
に励起された電子の真空準位へのトンネルがおこり、真
空中に電子が放出される(ただし、半導体の場合、荷電
子バンド、あるいは不純物準位・欠陥準位や、表面・界
面準位など、バンド間に存在する準位の電子が放出され
る場合もある)。この種の電子の放出は、電界放出と呼
ばれる。
m]程度の高電界を印加することにより、金属中のフェル
ミ・エネルギー近傍の電子や、半導体の伝導電子バンド
に励起された電子の真空準位へのトンネルがおこり、真
空中に電子が放出される(ただし、半導体の場合、荷電
子バンド、あるいは不純物準位・欠陥準位や、表面・界
面準位など、バンド間に存在する準位の電子が放出され
る場合もある)。この種の電子の放出は、電界放出と呼
ばれる。
【0003】電界放出型の冷陰極は、熱陰極に比べて、
単位面積あたりの放出電子量が大きいという特徴があ
る。熱陰極では、電子放出量は1平方センチメートルあ
たり数十アンペア程度までが限界であるのに対し、冷陰
極では1平方センチメートルあたり10の7乗から9乗アン
ペア程度の電子放出量が可能である。このため、電界放
出型冷陰極は、真空電子素子の微小化の上で特に有用で
ある。
単位面積あたりの放出電子量が大きいという特徴があ
る。熱陰極では、電子放出量は1平方センチメートルあ
たり数十アンペア程度までが限界であるのに対し、冷陰
極では1平方センチメートルあたり10の7乗から9乗アン
ペア程度の電子放出量が可能である。このため、電界放
出型冷陰極は、真空電子素子の微小化の上で特に有用で
ある。
【0004】冷陰極を用いて微小化された真空素子(真
空マイクロ素子)の実際の例としては、1961年にShou1de
rsによって0.1ミクロンサイズの素子の作製方法とこれ
を用いた微小な電界放出型二極管の作製 (Adv.Comput.2
(1961)135参照)について報告がなされている。
空マイクロ素子)の実際の例としては、1961年にShou1de
rsによって0.1ミクロンサイズの素子の作製方法とこれ
を用いた微小な電界放出型二極管の作製 (Adv.Comput.2
(1961)135参照)について報告がなされている。
【0005】また、1968年には、Spindtらにより、薄膜
技術を用いたミクロンサイズのゲート付き冷陰極(三極
管)を多数基板上に配置した構造(アレイ)の作製(J.App
l.Phys.39(1968)3504参照)の報告がなされ、以降当該分
野において、多数の報告がなされている。
技術を用いたミクロンサイズのゲート付き冷陰極(三極
管)を多数基板上に配置した構造(アレイ)の作製(J.App
l.Phys.39(1968)3504参照)の報告がなされ、以降当該分
野において、多数の報告がなされている。
【0006】真空マイクロ素子の構造として、様々の種
類が考案されているが、Spindtらのものは、鋭い先端を
もつミクロンサイズの微小な錐体型のエミッタの先端部
への電界集中を、近傍に設けた引き出し電極(ゲート)に
よって制御しながら発生させ、電子の電界放出を行わせ
るものである。
類が考案されているが、Spindtらのものは、鋭い先端を
もつミクロンサイズの微小な錐体型のエミッタの先端部
への電界集中を、近傍に設けた引き出し電極(ゲート)に
よって制御しながら発生させ、電子の電界放出を行わせ
るものである。
【0007】Spindt型の素子は、エミッタの直上に開口
部を有するゲートを備えており、エミッタ上方に設置さ
れたアノード電極に向かって放出される電子の放出量
を、ゲート・エミッタ間の印加電圧により制御可能であ
る。
部を有するゲートを備えており、エミッタ上方に設置さ
れたアノード電極に向かって放出される電子の放出量
を、ゲート・エミッタ間の印加電圧により制御可能であ
る。
【0008】また、他にも類似の構造を持つ素子の例と
して、Siのエッチングを用いた方法(グレイ法)や、鋳型
を用いたモールド法(転写モールド法)などの方法で電子
放出素子を作製した例が多数報告されている。これらの
構造の電子放出素子は、エミッタとゲートが基板から見
て垂直方向に配置された、いわゆる「重直型」構造であ
る。
して、Siのエッチングを用いた方法(グレイ法)や、鋳型
を用いたモールド法(転写モールド法)などの方法で電子
放出素子を作製した例が多数報告されている。これらの
構造の電子放出素子は、エミッタとゲートが基板から見
て垂直方向に配置された、いわゆる「重直型」構造であ
る。
【0009】これとは対照的に、一対の電極を基板表面
に平行に配置し、これら一対の電極のうち、片方をエミ
ッタ、もう一方をゲートとした、いわゆる「横型」構造
の素子もいくつか報告されている。
に平行に配置し、これら一対の電極のうち、片方をエミ
ッタ、もう一方をゲートとした、いわゆる「横型」構造
の素子もいくつか報告されている。
【0010】横型の素子は、垂直型に比ベて、アノード
電極に到達する電流と素子に流れる電流の比である電子
放出効率が劣るが、複数の素子を特に大面積にわたって
配置する場合の製造が容易であるという特徴を有する。
電極に到達する電流と素子に流れる電流の比である電子
放出効率が劣るが、複数の素子を特に大面積にわたって
配置する場合の製造が容易であるという特徴を有する。
【0011】横型の素子としては、例えば、図7に示す
ように、J.Vac.Sci.Technol.B13(1995)465に報告されて
いる素子が挙げられる。図7の素子は、基板上に絶縁層
を介して設置されたH型形状の金属薄膜に、収束イオン
ビームを用いて幅約2μmの微小間隔を形成しており、こ
れら一対の電極間の電位差によって電子が放出され、両
電極の上方に設けられたアノード電極にて、放出電子の
一部を回収する仕組みになっている。
ように、J.Vac.Sci.Technol.B13(1995)465に報告されて
いる素子が挙げられる。図7の素子は、基板上に絶縁層
を介して設置されたH型形状の金属薄膜に、収束イオン
ビームを用いて幅約2μmの微小間隔を形成しており、こ
れら一対の電極間の電位差によって電子が放出され、両
電極の上方に設けられたアノード電極にて、放出電子の
一部を回収する仕組みになっている。
【0012】横型の素子で、電子放出を駆動する電圧を
低くするためには、電極の端部を先鋭化したり、電極間
の間隔をサブミクロンオーダーに狭める方法が有効であ
る。例えば、図8に示すように、特開平7-254354号公報
