JP2000320039A - 立体形状の無機質繊維成形体、その組立体及びその組立体の製造方法 - Google Patents

立体形状の無機質繊維成形体、その組立体及びその組立体の製造方法

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JP2000320039A
JP2000320039A JP2000065785A JP2000065785A JP2000320039A JP 2000320039 A JP2000320039 A JP 2000320039A JP 2000065785 A JP2000065785 A JP 2000065785A JP 2000065785 A JP2000065785 A JP 2000065785A JP 2000320039 A JP2000320039 A JP 2000320039A
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Hajime Miseki
元 三関
Mikio Hirota
美喜雄 広田
Takayoshi Toida
尊美 樋田
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Nippon Muki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 組立作業性が向上されると共に、立体形の
角部を鋭角に形成することを可能にした立体形状の無機
質繊維成形体、その組立体及びその製造方法を提供する
ことを目的とする 【解決手段】 立体形の展開形状を構成する無機質繊
維成形板の各板片を、少なくともそれらの板片の隣接縁
において連接シートにより連接し、前記立体形に組立自
在にしたことを特徴とする

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、例えば電波暗室や
無響室内、その他一般建築物や試験室、乗用車やトラッ
ク等の内装材として用いられる電波吸収体や吸音体、或
いは電波吸収・吸音体等の立体形状の無機質繊維成形
体、その組立体及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、無機質繊維の熱硬化性樹脂成形板
を用いた電波吸収体の角錐体や楔体などの立体形状への
成形に関しては、例えば本出願人による特願平9−20
2172号において、無機質繊維の熱硬化性樹脂成形板
を折り曲げ線に沿って直角に折り曲げることの困難性に
鑑み、立体形の展開形状に成形された無機質繊維成形板
を、その折溝を未成形状態とすることで柔らかくして無
機質繊維成形板の折り曲げ作業性を向上させることが提
案されている。また、無機質繊維の熱可塑性樹脂成形板
を用いたものとして、例えば、特許第2760578号
公報に記載されるように、電波吸収体を立体形の展開形
状に成形された熱可塑性樹脂成形板で構成するように
し、立体の折り曲げ線となる部分を棒状ヒータにより折
り曲げ、樹脂板の隣接縁同士を溶着接合して四角錐など
の立体形に成形するようにしたものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、折溝を未硬化
とすることで熱硬化性樹脂成形板を折り曲げ易くして
も、折り曲げた際に折溝部の無機質繊維がもとに戻ろう
とする反発力が働き、所望の立体形にするためには、熱
硬化性樹脂成形板を押さえながら組立作業をしなければ
ならなかった。また、熱可塑性樹脂成形板を棒状ヒータ
で折り曲げるようにした場合は、立体形の角部を鋭角に
形成できず、期待通りのシャープな外観を持つ立体形と
することができなかった。そこで本発明は、このような
従来技術、或いは、本出願人が提案している技術が有す
る問題点を解決することにより、組立作業性が向上され
るとともに、立体形の角部を鋭角等にして優れた外観を
有することを可能にした立体形状の無機質繊維成形体、
その組立体及びその製造方法を提供することを目的とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の立体形状の無機
質繊維成形体の組立体は前記目的を達成するべく、請求
