JP2000317798A - 光学素子球面研磨装置 - Google Patents

光学素子球面研磨装置

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JP2000317798A
JP2000317798A JP11132795A JP13279599A JP2000317798A JP 2000317798 A JP2000317798 A JP 2000317798A JP 11132795 A JP11132795 A JP 11132795A JP 13279599 A JP13279599 A JP 13279599A JP 2000317798 A JP2000317798 A JP 2000317798A
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axis
spherical
optical element
center
housing
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JP11132795A
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Takuya Akahori
拓也 赤堀
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Olympus Corp
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Olympus Optical Co Ltd
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  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 剛性が高く、球心位置ズレのない球心揺動を
可能にすることによって光学素子の安定した球面研磨を
可能にし、しかもエネルギーの消費が少なく、安価に製
作できる光学素子球面研磨装置を提供する。 【解決手段】 光学素子1の表面を砥石3の球面3aで
研磨する光学素子球面研磨装置にあって、砥石3を回転
させるスピンドル13と、砥石3の球面3aの球心を通
過し、且つ砥石3の砥石軸14に対して直交するX軸1
6を揺動中心として、スピンドル13を揺動可能に保持
するハウジングA15と、上記球心4を通過し且つ水平
面に直交するZ軸12とX軸16のそれぞれの軸と直交
するY軸20を揺動中心として、ハウジングA15を揺
動可能に保持するハウジングB19と、ハウジングA1
5とハウジングB19の少なくとも一方を揺動させる揺
動体駆動手段と、を具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学素子の球面加
工時において、光学素子の球面形状を研磨する光学素子
球面研磨装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、光学素子の球面を研磨する球面研
磨装置としては、特開平7―205008号公報に記載
されている。図11は上記装置の部分断面図を示してお
り、その構成について説明する。
【0003】被加工物である光学素子61は上軸62に
保持され、不図示の加圧機構により球面63aを有する
砥石63に対し加圧される。上軸62は、その軸心線が
砥石63の球面63aの球心64を通過するように設け
られる。砥石63は揺動体65に回転自在に支承される
とともに回転モーター66により回転可能になってい
る。
【0004】揺動体65は、その下面に砥石63の球面
63aの球心64を球心とした球面部65aが形成され
ており、球面部65aを介して支承部材67に支承され
る。支承部材67には揺動体65の球面部65aと同一
曲率半径の球面である支承部材球面67aが形成されて
いる。この支承部材球面67aには、開口を揺動体65
の球面部65aに向けた空気孔68が設けられており、
この空気孔68は不図示の圧縮空気発生手段と繋がって
いる。そして、空気孔68より圧縮空気を噴出すること
により、揺動体65を支承部材球面67aから浮上させ
て球面部65aと非接触の状態で支承することを可能に
している。揺動体65の下部は揺動モーター69により
