JP2000318120A - スクリーン印刷方法 - Google Patents

スクリーン印刷方法

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JP2000318120A
JP2000318120A JP11128931A JP12893199A JP2000318120A JP 2000318120 A JP2000318120 A JP 2000318120A JP 11128931 A JP11128931 A JP 11128931A JP 12893199 A JP12893199 A JP 12893199A JP 2000318120 A JP2000318120 A JP 2000318120A
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Japan
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screen
printing
squeegee
plate frame
plate
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JP11128931A
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English (en)
Inventor
Susumu Sakamoto
進 阪本
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Noritake Co Ltd
Noritake Electronics Ltd
Original Assignee
Noritake Co Ltd
Noritake Electronics Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】大型製版の場合にも版枠の歪みに起因する印刷
パターン精度の低下を好適に抑制し得るスクリーン印刷
方法を提供する。 【解決手段】版枠24の一対の対向辺の内側において略
同様な形状を有する一対の押圧部材48および受け部材
46によってスクリーン26が基板上面82側に突き出
すように挟まれた状態でスクリーン印刷が行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スクリーン印刷方
法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】スクリーン印刷を利用して厚膜材料を印
刷することにより、導体や絶縁体の厚膜パターンを有す
る厚膜式PDP(Plasma Display Panel)基板、プラズ
マ・アドレス液晶パネル(Plasma Addressd Liquid Cry
stal Panel)のプラズマ・スイッチング用基板、VFD
(Vacuum Fluorescent Display)の厚膜陽極基板、或い
は厚膜配線基板などが製造されることが知られている。
これらの厚膜基板では、印刷パターンの大型化および高
精細化への要求が年々高まる傾向にある。例えば、PD
P基板やプラズマ・スイッチング基板においては、HD
TV等の大型且つ高解像度の表示装置が望まれており、
また、VFDの厚膜陽極基板や厚膜配線基板等では、表
示密度或いは配線密度を高めると共に多数個取りにより
製造効率を高めることが望まれているためである。
【0003】上記のスクリーン印刷に用いられるスクリ
ーン製版は、例えば金属製の版枠に所定メッシュのスク
リーンを一定の張力を付与した状態で張り付け、その内
周側に感光性樹脂(エマルジョン)等で印刷パターンを
形成して構成される。スクリーン印刷をするに際して
は、版枠をスクリーン印刷装置に固定することにより、
パターン形成されたスクリーンが被印刷面から一定距離
だけ隔てた位置に配置され、そのスクリーンの弾性変形
を利用して一時的に被印刷面に接触させ且つその復元力
に基づいて直ちに離隔させることによって、上記印刷パ
ターンに従って厚膜ペーストを高精度で塗布する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、スクリーン
製版を構成する版枠は、キャスティング(鋳造)、パイ
プの溶接、或いは削り出し等で作製されて平面形状が矩
形を成すものであり、必要に応じて寸法、形状の精度を
高めるための仕上げ加工が施されている。しかしなが
ら、如何なる製法によった場合であっても、版枠のスク
リーンが張りつけられる面を平坦且つ歪みなく形成する
ことは困難であり、また、スクリーン製版の使用中や運
搬中等に曲げや衝撃等の外力が作用した場合にも版枠に
歪みが生じ得る。したがって、このような歪んだ版枠に
張設されたスクリーンは、二次元平面を保ち得ず波打ち
面(歪んだ三次元面)になる。そのため、印刷時にスキ
ージに押圧された際の伸び量がスクリーン製版内で不均
一になることから、内周側に形成されている印刷パター
ンの寸法・形状精度延いては印刷された厚膜の寸法・形
状精度が低下するという問題があった。
【0005】しかも、スクリーン印刷による厚膜形成で
は、一般に、複数種類の厚膜印刷ペーストを順次異なる
印刷パターンで塗布するために複数のスクリーン製版が
用いられるが、版枠の歪みはスクリーン製版毎に相違す
る。そのため、印刷パターンの変形態様(変形モード)
がパターン毎に相違して一様ではないことから、被印刷
面上に複数種類の厚膜を印刷形成する場合には、それら
の相対位置精度が低下することによって厚膜全体の寸法
・形状精度が一層低下することとなる。このような問題
は、前記のような大型且つ高精細を要求されるスクリー
