JP6980977B2 - シクロヘキサンポリエステル系物質を含む可塑剤組成物およびそれを含む樹脂組成物 - Google Patents

シクロヘキサンポリエステル系物質を含む可塑剤組成物およびそれを含む樹脂組成物 Download PDF

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Description

本出願は、2018年7月6日付けの韓国特許出願第10‐2018‐0078916号に基づく優先権の利益を主張し、該当韓国特許出願の文献に開示された全ての内容は、本明細書の一部として組み込まれる。
本発明は、シクロヘキサンポリエステル系物質を含み、且つ特定種類の過水素化物をともに含む可塑剤組成物、およびそれを含む樹脂組成物に関する。
通常、可塑剤は、アルコールと、フタル酸およびアジピン酸のようなポリカルボン酸とが反応し、それに相応するエステルを形成する。また、人体に有害なフタレート系可塑剤の国内外規制を考慮し、テレフタレート系、アジペート系、その他の高分子系などのフタレート系可塑剤に代替可能な可塑剤組成物に関する研究が続けられている。
一方、床材、壁紙、軟質および硬質シートなどのプラスチゾル業種、カレンダリング業種、押出/射出コンパウンド業種を問わず、このような環境にやさしい製品に対する要求が増大しており、その最終製品毎の品質特性、加工性、および生産性を強化するために、変色や移行性、機械的物性などを考慮して適当な可塑剤を使用しなければならない。
かかる様々な使用領域で業種毎に求められる特性である引張強度、伸び率、耐光性、移行性、ゲル化性、あるいは吸収速度などに応じて、PVC樹脂に、可塑剤、充填剤、安定剤、粘度低下剤、分散剤、消泡剤、発泡剤などの副原料などを配合している。
一例として、PVCに適用可能な可塑剤組成物のうち、価格が相対的に安価で、最も汎用的に用いられているジ(2−エチルヘキシル)テレフタレート(DEHTP)を適用する場合、硬度もしくはゾル粘度が高く、可塑剤の吸収速度が相対的に遅いだけでなく、移行性およびストレス移行性も良好ではなかった。
それを改善するために、DEHTPの水素化物質であるジ(2−エチルヘキシル)シクロヘキサン1,4−ジエステル(1,4−DEHCH)が考えられるが、可塑化効率は改善されるものの、移行性や熱安定性などに劣り、機械的物性がやや低下するなど、物性の改善が求められる。そのため、一般に、他の二次可塑剤との混用によりそれを補完する方式を採用する以外は、現在のところでは、解決策がない状況である。
さらに、前記DEHTPを水素化した1,4−DEHCHが有する上述の問題は、DEHIPと1,3−DEHCHでも同様に生じ、トリメリテート系物質においても同様に生じている。さらには、テレフタレート系(またはイソフタレート、またはトリメリテート)可塑剤を水素化して製品化するに際し、移行性があまり良くない低級アルコール由来のテレフタレート系物質は、水素化すると、その悪化の程度がさらに激しくなり、伸び率がやや劣る高級アルコール由来のテレフタレート系物質は、水素化した際に、伸び率は改善されずにコストが上昇するという問題がある。そのため、ジカルボン酸系の水素化物質においては、炭素数が8個または9個であるアルコールに、その使用が制限されているのが実情である。
このような実情で、上記のような水素化物質の水素化および炭素数による移行性や熱安定性、および機械的物性を改善することができれば、製品の単純化およびブレンド工程が不要となることによるコスト低減、混用による可塑化効率低下の防止、様々な炭素数を有するアルコールが使用可能となることによるコスト競争力の向上および原料需給の容易性などのような利点が発生する。したがって、かかる単独可塑剤に対する開発の要求が続けられており、単独で使用可能な可塑剤は、混用の際にもより著しい効果を発揮するため、かかる可塑剤の開発が求められつつある。
本発明は、シクロヘキサンポリエステルを可塑剤として用いるに際し、過水素化物をともに混用し、且つ特定量以下で混用することで、上記の問題である加熱減量と熱安定性、並びに機械的物性として伸び率および引張強度を改善することのできる可塑剤組成物を提供することを目的とし、さらには、精製工程を単純化することで、コスト競争力の向上を期待することができる可塑剤組成物の製造方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の一実施形態によると、下記化学式1で表される化合物であるシクロヘキサンポリエステル系物質と、下記化学式2で表される化合物を含む過水素化物と、を含み、前記過水素化物は、シクロヘキサンポリエステル系物質100重量部に対して、0.1〜10重量部で含まれる、可塑剤組成物が提供される。
[化学式1]
Figure 0006980977
[化学式2]
Figure 0006980977
前記化学式1および2中、RおよびRは、それぞれ独立して、炭素数4〜10のアルキル基であり、Rはメチル基であり、nは2または3であり、mは0〜2の整数であり、pは0〜3の整数であって、m+pは0〜3の整数であり、n−mは1〜3の整数である。
上記の課題を解決するために、本発明の他の実施形態によると、樹脂100重量部と、上述の可塑剤組成物5〜150重量部と、を含む樹脂組成物が提供される。
前記樹脂は、エチレン酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリケトン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリウレタン、合成ゴム、天然ゴム、および熱可塑性エラストマーからなる群から選択される1種以上であってもよい。
本発明の一実施形態に係る可塑剤組成物は、樹脂組成物に用いる場合、環境にやさしい特性を確保するとともに、引張強度や伸び率のような機械的物性と、加熱減量などの物性を、従来の製品に比べて同等レベル以上に向上させることができ、熱安定性も改善する効果を期待することができ、さらには、製造工程の単純化により、コスト競争力が著しく向上することができる。
本明細書および特許請求の範囲で用いられている用語や単語は、通常的もしくは辞書的な意味に限定して解釈してはならず、発明者らは、自分の発明を最善の方法で説明するために、用語の概念を適切に定義することができるという原則に則って、本発明の技術的思想に合致する意味と概念で解釈すべきである。
用語の定義
本明細書で用いられるような「組成物」という用語は、当該組成物の材料から形成された反応生成物および分解生成物だけでなく、該当組成物を含む材料らの混合物を含む。
本明細書で用いられるような「重合体」という用語は、同一であるか異種類であるかを問わず、単量体らを重合することで製造された重合体化合物を指す。これにより、一般用語の重合体は、単に1種の単量体から製造された重合体を指す際に通常用いられる単独重合体という用語、および以下で規定されたような混成重合体(interpolymer)という用語を網羅する。
本明細書で用いられるような「混成重合体」という用語は、少なくとも2種の異なる単量体の重合により製造された重合体を指す。これにより、一般用語の混成重合体は、2種の異なる単量体から製造された重合体を指す際に通常用いられる共重合体、および2種以上の異なる単量体から製造された重合体を含む。
本明細書で用いられるような接頭語「イソ−」は、アルキル基の主鎖にメチル基またはエチル基が分岐鎖として結合されたアルキル基を総称する意味であって、本明細書において、別に称するアルキル基がない限り、末端に結合されたものを含んで、分岐鎖としてメチル基またはエチル基が主鎖に結合されているアルキル基を総称するものと用いられることができる。
