JP2000319246A - シアノ安息香酸エステルの製造方法 - Google Patents

シアノ安息香酸エステルの製造方法

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JP2000319246A
JP2000319246A JP11129341A JP12934199A JP2000319246A JP 2000319246 A JP2000319246 A JP 2000319246A JP 11129341 A JP11129341 A JP 11129341A JP 12934199 A JP12934199 A JP 12934199A JP 2000319246 A JP2000319246 A JP 2000319246A
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cyanobenzoate
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coor
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Hiroshi Yasuda
浩 安田
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Showa Denko KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シアノ安息香酸エステル化合物を工業的に有
利な方法により高収率、高純度に製造すること、特に医
薬中間体として有用なp−またはm−シアノ安息香酸エ
ステルを高純度且つ高収率で製造すること。 【解決手段】 フタロニトリル化合物から容易に得られ
るアミノメチル安息香酸エステル化合物のアミノメチル
基(−CH2NH2)を酸化し、シアノ(−CN)基に変
換する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シアノ安息香酸エ
ステル化合物の製造方法に関する。シアノ安息香酸エス
テル化合物は医薬、農薬、液晶、機能性高分子モノマー
などの重要な中間体である。
【0002】
【従来の技術】シアノ安息香酸エステル化合物の製造方
法は古くからいくつか知られている。ここでは代表例と
してp−シアノ安息香酸エステルの製造方法をあげる。
【0003】特公昭41−18818号公報では、29
0℃〜340℃の反応温度条件下、ニトリルとエステル
の不均化反応により製造している。また、p−シアノベ
ンズアルデヒドを、ニトロベンゼン、フェリシアン化カ
リウムなどの酸化剤の存在下、チアゾリンとフラビンを
メディエーターとして電解酸化する方法(Suk−wa
h Tam et al.,J.Am.Chem.So
c.,114(1992)1503)がある。
【0004】不均化反応による方法は、過酷な反応条件
が必要であり電解酸化する方法は、多量の三級アミンが
必要なうえ酸化メディエーターが反応の進行に伴い分解
するという問題がある。このように、p−シアノ安息香
酸エステルは、従来知られている技術では反応条件が過
酷であったり、副原料が多量に必要であったり、工業的
な製造方法としては有利とはいえない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、シア
ノ安息香酸エステル化合物を工業的に有利な方法により
高収率、高純度に製造することにあり、特に医薬中間体
として有用なp−またはm−シアノ安息香酸エステルを
高純度且つ高収率で製造することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決すべく鋭意研究した結果、フタロニトリル化合物か
ら容易に得られるアミノメチル安息香酸エステル化合物
のアミノメチル基(−CH2NH2)を酸化しシアノ基
(−CN)に変換することにより、簡便にシアノ安息香
酸エステル化合物を高収率で純度よく製造することがで
きることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は以下の発明に関する。 [1]アミノメチル安息香酸エステル化合物を酸化する