ン印刷において、版枠が大きくなるほど僅かな歪みが大
きな寸法変化をもたらすことから顕著となっていた。
【0006】本発明は、以上の事情を背景として為され
たものであって、その目的は、大型製版の場合にも版枠
の歪みに起因する印刷パターン精度の低下を好適に抑制
し得るスクリーン印刷方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための第1の手段】斯かる目的を達成
するための第1発明の要旨とするところは、内周側に所
定の印刷パターンを備えたスクリーンが矩形の版枠に張
設されたスクリーン製版を、スクリーン印刷装置の印刷
台上に載置された被印刷体の被印刷面から所定距離隔て
て配置し、そのスクリーン上に厚膜印刷ペーストを載置
してそのスクリーン上でスキージを一方向に摺動するこ
とにより、その被印刷面にその印刷パターンで塗布する
スクリーン印刷方法であって、(a) 前記版枠の一対の対
向辺を押圧して相互に同様な凸形状となるように前記被
印刷面側に湾曲させた状態で前記スクリーン製版を前記
スクリーン印刷装置に固定し、前記スキージをそれら一
対の対向辺の長手方向に沿って摺動することにより、そ
の被印刷面に前記厚膜印刷ペーストを塗布することにあ
る。
【0008】
【第1発明の効果】このようにすれば、版枠の一対の対
向辺が被印刷面側に相互に同様な凸形状に湾曲させられ
た状態でスクリーン印刷が行われる。そのため、版枠の
歪みの影響で波打ち面になっていたスクリーンは湾曲し
た版枠に倣って滑らかな凸曲面になることから、スキー
ジの摺動(スキージング)方向に沿った任意の断面の形
状が略一様になる。したがって、印刷時にスキージに押
圧された際の伸び量はスクリーン製版内で略均一になっ
て版枠の歪みの影響が打ち消され或いは緩和される。こ
れにより、その歪みに起因して印刷パターンの寸法・形
状精度延いては印刷された厚膜の寸法・形状精度が低下
することが抑制され、更にはスクリーン製版相互のパタ
ーン精度バラツキも緩和される。
【0009】
【課題を解決するための第2の手段】また、前記の目的
を達成するための第2発明の要旨とするところは、内周
側に所定の印刷パターンを備えたスクリーンが矩形の版
枠に張設されたスクリーン製版を、スクリーン印刷装置
の印刷台上に載置された被印刷体の被印刷面から所定距
離隔てて配置し、そのスクリーン上に厚膜印刷ペースト
を載置してそのスクリーン上でスキージを一方向に摺動
することにより、その被印刷面にその印刷パターンで塗
布するスクリーン印刷方法であって、(b) 前記版枠の一
対の対向辺に沿って伸びる長手状を成して前記スクリー
ン印刷装置に備えられた相互に同様な形状を有する一対
の保持治具によって前記スクリーンの周縁部をその両面
から挟んでその版枠よりも前記被印刷面側に突き出した
状態で保持し、前記スキージをそれら一対の対向辺の長
手方向に沿って摺動することにより、その被印刷面に前
記厚膜印刷ペーストを塗布することにある。
【0010】
【第2発明の効果】このようにすれば、版枠の一対の対
向辺の内側において略同様な形状を有する一対の保持治
具によってスクリーンが被印刷面側に突き出すように挟
まれた状態でスクリーン印刷が行われる。そのため、版
枠の歪みの影響で波打ち面になっていたスクリーンは、
保持治具で挟まれ且つその版枠よりも突き出させられる
ことによって滑らかな面状態で保持されると共に、スキ
ージでスクリーンが被印刷面に向かって押圧される印刷
時において、保持治具によって版枠の歪みがそのスクリ
ーンの伸び量に影響することが制限される。したがっ
て、印刷時にスキージに押圧された際の伸び量はスクリ
ーン製版内で略均一になって版枠の歪みの影響が打ち消
され或いは緩和される。これにより、版枠の歪みに起因
して印刷パターンの寸法・形状精度延いては印刷された
厚膜の寸法・形状精度が低下することが抑制され、更に
はスクリーン製版相互のパターン精度バラツキも緩和さ
れる。
【0011】
【発明の他の態様】ここで、上記の第2発明において、
好適には、(b-2) 前記保持治具は、前記スクリーンの上
側に位置してその長手方向における中央側ほど突き出し
た凸形状の押圧面を前記被印刷面側に有する押圧部材
と、前記スクリーン印刷装置に固定されてその凸形状を
略反転した凹形状の受け面をそのスクリーンを挟んでそ
の押圧面に対向する位置に備えた受け部材とから成り、
前記スクリーンを前記スキージの摺動方向における中央
側ほど前記被印刷面に接近するように凸に湾曲させるも
のである。
【0012】このようにすれば、押圧部材と受け部材と
から成る保持治具によって、スクリーンが被印刷面側に
凸に成るように湾曲させられる。そのため、スクリーン
が滑らかな凸曲面になることから、平坦面となるように
保持された場合に比較して、版枠の歪みの影響によって
生じていた表面のうねりが一層緩和される。したがっ
て、印刷時にスキージに押圧された際の伸び量がスクリ
ーン製版内で一層均一になって、版枠の歪みの影響が一
層打ち消され或いは緩和される。これにより、印刷パタ
ーンの寸法・形状精度延いては印刷された厚膜の寸法・
形状精度が低下することが一層抑制され、スクリーン製
版相互のパターン精度バラツキも一層緩和される。
【0013】また、前記の第1、第2発明において、好
適には、(c) 前記スクリーン製版は、前記スクリーンに
塗着された感光性樹脂を所定パターンで露光処理するこ
とによってパターン形成したものであり、その露光処理
は、前記スキージの摺動時と同様にして前記版枠を押圧
して湾曲させまたは前記スクリーンを挟んで保持した状
態で行うものである。
【0014】このようにすれば、スクリーンに感光性樹
脂でパターン形成するスクリーン製版の製造工程におけ