回転される揺動アーム70に係合しており、揺動体65
が支承部材67に支承されるとともに、案内されて揺動
することを可能にしている。
【0005】次に、作用を説明する。上軸62によって
砥石63に光学素子61が軸心線方向すなわち砥石63
に対して垂直に加圧され、砥石63を回転モーター66
によって回転させるとともに、揺動モーター69によっ
て揺動体65を揺動させる。揺動体65は砥石63の球
面63aの球心64を球心として球面部65aが案内面
となって揺動するから、揺動体65に支承されている砥
石63は球心64を揺動中心(支点)として円を描くよ
うに球心揺動運動を行う。
【0006】上記従来技術によれば、光学素子61は砥
石63の球面63aの球心64を通る軸線方向すなわち
砥石63に対して垂直に加圧されるため、光学素子61
の球面全面にバランス良く加圧されるとともに、球心揺
動運動によって、砥石63上の光学素子61の移動がス
ムーズに行われ、振動等を発生することなく、球心64
を球心とした高精度な球面に加工することが可能にな
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術における揺動体65の案内は、圧縮空気の圧力に
よって浮上させた非接触の空気軸受けのため、揺動体6
5は重力方向には支承されているが、上方向には支承さ
れていない。このため揺動モーター69および揺動アー
ム70の位置が、球心64に対して正確に位置決めされ
ていないと揺動時に揺動アーム70によって揺動体65
が突き上げられ、揺動体65と支承部材67の隙間71
が変動し、揺動体65の揺動時の球心が球心64からズ
レる可能性がある。このことより、光学素子61の球面
にばらつきが生じる。また、揺動体65の球面部65a
と支承部材球面部67aを傷つけないよう、常時圧縮空
気を供給し続けなければならず、エネルギーの消費が激
しい。
【0008】また、揺動体65の球面部65aおよび支
承部材球面部67aの球面は、高精度な球面が求められ
るが、構成上、その球面半径がどうしても大きくなって
しまうため、揺動体65および支承部材67の製作は難
易度が高く、高価なものになってしまう。
【0009】本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みて
なされたもので、剛性が高く、球心位置ズレのない球心
揺動を可能にすることによって光学素子の安定した球面
研磨を可能にし、しかもエネルギーの消費が少なく、安
価に製作できる光学素子球面研磨装置を提供することを
目的とし、また、光学素子の種類に応じて、多種の加工
好条件に容易に対応できる光学素子球面研磨装置を提供
することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の請求項1に係る光学素子球面研磨装置は、
光学素子の表面を砥石の球面で研磨する光学素子球面研
磨装置において、上記砥石を回転させる回転手段と、上
記砥石の球面の球心を通過し、且つ上記砥石の回転軸に
対して直交する第1の軸を揺動中心として、上記回転手
段を揺動可能に保持する第1の揺動体と、上記球心を通
過し且つ水平面に直交する第3の軸と上記第1の軸のそ
れぞれの軸と直交する第2の軸を揺動中心として、上記
第1の揺動体を揺動可能に保持する第2の揺動体と、上
記第1の揺動体と上記第2の揺動体の少なくとも一方を
揺動させる揺動体駆動手段と、を具備することを特徴と
する。
【0011】また、本発明の請求項2に係る光学素子球
面研磨装置は、光学素子を球面形状の砥石に対して水平
面に直交する方向に加圧し、砥石を回転および揺動させ
ることにより光学素子の表面を研磨する光学素子球面研
磨装置において、上記砥石を回転させる回転手段と、上
記砥石の球面の球心を通過し且つ上記砥石の回転軸に直
交する第1の軸に配置された第1の軸部材と、上記第1
の軸部材を回動可能に受ける第1の軸受けと、上記第1
の軸部材を揺動中心として、上記回転手段を揺動可能に
保持する第1の揺動体と、上記球心を通過し且つ水平面
に直交する第3の軸と上記第1の軸のそれぞれの軸と直
交する第2の軸に配置された第2の軸部材と、上記第2
の軸部材を回動可能に受ける第2の軸受けと、上記第2
の軸を揺動中心として、上記第1の揺動体を揺動可能に
保持する第2の揺動体と、上記第1の揺動体と上記第2