ことを特徴とするシアノ安息香酸エステル化合物の製造
方法。 [2]酸化を酸化剤を用いて行わせる[1]記載のシア
ノ安息香酸エステル化合物の製造方法。 [3]酸化剤が遷移金属化合物である[2]記載のシア
ノ安息香酸エステル化合物の製造方法。 [4]遷移金属化合物がルテニウム化合物、パラジウム
化合物、銅化合物、コバルト化合物及びニッケル化合物
からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物である
[3]記載のシアノ安息香酸エステル化合物の製造方
法。 [5]ニッケル化合物が過酸化ニッケルである[4]記
載のシアノ安息香酸エステル化合物の製造方法。 [6]酸化を遷移金属化合物の存在下、酸化剤(遷移金
属化合物を除く。)を用いて行わせる[2]記載のシア
ノ安息香酸エステル化合物の製造方法。 [7]遷移金属化合物がルテニウム化合物、パラジウム
化合物、銅化合物及びコバルト化合物からなる群から選
ばれる少なくとも1種の化合物である[6]記載のシア
ノ安息香酸エステル化合物の製造方法。
【0008】[8]酸化剤(遷移金属化合物を除く。)
が酸素(O2)である[6]または[7]に記載のシア
ノ安息香酸エステル化合物の製造方法。 [9]アミノメチル安息香酸エステル化合物が、下記一
般式(I)
【化3】 (式中、−CH2NH2、−COORおよび−Xはベンゼ
ン環上の置換基を表わし、−CH2NH2は−COORの
m位あるいはp位であり、Rは炭素数1〜8のアルキル
基を表わし、Xは塩素原子またはフッ素原子を表わす。
nは0または1〜4の整数を表わす。ただし、nが2以
上の場合Xは同一であっても異なっていても良い。)で
示される化合物でありシアノ安息香酸化合物が下記一般
式(II)
【化4】 (式中、−CN、−COORおよび−Xはベンゼン環上
の置換基を表わし、−CNは−COORのm位あるいは
p位であり、Rは炭素数1〜8のアルキル基を表わし、
Xは塩素原子またはフッ素原子を表わす。nは0または
1〜4の整数を表わす。ただし、nが2以上の場合、X
は同一であっても異なっていても良い。)で示される化
合物である[1]〜[8]に記載のシアノ安息香酸エス
テル化合物の製造方法。 [10]一般式(I)のアミノメチル安息香酸エステル
化合物がp−またはm−アミノメチル安息香酸エステル
であり、一般式(II)のシアノ安息香酸エステル化合
物が対応するp−またはm−シアノ安息香酸エステルで
ある[9]記載のシアノ安息香酸エステル化合物の製造
方法。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明における反応方法は、アミ
ノメチル安息香酸エステル化合物のアミノメチル基を酸
化しシアノ基に変換させることにより行われる。
【0010】本反応で用いられるアミノメチル安息香酸
エステル化合物について説明する。アミノメチル安息香
酸エステル化合物としては、置換または無置換のアミノ
メチル安息香酸エステル化合物が用いられる。
【0011】好適に使用できる無置換のアミノメチル安
息香酸エステル化合物としてはp−アミノメチル安息香
酸エステル、m−アミノメチル安息香酸エステルなどが
ある。それぞれテレフタロニトリルおよびイソフタロニ
トリルの片側ニトリル基の還元反応(特開昭49−85
041号公報)で得られるp−シアノベンジルアミン、
m−シアノベンジルアミンのニトリル基を加水分解した
後エステル化したり、ニトリル基をイミノエーテルに誘
導した後、酸性で加水分解することにより容易かつ大量
に合成できる。
【0012】次に置換されたアミノメチル安息香酸エス
テル化合物について説明する。本発明の反応において
は、本発明の酸化条件で不活性な置換基を有するアミノ
メチル安息香酸エステル化合物が用いられる。例えば、
ハロゲン原子、アルキル基、アラルキル基、アルコキシ
基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基などが1乃
至4置換したアミノメチル安息香酸エステル化合物が用
いられる。2以上置換した場合は、同一または相異なる
置換基であってもよい。
【0013】ハロゲン原子で置換されたアミノメチル安
息香酸エステル化合物について説明する。4−アミノメ