る露光処理の際にも、そのスクリーン製版を使用してス
クリーン印刷を施す際と同様に、版枠が湾曲させられ或
いはスクリーンが挟んで保持される。そのため、印刷時
におけるスクリーンの形状が露光処理の際の形状に一致
させられることから、露光によりスクリーンに形成され
た印刷パターンが印刷時に高精度で再現される。したが
って、印刷時に版枠の歪みの影響が排除されることと相
俟ってパターン精度が一層向上する利点がある。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面を
参照して詳細に説明する。図1は、本発明のスクリーン
印刷方法が適用されるスクリーン印刷装置(以下、印刷
装置という)10の一例の要部構成を説明する斜視図で
ある。図において、印刷装置10は、例えばPDP用大
型基板(例えば、対角40インチ或いは60インチ程度の画
面を構成するための基板)等に電極や隔壁等を厚膜スク
リーン印刷法で形成するために用いられるものであっ
て、図示しない製版保持装置の設けられた断面L型の一
対の枠受12、12に保持されたスクリーン製版(以
下、製版という)14の上(表面)側に位置させられた
スキージ駆動装置16と、その製版14の下(裏面)側
に配置されて上面に基板18が載置される図の矢印V方
向に上下動させられる上下テーブル20と、製版14を
挟むようにその側面側に配置された一対のスクリーン保
持装置22、22とを備えてている。なお、図において
は製版14や上下テーブル20等が水平に配置されてい
るが、例えば本願出願人が先に出願して公開された特開
平8−142303号公報に記載されているように、こ
れらは水平面に対して傾斜させられていてもよい。
【0016】上記の製版14は、アルミニウム合金など
の軽合金製パイプ等から成る矩形の版枠24と、その版
枠24の一面に張設されたスクリーン(マスク)26と
から構成されており、その版枠24が上記の枠受12で
支持されることによって、印刷装置10に取り付けられ
ている。スクリーン26は、例えばステンレス製メッシ
ュの内周部に光硬化性樹脂から成る乳剤(エマルジョ
ン)が所定厚みで塗布された後の露光時すなわちエマル
ジョンの硬化時に遮光された未硬化部分が除去されるこ
とにより印刷すべき画像の陰画、すなわち開口パターン
が形成されたものである。スクリーン26のうち、パタ
ーン部P内のこのように乳剤が除去されている部分だけ
がペーストの通過が可能であるので、所望パターンの厚
膜印刷が基板18上に行われ得る。
【0017】また、前記のスキージ駆動装置16は、ス
クリーン印刷に際して製版14のスクリーン26上に載
置されたペースト(図示せず)を図の矢印Sの一方向へ
押し延ばし、その復路において一方向側へ移動させられ
たペーストを他方向側へ押し戻すためのものであり、ス
キージ28および図示しないスクレーパをスクリーン2
6上で支持するスキージ支持プレート30と、そのスキ
ージ支持プレート30を上記矢印Sの両方向へ移動させ
るための一対のネジ軸32、32とを備えている。ネジ
軸32、32は、基板18の上面に平行な面内において
一対の枠受12、12の長手方向と垂直な方向に沿って
伸びるものであり、印刷装置10の機枠であるフレーム
に取り付けられた軸受(何れも図示せず)によって、図
において省略されている両端部をそれぞれ軸心回りの回
転可能に支持されており、その両端の何れかに接続され
ている駆動モータによって2本が電気的或いは機械的に
同期して回転駆動される。なお、軸受は例えば基板18
の面に垂直な方向に上下移動可能とされており、例えば
製版14の交換時においてネジ軸32と製版14との間
隔を図に示される印刷時の距離よりも拡大できるように
なっている。
【0018】上記のスキージ支持プレート30は、スキ
ージ28の外側に位置するその両端部に備えられたネジ
穴34にネジ軸32、32が螺合されることで支持され
ており、そのネジ軸32の回転に従ってその長手方向に
往復案内される。スキージ支持プレート30の上面に
は、スキージ上下シリンダ36およびスクレーパ上下シ
リンダ38が備えられており、それらの出力ロッド39
(後述する図2にスキージ上下シリンダ36のものだけ
を図示)の先端に取り付けられたスキージ28およびス
クレーパが、それぞれスクリーン26に接近し或いは離
隔する方向に上下移動させられ、それらの先端がスクリ
ーン26に丁度接触する高さ或いは僅かに押圧する高さ
に保持されるようになっている。シリンダ36、38の
両側に備えられている40は、この上下移動の際にスキ
ージ28およびスクリーパの向きを保つためのガイドロ
ッドである。なお、スキージ28は、製版14の幅寸法
よりも少し短く且つ印刷パターンPよりも十分に長い長
手状を成し、ウレタン・ゴムのような合成ゴム製や天然
ゴム製などの弾性体製の長手帯状スキージ・ゴム(スキ
ージ本体)42と、そのスキージ・ゴム42を挟持する
金属製のスキージ保持部材44とから構成されている。
【0019】前記のスクリーン保持装置22、22は上
記のスキージ支持プレート30の両側に位置しており、
それぞれ製版14と基板18との間に位置する受け部材
46と製版14の上側に位置する押圧部材48とを備え
て、それら受け部材46と押圧部材48とによってスク
リーン26を挟んで保持するものである。これら受け部
材46および押圧部材48は、何れもスキージ28の駆
動方向に沿った方向に伸びてその長手寸法が印刷パター
ンPのその方向における長さ寸法よりも十分に長く且つ
版枠24のその方向に延びる一対の対向辺の長さ寸法よ
りも十分に短い長手状を成し、且つそのスキージ28の
長手方向における厚さが3 〜5(mm) 程度と比較的薄い長
