JP2827431B2 - 可塑剤用アルコールの製造法 - Google Patents
可塑剤用アルコールの製造法Info
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Description
ある。詳しくは、本発明は可塑剤用原料アルコールとし
て総合性能の優れた、炭素数10のアルコールと炭素数9
のアルコールとの混合アルコールの製造法に関するもの
である。
う)は、炭素数4のオレフィンを原料にして、ヒドロホ
ルミル化反応、アルドール縮合及び水添反応をさせるこ
とにより製造され、主として塩化ビニル樹脂の可塑剤用
原料アルコールとして利用されている。
う)は炭素数4のオレフィンを二量化して得られる炭素
数8のオレフィン(以下、オクテンという。)を原料に
してヒドロホルミル化反応、及び水添反応をさせること
により製造され、主として塩化ビニル樹脂の可塑剤用原
料アルコールとして利用されている。
解から多量に得られた炭素数4の留分(以下、BB留分と
いう)をヒドロホルミル化反応させてバレルアルデヒド
類を製造し、次いでこれをアルドール縮合反応させてデ
セナール類を製造し、更にこれを水添反応させることに
より製造される。BB留分中のブテンとしては、1−ブテ
ン、2−ブテン、イソブテンの3種類がある。従って、
これをヒドロホルミル化して得られるバレルアルデヒド
はn−バレルアルデヒド、2−メチルブチルアルデヒ
ド、3−メチルブチルアルデヒド、ピバルアルデヒド
(2,2−ジメチルプロピオンアルデヒド)の混合物とな
る。従って、BB留分のヒドロホルミル化により得られる
バレルアルデヒド類の縮合生成物及びデシルアルコール
製品は一般に多種類の異性体の混合物となる。但し、ブ
テン類の精製又はアルデヒド類の蒸留分離等によって、
単一又は数種の異性体しか含まぬデシルアルコールを得
ることも出来る。
バレルアルデヒドの縮合生成物から誘導される2−プロ
ピルヘプタノール及びn−バレルアルデヒドと2−メチ
ルブチルアルデヒドとのクロスアルドール生成物から誘
導されるデシルアルコールについて記載されており、縮
合及び水添の方法については通常の方法でよいこと、2
−プロピルヘプタノールは可塑剤用デシルアルコールと
して優れていること、クロスアルドール生成物は可塑剤
性能が2−プロピルヘプタノールに比べて劣るものの、
2−プロピルヘプタノールとの十数%までの混合物とし
て使うならば性能はそれほど劣らぬことなどが示されて
いる。
能の良いデシルアルコールの製造を行なうために、2−
プロピルヘプタノール中のn−バレルアルデヒドと2−
メチルブチルアルデヒドとのクロスアルドール生成物の
量を20%以下にするためのバレルアルデヒドの組成と縮
合条件とが示されており、主にその場合の2−プロピル
ヘプタノール及びn−バレルアルデヒドと2−メチルブ
チルアルデヒドとのクロスアルドール生成物よりのアル
コールの2成分混合アルコールの性能が示されている。
ても英国特許第789,777号に開示されているように可塑
剤用アルコールとして用いられることが知られている。
応及び水添反応をさせることによって得られる炭素数10
のアルコール(以下、IDAという)の可塑剤としての性
能は、汎用の可塑剤用アルコールである2−エチルヘキ
サノールと比較して、低揮発性であることに最大の特徴
があるとは言うものの、可塑化効率、電気抵抗などの他
の性能に欠点があった。特に可塑化効率は可塑剤のコス
トに直接関係し、不良であるものは工業上不利となる。
塑剤用デシルアルコールの開発が切望されていた。
及び水添反応させることによって得られる炭素数9のア
ルコール(以下、INAという。)の可塑剤としての性能
は、汎用可塑剤用アルコールである2−エチルヘキサノ
ールと比較して揮発減量、低温柔軟温度などの点で優れ