チル−2,3,5,6−テトラクロロ安息香酸エステ
ル、3−アミノメチル−2,4,5,6−テトラクロロ
安息香酸エステルなどの塩素化アミノメチル安息香酸エ
ステル化合物はテレフタロニトリルおよびイソフタロニ
トリルの塩素化により得られるテトラクロロテレフタロ
ニトリルなどの塩素化テレフタロニトリル化合物および
テトラクロロイソフタロニトリルなどの塩素化イソフタ
ロニトリル化合物の片側ニトリル基の還元反応、続いて
残りのニトリル基を加水分解した後エステル化したり、
ニトリル基をイミノエーテルに誘導した後、酸性で加水
分解することにより容易かつ大量に合成できる。
【0014】4−アミノメチル−2,3,5,6−テト
ラフルオロ安息香酸エステル、3−アミノメチル−2,
4,5,6−テトラフルオロ安息香酸エステルなどのフ
ッ素化アミノメチル安息香酸エステル化合物はテトラク
ロロテレフタロニトリルなどの塩素化テレフタロニトリ
ル化合物およびテトラクロロイソフタロニトリルなどの
塩素化イソフタロニトリル化合物のフッ素化反応で得ら
れるテトラフルオロテレフタロニトリルなどのフッ素テ
レフタロニトリル化合物およびテトラフルオロイソフタ
ロニトリルなどのフッ素化イソフタロニトリル化合物の
片側ニトリル基の還元反応、続いて残りのニトリル基を
加水分解した後エステル化したり、ニトリル基をイミノ
エーテルに誘導した後、酸性で加水分解することにより
容易かつ大量に合成できる。
【0015】本発明で用いられるアミノメチル安息香酸
エステル化合物のエステル置換基について説明する。本
発明の酸化条件で不活性であれば、特に制限はないが、
好ましくは炭素数1〜8のアルキルエステルが用いられ
る。このようなアルキル基として、メチル、エチル、n
−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、
t−ブチル、n−ヘプチル、n−アミル、n−ヘキシ
ル、c−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、2−
エチルヘキシルなどがあげられる。
【0016】本反応で酸化剤として用いられる遷移金属
化合物について説明する。遷移金属化合物を単独で酸化
剤として用いる場合には、ルテニウム化合物、パラジウ
ム化合物、銅化合物、コバルト化合物、ニッケル化合物
が好ましく用いられる。例えば、ルテニウム化合物とし
ては、塩化ルテニウム、臭化ルテニウム、ヨウ化ルテニ
ウム、酢酸ルテニウムなど、パラジウム化合物として
は、塩化パラジウム、臭化パラジウム、ヨウ化パラジウ
ム、酸化パラジウム、硝酸パラジウム、酢酸パラジウ
ム、パラジウムカーボンなど、銅化合物としては、塩化
第一銅、塩化第二銅、臭化第一銅、臭化第二銅、ヨウ化
第一銅、ヨウ化第二銅、酸化第一銅、酸化第二銅、硫酸
銅、硝酸銅、酢酸銅など、コバルト化合物としては、塩
化コバルト、臭化コバルト、ヨウ化コバルト、酸化(I
I)コバルト、硫酸コバルトなど、Ni化合物として
は、過酸化ニッケルなどが挙げられる。これらのなか
で、過酸化ニッケル(以下Ni−POと略す。)が特に
好ましく用いられる。
【0017】遷移金属化合物を触媒として用いるときに
はルテニウム化合物、パラジウム化合物、銅化合物、コ
バルト化合物が好ましく用いられる。例えば、ルテニウ
ム化合物としては、塩化ルテニウム、臭化ルテニウム、
ヨウ化ルテニウム、酢酸ルテニウムなど、パラジウム化
合物としては、塩化パラジウム、臭化パラジウム、ヨウ
化パラジウム、酸化パラジウム、硝酸パラジウム、酢酸
パラジウム、パラジウムカーボンなど、銅化合物として
は、塩化第一銅、塩化第二銅、臭化第一銅、臭化第二
銅、ヨウ化第一銅、ヨウ化第二銅、酸化第一銅、酸化第
二銅、硫酸銅、硝酸銅、酢酸銅など、コバルト化合物と
しては、塩化コバルト、臭化コバルト、ヨウ化コバル
ト、酸化(II)コバルトおよび硫酸コバルトなどが挙
げられる。遷移金属化合物を触媒として用いるときには
触媒を再酸化する酸化剤(遷移金属化合物を除く。)が
少なくとも、アミノメチル安息香酸エステル化合物と等
しいモル以上必要である。
【0018】酸化剤としてはアミノメチル基をシアノ基
に変換でき、他のエステル基等の置換基に対して不活性
であるものであれば使用できる。酸素(O2)が好まし