項1記載通り、立体形の展開形状を構成する無機質繊維
成形板の各板片を、少なくともそれら板片の隣接縁にお
いて連接シートにより連接し、前記立体形に組立自在に
したことを特徴とする。請求項2記載の立体形状の無機
質繊維成形体の組立体は、請求項1記載の立体形状の無
機質繊維成形体の組立体において、前記板片の全てを1
枚の連接シートにより連接したことを特徴とする請求項
1記載の立体形状の無機質繊維成形体の組立体。請求項
3記載の立体形状の無機質繊維成形体の組立体は、請求
項1または2記載の立体形状の無機質繊維成形体の組立
体において、前記板片の端面同士を当接させて組み立て
られるようにしたことを特徴とする。請求項4記載の立
体形状の無機質繊維成形体の組立体は、請求項1または
2記載の立体形状の無機質繊維成形体の組立体におい
て、前記板片の端面において、前記組立体の組立時に立
体形の外表面側の角部を形成する前記板片の端面の一部
または全部を切り欠いたことを特徴とする。請求項5記
載の立体形状の無機質繊維成形体の組立体は、請求項1
乃至4に記載の立体形状の無機質繊維成形体の組立体に
おいて、前記組立体の組立時に立体形の外表面側となる
面に表被材を設けたことを特徴とする。請求項6記載の
立体形状の無機質繊維成形体の組立体は、請求項1乃至
4に記載の立体形状の無機質繊維成形体の組立体におい
て、前記連接シートは、前記組立体の組立時に立体形の
外表面側となる面に設けられた表被材としたことを特徴
とする。請求項7記載の立体形状の無機質繊維成形体の
組立体は、請求項5または6記載の立体形状の無機質繊
維成形体の組立体において、前記各板片の連接する最端
部間に所定の間隔を設けて前記表被材に貼着したことを
特徴とする。請求項8記載の立体形状の無機質繊維成形
体の組立体は、前記組立体の組立時に前記表被材が前記
各板片の隣接する端部を覆う部分にまちを設けるととも
に、前記各板片の連接する最端部同士を当接させて前記
表被材に貼着したことを特徴とする。請求項9記載の立
体形状の無機質繊維成形体の組立体は、請求項1乃至8
記載の立体形状の無機質繊維成形体の組立体において、
前記表被材の端部を前記組立体の両端に位置する板片の
非連接端面に折り返し貼着したことを特徴とする。請求
項10記載の立体形状の無機質繊維成形体の組立体は、
請求項1乃至9記載の立体形状の無機質繊維成形体の組
立体において、前記表被材に着色を施したことを特徴と
する。請求項11記載の立体形状の無機質繊維成形体の
組立体の製造方法は、立体形の展開形状を構成する無機
質繊維成形板の各板片を、前記板片の高さ方向の幅を有
する平板状の無機質繊維成形板から所定の角度で切断す
ることにより前記端面を形成された板片として得、これ
を連接シートで連接することを特徴とする。請求項12
記載の立体形状の無機質繊維成形体の組立体は、前記請
求項1乃至10のいずれかに記載の組立体から組み立て
られたことを特徴とする。請求項13記載の立体形状の
無機質繊維成形体の組立体は、請求項1乃至10に記載
の立体形状の無機質繊維成形体の組立体において、前記
立体形状の無機質繊維成形体の組立体は、電波吸収体、
吸音体または電波吸収・吸音体であることを特徴とす
る。請求項14記載の立体形状の無機質繊維成形体の組
立体は、請求項11記載の立体形状の無機質繊維成形体
の組立体の製造方法において、前記立体形状の無機質繊
維成形体は電波吸収体、吸音体または電波吸収・吸音体
であることを特徴とする。請求項15記載の立体形状の
無機質繊維成形体は、請求項14記載の立体形状の無機
質繊維成形体において、前記立体形状の無機質繊維成形
体は、電波吸収体、吸音体または電波吸収・吸音体であ
ることを特徴とする。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明の立体形状の無機質
繊維成形体とその組立体及びその製造方法について図面
を用いて説明する。
【0006】図1は本発明の組立体による立体形状の無
機質繊維成形体の製作例を示すもので、図示の立体形状
の無機質繊維成形体の組立体1は、四角錐の形状を備え
た立体形の展開形状を構成する各板片2からなるもので
ある。図示の組立体1は図1(a)〜図1(d)の順に
