JP2000320323A - 排ガス浄化触媒装置 - Google Patents

排ガス浄化触媒装置

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JP2000320323A
JP2000320323A JP11132478A JP13247899A JP2000320323A JP 2000320323 A JP2000320323 A JP 2000320323A JP 11132478 A JP11132478 A JP 11132478A JP 13247899 A JP13247899 A JP 13247899A JP 2000320323 A JP2000320323 A JP 2000320323A
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sulfate
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Mitsuru Minami
充 南
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Toyota Motor Corp
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】NOx 吸蔵元素のNOx 吸蔵能を回復するととも
に、リーンバーンの効果を維持する。 【解決手段】NOx 吸蔵還元型触媒中に含まれる硫酸塩の
濃度を検出する硫酸塩検出手段と、排ガス中に還元成分
を導入する還元成分導入手段とを備え、硫酸塩検出手段
が硫酸塩の濃度が所定値に達したことを検知したときに
還元成分導入手段が排ガス中に還元成分を導入して還元
成分過剰のリッチ雰囲気とするようにした。硫酸塩の濃
度が所定値以上になったときにリッチ雰囲気とするの
で、HCやCOなどの排出量が増大したり燃費が悪化したり
する不具合を抑制しつつ、NOx 吸蔵元素のNOx 吸蔵能を
回復させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車の排気系など
に用いられる排ガス浄化触媒装置に関し、詳しくはNOx
吸蔵還元型触媒の硫黄被毒による劣化を抑制できる排ガ
ス浄化触媒装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車エンジンからの排ガスを浄化する
排ガス浄化用触媒として、例えば特許第 2600492号公報
に記載されているように、アルミナなどの多孔質酸化物
担体にBaなどのNOx 吸蔵元素とPtなどの貴金属を担持し
たNOx 吸蔵還元型触媒が知られている。
【0003】このNOx 吸蔵還元型触媒を備えた排ガス浄
化触媒装置では、エンジンに供給される混合気の空燃比
を酸素過剰のリーン雰囲気とすることで排ガス中のNOx
がNO x 吸蔵元素に吸蔵される。したがってリーンバーン
エンジンからの排ガスであってもNOx の排出を抑制する
ことができる。しかしこのままでは、NOx 吸蔵元素に吸
蔵されるNOx 量が飽和してしまい、それ以後のNOx の吸
蔵が困難となる。そこで空燃比を間欠的にストイキ〜燃
料過剰のリッチ雰囲気とすることにより、NOx吸蔵元素
に吸蔵されたNOx を放出させ、排ガス中のHC、CO、H2
どの還元成分によって還元浄化する。
【0004】このように空燃比をリーン−リッチ制御
し、リーン雰囲気にある時間を十分に長くすれば、燃料
の使用量の低減によりCO2 の排出を抑制して地球温暖化
を抑制することができる。そして排ガス中のHC及びCOを
酸化浄化するとともに、NOx を効率よく還元浄化するこ
とが可能となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】NOx 吸蔵還元型触媒中
のNOx 吸蔵元素は、排ガス中のNOx と反応して硝酸塩と
することでNOx を吸蔵する。生成した硝酸塩は、排ガス
をストイキ〜還元成分過剰のリッチ雰囲気とすること
で、排ガス温度程度の低温で容易に分解し、NOx が放出
されるとともにNOx 吸蔵元素は初期の状態に戻ってNOx
吸蔵能が回復する。