手薄板状を成すものであり、それぞれプラスチックやウ
レタン等で構成されている。押圧部材48、48の位置
は、版枠24の内周端よりも十分に内側に離隔した位置
であって、相互の間隔dが印刷パターンPの幅寸法より
も十分に大きくなるように設定されている。上側に位置
する押圧部材48は、その長手方向における中央側ほど
受け部材46に突き出す凸形状の押圧面50を有してお
り、下側に位置する受け部材46は、その押圧面50を
略反転した凹形状の受け面52をその押圧面50に対向
する位置に有している。これら押圧面50および受け面
52は、それぞれ例えば曲率半径が1 〜2(m)程度の滑ら
かな円筒面乃至は略円筒面であるが、図においては曲率
が誇張して描かれている。
【0020】上記の押圧部材48の上側には、押圧部材
支持プレート54、54がそれぞれ配置されており、そ
の上面には、押圧部材48の長手方向における中央の位
置に押圧部材上下シリンダ56、56がそれぞれ備えら
れている。押圧部材上下シリンダ56の出力ロッド58
(図における手前側のものだけを図示)は、押圧部材支
持プレート54、54を貫通してその下面側に突き出す
ように設けられており、押圧部材48の押圧面50とは
反対側の上端面60にその先端が固定されている。ま
た、その上端面60には、出力ロッド58の両側の位置
にガイドロッド62、62が取り付けられている。その
ため、一対の押圧部材48、48は、それぞれガイドロ
ッド62、62に案内されつつ、押圧部材上下シリンダ
56の出力ロッド58の突き出し或いは引き込み動作に
従って、受け部材46に接近し或いはそれから離隔する
方向に移動させられ、受け部材46に最も接近させられ
た位置においてスクリーン26を強固に挟んで保持する
こととなる。
【0021】図2は、上記の受け部材46および押圧部
材48の支持構造等を説明するためのスキージ28の長
手方向に沿った断面図である。印刷装置10には、スキ
ージ駆動装置16や枠受12等の種々の装置構成要素を
所定位置に保持するための複数本の柱状部材64が、ス
キージ28の駆動方向およびそれに垂直な方向にそれぞ
れ伸びて備えられている。前記の押圧部材支持プレート
54は、その柱状部材64のうちのスキージ28の両端
部側においてその駆動方向に沿って伸びる2本に、ネジ
止め或いは溶接等の位置の固定が確実な方法で取り付け
られている。また、前記の受け部材46は、例えば押圧
部材48とは反対側に位置するその下端面66がその下
側に備えられた受け部材支持プレート68に固着されて
おり、その受け部材支持プレート68が、例えば押圧部
材支持プレート54と共通の柱状部材64に固定される
ことによって印刷装置10に取り付けられている。この
取付状態において、受け部材46の受け面52は版枠2
4の下面よりも十分に下側に位置させられる。
【0022】そのため、移動可能に備えられた押圧部材
48だけが上下動させられることでスクリーン26が挟
持される際には、そのスクリーン26は、一点鎖線で示
されるように版枠24の下面と略同一平面に全体が位置
する張設時の状態から、押圧部材48、48間に位置す
る中央部が例えば 1〜2(mm) 程度の距離Qだけ基板18
側に接近させられることとなる。このようにスクリーン
26を基板18側に押し下げた状態で保持できるよう
に、押圧部材48および受け部材46がスクリーン26
を挟持する高さ位置は、版枠24との相対的な高さ位置
が適切なものとなるように設定される。このため、枠受
12或いは受け部材支持プレート68の高さ位置は、少
なくとも一方が調節可能となっている。なお、スクリー
ン26には例えば光硬化性樹脂(乳剤)等を用いて印刷
パターン(開口パターン)Pが形成されているが、図に
おいては、樹脂および印刷パターンPを省略した。後述
する図3以下についても同様である。
【0023】また、前記の基板18が載置された上下テ
ーブル20は、スクリーン保持装置22、22の下方に
位置する水平移動台70に取り付けられたテーブル上下
シリンダ72の出力ロッド74の上端に取り付けられて
おり、出力ロッド74の外側には、上端を上下テーブル
20に固定された複数本のガイドロッド76が備えられ
ている。そのため、上下テーブル20は、その出力ロッ
ド74の突き出しおよび引き込みに従ってガイドロッド
76に案内されつつ、水平移動台70に対して接近或い
は離隔する方向に上下移動させられる。水平移動台70
の下面には、スキージ28の長手方向に沿って伸びるネ
ジ軸78に螺合された移動ブロック80が固着されてお
り、そのネジ軸78の軸心回りの回転に従ってその移動
ブロック80が図における左右何れかの方向に移動させ
られる。そのため、基板18は、上下テーブル20が水
平移動台70の上面に接する位置まで下降した状態でそ
の移動ブロック80が左方に移動させられることによ
り、図に示される印刷位置とそこから水平方向に離れた
図示しない基板載換位置との間で搬送されることとな
る。出力ロッド74の突き出し長さや水平移動台70の
高さ位置等は、この搬送時において基板18と受け部材
支持プレート68等との干渉が生じないように設定され
ている。
【0024】図3(a) 〜(c) は、以上のように構成され
た印刷装置10を用いたスクリーン印刷方法を説明する
ための、印刷時におけるスクリーン26の断面状態を示
す図である。各分図のうち、図3(a) 、(b) は、図2に
おけるIII −III 視断面に対応し、図3(c) は、(b) に
おけるc−c視断面に対応する。以下、印刷方法をこれ
ら図3(a) 〜(c) および図4に示す工程図等を参照して
説明する。先ず、製版取付工程S1においては、前記の
図1に示されるように枠受12に版枠24をすることで