の揺動体の少なくとも一方を揺動させる揺動体駆動手段
と、を具備することを特徴とする。
【0012】すなわち、本発明の請求項1の構成にあっ
ては、砥石の球面は光学素子の表面に接触し、砥石は回
転手段により回転する。第1の揺動体は、第1の軸を揺
動中心として上記砥石の回転手段を揺動可能に保持し、
第2の揺動体は、第2の軸を揺動中心として上記第1の
揺動体を保持する。揺動駆動手段は、第1の揺動体と第
2の揺動体の少なくとも一方を、上記第1の軸あるいは
第2の軸を揺動中心として揺動する。
【0013】また、本発明の請求項2の構成にあって
は、砥石の球面は光学素子の表面に接触し、砥石は回転
手段により回転する。第1の軸部材は第1の軸受けが保
持して第1の軸を中心に回動し、第1の揺動体は第1の
軸部材を揺動中心として上記砥石の回転手段を揺動可能
に保持する。また、第2の軸部材は第2の軸受けが保持
して第2の軸を中心に回動し、第2の揺動体は第2の軸
部材を揺動中心として上記第1の揺動体を保持する。揺
動駆動手段は、第1の揺動体と第2の揺動体の少なくと
も一方を、上記第1の軸部材あるいは第2の軸部材を揺
動中心として揺動する。
【0014】すなわち、本発明の光学素子球面研磨装置
は、上記課題を解決するために、揺動体を互いに直交す
る2軸上に設けて構成してある。図1は本発明の概念図
を示しており、光学素子1は上軸2に保持され、砥石3
の球面3aの球心4を通過する垂直軸である第3の軸と
してのZ軸12の軸線上にある。砥石3は球心4を通る
軸の回りに回転自在な回転手段としてのスピンドル13
に取り付けられている。このスピンドル回転軸を砥石軸
14と称する。スピンドル13は第1の揺動体としての
ハウジングA15に固設され、ハウジングA15には、
砥石軸14と直交し且つ球心4を通過する第1の軸とし
てのX軸16上に第1の軸受けとしてのX軸受け17が
第1の軸部材としてのX軸棒18に対して回転自在に固
設されている。第2の揺動体としてのハウジングB19
には、Z軸12およびX軸16と直交する第2の軸とし
てのY軸20上に第2の軸受けとしてのY軸受け21が
第2の軸部材としてのY軸棒22に対して回転自在に取
り付けられている。X軸棒18はハウジングB19に固
定され、Y軸棒22は不図示のベースに固定されてい
る。
【0015】次に作用について説明する。光学素子1は
上軸2によって、Z軸12上を砥石3に加圧される。砥
石3は不図示の回転モーターの駆動によりスピンドル1
3によって回転する。同時にハウジングA15は、不図
示の揺動モーターによって球心4を球心として揺動運動
を行う。この揺動運動の案内はX軸受け17およびY軸
受け21によって行われる。揺動運動のX軸16方向成
分はY軸受け21によって案内され、揺動運動のY軸2
0方向成分はX軸受け17によって案内される。どちら
の軸受け17,21も球心4を通過する軸を中心として
回転運動を行うため、合成された球心揺動運動の支点は
球心4となる。
【0016】上記概念図によれば、接触式軸受けがX軸
16、Y軸20方向に設置されているため、全方向に対
して剛性が高く、球心揺動運動時の球心が球心4からズ
レることがない。また、圧縮空気を使う必要がないため
エネルギーの消費が少ない。そのうえ、球面形状の構成
物を使用してないため、比較的安価に製作することがで
きる。
【0017】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)本発明の実施の
形態1を図2〜図4に基いて説明する。図2は光学素子
球面装置の一部を破断して示す正面図、図3は同左側面
断面図、図4は同平面図である。
【0018】光学素子1は上軸2に保持され、砥石3の
球面3aの球心4を通過する垂直軸である第3の軸とし
てのZ軸12上にある。上軸2は、不図示の加圧機構に
よりZ軸12方向に加圧可能となっている。砥石3は、
球心4を通る軸の回りに回転自在の回転手段としてのス
ピンドル13に取り付けられている。スピンドル13
は、第1の揺動体としてのコの字形状のハウジングA1
5の底部分(立ち上げ部分を両側に有する部分)に固定
され、同じくハウジングA15にL板23を介して固定
された回転モーター6を駆動源として、ベルト24を介
して回転可能となっている。ここでスピンドル13の回
転軸を砥石軸14と称する。
【0019】ハウジングA15には、コの字形状の両立