組み立てることにより前記立体形状を備えた、無機質繊
維成形体に組立自在としたものである。即ち、まず前記
展開形状を構成する組立体の板片2の接合部を折り目に
して両端に位置する板片2、2を折り曲げ(同図b)、
これに組立体1の中央に位置する板片2、2の接合部を
折り目にして折り曲げ最後に組立体1の両端に位置する
板片2の非連接端面5をあわせしろとして接合すること
により、四角錐の形状を備えた無機質繊維成形体に組み
立てるものである(同図c)。
【0007】この組立体1は、前記の通り立体形30の
展開形状を構成する各板片2からなるものであり、例え
ば、意図する立体形が、前記のように四角錐体であれば
三角形状の板片から構成するというように、各板片2の
形状は無機質繊維成形体の立体形30の展開形状の一部
を構成するように形成するものである。
【0008】ところで、平板面に対して直角の端面を備
えた通常の板片を連接シートにより連接し、これを折り
曲げて立体形としようとした場合、板片の端面での接合
がうまく行かず、立体形として不安定な状態となった
り、立体形の角部で板片相互のズレが生じること等によ
り板片の一部が立体形の外方へ突出することがある。こ
のため本発明では図2に示すように、板片2の両端面
4、4に角度4Aをつけ、隣接する板片2、2を互いの
端面4、4で当接させるようにすることで、剛性を高め
るとともに板片の突出による外観上好ましくない凸凹を
生じないようにした。各板片2の隣接最端縁の厚み2t
を図示のように1mm程度の薄肉に形成することによ
り、折り曲げ角が鋭角になり、シャープな角部を有する
優れた外観の立体形とすることができる。この角度4A
は例えば四角錐であれば45゜、三角錐であれば30゜
というように立体形の形状に応じて定められるものであ
る。また、図3に示すように、例えば板片2の板厚2T
が100mmというように比較的厚い場合でも、隣接最
端縁における厚み2tを5mm程度以下にすればシャー
プな角部を有するように立体形に形成することができ
る。また、前記組立体の外表面側の角部に新たな面を形
成して組立体をより外観上優れたものとするために、図
4に示すように組立体の組立時に外表面側となる板片2
の端面の一部(同図(c))または全部(同図(a)
(b)(d)(e))を切り欠くようにした。さらに、
前記した組立体の剛性を高めるとともに組立体の外表面
側の角部に新たな面を形成してより外観上優れたものと
するために、図5に示すように、組立体の組立時に組立
体の内表面側及び外表面側となる板片の端面の一部を切
り欠くようにした。尚、前記板片2は、例えば熱硬化性
樹脂を含有した未硬化の無機質繊維ウェブを成形型によ
り圧縮・加熱成形することによって、或いは予め平板状
に圧縮・加熱成形された無機質繊維成形板を用意し、こ
れを板片として裁断し、端面となる部分をカッターやウ
ォータージェットなどで加工することによっても得られ
る。しかし、上記方法による場合、前者においては板片
に対応した金型が必要となり、後者においては最低でも
2種類の加工が必要となる。本発明の前記組立体の製造
方法では、立体形を構成する各板片が所定の形状で高さ
が同じ場合、例えば、板片が同一の三角形状や、長方形
状、或いは、台形状等の場合、切断の間隔及び方向を変
化させるだけで一枚の平板状の無機質繊維成形板から多
種類の板片を得るようにしたもので、低コスト化が図れ
るものである。具体的には、図6に示すように、まず、
無機質繊維成形板を裁断した時に、その幅が立体形の高
さとなるような帯状の無機質繊維成形板(16、18、
20)を用意する。そして、長方形状の板片を形成する
場合(同図(a))、台形状の板片を形成する場合(同
図(b))、或いは三角形状を形成する場合(同図
(c))、それぞれの平板状無機質繊維成形板(16、
18、20)を各切断線(15、17、19)に沿って
所定の角度で切断することにより所望形状の板片が得ら
れるものである。このとき前記切断は図7に示すように
板片の横幅となるように等間隔で平板状無機質繊維成形
板21を切り出すとともに、切断面22が板片表面の法
線方向に対して交互に6A、−6A(6Aは鋭角とす
る。)の角度となるように裁断することで、所望の端面