【0006】ところが排ガス中には、燃料中の硫黄が燃
焼したSO2 が含まれ、それが触媒上などでさらに酸化さ
れてSO3 となる。そしてSO3 は排ガス中に多量に含まれ
る水蒸気と反応して容易に硫酸となり、アルカリ性成分
であるNOx 吸蔵元素と反応して硫酸塩が生成する。この
NOx 吸蔵元素の硫酸塩は、NOx と反応して生成する硝酸
塩に比べて生成しにくいものの、排ガス温度程度では、
リッチ雰囲気においてもほとんど分解せずに触媒上に徐
々に蓄積される。つまり排ガス雰囲気が間欠的にリッチ
雰囲気とされた場合、NOx 吸蔵元素の硝酸塩が先ず還元
されるため、還元成分の大部分は硝酸塩の還元に消費さ
れ、硫酸塩の還元に消費される還元成分はごく僅かとな
る。
【0007】そして一旦硫酸塩となったNOx 吸蔵元素
は、NOx 吸蔵能が消失する。そのためNOx 吸蔵還元型触
媒は、使用中にNOx 浄化活性が徐々に低下し、ついには
NOx 浄化が困難となるという問題がある。この現象は硫
黄被毒と称されている。ここでリッチ雰囲気とする条件
を変化させ、還元成分濃度を多くしたり時間を長くした
りすることが考えられる。このようにすれば、硫酸塩の
還元も可能となる。しかし通常の空燃比制御においてこ
のような制御を行うと、HC、CO及びCO2の排出量が増大
するとともに燃費が悪くなり、リーンバーンの目的から
大きくずれてしまう。
【0008】そこで従来より、多孔質酸化物担体の組成
を工夫してSOx の近接や吸着を抑制したり、NOx 吸蔵元
素や貴金属の種類及び担持分布を工夫したりする改良が
試みられているが、まだ硫黄被毒を抑制するに十分なも
のとはなっていない。本発明はこのような事情に鑑みて
なされたものであり、NOx 吸蔵元素の硫酸塩の濃度が高
くなったときに分解することで、NOx 吸蔵元素のNOx
蔵能を回復するとともにリーンバーンの効果を維持する
ことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の排ガス浄化触媒装置の特徴は、多孔質酸化物担体に
アルカリ金属、アルカリ土類金属及び希土類元素から選
ばれる少なくとも1種のNOx 吸蔵元素と貴金属とを担持
してなり、排ガス雰囲気が酸素過剰のリーン雰囲気時に
NOx 吸蔵元素にNOx を吸蔵し、排ガス雰囲気をストイキ
〜還元成分過剰のリッチ雰囲気に変化させてNOx 吸蔵元
素に吸蔵されたNOx を放出させて還元するNOx吸蔵還元
型触媒を排ガス中に備えてなる排ガス浄化触媒装置にお
いて、NOx 吸蔵元素と排ガス中の硫黄酸化物との反応に
より生成しNOx 吸蔵還元型触媒中に含まれる硫酸塩の濃
度に関連した物理量を検出する硫酸塩検出手段と、NO x
吸蔵還元型触媒に流入する排ガス中に還元成分を導入す
る還元成分導入手段とを備え、硫酸塩検出手段の検出値
により硫酸塩の濃度が所定値に達したことを検知したと
きに還元成分導入手段により排ガス中に還元成分を導入
して還元成分過剰のリッチ雰囲気とすることにある。
【0010】上記排ガス浄化触媒装置において、硫酸塩
検出手段は、NOx 吸蔵還元型触媒にレーザー光を照射す
る照射装置と、NOx 吸蔵還元型触媒で反射したラマン散
乱光を受光する受光装置と、受光装置で受光したラマン
散乱光を分光するラマン分光計と、よりなるものとする
ことができる。また上記排ガス浄化触媒装置において、
還元成分導入手段は、エンジンに導入される混合気の空
燃比を制御する制御手段であり、硫酸塩検出手段の検出
値によりNOx 吸蔵元素の硫酸塩の濃度が所定値に達した
ことを検知したときに空燃比を燃料過剰のリッチ雰囲気
となるように制御することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の排ガス浄化触媒装置で
は、硫酸塩検出手段がNOx 吸蔵還元型触媒中に含まれる
NOx 吸蔵元素の硫酸塩の濃度に関連した物理量を検出し
ている。そして硫酸塩の濃度が予め決められた所定値未
満の場合には、還元成分導入手段は何もせず、通常の空
燃比制御が行われる。すなわち、混合気は酸素過剰のリ
ーン雰囲気の空燃比で所定時間供給され、間欠的に短時
間のストイキ又は燃料過剰のリッチ雰囲気に制御され
る。