た特色があるものの、可塑化効率や絶縁性などに欠点が
あった。
用ノニルアルコールの開発が望まれていた。
果、INAに特定のIDAを特定の割合で混合することによ
り、INAの可塑剤としての総合性能を改善できること及
びIDAに特定のINAを特定の割合で混合することによりID
Aの可塑剤としての総合性能を大幅に改善できることを
見出し、先に特願平1−179716号及び特願平1−179717
号に提案した。
ル及びデシルアルコールを工業的に有利に製造する方法
を確立することが課題となっていた。
工業的有利に製造する方法につき鋭意検討した結果、IN
AとIDAとの混合物を3段階蒸留で特定の条件下で蒸留精
製することにより、可塑剤としての総合性能に優れたIN
AとIDAが同時に、且つ工業的有利に得られることを見出
し、本発明を完成した。
ル化反応及びアルドール縮合反応させて得られる炭素数
10の不飽和アルデヒド生成物と、炭素数8のオレフィン
をヒドロホルミル化反応させて得られる炭素数9のアル
デヒド生成物とを別々に水添反応させたものを混合する
か、あるいは一緒に水添反応させて得られる、炭素数9
のアルコール(以下INAという)と炭素数10のアルコー
ル(以下IDAという)の混合物を精製するにあたり、 (i) 上記アルコール混合物を第1段蒸留塔に供給
し、塔頂からINAよりも沸点の低い成分を留出させ、一
方塔底液を第2段蒸留塔に供給すること、 (ii) 第2段蒸留塔の塔頂からINAを主成分とし、IDA
とINAとの重量比率がIDA/INA=0.01〜0.2の範囲の留分
を留出させて取得し、一方塔底液を第3段蒸留塔に供給
すること、 及び (iii) 第3段蒸留塔の塔頂からIDAを主成分とし、IN
AとIDAとの重量比率がINA/IDA=0.01〜0.4の範囲の留分
を留出させて取得すること、 を特徴とする可塑剤用アルコールの製造法、 を要旨とするものである。
8のオレフィン(以下、オクテンという)をヒドロホル
ミル化反応及び水添反応させることによって得られる。
法によりブテン類を2量化する方法等により得られる。
また、エチレンの低重合反応によっても得られる。
ンそれぞれ単品の他にこれらの混合物又はナフサ等の炭
化水素油の熱分解によって得られるBB留分あるいは重軽
質油等の炭化水素油の接触分解(FCCなど)によって得
られるBB留分のいずれも使用することができる。
たBB留分からブタジエンの大部分を取り除いた後のいわ
ゆるスペントBB留分や、更にイソブテンの一部を取り除
いた後のいわゆるスペントスペントBB留分なども好適に
使用出来る。
われる。ヒドロホルミル化条件も特に臨界的なものでは
なく従来公知の、ロジウム法やコバルト法のいずれも使
用出来る。
などの有機塩、硝酸ロジウムなどの無機塩あるいはヒド
リドカルボニルトリス(トリフェニルホスフィン)ロジ
ウムなどの錯体などいずれも使用できる。コバルト法の
場合のコバルト源としては、ラウリン酸コバルトなどの
有機酸塩、硝酸コバルトなどの無機酸塩のほか、ジコバ
ルトオクタカルボニル、ヒドリドコバルトテトラカルボ
ニルなどの錯体が使用できる。
度としては通常、50〜150℃、H2/CO比としてはモル比で
通常、1〜10、触媒濃度としては通常数ppm〜数wt%の
条件が採用される。配位子としてはトリフェニルホスフ
ィン、トリフェニルホスファイトなどの3価の有機リン
化合物やそのオキシドなどが上記触媒に対するモル比で
通常1〜1000で適宜用いられる。溶媒は用いなくても良
いが、必要に応じて溶媒を用いることもできる。
ブテン類をヒドロホルミル化反応、アルドール縮合反応
及び水添反応させて得られる炭素数10のアルコールであ
る。
ブテンそれぞれの単品のほかにこれら混合物あるいはナ
フサ等の炭化水素油の熱分解によって得られるBB留分あ
