JP2000318117A - グラビア輪転機の版胴自動交換装置 - Google Patents

グラビア輪転機の版胴自動交換装置

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JP2000318117A
JP2000318117A JP11130122A JP13012299A JP2000318117A JP 2000318117 A JP2000318117 A JP 2000318117A JP 11130122 A JP11130122 A JP 11130122A JP 13012299 A JP13012299 A JP 13012299A JP 2000318117 A JP2000318117 A JP 2000318117A
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plate cylinder
arm
cylinder
receiver
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JP11130122A
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Makoto Ujiie
真 氏家
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Hitachi Via Mechanics Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 制御の簡素化、製造コストの低減および動作
の全自動化を図り、動作の確実性を向上させ、さらに、
故障時の原因究明を容易にしたグラビア輪転機の版胴自
動交換装置を提供する。 【解決手段】 版胴4が印刷ユニット1の左右のフレー
ム間に取り外し可能に支持され、インキパンを昇降させ
得るグラビア輪転機の版胴自動交換装置において、上の
支持台20に旧版受具22が収容され、下の支持台21
に新版胴8と新版受具23が収容された版胴カセット3
を左右のフレーム外に配し、ユニット1とカセット3の
間で版受具と版胴を受け渡す版胴受け渡しユニット2
を、カセット3に並ぶ位置とユニット1に並ぶ位置の間
で移動可能に設け、ユニット2にこれを水平移動させる
油圧シリンダ37と、版受具が乗るアーム17を支持す
るテーブル41を上下させる油圧シリンダ42と、アー
ム上で版受具を上下させる油圧シリンダ43と、アーム
を水平移動させる油圧シリンダ44とを設け、カセット
3に、各支持台とアームの間で版受具を水平移動させる
油圧シリンダ28,29を設けたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、グラビア輪転機に
関し、特に印刷を終了した旧版胴を次の印刷に使用する
新版胴に自動的に交換可能なグラビア輪転機の版胴自動
交換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のグラビア輪転機の版胴自
動交換装置として、例えば、特開平9−239949号
公報に開示されたものがある。図8はこの版胴自動交換
装置を示す概略図で、図8(a),(b)は同装置を示
す平面図、図8(c)〜(f)は、同装置の動作を説明
するための説明図である。この装置は、同図(a),
(b)に示すように、左右のフレーム71,71間に取
り外し可能にかつ駆動源と連結されて回転可能に支持さ
れる版胴72と、版胴72の下方に配置されるインキパ
ン73と、ファニッシャローラ(図示略)とが設けられ
た印刷ユニット74と、2段型の版胴運搬台車75とを
備えている。版胴運搬台車75にあっては、図8
(b)、(c)に示すように、上段のコンベアローラ7
6上に新版受具77および次の印刷に使用する新版胴7
8が収容され、下段のコンベアローラ79上に旧版受具
80が収容されている。版胴運搬台車75の下端には、
不図示のモータ等で駆動される4個の車輪81が取り付
けられている。これらの車輪81が床面上に設けた2本
のレール82上を転動することにより、版胴運搬台車7
5が、左右のフレーム71,71の駆動側フレーム(図
8(a)で下側のフレーム)より外側に退避した同図
(a)に示す第1位置と、同図(b)に示すように印刷
ユニット74の横に並ぶ第2位置との間で水平移動可能
になっている。
【0003】また、印刷ユニット74にあっては、イン
キパン73を上下させるインキパン受けリフタ83と、
インキパン退避用のコンベアローラ84とが設けられて
いる。リフタ83は油圧等で駆動されて昇降可能であ
り、その上面にコンベアローラが設けられている。な
お、各コンベアローラは、不図示のモータ等により駆動
されて正逆転可能すなわち時計方向又は反時計方向に回
転可能になっている。
【0004】次に、上記従来の装置による版胴の自動交
換動作を説明する。まず、版胴72による印刷終了後、
版胴運搬台車75の車輪81を駆動して版胴運搬台車7
5を図8(a)に示す第1位置から同図(b)に示す第
2位置へ移動させる。次に、リフタ83を図8(c)に
示す上昇位置から下降させ、リフタ83上のコンベアロ
ーラが版胴運搬台車75の下段のコンベアローラ79お
よびインキパン退避用のコンベアローラ84と一致する
下降位置でリフタ83を停止させる。この後、不図示の
ローラ駆動用モータによりリフタ83上のコンベアロー
ラおよびコンベアローラ84を反時計方向に回転させ、
インキパン73をコンベアローラ84上に退避させる
(図8(d)参照)。ここで、インキパン73に接続さ
れたインキ供給ホース(図示略)を外してインキパン7
3内のインキを抜く。次に、下段のコンベアローラ79
とリフタ83上のコンベアローラを反時計方向に回転さ
せ、コンベアローラ79上にある旧版受具80をリフタ
83のコンベアローラ上に移動させる。この後、リフタ
83を下降位置から旧版受具80の支持面が版胴72の
下面と接触する位置まで上昇させる(図8(e)参
照)。次に、版胴支持装置のエアシリンダ(図示略)を
作動させることにより、版胴72の軸芯に設けた円錐穴
から円錐体を外す。これによって、フレーム71,71
間での版胴72の支持が解除され、版胴72が旧版受具
80上に乗る。
【0005】この後、リフタ83を下降させ、リフタ8
3のコンベアローラが下段のコンベアローラ79と一致
