JP2000319444A - 可塑剤用c7アルコール組成物及びそれを用いたフタル酸ジエステル可塑剤組成物 - Google Patents

可塑剤用c7アルコール組成物及びそれを用いたフタル酸ジエステル可塑剤組成物

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JP2000319444A
JP2000319444A JP11133808A JP13380899A JP2000319444A JP 2000319444 A JP2000319444 A JP 2000319444A JP 11133808 A JP11133808 A JP 11133808A JP 13380899 A JP13380899 A JP 13380899A JP 2000319444 A JP2000319444 A JP 2000319444A
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Japan
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alcohol
plasticizer
phthalic acid
acid diester
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JP11133808A
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English (en)
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Hisao Takeuchi
久雄 竹内
Masatomo Asai
政知 浅井
陽子 ▲勢▼藤
Yoko Seto
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 耐寒性、耐熱性及び電気絶縁性のいずれか、
もしくは複数が良好な性能を示すC7アルコール組成物
及びそのフタル酸ジエステル可塑剤組成物。 【解決手段】 炭素原子数が7の脂肪族アルコール組成
物について、その水素原子を省略した化学構造式におけ
る、全ての2原子の組み合わせの各々に関して、一つの
原子からもう一方の原子に至る最少の化学結合数の総和
(以下「WI」と記す)を算出し、このWIをそれぞれ
のC7アルコール成分の重量組成に基づいて平均した加
重平均値(以下「WA」と記す)が71≦WA≦84で
あって、且つ、該C7アルコール組成物に含まれる各C
7アルコール成分のフタル酸ジエステルについても同様
の方法で総和(WI)を算出し、このWIをそれぞれの
C7アルコール成分の重量組成に基づいて平均した加重
平均値(以下「WP」と記す)が、1930≦WP≦2
140である可塑剤用C7アルコール組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な可塑剤用ア
ルコールに関する。詳しくは、本発明は、塩化ビニル系
樹脂の可塑剤用アルコールとして、用途に応じた優れた
可塑剤性能を提供する炭素原子数が7の脂肪族アルコー
ル組成物およびそれを用いるフタル酸ジエステル可塑剤
組成物並びに塩化ビニル系樹脂組成物に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】炭素原子数が7の脂肪族アルコール組成
物(以下、「C7アルコール組成物」とする)が、塩化
ビニル系樹脂の可塑剤の原料として好適に使用されてい
ることは既に知られている。このC7アルコールとして
は、ナフサの熱分解又は重軽質油の接触分解によって得
られるエチレン又はプロピレンを主体とする留分から得
られた炭素数6のオレフィンを、更にヒドロホルミル化
反応及び水素化反応させて得られる異性体混合物がよく
用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】可塑剤の性能はこれら
組成物の構造或いは異性体の組成によって大きく異なる
ため、塩化ビニル系樹脂の重要な性能である、耐寒性、
耐熱性ならびに電気絶縁性等もC7アルコールの種々の
組成物の構造或いは異性体の組成により大きな差異がみ
られる。また、可塑剤用アルコールとして要求される性
能は樹脂組成物の用途によっても異なっている。C7ア
ルコール組成物を用いた可塑剤の性能を用途に応じて向
上させることは最も重要な課題の一つではあるが、その
構造及び組成の組み合わせが複雑なために、どのような
C7アルコール組成物であれば、要求される用途に適し
た可塑剤性能を提供することができるのかについては、
従来知られていなかった。特に、用途に応じて耐寒性、
耐熱性及び電気絶縁性のいずれか、もしくは複数が優れ
た可塑剤用のC7アルコール組成物及び、それを選定す
る方法は知られていない。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記のよ
うな従来技術の状況に鑑み、種々の用途に応じて高性能
な可塑剤用C7アルコール組成物を見いだすべく鋭意検
討を重ねたところ、C7アルコールの分子構造のトポロ
ジー的特徴を表すパラメーターと、該C7アルコールか