を備えた板片を得るようにしたものである。尚、一旦前
記間隔の2倍の間隔で6Aの角度で切り出してから、そ
の後に、切り出された板片をその半分の幅となるよう
に、−6Aの角度で切り出すようにしてもよい。
【0009】前記各板片2は、無機質繊維とバインダに
より構成され、平坦な面を備える板状に形成するもので
ある。このバインダの種類に関しては熱硬化性樹脂であ
るか熱可塑性樹脂であるかを問わない。しかしながら、
強度及び吸音特性を考慮した場合、熱硬化性樹脂を用い
たグラスウール成形板やロックウール成形板、或いは、
セラミック繊維成形板などの使用が好ましい。さらに好
ましくは、吸音特性を損なうことなく電波吸収特性も付
加するするために、炭素繊維やカーボンブラック、フェ
ライトなどの導電材、誘電材、磁性損失材等を板片2に
含ませるようにするとよい。
【0010】無機質繊維成形板からなる板片2は表面に
無機質繊維が露出しており、飛散防止や取り扱い性を向
上させるために、図2乃至図5中において7、7で示す
ように、表面に保護材7を設けるようにした。前記保護
材の形成としては、例えば塗料による板片への塗膜形成
や、シート状のガラスクロス、不織布、若しくは紙、又
はそれらの複合材などの板片2への貼着が挙げられる。
この場合、電波吸収特性や吸音特性に支障のないもので
あることは勿論、コストや、完成後の臭気、燃焼性等考
慮して選定する必要がある。
【0011】以上のようにして形成された各板片は、図
1(a)に示すように、各板片2を、前記立体形30の
展開形状となるように並べ、板片2の隣接縁において連
接シート3により互いに連接する。このように本発明で
は板片2の接合部を連接シート3により接合すること
で、熱硬化性樹脂成形板を未硬部で折り曲げるもの、或
いは熱可塑性樹脂成形板に熱を加えて折り曲げるものよ
りも立体形の角部をシャープに形成できる。また、熱硬
化性樹脂成形板を未硬化部で折り曲げる場合に比べ、折
り曲げた際に元に戻ろうとする復元力は働かず、このた
め折り曲げ作業性が格段に向上することとなる。
【0012】また、連接シートの使用枚数を少なくして
組立体の製造をより簡略化するためには、展開形状と略
同一形状の1枚の連接シートを用いて連接するようにす
ればよい。この場合、展開形状の全面でなく、一部のみ
を帯状に連接するものであってもよい。尚、複雑な立体
形を組み立てる場合には特定の複数の板片2同士を予め
連接し、その後全体を連接するようにしてもよい。尚、
前記連接シート3としては、一般には帯状の熱融着用不
織布や布テープ、或いは、紙テープなどが用いられる
が、これらに限定されるものではい。
【0013】前記のようにして組み立てられた立体形3
0は無機質繊維成形板、或いは、保護材7がそのまま外
表面となり、耐久性及び外観の面で好ましくない。この
ため、図2に示すように立体形状の外表面側となる面に
表被材8を設けるようにした。この表被材8は、連接シ
ート3とともに用いてもよいが、組立時に材料をより少
なくするためには、図4の(b)乃至(e)及び図5の
(b)乃至(d)に示すように連接シート3の代わりに
表被材8のみを用いて連接させるようにしてもよい。さ
らに、この表被材8に電波吸収特性、或いは、吸音特性
ごとに異なる着色を施すことにより、その着色した色の
違いにより各特性を把握できるようにすることができ
る。尚、この場合の表被材8としては電波吸収特性や吸
音特性に支障の無い材料で、さらに薄手のものであるこ
とが好ましい。不織布としては、ポリエステル繊維製、
ポリアミド繊維製、炭素繊維製、ポリノジック繊維製の
単体、或いは、これ等の複合繊維からなる不織布が用い
られる。
【0014】また、表被材8を設ける場合に、単に表被
材8を板片2の平坦面に貼着するだけでは表被材8と板
片2の貼着端部が立体形30の外表面に現れてしまい外
観が損なわれることになる。そこで、図2に示すよう
に、表被材8の端部10を板片2の端面4に折り返して
接着材9を用いて貼着し、板片2の端部を覆うようにす
ることで外観を美麗に仕上げるとともに、端部10にお
ける無機質繊維の露出を防ぎ、取り扱い性のよいものと
した。
【0015】前記のように、表被材8を板片2に貼着す
る場合は板片2の端面間に所定の間隔を設けないと、折