本明細書で用いられるような「シクロヘキサンポリエステル系物質」は、シクロヘキサン環にエステル基が2個以上結合されている物質を指し、「芳香族ポリエステル系物質」は、芳香族環、例えば、ベンゼンなどの芳香族化合物環にエステル基が2個以上結合されている物質を指し、高分子として「ポリエステル」を意味するものではない。すなわち、シクロヘキサンポリエステル系物質は、エステル基が2個以上、例えば、3個〜6個のエステル基がシクロヘキサン環に結合されている物質を意味し、特に、「シクロヘキサンジエステル系物質」は、シクロヘキサン環にエステル基が2個結合されている物質を指す。
本明細書で用いられるような「シクロヘキサンポリカルボン酸」は、シクロヘキサン環にカルボキシル基が2個以上結合されている物質を指し、「芳香族ポリカルボン酸」は、芳香族環、例えば、ベンゼンなどの環にカルボキシル基が2個以上結合されている物質を指す。
本明細書で用いられるような「ストレート塩化ビニル重合体」という用語は、塩化ビニル重合体の一種類であって、懸濁重合またはバルク重合などにより重合されたものを意味し得て、数十〜数百マイクロメータのサイズを有する多量の気孔が分布されている多孔性粒子の形態を有し、凝集性がなく、且つ流れ性に優れた重合体を指す。
本明細書で用いられるような「ペースト塩化ビニル重合体」という用語は、塩化ビニル重合体の一種類であって、微細懸濁重合、シード乳化重合、または純粋乳化重合などにより重合されたものを意味し得て、数十〜数千ナノメートルのサイズを有する、微細で緻密な空隙のない粒子であって、凝集性を有し、且つ流れ性に劣る重合体を指す。
「含む」、「有する」という用語、およびそれらの派生語は、それらが具体的に開示されているかいないかを問わず、任意の追加の成分、ステップもしくは手順の存在を排除することを意図しない。如何なる不確実性も避けるために、「含む」という用語の使用により請求された全ての組成物は、反対に述べられない限り、重合体であるかもしくはその他のものであるかを問わず、任意の追加の添加剤、補助剤、もしくは化合物を含み得る。これと対照的に、「から本質的に構成される」という用語は、操作性において必須ではないものを除き、任意のその他の成分、ステップもしくは手順を任意の連続する説明の範囲から排除する。「から構成される」という用語は、具体的に述べられるか挙げられない任意の成分、ステップもしくは手順を排除する。
測定方法
本明細書において、組成物中の成分の含量分析は、ガスクロマトグラフィー測定により行い、Agilent社のガスクロマトグラフィー機器(製品名:Agilent 7890 GC、カラム:HP−5、キャリアガス:ヘリウム(flow rate 2.4mL/min)、デテクタ:F.I.D、インジェクションボリューム:1uL、初期値:70℃/4.2min、終期値:280℃/7.8min、program rate:15℃/min)により分析する。
本明細書において、「硬度(hardness)」は、ASTM D2240に準じた、25℃でのショア硬度(Shore「A」および/またはShore「D」)を意味するものであって、3T 10sの条件で測定し、可塑化効率を評価する指標となることができる。その値が低いほど、可塑化効率が優れることを意味する。
本明細書において、「引張強度(tensile strength)」は、ASTM D638方法に準じて、テスト機器であるU.T.M(製造社;Instron、モデル;4466)を用いて200mm/min(1T)のクロスヘッド速度(cross head speed)で引っ張った後、試験片が切断される地点を測定し、下記数学式1により計算する。
[数学式1]
引張強度(kgf/cm)=ロード(load)値(kgf)/厚さ(cm)x幅(cm)
本明細書において、「伸び率(elongation rate)」は、ASTM D638方法に準じて、前記U.T.Mを用いて200mm/min(1T)のクロスヘッド速度(cross head speed)で引っ張った後、試験片が切断される地点を測定し、下記数学式2により計算する。
[数学式2]
伸び率(%)=伸びた後の長さ/初期長さx100
本明細書において、「移行損失(migration loss)」は、KSM−3156に準じて厚さ2mm以上の試験片を得て、試験片の両面にガラス板(Glass Plate)を付着した後、1kgf/cmの荷重を加える。試験片を熱風循環式オーブン(80℃)で72時間放置してから取り出し、常温で4時間冷却させる。次いで、試験片の両面に付着されているガラス板を除去した後、ガラス板とSpecimen Plateをオーブンに放置する前と放置した後の重量を測定し、移行損失量を下記数学式3により計算する。
[数学式3]
移行損失量(%)={(常温での試験片の初期重量−オーブン放置後の試験片の重量)/常温での試験片の初期重量}x100
本明細書において、「加熱減量(volatile loss)」は、試験片を80℃で72時間作業した後、試験片の重量を測定する。
[数学式4]
加熱減量(重量%)={(試験片の初期重量−作業後の試験片の重量)/試験片の初期重量}x100
本明細書において、「吸収速度」は、77℃、60rpmの条件下で、プラネタリーミキサー(Brabender、P600)を用い、樹脂と可塑剤が互いに混合されてミキサーのトルクが安定化する状態になるまでにかかる時間を測定して評価する。
以下、本発明の理解のために、本発明をより詳細に説明する。
可塑剤組成物
本発明の一実施形態によると、可塑剤組成物は、下記化学式1で表される化合物であるシクロヘキサンポリエステル系物質と、下記化学式2で表される化合物を含む過水素化物と、を含み、前記過水素化物は、シクロヘキサンポリエステル系物質100重量部に対して、0.1〜10重量部で含まれる。
[化学式1]
Figure 0006980977
[化学式2]
Figure 0006980977
前記化学式1および2中、RおよびRは、それぞれ独立して、炭素数4〜10のアルキル基であり、Rはメチル基であり、nは2または3であり、mは0〜2の整数であり、pは0〜3の整数であって、m+pは0〜3の整数であり、n−mは1〜3の整数である。
本発明の一実施形態によると、前記シクロヘキサンポリエステル系物質は、エステル基(n)が2個または3個であって、2個である場合は、シクロヘキサンの1,3位置または1,4位置にエステル基が結合されたものであり、3個である場合は、1,2,4位置にエステル基が結合されたものであってもよい。
具体的に、前記シクロヘキサンポリエステル系物質は、下記化学式1−1〜化学式1−3で表される化合物から選択される化合物を含んでもよい。
[化学式1−1]
Figure 0006980977
[化学式1−2]
Figure 0006980977
[化学式1−3]
Figure 0006980977
前記化学式1−1〜1−3中、R11〜R15は、それぞれ独立して、炭素数4〜10のアルキル基である。
化学式1−1〜化学式1−3中のR11〜R15は、前記化学式1中のRと同様に定義され、定義されたように、炭素数4〜10のアルキル基であって、この際、アルキル基は、直鎖のアルキル基であってもよく、主鎖に分岐鎖が結合された分岐アルキル基であってもよい。以下におけるRに関する定義および具体化は、前記R11〜R15にも同様に適用可能である。
前記Rが、炭素数4〜10のアルキル基を有するシクロヘキサンポリエステル系物質は、その範囲外の炭素数のアルキル基を有するものに比べて、物性のバランスに優れる。各エステル基に結合されたアルキル基の炭素数が4より少なくなる場合は、移行性と加熱減量、並びに引張強度および伸び率が非常に劣る恐れがあり、炭素数が10より多くなる場合は、可塑化効率や伸び率、吸収速度などが劣る可能性が高いため、できるかぎり、炭素数が4〜10であるアルキル基がエステル基に結合されたシクロヘキサンポリエステル系物質を適用した方が好ましい。