らなるフタル酸ジエステルの分子構造のトポロジー的特
徴を表すパラメーターが特定の範囲内であるC7アルコ
ール組成物が、これを可塑剤用に用いた場合、用途に応
じて耐寒性、耐熱性及び電気絶縁性のいずれか、もしく
は複数が良好な性能を示すことを見いだして本発明を完
成した。
【0005】即ち、本発明の要旨は、炭素原子数が7の
脂肪族アルコール組成物(以下「C7アルコール組成
物」と記す)であって、該組成物に含まれる各C7アル
コール成分について、その水素原子を省略した化学構造
式における、全ての2原子の組み合わせの各々に関し
て、一つの原子からもう一方の原子に至る最少の化学結
合数を求め、該化学結合数の総和(以下「WI」と記
す)を算出し、このWIをそれぞれのC7アルコール成
分の重量組成に基づいて平均した加重平均値(以下「W
A」と記す)が、71≦WA≦84であって、且つ、該
C7アルコール組成物に含まれる各C7アルコール成分
のフタル酸ジエステルについて、その水素原子を省略し
た化学構造式における、全ての2原子の組み合わせの各
々に関して、一つの原子からもう一方の原子に至る最少
の化学結合数を求め、該化学結合数の総和(WI)を算
出し、このWIをそれぞれのC7アルコール成分の重量
組成に基づいて平均した加重平均値(以下「WP」と記
す)が、1930≦WP≦2140であることを特徴と
する可塑剤用C7アルコール組成物、に存する。
【0006】
【発明の実施の態様】以下、本発明につき詳細に説明す
る。本発明は、炭素数が7の脂肪族アルコール組成物に
関するものである。本発明のC7アルコール組成物は、
直鎖又は分岐のアルコールであり、飽和、不飽和いずれ
のアルコールであってもよいが、通常は飽和の一価アル
コール、中でもアルキルアルコールが好ましく用いられ
る。また、本発明のC7アルコール組成物は、単一のア
ルコールのみからなるものであってもよく、或いは複数
のC7アルコールの混合物であってもよい。
【0007】本発明において、C7アルコール組成物を
特定するために使用したパラメータ(以下、「WI」と
記す)は、ある化合物に対して、その水素原子を省略し
た化学構造式における、全ての2原子の組み合わせの各
々について、一つの原子からもう一方の原子に至る最少
の化学結合数を求め、該化学結合数の総和を表す。この
WIは、炭化水素化合物異性体の沸点等の推算のために
提案された既知のものであり(H. Wiener, J. Am. Che
m. Soc. 69, 17, (1947) ;69, 2636, (1947))、分子
構造のトポロジー的な特徴を表すパラメータである。
【0008】WIは、図1〜2に示すように化学構造式
から容易に計算することができ、例えば、図1に示すよ
うに2−メチルヘキサノールで76を与える。このWI
は原子番号の付け方にかかわらず一定の値が得られるも
のである。また,図1及び図2からわかるように,メチ
ル分岐を一つ有するアルコールでも,WIは異なる場合
もある。
【0009】本発明で規定するWA値は、C7アルコー
ル組成物に含まれる各アルコール成分のWIを、それぞ
れのC7アルコール成分の重量組成に基づいて平均した
加重平均値であり、あるC7アルコール成分(成分i)
のWIをWI(i)、この成分(i)の全C7アルコー
ル組成物中の組成比率(重量%)をp(i)とした場
合、WA=Σ(p(i)×WI(i))/100として
与えられる。例えば、5−メチルヘキサノール40%及
び2−メチルヘキサノール60%を含むC7アルコール
組成物では、WA=79×0.4+76×0.6=7
7.2となる。
【0010】また、本発明で規定するWP値は、各C7
アルコールがフタル酸の単独ジエステルとなったと仮定
した時のフタル酸ジエステルについて、WIを算出し、
このWIをそれぞれのC7アルコール成分の重量組成に
基づいて平均した加重平均値である。ここで、フタル酸
の単独ジエステルとは、フタル酸ジエステル分子中の2
つのアルコール成分として、単一のアルコール成分が結
合したものを指すこととする。即ち、あるC7アルコー
ル成分(成分i)がフタル酸の単独ジエステルとなった
と仮定した時のフタル酸ジエステル(i’)のWIをW
I(i’)、このアルコール成分(i)の全C7アルコ
ール組成物中の組成比率(重量%)をp(i)とした場
合、WP=Σ(p(i)×WI(i’))/100とし
て与えられる。
【0011】例えば、5−メチルヘキサノール40%及
び2−メチルヘキサノール60%を含むC7アルコール
組成物では、5−メチルヘキサノールのフタル酸ジエス
テルのWI=2095と、2−メチルヘキサノールのフ
タル酸ジエステルのWI=1981から、WP=209
5×0.4+1981×0.6=2026.6となる。
【0012】一方、本発明においては、C7アルコール
のフタル酸ジエステル可塑剤組成物に含まれる各フタル
酸ジエステル成分について、その水素原子を省略した化
学構造式における、全ての2原子の組み合わせの各々に
関して、一つの原子からもう一方の原子に至る最少の化
学結合数を求め、該化学結合数の総和(WI)を算出
し、このWIをそれぞれのフタル酸ジエステル成分の重
量組成に基づいて平均した加重平均値を、「WP′」と