に開示されている構造の電子放出素子は、円弧状にえぐ
って厚さ方向に先鋭化した電子放出部801を備えてい
る。
低くするためには、電極の端部を先鋭化したり、電極間
の間隔をサブミクロンオーダーに狭める方法が有効であ
る。例えば、図8に示すように、特開平7-254354号公報
に開示されている構造の電子放出素子は、円弧状にえぐ
って厚さ方向に先鋭化した電子放出部801を備えてい
る。
【0013】また、特開平10-55751号公報には、図9
(a)の平面図、図9(b)の断面図に示すように、電
子線リソグラフィーを用いてサブミクロンオーダーの微
小間隔を備えた電子放出素子の製法が考案されている。
微小間隔を形成するための他の方法として、特開平7-14
7131号公報には、図10に示すように、レジストのオー
バーハングを用いた製法が開示されている。
(a)の平面図、図9(b)の断面図に示すように、電
子線リソグラフィーを用いてサブミクロンオーダーの微
小間隔を備えた電子放出素子の製法が考案されている。
微小間隔を形成するための他の方法として、特開平7-14
7131号公報には、図10に示すように、レジストのオー
バーハングを用いた製法が開示されている。
【0014】さらに、「フォーミング」と呼ばれる通電
加熱処理によって膜上に亀裂を生じさせ、電極間の間隔
を形成する方法を用いた素子も多数考案されている。こ
の種の電子放出素子は、「表面伝導型電子放出素子」と
呼ばれることがある、これらの表面伝導型の素子の例と
しては、M.I.E1inson,RadioEng.ElectronPhys.,10.1290
(1965)等に開示されたものが挙げられる。表面伝導型の
素子は、横形の素子の中でも特に製造が容易であるとい
う利点があるが、蒸着膜を用いて素子を形成した場合、
動作が不安定で、寿命が短いという欠点を有していた。
これに対し、登録特許2646235号他に開示されている図
11に示す微粒子膜を材料に用いた構造では、信頼性が
大幅に向上している。
加熱処理によって膜上に亀裂を生じさせ、電極間の間隔
を形成する方法を用いた素子も多数考案されている。こ
の種の電子放出素子は、「表面伝導型電子放出素子」と
呼ばれることがある、これらの表面伝導型の素子の例と
しては、M.I.E1inson,RadioEng.ElectronPhys.,10.1290
(1965)等に開示されたものが挙げられる。表面伝導型の
素子は、横形の素子の中でも特に製造が容易であるとい
う利点があるが、蒸着膜を用いて素子を形成した場合、
動作が不安定で、寿命が短いという欠点を有していた。
これに対し、登録特許2646235号他に開示されている図
11に示す微粒子膜を材料に用いた構造では、信頼性が
大幅に向上している。
【0015】これらの横型素子では、前述のように電子
放出効率が低く、高々1%にとどまっている。この理由
の1つとして、A.Asai,SID97DIGEST,127に報告されてい
るように、間隔を介して配置された一対の電極の一方か
らいったん真空中に放出された電子の多くが、図12に
示すように、もう一方の電極(制御電極)上に向かって飛
翔し、到達することにある。制御電極に到達した電子の
一部は制御電極によって散乱され、アノード電極ヘ向か
うが、殆どの電子は制御電極で回収されてしまう。この
ため、放出電子の多くはアノード電極に到達せず、無効
電流として素子内へ流れるという問題があった。また、
素子に多くの無効電流が流れるため、発熱や消費電力の
面で、問題があった。
放出効率が低く、高々1%にとどまっている。この理由
の1つとして、A.Asai,SID97DIGEST,127に報告されてい
るように、間隔を介して配置された一対の電極の一方か
らいったん真空中に放出された電子の多くが、図12に
示すように、もう一方の電極(制御電極)上に向かって飛
翔し、到達することにある。制御電極に到達した電子の
一部は制御電極によって散乱され、アノード電極ヘ向か
うが、殆どの電子は制御電極で回収されてしまう。この
ため、放出電子の多くはアノード電極に到達せず、無効
電流として素子内へ流れるという問題があった。また、
素子に多くの無効電流が流れるため、発熱や消費電力の
面で、問題があった。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、従来の
横型構造の電子放出素子においては、電子放出素子の一
対の電極のうちの片方から放出された電子の多くがもう
一方の電極(制御電極)に着地し回収されてしまう点に問
題があった。この問題を解決するためには、制御電極の
表面で電子が効率的に散乱されて、再度アノード電極電
極ヘ向かって放出されることが好ましい。このために
は、制御電極の表面で効率的に2次電子放出が起こるこ
とが好ましい。
横型構造の電子放出素子においては、電子放出素子の一
対の電極のうちの片方から放出された電子の多くがもう
一方の電極(制御電極)に着地し回収されてしまう点に問
題があった。この問題を解決するためには、制御電極の
表面で電子が効率的に散乱されて、再度アノード電極電
極ヘ向かって放出されることが好ましい。このために
は、制御電極の表面で効率的に2次電子放出が起こるこ
とが好ましい。
【0017】制御電極では、2次電子放出が効率的に起
こるため、2次電子数と入射電子数の比が1を超えるた
めには、制御電極が導体・半導体の場合、入射電子は少
なくとも100電子ボルト程度の運動エネルギーに加速さ
れている必要がある。
こるため、2次電子数と入射電子数の比が1を超えるた
めには、制御電極が導体・半導体の場合、入射電子は少
なくとも100電子ボルト程度の運動エネルギーに加速さ
れている必要がある。
【0018】制御電極に達する電子は、電子放出素子の
一対の電極の間の電位差によって加速されるが、実用上
この電位差(駆動電圧)は10〜30V程度であるため、制御
電極上での2次電子放出による散乱の効率はゼロに近か
った。
一対の電極の間の電位差によって加速されるが、実用上
この電位差(駆動電圧)は10〜30V程度であるため、制御
電極上での2次電子放出による散乱の効率はゼロに近か
った。
【0019】本発明の目的は、10〜30V程度の駆動電圧
においても、制御電極において十分な量の2次電子を放
出でき、また、高効率の2次電子放出材料を用いて電子
放出量を増大させることができる電子放出素子およびそ