前記Rは、例えば、n−ブチル基(略語:B)、イソブチル基(略語:IB)、n−ペンチル基(P)、イソペンチル基(IP)、n−ヘキシル基(略語:Hx)、イソヘキシル基(略語:IHx)、n−ヘプチル基(略語:Hp)、イソヘプチル基(略語:IHp)、n−オクチル基(略語:nO)、イソオクチル基(略語:IO)、2−エチルヘキシル基(略語:EH)、n−ノニル基(略語:N)、イソノニル基(略語:IN)、n−デシル基(略語:nD)、イソデシル基(略語:ID)、または2−プロピルヘプチル基(略語:PH)などが適用可能であり、前記炭素数が4〜10の直鎖または分岐鎖のアルキル基の中でも、前記挙げられたアルキル基が適用されることが、原料需給の点を考慮するとより好ましい。
前記Rは、好ましくは、炭素数が5〜10のアルキル基であってもよく、例えば、n−ペンチル基、イソペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、イソヘプチル基、2−エチルヘキシル基、n−ノニル基、イソノニル基、または2−プロピルヘプチル基が適用可能である。かかる置換基が適用される場合、原料需給の点から製造コストを低減することができるだけでなく、移行性と熱安定性、可塑化効率など、製品化可能な物性のバランスを考慮すると好ましい。
本発明の一実施形態によると、前記過水素化物は、下記化学式2で表される化合物を1以上含む。
[化学式2]
Figure 0006980977
前記化学式2中、Rは、それぞれ独立して、炭素数4〜10のアルキル基であり、Rはメチル基であり、mは0〜2の整数であり、pは0〜3の整数であって、m+pは1〜3の整数である。
前記過水素化物は、1種以上の化合物が含まれたものであって、好ましくは2種以上であり、このような過水素化物を可塑剤組成物に含む場合、可塑化効率を改善することができ、圧着移行およびストレス移行性の改善を期待することができる。さらには、分離精製工程を行う必要がないため、工程の単純化により最終製品のコスト競争力を改善することができる。
すなわち、過水素化物は、上述の前記化学式1で表される化合物に由来の化合物として、化学式2で表される化合物を含むものであるため、シクロヘキサンポリエステル系物質に比べて分子量が相対的に小さいか、立体障害が少ないものとすることができる。
可塑剤組成物に、シクロヘキサンポリエステル系物質とともにかかる過水素化物が一定量で含まれることで、分子量が大きい水素化原料物質などの水素化が完璧ではなくても、全体的な品質水準を維持するにおいて有利であり、これは、シクロヘキサンポリエステル系を可塑剤原料として用いるに際し、品質範囲を拡大する効果が得られるだけでなく、付随的に水素化工程の単純化が得られるとともに、反応物の精製工程を省略することができる。そのため、全体的に環境にやさしい可塑剤の製造コストを低減するにおいて、大きい改善効果が得られる。
前記化学式2で表される化合物において、前記Rは、前記化学式1中のRと同様に定義され、実質的には、Rと同一の置換基が選択され得る。
また、前記化学式1で表される化合物との関係において、nが2である場合、mは0または1であり、pは0〜2の整数であって、m+pは0〜2の整数であり、n−mは1または2であってもよく、nが3である場合、mは0〜2の整数であり、pは0〜3の整数であって、m+pは0〜3の整数であり、n−mは1〜3の整数であってもよい。
また、前記化学式2で表される化合物は、エステル基が、化学式1で表される化合物よりも1個または2個少なくてもよい。具体的に、化学式1で表される化合物がジエステルである場合には、化学式2で表される物質は、エステル基がないか、1個であってもよく(nが2である場合、mは0または1であって(pは0〜2の整数)、n−mは1または2)、トリエステルである場合には、エステル基がないか、1個または2個であってもよい(nが3である場合、mは0〜2の整数(pは0〜3の整数)であって、n−mは1〜3の整数)。尚、前記化学式2で表される化合物において、エステル基とアルキル基の置換数の和(m+p)は、化学式1で表される化合物のエステル基の個数(n)と同一であるか、1または2が小さくてもよい。
具体的に、前記化学式2で表される化合物は、製造過程において、化学式1で表される化合物の原料となり得るシクロヘキサンポリカルボン酸が水素化反応を経て発生する副産物に由来したものであってもよい。すなわち、2個または3個のカルボキシル基が還元されながら、過還元により、1個〜3個(ジエステルの場合は1個または2個、トリエステルの場合は1個、2個、または3個)のカルボキシル基が水素(pが0である場合)またはメチル基(pが1〜3である場合−ジエステルはpが1または2、トリエステルはpが1、2、または3)で置換され得て、このように過還元された物質がエステル化反応の反応物に含まれることにより生成される化合物であってもよい。
より具体的に、前記過水素化物は、代表的に、下記化学式2−1〜2−11で表される化合物から選択される1種以上を含んでもよい。
[化学式2−1]
Figure 0006980977
[化学式2−2]
Figure 0006980977
[化学式2−3]
Figure 0006980977
[化学式2−4]
Figure 0006980977
[化学式2−5]
Figure 0006980977
[化学式2−6]
Figure 0006980977
[化学式2−7]
Figure 0006980977
[化学式2−8]
Figure 0006980977
[化学式2−9]
Figure 0006980977
[化学式2−10]
Figure 0006980977
[化学式2−11]
Figure 0006980977
前記化学式2−1〜2−11中、R21、R23、およびR26は、それぞれ独立して、炭素数4〜10のアルキル基であり、R22、R24、R25、R22'、R23'、R24'、およびR25'は、それぞれ独立して、水素またはメチル基である。
前記化学式2−1〜2−8中のR21、R23、およびR26は、前記化学式2中のRと同様に定義され、したがって、化学式1中のRとその定義および具体化に関する内容が全て適用可能である。
また、前記R22、R24、R25、R22'、R23'、R24'、およびR25'は、それぞれ独立して、水素またはメチル基であってもよく、これは、化学式2中のRと同等のものであってもよい。
pが1である場合は、化学式2−1または化学式2−3中のR22がメチル基であってもよく、化学式2−2または化学式2−4中のR22およびR22'の何れか1つのみがメチル基であってもよく、化学式2−5〜2−10中のR24およびR25の何れか1つが水素、何れか1つがメチル基であってもよく、化学式2−11中のR23'、R24'、およびR25'の何れか1つがメチル基であってもよい。
pが2である場合は、化学式2−5〜化学式2−10中のR24およびR25がメチル基であってもよく、化学式2−11中のR23'、R24'、およびR25'のうち2つがメチル基であってもよい。また、pが0である場合は、Rの位置に水素が結合される場合であって、前記化学式2−1〜化学式2−11のそれぞれ中のR22、R24、R25、R22'、R23'、R24'、およびR25'が水素であってもよい。
本発明の一実施形態によると、前記過水素化物は、シクロヘキサンポリエステル系物質100重量部に対して、0.1〜10重量部で含まれる。前記範囲内の含量で過水素化物が含まれる場合、熱安定性と、引張強度および伸び率の改善効果が極大化され、同等レベルを越える著しい効果の上昇を期待することができる。
具体的に、前記過水素化物は、シクロヘキサンポリエステル系物質100重量部に対して、0.1〜8.0重量部で含まれることが好ましく、より好ましくは、0.1〜6.0重量部、0.1〜5.0重量部、さらに好ましくは、0.5〜4.0重量部で含まれてもよい。