製版14を印刷装置10の所定位置に固定する。このと
き、押圧部材上下シリンダ56の出力ロッド58は最も
引き込まれた状態であり、押圧面50と受け面52との
間隔は版枠24の厚さよりも十分に大きくなっている。
なお、図1においては、版枠24が枠受12に単に載置
されているように描かれているが、通常は、版枠24の
位置を正確に位置決めすると共に印刷中における位置変
動を防止するために印刷装置10に備えられた製版固定
装置によって、その版枠24が固定される。このように
取り付けられた状態において、スクリーン26は図2に
一点鎖線で示されるように全体が略水平に張られてい
る。
【0025】次いで、スクリーン挟持工程S2において
は、押圧部材上下シリンダ56、56から同期して出力
ロッド58、58を突き出させることにより、押圧部材
48を受け部材46に向かって下降させ、押圧面50お
よび受け面52でスクリーン26を挟んで保持する。前
記の図2は、このようにスクリーン26を挟持した状態
を示している。押圧面50および受け面52は、押圧部
材48および受け部材46の長手方向に沿った断面にお
いては、下に凸の滑らかな曲線を成しているが、それに
垂直な断面においては略平坦である。そのため、スクリ
ーン26は、その内周部であって印刷パターンPよりも
十分に広い範囲が、押圧面50および受け面52の形状
に倣って、図3(a) に示されるスキージ28の摺動方向
(移動方向)に沿った断面だけにおいて中央部が基板1
8側に凸に湾曲させられ、全体として曲率半径が1 〜2
(m)程度の円筒面乃至略円筒面を成すように、版枠24
から突き出される。すなわち、二次元面として設計され
且つ製造されたスクリーン26が三次元面に変形させら
れる。この結果、たとえ版枠24に歪みが存在すること
に起因してスクリーン26に潜在的な或いは顕在化した
歪みが生じていた場合にも、押圧面50および受け面5
2間で挟まれた状態で伸ばされることによって,スクリ
ーン26の表面は滑らかで殆ど歪みがなくなっている。
【0026】なお、前述したように、スクリーン26を
挟持した状態において、押圧面50はその全体が版枠2
4の下面よりも下側すなわち基板18側に位置する。し
たがって、押圧部材48および受け部材46の両端部近
傍においても、スクリーン26には十分な張力が作用
し、版枠24に張設された状態における初期的な歪みが
緩和されている。なお、図2に示した突き出し寸法Q=
1 〜2(m)は、押圧部材48および受け部材46の長手方
向の中央部における大きさであって、図3(a) に示すよ
うに、長手方向の両端部における突き出し量は上記の値
よりも小さくなる。
【0027】続く上下テーブル上昇工程S3において
は、テーブル上下シリンダ72から出力ロッド74を突
き出させることにより、基板18が載置された上下テー
ブル20を上昇させる。これにより、基板18は、その
上面82すなわち被印刷面がスクリーン26の下面から
予め定められた版間隔g(図3(b) 参照)だけ離隔した
位置に配置される。図3(a) は、この状態を示してい
る。そして、スキージ下降工程S4においてスキージ2
8を下降させ、その先端がスクリーン26を被印刷面8
2に接触する位置まで押し下げる高さ位置に位置させ
る。スキージ28を摺動することにより厚膜印刷ペース
ト84を基板上面82に塗布するスキージ摺動工程S5
は、このようにしてスクリーン製版26がスクリーン保
持装置22、22によって版枠24の内周側で挟持さ
れ、且つスキージ28が更にそのスクリーン26を押圧
した状態で行われる。厚膜印刷ペースト84は、スキー
ジ28を下降させる前後何れかにおいてスクリーン製版
26上に十分な量が載置され、図示しないスクレーパ等
によって略一様にコーティングされた後、ネジ軸32、
32を駆動してその回転に従ってスキージ支持プレート
30を移動させることによって上面82に塗布される。
図3(b) は、スキージ28の移動中の状態を示してい
る。
【0028】このとき、スキージ28で押圧されること
によって、スクリーン26は版間隔gに応じた大きさだ
け伸ばされることとなるが、図3(c) に示されるよう
に、スクリーン26は、版枠24とスキージ28との間
で押圧部材48、48および受け部材46、46によっ
て挟まれている。そのため、それらの間に位置する中間
部分だけが伸ばされ、版枠24と押圧部材48との間の
部分にはスキージ28からスクリーン26への押圧力延
いては引張力が伝達されないことから、その版枠24の
歪みがスクリーン26の伸び延いては印刷パターンPの
寸法変化に影響することが好適に抑制される。なお、ス
クリーン26は円筒状に湾曲させられているため、押圧
部材48および受け部材46によって挟まれている範囲
においては、図3(a) に示されるようにその長手方向に
おける中央部と両端部との高さ位置が相違する。しかし
ながら、前述したようにこの円筒形状の曲率半径は1 〜
2(m)程度と極めて大きいことから、例えば印刷パターン
Pのスキージング方向における長さ寸法を700(mm) 程度
とすれば、有効な印刷領域内における高低差はe=0.1
(mm) 程度に過ぎない。すなわち、この高低差eはg=3
(mm) 程度の版間隔に比較して十分に小さいため、スキ
ージ28を摺動してペースト84をスクリーン26の開
口部から押し出す際の版離れ性やパターン寸法に影響す
ることはない。
【0029】上記のようにしてスキージ28の摺動を終
えた後、スキージ上昇工程S6においては、スキージ上
下シリンダ36の出力ロッド39を引き込むことによ
り、スキージ28を上昇させ、スクリーン26から離隔
させる。そして、上下テーブル下降工程S7において、
基板18が載置された上下テーブル20を下端位置まで