規定する。このWP′値は、前述したWP値とほぼ一致
した値となる。以下、WP値の範囲に関する説明はW
P’値についても同様にあてはまるものである。
【0013】WIは上記のように既知のものであり、一
般に、C7アルコール組成物に含まれる各異性体の個々
の成分に着目した場合、WIが小さくなるにつれ化学構
造のトポロジー的な特徴が、最も直鎖性の高いノルマル
体から離れていく。また、分岐の多いアルキル鎖を有す
るアルコールを原料として製造される可塑剤が、耐寒性
の点で劣る傾向を有することは従来から知られているこ
とである。しかしながら、それら性能の低下する度合い
と可塑剤の構造を何らかの指標を用いて定量的に結びつ
ける試みは今まで成されたことがなかった。また多くの
C7アルコール組成物のように複雑な多くの異性体を有
する場合には、異性体間の化学構造の差異が複雑になる
ため、それらの化学構造の差異から性能を概ね予測し、
可塑剤として好適な異性体混合物を推定することは、従
来は知られていなかった。この様な観点においてWIが
アルコールと可塑剤性能との相関を示すことは全く予想
もされていなかった。
【0014】本発明者らは、このWIをあえてC7アル
コールとそのフタル酸ジエステルという特定の化合物に
適用したところ、驚くべきことに、WAが71≦WA≦
84となる範囲内であり、且つ、WPが1930≦WP
≦2140となる範囲内(以下、範囲1という)となる
C7アルコール組成物を選定すれば、用途に応じて要求
される可塑剤性能である、耐寒性、耐熱性、電気絶縁性
のいずれか、もしくは複数に優れた可塑剤用エステルが
得られることを見いだした。
【0015】範囲1においては、WAが、好ましくは7
1.5≦WA≦83.5、更に好ましくは72≦WA≦
83となる範囲内のC7アルコール組成物を選定するの
が好ましく、WPが、好ましくは1940≦WP≦21
35、更に好ましくは1950≦WP≦2130となる
範囲内のC7アルコール組成物を選定するのが好まし
い。
【0016】本発明者らは、また、上述した範囲1の範
囲内でも、更に、77.5≦WA≦83.5であり、且
つ、2055≦WP≦2140となる範囲内(範囲
2)、特には、78≦WA≦83.5であり、且つ、2
055≦WP≦2130となる範囲内のC7アルコール
組成物を選定することにより、最も耐寒性、耐熱性に優
れた性能を示す可塑剤用組成物が得られることを見い出
した。範囲2の中では、80.5≦WA≦83.5であ
り、且つ、2065≦WP≦2130の範囲内(範囲
3)が更に好ましい。WA及びWP値の上限があまり高
いと電気絶縁性が低下するため好ましくない。また下限
は優れた耐寒性,耐熱性を得るためのものである。
【0017】また,本発明者らは、上述した範囲2の範
囲内でも、特に、78≦WA≦79.5であり、且つ、
2055≦WP≦2125となる範囲内(範囲4)とな
るC7アルコール組成物を選定することにより、耐寒
性、耐熱性及び電気絶縁性に関してバランスに優れた性
能を示す可塑剤用組成物が得られることを見い出した。
範囲4の中では、好ましくは78.2≦WA≦79.5
の範囲がよく、更に好ましくは78.5≦WA≦79.
5の範囲がよい。WP値についても、2055≦WP≦
2110が好適なバランスを得る上でよい。好ましいW
A,WP値の上限は,好適な電気絶縁性を得るためのも
のであり,また,かかる値の下限は,好適な電気絶縁性
とともに,好適な耐寒性、耐熱性を得るためのものであ
る。
【0018】更に,本発明者らは、上述した範囲1の範
囲内でも、特に、71≦WA≦80であり、且つ、19
30≦WP≦2050となる範囲内(範囲5)となるC
7アルコール組成物を選定することにより、電気絶縁性
に優れた性能を示す可塑剤用組成物が得られることを見
い出した。範囲5の中では、好ましくは72≦WA≦7
9.5の範囲がよく、WP値についても、1985≦W
P≦2045、更には1985≦WP≦2040が好ま
しい。WA及びWPの下限値をあまり低くしすぎると耐
熱性及び耐寒性が低下するため好ましくない。また、上
限は優れた電気絶縁性を確保するために好ましい範囲で
ある。
【0019】本発明では、C7アルコール及びそのフタ
ル酸エステルのWIに着目したが、他の炭素原子数のア
ルコール、並びに他のエステル、例えば、アジピン酸等
の脂肪族カルボン酸や、トリメリット酸、ピロメリット
酸等の芳香族カルボン酸のエステルについても、同じよ
うに好適な可塑剤性能を与えるWIを求めることができ
る。
【0020】本発明のC7アルコール組成物を製造する
方法は特に制限されるものではなく、例えば、一般的な
ナフサの熱分解又は重軽質油の接触分解によって多量に
得られるような炭素数2〜4の低級オレフィン留分をオ
リゴマー化して得られる炭素数6のオレフィンを原料と
して、第8族金属、例えば、ロジウム系またはコバルト
系等の触媒によりヒドロホルミル化反応、次いで、水素
化反応をする方法等により製造することができる。ロジ
ウム系触媒を用いてヒドロホルミル化反応を行う場合に
は、通常ロジウム濃度がRh原子として0.1〜100
0ppm、温度が80〜200℃、圧力が常圧〜500
kg/cm2G、水素/一酸化炭素比(容量比)が0.