例えば、前記過水素化物は、2種以上が含まれてもよい。前記化学式2−1で表される化合物の場合を例とすると、この場合は、シクロヘキサンモノアルキルエステルおよび4−メチルシクロヘキサンモノアルキルエステルが含まれてもよく、前記化学式2−2で表される化合物の場合は、上記と同様であるが、4−メチルシクロヘキサンモノアルキルエステルが3−メチルシクロヘキサンモノアルキルエステルに変更されたものが適用可能であり、さらに、化学式2−5〜化学式2−10で表される化合物から選択される場合は、その総量が、上述の過水素化物の総量の範囲に含まれるように適宜制御されることができる。参照に、ここで、「モノアルキルエステル」のアルキルは、上述の化学式2の置換基Rに該当するものであり得る。
上記のように、過水素化物が1種以上、好ましくは2種以上含まれ、且つこれらの過水素化物の含量がそれぞれ特定の含量に制御されると、上述の効果がさらに極大化されることができる。この場合に、最も最適の物性を実現可能な可塑剤組成物が得られる。
本発明の一実施形態によると、前記可塑剤組成物は、シクロヘキサンポリエステル系物質と過水素化物の混合物であり、具体的に、シクロヘキサンポリエステル系物質と過水素化物とが互いに有機的に連結されたものであって、特定の組み合わせからなることができる。
具体的に、前記可塑剤組成物において、前記シクロヘキサンポリエステル系物質は、前記化学式1−1で表される化合物であり、前記過水素化物は、前記化学式2−1で表される化合物を1種以上含むものであって、前記化学式2−2で表される化合物も含むことができる。
この際、前記化学式1−1で表される化合物であるシクロヘキサンポリエステル系物質は、異性体の混合物として存在し得て、下記の構造のように表される異性体の混合物であってもよい。
[トランス異性体]
Figure 0006980977
[シス異性体]
Figure 0006980977
すなわち、本発明に係る可塑剤組成物に含まれるシクロヘキサンポリエステル系物質が化学式1−1で表される化合物である場合は、上記のような異性体が混合された混合物であってもよい。
また、前記可塑剤組成物において、前記シクロヘキサンポリエステル系物質は、前記化学式1−2で表される化合物であり、前記過水素化物は、下記化学式2−2で表される化合物を1種以上含むものであって、前記化学式2−4で表される化合物も含むことができる。
また、前記シクロヘキサンポリエステル系物質は、前記化学式1−3で表される化合物であり、前記過水素化物は、前記化学式2−5〜2−10で表される化合物から選択される化合物を1種以上含むものであって、前記化学式2−11で表される化合物も含むことができる。
上記の組み合わせは、後述の製造方法により、互いに連携された物質の組み合わせが生成物として得られるものであり、上記の組み合わせと異なって組み合わせる場合を排除するのではない。
本発明の一実施形態によると、前記可塑剤組成物は、芳香族ポリエステル系物質をさらに含んでもよい。この芳香族ポリエステル系物質は、原料の水素化反応において、未反応物の存在によって由来したものであってもよい。この際、可塑剤組成物の総重量に対して、前記芳香族ポリエステル系物質は0.5重量%以上残留することが好ましく、総重量の15重量%は超えないことが好ましい。この範囲で芳香族ポリエステル系物質が含まれる場合、可塑化効率、加工性および溶融性などに優れるとともに、水素化工程条件が穏やかで、製造工程が単純化できる効果がある。
可塑剤組成物の製造方法
本発明の一実施形態によると、可塑剤組成物の製造方法が提供される。この製造方法は、イソフタル酸、テレフタル酸、およびトリメリット酸からなる群から選択される何れか1つの芳香族ポリカルボン酸を水素化し、シクロヘキサンポリカルボン酸を含む水素化物を得るステップと、前記水素化物および一次アルキルアルコールをエステル化反応させるステップと、を含み、前記一次アルキルアルコールのアルキル炭素数は4〜10であり、前記シクロヘキサンポリカルボン酸は、シクロヘキサン1,3−ジカルボン酸、シクロヘキサン1,4−ジカルボン酸、またはシクロヘキサン1,2,4−トリカルボン酸であって、上述のような可塑剤組成物を製造する方法である。
本発明の一実施形態によると、イソフタル酸、テレフタル酸、およびトリメリット酸からなる群から選択される何れか1つの芳香族ポリカルボン酸を水素化し、シクロヘキサンポリカルボン酸を含む水素化物を得るステップを一次的に行う。
具体的に、前記水素化に用いられる反応物は芳香族ポリカルボン酸であって、イソフタル酸、テレフタル酸、またはトリメリット酸であり、これらの誘導体も含まれる。水素化反応による還元によりシクロヘキサンポリカルボン酸が製造可能な誘導体であれば、原料として適用可能である。
前記水素化反応は、芳香族ポリカルボン酸を金属触媒の存在下で水素化反応させることで、ベンゼン環の芳香性を全て除去し、シクロヘキサンに転換することである。前記水素化反応に用いられる芳香族カルボン酸としては、当業界で市販の物質であれば、特に差し支えなく適用できる。
前記水素化反応は、金属触媒の存在下で、水素を添加して芳香族カルボン酸のベンゼン環の二重結合を全て除去する反応であって、一種の還元反応であり得る。金属触媒下で反応が行われることができ、その反応条件は、ベンゼンに結合されているカルボン酸には影響を与えることなく、且つベンゼン環のみを水素化させることができる通常の反応条件であれば、何れもを可能である。
前記水素化反応は、エタノールなどのような有機溶媒をさらに含んで行われてもよいが、これに制限されるものではない。前記金属触媒としては、ベンゼン環の水素化に通常用いられる触媒として、Ru、Pt、Pdなどの貴金属をカーボン、アルミナなどに担持して使用できるが、上記のような水素化反応が可能なものであれば、これらに制限されない。
一方、前記水素化反応は、水素および金属触媒の存在下で行われるものであって、高圧で行われることが一般的であるため、反応の制御が容易ではない。そのため、種々の副産物が生成され得るが、上述の過水素化物は、このような副産物に由来のものであり得る。
本発明では、種々の副産物の中でも、前記芳香族ポリカルボン酸のカルボキシル基が過還元されることで生成される物質に注目する必要がある。
一般に、芳香族ポリカルボン酸を水素化させる場合、前記ポリカルボン酸を除いた芳香族環の不飽和結合のみが水素化されることが最も望まれる反応であるが、その他に、過還元(過水素化)される副反応生成物、または反応が起こっていない未反応物がともに含まれることが一般的である。しかし、このような副産物は、通常、目的生成物を除いては全て除去するか、反応条件を調節することで、できるかぎり生成されないように制御する。
すなわち、上記のような副産物は、生成物であるシクロヘキサンポリカルボン酸の純度に影響を与える物質であるため、除去することが一般的であったが、本発明では、前記過水素化物が可塑剤の性能に影響を与えることを見出した。そのため、それを除去せずに反応にともに関与させることで、水素化物質を可塑剤とする製品の性能を向上させるとともに、副産物を除去する必要がないため、それに伴われる精製工程におけるコストや設備上の有利さ、さらには、最終製品のコスト競争力を確保することができる利点も得ることができた。
前記芳香族ポリカルボン酸の過水素化物としては、イソフタル酸が適用される場合は、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、1,3−ジメチルシクロヘキサン、シクロヘキサンモノカルボン酸、および3−メチルシクロヘキサンモノカルボン酸から選択される1種以上の物質が挙げられ、テレフタル酸が適用される場合は、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、1,4−ジメチルシクロヘキサン、シクロヘキサンモノカルボン酸、および4−メチルシクロヘキサンモノカルボン酸から選択される1種以上の物質が挙げられ、トリメリット酸が適用される場合は、3個のカルボキシル基のうちの1個〜3個が還元反応に関与されることにより生成され得る全ての物質が挙げられ、還元される1個〜3個のカルボキシル基は、水素またはメチル基に転換されたものであってもよい。