する下降位置でリフタ83を停止させる。ここで、リフ
タ83のコンベアローラと下段のコンベアローラ79を
時計方向に回転させ、旧版受具80およびこの上に乗っ
た版胴72を下段のコンベアローラ79上に収容する。
次に、リフタ83を上昇させ、リフタ83のコンベアロ
ーラが上段のコンベアローラ76と一致する位置でリフ
タ83を停止させる。ここで、上段のコンベアローラ7
6およびリフタ83のコンベアローラを反時計方向に回
転させ、コンベアローラ76上にある新版受具77とこ
の上に乗った新版胴78をリフタ83のコンベアローラ
上に移動させる。次に、リフタ83を上昇させ、新版胴
78の軸芯に設けた円錐穴の中心が前記版胴支持装置の
円錐体の中心と一致する位置でリフタ83を停止させ
る。ここで、版胴支持装置のエアシリンダを作動させて
円錐体を新版胴78の円錐穴に嵌合させる。これによっ
て、新版胴78が左右のフレーム71.71間に支持さ
れ、駆動源と連結されて回転可能になる(図8(f)参
照)。
【0006】次に、リフタ83を下降させ、そのコンベ
アローラが上段のコンベアローラ76と一致する位置で
リフタ83を停止させる。この後、リフタ83のコンベ
アローラと上段のコンベアローラ76を時計方向に回転
させ、新版受具77を上段のコンベアローラ76上に収
容する。次に、リフタ83を下降させ、そのコンベアロ
ーラが下段のコンベアローラ79と一致する位置でリフ
タ83を停止させる。この後、コンベアローラ84とリ
フタ83のコンベアローラを時計方向に回転させ、イン
キパン73をコンベアローラ84上からリフタ83のコ
ンベアローラ上に移動させる。次に、リフタ83を上昇
させ、インキパン73が新版胴78の下方の所定位置に
達したところでリフタ83を停止させる。そして、新版
受具77が上段のコンベアローラ76上に収容され、旧
版受具80および旧版胴72が下段のコンベアローラ7
9上に収容された版胴運搬台車75を図8(b)に示す
第2位置から同図(a)に示す第1位置へ移動させて版
胴の交換動作が完了し、新版胴78を用いた印刷が可能
な状態となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術では、下記の問題点がある。 (1)版胴交換時に、版受具77,80や版胴72,7
8を上下させるのに、インキパン73用のリフタ83を
使用している。そのため、版胴交換動作の初期段階でイ
ンキパン73を下降させた後、インキパン73をリフタ
83の運動軌跡外へ退避させる必要があり、その分だけ
制御すべき動作が増え、制御が複雑になってしまう。ま
た、インキパン退避機構(コンベアローラ84)を設け
る必要があり、その分だけ製造コストが増大してしま
う。さらに、インキパン73を退避させた後、リフタ8
3を使用するので、インキ供給ホースをインキパン73
から必ず外してインキパン73からインキを抜く必要が
ある。これに伴い、新版胴78による次の印刷を開始す
る前に、外したインキ供給ホースをインキパン73に再
び接続して所定量のインキをインキパン73内に充填す
る必要がある。このような作業は人手を要するので、版
胴の交換を全自動で行うことができない。 (2)一連の版胴交換動作の中でリフタ83を複数の位
置(下記の4つの位置)間で上下させ、各位置で精度よ
く停止させるために、リフタ83が各位置に達したこと
を検出するためのセンサをリフタ83に設ける必要があ
る。このセンサが印刷中にインキで汚れたりすると、版
胴交換時にセンサが動作不能となり、その交換動作が確
実になされなくなる虞がある。 (3)コンベアローラ76.79やリフタ83上のコン
ベアローラを正逆転させることにより、版受具77,8
0をコンベアローラ76又は79とリフタ83上のコン
ベアローラとの間で移動させるので、版受具77,80
の底面が経年変化等により各コンベアローラの外周面と
均一に接触しなくなると、版受具77,80の移動が円
滑に或いは確実になされず、これによっても版胴交換動
作が確実になされなくなる虞がある。 (4)リフタ83を、その上のコンベアローラがコンベ
アローラ76.79とそれぞれ一致する2つの位置、旧
版受具80の支持面を版胴72の下面に接触させる第1
の上昇位置、および版胴72と径の異なる新版胴78の
円錐穴の中心を円錐体の中心と一致させる第2の上昇位
置の4つの位置の間で上下させ、各位置でリフタ83を
精度よく停止させ、さらには、リフタ83の各位置での
停止に連動して各コンベアローラを時計方向又は反時計
方向に回転させる等の複雑な制御が必要で、これに伴い
電気信号が多くなり、動作中にリフタ83が停止する等
の故障時にその原因を究明するのが困難になる虞があ
る。
【0008】本発明は、このような従来の問題点に着目
してなされたもので、その課題は制御の簡素化、製造コ
ストの低減および動作の全自動化を図り、動作の確実性
を向上させ、さらに、故障時の原因究明を容易にしたグ
ラビア輪転機の版胴自動交換装置を提供することであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に係る発明は、版胴が印刷ユニットの左右
のフレーム間に取り外し可能に支持されていると共に、
印刷ユニット内でインキパンを昇降させ得るグラビア輪
転機の版胴自動交換装置において、上下2段の支持台を
有し、一方の支持台上に印刷を終了した旧版胴を受ける
旧版受具が収容され、他方の支持台上に次の印刷に使用
する新版胴および新版胴を受ける新版受具が収容された
版胴カセットを、左右のフレームの駆動側フレームより
外側に配置し、印刷ユニットと版胴カセットの間で新旧
の版受具および版胴を受け渡す版胴受け渡しユニット
を、駆動側フレームより外側にあって版胴カセットの横
に並ぶ第1位置と、印刷ユニットの横に並ぶ第2位置と
の間で水平移動可能に設け、版胴受け渡しユニットに、
該ユニットを第1位置と第2位置の間で水平移動させる
ユニット水平移動手段と、版受具が載置される水平移動
可能なアームと、該アームを支持するテーブルを上下さ
せるテーブル昇降手段と、アームと共に移動可能でアー
ムに乗った版受具を上下させる版受具昇降手段と、アー
ムを、該アームに乗った版受具が印刷ユニット内の版胴
の真下に位置する突出位置と、その版受具が印刷ユニッ
ト内から退避する退避位置との間で水平移動させるアー
ム水平移動手段とを設け、さらに、版胴カセットに、各
支持台とアームとの間で版受具を水平移動させる2組の