5〜4の反応条件で行われる。更に該ロジウム触媒をホ
スフィン系、ホスファイト系、ホスフィンオキサイド系
等の配位子により修飾して用いることもできる。
【0021】コバルト系触媒を用いてヒドロホルミル化
反応を行う場合には、通常コバルト濃度がCo原子とし
て0.05〜10wt%、温度が80〜180℃、圧力
が50〜300kg/cm2G、水素/一酸化炭素比
(容量比)が0.5〜4の反応条件で行われる。更に該
コバルト触媒をホスフィン系、ホスファイト系、ホスフ
ィンオキサイド系等の配位子により修飾して用いること
もできる。中でも、ロジウム系触媒を使用してヒドロホ
ルミル化反応を行い、次いで、水素化反応を行った場合
には、上述した範囲5の領域のC7アルコール組成物を
得ることができるという点で好ましい。
【0022】ヒドロホルミル化反応では、溶媒は通常用
いる必要はないが、反応に不活性な有機溶媒を用いるこ
ともできる。水素化反応は、ニッケル、クロム、銅など
の通常の水素化触媒を用い、通常常圧以上、好ましくは
30〜300気圧及び通常、室温以上、好ましくは10
0〜200℃の条件下で行われる。こうして得られた粗
アルコールは、清留塔により蒸留精製される。粗アルコ
ールの蒸留精製は通常、理論段数3〜50段の蒸留塔を
用いて塔頂圧力が数mmHg〜760mmHg、塔頂温
度が50〜220℃の条件下で行われる。本発明の可塑
剤用C7アルコールは、本発明の組成となるように蒸留
精製時に留出液の取得量を調節する方法、あるいは留出
液を細分化して取得し、それらを適当に混合して調製す
る方法などにより容易に得ることができる。また、上述
したように得られたC7アルコール組成物に、本発明の
目的を損なわない範囲で、本発明のC7アルコール以外
の炭素原子数の異なるアルコールを併用してもよい。
【0023】本発明の可塑剤組成物を製造するには、従
来から知られているエステル系可塑剤の製造方法を採用
することができる。例えば、フタル酸もしくはフタル酸
無水物と、上記のC7アルコール組成物との混合物を、
好ましくは硫酸等酸触媒或いは Tetra iso-Propyl Tita
nate、Di Butyl Tin Oxide等金属系触媒に代表される様
な各種エステル化反応触媒の存在下、要すれば窒素雰囲
気中において加熱し、反応により生成する水を除去しな
がら、エステル生成物の沸点以下の温度で反応を行うこ
とにより製造することができる。
【0024】エステル化の反応温度としては、使用する
触媒等の条件によって異なるが、概ね 100〜 250℃、好
ましくは 120〜 230℃の範囲で行うことが、エステルの
安定性及び脱水効率等の面から望ましい。反応終了後
は、真空蒸留(ストリッピング)、水蒸気蒸留、アルカ
リ中和、吸着剤添加、水洗浄、アルカリ洗浄、濾過等の
精製処方を用いて、系内に残存する未反応のアルコー
ル、触媒、未反応カルボン酸を除去、精製することによ
り、目的とするエステル組成物が得られる。その際、脱
色剤、脱臭剤、吸着剤、濾過助剤等の品質改良助剤を添
加しても差し支えない。本発明のエステル組成物は、上
述したようなWP′値を満たすものであれば、数種類の
エステル組成物を混合して調製したものでもよい。
【0025】本発明による可塑剤組成物は、塩化ビニル
系樹脂に配合することによりその組成物に対し所望の硬
度を付与し、塩化ビニル系樹脂組成物として使用するこ
とができる。可塑剤組成物の配合量は、所望の硬度或い
は所望の加工性により規定されることとなるが、例え
ば、塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、通常1〜
200重量部、好ましくは10〜150重量部配合され
る。一般に可塑剤の低配合領域では、その加工性の改良
に対しての効果が期待されるが、10重量部未満ではそ
の効果の発現が顕著ではない。また、高配合領域では、
その可塑化能力が期待されるところであるが、200重
量部以上の領域においては、その可塑化能力の付与に対
して製品成形後の物性変化が顕著となり、良好な製品が
得られないという欠点が生ずる。
【0026】上記塩化ビニル系樹脂組成物は、塩化ビニ
ル系樹脂に、本発明の可塑剤組成物、又は必要に応じ、