の製造方法を提供することにある。
においても、制御電極において十分な量の2次電子を放
出でき、また、高効率の2次電子放出材料を用いて電子
放出量を増大させることができる電子放出素子およびそ
の製造方法を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、基板
上に互いに分離して形成される低電位側電極および高電
位側電極と、これら電極間に設けられる電子放出部と
を、備え、前記電子放出部から電子を放出する電子放出
素子において、前記電子放出部から前記高電位側電極に
かけての領域の少なくとも一部の基板上面に、前記高電
位側電極の母材よりも高効率で2次電子を放出可能な2
次電子放出材料を露出させたものである。
上に互いに分離して形成される低電位側電極および高電
位側電極と、これら電極間に設けられる電子放出部と
を、備え、前記電子放出部から電子を放出する電子放出
素子において、前記電子放出部から前記高電位側電極に
かけての領域の少なくとも一部の基板上面に、前記高電
位側電極の母材よりも高効率で2次電子を放出可能な2
次電子放出材料を露出させたものである。
【0021】請求項1の発明では、電子放出部や高電位
側電極の周辺に2次電子放出材料を露出させるため、電
子放出部から放出された電子が衝突したときに、効率よ
く2次電子を放出することができる。
側電極の周辺に2次電子放出材料を露出させるため、電
子放出部から放出された電子が衝突したときに、効率よ
く2次電子を放出することができる。
【0022】請求項2の発明は、基板上に互いに分離し
て形成される低電位側電極および高電位側電極と、これ
ら電極間に設けられる電子放出部とを、備え、前記電子
放出部から電子を放出する電子放出素子において、前記
高電位側電極の近傍の基板上面に、絶縁層または高抵抗
層を挟んで形成される補助電極を備え、前記補助電極に
印加する電圧を、前記低電極側電極および前記高電位側
電極に印加する電圧よりも高くしたものである。
て形成される低電位側電極および高電位側電極と、これ
ら電極間に設けられる電子放出部とを、備え、前記電子
放出部から電子を放出する電子放出素子において、前記
高電位側電極の近傍の基板上面に、絶縁層または高抵抗
層を挟んで形成される補助電極を備え、前記補助電極に
印加する電圧を、前記低電極側電極および前記高電位側
電極に印加する電圧よりも高くしたものである。
【0023】請求項2の発明では、高電位側電極の近傍
の基板上面に補助電極を設けるため、電子放出部から放
出された電子を補助電極に衝突させることにより、補助
電極から効率よく2次電子を放出することができる。
の基板上面に補助電極を設けるため、電子放出部から放
出された電子を補助電極に衝突させることにより、補助
電極から効率よく2次電子を放出することができる。
【0024】請求項3の発明では、補助電極の上面に2
次電子放出材料を露出させるため、高電位側電極と補助
電極に印加する電圧を調整することにより、電子放出部
から放出された電子を補助電極に衝突させて、補助電極
から2次電子を効率よく放出させることができる。
次電子放出材料を露出させるため、高電位側電極と補助
電極に印加する電圧を調整することにより、電子放出部
から放出された電子を補助電極に衝突させて、補助電極
から2次電子を効率よく放出させることができる。
【0025】請求項4の発明では、2次電子放出材料と
して、LiF、CaF、AlN、BN、ダイヤモンド、a-C:
H、a-C:N、a-C:N:H、B、Bi、Ga、BaO、
MgOのうちの少なくともいずれかを含む。
して、LiF、CaF、AlN、BN、ダイヤモンド、a-C:
H、a-C:N、a-C:N:H、B、Bi、Ga、BaO、
MgOのうちの少なくともいずれかを含む。
【0026】請求項5の発明では、高電位側電極および
その周辺部を、前記2次電子放出材料を含む膜で覆うた
め、電子放出部がどこに衝突しても、効率よく2次電子
を放出できる。
その周辺部を、前記2次電子放出材料を含む膜で覆うた
め、電子放出部がどこに衝突しても、効率よく2次電子
を放出できる。
【0027】請求項6の発明では、電子放出部から高電
位側電極にかけての領域の少なくとも一部に、微粒子状
の2次電子放出材料を露出させるため、2次電子の放出
効率をより向上させることができる。
位側電極にかけての領域の少なくとも一部に、微粒子状
の2次電子放出材料を露出させるため、2次電子の放出
効率をより向上させることができる。
【0028】請求項7の発明は、基板上に互いに分離し
て形成される低電位側電極および高電位側電極と、これ
ら電極間に設けられる電子放出部とを、備え、前記電子
放出部から電子を放出する電子放出素子の製造方法にお
いて、基板上に、前記低電位側電極、前記高電位側電極
および前記電子放出部を形成した後、ホウ素化合物を含
むガス中で前記高電位側電極および前記低電位側電極間
に電圧を印加して前記電子放出部から電子を放出させ、
この放出電子によるガスの分解作用により、前記電子放
出部およびその周辺部の上面にBN膜を形成する。
て形成される低電位側電極および高電位側電極と、これ
ら電極間に設けられる電子放出部とを、備え、前記電子
放出部から電子を放出する電子放出素子の製造方法にお
いて、基板上に、前記低電位側電極、前記高電位側電極
および前記電子放出部を形成した後、ホウ素化合物を含
むガス中で前記高電位側電極および前記低電位側電極間
に電圧を印加して前記電子放出部から電子を放出させ、
この放出電子によるガスの分解作用により、前記電子放
出部およびその周辺部の上面にBN膜を形成する。
【0029】請求項7の発明は、基板上に互いに分離し
て形成される低電位側電極および高電位側電極と、これ
ら電極間に設けられる電子放出部とを、備え、前記電子
放出部から電子を放出する電子放出素子の製造方法にお
いて、基板上に、前記低電位側電極、前記高電位側電極
および前記電子放出部を形成した後、ホウ素化合物を含
むガス中で前記高電位側電極および前記低電位側電極間
に電圧を印加して前記電子放出部から電子を放出させ、
この放出電子によるガスの分解作用により、前記電子放
出部およびその周辺部の上面にBN膜を形成するもので
ある。
て形成される低電位側電極および高電位側電極と、これ
ら電極間に設けられる電子放出部とを、備え、前記電子
放出部から電子を放出する電子放出素子の製造方法にお