下降させ、更に、基板搬出工程S8において、水平移動
台70を図2における左方に移動させる。これにより、
上下テーブル20に載置された基板18が図2に示され
る印刷位置からその左方に設けられている図示しない載
換位置まで搬送される。基板載換工程S9および基板搬
入工程S10においては、厚膜印刷が施された基板18
をその載換位置で上下テーブル20から下ろすと共に、
次に印刷する他の基板18を上下テーブル20に載せて
印刷位置まで搬送する。その後、上下テーブル上昇工程
S3以下が繰り返されることにより、複数枚の基板18
に順次厚膜スクリーン印刷が施される。
【0030】以上説明したように、本実施例において
は、版枠24の一対の対向辺の内側において略同様な形
状を有する一対の押圧部材48および受け部材46によ
ってスクリーン26が基板上面82側に突き出すように
挟まれた状態でスクリーン印刷が行われる。そのため、
版枠24の歪みの影響でスクリーン26が波打ち面にな
っていたとしても、押圧部材48および受け部材46で
挟まれ且つその版枠24よりも突き出させられることに
よって滑らかな面状態で保持されると共に、スキージ2
8でスクリーン26が基板上面82に向かって押圧され
る印刷時において、押圧部材48および受け部材46に
よって版枠24の歪みがそのスクリーン26の伸び量に
影響することが制限される。したがって、印刷時にスキ
ージ28に押圧された際の伸び量はスクリーン製版14
内で略均一になって版枠24の歪みの影響が打ち消され
或いは緩和される。これにより、版枠24の歪みに起因
して印刷パターンPの寸法・形状精度延いては印刷され
た厚膜の寸法・形状精度が低下することが抑制され、更
にはスクリーン製版14相互のパターン精度バラツキも
緩和される。
【0031】また、本実施例においては、押圧部材48
と受け部材46とから成る一対のスクリーン保持装置2
2、22によって、スクリーン26が基板上面82側に
凸に成るように湾曲させられる。そのため、スクリーン
26が滑らかな凸曲面になることから、版枠24の歪み
の影響によって生じ得る表面のうねりが一層緩和され
る。したがって、印刷時にスキージ28に押圧された際
の伸び量がスクリーン製版14内で一層均一になって、
版枠24の歪みの影響が一層打ち消され或いは緩和され
る。これにより、印刷パターンPの寸法・形状精度延い
ては印刷された厚膜の寸法・形状精度が低下することが
一層抑制され、スクリーン製版14相互のパターン精度
バラツキも一層緩和される。
【0032】また、AC型PDPのストライプ状の絶縁
体(隔壁)や電極等のようにパターンに方向性がある厚
膜をスクリーン印刷により形成する場合においては、ス
クリーン26に塗着された乳剤(感光性樹脂)はストラ
イプ状に除去される。このようなストライプ状の開口パ
ターンが形成されると、開口パターン内においては乳剤
による固着力がなくなるため、除去された乳剤によって
負担されていた張力に対応する大きさだけ、その長手方
向に垂直な方向における張力がスクリーン26に付加さ
れる。そのため、スクリーン26は、それに作用してい
る張力によってその開口パターン内に位置する部分が、
僅かではあるがその幅方向に広げられる。したがって、
その変形はストライプ状パターンの長手方向に沿って延
びる版枠24の対向辺の撓み量が大きい中央部ほど大き
く、パターンの両端部側ほど小さくなるため、パターン
の歪みが生じることとなるが、本実施例によれば、この
ようなパターンの歪みを抑制することができる。
【0033】次に、本発明の他の実施例を説明する。な
お、以下の実施例において前述の実施例と共通する部分
は同一の符号を付して説明を省略する。
【0034】図5は、スクリーン26を挟持するために
印刷装置10に備えられるスクリーン保持装置22の他
の構成例を説明する図である。本実施例においては、前
記の押圧部材48および受け部材46に代えて、押圧面
86および受け面88がそれぞれ平坦な押圧部材90お
よび受け部材92が備えられている。そのため、図1乃
至図3に示される実施例の場合と相違して、スクリーン
26は湾曲させられず、平坦な二次元面に保たれる。但
し、押圧部材90および受け部材92の高さ位置は、押
圧面86が版枠24の下面よりも下側すなわち基板18
側(図3参照)に突き出すように設定されており、前述
の実施例の場合と同様に、スクリーン26はスクリーン
保持装置22、22に挟まれた状態で下方に押圧され
る。そのため、本実施例においても、版枠24の歪みに
起因してスクリーン26に生じ得る潜在的な或いは顕在
化した歪みが、押圧面50および受け面52間で挟まれ
た状態で伸ばされることによって緩和されている。な
お、押圧面86の突き出し量Qは、押圧部材48の長手
方向の中央部における値と略同様であり、1 〜2(m)程度
である。
【0035】図6は、スクリーン26を挟持することに
代えて、版枠24を挟持することでスクリーン26を円
筒面に変形させてスクリーン印刷を施す場合の構成例で
ある。図において、版枠14の上側に位置する押圧部材
94は、前記の図1乃至図3に示した押圧部材48と略
同様な形状を備えたものであって、長手方向の中央側ほ
ど版枠14側に突き出す凸形状の押圧面96を有してい
る。また、版枠14を挟んで押圧部材94に対向する位
置に配置された受け部材98も、受け部材46と略同様
な形状を備えたものであって、押圧面96を略反転した
形状であって長手方向の中央側ほど版枠14から離隔す
る凹形状の受け面100を有している。これらは、それ
ぞれ押圧部材48および受け部材46と同様にして印刷
装置10の柱状部材64等に固定されており、枠受12
等によって製版14が所定の位置に配置された状態で例