本発明の目的を損なわない範囲で、本発明の可塑剤組成
物以外の可塑剤を併用してもよく、また塩化ビニル系樹
脂に通常添加される添加剤、例えば安定剤、酸化防止
剤、難燃剤、滑剤、充填剤、紫外線吸収剤、着色剤、界
面活性剤、帯電防止剤等を添加・配合し、目的に応じた
加工法を用いて、加熱、混合することにより得ることが
できる。混合機としては、塩化ビニル系樹脂の加工に通
常使用される、ブレンダー、スーパーミキサー、ミルロ
ール、バンバリーミキサー、カレンダーロール、各種押
出成型機等が用いられる。
【0027】上記塩化ビニル系樹脂とは、塩化ビニルの
単独重合体のほか、塩化ビニルを主成分とする他の共重
合可能なコモノマーとの共重合体等、塩化ビニルを主な
構成単位とする樹脂をいう。共重合可能なコモノマーと
しては、エチレン、プロピレン、アクリロニトリル、酢
酸ビニル、マレイン酸またはそのエステル、アクリル酸
またはそのエステル、メタクリル酸またはそのエステル
等が挙げられる。
【0028】更に本発明による可塑剤組成物は、塩化ビ
ニル系樹脂に用いるのが好ましいが、塩化ビニル樹脂の
みならず、例えばNBR,SBR,CR等のゴム組成
物,ウレタン等エラストマー組成物,酢酸ビニル、塩素
化ポリエチレン,セルロール,アクリル,スチロール,
ブチラール等樹脂組成物等各種ポリマーに対して塩化ビ
ニル樹脂組成物の場合と同様にして使用することができ
る。
【0029】
【実施例】次に本発明の組成物を実施例にて詳述する
が、本発明はその要旨を逸脱しない限り、以下の実施例
に限定されるものではない。 [実施例1]C7アルコールとして3−メチルヘキサノ
ール(WI=75、フタル酸ジエステルのWI=201
5)290g(2.5モル)と、無水フタル酸148g
(1.0モル)及び Tetra iso-Propyl Titanate0.2
gとを撹拌機及び冷却管付き油水分離装置を装着したフ
ラスコに仕込み、反応温度を220℃まで上げながら反
応を進行させた。昇温途上から反応生成水を系外に除去
し、その後還流状態を保持するため必要に応じて系を減
圧にしながら反応を進め、系中酸価が 0.10 KOHmg/g に
なったところで反応を停止させた。その後加熱を停止し
て、減圧度を 10 mmHgまで高めながら過剰分のアルコー
ルを除去した。反応液を 5% Na2CO3水溶液 100 gで洗浄
し油水分離を行った後、更に水で2回洗浄を行った。そ
の後水蒸気蒸留を2時間行い(140℃、40mmH
g)、脱水後濾過して製品とした。合成したフタル酸ジ
エステルの性状は次に示す通りである。 酸価 0.01mgKOH/g (JIS k−6751に準拠) 色相 20 APHA (JIS k−6751に準拠) 得られたエステルについてWIを計算したところ、WA
=75、WP=2015であった。かかるフタル酸ジエ
ステルを可塑剤として使用して、表−1の配合で塩化ビ
ニル系樹脂組成物を調製した。
【0030】
【表1】 塩化ビニル樹脂 100部 (三菱化学(株)製、商品名ビニカ(商標登録)SG−1300、 平均重合度1300) C7アルコールフタル酸エステル 50部 炭酸カルシウム(備北粉化(株)製、商品名:ソフトン1200)10部 ステアリン酸バリウム(日東化成工業(株)製) 0.5部 鉛系安定剤(品川化工(株)製、商品名:TS−GM) 5部
【0031】上記の配合物を、ビーカー中で予備混合し
た後、常法により160℃に温度調節した二本ミルロー
ル上で十分に混合し(7分間)、しかる後、所定の厚さ
となるようプレス加工(温度160℃、予熱1.96M
Pa(20kg/cm2 )で2分間、プレス19.6M
Pa(200kg/cm2 )で3分間)した。得られた
シートを用いて、表−2の方法で物性を測定し、可塑剤
としての性能を評価した。結果を表−3に示す。
【0032】(1)引っ張り試験 JIS K6
723に準拠した。 (2)加熱後引っ張り試験 JIS K6723に準拠
した。 (3)耐寒性(脆化温度) JIS K6723に準拠
した。 (4)体積抵抗率 JIS K6723に準拠
した。
【0033】[実施例2]n−ヘプタノール(WI=8
4、フタル酸ジエステルのWI=2141)25%、2
−メチルヘキサノール(WI=76、フタル酸ジエステ