いて、基板上に、前記低電位側電極、前記高電位側電極
および前記電子放出部を形成した後、ホウ素化合物を含
むガス中で前記高電位側電極および前記低電位側電極間
に電圧を印加して前記電子放出部から電子を放出させ、
この放出電子によるガスの分解作用により、前記電子放
出部およびその周辺部の上面にBN膜を形成するもので
ある。
【0030】請求項7の発明では、電子放出部の周辺に
BN膜を形成するため、電子放出部自体の電子放出効率
を向上させることができる。
BN膜を形成するため、電子放出部自体の電子放出効率
を向上させることができる。
【0031】請求項8の発明は、ホウ素化合物として、
ボラン、アミンボラン、アミノボラン、ピリジンボラ
ン、エチルボラン、ボラジン、ボラゾシン、およびジア
ザボレタンの少なくともいずれかを含む。
ボラン、アミンボラン、アミノボラン、ピリジンボラ
ン、エチルボラン、ボラジン、ボラゾシン、およびジア
ザボレタンの少なくともいずれかを含む。
【0032】請求項9の発明は、基板上に互いに分離し
て形成される低電位側電極および高電位側電極と、これ
ら電極間に設けられる電子放出部とを、備え、前記電子
放出部から電子を放出する電子放出素子の製造方法にお
いて、前記電子放出部の形成材料としてホウ素が含まれ
ており、基板上に、前記低電位側電極、前記高電位側電
極および前記電子放出部を形成した後、窒素または窒化
物雰囲気中で加熱処理することにより、前記電子放出部
およびその周辺部の上面にBN膜を形成するものであ
る。
て形成される低電位側電極および高電位側電極と、これ
ら電極間に設けられる電子放出部とを、備え、前記電子
放出部から電子を放出する電子放出素子の製造方法にお
いて、前記電子放出部の形成材料としてホウ素が含まれ
ており、基板上に、前記低電位側電極、前記高電位側電
極および前記電子放出部を形成した後、窒素または窒化
物雰囲気中で加熱処理することにより、前記電子放出部
およびその周辺部の上面にBN膜を形成するものであ
る。
【0033】請求項9の発明では、簡易な処理により、
電子放出部の周囲にBN膜を形成することができる。
電子放出部の周囲にBN膜を形成することができる。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る電子放出素子
について、図面を参照しながら具体的に説明する。本発
明に係る電子放出素子は、低電位側電極(カソード電
極)と高電位側電極(ゲート電極)を基板の上面に平行
に配置した、いわゆる横型の構造を有する。
について、図面を参照しながら具体的に説明する。本発
明に係る電子放出素子は、低電位側電極(カソード電
極)と高電位側電極(ゲート電極)を基板の上面に平行
に配置した、いわゆる横型の構造を有する。
【0035】(第1の実施形態)図1は電子放出素子の
第1の実施形態の構造を示す模式図であり、横方向から
素子を俯瞰した様子を示している。図1において、1は
基板、2は低電位側電極薄膜(カソード電極)、3は高
電位側電極薄膜(ゲート電極)、4は高抵抗または絶縁
性の電極間隔部、5は電極2,3の間に電圧を印加する
電圧印加部、6は放出電子の飛翔軌道のうち高電位側電
極薄膜3に衝突しない軌道の一例、7は放出電子の飛翔
軌道のうち高電位側電極薄膜3に衝突する軌道の一例、
そして8は高電位側電極薄膜3上の放出電子の衝突位置
を示している。
第1の実施形態の構造を示す模式図であり、横方向から
素子を俯瞰した様子を示している。図1において、1は
基板、2は低電位側電極薄膜(カソード電極)、3は高
電位側電極薄膜(ゲート電極)、4は高抵抗または絶縁
性の電極間隔部、5は電極2,3の間に電圧を印加する
電圧印加部、6は放出電子の飛翔軌道のうち高電位側電
極薄膜3に衝突しない軌道の一例、7は放出電子の飛翔
軌道のうち高電位側電極薄膜3に衝突する軌道の一例、
そして8は高電位側電極薄膜3上の放出電子の衝突位置
を示している。
【0036】図1の電子放出素子の上方には、電極2,
3に対して高い電位に設定される不図示のアノード電極
が配設されている。基板1の材料としては、石英ガラ
ス、パイレックスガラス、背板ガラス、ステンレスの表
面をSi02などの絶縁膜で覆った積層体、表面をバリア型
の陽極酸化膜で被覆したアルミニウムの板、Siウエハな
どから任意に選択して用いることができるが、本発明を
表示装置に応用することを想定した場合には、反りが少
なく、表示パネル板の熱膨張係数に近い係数を有するの
が望ましく、コスト面などのファクターを適宜加味して
決定される。
3に対して高い電位に設定される不図示のアノード電極
が配設されている。基板1の材料としては、石英ガラ
ス、パイレックスガラス、背板ガラス、ステンレスの表
面をSi02などの絶縁膜で覆った積層体、表面をバリア型
の陽極酸化膜で被覆したアルミニウムの板、Siウエハな
どから任意に選択して用いることができるが、本発明を
表示装置に応用することを想定した場合には、反りが少
なく、表示パネル板の熱膨張係数に近い係数を有するの
が望ましく、コスト面などのファクターを適宜加味して
決定される。
【0037】電極薄膜2,3の材料としては、一般的な
導体材料を用いることができる。具体的には、Ni,Cr,
Cu,Au,Pt,Ir,Pd,Ti,Al,Mo,Wなどの金属や、そ
の合金を用いることができ、好ましくは低抵抗、高熱伝
導率、かつ融点の高い材料を選択するのが望ましく、電
極薄膜2,3の膜厚は10nm〜1μm程度に設定される。
導体材料を用いることができる。具体的には、Ni,Cr,
Cu,Au,Pt,Ir,Pd,Ti,Al,Mo,Wなどの金属や、そ
の合金を用いることができ、好ましくは低抵抗、高熱伝
導率、かつ融点の高い材料を選択するのが望ましく、電
極薄膜2,3の膜厚は10nm〜1μm程度に設定される。
【0038】電極薄膜2,3の形成方法としては、スパ
ッタ法などの蒸着法、好ましくは印刷法やめっき法を用
いることができる。下地膜との十分な密着性が得られな
い場合は、Tiや、Crなどの金属をごく薄く接着層として
間に形成しておくのが望ましい。また、接着層を用いる
代わりに、水素雰囲気中でのアニールなどの方法を用い
て、絶縁膜に表面処理を施しておいてもよい。
ッタ法などの蒸着法、好ましくは印刷法やめっき法を用
いることができる。下地膜との十分な密着性が得られな