く用いられる。酸素濃度が1〜100%(V/V)の酸
素(O2)を含有するガスが通常用いられる。1%(V
/V)以下の場合、酸素濃度が薄くその結果反応が遅く
なり実用的ではない。該ガスは酸素(O2)を不活性ガ
スで希釈して得られる。希釈に用いられる不活性ガスと
しては本反応に影響を及ぼさないガスであり、例示すれ
ば、窒素、アルゴン、炭酸ガス等が挙げられる。入手容
易性の観点から窒素ガスが好ましい。また、本反応には
空気も酸化剤として用いることができる。酸化剤として
用いられる酸素(O2)を含有するガスは、通常反応液
中に吹き込んで使用されるが、反応液表面を該ガス雰囲
気にするのみでも十分に反応は進行する。
【0019】Ni−POについて説明する。既知文献
(小中隆盛、有機合成協会誌、30(1972)p47
9)によると、その組成はNiO2.82.8 を示すが、
明らかではないとされている。ESR分析によると、N
i−POの活性酸素一原子は2個のOHラジカル種と考
えられており、水素引き抜きの性質があると見られる。
Ni−POは、通常硫酸ニッケルなどの二価ニッケル化
合物を強アルカリ性条件下で酸化剤で処理することによ
り得られる。用いる酸化剤としては、次亜ハロゲン酸
塩、過ヨウ素酸塩、過酸化水素、過硫酸塩及びオゾンな
どが挙げられる。Ni−POの生成に用いられるアルカ
リ化合物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム
などが好適である。Ni−POの合成において、酸化剤
とアルカリ化合物は、水溶液中、固体のまま混合しても
よいし、水溶液の状態で加えてもいずれの方法でもよい
が、好ましくは水溶液の形で加える。また、使用する塩
基の量は適宜調整する。反応条件としては、強アルカリ
性が好ましく、pHは13以上がより好ましい。pHが
13未満であると酸化が効率よく進まないため好ましく
ない。
【0020】得られたNi−POは酸化還元滴定で活性
酸素量が求められる。条件により異なるものの、概ね
0.35×10-2g−atom /g・Ni−PO程度
の活性酸素量のものが得られる。Ni−POの理論使用
量は、Ni−POの活性酸素量換算により求められ、ア
ミノメチル安息香酸エステル化合物1分子に対してNi
−PO由来の2原子相当の活性酸素が必要である。従っ
て、アミノメチル安息香酸エステル化合物1分子を酸化
して対応するシアノ安息香酸化合物にするのに必要なN
i−POは活性酸素換算で2原子であると考えられる。
Ni−POの酸化反応は、化学量論反応であるので、再
度使用するためには、回収して再酸化しなくてはならな
い。反応終了後、Ni−POの反応後のニッケル化合物
は溶媒に不溶であるので、ろ過して回収することができ
る。これを上述の条件で酸化すれば繰り返し用いること
ができる。本発明で使用するNi−POの量は、好適に
は、アミノメチル安息香酸エステル化合物に対してNi
−POの活性酸素量換算で2〜4が好ましい。
【0021】本発明の反応は、水、有機溶媒単独、また
は水と有機溶媒の混合溶媒で反応をおこなうことができ
る。用いることができる有機溶媒としては、ベンゼン、
トルエン、キシレンなどの炭化水素系、ジクロロメタ
ン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、四塩化炭
素、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼンなどのハロ
ゲン系、エーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、
1,2−ジメトキシエタン、ジグライムなどのエーテル
系、アセトニトリル、プロピオニトリルなどのニトリル
系、ピリジンなどのアミン系溶媒が好ましく用いられ
る。Ni−POを酸化剤として用いる場合には、ベンゼ
ン、四塩化炭素、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼ
ンが好適に用いられる。溶媒の量としては、アミノメチ
ル安息香酸エステル化合物の重量の5〜50倍が好適で
ある。
【0022】反応温度は、好ましくは、0℃〜150℃
である。圧力は常圧、若干加圧下が好ましい。本反応の