ルのWI=1981)25%、および3−メチルヘキサ
ノール(WI=75、フタル酸ジエステルのWI=20
15)50%が混合したC7アルコールを用いた他は、
実施例1と同様にして可塑剤としての性能を評価した。
各異性体のWIを重量組成について平均することによ
り、該C7アルコールのWAは、WA=84×0.25
+76×0.25+75×0.5=77.5、WPはW
P=2141×0.25+1981×0.25+201
5×0.5=2038であった。結果を表−3に示す。
【0034】[ 実施例3]内容積200mlの上下攪拌
方式ステンレス製オートクレーブに、窒素ガス雰囲気下
で0.054ミリモルのRh(acac)(CO)2
0.54ミリモルのトリス(2,4−ジ−t−ブチルフ
ェニル)ホスファイト及び100mlのヘキセン異性体
混合物を仕込んだ。H2 /COモル比=1の水性ガス圧
力が50kg/cm2 の一定圧力を維持するようガスを
供給しながら、130℃で2時間反応を継続して反応を
押し切り、生成物を得た。この生成物を水素化して得ら
れるヘプタノ−ル異性体混合物を、ガスクロマトグラフ
ィ−で分析した結果、その組成は、以下の通りであっ
た。
【0035】
【表2】 2−エチル−3−メチル−ブタノ−ル 1.45% 3,4−ジメチル−ペンタノ−ル 3.00% 2,4−ジメチル−ペンタノ−ル 13.05% 2−エチル−ペンタノ−ル 21.76% 3−メチル−ヘキサノ−ル 6.67% 2−メチル−ヘキサノ−ル 27.88% 5−メチル−ヘキサノ−ル 7.83% n−ヘプタノ−ル 18.36%
【0036】このヘプタノ−ル異性体混合物をC7アル
コールとして用いた以外は、実施例1と同様にして可塑
剤としての性能を評価した。各異性体のWIを重量組成
について平均することにより、WA=75.80,WP
=1995.97であった。結果を表−3に示す。
【0037】[ 実施例4]5−メチルヘキサノール(W
I=79、フタル酸ジエステルのWI=2095)10
0%を用いた他は、実施例1と同様にして可塑剤として
の性能を評価した。WAは、WA=79、WPはWP=
2095であった。結果を表−3に示す。
【0038】[ 実施例5]n−ヘプタノール(WI=8
4、フタル酸ジエステルのWI=2141)25%、2
−メチルヘキサノール(WI=76、フタル酸ジエステ
ルのWI=1981)25%、3−メチルヘキサノール
(WI=75、フタル酸ジエステルのWI=2015)
25%、および5−メチルヘキサノール(WI=79、
フタル酸ジエステルのWI=2095)25%が混合し
たC 7アルコールを用いた他は、実施例1と同様にして
可塑剤としての性能を評価した。各異性体のWIを重量
組成について平均することにより、該C7アルコールの
WAは、WA=84×0.25+76×0.25+75
×0.25+79×0.25=78.5、WPはWP=
2141×0.25+1981×0.25+2015×
0.25+2095×0.25=2058であった。結
果を表−3に示す。
【0039】[ 実施例6]n−ヘプタノール(WI=8
4、フタル酸ジエステルのWI=2141)50%、お
よび5−メチルヘキサノール(WI=79、フタル酸ジ
エステルのWI=2095)50%が混合したC 7アル
コールを用いた他は、実施例1と同様にして可塑剤とし
ての性能を評価した。各異性体のWIを重量組成につい
て平均することにより、該C7アルコールのWAは、W
A=84×0.5+79×0.5=81.5、WPはW
P=2141×0.5+2095×0.5=2118で
あった。結果を表−3に示す。
【0040】[ 実施例7]n−ヘプタノール(WI=8
4、フタル酸ジエステルのWI=2141)50%、2
−メチルヘキサノール(WI=76、フタル酸ジエステ
ルのWI=1981)40%、および5−メチルヘキサ
ノール(WI=79、フタル酸ジエステルのWI=20
95)10%が混合したC 7アルコールを用いた他は、
実施例1と同様にして可塑剤としての性能を評価した。
各異性体のWIを重量組成について平均することによ
り、該C7アルコールのWAは、WA=84×0.5+
76×0.4+79×0.1=80.3、WPはWP=
2141×0.5+1981×0.4+2095×0.