かかる過水素化物は、生成物において、上述の化学式2で表される化合物を含む過水素化物に転換される物質であるため、この過水素化物の含量が、シクロヘキサンポリエステル系物質100重量部に対して0.1〜10重量部で含まれることが好ましいという点を考慮すると、水素化反応の反応条件を調節することで過還元物の含量を制御することにより、最終生成物に含まれる過水素化物の含量を適切に調節することができる。
すなわち、前記芳香族ポリカルボン酸の過水素化物は、それぞれがシクロヘキサンポリカルボン酸とともに含まれることで、可塑剤組成物についての説明で述べたようなメカニズムにより本発明の効果を実現することができる。これは、当業界の一般的な技術常識を越え、副産物を、水素化可塑剤製品の性能を改善させる添加剤として適用した点に、相当な技術的意義がある。
本発明の一実施形態によると、前記水素化反応で生成される水素化物の他に、水素化反応が行われていない未反応物として芳香族ポリカルボン酸をさらに含んでもよく、水素化されていない未反応の芳香族ポリカルボン酸と水素化物の重量比は99:1〜1:99であり、この範囲で、水素化物以外に芳香族ポリカルボン酸をさらに含んでもよい。これは、水素化反応の転換率によって制御されることができる。但し、本発明においては、水素化された物質中の成分および含量によって上述のような効果が発現されるため、芳香族ポリカルボン酸が実質的にどれ位含まれているかは関係ない。
本発明の一実施形態によると、前記水素化物および一次アルキルアルコールをエステル化反応させるステップが、前記水素化反応の後に行われてもよい。
具体的に、上記のようなシクロヘキサンポリカルボン酸とその過水素化物を含む水素化物を、一次アルキルアルコールを用いて直接エステル化反応させるステップであり、この際、シクロヘキサンポリカルボン酸のカルボキシル基と、過水素化物に存在する1個または2個のカルボキシル基が、一次アルキルアルコールによりエステル化される。
前記過水素化物中には、芳香族ポリカルボン酸において全てのエステル基が水素化されたシクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、またはジメチルシクロヘキサンも含まれ得るが、これらの物質は、反応原料に含まれているが、エステル化反応には関与しない物質である。この過水素化物は、実質的に反応に関与しないが、低い沸点を有するため、エステル化反応過程で発生する水を、相対的に低温で短時間で系外に除去する飛沫同伴物質としての役割をすることができる。これにより、アルコールとエステル化反応性の改善、およびエネルギー低減による製造コストの改善などの効果が得られる。
前記カルボキシル基がエステル化されながら結合されるアルキル基は、前記一次アルキルアルコールによって由来するものであって、この際、一次アルキルアルコールの「アルキル」は、上述の化学式1および2で定義されたRおよびRと同一であってもよく、その具体化および特徴についての説明は重複されるため、以下では省略する。
前記エステル化反応は、一次アルキルアルコールに水素化物を投入した後、触媒を添加し、窒素雰囲気下で反応させるステップと、未反応アルコールを除去し、未反応カルボン酸を中和させるステップと、減圧蒸留により脱水および濾過するステップと、に分けられて行われてもよい。
前記一次アルキルアルコールは、水素化物100モル%を基準として、150〜500モル%、200〜400モル%、200〜350モル%、250〜400モル%、もしくは270〜330モル%の範囲内で用いられてもよい。
一方、前記触媒としては、一例として、硫酸、塩酸、リン酸、硝酸、パラトルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、プロパンスルホン酸、ブタンスルホン酸、アルキル硫酸などの酸触媒、乳酸アルミニウム、フッ化リチウム、塩化カリウム、塩化セシウム、塩化カルシウム、塩化鉄、リン酸アルミニウムなどの金属塩、ヘテロポリ酸などの金属酸化物、天然/合成ゼオライト、カチオンおよびアニオン交換樹脂、テトラアルキルチタネート(tetra alkyl titanate)、およびそのポリマーなどの有機金属から選択される1種以上であってもよい。具体的な例として、前記触媒として、テトラアルキルチタネートを用いてもよい。
触媒の使用量は、その種類によって異なるが、一例として、均一触媒の場合は、反応物の総100重量%に対して、0.01〜5重量%、0.01〜3重量%、1〜5重量%、もしくは2〜4重量%の範囲内、そして不均一触媒の場合は、反応物の総量の5〜200重量%、5〜100重量%、20〜200重量%、もしくは20〜150重量%の範囲内であってもよい。
前記エステル化反応は、80℃〜270℃の温度範囲、好ましくは150℃〜250℃の温度範囲で、10分〜10時間、好ましくは30分〜8時間、より好ましくは1〜6時間行ってもよい。前記温度および時間範囲で、可塑剤組成物を効果的に得ることができる。
また、本発明の一実施形態によると、前記可塑剤組成物は、可塑剤組成物100重量部に対して、芳香族ポリアルキルエステル系物質が0.5重量部以下でさらに含まれてもよい。
前記芳香族ポリアルキルエステル系物質が0.5重量部以下で含まれるということは、実質的に最終可塑剤組成物に副産物として存在することを意味し得て、追加的にさらに含まれる芳香族ポリアルキルエステル系物質を意味するわけではないが、追加的に芳香族ポリアルキルエステル系物質をさらに含んで製造される可塑剤組成物を排除するわけでもない。
前記芳香族ポリアルキルエステル系物質は、芳香族カルボン酸を水素化する時に、反応していない未反応物に由来したものであるため、イソフタル酸に由来のジアルキルイソフタレート、テレフタル酸に由来のジアルキルテレフタレート、トリメリット酸に由来のトリアルキルトリメリテートであってもよい。
この際、前記アルキルは、前記化学式1および2のRおよびRと同一のアルキル基であって、一次アルキルアルコールに由来したアルキルであるため、具体的なアルキル基の種類および特徴などについての事項は上述のとおりであるため、以下では省略する。
樹脂組成物
本発明の他の実施形態によると、上述の可塑剤組成物および樹脂を含む樹脂組成物が提供される。
前記樹脂としては、当分野で知られている樹脂を用いてもよい。例えば、ストレート塩化ビニル重合体、ペースト塩化ビニル重合体、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレン重合体、プロピレン重合体、ポリケトン、ポリスチレン、ポリウレタン、天然ゴム、合成ゴム、および熱可塑性エラストマーからなる群から選択される1種以上の混合物などが使用できるが、これらに制限されるものではない。
前記可塑剤組成物は、前記樹脂100重量部を基準として、5〜150重量部、好ましくは5〜130重量部、または10〜120重量部で含まれてもよい。
一般に、可塑剤組成物が用いられる樹脂組成物は、溶融加工またはプラスチゾル加工により樹脂製品として製造可能であり、溶融加工樹脂とプラスチゾル加工樹脂は、各重合方法によって異なって生産されることができる。
例えば、塩化ビニル重合体が溶融加工に用いられる場合、懸濁重合などにより製造され、平均粒径の大きい固体状の樹脂粒子が使用されるが、かかる塩化ビニル重合体は、ストレート塩化ビニル重合体と呼ばれる。塩化ビニル重合体がプラスチゾル加工に用いられる場合、乳化重合などにより製造され、微細な樹脂粒子としてゾル状の樹脂が使用されるが、かかる塩化ビニル重合体はペースト塩化ビニル樹脂と呼ばれる。
この際、前記ストレート塩化ビニル重合体は、可塑剤が、重合体100重量部に対して5〜80重量部の範囲内で含まれることが好ましく、ペースト塩化ビニル重合体は、重合体100重量部に対して、40〜120重量部の範囲内で含まれることが好ましい。