ち上げ部分の端部近傍において、砥石軸14と直交し、
且つ球心4を通過する第1の軸としてのX軸16上に一
対の穴があけられ、それぞれの穴内に第1の軸受けとし
てのベアリング25がそれぞれ固定されている。ベアリ
ング25の内輪には第1の軸部材としてのX軸棒18が
挿入され、その端部はハウジングA15の外側に位置す
る第2の揺動体としての底無し升形状のハウジングB1
9に固設されている。
【0020】ハウジングB19には、X軸16と直交し
且つZ軸12と直交する第2の軸としてのY軸20上の
両端に一対の穴があけられ、それぞれの穴内に第2の軸
受けとしてのベアリング26が固定されている。ベアリ
ング26の内輪には、べース27に固定された第2の軸
部材としてのY軸棒22が挿入され、ハウジングB19
の内側に配置したナット28によってハウジングB19
をY軸20方向に規制している。また、ベース27とハ
ウジングB19の間には、Y軸棒18が回動可能に挿入
されたベアリング29があり、やはりコの字形状のハウ
ジングC30の両端部近傍に固定されている。
【0021】ハウジングC30には、スピンドル13の
下端部を揺動支持可能な揺動アーム10と、この揺動ア
ーム10を回動してスピンドル13を揺動駆動する揺動
駆動手段としての揺動モーター9が取り付けられてい
る。また、ハウジングC30には、L板31を介して相
対角決定モーター32が固定されており、このモーター
32の回転軸先端に固定したピニオンギア33aと、べ
ース27に取り付けられピニオンギア33aと噛み合う
ラック33bによってハウジングC30がY軸20を中
心に旋回できるようになっている。このときの揺動モー
ター9の回転軸を揺動中心軸とする。また、Z軸12と
揺動中心軸34とがなす角度を相対角35とし、揺動中
心軸34と砥石軸14がなす角度を揺動角36と定義す
る。
【0022】次に、上記構成からなる光学素子球面研磨
装置の作用について説明する。相対角決定モーター32
の駆動によりピニオンギア33aが回転し、ラック33
bと噛み合うことによって、ハウジングC30はY軸2
0を中心に旋回して相対角35が決められた角度になっ
た時点で停止する。不図示の加圧機構により、上軸2は
光学素子1を保持したままZ軸12上を砥石3に向かっ
て加圧を開始するため、光学素子1は砥石3の球面3a
に接触し、一定加圧力で砥石3に押しつけられる。
【0023】回転モーター6が回転することにより、ベ
ルト24を介してスピンドル13が回転し、砥石3が回
転する。と同時に揺動モーター9の回転により、揺動ア
ーム10を介してスピンドル13が揺動中心軸34を中
心に揺動する。この時の揺動運動の案内は、ベアリング
25およびベアリング26によって行われる。すなわ
ち、揺動運動のX軸16方向成分は第2の軸受けである
ベアリング26によって案内されてハウジングB19が
揺動し、揺動運動のY軸20方向成分は第1の軸受けで
あるベアリング25によって案内されてハウジングA1
5が揺動する。どちらの軸受けも球心4を通過する軸を
中心として回転運動を案内するため、砥石3は、ハウジ
ングA15とハウジングB19を介して揺動中心軸34
を中心に揺動角36を保ったまま揺動し、その揺動運動
は球心4を球心とした球心揺動運動となる。
【0024】本実施の形態によれば、球心揺動運動の案
内にベアリング25,26を使用しているため、全方向
に剛性が高い球心揺動が可能となる。また、圧縮空気の
供給の必要がないためエネルギーの消費も少ない。さら
に、砥石3以外の構成物に球面形状を必要としないた
め、安価な光学素子球面研磨装置が実現できる。
【0025】(実施の形態2)本発明の実施の形態2を
図5〜図7に基いて説明する。光学素子球面研磨装置を
示しており、図5は光学素子球面装置の一部を破断して
示す正面図、図6は同左側面断面図、図7は同平面図で
ある。なお、本実施の形態は、実施の形態1の改良版の
ため、構成、作用および効果について実施の形態1と異
なる部分のみの説明とする。
【0026】本実施の形態では、実施の形態1において
第2の軸部材としての2本のY軸棒22のうち、その一
方はべース37の外側まで延長されたY軸棒38となっ
ている。すなわち、Y軸棒38は、その両端部をべース
37の内外に突出させてその中間がべース27に保持さ
れ、Y軸棒22とともに第2の軸部材を構成しており、