版受具水平移動手段を設けたことを特徴とする。
【0010】かかる構成によれば、(1)版胴交換時に
版受具や版胴を上下させるのに、インキパン用の昇降装
置を使用していない。そのため、版胴交換動作の初期段
階でインキパンを下降させた後、インキパンを退避させ
る必要がなく、その分だけ制御すべき動作が減り、制御
が簡単になると共に、インキパン退避機構を設ける必要
がなく、その分だけ製造コストが低減される。さらに、
インキパンを下降させてから版胴交換動作が完了するま
での間、インキパン用の昇降装置は使用しないので、イ
ンキ供給ホースをインキパンから外してインキパンから
インキを抜く必要がない。これによって、人手を要する
作業が不要になり、版胴の交換を全自動で行える。
(2)版胴交換動作を行うためのセンサをインキパン用
の昇降装置に設ける必要がないので、上記従来技術のよ
うに印刷中にセンサがインキで汚れて動作不能となる事
態が回避され、版胴交換動作が確実になされる。(3)
各支持台とアームとの間での版胴や版受具の移動を、各
支持台に設けた版受具水平移動手段により行う構成であ
り、上記従来技術のようにコンベアローラを用いていな
い。そのため、版受具の移動が、該版受具の経年変化に
よる影響を受けず、常に円滑にかつ確実になされる。
(4)版受具を上下させるために、アームが乗ったテー
ブルを2位置間で上下させるテーブル昇降手段と、アー
ムに乗った版受具を2位置間で上下させる版受具昇降手
段とを設けているので、上記従来技術のようにインキパ
ン用の昇降装置を4つの位置の間で上下させ、各位置で
精度よく停止させるような複雑な制御が不要となり、こ
れによって制御に必要な電気信号が少なくなり、故障時
にその原因を究明するのが容易になる。
【0011】また、請求項2に係る発明は、版胴受け渡
しユニットのアームに、該アームに載置される版受具を
固定する固定手段が設けられていることを特徴とする。
かかる構成によれば、版受具をアームに固定した状態
で、版胴受け渡しユニットを2位置間で水平移動させた
り、アームを突出位置と退避位置の間で水平移動させた
りすることができる。したがって、これらの水平移動時
に版受具がアーム上でガタつかず、版受具や版胴の移動
が常に安全になされる。
【0012】また、請求項3に係る発明は、版胴カセッ
トの各支持台に設けた版受具水平移動手段は、油圧又は
空圧により直線運動を行い、先端で版受具の端面を押圧
するピストンロッドを有する油圧又は空圧シリンダであ
り、そして、各版受具に、固定手段による各版受具の固
定時にはピストンロッド先端の係止を解除すると共に、
固定手段による各版受具の固定解除に連動してピストン
ロッド先端を係止する係止手段が設けられていることを
特徴とする。かかる構成によれば、各支持台上にある版
受具をアーム上に移動させる際には、各支持台に設けた
油圧シリンダのピストンロッドを繰り出しその先端で版
受具の端面を押圧させ、これとは逆に、アーム上にある
版受具を支持台上に移動させる際には、固定手段による
版受具の固定を解除すると、この解除に連動して係止機
構がピストンロッドの先端を係止するので、各支持台と
アームとの間での版受具の移動が確実になされる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係るグラビ
ア輪転機の版胴自動交換装置の実施の形態の一例を概略
的に示す平面図、図2は一部を断面で示した図1の側面
図、図3は図2の一部をなす版胴受け渡しユニットと版
胴カセットを拡大して示した動作説明図、図4は図2の
一部をなす印刷ユニットと版胴受け渡しユニットを拡大
して示した動作説明図、図5は版胴受け渡しユニットの
側面図、図6は版受具の係止機構を示す図で、一部を断
面で示した平面図、図7は図6の側面図である。本例に
係るグラビア輪転機の版胴自動交換装置は、印刷を終了
した旧版胴を次の印刷に使用する新版胴に自動的に交換
可能なもので、印刷ユニット1と、版胴受け渡しユニッ
ト2と、版胴カセット3とを備えている。
【0014】印刷ユニット1には、図1および図2に示
すように、版胴4が取り外し可能に支持される左右のフ
レーム5a,5bと、版胴4の下方に配置されるインキ
パン6と、インキパン6内のインキを版胴4の外周面に
転移させるファニッシャローラ7(図1では図示を省略
してある)が設けられている。版胴4の軸芯には円錐穴
が設けられており、この円錐穴の中心を公知である版胴
支持装置の円錐体(図示略)の中心に一致させた状態
で、この円錐体をエアシリンダ等により版胴4の円錐穴
に嵌合させることにより、版胴4がフレーム5a,5b
間に取り外し可能にかつ駆動源と連結されて回転可能に
支持されるようになっている。なお、版胴4による印刷
終了後、次の印刷に使用する新版胴8にも版胴4と同様
の円錐穴が設けられており、新版胴8は、版胴4を取り
外した後に版胴4と同様の方法でフレーム5a,5b間
に支持される。
【0015】また、印刷ユニット1には、インキパン6
を支持するインキパン架台9を上下させてインキパン6
を図2に示す上昇位置と、図4に示す下降位置との間で
上下させるインキパン昇降機構10が設けられている。
この昇降機構10は、フレーム5a,5bの駆動側フレ
ーム(図1で上側のフレーム5a)にそれぞれ回動可能
に支持されたレバー11,12とインキパン架台9の下
面に固定されて上下動可能なロッド13とを有し、両レ
バー11,12を図2の位置で支点を中心に時計方向に
回動させると、インキパン6が上昇位置から下降するよ
うになっている。また、ファニッシャローラ7は駆動側
フレーム5aに回動可能に支持されたレバー14の先端
に回転可能に支持されており、レバー14を図2の位置
で支点を中心に時計方向に回動させると、ファニッシャ
ローラ7が図2に示す上昇位置から図4に示す下降位置
へ下降するようになっている。
【0016】さらに、印刷ユニット1の各フレーム5
a,5bの内面には、水平方向に互いに平行に延びるア
ーム受けレール16,16が各々の長手方向の一側面を
固定して設けられている(図1参照)。両アーム受けレ
ール16は、版胴受け渡しユニット2を印刷ユニット1
の横に並べた状態で、図4に示す上昇位置に位置させた
アーム17を印刷ユニット1内へ水平移動させる際に、
このアーム17の左右の車輪18を支持するためのもの
である。そのため、両アーム受けレール16は、その上