【0012】したがってリーン雰囲気では排ガスもリー
ン雰囲気となり、排ガス中のHC及びCOは酸化除去され、
NOx はNOx 吸蔵元素に吸蔵される。そして短時間のスト
イキ〜リッチ雰囲気において、NOx 吸蔵元素から吸蔵さ
れていたNOx が放出され、排ガス中のHC及びCOなどと反
応して還元除去される。しかし上記の制御の間にも、NO
x 吸蔵元素の硫酸塩が徐々に増加し、NOx 浄化活性が徐
々に低下している。
【0013】そこで硫酸塩検出手段の検出値により硫酸
塩の濃度が所定値に達したことが検知されると、還元成
分導入手段により排ガス中に還元成分が導入され還元成
分過剰のリッチ雰囲気とされる。これにより硫酸塩が還
元されて分解し、NOx 吸蔵元素は本来のNOx 吸蔵能が回
復して高いNOx 浄化活性が維持される。またこの制御
は、硫酸塩の濃度が所定値以上になったときのみの制御
であるので、HCやCOなどの排出量が増大したり燃費が悪
化したりする不具合を最小限に抑制することができる。
【0014】硫酸塩検出手段としては、NOx 吸蔵還元型
触媒中に含まれる硫酸塩の濃度に関連した物理量を検出
できるものが用いられる。元素分析などの手段を用いて
もよいが、できるだけ速やかに、かつ非破壊で検出でき
るものが望ましく、赤外線や紫外線などの電磁波を照射
したときの反射光のスペクトルから検出することが好ま
しい。
【0015】本発明者らの研究によれば、NOx 吸蔵元素
の硫酸塩は固有のラマン散乱スペクトルを示し、共鳴ラ
マン効果により特定波数位置に鋭い固有ピークを有する
ことが明らかとなった。例えば硫酸バリウム( BaSO4
は、988cm-1の位置に鋭い固有ピークをもつ。一方、NO
x もSOx も吸蔵していない状態の炭酸バリウム( BaC
O3)の固有ピークは1061cm-1の位置にあり、NOx 吸蔵後
の硝酸バリウム(Ba(NO3)2)の固有ピークの位置は1048
cm-1にある。また多孔質酸化物担体として一般に用いら
れているアルミナの固有ピークの位置は 464cm-1にあ
る。したがって硫酸塩検出手段としてラマン散乱スペク
トルを用いれば、硫酸バリウムの固有ピークと他のバリ
ウム化合物及び担体の固有ピークとを明瞭に区別するこ
とができ、硫酸バリウムの固有ピークの強度からその濃
度を検出することができる。
【0016】したがって硫酸塩検出手段としては、例え
ばNOx 吸蔵還元型触媒にレーザー光を照射する照射装置
と、NOx 吸蔵還元型触媒で反射したラマン散乱光を受光
する受光装置と、受光装置で受光したラマン散乱光を分
光するラマン分光計と、よりなるものとすることができ
る。レーザー光としては、例えば 532nm、633nm、 785n
mなどの波長のレーザー光を用いることができるが、ラ
マン散乱光強度が大きな 532nmの短波長のレーザー光を
用いることが好ましい。またレーザー光は、NOx 吸蔵還
元型触媒のNOx 吸蔵元素が存在している部分に照射する
ことが必要となる。例えばモノリス担体基材表面にアル
ミナなどのコート層をもち、そのコート層にNOx 吸蔵元
素と貴金属が担持されている触媒の場合には、コート層
表面に照射することが望ましい。
【0017】なおNOx 吸蔵元素の担持量が一定値である
ことを鑑みれば、硫酸塩検出手段としては、直接的に硫
酸塩の濃度に関連した物理量を検出するものばかりでな
く、逆にNOx 吸蔵元素の硝酸塩や炭酸塩の濃度を検出し
て間接的に硫酸塩の濃度に関連した物理量とすることも
できる。還元成分導入手段は、排ガス中に還元成分を導
入して還元成分過剰のリッチ雰囲気とする手段であり、
直接的に排ガス中に炭化水素などの還元成分を導入する
手段としてもよいし、混合気の空燃比を燃料リッチとし
て間接的に排ガスをリッチ雰囲気とすることもできる。
後者の手段とすれば、還元成分導入手段として従来の混
合気制御手段を用いることができるので、特別な装置を
用いる必要がなく便利である。
【0018】還元成分の導入条件としては、通常のリー
ン−リッチ制御にさらにリッチ雰囲気とする制御を加え
ることが望ましい。また硫酸塩は還元されにくいので、
通常のリッチ制御より長い時間としたり、還元成分濃度
を高めたりすることが好ましい。また還元成分導入手段