えば押圧部材96が受け部材98に向かって移動させら
れることにより版枠24を挟持する。
【0036】なお、押圧部材94および受け部材98
は、何れも、版枠24の幅寸法よりも十分に大きい厚み
を備えており、その版枠24の一対の対向辺の上下両面
の全体を押圧している。また、これら押圧部材94およ
び受け部材98は、それぞれウレタン等で構成されたも
のであって、軽合金等で構成される版枠24に比較して
十分に高い剛性を備えている。
【0037】そのため、印刷装置10上で押圧部材94
および受け部材98に挟持された版枠24は、互いに略
反転した略円筒形状に構成された押圧面96および受け
面100に倣って図に示されるように略円筒状に湾曲さ
せられる。なお、この湾曲形状は、湾曲させられた版枠
24の一対の対向辺の長手方向における中央側ほど、ス
クリーン26の下側に位置させられる図示しない基板1
8に接近させられる形状であり、前記の図1乃至図3の
場合と略同様な形状である。したがって、ステンレス製
メッシュ等で構成されて可撓性の高いスクリーン26
は、その周縁部が固着された版枠24に倣って略円筒状
に変形させられることから、本実施例においても、スク
リーン26が湾曲させられることによって版枠24の歪
みの影響による寸法精度の低下が好適に補償された状態
で基板上面82へのスクリーン印刷が為されることとな
る。
【0038】図7(a) 、(b) は、前述したようなスクリ
ーン保持装置22と同様なスクリーン保持装置104、
104が露光装置102に適用された更に他の実施例を
説明する図である。図において、露光装置102は、製
版14の製造工程においてスクリーンに塗着された乳剤
(感光性樹脂)を露光処理することにより印刷パターン
を形成するために用いられるものである。なお、図にお
いては塗着された乳剤を省略している。露光装置102
の露光台106は、その上面へ略一様な面密度で光を射
出するものであり、例えば内部に複数の光源108を備
えている。露光台106の上には、印刷パターンPの開
口パターン形状を反転させた露光パターンを備えたマス
ク110が載置されており、その上にマスク110に密
着した状態でスクリーン26が配置されている。
【0039】露光台106の外側には、スクリーン26
を上下両面から挟持するための2対の押圧部材112お
よび受け部材114が備えられており、版枠24の下端
面よりも押圧部材112の下端の押圧面116が露光台
106側に突き出すようにそれら押圧部材112および
受け部材114が設けられている。これら押圧部材11
2および受け部材114は、印刷装置10に備えられて
いる押圧部材48および受け部材46と同様な寸法およ
び形状を備えて同材料で構成されたものであり、実質的
に同一と言える程度のものが用いられている。すなわ
ち、押圧部材112の押圧面116はその長手方向にお
いて中央側ほど突き出すように湾曲した円筒乃至略円筒
面であり、受け部材114の受け面118は、その押圧
面116を略反転した形状であって、その長手方向にお
いて中央側ほど凹むように湾曲した円筒乃至略円筒面で
ある。なお、押圧部材112、112相互の間隔も印刷
装置10における間隔と同様となるように設定されてい
る。
【0040】そのため、本実施例においても、スクリー
ン26がスクリーン保持装置104、104に保持され
た状態で版枠24よりも下側に突き出されていることか
ら、それらの押圧面116および受け面118の形状に
倣ってスクリーン26は円筒状に湾曲させられており、
その湾曲状態で露光処理が為される。すなわち、露光処
理は、スクリーン26をスクリーン印刷処理時と同様な
形状に湾曲させた状態で実施される。したがって、版枠
24に存在する歪みの影響を排除する目的でスクリーン
26を前記図1乃至図3に示されるように湾曲させるこ
とは、印刷パターンPを形成するための露光処理時の湾
曲形状を再現することになるため、印刷時にそのように
湾曲させることに起因する寸法変化が予め補償され、絶
対的な寸法精度が高められることになる。したがって、
印刷時に版枠24の歪みの影響が排除されることと相俟
ってパターン精度が一層向上する。しかも、スクリーン
26のパターン精度が露光時と印刷時とで一致させられ
ているため、印刷条件の管理が容易になるという利点も
ある。
【0041】なお、図においては、押圧面116および
受け面118の円筒面形状に倣ってスクリーン26が湾
曲させられることにより、その中央部と周縁部とで大き
な高低差が生じているように描かれているが、この高低
差eは3(mm) 程度の極めて小さい値であるため、実際に
はスクリーン26とマスク110とは密着状態にある。
また、版枠24、押圧部材112、および受け部材11
4の支持構造は、図1、図2等に示される場合と略同様
であり、それらは省略した。なお、上記の説明において
は、押圧部材48等を用いてスクリーン印刷を施す場合
を前提として露光条件を設定したが、例えば、図6に示
されるように印刷時に版枠24を挟持する場合には、露
光処理時においてもそのようにする必要がある。
【0042】以上、本発明の一実施例を図面を参照して
詳細に説明したが、本発明は更に別の態様でも実施でき
る。
【0043】例えば、実施例においては、本発明がPD
P用の大型基板を作製するためのスクリーン印刷法に適
用された場合について説明したが、大型基板に精細度の
高いスクリーン印刷を施すものであれば、多数個取りさ
れるVFDの陽極基板や種々の厚膜回路基板等にも本発
明は同様に適用される。
【0044】また、実施例においては、押圧面50、受
け面52等の形状が曲率半径が1 〜2(m)程度の円筒乃至
略円筒面に構成されていたが、その大きさは印刷条件等
に応じて適宜変更できる。また、曲率が長手方向におい