反応時間は、10分〜20時間である。
【0023】
【実施例】以下に実施例を用いてさらに詳しく本発明を
説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもので
はない。尚、本実施例に使用したガスクロマトグラフの
測定条件は以下の通りである。
【0024】 〈ガスクロマトグラフ分析条件〉 注入口 : 温度、300℃ カラム : DB−1、30m×0.32mmΦ キャリアー: N2流量、1.5ml/min 分析条件 : 初期温度、100℃(10min)hold 昇 温、 15℃/min 最終温度、280℃(8min)hold スプリット法 検 出 : FID(温度300℃)
【0025】実施例1 p−アミノメチル安息香酸メチルエステル1.65g、
ピリジン10ml、塩化第一銅0.3gを混合し、酸素
雰囲気下100℃で8時間攪拌した。ガスクロマトグラ
フの分析により得られたp−シアノ安息香酸メチルエス
テルの収率は51%(p−アミノメチル安息香酸メチル
エステル基準)であった。
【0026】実施例2 p−アミノメチル安息香酸メチルエステル1.79g、
ピリジン12ml、塩化パラジウム0.4gを混合し、
酸素雰囲気下100℃で8時間攪拌した。ガスクロマト
グラフの分析により得られたp−シアノ安息香酸メチル
エステルの収率は32%(p−アミノメチル安息香酸メ
チルエステル基準)であった。
【0027】実施例3 m−アミノメチル安息香酸メチルエステル1.65g、
ピリジン10ml、塩化第一コバルト0.3gを混合
し、酸素雰囲気下100℃で8時間攪拌した。ガスクロ
マトグラフの分析により得られたm−シアノ安息香酸メ
チルエステルの収率は28%(m−アミノメチル安息香
酸メチルエステル基準)であった。
【0028】実施例4 m−アミノメチル安息香酸エチルエステル1.79g、
ピリジン15ml、塩化ルテニウム水和物0.5gを混
合し、酸素雰囲気下100℃で8時間攪拌した。ガスク
ロマトグラフの分析により得られたm−シアノ安息香酸
エチルエステルの収率は22%(m−アミノメチル安息
香酸メチルエステル基準)であった。
【0029】実施例5(Ni−POの調製) 氷冷攪拌下、硫酸ニッケル130gを水400mlに溶
解させ、重量濃度14%の次亜塩素酸ソーダ溶液100
0gと水酸化ナトリウム40gの混合溶液を滴下した。
滴下終了後30分攪拌した。生成した黒色微粉末(Ni
−PO)をろ取し、洗浄ろ過液に塩素イオンが検出され
なくなるまで洗浄した。室温で重量が恒量になるまでN
i−POを乾燥した。収量61g。Ni−POを酸化還
元滴定(小中隆盛、有機合成協会誌、30(1972)
p479)で分析すると、活性酸素量は、0.3×10
-2g−atom/g.Ni−POであった。
【0030】実施例6 Ni−PO40g(活性酸素量 0.3×10-2g−a
tom/g)をベンゼン500mlに混合し50℃で攪
拌した。強攪拌下、p−アミノメチル安息香酸メチルエ
ステル16.5gを30分で5回に分けて添加し、さら
に60℃で2時間激しく攪拌した。反応終了後、セライ
トでニッケル化合物をろ別し、ろ液を濃縮乾固し、粗生
成物を得た。粗生成物をメタノールから再結晶し、p−
シアノ安息香酸メチルエステル14.2g(p−アミノ
メチル安息香酸メチルエステル基準、収率86%)を得
た。ガスクロマトグラフの分析により得られたp−シア
ノ安息香酸メチルエステルの純度は98%以上であっ
た。
【0031】実施例7 Ni−PO40g(活性酸素量 0.3×10-2g−a
tom/g)をベンゼン500mlに混合し50℃で攪
拌した。強攪拌下、p−アミノメチル安息香酸エチルエ
ステル17.9gを30分で5回に分けて添加し、さら
に60℃で2時間激しく攪拌した。反応終了後、セライ
トでニッケル化合物をろ別し、ろ液を濃縮乾固し、粗生
成物を得た。粗生成物をエタノールから再結晶し、p−
シアノ安息香酸エチルエステル14.7g(p−アミノ
メチル安息香酸エチルエステル基準、収率82%)を得
た。ガスクロマトグラフの分析により得られたp−シア
ノ安息香酸エチルエステルの純度は98%以上であっ
た。また、回収したニッケル塩は実施例6の方法に準じ
て酸化し、Ni−POとし再使用することができる。
【0032】