により還元成分を導入する硫酸塩濃度の所定値として
は、特に制限されないが、NOx 吸蔵元素の約10%程度が
硫酸塩となった時点で還元成分を導入することが望まし
い。硫酸塩がNOx 吸蔵元素の約10%を超えると、NO x
蔵能とNOx 浄化活性が急激に低下するからである。
【0019】本発明の排ガス浄化触媒装置に用いられる
NOx 吸蔵還元型触媒としては、従来のNOx 吸蔵還元型触
媒を用いることができる。例えばコージェライトやメタ
ルなどのハニカム形状の担体基材と、担体基材表面に形
成され貴金属とNOx 吸蔵元素とを担持した多孔質酸化物
からなるコート層と、からなるものを用いることができ
る。コート層の大部分を占める多孔質酸化物としてはγ
−アルミナを始めとして、シリカ、ジルコニア、チタニ
ア、シリカ−アルミナなどの酸化物から選択して用いる
ことができる。
【0020】コート層に担持された貴金属としては、従
来と同様に、Ptを始めとしてRh、Pd、Irなどを用いるこ
とができ、NOx 吸蔵元素としてはアルカリ金属、アルカ
リ土類金属及び希土類元素から選ばれる少なくとも1種
を用いることができる。またこれらの担持量も従来と同
等でよい。
【0021】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。図1に本実施例の排ガス浄化触媒装置の全体図を、
図2にその要部拡大断面図を示す。自動車のエンジン1
の排気系には触媒コンバータ2が設けられ、触媒コンバ
ータ2にはNOx 吸蔵還元型触媒3が配置されている。ま
た触媒コンバータ2にはレーザー光照受光装置4が設け
られ、NOx 吸蔵還元型触媒3の下流側端面にNd系レーザ
ー光を照射するとともに、反射光を受光可能となってい
る。
【0022】NOx 吸蔵還元型触媒3は、コージェライト
製のハニカム形状の担体基材30と、担体基材30の表面に
形成されたアルミナコート層31とから構成され、アルミ
ナコート層31にはPtとBaとがそれぞれ担持されている。
Baは炭酸バリウムとして担持されている。NOx 吸蔵還元
型触媒3の1リットル当たりに、Ptは 1.0g担持され、
Baは 0.2モル担持されている。
【0023】またNOx 吸蔵還元型触媒3の下流側端面の
一部には切り欠き32が形成され、切り欠き32にはアルミ
ナコート層31が表出している。したがって、レーザー光
照受光装置4からの照射面積2μmのレーザー光がアル
ミナコート層31に確実に照射されるように構成されてい
る。そしてレーザー光照受光装置4には光ファイバー40
を介してラマン分光計5が接続され、反射光が光ファイ
バー40を介してラマン分光計5に導入されるように構成
されている。またラマン分光計5には空燃比制御装置6
が接続され、ラマン分光計5の出力値が空燃比制御装置
6に入力される。空燃比制御装置6は、エンジン1に供
給される混合気の空燃比を制御する信号を図示しない燃
料供給装置に出力する。なおエンジン1の排気マニホル
ドには、図示しない空燃比センサが配置され、その出力
電圧が空燃比制御装置6に入力されている。この空燃比
センサの出力電圧から、そのときの混合気の空燃比(A
/F)を検出することができる。
【0024】以下、本実施例の浄化装置の制御内容を図
3及び図4に示すフローチャートに従って説明する。ス
テップ 100では、混合気の空燃比(A/F)がFuelリー
ンとなるように制御され、時間tがゼロにリセットされ
る。そして経過時間tが計測され、ステップ101で経過
時間tが所定値T1 と比較される。経過時間tがT1
満たない場合は何もせず、空燃比(A/F)はリーン状
態が維持される。したがって排ガスもリーン雰囲気とな
り、排ガス中のHC及びCOが酸化除去されるとともに、NO
x がNO x 吸蔵元素に吸蔵される。
【0025】経過時間tがT1 となった時点でステップ
102に進み、空燃比(A/F)がストイキ〜リッチに制
御されるとともに経過時間tがゼロにリセットされる。
そして経過時間tが計測され、ステップ103で経過時間
tが所定値T2 と比較されて、tがT2 に満たない間は
空燃比(A/F)がストイキ〜Fuelリッチの状態が維持
される。したがって排ガスもストイキ〜リッチ雰囲気と