前記樹脂組成物は充填剤をさらに含んでもよい。前記充填剤は、前記樹脂100重量部を基準として、0〜300重量部、好ましくは50〜200重量部、より好ましくは100〜200重量部であってもよい。
前記充填剤としては、当分野で知られている充填剤が使用可能であり、特に制限されない。例えば、シリカ、マグネシウムカーボネート、カルシウムカーボネート、硬質炭、タルク、水酸化マグネシウム、チタンジオキシド、マグネシウムオキシド、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、アルミニウムシリケート、マグネシウムシリケート、および硫酸バリウムから選択される1種以上の混合物であってもよい。
また、前記樹脂組成物は、必要に応じて、安定化剤などのその他の添加剤をさらに含んでもよい。前記安定化剤などのその他の添加剤は、一例として、それぞれ前記樹脂100重量部を基準として、0〜20重量部、好ましくは1〜15重量部で含まれてもよい。
前記安定化剤としては、例えば、カルシウム−亜鉛の複合ステアリン酸塩などのカルシウム−亜鉛系(Ca−Zn系)安定化剤またはバリウム−亜鉛系(Ba−Zn系)安定化剤が使用できるが、特にこれらに制限されるものではない。
前記樹脂組成物は、上述のように、溶融加工およびプラスチゾル加工の何れにも適用可能であり、例えば、溶融加工として、カレンダリング加工、押出加工、または射出加工が適用可能であり、プラスチゾル加工として、コーティング加工などが適用可能である。
以下、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者が容易に実施できるように、本発明の実施例について詳細に説明する。しかし、本発明は多様な異なる形態で実現可能であり、ここで説明する実施例に限定されない。
1−1.シクロヘキサン1,4−ジエステル系物質
実施例1−1
攪拌機付きの1.5Lの圧力容器に、一定体積のシリカに担持されたパラジウム触媒を据付け、反応物であるテレフタル酸25gと水1Lを注入し、質量流量計を用いて水素を注入しながら攪拌した。反応器の内部温度を200℃に昇温しながら、内部水素圧力を80barに維持しつつ1時間反応させた。反応終了後、反応器内の反応結果物をメタノールを用いて回収して精製した。その後、2−エチルヘキサノールを水素化反応物に対して300モル%使用して、Ti系触媒下でエステル反応を行い、精製工程を経て組成物形態のエステル製品を得た。
実施例1−2
攪拌機付きの1.5Lの圧力容器に、一定体積のシリカに担持されたパラジウム触媒を据付け、反応物であるテレフタル酸25gと水1Lを注入し、質量流量計を用いて水素を注入しながら攪拌した。反応器の内部温度を230℃に昇温しながら、内部水素圧力を80barに維持しつつ1時間反応させた。反応終了後、反応器内の反応結果物をメタノールを用いて回収して精製した。その後、2−エチルヘキサノールを水素化反応物に対して300モル%使用して、Ti系触媒下でエステル反応を行い、精製工程を経て組成物形態のエステル製品を得た。
実施例1−3および1−4
攪拌機付きの1.5Lの圧力容器に、一定体積のシリカに担持されたパラジウム触媒を据付け、反応物であるテレフタル酸25gと水1Lを注入し、質量流量計を用いて水素を注入しながら攪拌した。反応器の内部温度を230℃に昇温しながら、内部水素圧力を80barに維持しつつ2時間反応させた。反応終了後、反応器内の反応結果物をメタノールを用いて回収し、反応生成物を減圧蒸留し、過水素化物の含量を下記表1のように調節した後、2−エチルヘキサノールを水素化反応物に対して300モル%使用して、Ti系触媒下でエステル反応を行い、精製工程を経て組成物形態のエステル製品を得た。
比較例1−1
従来の可塑剤製品として、(株)LG化学社製のGL300(ジ(2−エチルヘキシル)テレフタレート)を適用した。
比較例1−2及び比較例1−3
攪拌機付きの1.5Lの圧力容器に、一定体積のシリカに担持されたパラジウム触媒を据付け、反応物であるテレフタル酸25gと水1Lを注入し、質量流量計を用いて水素を注入しながら攪拌した。反応器の内部温度を比較例1−2及び比較例1−3でそれぞれ230℃及び260℃に昇温しながら、内部水素圧力を80barに維持しつつ2時間反応させた。反応終了後、反応器内の反応結果物をメタノールを用いて回収し、反応生成物を減圧蒸留し、過水素化物の含量を下記表1のように調節した後、2−エチルヘキサノールを水素化反応物に対して300モル%使用して、Ti系触媒下でエステル反応を行い、精製工程を経て組成物形態のエステル製品を得た。
比較例1−4
攪拌機、コンデンサ、およびデカンタ付きの3Lのフラスコに、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸(Cyclohexanedicarboxylic acid)(TCI社)510g、2−エチルヘキサノール1170g、および触媒としてTiPT(Tetraisopropyl titanate)1.5gを投入し、徐々に昇温してエステル反応を開始し、最終反応物の酸価が0.1となった時に反応を終了し、蒸留、中和/水洗、脱水、および濾過工程を経て、1,4−ジエチルヘキシルシクロヘキサノエート1,160gを得た。
前記実施例および比較例の可塑剤組成物の組成は、下記表1のとおりである。
Figure 0006980977
1)ジ(2−エチルヘキシル)シクロヘキサン1,4−ジエステル(重量%)
2)シクロヘキシル(2−エチル)ヘキサノエートおよび4−メチルシクロヘキシル−1−(2−エチル)ヘキサノエートの混合含量(ジ(2−エチルヘキシル)シクロヘキサン1,4−ジエステル100重量部基準の重量部)
1−2.可塑剤組成物の評価
前記試験片の作製では、ASTM D638に準じて、ポリビニルクロリド(商品名:LS100、製造社:LG化学)100重量部、前記実施例および比較例で製造された可塑剤組成物40重量部、および安定剤(商品名:BZ153T、製造社:ソンウォン産業)3重量部を配合し、98℃で700rpmの速度で攪拌して混合し、160℃で4分間ロールミルし、プレスを用いて180℃で3分(低圧)および2.5分(高圧)間作業することで、厚さ1mmの試験片と厚さ3mmの試験片をそれぞれ作製した。
<実験項目>
硬度(shore「A」、Shore「D」)の測定
ASTM D2240に準じて、厚さ3mmの試験片の硬度を10秒間測定した。
移行損失(migration loss)の測定(%)
KSM−3156に準じて、厚さ1mmの試験片の両面にガラス板を付着した後、1kgf/cmの荷重を加えた。試験片を熱風循環式オーブン(80℃)で72時間放置してから取り出し、常温で冷却させた。その後、試験片の両面に付着されているガラス板を除去し、試験片をオーブンで放置する前と、放置した後の重量を測定し、下記式1に代入して移行損失値を計算した。
<式1>
移行損失(%)=[(オーブン放置前の試験片の初期重量)−(オーブン放置後の試験片の重量)]/(オーブン放置前の試験片の初期重量)×100
加熱減量の測定(%)
厚さ1mmの試験片を80℃で72時間曝した後、試験片の重量を測定し、下記式2に代入して加熱減量値を計算した。
<式2>
加熱減量(%)=[(試験片の初期重量)−(作業後の試験片の重量)]/(試験片の初期重量)×100
引張強度の測定(kg/cm
ASTM D638に準じて、厚さ1mmの試験片をU.T.M(商品名:4466、製造社:instron)を用いてクロスヘッド速度(cross head speed)200mm/minで引っ張った後、試験片が切断される時点を測定した。
伸び率の測定(%)
ASTM D638に準じて、厚さ1mmの試験片をU.T.M(商品名:4466、製造社:instron)を用いてクロスヘッド速度(cross head speed)200mm/minで引っ張った後、試験片が切断される時点を測定した。そして、下記式3に代入して伸び率を計算した。