い場合は、Tiや、Crなどの金属をごく薄く接着層として
間に形成しておくのが望ましい。また、接着層を用いる
代わりに、水素雰囲気中でのアニールなどの方法を用い
て、絶縁膜に表面処理を施しておいてもよい。
【0039】電極薄膜2,3の材料を、それぞれ異なる
材料にしてもよい。電極薄膜2,3間の高抵抗または絶
縁性の電極間隔部4は、電極薄膜を完全に除去して絶縁
性の基板を露出させてもよく、また電極薄膜を部分的に
酸化して高抵抗にしたり、あるいは電極薄膜を部分的に
除去してもよい。
材料にしてもよい。電極薄膜2,3間の高抵抗または絶
縁性の電極間隔部4は、電極薄膜を完全に除去して絶縁
性の基板を露出させてもよく、また電極薄膜を部分的に
酸化して高抵抗にしたり、あるいは電極薄膜を部分的に
除去してもよい。
【0040】電極薄膜2,3間の間隔は、10nmから10μ
mの範囲内に設定することができる。この間隔の好まし
い値は高抵抗または絶縁性の電極間隔部4の状態に依存
する。
mの範囲内に設定することができる。この間隔の好まし
い値は高抵抗または絶縁性の電極間隔部4の状態に依存
する。
【0041】このようにして形成された素子の電極薄膜
2,3間に、電圧印加部5により電圧が印加される。こ
の電圧により、低電位側の電極薄膜2と電極間隔部4の
境界部近傍(以下、電荷放出部と呼ぶ)から電子が放出
される。
2,3間に、電圧印加部5により電圧が印加される。こ
の電圧により、低電位側の電極薄膜2と電極間隔部4の
境界部近傍(以下、電荷放出部と呼ぶ)から電子が放出
される。
【0042】放出電子の電流と印加電圧とのI−V特性
は非線形であり、例えば図2のようになる。このときに
電子放出部から電子放出が起こる。電子放出が安定に起
こるためには、素子の表面での吸着分子の影響や、気体
への電子衝突による気体のイオン化、それに伴う逆スパ
ッタダメージや、イオン電流(放電)の発生を抑制するた
めに電子放出素子の設置されている容器内部が十分に減
圧されていることが望ましく、10のマイナス5乗トール
以下、特に好ましくは10のマイナス7乗トール以下に減
圧されていることが望ましい。
は非線形であり、例えば図2のようになる。このときに
電子放出部から電子放出が起こる。電子放出が安定に起
こるためには、素子の表面での吸着分子の影響や、気体
への電子衝突による気体のイオン化、それに伴う逆スパ
ッタダメージや、イオン電流(放電)の発生を抑制するた
めに電子放出素子の設置されている容器内部が十分に減
圧されていることが望ましく、10のマイナス5乗トール
以下、特に好ましくは10のマイナス7乗トール以下に減
圧されていることが望ましい。
【0043】放出電子の一部は、図1に示す飛翔軌道6
のように高電位側電極薄膜3に衝突しない軌道をたどる
が、大部分は飛翔軌道7のように高電位側電極薄膜3に
衝突する軌道をたどる。このとき、衝突点8において、
一部の電子は電極3によって回収され、また一部の電子
は弾性散乱を受けて再放出をされた結果、軌道7をたど
ってアノード電極ヘと飛翔し、また一部の電子は非弾性
散乱を受けるが、このときに電極薄膜の電子を励起して
2次電子放出を引き起こす。放出された2次電子は、や
はり軌道7をたどってアノード電極ヘと飛翔する。
のように高電位側電極薄膜3に衝突しない軌道をたどる
が、大部分は飛翔軌道7のように高電位側電極薄膜3に
衝突する軌道をたどる。このとき、衝突点8において、
一部の電子は電極3によって回収され、また一部の電子
は弾性散乱を受けて再放出をされた結果、軌道7をたど
ってアノード電極ヘと飛翔し、また一部の電子は非弾性
散乱を受けるが、このときに電極薄膜の電子を励起して
2次電子放出を引き起こす。放出された2次電子は、や
はり軌道7をたどってアノード電極ヘと飛翔する。
【0044】第1の実施形態の電子放出素子は、電子放
出部から高電位側電極3にかけての領域の上面に、高電
位側電極3の母材よりも高効率で2次電子を放出可能な
2次電子放出材料を露出させた点に特徴がある。図3で
は、2次電子放出材料を「x」で表している。
出部から高電位側電極3にかけての領域の上面に、高電
位側電極3の母材よりも高効率で2次電子を放出可能な
2次電子放出材料を露出させた点に特徴がある。図3で
は、2次電子放出材料を「x」で表している。
【0045】2次電子放出材料を上面に露出させること
により、2次電子を効率よくアノード電極側に放出させ
ることができ、高電位側電極3で回収される電子の数が
減少して、素子の電子放出効率が向上する。
により、2次電子を効率よくアノード電極側に放出させ
ることができ、高電位側電極3で回収される電子の数が
減少して、素子の電子放出効率が向上する。
【0046】2次電子放出材料としては、例えば、Li
F、CaF、AlN、BN、ダイヤモンド、a-C:H、a-
C:N、a-C:N:H、B、Bi、Ga、BaO、MgOが用い
られ、膜の状態で形成してもよいが、微粒子の状態で基
板上面に露出させてもよい。
F、CaF、AlN、BN、ダイヤモンド、a-C:H、a-
C:N、a-C:N:H、B、Bi、Ga、BaO、MgOが用い
られ、膜の状態で形成してもよいが、微粒子の状態で基
板上面に露出させてもよい。
【0047】図4は第1の実施形態の電子放出素子の製
造工程を示す図であり、図4の左側半分は平面図、右側
半分は断面図である。以下、図4に基づいて、第1の実
施形態の製造工程を順に説明する。
造工程を示す図であり、図4の左側半分は平面図、右側
半分は断面図である。以下、図4に基づいて、第1の実
施形態の製造工程を順に説明する。
【0048】まず、図4(a),(b)に示すように、
絶縁性の基板1上に、Tiのスパッタ蒸着とパターンニン
グにより、電極薄膜501を形成する。このとき、膜厚を1
00nmとし、幅Wを50μmとした。
絶縁性の基板1上に、Tiのスパッタ蒸着とパターンニン
グにより、電極薄膜501を形成する。このとき、膜厚を1
00nmとし、幅Wを50μmとした。
【0049】次に、図4(c),(d)に示すように、
レジスト502(東京応化OFPR800,100CP)を塗布した後、
図4(a)の工程でパターンニングした膜の一部が露出
するように窓部101を形成する。このとき、後に形成さ
れる電子放出部の端部102が先鋭になるようにパターン
ニングする。先鋭にすることにより、電界集中が起きや
すくなり、電子の放出効率を向上できる。