べース37の内側でベアリング26を介してハウジング
B19を回動可能に保持している。実施の形態1のハウ
ジングC30と同じ作用をするハウジングD39を旋回
可能にするベアリング29は、実施の形態1で示したよ
うなべース27とハウジングB19の間ではなく、べー
ス37の外側にあり、Y軸棒38のみが嵌挿されてい
る。このためべース37は実施の形態1のべース27に
比べて幅方向に小さくなっている。ベアリング29は外
周がL型形状のハウジングD39の一端に固定され、ハ
ウジングD39の他端はべース37に設けた孔40を通
ってスピンドル13の下部にまで達している。
【0027】ハウジングD39には、スピンドル13の
下端部を揺動支持可能な揺動アーム10と、この揺動ア
ーム10を回動してスピンドル13を揺動駆動する揺動
モーター9が取り付けられている。また、ハウジングD
39には、L板31を介して相対角決定モーター32が
固定されており、このモーター32の回転軸先端に固定
したピニオンギア33aと、べース37の外側に取り付
けられたラック33bによってハウジングD39がY軸
20を中心に旋回できるようになっている。
【0028】作用については、実施の形態1におけるハ
ウジングC30がハウジングD39に置き換わったにす
ぎないので、その説明は省略する。
【0029】本実施の形態によれば、べース37が幅方
向に小さくなり、Y軸棒22およびY軸棒22の固定部
であるべース37からベアリング26までの距離が短く
なるため、球心揺動案内は実施の形態1に比べてより剛
性が増す。また、装置がコンパクトになる。
【0030】(実施の形態3)本発明の実施の形態3を
図8〜図10に基いて説明する。図8は光学素子球面装
置の一部を破断して示す正面図、図9は同左側面断面
図、図10は同平面図である。
【0031】光学素子1は上軸2に保持され、砥石3の
球面3aの球心4を通過する垂直軸であるZ軸12上に
ある。上軸2は、不図示の加圧機構によりZ軸12方向
に加圧可能となっている。砥石3は、球心4を通る軸の
回りに回転自在のスピンドル13に取り付けられてい
る。スピンドル13は、コの字形状のハウジングA15
の底部分に固定され、同じくハウジングA15にL板2
3を介して固定された回転モーター6を駆動源として、
ベルト24を介して回転可能となっている。ここでスピ
ンドル13の回転軸を砥石軸14と称する。
【0032】ハウジングA15には、開放側の両端部近
傍において、砥石軸14と直交し且つ球心4を通過する
X軸16上に一対の穴があけられ、第1の軸部材として
のX軸棒41がナット58により内側からそれぞれ固定
されている。X軸棒41には、ハウジングA15の外側
において、カラー42および第1の軸受けとしてのベア
リング43が嵌合装着されている。ベアリング43の外
輪は、底無し升形状のハウジングB19に固設されてい
る。また、一方のX軸棒41の軸端には、ベベルギア4
4が嵌合固定されている。ベベルギア44にはベベルギ
ア45が直角に噛み合わされ、このベベルギア45はX
軸中心揺動モーター46の出力軸に嵌合固定され、ハウ
ジングA15を回動可能となっている。
【0033】X軸中心揺動モーター46は、平板47を
介してハウジングB19に固定されている。ハウジング
B19には、X軸16と直交し且つZ軸12と直交する
Y軸20上の両端に一対の穴があけられ、第2の軸部材
としてのY軸棒48がナット59によりそれぞれ固定さ
れている。Y軸棒48には、カラー49a,49bおよ
び第2の軸受けとしてのベアリング50が嵌合装着さ
れ、ベアリング50の外輪およびカラー51は、べース
52に嵌合固定されている。また、一方のY軸棒48の
軸端には、ベベルギア53が嵌合固定されている。ベベ
ルギア53にはベベルギア54が直角に噛み合わされ、
このベベルギア54はY軸中心揺動モーター55の出力
軸に嵌合固定され、ハウジングB19を回動可能になっ
ている。
【0034】Y軸中心揺動モーター55は、L板56を
介してべース52の外側に固定されている。このときの
Z軸12と砥石軸14がなす角度を相対角57と定義す
る。つまり砥石3およびスピンドル13は、X軸中心揺
動モーター46の駆動により、ハウジングA15ととも
にX軸16を中心に揺動可能であり、Y軸中心揺動モー
ター55の駆動により、ハウジングB19とともにY軸