<式3>
伸び率(%):[(試験片が切断される時点の長さ)/(初期長さ)]×100
耐光性(UV resistance)の測定
ASTM D4329方法に準じて、テスト機器であるQUV Accelerated Weathering Tester(製造社;Q−LAB、モデル;QUV/se)内部の試験片ホルダーに試験片を固定させ、UV(UVA−340)に一定温度(60℃)および時間曝した。試験400時間後、試験片を取り出し、実験前、後の色相変化を測定した。その数値が低いほど、変色が殆どないことを意味するため、数値が低いほど優れると評価する。
Figure 0006980977
前記表2を参照すると、従来に汎用的に使用されていた環境にやさしい製品であるジ(2−エチルヘキシル)テレフタレート可塑剤の比較例1−1は、本実施例らに比べて可塑化効率および耐光性の点で劣っていることが目立ち、移行性や引張強度と伸び率も劣ることが確認された。
また、過水素化物の含量が、目的生成物の100重量部に対して10重量部を超えた比較例1−2と1−3は、引張強度と伸び率が劣り、移行損失および加熱減量も著しく劣っていることを確認することができた。また、比較例1−4のように、過水素化物が非常に少量で含まれた従来の水素化製品は、伸び率が劣ることを確認することができ、他の物性は類似のレベルであった。しかし、同一の効果を得るための製品量を基準として、製品コストを比較すると、実施例の可塑剤に比べて比較例1−4の可塑剤が約1.3倍以上であるため、製品コストも考慮すると、その効果の差が、伸び率以上に非常に顕著な差であることが分かる。
このことから、従来の製品の可塑化効率と耐光性を改善するために、水素化製品への転換時に、製造過程で発生する過水素化物を意図的に含ませることで、可塑化効率および耐光性だけでなく、多様な点での物性の改善を期待することができ、さらに、精製工程の単純化により、従来の水素化製品に比べてコスト競争力も確保することができることが分かる。
2−1.シクロヘキサン1,3−ジエステル系物質
実施例2−1
実施例1−1において、テレフタル酸の代わりにイソフタル酸(1,3−dicarboxylic acid)を使用したことを除き、同様に製造した。
実施例2−2
実施例1−2において、テレフタル酸の代わりにイソフタル酸(1,3−dicarboxylic acid)を使用したことを除き、同様に製造した。
実施例2−3
実施例1−4において、テレフタル酸の代わりにイソフタル酸(1,3−dicarboxylic acid)を使用したことを除き、同様に製造した。
比較例2−1
従来の可塑剤製品として、(株)LG化学社製のGL300(ジ(2−エチルヘキシル)テレフタレート)を適用した。
比較例2−2
比較例1−3において、テレフタル酸の代わりにイソフタル酸(1,3−dicarboxylic acid)を使用したことを除き、同様に製造した。
比較例2−3
比較例1−4において、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸(Cyclohexanedicarboxylic acid)の代わりに1,3−シクロヘキサンジカルボン酸(Cyclohexanedicarboxylic acid)を使用したことを除き、同様に製造した。
前記実施例および比較例の可塑剤組成物の組成は、下記表3のとおりである。
Figure 0006980977
1)ジ(2−エチルヘキシル)シクロヘキサン1,3−ジエステル(重量%)
2)シクロヘキシル(2−エチル)ヘキサノエートおよび3−メチルシクロヘキシル−1−(2−エチル)ヘキサノエート(ジ(2−エチルヘキシル)シクロヘキサン1,3−ジエステル100重量部基準の重量部)
2−2.可塑剤組成物の評価
前記試験片の作製では、ASTM D638に準じて、ポリビニルクロリド(商品名:LS100、製造社:LG化学)100重量部、前記実施例および比較例で製造された可塑剤組成物40重量部、および安定剤(商品名:BZ153T、製造社:ソンウォン産業)3重量部を配合し、98℃で700rpmの速度で攪拌して混合し、160℃で4分間ロ−ルミルし、プレスを用いて180℃でD3分(低圧)および2.5分(高圧)間作業することで、厚さ1mmの試験片と厚さ3mmの試験片をそれぞれ作製した。
また、評価は前記1−と同様に行い、ストレステストは次のように評価した。
ストレステスト(耐ストレス性)
厚さ2mmの試験片を曲げた状態で、23℃で72時間放置した後、移行の程度(染み出る程度)を観察し、その結果を0〜3の数値で記載した。0に近いほど、優れた特性を示す。
Figure 0006980977
前記表4を参照すると、従来の環境にやさしい製品である比較例2−1と実施例らを比較すると、可塑化効率および耐ストレス性の点で非常に改善されていることを確認することができた。また、過水素化物の含量が10重量部を超える比較例2−2は、加熱減量および引張強度が非常に劣っていることを確認することができ、比較例2−3のように、一般に適用される過水素化物の含量として0.1重量部より少ない場合は、伸び率および耐ストレス性に劣り、移行損失も劣っていることが確認された。
このことから、従来の製品の可塑化効率および耐ストレス性を改善するために、水素化製品への転換時に、製造過程で発生する過水素化物を意図的に含ませることで、可塑化効率および耐ストレス性だけでなく、多様な点における物性の改善を期待することができ、さらに、精製工程の単純化により、従来の水素化製品に比べてコスト競争力も確保することができることが分かる。
3−1.シクロヘキサン1,2,4−トリエステル系物質
実施例3−1
実施例1−1において、テレフタル酸の代わりにトリメリット酸(1,2,4−Benzenetricarboxylic acid)を使用したことを除き、同様に製造した。
実施例3−2
実施例1−2において、テレフタル酸の代わりにトリメリット酸(1,2,4−Benzenetricarboxylic acid)を使用したことを除き、同様に製造した。
実施例3−3
実施例1−4において、テレフタル酸の代わりにトリメリット酸(1,2,4−Benzenetricarboxylic acid)を使用したことを除き、同様に製造した。
比較例3−1
従来の可塑剤製品として(株)LG化学社製のLGflex TOTM(トリ(2−エチルヘキシル)トリメリテート)を適用した。
比較例3−2
比較例1−3において、テレフタル酸の代わりにトリメリット酸(1,2,4−Benzenetricarboxylic acid)を使用したことを除き、同様に製造した。
比較例3−3
比較例1−4において、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸(Cyclohexanedicarboxylic acid)の代わりに1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸(Cyclohexanetricarboxylic acid)を使用したことを除き、同様に製造した。
前記実施例および比較例の可塑剤組成物の組成は、下記表5のとおりである。
Figure 0006980977
1)トリ(2−エチルヘキシル)シクロヘキサン1,2,4−トリエステル(重量%)
2)トリ(2−エチルヘキシル)シクロヘキサン1,2,4−トリエステル100重量部基準の重量部
3−2.可塑剤組成物の評価
前記試験片の作製では、ASTM D638に準じて、ポリビニルクロリド(商品名:LS100、製造社:LG化学)100重量部、前記実施例および比較例で製造された可塑剤組成物40重量部、および安定剤(商品名:BZ153T、製造社:ソンウォン産業)3重量部を配合し、98℃で700rpmの速度で攪拌して混合し、160℃で4分間ロ−ルミルし、プレスを用いて180℃で3分(低圧)および2.5分(高圧)間作業することで、厚さ1mmの試験片と厚さ3mmの試験片をそれぞれ作製した。