面が前記上昇位置にあるアーム17の各車輪18の下面
と一致するような高さ位置に設けられている。そして、
その高さ位置は図2に示す上昇位置にあるインキパン架
台9より下方の位置であるので、インキパン6およびフ
ァニッシャローラ7を上昇位置から下降させる際に、該
両部材6,7が両アーム受けレール16と干渉せずに両
アーム受けレール16の間を通って下降するように、両
アーム受けレール16はインキパン6の両端より外側に
ある。
【0017】版胴カセット3は、図1に示すように、床
面19上にあって、印刷ユニット1の駆動側フレーム5
aより外側でかつ印刷ユニット1との間に版胴交換ユニ
ット2を配置できるスペースを確保できるような位置に
配置されている。この版胴カセット3は、図2および図
3に示すように、上下2段の支持台20,21を有し、
上段の支持台20上に印刷を終了した旧版胴(本例では
版胴4)を受ける旧版受具22が収容され、下段の支持
台21上に次の印刷に使用する新版胴8および新版胴8
を受ける新版受具23が収容されている。なお、図3
は、旧版受具22を上段の支持台20上から版胴受け渡
しユニット2のアーム17上に移動させた状態を実線で
示している。また、各支持台20,21の上面には、図
3に示すように、版受具22,23の下面両側に2個ず
つ設けた車輪24,25が転動する2本のレール26,
27が設けられている(レール26については図1参
照)。
【0018】また、図2および図3に示すように、上段
の支持台20には、該支持台20とアーム17との間で
版受具22を水平移動させる版受具用油圧シリンダ28
が、下段の支持台21には、該支持台21とアーム17
との間で版受具23を水平移動させる版受具用油圧シリ
ンダ29がそれぞれ設けられている。各油圧シリンダ2
8,29は、シリンダ30,31と、該シリンダ内に供
給される油圧により直線運動を行うピストンロッド3
2,33とからなる。また、各油圧シリンダ28,29
は、ピストンロッド32,33を図3の退避位置から繰
り出すと、各ロッドの先端に設けた先端金具32a,3
3aで版受具22,23の他端面(版胴カセット側端
面)を押して版受具22、23を支持台20,21上か
ら受け渡しユニット2のアーム17上へ移動させるよう
になっている。
【0019】版胴受け渡しユニット2は、印刷ユニット
1と版胴カセット3の間で版受具22,23およびこの
上に乗る版胴4,8を受け渡すためのもので、駆動側フ
レーム5aより外側にあって版胴カセット3の横に並ぶ
第1位置(図1に示す位置)と、印刷ユニット1の横に
並ぶ第2位置との間で水平移動可能である。具体的に
は、版胴受け渡しユニット2は、図3に示すように、印
刷ユニット1との間(例えば、同ユニット1の版胴受け
渡しユニット側端部にあるフレームとの間)に上下に並
べて設けた2組の直線案内機構34,34と、該直線案
内機構34とは反対側端部の前後に設けた2個のキャス
ター35とにより支持され、第1位置と第2位置との間
で直進可能になっている。各直線案内機構34は、レー
ル34aと該レール上をベアリングを介して摺動するブ
ロック34bとからなる。本例では、図3に示すよう
に、印刷ユニット1のフレーム側に水平方向に平行に延
びる2本のレール34a,34aのほぼ半分が固定さ
れ、版胴受け渡しユニット2の架台36側にレール34
a,34a上をそれぞれ摺動するブロック34b,34
bが設けられている。なお、レール34aを架台36側
に、ブロック34bを印刷ユニット1のフレーム側に設
けてもよい。
【0020】架台36は、図3に示すように、左右の側
板36a,36bと、該両側板を連結する水平板36c
とが一体に形成された縦断面がH形状の部材である。両
側板36a,36bのうち印刷ユニット1側の側板36
aの下端部近傍の外面に2つのブロック34b,34b
が設けられていると共に、他方の側板36bの前端部外
面および後端部外面にそれぞれキャスター35が取り付
けられている(図3,図5参照)。
【0021】水平板36c中央部の下面側には、版胴受
け渡しユニット2を第1位置と第2位置の間で水平移動
させるユニット用油圧シリンダ37が設けられている
(図3,図5参照)。この油圧シリンダ37は、シリン
ダ38と、該シリンダ38内に供給される油圧により直
線運動を行うピストンロッド39とからなる。シリンダ
38は、駆動フレーム5aより外側にあり、版胴受け渡
しユニット2の移動方向に延びる姿勢で両端を取付金具
40によって床面19に固定されている(図1,図5参
照)。一方、ピストンロッド39の先端は架台36の一
部に固定されている。これによって、ユニット用油圧シ
リンダ37は、ピストンロッド39を図5の実線で示す
ように繰り出すと、版胴受け渡しユニット2が図1に示
す第1位置から印刷ユニット1の横に並ぶ第2位置へ水
平移動すると共に、ピストンロッド39を繰り出し位置
から退避させると、同ユニット2が図5の鎖線で示す第
1位置へ戻るようになっている。
【0022】さらに、版胴受け渡しユニットには、図3
〜図5に示すように、版受具22,23が載置される水
平移動可能なアーム17と、アーム17を支持するテー
ブル41を上下させるテーブル用油圧シリンダ42と、
アーム17と共に移動可能でアーム17に乗った版受具
22,23を上下させる版受具用油圧シリンダ43と、
アーム17を水平移動させる左右のアーム用油圧シリン
ダ44,44と、アーム17に載置される版受具22,
23を固定する左右の固定手段45,45とが設けられ
ている。
【0023】テーブル41は、図1に示すように長方形
の支持面(上面)を有し、テーブル41の両側に、側板
36a、36bの外面にそれぞれ摺接する左右のガイド
板46,46が固定されている。また、水平板36cと
テーブル41の下面との間に、テーブル用油圧シリンダ
42が配置され、その両側にはガイド軸47′とガイド
軸受42′が設置してある(図5参照)。テーブル用油
圧シリンダ42は、シリンダ内に供給される油圧により
直線運動をするピストンロッド47を有しており、油圧
シリンダ42のピストンロッド47を直線運動させる
と、左右のガイド板46が側板36a、36bおよびガ
イド軸47′によりガイドされてテーブル41が上下す
るようになっている。
【0024】アーム17は、図3に示すように、版受具
22,23を支持する水平な支持盤部17aと、該支持
盤部17aの印刷ユニット側端部で上下に延びる側板部