1=2072.4であった。結果を表−3に示す。
【0041】[ 比較例1]n−ヘプタノール(WI=8
4、フタル酸ジエステルのWI=2141)100%を
用いた他は、実施例1と同様にして可塑剤としての性能
を評価した。WAは、WA=84、WPはWP=214
1であった。結果を表−3に示す。
【0042】[ 比較例2]3,4−ジメチルペンタノー
ル(WI=70、フタル酸ジエステルのWI=196
9)100%を用いた他は、実施例1と同様にして可塑
剤としての性能を評価した。WAは、WA=70、WP
はWP=1969であった。結果を表−3に示す。
【0043】[ 比較例3]2−エチルペンタノール(W
I=72、フタル酸ジエステルのWI=1901)10
0%を用いた他は、実施例1と同様にして可塑剤として
の性能を評価した。WAは、WA=72、WPはWP=
1901であった。結果を表−3に示す。
【0044】
【表3】
【0045】上記実施例及び比較例より、本発明のC7
アルコール及びこれを用いて得られるフタル酸ジエステ
ル可塑剤組成物について、以下の諸点が認められる。実
施例と比較例とを比較すると、いずれの比較例において
も、耐熱性及び耐寒性が工業的な要求を満たしていない
のに対して、実施例の可塑剤用アルコールは、可塑剤性
能が総合的に優れたエステルを提供していることが分か
る。
【0046】塩化ビニル系樹脂は各種用途で使用されて
おり、それぞれの用途に応じて必要性能が異なるが、C
7アルコール由来の可塑剤は、炭素数の多い他のアルコ
ール由来の可塑剤に比べて加工性に優れるという特徴を
有する。可塑剤性能の中でも、電気絶縁性、耐寒性、耐
熱性の値については、一概に必要量を規定できるもので
はないが、実施例中の値をもって、一つの基準と見なす
ことができる。自動車関連部品、建設関連部材その他の
樹脂製品を考えた場合、その柔軟性、特に低温時の柔軟
性を現す耐寒性は材料を検討する際の重要な性能とな
る。これらの可塑剤性能の値に関しては、その製品性状
によって使用条件が異なっており、一概にその境界値を
設定することは難しい。アルコールの炭素数により要求
される可塑剤性能は異なるが、C7アルコール組成物由
来の可塑剤の場合には、脆化温度が−25℃よりも低い
ものについては、一般的な可塑剤として良好な性能を示
すと見なすことができる。更に使用時に於ける耐久性の
指標として耐熱性も重要な性能となってくるが、これに
関しても耐熱試験における重量損失が10%以下のもの
は、一般的な可塑剤として良好に使用できるものであ
る。また、電線用途等の電気関係に使用される場合に
は、電気絶縁性が重要な物性となり、1.0E+13以
上の抵抗値を有することが好ましい。
【0047】
【発明の効果】本発明の可塑剤用アルコールを用いるこ
とにより、用途に応じて要求される性能、即ち耐寒性、
耐熱性及び電気絶縁性のいずれか、もしくは複数が優れ
た可塑剤組成物を提供することができるため、工業的な
利用価値が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】2−メチルヘキサノールのWIを示す図であ
る。
【図2】5−メチルヘキサノールのWIを示す図であ
る。
【図3】2−メチルヘキサノールのフタル酸ジエステル
のWIを示す図である。
【図4】5−メチルヘキサノールのフタル酸ジエステル
のWIを示す図である。
【図5】本発明の実施例及び比較例のC7アルコール組
成物のWAとWPを示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ▲勢▼藤 陽子 岡山県倉敷市潮通三丁目10番地 三菱化学 株式会社水島事業所内 Fターム(参考) 4J002 AB011 AC071 AC081 AC091 BB241 BC021 BD041 BD051 BD061 BD071 BD081 BD091 BE061 BF021 BG021 CK021 EH146 FD026

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素原子数が7の脂肪族アルコール組成
    物(以下「C7アルコール組成物」と記す)であって、
    該組成物に含まれる各C7アルコール成分について、そ
    の水素原子を省略した化学構造式における、全ての2原
    子の組み合わせの各々に関して、一つの原子からもう一
    方の原子に至る最少の化学結合数を求め、該化学結合数
    の総和(以下「WI」と記す)を算出し、このWIをそ
    れぞれのC7アルコール成分の重量組成に基づいて平均
    した加重平均値(以下「WA」と記す)が71≦WA≦
    84であって、且つ、該C7アルコール組成物に含まれ
    る各C7アルコール成分のフタル酸ジエステルについ
    て、その水素原子を省略した化学構造式における、全て
    の2原子の組み合わせの各々に関して、一つの原子から
    もう一方の原子に至る最少の化学結合数を求め、該化学
    結合数の総和(WI)を算出し、このWIをそれぞれの
    C7アルコール成分の重量組成に基づいて平均した加重
    平均値(以下「WP」と記す)が、1930≦WP≦2
    140であることを特徴とする可塑剤用C7アルコール
    組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の可塑剤用C7アルコー
    ル組成物であって、77.5≦WA≦83.5且つ20
    55≦WP≦2140であることを特徴とする可塑剤用
    C7アルコール組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の可塑剤
    用C7アルコール組成物であって、80.5≦WA≦8
    3.5且つ2065≦WP≦2130であることを特徴
    とする可塑剤用C7アルコール組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項2に記載の可塑剤
    用C7アルコール組成物であって、78≦WA≦79.