【発明の効果】本発明により、フタロニトリル化合物か
ら容易に得られるアミノメチル安息香酸エステル化合物
を酸化することにより簡便にシアノ安息香酸エステル化
合物を収率、純度よく製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アミノメチル安息香酸エステル化合物を
    酸化することを特徴とするシアノ安息香酸エステル化合
    物の製造方法。
  2. 【請求項2】 酸化を酸化剤を用いて行わせる請求項1
    記載のシアノ安息香酸エステル化合物の製造方法。
  3. 【請求項3】 酸化剤が遷移金属化合物である請求項2
    記載のシアノ安息香酸エステル化合物の製造方法。
  4. 【請求項4】 遷移金属化合物がルテニウム化合物、パ
    ラジウム化合物、銅化合物、コバルト化合物及びニッケ
    ル化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合
    物である請求項3記載のシアノ安息香酸エステル化合物
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 ニッケル化合物が過酸化ニッケルである
    請求項4記載のシアノ安息香酸エステル化合物の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 酸化を遷移金属化合物の存在下、酸化剤
    (遷移金属化合物を除く。)を用いて行わせる請求項2
    記載のシアノ安息香酸エステル化合物の製造方法。
  7. 【請求項7】 遷移金属化合物がルテニウム化合物、パ
    ラジウム化合物、銅化合物及びコバルト化合物からなる
    群から選ばれる少なくとも1種の化合物である請求項6
    記載のシアノ安息香酸エステル化合物の製造方法。
  8. 【請求項8】 酸化剤(遷移金属化合物を除く。)が酸
    素(O2)である請求項6または7に記載のシアノ安息
    香酸エステル化合物の製造方法。
  9. 【請求項9】 アミノメチル安息香酸エステル化合物
    が、下記一般式(I) 【化1】 (式中、−CH2NH2、−COORおよび−Xはベンゼ
    ン環上の置換基を表わし、−CH2NH2は−COORの
    m位あるいはp位であり、Rは炭素数1〜8のアルキル
    基を表わし、Xは塩素原子またはフッ素原子を表わす。
    nは0または1〜4の整数を表わす。ただし、nが2以
    上の場合、Xは同一であっても異なっていても良い。)
    で示される化合物であり、シアノ安息香酸エステル化合
    物が、下記一般式(II) 【化2】 (式中、−CN、−COORおよび−Xはベンゼン環上
    の置換基を表わし、−CNは−COORのm位あるいは
    p位であり、Rは炭素数1〜8のアルキル基を表わし、
    Xは塩素原子またはフッ素原子を表わす。nは0または
    1〜4の整数を表わす。ただし、nが2以上の場合、X
    は同一であっても異なっていても良い。)で示される化
    合物である請求項1乃至8のいずれかに記載のシアノ安
    息香酸エステル化合物の製造方法。
  10. 【請求項10】 一般式(I)のアミノメチル安息香酸
    エステル化合物がp−またはm−アミノメチル安息香酸
    エステルであり、一般式(II)のシアノ安息香酸エス
    テル化合物が対応するp−またはm−シアノ安息香酸エ
    ステルである請求項9記載のシアノ安息香酸エステル化
    合物の製造方法。
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US20100016714A1 (en) * 2006-12-18 2010-01-21 Daiichi Sankyo Company, Limited Syringe outer tube for chemical solution filled and sealed syringe formulation and process for producing the same

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