り曲げた際に立体形30の連接部において表被材8が内
側から引っ張られ引き裂かれる等の問題がある。このた
め、図3に示すように板片2が3〜100mmの肉厚の
時、最端面11同士を7mm以下の間隔で連接させるこ
ととした。このように隣接する板片2の端面の間に所定
の間隔を設けて、表被材8に貼着することでより折り曲
げがしやすくなる。また、連接する板片2の最端部同士
が接合したままの状態で表被材8に貼着する場合には、
図4(a)(d)(e)及び図5(a)(d)に示すよ
うに組立体の組立時に表被材8が隣接する板片2の端部
間を覆う部分にまち13を設けるようにすれば同様に折
り曲げがしやすくなる。また、図5(c)に示すように
隣接する板片2同士をわずかに隙間をあけて表被材8に
貼着すれば同様に折り曲げがしやすくなる。
【0016】上記組立体は、立体形状を維持するために
組立体の両端を接合する必要がある。この場合、前記非
連接端面5に折り返した表被材8の上に、ホットメルト
や両面テープ等を適用して接合することが作業性、品質
面、環境面から好ましい。また、 前記のように表被材
8の端部10を板片2の端面4に折り返さない場合に
は、図4及び図5に示すように貼着部材12を用いて、
前記無機質繊維の露出した部分を覆うようにして設ける
ようにしてもよい。尚、接合に用いられる材料はこれら
に限定されるものではなく、一般の接着剤を用いて接合
することもできる。また、前記非連接端面5での接合に
限られず、板片同士を立体形の外表面側、或いは、内表
面側から連接シート等を用いて接合するようにしてもよ
い。
【0017】尚、上述した組立体は、板片2の端面4を
立体形30となったときに互いに当接するように加工し
たものを例にして説明したが、端面を加工しない場合に
おいても、板片の隣接縁において連接シートにより連接
することで、組立作業性の向上は図られる。
【0018】
【実施例】次に、本発明の実施例について説明する。本
実施例の立体形状の無機質繊維成形体の組立体では、四
角錐体の展開形状を構成する無機質繊維成形板の各板片
を、少なくとも隣接する板片の端面において連接シート
により連接し、四角錐体形に組立自在にしたものであ
る。まず、無機質繊維成形板としてグラスウール成形板
を用意した。この成形板は、強度、吸音特性及び電波吸
収特性を考慮して、厚さを15mm、密度を100kg
/m、カーボン担持量を5.0g/lとした。成形板の
成形は、熱硬化性樹脂と導電性カーボンとを担持した未
硬化のガラス繊維ウェブを専用の成形型にて190℃、
5×10Paの条件下で圧縮・加熱することにより行
った。尚、板片の両面には30g/mのポリエステル
不織布を成形時に熱融着させて設けるようにし、組立の
際や組立後にガラス繊維が飛散したり、ガラス繊維が手
にささることを防止することができるようにした。
【0019】前記板片は、四角錐とした場合に板片の端
面で互いに当接するように各板片の両端面を45゜の傾
斜面をもつよう形成した。詳しく説明すると、最端縁と
なる板片の端面を0mm近くの厚みとし、この最端縁か
ら水平方向に対して45゜の角度で立ち上がる傾斜面が
形成されるように成形した。これにより四角錘体に組み
立てられたとき、板片同士がこの端面により当接し、互
いに均一に力を伝え合うこととなり四角錐体の剛性が高
められる。また、熱可塑性樹脂成形板を加熱ヒータを用
いて立体形に成形する場合に比べて角部がシャープに形
成できた。
【0020】上記のようにして得られた板片を四角錘の
展開形状に合わせ配列し、巾80mmの熱融着不織布シ
ートで各板片の隣接縁を連接することで組立体を作成し
た。このように板片の連接をシート状の連接部材で行う
ことで、折り曲げ作業性が向上した。尚、本実施例で
は、連接シートと次に説明する表被材を用いた立体形状
の無機質繊維成形体の組立体としたが、前記実施の形態
で説明したように連接シートを用いずに表被材のみで無
機質繊維成形体の組立体としてもよい。
【0021】各板片の立体形の外表面側となる面には表
被材として1枚のガラスクロスシートを貼着し、組立体
の両端に位置する板片の端面となる非連接端面に折り返
して、その折り返し部分を端面に貼着するようにした。