20を中心に揺動可能であり、X軸中心揺動モーター4
6とY軸中心揺動モーター55とで揺動駆動手段を構成
している。なお、X軸中心揺動モーター46およびY軸
中心揺動モーター55は、不図示の制御機能により、2
軸補間運動制御可能となっている。
【0035】次に、上記構成からなる光学素子球面研磨
装置の作用について説明する。Y軸中心揺動モーター5
5を駆動させることにより、ベベルギア54とベベルギ
ア53を介してY軸棒48を旋回させてハウジングB1
9をY軸20中心に回動し、ハウジングA15を介して
砥石3およびスピンドル13を所定の相対角57まで旋
回させる。不図示の加圧機構により、上軸2は光学素子
1を保持したままZ軸12上を砥石3に向かって加圧を
開始するため、光学素子1は砥石3の球面3aに接触
し、一定加圧力で砥石3に押しつけられる。
【0036】回転モーター6が回転することにより、ベ
ルト24を介してスピンドル13が回転し、砥石3が回
転する。と同時に不図示の制御機能の2軸補間機能を使
用し、X軸中心揺動モーター46およびY軸中心揺動モ
ーター55を回動して半分位相をずらした揺動運動をハ
ウジングA15とハウジングB19にさせることによ
り、砥石3が球心4を球心とした球心揺動運動が可能と
なる。また、この運動の案内については、やはりベアリ
ング43およびベアリング50によって、球心4を球心
とした案内が可能となる。
【0037】本実施の形態によれば、実施の形態2と同
様、ベアリング50からハウジングB19の距離が短い
ため剛性が高く、ベース52が小さいために装置全体を
コンパクトにすることができる。また、不図示の制御機
能により相対角57や、揺動幅となる揺動角を任意に変
更できるため、多種の光学素子加工条件に容易に対応す
ることができ、段取り時間を短縮することができる。
【0038】なお、上記した具体的実施の形態から次の
ような構成の技術的思想が導き出される。 (付記) (1)光学素子の表面を砥石の球面で研磨する光学素子
球面研磨装置において、上記砥石を回転させる回転手段
と、上記砥石の球面の球心を通過し、且つ上記砥石の回
転軸に対して直交する第1の軸を揺動中心として、上記
回転手段を揺動可能に保持する第1の揺動体と、上記球
心を通過し且つ水平面に直交する第3の軸と上記第1の
軸のそれぞれの軸と直交する第2の軸を揺動中心とし
て、上記第1の揺動体を揺動可能に保持する第2の揺動
体と、上記第1の揺動体と上記第2の揺動体をそれぞれ
揺動させる2軸補間運動制御可能な揺動体駆動手段と、
を具備することを特徴とする光学素子球面研磨装置。
【0039】(2)光学素子を球面形状の砥石に対して
水平面に直交する方向に加圧し、砥石を回転および揺動
させることにより光学素子の表面を研磨する光学素子球
面研磨装置において、上記砥石を回転させる回転手段
と、上記砥石の球面の球心を通過し且つ上記砥石の回転
軸に直交する第1の軸に配置された第1の軸部材と、上
記第1の軸部材を回動可能に受ける第1の軸受けと、上
記第1の軸部材を揺動中心として、上記回転手段を揺動
可能に保持する第1の揺動体と、上記球心を通過し且つ
水平面に直交する第3の軸と上記第1の軸のそれぞれの
軸と直交する第2の軸に配置された第2の軸部材と、上
記第2の軸部材を回動可能に受ける第2の軸受けと、上
記第2の軸を揺動中心として、上記第1の揺動体を揺動
可能に保持する第2の揺動体と、上記第1の揺動体と上
記第2の揺動体をそれぞれ揺動させる2軸補間運動制御
可能な揺動体駆動手段と、を具備することを特徴とする
光学素子球面研磨装置。
【0040】付記(1)の光学素子球面研磨装置によれ
ば、第1の揺動体と第2の揺動体を互いに直交する2軸
上で剛性の高い球心揺動を行うため、球心位置ズレのな
い球心揺動が可能になり、球面形状の安定した光学素子
を生産することができる。また、2軸補間運動制御可能
な揺動体駆動手段により相対角と揺動角を任意に変更で
き、種々の球面光学素子の生産に容易に対応することが
できる。
【0041】また、付記(2)の光学素子球面研磨装置
によれば、第1の揺動体と第2の揺動体が、互いに直交
する2軸上で軸受けに保持した軸部材を揺動中心として
剛性の高い球心揺動を行うため、球心位置ズレのない球
心揺動が可能になり、球面形状の安定した光学素子を生
産することができる。また、2軸補間運動制御可能な揺