また、評価は、前記1−と同様に行った。
ストレステスト(耐ストレス性)
厚さ2mmの試験片を曲げた状態で、23℃で72時間放置した後、移行の程度(染み出る程度)を観察し、その結果を0〜3の数値で記載した。0に近いほど、優れた特性を示す。
Figure 0006980977
前記表6を参照すると、従来の製品である比較例3−1と実施例らを比較すると、可塑化効率および耐光性の点で非常に改善されていることを確認することができる。また、過水素化物の含量が10重量部を超える比較例3−2は、全ての物性、特に、加熱減量および伸び率が劣っていることを確認することができ、比較例3−3のように、一般に適用される過水素化物の含量として0.1重量部より少ない場合は、伸び率および耐ストレス性に劣り、可塑化効率も劣っていることが確認された。
このことから、従来の製品の可塑化効率および耐光性を改善するために、水素化製品への転換時に、製造過程で発生する過水素化物を意図的に含ませることで、可塑化効率および耐ストレス性だけでなく、多様な点での物性の改善を期待することができ、さらに、精製工程の単純化により、従来の水素化製品に比べてコスト競争力も確保することができることが分かる。

Claims (11)

  1. 下記化学式1で表される化合物であるシクロヘキサンポリエステル系物質と、
    下記化学式2で表される化合物と
    を含み、
    前記化学式2で表される化合物は、シクロヘキサンポリエステル系物質100重量部に対して、0.1〜10重量部で含まれる、
    可塑剤組成物。
    [化学式1]
    Figure 0006980977
    [化学式2]
    Figure 0006980977
    (前記化学式1および化学式2中、
    およびRは、それぞれ独立して、炭素数4〜10のアルキル基であり、
    はメチル基であり、
    nは2または3であり、
    mは0〜2の整数であり、
    pは0〜3の整数であって、
    m+pは0〜3の整数であり、
    n−mは1〜3の整数である。)
  2. 前記化学式1で表される化合物が、下記化学式1−1〜化学式1−3で表される化合物から選択されるものである、
    請求項1に記載の可塑剤組成物。
    [化学式1−1]
    Figure 0006980977
    [化学式1−2]
    Figure 0006980977
    [化学式1−3]
    Figure 0006980977
    (前記化学式1−1〜化学式1−3中、
    11〜R15は、それぞれ独立して、炭素数4〜10のアルキル基である。)
  3. 前記化学式1および化学式2中、
    およびRは、それぞれ独立して、炭素数5〜10のアルキル基であり、
    はメチル基であり、
    nが2である場合、mは0または1であり、pは0〜2の整数であって、m+pは0〜2の整数であり、n−mは1または2であり、
    nが3である場合、mは0〜2の整数であり、pは0〜3の整数であって、m+pは0〜3の整数であり、n−mは1〜3の整数である、
    請求項1または2に記載の可塑剤組成物。
  4. 前記シクロヘキサンポリエステル系物質は、下記化学式1−1で表される化合物であり、
    前記化学式2で表される化合物は、下記化学式2−1で表される化合物を1種以上含む、
    請求項1に記載の可塑剤組成物。
    [化学式1−1]
    Figure 0006980977
    [化学式2−1]
    Figure 0006980977
    (前記化学式1−1および2−1中、
    11、R12、およびR21は、それぞれ独立して、炭素数4〜10のアルキル基であり、
    22は、水素またはメチル基である。)
  5. 前記シクロヘキサンポリエステル系物質は、下記化学式1−2で表される化合物であり、
    前記化学式2で表される化合物は、下記化学式2−2で表される化合物を1種以上含む、
    請求項1に記載の可塑剤組成物。
    [化学式1−2]
    Figure 0006980977
    [化学式2−2]
    Figure 0006980977
    (前記化学式1−2および化学式2−2中、
    11、R12、およびR21は、それぞれ独立して、炭素数4〜10のアルキル基であり、
    22は、水素またはメチル基である。)
  6. 前記シクロヘキサンポリエステル系物質は、下記化学式1−3で表される化合物であり、
    前記化学式2で表される化合物は、下記化学式2−5〜2−10で表される化合物から選択される化合物を1種以上含む、
    請求項1に記載の可塑剤組成物。
    [化学式1−3]
    Figure 0006980977
    (前記化学式1−3中、
    13〜R15は、それぞれ独立して、炭素数4〜10のアルキル基である。
    [化学式2−5]
    Figure 0006980977
    [化学式2−6]
    Figure 0006980977
    [化学式2−7]
    Figure 0006980977
    [化学式2−8]
    Figure 0006980977
    [化学式2−9]
    Figure 0006980977
    [化学式2−10]
    Figure 0006980977
    (前記化学式2−5〜2−10中、
    23およびR26は、それぞれ独立して、炭素数4〜10のアルキル基であり、
    24およびR25は、それぞれ独立して、水素またはメチル基である。)
  7. 前記化学式1および2中、RおよびRは、それぞれ独立して、n−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、n−ヘプチル基、イソヘプチル基、n−オクチル基、イソオクチル基、2−エチルヘキシル基、n−ノニル基、イソノニル基、n−デシル基、イソデシル基、および2−プロピルヘプチル基からなる群から選択されるものである、
    請求項1から6のいずれか1項に記載の可塑剤組成物。
  8. 前記化学式1および2中、RおよびRは、それぞれ独立して、イソヘプチル基、2−エチルヘキシル基、n−ノニル基、イソノニル基、および2−プロピルヘプチル基からなる群から選択されるものである、
    請求項1から6のいずれか1項に記載の可塑剤組成物。
  9. イソフタル酸、テレフタル酸、およびトリメリット酸からなる群から選択される何れか1つの芳香族カルボン酸を水素化し、シクロヘキサンポリカルボン酸を含む水素化物を得るステップと、
    前記水素化物および一次アルキルアルコールをエステル化反応させるステップと、
    を含み、
    前記一次アルキルアルコールのアルキル炭素数は4〜10であり、
    前記シクロヘキサンポリカルボン酸は、シクロヘキサン1,3−ジカルボン酸、シクロヘキサン1,4−ジカルボン酸、またはシクロヘキサン1,2,4−トリカルボン酸である、
    請求項1から8のいずれか1項に記載の可塑剤組成物の製造方法。
  10. 樹脂100重量部と、
    請求項1から8のいずれか一項に記載の可塑剤組成物5〜150重量部と、
    を含む
    樹脂組成物。
  11. 前記樹脂は、エチレン酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリケトン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリウレタン、天然ゴム、合成ゴム、および熱可塑性エラストマーからなる群から選択される1種以上である、
    請求項10に記載の樹脂組成物。
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