レジスト502(東京応化OFPR800,100CP)を塗布した後、
図4(a)の工程でパターンニングした膜の一部が露出
するように窓部101を形成する。このとき、後に形成さ
れる電子放出部の端部102が先鋭になるようにパターン
ニングする。先鋭にすることにより、電界集中が起きや
すくなり、電子の放出効率を向上できる。
【0050】次に、図4(e),(f)に示すように、
塩素と三塩化醐素を用いてRIEにより窓部101に露出した
Tiを除去する。
塩素と三塩化醐素を用いてRIEにより窓部101に露出した
Tiを除去する。
【0051】次に、ホウ酸アンモニウムとエチレングリ
コールの溶液を用いて陽極酸化を行ない、図4(g),
(h)に示すように、Ti薄膜501の端部付近にTiO2部50
3を形成する。本実施形態では、TiO2部503の幅を50nm
とした。
コールの溶液を用いて陽極酸化を行ない、図4(g),
(h)に示すように、Ti薄膜501の端部付近にTiO2部50
3を形成する。本実施形態では、TiO2部503の幅を50nm
とした。
【0052】次に、図4(i),(j)に示すように、
基板1上面に高電位側電極材料を蒸着する。本実施形態
では、スパッタ蒸着法によりTi薄膜504を200nm形成
した。
基板1上面に高電位側電極材料を蒸着する。本実施形態
では、スパッタ蒸着法によりTi薄膜504を200nm形成
した。
【0053】次に、比較を行うため、Ti薄膜504の上面
に厚さ100nmのホウ素を蒸着した試料と、ホウ素の蒸着
を行わない試料とを作製した。
に厚さ100nmのホウ素を蒸着した試料と、ホウ素の蒸着
を行わない試料とを作製した。
【0054】次に、図4(k),(l)に示すように、
レジスト502のリフトオフを行い、レジスト502と、その
上面に形成されたTi膜504を除去する。
レジスト502のリフトオフを行い、レジスト502と、その
上面に形成されたTi膜504を除去する。
【0055】次に、図4(m),(n)に示すように、
過酸化水素と硫酸の混合溶液により、TiO2部503を選択
的に溶解除去して、電子放出部となる亀裂部505と高電
位側電極507とが形成される。このとき、わずかにTi
薄膜501もエッチングされるため、間隔65nmの電極間隔
が形成された。
過酸化水素と硫酸の混合溶液により、TiO2部503を選択
的に溶解除去して、電子放出部となる亀裂部505と高電
位側電極507とが形成される。このとき、わずかにTi
薄膜501もエッチングされるため、間隔65nmの電極間隔
が形成された。
【0056】以上の工程により作製された横型電子放出
素子の電極2,3に配線を行い、低電位側電極2が0
V、高電位側電極3が20Vになるように電圧を印加し、
電極2,3の5mm上方に配置されたアノード電極に8k
Vの電圧を印加して測定を行ったところ、ホウ素を蒸着
した素子では電子放出効率が5%であったのに対し、ホ
ウ素を蒸着していない素子では1%であった。
素子の電極2,3に配線を行い、低電位側電極2が0
V、高電位側電極3が20Vになるように電圧を印加し、
電極2,3の5mm上方に配置されたアノード電極に8k
Vの電圧を印加して測定を行ったところ、ホウ素を蒸着
した素子では電子放出効率が5%であったのに対し、ホ
ウ素を蒸着していない素子では1%であった。
【0057】このように、第1の実施形態では、電子放
出部から高電位側電極にかけての領域の上面に2次電子
放出材料を露出させたため、2次電子を効率よくアノー
ド電極側に放出させることができ、電子放出効率を向上
することができる。
出部から高電位側電極にかけての領域の上面に2次電子
放出材料を露出させたため、2次電子を効率よくアノー
ド電極側に放出させることができ、電子放出効率を向上
することができる。
【0058】(第2の実施形態)第2の実施形態は、高
電位側電極3の近傍に、高抵抗層または絶縁層を挟んで
補助電極を設けたものである。
電位側電極3の近傍に、高抵抗層または絶縁層を挟んで
補助電極を設けたものである。
【0059】図5は電子放出素子の第2の実施形態の構
造を示す模式図であり、横方向から素子を俯瞰した様子
を示している。図5では、図1と共通する構成部分には
同一符号を付しており、以下では、相違点を中心に説明
する。
造を示す模式図であり、横方向から素子を俯瞰した様子
を示している。図5では、図1と共通する構成部分には
同一符号を付しており、以下では、相違点を中心に説明
する。
【0060】高電位側電極3の近傍の基板1上には、高
抵抗層または絶縁層10を挟んで、補助電極12が形成
されている。図示の11は電子放出部から放出された電
子の衝突位置、13は補助電極12と低電位側電極2間
に電圧を印加する電圧印加部13である。
抵抗層または絶縁層10を挟んで、補助電極12が形成
されている。図示の11は電子放出部から放出された電
子の衝突位置、13は補助電極12と低電位側電極2間
に電圧を印加する電圧印加部13である。
【0061】図5では、補助電極12が低電位側電極2
および高電位側電極3と同一面内に設けられているが、
補助電極12の位置は特にこれに限定されるものではな
く、電極3の上方に、絶縁層または高抵抗層を介して設
けてもよい。
および高電位側電極3と同一面内に設けられているが、
補助電極12の位置は特にこれに限定されるものではな
く、電極3の上方に、絶縁層または高抵抗層を介して設
けてもよい。
【0062】補助電極12には、電圧印加部13によ
り、高電位側電極3よりも高い電圧が印加される。補助
電極12に印加される電圧は、補助電極12が有する2
次電子放出材料の特性によって決まる。
り、高電位側電極3よりも高い電圧が印加される。補助
電極12に印加される電圧は、補助電極12が有する2
次電子放出材料の特性によって決まる。
【0063】2次電子放出特性は、図6に示すように、
2次電子増倍率δ(放出電子数と入射電子数の比)が入射
1次電子のエネルギーEPEに依存する形になっている。
δが1より大きい場合には、2次電子放出過程を経て、
電子数の増倍が行われる。
2次電子増倍率δ(放出電子数と入射電子数の比)が入射
1次電子のエネルギーEPEに依存する形になっている。
δが1より大きい場合には、2次電子放出過程を経て、
電子数の増倍が行われる。
【0064】図6では、δが1より大きくなる入射電子