    5且つ2055≦WP≦2125であることを特徴とす
    る可塑剤用C7アルコール組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の可塑剤用C7アルコー
    ル組成物であって、71≦WA≦80且つ1930≦W
    P≦2050であることを特徴とする可塑剤用C7アル
    コール組成物。
  6. 【請求項6】 4種類以上のC7アルコールの混合物で
    ある請求項1〜5のいずれかに記載の可塑剤用C7アル
    コール組成物。
  7. 【請求項7】 該C7アルコール組成物が、炭素数6の
    オレフィンをロジウム系触媒を用いてヒドロホルミル化
    反応させ、次いで水素化することにより得られたもので
    ある請求項1〜6のいずれかに記載の可塑剤用C7アル
    コール組成物。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載の可塑剤
    用C7アルコール組成物を用いて製造されたフタル酸ジ
    エステル可塑剤組成物。
  9. 【請求項9】 C7アルコール組成物のフタル酸ジエス
    テル可塑剤組成物であって、該可塑剤組成物に含まれる
    各フタル酸ジエステル成分について、その水素原子を省
    略した化学構造式における、全ての2原子の組み合わせ
    の各々に関して、一つの原子からもう一方の原子に至る
    最少の化学結合数を求め、該化学結合数の総和(WI)
    を算出し、このWIをそれぞれのフタル酸ジエステル成
    分の重量組成に基づいて平均した加重平均値(以下、
    「WP’」と記す)が、1930≦WP’≦2140で
    あることを特徴とするフタル酸ジエステル可塑剤組成
    物。
  10. 【請求項10】 塩化ビニル系樹脂100重量部に対
    し、請求項8又は9に記載の可塑剤組成物を1〜200
    重量部配合してなる塩化ビニル系樹脂組成物。
  11. 【請求項11】 C7アルコール組成物をフタル酸又は
    フタル酸無水物と反応させて、フタル酸ジエステル可塑
    剤用組成物を製造する方法において、C7アルコール組
    成物として、該組成物に含まれる各C7アルコール成分
    について、その水素原子を省略した化学構造式におけ
    る、全ての2原子の組み合わせの各々に関して、一つの
    原子からもう一方の原子に至る最少の化学結合数を求
    め、該化学結合数の総和(WI)を算出し、このWIを
    それぞれのC7アルコール成分の重量組成に基づいて平
    均した加重平均値(WA)を考慮し、このWAの範囲が
    71≦WA≦84となるC7アルコール組成物を選定す
    ることを特徴とするフタル酸ジエステル可塑剤用組成物
    の製造方法。
  12. 【請求項12】 C7アルコール組成物として、該組成
    物に含まれる各C7アルコール成分のフタル酸ジエステ
    ルについて、その水素原子を省略した化学構造式におけ
    る、全ての2原子の組み合わせの各々に関して、一つの
    原子からもう一方の原子に至る最少の化学結合数を求
    め、該化学結合数の総和(WI)を算出し、このWIを
    それぞれのC7アルコール成分の重量組成に基づいて平
    均した加重平均値(WP)を考慮し、このWPの範囲が
    1930≦WP≦2140となるC7アルコール組成物
    を選定する請求項11に記載のフタル酸ジエステル可塑
    剤用組成物の製造方法。
  13. 【請求項13】 フタル酸ジエステル可塑剤組成物が、
    該可塑剤組成物に含まれる各フタル酸ジエステル成分に
    ついて、その水素原子を省略した化学構造式における、
    全ての2原子の組み合わせの各々に関して、一つの原子
    からもう一方の原子に至る最少の化学結合数を求め、該
    化学結合数の総和(WI)を算出し、このWIをそれぞ
    れのフタル酸ジエステル成分の重量組成に基づいて平均
    した加重平均値(以下、「WP’」と記す)が、193
    0≦WP’≦2140となるフタル酸ジエステル可塑剤
    組成物である請求項11に記載のフタル酸ジエステル可
    塑剤組成物の製造方法。
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