るいは重軽質油等の炭化水素油の触媒分解(FCCなど)
によって得られるBB留分のいずれも使用することができ
る。
れたBB留分からブタジエンの大部分を取り除いた後のい
わゆるスペントBB留分や、更にイソブテンの一部分を取
り除いた後のいわゆるスペントスペントBB留分なども好
適に使用出来る。
様の従来公知の条件で行なうことが出来る。ブテンに対
応したバレルアルデヒドあるいはバレルアルデヒド混合
物が得られればよい。
く、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ水
溶液を触媒に用いることができるが、アミン類などを用
いることも出来る。反応温度は、通常50〜150℃、反応
圧力は、通常、常圧〜数kg/cm2G、反応時間は通常数分
〜数時間で行なわれる。
ル化反応させて得られた炭素数9のアルデヒド(ノニル
アルデヒド)と、ブテン類をヒドロホルミル化及びアル
ドール縮合反応させて得られた炭素数10の不飽和アルデ
ヒド(デセナール)とを、別々に水添反応させたものを
混合するか、あるいは一緒に水添反応させて得られるIN
AとIDAの混合物を特定の方法で精製する。
の方法で行なうことができる。すなわち、Ni、Cr、Cu等
の通常の水添触媒により、反応圧力は通常常圧〜150kg/
cm2G、反応温度は通常、40〜300℃で行なわれる。
アルコール混合物という)は、次いで、特定の蒸留精製
法で精製処理され、可塑剤用INA及びIDAを同時に取得す
る。
重量比率は、通常0.01〜0.4、望ましくは0.02〜0.4の範
囲である。
明する。
(10)に供給し、該混合物中のINAより低沸点の成分、
例えば、ペンチルアルコール、ジメチルシクロヘキサ
ン、オクタン、ノニルアルデヒド等を蒸留分離し、塔頂
より上記INAより低沸点の成分及びINAを含有する留分を
導管(2)より留出させ、一方塔底より上記INAより低
沸点の成分を1000重量ppm以下、好ましくは100重量ppm
以下の量を含有し、INA及びIDA混合物を主成分とする塔
底液を導管(3)より抜出す。該塔底液中のINAより低
沸点の成分の含有量が1000重量ppmより多いと第2段蒸
留塔の塔頂より得られるINA留分の可塑剤性能が低下す
る。蒸留塔(10)は通常、理論段数20〜60段の塔を用
い、塔頂圧力30〜120mmHg、塔頂温度40〜100℃及び塔底
温度120〜150℃の条件下で、還流比5〜200の範囲内で
操作される。
(11)に供給し、塔頂よりINAを主成分とし、且つIDA/I
NAの重量比率が0.01〜0.2、好ましくは0.02〜0.2の範囲
の留分(INA留分)を導管(4)より留出させて取得
し、塔底よりIDAを主成分とし、INAを少量含有する塔底
液を導管(5)より抜出す。該流出液中のIDA/INAの重
量比率が0.01未満では可塑剤性能として電気抵抗が改善
されず、また0.2より高いと可塑剤性能として可塑化効
率、耐熱性及び電気抵抗が低下するので好ましくない。
蒸留塔(11)は通常、理論段数20〜90段の塔を用い、塔
頂圧力20〜70mmHg、塔頂温度105〜145℃及び塔底温度11
0〜160℃の条件下で、還流比0.5〜10の範囲内で操作さ
れる。
(12)に供給し、塔頂よりIDAを主成分とし、且つINA/I
DAの重量比率が0.01〜0.4、好ましくは0.02〜0.4、さら
に好ましくは0.03〜0.3の範囲の留分(IDA留分)を導管
(6)より留出させて取得し、塔底よりIDA及び高沸点
成分を含有する塔底液を導管(7)より抜出す。該留出
液中のINA/IDAの重量比率が0.01未満では可塑剤性能と
して可塑化効率及び電気抵抗が改善されず、また、0.4
より高いと可塑剤性能として可塑化効率及び電気抵抗が
低下するので好ましくない。蒸留塔(12)は通常、理論