17bとを有し、支持盤部17aの下面両側に車輪18
が2個ずつ設けられている。これによって、アーム17
がテーブル41の支持面上を図1および図3の左右方向
に移動できるようになっている。また、アーム17は、
側板部17bで版受具22,23の一端面(印刷ユニッ
ト側端面)を係止するようになっていると共に、側板部
17bの下端側は左右のアーム用油圧シリンダ44,4
4のピストンロッド48の先端に連結されている。これ
によって、各ピストンロッド48を繰り出すと、アーム
17を、該アーム17に乗った版受具22,23が印刷
ユニット1内の版胴4の真下に位置する突出位置(図4
の実線で示す位置)に位置させると共に、各ピストンロ
ッド48を退避させると、版受具22,23が印刷ユニ
ット1内から退避する退避位置(同図の鎖線で示す位
置)に位置させるようになっている。
【0025】また、アーム17の上面には、車輪24,
25がそれぞれ転動する左右のレール49,49が設け
られている(図1,図3参照)。両レール49,49
は、支持台20、21上にそれぞれ設けたレール26,
27の延長線上にある。これによって、版胴受け渡しユ
ニット2を印刷ユニット1の横に並べると共にアーム1
7をそのレール49の上面がレール26の上面と一致す
る上昇位置に位置させた状態で、車輪24がレール49
およびレール26上を転動するようになっている。ま
た、版胴受け渡しユニット2を印刷ユニット1の横に並
べると共にアーム17をレール49の上面がレール27
と一致する下降位置に位置させた状態で、車輪25がレ
ール49およびレール27上を転動するようになってい
る。
【0026】左右の固定手段45は、アーム17上に乗
った版受具22,23の他端面(版胴カセット側端面)
に当接して版受具22,23を印刷ユニット1側へ押圧
する固定位置と、その他端面から離れる固定解除位置と
の間で回動可能なストッパ50と、該ストッパ50を両
位置間で回動させるトルクモータ51とからそれぞれ構
成されている。ストッパ50を固定解除位置から固定位
置へ回動させて版受具22,23の他端面に当接させる
と、版受具22,23が側板部17b側へ押圧され、図
3に示すように側板部17bとストッパ50との間に所
定のトルクで挟持されてアーム17上に固定されるよう
になっている。
【0027】また、版受具用油圧シリンダ43は、シリ
ンダ内に供給される油圧により直線運動を行うピストン
ロッド52を有していると共に、ピストンロッド52の
上端に版受具22,23の下面を支持する長方形の支持
板53が固定されている(図4,図5参照)。この版受
具用油圧シリンダ43はアーム17に固定されており、
同油圧シリンダ43全体がアーム17と一緒に移動する
ようになっている。そして、アーム17が図4の実線で
示す突出位置にある状態で、版受具用油圧シリンダ43
のピストンロッド52を図3に示す退避位置から所定量
上方へ繰り出すと、同シリンダ43の支持板53で版受
具22,23(図4では版受具22)を押して上昇さ
せ、その支持面を版胴4の下面に当接させることができ
る。
【0028】そして、各版受具22,23の他端面側に
は、アーム17上にある版受具22,23を支持台2
0,21上に移動させる際に、版受具用油圧シリンダ2
8,29の各ピストンロッド32,33の先端金具32
a,33aを係止して各版受具22,23と各ピストン
ロッド32,33とを連結する係止機構54が設けられ
ている。各版受具22,23の係止機構54は同一の構
成であるので、ここでは、版受具22の係止機構54を
説明して版受具23の係止機構54の説明を省略する。
図6は係止機構54を示す平面図、図7は同手段を示す
側面図であり、両図において版受具22を断面で示して
ある。係止機構54は、版受具22の固定時、すなわ
ち、図7の鎖線で示すように各ストッパ50で版受具2
2の他端面を押圧している時には、ピストンロッド32
の先端金具32aの係止を解除すると共に、左右の固定
手段45による版受具22の固定解除に連動して、すな
わち、各ストッパ50が同図の鎖線で示す固定位置から
同図の実線で示す固定解除位置側へ回動するのに連動し
て、先端金具32aを係止するようになっている。これ
によって、両固定手段45による版受具22の固定を解
除した状態で、ピストンロッド32を退避させると、先
端金具32aと係止機構54を介して連結された版受具
22がピストンロッド32と一緒に移動して上段の支持
台20上に移動するようになっている。
【0029】係止機構54の具体的な構成は次の通りで
ある。版受具22の他端面側には、ピストンロッド32
の先端金具32aを係止する一対のフック55が、各フ
ック55の係止部を版受具22の他端面から外部に突出
させて設けてある。各フック55の基端部は版受具22
内部にあって、左右の軸受部56に両側を回動可能に支
持されたピン57にそれぞれ固定されている。ピン57
の中央部にはレバー58の一端が連結され、該レバー5
8を介して各フック55にピン57を中心とする時計方
向の回転力が付与され、これによって、各フック55は
先端金具32aを係止する方向に常時付勢されている。
レバー58の他端側は、ばね59により上方へ付勢され
ている。すなわち、版受具22の内部底面にブロック6
0が固定され、このブロック60にばねロッド61の下
端部が回動可能に支持されている。ばねロッド61の上
端部に設けた抜け止めピン62でレバー58の上方への
抜けを防止してあり、ばねロッド61の下端部側に設け
たばね受け63とレバー58の他端との間にばね59を
介装してある。そして、各フック55の先端側外面に、
カムフォロワ64が設けられており、各ストッパ50を
図7の実線で示す固定解除位置から同図の鎖線で示す固
定位置へ回動させると、各フック55のカムフォロワ6
4が対応する各ストッパ50の円弧部50aで押し上げ
られ、これによって、各フック55による先端金具32
aの係止が解除されると共に、各ストッパ50を固定位
置から固定解除位置へ回動させると、各ストッパ50の
円弧部50aが対応する各カムフォロワ64から離れる
ため、各フック55が図7の鎖線で示す係止解除位置か
ら同図の実線で示す係止位置へばね59の付勢力で回動
し、両フック55が先端金具32aを係止するようにな
っている。
【0030】このような構成を有する本例の版胴自動交
換装置による版胴の交換動作は以下の手順でなされる。
いま、図1および図2に示す版胴4による印刷を終了し