なり、NOx 吸蔵元素に吸蔵されていたNOx が放出されて
排ガス中のHC及びCOなどの還元成分によって還元浄化さ
れる。そしてt≧T2 となった時点でステップ 100に進
み、再びリーン雰囲気で運転される。
【0026】T1 はT2 の約50倍程度に長くされ、常時
はリーン雰囲気の混合気が供給され、間欠的にパルス状
にストイキ〜リッチ雰囲気とされる。これによりリーン
バーン効果が得られ、燃料使用量が低減されるとともに
CO2 の排出量を抑制することができる。常時はこのよう
にしてリーン−リッチ制御が行われているが、NOx 吸蔵
元素の硫酸塩化が徐々に進行するので、定期的にステッ
プ 103とステップ 100の間に割り込みルーチン 200が行
われる。この割り込みルーチンは、例えばエンジン排気
量が小さい場合には頻度を小さくし、排気量が大きい場
合には頻度を大きくして、定期的に行うとよい。
【0027】この割り込みルーチン 200では、図4に示
すように、先ずステップ 201でレーザー光照受光装置4
から波長 532nmのレーザー光が照射され、アルミナコー
ト層31で反射したラマン散乱光がラマン分光計5に導入
される。ラマン分光計5ではラマン散乱光のスペクトル
が瞬時に測定され、例えば図5のようなスペクトルが得
られる。
【0028】ラマン分光計5では、このスペクトルから
全体のBa塩のうち硫酸塩の割合を算出し、ステップ 202
で硫酸バリウムの濃度sが空燃比制御装置6に出力され
る。するとステップ 203において、濃度sと所定値S1
とが比較される。所定値S1は、例えば全Baの10%が硫
酸塩となったときの濃度に設定される。s<S1 の場合
には、硫酸バリウム濃度がまだ少なくBaのNOx 吸蔵能が
高く維持されているので、何もせず割り込みルーチン 2
00から抜け出てステップ 100からの処理が繰り返し行わ
れる。
【0029】しかしステップ 203においてs≧S1 とな
ると、硫酸バリウム濃度が所定量を上回りNOx 吸蔵元素
のNOx 吸蔵能が低くなっているので、ステップ 204で混
合気の空燃比(A/F)がリッチとなるように制御さ
れ、時間tがゼロにリセットされる。そして経過時間t
が計測され、ステップ 205で経過時間tが所定値T3
比較される。経過時間tがT3 に満たない場合は何もせ
ず、空燃比(A/F)はリッチ状態が維持される。
【0030】この場合、T3 はステップ 103のT2 の10
倍程度に長くすることが好ましい。またリッチ条件とし
てはステップ 102の条件と同一であってもよいが、さら
に深いリッチ雰囲気、つまり空燃比(A/F)をステッ
プ 102の場合よりさらに小さくすることも好ましい。空
燃比(A/F)がリッチ状態の間は排ガスもリッチ雰囲
気となり、Baの硝酸塩及び硫酸塩が還元される。このと
き先のステップ102からステップ 103の処理により、大
部分の硝酸塩は還元されてしまっているので、ステップ
204からステップ 205の処理中には主として硫酸塩が還
元され、Baは初期のNOx 吸蔵能が回復する。そしてT3
はT2 に比べて約10倍長く設定されているので、硫酸塩
の大部分が還元される。
【0031】そしてt≧T3 となり所定時間のリッチ処
理が完了すると、処理は割り込みルーチン 200から抜け
出てステップ 100からの処理が繰り返し行われる。した
がって本実施例の排ガス浄化触媒装置によれば、Baの例
えば10%が硫酸塩となった場合に割り込みルーチン 200
が実行されるので、硫酸塩が確実に還元される。これに
よりBaは所期のNOx 吸蔵能が回復するため、硫黄被毒を
確実に抑制することができ、NOx 浄化活性の耐久性が向
上する。
【0032】
【発明の効果】すなわち本発明の排ガス浄化触媒装置に
よれば、NOx 吸蔵元素の硫酸塩の生成量が所定値を超え
た場合に速やかに硫酸塩を還元することができ、NOx
蔵元素のNOx 吸蔵能が回復する。したがって硫黄被毒を
確実に抑制することができ、高いNOx 浄化活性を長期間
維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の排ガス浄化触媒装置の構成
を示す説明図である。