段数20〜50段の塔を用い、塔頂圧力20〜70mmHg、塔頂温
度105〜130℃及び塔底温度110〜160℃の条件下で還流比
0.3〜3の範囲内で操作される。
り蒸留塔(13)に供給してIDA等の有効成分を高沸点成
分から蒸留分離し、導管(9)より高沸点成分を抜出
し、塔頂よりIDA等の有効成分を含有する留分を導管
(8)より留出させ、これを水添反応系あるいは上記蒸
留塔(10)にリサイクルして有効成分の回収を行なうこ
とが好ましい。
の蒸留塔を組合わせて構成することもできる。
態様の一例を示すものである。
蒸留塔で構成し、導管(2)より留出させたINAより低
沸点の成分及びINAを含有する留分を蒸留塔(14)に供
給しINAより低沸点の成分を導管(15)から留出させる
一方、INAを含有する塔底液を導管(16)にて導管
(8)と合流させる。
法により無水フタル酸などのカルボン酸、リン酸等の酸
又はその誘導体とのエステル化反応によって、エステル
系可塑剤として用いられる。
用アルコールと比べ一般的には耐熱性や低温柔軟温度の
点で優れていることが知られているが、電気抵抗や可塑
化効率などについては一般に劣っている。
ば、耐熱性のみの問題ではない。上記やなど相反す
る傾向をもつものもあり複雑であるが、本発明の製造法
によれば総合的に優れた性能を有する可塑剤用アルコー
ルを工業的有利に得ることが出来る。
が、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例によ
って限定されるものではない。
りヒドロホルミル化反応を行なった。反応条件は、 全圧力 10kg/cm2G、オキソガス分圧 4kg/cm2G H2/CO=1 反応温度 95℃ 原料/触媒液=3(重量比) 反応時間 3.0時間 であった。
し、50段のオールダーショー蒸留塔にて回分蒸留を行な
い、n−バレルアルデヒドを収得した。
として少量の未反応1−ブテン及び2−メチルブチルア
ルデヒドをカットし、主留分として純度99.97%のn−
バレルアルデヒドを収得した。不純物としてはキシレン
0.03%であった。
液/n−バレルアルデヒド=1.5(重量比)にて、反応時
間30分でバッチ反応を行なった。n−バレルアルデヒド
の転化率は99.9%であった。次いで気液分離後のデセナ
ールを、ニッケル系の固体触媒により水添した。水添条
件は圧力50kg/cm2G、温度120℃、触媒/デセナール=0.
1(重量比)でバッチ反応により3.0時間反応を行なっ
た。デセナールの転化率は99.9%であった。次に30段の
ガラス製オールダーショウ蒸留塔によって粗2−プロピ
ルヘプタノールを精製し、初留カット1%、主留95%、
釜残4%で精製2−プロピルヘプタノールを収得した。
酸とを常法によりエステル化し可塑剤とした。次いで可
塑剤/塩化ビニル樹脂=60/100(重量比)で混合し、常
法により軟質塩化ビニル樹脂とし、常法により種々の試
験を行なった。結果を表−2に記す。表−2には汎用の
可塑剤であるジ−2−エチルヘキシルフタレート(DO
P)の試験結果も記す。
ヒドと、2−メチルブチルアルデヒドとを1:0.1(重量
比)で混合したものを縮合反応の原料とした以外は参考
例1におけるのと同様にしてデシルアルコールとし、可
塑剤として評価を行なった。結果を表−2に示す。この
場合の縮合でのバレルアルデヒドの転化率は n−バレルアルデヒド=99.9% 2−メチルブチルアルデヒド=99.2% であった。
た。
イソブテンとを大部分除去したあとの下記組成のスペン
トスペントBB留分を連続的にヒドロホルミル化した。
=1) 反応温度 100℃ 原料/触媒液=10(重量比) 反応時間 2.0時間 であった。
組成を調節してモル比で 2−メチルブチルアルデヒド/n−バレルアルデヒド=0.
5 3−メチルブチルアルデヒド/n−バレルアルデヒド=0.