のエネルギーをEPE(I)、最大となる入射電子のエネル
ギーをEPE(m)としており、これらは2次電子放出材料
に依存する。従って、補助電極12と高電位側電極3と
の電位差Vは、Vに素電荷量を乗じたものを用いた2次
電子放出材料のEPE(I)より大きいことが望ましく、さ
らに望ましくは、EPE(m)に等しいのが望ましい。
のエネルギーをEPE(I)、最大となる入射電子のエネル
ギーをEPE(m)としており、これらは2次電子放出材料
に依存する。従って、補助電極12と高電位側電極3と
の電位差Vは、Vに素電荷量を乗じたものを用いた2次
電子放出材料のEPE(I)より大きいことが望ましく、さ
らに望ましくは、EPE(m)に等しいのが望ましい。
【0065】なお、図中では、高電位側電極3が有する
2次電子放出材料と補助電極12が有する2次電子放出
材料とを同一符号で表しているが、それぞれの電極を別
々の材料で形成してもよい。例えば、高電位側電極3に
は、EPE(I)の値の小さい材料を用い、補助電極12に
は、最大2次電子増倍率δmのより大きい材料を用いる
のが望ましい。
2次電子放出材料と補助電極12が有する2次電子放出
材料とを同一符号で表しているが、それぞれの電極を別
々の材料で形成してもよい。例えば、高電位側電極3に
は、EPE(I)の値の小さい材料を用い、補助電極12に
は、最大2次電子増倍率δmのより大きい材料を用いる
のが望ましい。
【0066】補助電極12には、BaO微粒子が分散され
ており、電極部分にはPtが厚膜印刷されている。本実施
形態では、補助電極12と高電位側電極3との距離を、
約20μmとした。図5に示す電子放出素子の低電位側電
極を0V、高電位側電極を20V、補助電極12を200
Vに設定して測定を行ったところ、電子放出効率は10
%に達した。
ており、電極部分にはPtが厚膜印刷されている。本実施
形態では、補助電極12と高電位側電極3との距離を、
約20μmとした。図5に示す電子放出素子の低電位側電
極を0V、高電位側電極を20V、補助電極12を200
Vに設定して測定を行ったところ、電子放出効率は10
%に達した。
【0067】このように、第2の実施形態では、高電位
側電極3の近傍の基板1上に、絶縁層または高抵抗層1
0を挟んで補助電極12を設け、高電位側電極3よりも
高い電圧を補助電極12に印加するため、電子放出部か
ら放出された電子を補助電極12側に引き寄せることが
できる。したがって、補助電極12の上面に2次電子放
出材料を露出させておけば、2次電子の放出効率を高め
ることができる。
側電極3の近傍の基板1上に、絶縁層または高抵抗層1
0を挟んで補助電極12を設け、高電位側電極3よりも
高い電圧を補助電極12に印加するため、電子放出部か
ら放出された電子を補助電極12側に引き寄せることが
できる。したがって、補助電極12の上面に2次電子放
出材料を露出させておけば、2次電子の放出効率を高め
ることができる。
【0068】(第3の実施形態)第3の実施形態は、電
子放出部自体の電子放出効率を向上させるものである。
子放出部自体の電子放出効率を向上させるものである。
【0069】以下、第3の実施形態の電子放出部の製造
工程を順に説明する。まず、図4と同様の工程により、
基板1上に低電圧側電極2、高電圧側電極3および電子
放出部を形成した後、電極の上方にアノード電極を有す
る対向基板を設置して、スペーサ等で両基板を固定す
る。
工程を順に説明する。まず、図4と同様の工程により、
基板1上に低電圧側電極2、高電圧側電極3および電子
放出部を形成した後、電極の上方にアノード電極を有す
る対向基板を設置して、スペーサ等で両基板を固定す
る。
【0070】次に、これら基板を排気管と吸気管を有す
る容器内に封入した後、ホウ素化合物を含むガスをガス
圧を制御しつつ容器内に導入し、電極2,3間に電圧を
印加して電子放出部から電子を放出させる。放出された
電子は、容器内のホウ素化合物に衝突し、その結果、電
子放出部の周辺部にBN膜が着膜される。
る容器内に封入した後、ホウ素化合物を含むガスをガス
圧を制御しつつ容器内に導入し、電極2,3間に電圧を
印加して電子放出部から電子を放出させる。放出された
電子は、容器内のホウ素化合物に衝突し、その結果、電
子放出部の周辺部にBN膜が着膜される。
【0071】BN膜が着膜されることにより、電子放出
部の電子放出効率が向上し、結果として、アノード電極
側に進行する2次電子の数も増やすことができる。
部の電子放出効率が向上し、結果として、アノード電極
側に進行する2次電子の数も増やすことができる。
【0072】ホウ素化合物としては、ボラン、アミンボ
ラン、アミノボラン、ピリジンボラン、エチルボラン、
ボラジン、ボラゾシン、およびジアザボレタン等の他
に、ホウ素化合物ガスであるジボランや三塩化ホウ素な
どを用いることもできる。
ラン、アミノボラン、ピリジンボラン、エチルボラン、
ボラジン、ボラゾシン、およびジアザボレタン等の他
に、ホウ素化合物ガスであるジボランや三塩化ホウ素な
どを用いることもできる。
【0073】なお、ホウ素化合物を含むガスを容器内に
導入する代わりに、ホウ素を含む材料で電子放出部を形
成した後、窒素または窒化物雰囲気中で加熱することに
より、電子放出部の近傍にBN膜を付着させることがで
き、同様に、電子放出部の電子放出効率を向上させるこ
とができる。
導入する代わりに、ホウ素を含む材料で電子放出部を形
成した後、窒素または窒化物雰囲気中で加熱することに
より、電子放出部の近傍にBN膜を付着させることがで
き、同様に、電子放出部の電子放出効率を向上させるこ
とができる。
【0074】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、電子放出部や高電位側電極の周辺に2次電子放出
材料を露出させるため、電子放出部から放出された電子
が基板上面に衝突したときに、効率よく2次電子を放出
させることができる。これにより、10〜30V程度の駆動
電圧においても、制御電極において十分な量の2次電子
を放出でき、電子の放出効率の向上が図れる。また、電
子放出素子内に流れる無効電流を減らすことができ、発
熱を回避できるとともに、電子放出素子の寿命を延ばす
ことができる。
れば、電子放出部や高電位側電極の周辺に2次電子放出
材料を露出させるため、電子放出部から放出された電子
が基板上面に衝突したときに、効率よく2次電子を放出