たところであり、この版胴4を次の印刷に使用する新版
胴8と交換する動作を開始する際には、版胴受け渡しユ
ニット2を図1に示す第1位置に位置させ、印刷ユニッ
ト1の駆動フレーム5aの外側にある版胴カセット3の
横に並べておく。この状態で印刷ユニット1内のレバー
11,12を図2で時計方向に回動させ、インキパン6
を同図で示す昇降位置から図4に示す下降位置へ下降さ
せると共に、レバー14を図2で時計方向に回動させ、
ファニッシャローラ7も図2で示す昇降位置から図4に
示す下降位置へ下降させる。
【0031】この後、ピストンロッド47を上方へ繰り
出すことにより、レール49の上面がレール26の上面
と一致する上昇位置(図3に示す位置)まで上昇させ
る。次に、上段の支持台20側に設けたピストンロッド
32を図3で示す退避位置から繰り出すことにより、支
持台20上に収容された旧版受具22を同図の左方へ押
す。これによって、車輪24がレール26上を転動しな
がら同受具22が支持台20上からアーム17上に移
る。そして、旧版受具22は、その一端面が側板部17
bに当接して停止する。
【0032】この状態で、左右のトルクモータ51を駆
動して左右のストッパ50を図7の実線で示す固定解除
位置から同図の鎖線で示す固定位置へ回動させる。これ
によって、各ストッパ50が旧版受具22の他端面に当
接して旧版受具22を側板部17b側へ押圧し、所定の
トルクでアーム17上に固定する。このとき、旧版受具
22に設けた一対のフック55の各カムフォロワ64が
対応する各ストッパ50の円弧部50aで押し上げら
れ、各フック55による先端金具32aの係止は解除さ
れている。そこで、ピストンロッド32を元の位置に戻
す。
【0033】このように旧版受具22をアーム17上の
所定位置に固定した状態で、ピストンロッド39を退避
位置から繰り出すことにより、版胴受け渡しユニット2
を図1および図5の鎖線で示す第1位置から図5の実線
で示す第2位置へ移動させて印刷ユニット1の横に並べ
る。このとき、版胴受け渡しユニット2は、印刷ユニッ
ト1との間に設けた上下2組の直線案内機構34により
案内されながら前後に設けた2個のキャスタ35が床面
19上を転動して第2位置へ直進する。版胴受け渡しユ
ニット2を印刷ユニット1の横に並べた状態で、ピスト
ンロッド48を退避位置から繰り出していく。これによ
って、車輪18がテーブル41の上面上を転動しなが
ら、印刷ユニット1に設けた左右のアーム受けレール1
6上に移る。そして、ピストンロッド48が所定量繰り
出されてアーム17が図4の実線で示す突出位置に達す
ると、アーム17に乗った旧版受具22が左右のフレー
ム5a,5b間に取り外し可能に支持されている版胴
(旧版胴)4の真下に位置する。この状態で、ピストン
ロッド52を退避位置から上方へ所定量繰り出すことに
より、旧版受具22を上昇させ、その支持面(V字状に
傾斜した支持面)を旧版胴4の下面に当接させる。この
後、旧版胴4の軸芯に設けた円錐穴に嵌合させていた円
錐体を抜き、左右のフレーム5a,5b間での旧版胴4
の支持を解除する。これによって、支持を解除された旧
版胴4が図4の実線で示すように旧版受具22上に乗
る。次に、ピストンロッド52を繰り出し位置から退避
させることにより、車輪24がアーム17上に乗る位置
まで下降させる。
【0034】この後、ピストンロッド48を退避させる
ことにより、旧版胴4および旧版受具22が乗ったアー
ム17を図4の実線で示す突出位置から同図の鎖線で示
す退避位置へ戻す。次に、ピストンロッド39を繰り出
し位置から退避させることにより、版胴受け渡しユニッ
ト2を図5の実線で示す第2位置から同図の鎖線で示す
第1位置へ戻し、アーム17上に旧版胴4および旧版受
具22が乗った版胴受け渡しユニット2を版胴カセット
3の横に並べる。そして、版受具油圧シリンダ28のピ
ストンロッド32を繰り出して旧版受具22の側面へ押
し当てる。この状態で、左右のトルクモータ51を駆動
して左右のストッパ50を図7の鎖線で示す固定位置か
ら同図の実線で示す固定解除位置へ回動させる。これに
よって、左右のストッパ50が旧版受具22の他端面か
ら離れて両ストッパ50による旧版受具22の固定が解
除されると共に、この固定解除に連動してフック55が
先端金具32aを係止する。すなわち、両ストッパ50
の固定解除位置側への回動に連動して、円弧部50aが
対応する各カムフォロワ64から離れるため、各フック
55が図7の鎖線で示す係止解除位置から同図の実線で
示す係止位置へばね59の付勢力で回動し、両フック5
5が先端金具32aを係止する。
【0035】この状態で、ピストンロッド32を退避さ
せると、先端金具32aとフック55を介して連結され
た版受具22がアーム17上から上段の支持台20上に
移動する。これによって、旧版胴4およびこれを支持す
る旧版受具22が図3の鎖線で示すように版胴カセット
3の上段の支持台20上に収容される。
【0036】次に、ピストンロッド47を上昇位置から
退避させることにより、図3の上昇位置にあるレール4
9の上面がレール27の上面と一致する位置まで下降さ
せる。この後、下段の支持台21側に設けたピストンロ
ッド33を図3で示す退避位置から繰り出すことによ
り、支持台21上に収容された新版受具23の他端面を
先端金具33aで同図の左方へ押す。これによって、新
版胴8が乗った新版受具23の車輪25がレール27上
を転動しながらアーム17上へ移る。そして、新版受具
23は、その一端面が側板部17bに当接して停止す
る。
【0037】この状態で、左右のトルクモータ51を駆
動して左右のストッパ50を図7の鎖線で示す固定位置
へ回動させ、新版胴8が乗った新版受具23をアーム1
7上に固定する。このときも、上記旧版受具22の場合
と同様に、新版受具23に設けた一対のフック55によ
る先端金具33aの係止は解除されている。そこでピス
トンロッド33を戻す。
【0038】このように新版受具23をアーム17上の
所定位置に固定した状態で、ピストンロッド39を退避
位置から繰り出すことにより、版胴受け渡しユニット2
を第1位置から第2位置へ移動させて印刷ユニット1の
横に並べる。この状態で、ピストンロッド48を退避位
置から繰り出していき、新版胴8および新版受具23が
乗ったアーム17を図4の実線で示す突出位置まで移動
させる。この位置で、新版胴8が左右のフレーム5a,