1 ピバルアルデヒド/n−バレルアルデヒド=0.1 の混合アルデヒドを得た。
アルデヒド/3%水酸化ナトリウム水溶液=1(重量比)
で10のオートクレーブにて1.5時間縮合反応を行なっ
た。
水添してデシルアルコールを得て、精製し可塑剤として
評価を行なった。結果を表−2に示す。
ラリーガスクロマトグラフで分析したところ、モル比で A成分/2−プロピルヘプタノール=1.3 B成分/ 〃 =0.3 C成分/2−プロピルヘプタノール=0.3 D成分/ 〃 =0.03 であった。
ールを、B成分とはn−バルアルデヒドと3−メチルブ
チルアルデヒドとのアルドール縮合体の骨格をもつデシ
ルアルコールを、C成分とはn−バレルアルデヒドとピ
バルアルデヒドとのアルドール縮合体の骨格をもつデシ
ルアルコールを、D成分とはその地のデシルアルコール
を夫々表わす。
ン及びイソブテンを除去した後のC4留分(イソブテン6
重量%、1−ブテン43重量%、2−ブテン25重量%、ブ
タン類25重量%、その他1重量%)をモレキュラーシー
ブ13Xにより脱水した。次いで容積10のSUS製誘導攪拌
型オートクレーブに窒素雰囲気下にて、上記した脱水後
のC4留分4kg、オクタン酸ニッケルのn−ヘキサン溶液
5.5g(Ni含有量6wt%)及びエチルアルミニウムジクロ
リド11.3gを仕込み、40℃で7時間反応させた。
させた後に液々分離によりオクテン類を得た。
のオールダーショウ型蒸留塔にて常圧で精留した。塔頂
部温度108〜127℃のオクテン留分を5.8kg得た。
上記(2)で得たオクテン留分2.0kg及びジコバルトオ
クタカルボニル20gを加え、H2/CO=1のオキソガスで全
圧160kg/cm2Gに保持し、140〜150℃で反応させた。2時
間後、ガス吸収がなくなったので、反応器を急冷し、3
%NaOH水溶液を圧入し、コバルト触媒を失活させた後、
さらに冷却し、オキソガスを放圧した後、反応液を全量
取り出し、液々分離して有機相を収得した。
ド及びアルコールを収得した。アルデヒド及びアルコー
ルの合計収得率は99%であった。
下にて上記単蒸留の収得液全量及びニッケル担持固体触
媒160gを仕込み、水素ガスで全圧90kg/cm2Gに保持し、
反応温度150℃で水添反応させた。5時間後、ガス吸収
が止まったので急冷し、水素ガスを放圧した後、反応液
を全量取り出し、固体触媒を過して取り除いた後、内
径35mm×20段のオールダーショウ型蒸留塔で精留した。
還流比は3、圧力は10mmHgであった。初留0.5%、釜残
3%をカットして96.5%を収得した。
た。このINAにつき参考例1の(2)におけるのと同様
な方法で可塑剤とし、評価を行なった。結果を表−2に
示す。
ン及びイソブテンを除去した後のC4留分(イソブテン6
重量%、1−ブテン43重量%、2−ブテン25重量%、ブ
タン類25重量%、その他1重量%)をモレキュラーシー
ブ13Xにより脱水した。次いで容積10のSUS製誘導攪拌
型オートクレーブに窒素雰囲気下にて、上記した脱水後
のC4留分4kg、オクタン酸ニッケルのn−ヘキサン溶液
5.5g(Ni含有量6wt%)及びエチルアルミニウムジクロ
リド11.3gを仕込み、40℃で7時間反応させた。
させた後に液々分離によりオクテン類を得た。
ルダーショウ型蒸留塔にて常圧で精留した。塔頂部温度
108〜127℃のオクテン留分を5.8kg得た。
上記(2)で得たオクテン留分2.0kg及びジコバルトオ
クタカルボニル20gを加え、H2/CO=1のオキソガスで全
圧160kg/cm2Gに保持し、140〜150℃で反応させた。2時
間後、ガス吸収がなくなったので、反応器を急冷し、3
%NaOH水溶液を圧入し、コバルト触媒を失活させた後、
さらに冷却し、オキソガスを放圧した後、反応液を全量
取り出し、液々分離して有機相を収得した。
ド及びアルコールを収得した。アルデヒド及びアルコー
ルの合計収得率は99%であった。
イソブテンとを大部分除去したあとの下記のスペントス
ペントBB留分を連続的にヒドロホルミル化した。
1) 反応温度 100℃ 原料/触媒液=10(重量比) 反応時間 2.0時間 であった。
組成を調節してモル比で 2−メチルブチルアルデヒド/n−バレルアルデヒド=0.