このようにすることで、板片の端面においてもガラス繊
維の露出を防ぎ、しかも表被材と板片の貼着部が四角錘
体の外表面に現れず見た目もよくなった。本実施例で
は、組立体の開放端面側となる板片の合わせ目における
表被材の上に両面テープを貼り、その部分で板片を接合
することで四角錘体とするようにした。上記実施例の組
立体によれば、作業性のよく立体形状の無機質繊維成形
体を組み立てることができた。
【0022】
【発明の効果】このように、本発明の立体形状の無機質
繊維成形体、その組立体及びその組立体の製造方法によ
れば、以下の効果を奏する。立体形の展開形状を構成す
る無機質繊維成形板からなる各板片を、連接シートによ
り連接することで組立作業が向上する。また、各板片の
全てを1枚の連接シートにより連接することで、使用す
る連接シートの枚数を少なくすることができる。そし
て、この組立体から組み立てられた立体形状の無機質繊
維成形体は、折り曲げ線部で角部がはっきりとしたシャ
ープな外観を有することとなる。さらに、連接シートを
用いずに表被材のみによって連接させることもできるの
で、組立部材を減らすとともに組立作業性を効率的に行
うようにすることができる。さらにまた、各板片の連接
する最端部間に所定の間隔を設けて表被材に各板片を貼
着するか、或いは組立時に表被材が各板片の隣接する端
部を覆う部分にまちを設けるとともに各板片の連接する
最端部同士を当接させて表被材に貼着することで、表被
材が内表面側から引っ張られることなく組立作業性を向
上させることができるようになる。また、各板片の端面
同士を当接させて組み立てられるようにすることで、立
体形状の無機質繊維成形体の剛性を高めるとともに、板
片の端部が立体形の表面に突出することがなくなり凸凹
のない外観となる。さらに、表被材の端部を立体形状の
無機質繊維成形体の接合部としたことで、組立体の端面
に無機質繊維が露出せず取り扱い性が向上し、しかも表
被材の端部が立体形状の無機質繊維成形体の外表面とな
らず、外観が損なわれることがない。また、表被材に電
波吸収特性或いは吸音特性ごとに異なる着色を施すこと
によりその着色した色の違いにより特性を把握できるよ
うになる。そして、本発明の方法により板片を成形する
ことにより、組立体を構成する板片の成形を簡略化する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の立体形状の無機質繊維成形体の組立体
の組立図
【図2】図1のA−A線拡大断面図
【図3】本発明の組立体の無機質繊維成形板からなる板
片の端面を説明するため断面図
【図4】本発明の組立体の無機質繊維成形板からなる板
片の端面を説明するため断面図
【図5】本発明の組立体の無機質繊維成形板からなる板
片の端面を説明するため断面図
【図6】本発明の組立体の無機質繊維成形板からなる板
片の製造方法を説明するための平板状無機質成形板の上
面図
【図7】本発明の組立体の無機質繊維成形板からなる板
片の製造方法を説明するための平板状無機質成形板の断
面図
【符号の説明】
1 組立体 2 板片 3 連接シート 4 両端面 5 非連接端面 7 保護材 8 表被材 9 接着材 10 端部 11 最端面 12 貼着部材 13 まち 15 切断線 16 無機質繊維成形板 17 切断線 18 無機質繊維成形板 19 切断線 20 無機質繊維成形板 21 平板状無機質繊維成形板 22 切断面 30 立体形
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05K 9/00 G10K 11/16 F D

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 立体形の展開形状を構成する無機質繊維
    成形板の各板片を、少なくともそれら板片の隣接縁にお
    いて連接シートにより連接し、前記立体形に組立自在に
    したことを特徴とする立体形状の無機質繊維成形体の組
    立体。
  2. 【請求項2】 前記板片の全てを1枚の連接シートによ
    り連接したことを特徴とする請求項1記載の立体形状の
    無機質繊維成形体の組立体。
  3. 【請求項3】 前記板片の端面同士を当接させて組み立