5b間での取付位置の真下、すなわち版胴支持装置の円
錐体(図示略)の真下に位置する。
【0039】この状態で、ピストンロッド52を退避位
置から上方へ所定量繰り出すことにより、新版胴8の軸
心に設けた円錐穴の中心が版胴支持装置の円錐体の中心
と一致する位置まで上昇させる。この後、円錐体を油圧
シリンダ等で駆動して新版胴8の円錐穴に嵌合させるこ
とにより、新版胴8が左右のフレーム5a,5b間で不
図示の駆動源と連結されて回転可能に支持される。この
状態で、ピストンロッド52を繰り出し位置から退避さ
せることにより、新版受具23のみが下降してその車輪
25がアーム17上に乗る。
【0040】この後、ピストンロッド48を退避させる
ことにより、アーム17を図4の実線で示す突出位置か
ら同図の鎖線で示す退避位置へ戻す。次に、ピストンロ
ッド39を繰り出し位置から退避させることにより、版
胴受け渡しユニット2を第2位置から第1位置へ戻し、
アーム17上に新版受具23が乗った版胴受け渡しユニ
ット2を版胴カセット3の横に並べる。
【0041】この状態で、左右のトルクモータ51を駆
動して版受具油圧シリンダ29のピストンロッド33を
繰り出して新版受具23の側面に押し当て、左右のスト
ッパ50を図7の実線で示す固定解除位置へ回動させ
る。これによって、左右のストッパ50が新版受具23
の他端面から離れて両ストッパ50による新版受具23
の固定が解除されると共に、この固定解除に連動してフ
ック55が先端金具33aを係止する。この状態で、版
受具用油圧シリンダ29のピストンロッド33を退避さ
せると、先端金具33aとフック55を介して連結され
た新版受具23がピストンロッド33で引かれてアーム
17上から下段の支持台21上へ移動する。これによっ
て、新版受具23が下段の支持台21上に収容される。
この新版受具23上に、新版胴8による印刷後に使用す
る次の新版胴を載せて収容しておくことができる。
【0042】そして、インキパン昇降機構10のレバー
11,12を図4で反時計方向に回動させることによ
り、インキパン6を同図で示す下降位置から図2に示す
上昇位置まで上昇させると共に、レバー14を図4で反
時計方向に回動させることにより、ファニッシャローラ
7も図4で示す下降位置から図2に示す上方位置まで上
昇させる。これによって、旧版胴4を取り外して新版胴
8を印刷位置に取り付ける版胴交換動作が完了し、新版
胴8による次の印刷が可能な状態が得られる。
【0043】このように、本例の版胴自動交換装置によ
れば、(1)版胴カセット3の上下の支持台20,21
と版胴受け渡しユニット2のアーム17との間で版受具
22,23やこの上に乗る版胴4,8を移動させる際
に、テーブル用油圧シリンダ42によりアーム17を支
持台20,21にそれぞれ一致する2位置間で上下させ
ると共に、旧版胴4の取り外し時および新版胴8の取り
付け時に版受具用油圧シリンダ43により版受具22,
23を上下させる。すなわち、版胴交換時に版受具や版
胴を上下させるのに、インキパン昇降機構10を使用し
ていない。そのため、版胴交換動作の初期段階でインキ
パン6を下降させた後、インキパン6を退避させる必要
がなく、その分だけ制御すべき動作が減り、制御が簡単
になると共に、インキパン退避機構を設ける必要がな
く、その分だけ製造コストを低減することができる。さ
らに、インキパン6を下降させてから版胴交換動作が完
了するまでの間、インキパン昇降機構10は使用しない
ので、インキ供給ホース(図示略)をインキパン6から
外してインキパン6からインキを抜く必要がない。これ
によって、人手を要する作業が不要になり、版胴の交換
を全自動で行うことができる。(2)版胴交換動作を行
うためのセンサをインキパン昇降機構10に設ける必要
がないので、上記従来技術のように印刷中にセンサがイ
ンキで汚れて動作不能となる事態が回避され、版胴交換
動作を確実に行うことができる。(3)各支持台20,
21とアーム17との間での版胴4,8や版受具22,
23の移動を、支持台20,21に設けた版受具用油圧
シリンダ28,29により行う構成であり、上記従来技
術のようにコンベアローラを用いていない。そのため、
版受具22,23の移動を、該版受具の経年変化による
影響を受けずに、常に円滑にかつ確実に行うことができ
る。(4)版受具22,23を上下させるために、アー
ム17が乗ったテーブル41を2位置間で上下させるテ
ーブル用油圧シリンダ42と、アーム17に乗った版受
具22,23を2位置間で上下させる版受具用油圧シリ
ンダ43とを設けているので、上記従来技術のようにイ
ンキパン用の昇降装置を4つの位置の間で上下させ、各
位置で精度よく停止させるような複雑な制御が不要とな
り、これによって制御に必要な電気信号が少なくなり、
故障時にその原因を究明するのが容易になる。
【0044】また、本例の版胴自動交換装置によれば、
版胴受け渡しユニット2は、印刷ユニット1との間に設
けた上下2組の直線案内機構34により案内されながら
前後に設けた2個のキャスタ35が床面19上を転動し
て第1位置と第2位置との間で直進するので、印刷中に
インキが床面19にこぼれた場合でも、インキが直線案
内機構34に付着したりせず、版胴受け渡しユニット2
の2位置間での水平移動を常に円滑に行うことができ
る。
【0045】また、本例の版胴自動交換装置によれば、
各支持台20,21の上面に2本のレール26,27が
設けられ、アーム17の上面に2本のレール49が設け
られていると共に、各版受具22,23の下面にレール
上を転動する左右の車輪24,25が設けられているの
で、各支持台20,21とアーム17との間での版受具
22,23の移動を小さい力で円滑に行うことができ
る。
【0046】また、本例の版胴自動交換装置によれば、
アーム17に、該アームに載置される版受具22,23
を固定する左右の固定手段45が設けられているので、
版受具22,23をアーム17に固定した状態で、版胴
受け渡しユニット2を2位置間で水平移動させたり、ア
ーム17を突出位置と退避位置の間で水平移動させたり
することができる。したがって、これらの水平移動時に
版受具22,23がアーム17上でガタつかず、版受具
22,23やこの上に乗った版胴4,8の移動を常に安
全に行うことができる。
【0047】さらに、本例の版胴自動交換装置によれ
ば、各支持台20,21上にある版受具22,23をア