動体駆動手段により相対角と揺動角を任意に変更でき、
種々の球面光学素子の生産に容易に対応することができ
る。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
の光学素子球面研磨装置によれば、第1の揺動体と第2
の揺動体を互いに直交する2軸上で剛性の高い球心揺動
を行うため、球心位置ズレのない球心揺動が可能にな
り、球面形状の安定した光学素子を生産することができ
る。また、相対角と揺動角を制御することで種々の球面
光学素子の生産に容易に対応することができる。
【0043】また、本発明の請求項2の光学素子球面研
磨装置によれば、第1の揺動体と第2の揺動体が、互い
に直交する2軸上で軸受けに保持した軸部材を揺動中心
として剛性の高い球心揺動を行うため、球心位置ズレの
ない球心揺動が可能になり、球面形状の安定した光学素
子を生産することができる。また、相対角と揺動角を制
御することで種々の球面光学素子の生産に容易に対応す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の概念図である。
【図2】本発明の実施の形態1を示す光学素子球面研磨
装置の正面図である。
【図3】本発明の実施の形態1を示す光学素子球面研磨
装置の左側面断面図である。
【図4】本発明の実施の形態1を示す光学素子球面研磨
装置の平面図である。
【図5】本発明の実施の形態2を示す光学素子球面研磨
装置の正面図である。
【図6】本発明の実施の形態2を示す光学素子球面研磨
装置の左側面断面図である。
【図7】本発明の実施の形態2を示す光学素子球面研磨
装置の平面図である。
【図8】本発明の実施の形態3を示す光学素子球面研磨
装置の正面図である。
【図9】本発明の実施の形態3を示す光学素子球面研磨
装置の左側面断面図である。
【図10】本発明の実施の形態3を示す光学素子球面研
磨装置の平面図である。
【図11】従来技術を示す概略図である。
【符号の説明】
1 光学素子 3 砥石 3a 球面 4 球心 9 揺動モーター 12 Z軸 13 スピンドル 14 砥石軸 15 ハウジングA 16,41 X軸 17 X軸受け 18,38,48 Y軸棒 19 ハウジングB 20 Y軸 21 Y軸受け 22 Y軸棒 25,26,43,45,50 ベアリング

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学素子の表面を砥石の球面で研磨する
    光学素子球面研磨装置において、上記砥石を回転させる
    回転手段と、上記砥石の球面の球心を通過し、且つ上記
    砥石の回転軸に対して直交する第1の軸を揺動中心とし
    て、上記回転手段を揺動可能に保持する第1の揺動体
    と、上記球心を通過し且つ水平面に直交する第3の軸と
    上記第1の軸のそれぞれの軸と直交する第2の軸を揺動
    中心として、上記第1の揺動体を揺動可能に保持する第
    2の揺動体と、上記第1の揺動体と上記第2の揺動体の
    少なくとも一方を揺動させる揺動体駆動手段と、を具備
    することを特徴とする光学素子球面研磨装置。
  2. 【請求項2】 光学素子を球面形状の砥石に対して水平
    面に直交する方向に加圧し、砥石を回転および揺動させ
    ることにより光学素子の表面を研磨する光学素子球面研
    磨装置において、上記砥石を回転させる回転手段と、上
    記砥石の球面の球心を通過し且つ上記砥石の回転軸に直
    交する第1の軸に配置された第1の軸部材と、上記第1
    の軸部材を回動可能に受ける第1の軸受けと、上記第1
    の軸部材を揺動中心として、上記回転手段を揺動可能に
    保持する第1の揺動体と、 上記球心を通過し且つ水平面に直交する第3の軸と上記
    第1の軸のそれぞれの軸と直交する第2の軸に配置され
    た第2の軸部材と、上記第2の軸部材を回動可能に受け
    る第2の軸受けと、上記第2の軸を揺動中心として、上
    記第1の揺動体を揺動可能に保持する第2の揺動体と、
    上記第1の揺動体と上記第2の揺動体の少なくとも一方
    を揺動させる揺動体駆動手段と、を具備することを特徴
    とする光学素子球面研磨装置。
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