    てられるようにしたことを特徴とする請求項1または2
    記載の立体形状の無機質繊維成形体の組立体。
  4. 【請求項4】 前記板片の端面において、前記組立体の
    組立時に立体形の外表面側の角部を形成する前記板片の
    端面の一部または全部を切り欠いたことを特徴とする請
    求項1または2記載の立体形状の無機質繊維成形体の組
    立体。
  5. 【請求項5】 前記組立体の組立時に立体形の外表面側
    となる面に表被材を設けたことを特徴とする請求項1乃
    至4に記載の立体形状の無機質繊維成形体の組立体。
  6. 【請求項6】 前記連接シートは、前記組立体の組立時
    に立体形の外表面側となる面に設けられた表被材とした
    ことを特徴とする請求項1乃至4に記載の立体形状の無
    機質繊維成形体の組立体。
  7. 【請求項7】 前記各板片の連接する最端部間に所定の
    間隔を設けて前記表被材に貼着したことを特徴とする請
    求項5または6に記載の立体形状の無機質繊維成形体の
    組立体。
  8. 【請求項8】 前記組立体の組立時に前記表被材が前記
    各板片の隣接する端部を覆う部分にまちを設けるととも
    に、前記各板片の連接する最端部同士を当接させて前記
    表被材に貼着したことを特徴とする請求項5または6に
    記載の立体形状の無機質繊維成形体の組立体。
  9. 【請求項9】 前記表被材の端部を前記組立体の両端に
    位置する板片の非連接端面に折り返し貼着したことを特
    徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の立体形状の
    無機質繊維成形体の組立体。
  10. 【請求項10】 前記表被材に着色を施したことを特徴
    とする請求項1乃至9のいずれかに記載の立体形状の無
    機質繊維成形体の組立体。
  11. 【請求項11】 立体形の展開形状を構成する無機質繊
    維成形板の各板片を、前記板片の高さ方向の幅を有する
    平板状の無機質繊維成形板から所定の角度で切断するこ
    とにより前記端面を形成された板片として得、これを連
    接シートで連接することを特徴とする立体形状の無機質
    繊維成形体の組立体の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記請求項1乃至10のいずれかに記
    載の組立体から組み立てられたことを特徴とする立体形
    状の無機質繊維成形体。
  13. 【請求項13】 前記立体形状の無機質繊維成形体の組
    立体は、電波吸収体、吸音体または電波吸収・吸音体で
    あることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記
    載の立体形状の無機質繊維成形体の組立体。
  14. 【請求項14】 前記立体形状の無機質繊維成形体の組
    立体の製造方法において、前記立体形状の無機質繊維成
    形体は電波吸収体、吸音体または電波吸収・吸音体であ
    ることを特徴とする請求項11記載の立体形状の無機質
    繊維成形体の組立体の製造方法。
  15. 【請求項15】 前記立体形状の無機質繊維成形体は、
    電波吸収体、吸音体または電波吸収・吸音体であること
    を特徴とする請求項14記載の立体形状の無機質繊維成
    形体。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005197307A (ja) * 2003-12-26 2005-07-21 Nippon Muki Co Ltd 立体型電磁波吸収材
JP2012191181A (ja) * 2011-02-22 2012-10-04 Toray Ind Inc 電波吸収体用シート材及び電波吸収体
JP2012191182A (ja) * 2011-02-22 2012-10-04 Toray Ind Inc 電波吸収体用シート材及び電波吸収体

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