ーム17上へ移動させる際には、各支持台に設けた油圧
シリンダ28,29のピストンロッド32,33を繰り
出し先端金具32a,33aで版受具22,23の他端
面を押圧させ、これとは逆に、アーム17上にある版受
具22,23を支持台20,21上へ移動させる際に
は、固定手段45による版受具22,23の固定を解除
すると、この解除に連動して係止機構54の左右のフッ
ク55が先端金具32a,33aを係止するので、各支
持台20,21とアーム17との間での版受具22,2
3の移動を確実に行うことができる。
【0048】なお、本例において、版胴カセット3の上
段の支持台20上に旧版受具22に代えて新版胴8およ
びこれを支持する新版受具23を収容させると共に、下
段の支持台21上に旧版受具22を収容させてもよい。
また、本例において、版受具用油圧シリンダ28,2
9、ユニット用油圧シリンダ37、テーブル用油圧シリ
ンダ42、版受具用油圧シリンダ43およびアーム用油
圧シリンダ44の各々を、シリンダ内に供給される空圧
でピストンロッドを直線運動させる空圧シリンダで構成
してもよい。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る発
明によれば、制御の簡素化、製造コストの低減および動
作の全自動化を図ることができ、動作の確実性を向上さ
せることができ、さらに、故障時の原因究明を容易にす
ることができる。
【0050】請求項2に係る発明によれば、版胴受け渡
しユニットやアームの水平移動時に版受具がアーム上で
ガタつかず、版受具や版胴の移動を常に安全に行うこと
ができる。
【0051】そして、請求項3に係る発明によれば、各
支持台とアームとの間での版受具の移動を確実に行うこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るグラビア輪転機の版胴自動交換装
置の実施の形態の一例を概略的に示す平面図。
【図2】一部を断面で示した図1の側面図。
【図3】図2の一部を拡大して示した動作説明図。
【図4】図2の一部を拡大して示した動作説明図。
【図5】図1で示す版胴受け渡しユニットの側面図。
【図6】版受具の係止機構を示す図で、一部を断面で示
した平面図。
【図7】図6の側面図。
【図8】従来のグラビア輪転機の版胴自動交換装置の構
成および動作を説明するための説明図。
【符号の説明】
1・・・・・・・・印刷ユニット 2・・・・・・・・版胴受け渡しユニット 3・・・・・・・・版胴カセット 4・・・・・・・・版胴(旧版胴) 5a・・・・・・・フレーム(駆動側フレーム) 5b・・・・・・・フレーム 6・・・・・・・・インキパン 8・・・・・・・・新版胴 17・・・・・・・アーム 20,21・・・・支持台 22・・・・・・・旧版受具 23・・・・・・・新版受具 24,25・・・・版受具の車輪 26,27・・・・支持台上のレール 28,29・・・・版受具用油圧シリンダ(版受具水平
移動手段) 34・・・・・・・直線案内機構 37・・・・・・・ユニット用油圧シリンダ(ユニット
水平移動手段) 41・・・・・・・テーブル 42・・・・・・・テーブル用油圧シリンダ(テーブル
昇降手段) 43・・・・・・・版受具用油圧シリンダ(版受具昇降
手段) 44・・・・・・・アーム用油圧シリンダ(アーム水平
移動手段) 45・・・・・・・固定手段 49・・・・・・・アーム上のレール 54・・・・・・・係止機構

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 版胴が印刷ユニットの左右のフレーム間
    に取り外し可能に支持されていると共に、印刷ユニット
    内でインキパンを昇降させ得るグラビア輪転機の版胴自
    動交換装置において、 上下2段の支持台を有し、一方の支持台上に印刷を終了
    した旧版胴を受ける旧版受具が収容され、他方の支持台
    上に次の印刷に使用する新版胴および新版胴を受ける新
    版受具が収容された版胴カセットを、前記左右のフレー
    ムの駆動側フレームより外側に配置し、 前記印刷ユニットと版胴カセットの間で前記新旧の版受
    具および版胴を受け渡す版胴受け渡しユニットを、前記
    駆動側フレームより外側にあって版胴カセットの横に並
    ぶ第1位置と、印刷ユニットの横に並ぶ第2位置との間
    で水平移動可能に設け、 前記版胴受け渡しユニットに、該ユニットを前記第1位
    置と第2位置の間で水平移動させるユニット水平移動手
    段と、版受具が載置される水平移動可能なアームと、該
    アームを支持するテーブルを上下させるテーブル昇降手
    段と、前記アームと共に移動可能でアームに乗った版受
    具を上下させる版受具昇降手段と、前記アームを、該ア
    ームに乗った版受具が前記印刷ユニット内の版胴の真下
    に位置する突出位置と、その版受具が印刷ユニット内か
    ら退避する退避位置との間で水平移動させるアーム水平
    移動手段とを設け、さらに、 前記版胴カセットに、各支持台と前記アームとの間で版
    受具を水平移動させる2組の版受具水平移動手段を設け
    たことを特徴とするグラビア輪転機の版胴自動交換装
    置。
  2. 【請求項2】 前記版胴受け渡しユニットのアームに、
    該アームに載置される版受具を固定する固定手段が設け
    られていることを特徴とする請求項1記載のグラビア輪
    転機の版胴自動交換装置。
  3. 【請求項3】 前記版胴カセットの各支持台に設けた版
    受具水平移動手段は、油圧又は空圧により直線運動を行
    い、先端で版受具の端面を押圧するピストンロッドを有
    する油圧又は空圧シリンダであり、そして、前記各版受
    具に、前記固定手段による各版受具の固定時にはピスト
    ンロッド先端の係止を解除すると共に、固定手段による
    各版受具の固定解除に連動してピストンロッド先端を係
    止する係止手段が設けられていることを特徴とする請求
    項2記載のグラビア輪転機の版胴自動交換装置。
JP11130122A 1999-05-11 1999-05-11 グラビア輪転機の版胴自動交換装置 Withdrawn JP2000318117A (ja)

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