て変化するような湾曲面でそれらを構成することもでき
る。例えば、スキージ方向の前後で曲率を変化させても
よく、或いはスキージ方向におけるパターンPの両端部
と中央部とで曲率を変化させることもできる。一般に、
曲率が大きいほどスクリーン印刷時の版離れ性が高めら
れるため、これらの形状や曲率半径等は、要求されるパ
ターン精度と版離れ性等との兼ね合いで決定すればよ
い。
【0045】また、実施例においては、押圧部材48お
よび受け部材46がウレタン等で構成されていたが、塩
化ビニルやポリウレタン等で構成することもできる。
【0046】また、図6に示される実施例においては、
押圧部材94および受け部材98で挟持することによっ
て版枠24を湾曲させていたが、例えば、湾曲させよう
とする一対の対向辺とは異なる他の一対の対向辺を掴ん
で版枠24に曲げ応力を加える等の方法で、その版枠2
4を湾曲させ延いてはスクリーン26を湾曲させてもよ
い。
【0047】その他、一々例示はしないが、本発明は、
その趣旨を逸脱しない範囲で種々変更を加えた態様で実
施し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のスクリーン印刷方法が適用
される印刷装置の要部構成を説明する図である。
【図2】図1の印刷装置の要部断面構造を説明する図で
ある。
【図3】(a) 〜(c) は、図1の印刷装置を用いてスクリ
ーン印刷を施す際のスクリーンの断面状態を説明する図
である。
【図4】本発明の一実施例のスクリーン印刷方法を説明
する工程図である。
【図5】本発明の他の実施例の印刷方法に用いられる押
圧部材および受け部材を説明する図である。
【図6】本発明の他の実施例の印刷方法を説明する図で
ある。
【図7】(a) 、(b) は、本発明のスクリーン印刷方法の
効果を高め得る露光方法を説明する図である。
【符号の説明】
10:スクリーン印刷装置 14:スクリーン製版 20:上下テーブル(印刷台) 22:スクリーン保持装置 24:版枠 26:スクリーン 28:スキージ 46:受け部材 48:押圧部材 50:押圧面 52:受け面 82:上面(被印刷面)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C035 AA06 FA27 FB23 FC09 FD01 FD05 FD17 FD43 FE01 FF26 2H113 AA01 BA10 BA14 BB07 BB22 CA17 DA04 5E343 BB72 DD03 FF03 GG08

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内周側に所定の印刷パターンを備えたス
    クリーンが矩形の版枠に張設されたスクリーン製版を、
    スクリーン印刷装置の印刷台上に載置された被印刷体の
    被印刷面から所定距離隔てて配置し、そのスクリーン上
    に厚膜印刷ペーストを載置してそのスクリーン上でスキ
    ージを一方向に摺動することにより、その被印刷面にそ
    の印刷パターンで塗布するスクリーン印刷方法であっ
    て、 前記版枠の一対の対向辺を押圧して相互に同様な凸形状
    となるように前記被印刷面側に湾曲させた状態で前記ス
    クリーン製版を前記スクリーン印刷装置に固定し、前記
    スキージをそれら一対の対向辺の長手方向に沿って摺動
    することにより、その被印刷面に前記厚膜印刷ペースト
    を塗布することを特徴とするスクリーン印刷方法。
  2. 【請求項2】 内周側に所定の印刷パターンを備えたス
    クリーンが矩形の版枠に張設されたスクリーン製版を、
    スクリーン印刷装置の印刷台上に載置された被印刷体の
    被印刷面から所定距離隔てて配置し、そのスクリーン上
    に厚膜印刷ペーストを載置してそのスクリーン上でスキ
    ージを一方向に摺動することにより、その被印刷面にそ
    の印刷パターンで塗布するスクリーン印刷方法であっ
    て、 前記版枠の一対の対向辺に沿って伸びる長手状を成して
    前記スクリーン印刷装置に備えられた相互に同様な形状
    を有する一対の保持治具によって前記スクリーンの周縁
    部をその両面から挟んでその版枠よりも前記被印刷面側
    に突き出した状態で保持し、前記スキージをそれら一対
    の対向辺の長手方向に沿って摺動することにより、その
    被印刷面に前記厚膜印刷ペーストを塗布することを特徴
    とするスクリーン印刷方法。
  3. 【請求項3】 前記保持治具は、前記スクリーンの上側
    に位置してその長手方向における中央側ほど突き出した
    凸形状の押圧面を前記被印刷面側に有する押圧部材と、
    前記スクリーン印刷装置に固定されてその凸形状を略反
    転した凹形状の受け面をそのスクリーンを挟んでその押
    圧面に対向する位置に備えた受け部材とから成り、前記
    スクリーンを前記スキージの摺動方向における中央側ほ
    ど前記被印刷面に接近するように凸に湾曲させるもので
    ある請求項2のスクリーン印刷方法。
  4. 【請求項4】 前記スクリーン製版は、前記スクリーン
    に塗着された感光性樹脂を所定パターンで露光処理する
    ことによってパターン形成したものであり、その露光処
    理は、前記スキージの摺動時と同様にして前記版枠を押
    圧して湾曲させまたは前記スクリーンを挟んで保持した
    状態で行うものである請求項1乃至3の何れかのスクリ
    ーン印刷方法。
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