させることができる。これにより、10〜30V程度の駆動
電圧においても、制御電極において十分な量の2次電子
を放出でき、電子の放出効率の向上が図れる。また、電
子放出素子内に流れる無効電流を減らすことができ、発
熱を回避できるとともに、電子放出素子の寿命を延ばす
ことができる。
【0075】また、高電位側電極の近傍に、2次電子発
生用の補助電極を設けてもよい。さらに、電子放出部の
周囲にBN膜を形成することにより、電子放出部自体の
電子放出効率を向上させることができる。
生用の補助電極を設けてもよい。さらに、電子放出部の
周囲にBN膜を形成することにより、電子放出部自体の
電子放出効率を向上させることができる。
【図1】電子放出素子の第1の実施形態の構造を示す模
式図。
式図。
【図2】I−V特性を示す図。
【図3】2次電子放出材料の分布状態を示す図。
【図4】第1の実施形態の電子放出素子の製造工程を示
す図。
す図。
【図5】電子放出素子の第2の実施形態の構造を示す模
式図。
式図。
【図6】2次電子放出特性を示す図。
【図7】J.Vac.Sci.Technol.B13(1995)465に報告されて
いる素子の構造を示す図。
いる素子の構造を示す図。
【図8】特開平7-254354号公報に開示されている素子の
構造を示す図。
構造を示す図。
【図9】(a)は特開平10-55751号公報に開示されてい
る素子の平面図、(b)は断面図。
る素子の平面図、(b)は断面図。
【図10】レジストのオーバーハングを用いた製法を示
す図。
す図。
【図11】登録特許2646235号に開示されている素子の
構造を示す図。
構造を示す図。
【図12】A.Asai,SID97DIGEST,127に報告されている素
子の構造を示す図。
子の構造を示す図。
1 基板 2,506 低電位側電極薄膜(カソード電極) 3,507 高電位側電極薄膜(ゲート電極) 5 電圧印加部 501 電極薄膜 502 レジスト 503 TiO2部 504 Ti薄膜 505 亀裂部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴 木 幸 治 神奈川県横浜市磯子区新磯子町33 株式会 社東芝生産技術研究所内 (72)発明者 中 山 浩 平 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1 株式会 社東芝研究開発センター内
Claims (9)
- 【請求項1】基板上に互いに分離して形成される低電位
側電極および高電位側電極と、 これら電極間に設けられる電子放出部とを、備え、 前記電子放出部から電子を放出する電子放出素子におい
て、 前記電子放出部から前記高電位側電極にかけての領域の
少なくとも一部に、前記高電位側電極の母材よりも高効
率で2次電子を放出可能な2次電子放出材料を露出させ
たことを特徴とする電子放出素子。 - 【請求項2】基板上に互いに分離して形成される低電位
側電極および高電位側電極と、 これら電極間に設けられる電子放出部とを、備え、 前記電子放出部から電子を放出する電子放出素子におい
て、 前記高電位側電極の近傍の基板上面または前記高電位側
電極の上方に、絶縁層または高抵抗層を挟んで形成され
る補助電極を備え、 前記補助電極に印加する電圧を、前記低電極側電極およ
び前記高電位側電極に印加する電圧よりも高くしたこと
を特徴とする電子放出素子。 - 【請求項3】前記補助電極およびその周辺部の上面に
は、前記高電位側電極の母材よりも高効率で2次電子を
放出可能な2次電子放出材料が露出され、 入射電子数に対する放出電子数の比である2次電子放出
効率が1以上になるように、前記高電位側電極および前
記補助電極に印加する電圧を設定することを特徴とする
請求項2に記載の電子放出素子。 - 【請求項4】前記2次電子放出材料は、LiF、CaF、Al
N、BN、ダイヤモンド、a-C:H、a-C:N、a-C:
N:H、B、Bi、Ga、BaO、MgOのうちの少なくと
もいずれかを含むことを特徴とする請求項1または3に
記載の電子放出素子。 - 【請求項5】前記高電位側電極およびその周辺部を、前
記2次電子放出材料を含む膜で覆ったことを特徴とする
請求項1〜4のいずれかに記載の電子放出素子。 - 【請求項6】前記高電位側電極およびその周辺部の上面
には、微粒子状の前記2次電子放出材料が露出されてい
ることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電
子放出素子。 - 【請求項7】基板上に互いに分離して形成される低電位
側電極および高電位側電極と、 これら電極間に設けられる電子放出部とを、備え、 前記電子放出部から電子を放出する電子放出素子の製造
方法において、 基板上に、前記低電位側電極、前記高電位側電極および
前記電子放出部を形成した後、ホウ素化合物を含むガス
中で前記高電位側電極および前記低電位側電極間に電圧
を印加して前記電子放出部から電子を放出させ、この放
出電子によるガスの分解作用により、前記電子放出部お
よびその周辺部の上面にBN膜を形成することを特徴と
する電子放出素子の製造方法。 - 【請求項8】前記ホウ素化合物は、ボラン、アミンボラ
ン、アミノボラン、ピリジンボラン、エチルボラン、ボ
ラジン、ボラゾシン、およびジアザボレタンの少なくと
もいずれかを含むことを特徴とする請求項7に記載の電
子放出素子の製造方法。 - 【請求項9】基板上に互いに分離して形成される低電位
側電極および高電位側電極と、 これら電極間に設けられる電子放出部とを、備え、 前記電子放出部から電子を放出する電子放出素子の製造
方法において、 前記電子放出部の形成材料としてホウ素が含まれてお
り、 基板上に、前記低電位側電極、前記高電位側電極および
前記電子放出部を形成した後、窒素または窒化物雰囲気
中で加熱処理することにより、前記電子放出部およびそ
の周辺部の上面にBN膜を形成することを特徴とする電
子放出素子の製造方法。
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-
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-
2000
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