5 3−メチルブチルアルデヒド/n−バレルアルデヒド=0.
1 ピバルアルデヒド/n−バレルアルデヒド=0.1 の混合アルデヒドを得た。
アルデヒド/3%水酸化ナトリウム水溶液=1(重量比)
で10のオートクレーブにて1.5時間縮合反応を行なっ
た。
コールと上記(2)で得られたデセナールとを2.5対1
(重量比)で混合したものをニッケル系の固体触媒によ
り水添した。
アルデヒド=0.1(重量比)でバッチ反応により3時間
反応を行った。反応後、水素ガスを放圧した後、反応液
を全量取り出し、固体触媒を過して取り除き、混合粗
アルコールを得た。
ず)を用いて混合粗アルコールの連続蒸留を行った。
ー蒸留塔、蒸留塔(11)として内径50mm×40段のオール
ダーショー蒸留塔、蒸留塔(12)として内径40mm×40段
のオールダーショー蒸留塔を用いて連続蒸留を行なっ
た。
INA留分(以下、INA製品という)及び蒸留塔(12)の留
出物より得たIDAを主体とするINA−IDA留分(以下、IDA
製品という)は、キャピラリーガスクロマトグラフによ
る分析により、INA製品中のIDAは3wt%、IDA製品中のIN
Aは18wt%であった。
常法によりエステル化し可塑剤とした。次いで可塑剤/
塩化ビニル樹脂=60/100(重量比)で混合し、常法によ
り軟質塩化ビニル樹脂として、常法により種々の試験を
行なった。結果を表−2に記す。
炭素数9のアルデヒド及びアルコールとデセナールとの
混合比並び各蒸留塔の蒸留条件を表−1に示すように変
化させて行なった。
性能に優れた、炭素数9のアルコールと炭素数10のアル
コールとの混合アルコールを工業的有利に製造すること
ができる。
製の一例を模式的に示した図である。 1,2,3,4,5,6,7,8,9:導管、 10,11,12,13:蒸留塔。 第2図は本発明におけるINA及びIDAの混合物の蒸留精製
の他の一例を模式的に示した図である。 1,2,3,4,5,6,7,8,9,15:導管、 10,11,12,13,14:蒸留塔。
Claims (1)
- 【請求項1】ブテン類をヒドロホルミル化反応及びアル
ドール縮合反応させて得られる炭素数10の不飽和アルデ
ヒド生成物と、炭素数8のオレフィンをヒドロホルミル
化反応させて得られる炭素数9のアルデヒド生成物とを
別々に水添反応させたものを混合するか、あるいは一緒
に水添反応させて得られる、炭素数9のアルコール(以
下INAという)と炭素数10のアルコール(以下IDAとい
う)の混合物を精製するにあたり、 (i) 上記アルコール混合物を第1段蒸留塔に供給
し、塔頂からINAよりも沸点の低い成分を留出させ、一
方塔底液を第2段蒸留塔に供給すること、 (ii) 第2段蒸留塔の塔頂からINAを主成分とし、IDA
とINAとの重量比率がIDA/INA=0.01〜0.2の範囲の留分
を留出させて取得し、一方塔底液を第3段蒸留塔に供給
すること、 及び (iii) 第3段蒸留塔の塔頂からIDAを主成分とし、IN
AとIDAとの重量比率がINA/IDA=0.01〜0.4の範囲の留分
を留出させて取得すること、 を特徴とする可塑剤用アルコールの製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8859490A JP2827431B2 (ja) | 1990-04-03 | 1990-04-03 | 可塑剤用アルコールの製造法 |
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JP8859490A JP2827431B2 (ja) | 1990-04-03 | 1990-04-03 | 可塑剤用アルコールの製造法 |
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