【図2】図1の要部拡大図を一部破断して示す説明図で
ある。
【図3】本発明の一実施例の排ガス浄化触媒装置の空燃
比制御装置6におけるメインルーチンのフローチャート
である。
【図4】本発明の一実施例の排ガス浄化触媒装置の空燃
比制御装置6における割り込みルーチンのフローチャー
トである。
【図5】本発明の一実施例の排ガス浄化触媒装置におけ
るラマン散乱光の一例を示すスペクトル図である。
【符号の説明】
1:エンジン 2:触媒コンバータ 3:NOx 吸蔵還元型触媒 4:レーザー光照受光
装置 5:ラマン分光計 6:空燃比制御装置 31:アルミナコート層 32:切り欠き 40:光ファイバー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F01N 3/24 F02D 41/04 305A 3/28 301 41/14 310C F02D 41/04 305 B01D 53/36 102B 41/14 310 102H B01J 23/56 301A Fターム(参考) 3G091 AA02 AA12 AB06 BA11 CA18 CB02 EA30 EA34 EA35 FB12 FC04 GA06 GB01X GB02Y GB03Y GB04Y GB05W GB06W GB07W GB10X GB17X HA37 HA38 3G301 HA01 HA15 JA33 MA11 ND01 PD00Z 4D048 AA06 AB01 AB03 BA03X BA14Y BA15X BA30X BA31Y BA32Y BA33Y BA34Y BA35Y BA41X BB02 BD03 CA01 CC38 CC61 DA01 DA02 DA10 DA20 EA04 4G069 AA03 BA01B BB02A BB02B BB04A BB04B BC01A BC08A BC08B BC13A BC13B BC69A BC75A BC75B CA03 CA08 CA10 CA13 DA06 EA18 ED07 FA08 GA02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多孔質酸化物担体にアルカリ金属、アル
    カリ土類金属及び希土類元素から選ばれる少なくとも1
    種のNOx 吸蔵元素と貴金属とを担持してなり、排ガス雰
    囲気が酸素過剰のリーン雰囲気時に該NOx 吸蔵元素にNO
    x を吸蔵し、排ガス雰囲気をストイキ〜還元成分過剰の
    リッチ雰囲気に変化させて該NOx 吸蔵元素に吸蔵された
    NOx を放出させて還元するNOx 吸蔵還元型触媒を排ガス
    中に備えてなる排ガス浄化触媒装置において、 該NOx 吸蔵元素と排ガス中の硫黄酸化物との反応により
    生成し該NOx 吸蔵還元型触媒中に含まれる硫酸塩の濃度
    に関連した物理量を検出する硫酸塩検出手段と、 該NOx 吸蔵還元型触媒に流入する排ガス中に還元成分を
    導入する還元成分導入手段とを備え、 該硫酸塩検出手段の検出値により該硫酸塩の濃度が所定
    値に達したことを検知したときに該還元成分導入手段に
    より排ガス中に還元成分を導入して還元成分過剰のリッ
    チ雰囲気とすることを特徴とする排ガス浄化触媒装置。
  2. 【請求項2】 前記硫酸塩検出手段は、前記NOx 吸蔵還
    元型触媒にレーザー光を照射する照射装置と、前記NOx
    吸蔵還元型触媒で反射したラマン散乱光を受光する受光
    装置と、該受光装置で受光した該ラマン散乱光を分光す
    るラマン分光計と、よりなることを特徴とする請求項1
    に記載の排ガス浄化触媒装置。
  3. 【請求項3】 前記還元成分導入手段は、エンジンに導
    入される混合気の空燃比を制御する制御手段であり、前
    記硫酸塩検出手段の検出値により前記NOx 吸蔵元素の前
    記硫酸塩の濃度が所定値に達したことを検知したときに
    該空燃比を燃料過剰のリッチ雰囲気となるように制御す
    ることを特徴とする請求項1に記載の排ガス浄化触媒装
    置。
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