JP2000309702A - ポリアミド系樹脂組成物及びそれからなる包装用フィルム - Google Patents
ポリアミド系樹脂組成物及びそれからなる包装用フィルムInfo
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Abstract
れたポリアミド系樹脂組成物、及びそれからなる包装用
フィルムを提供する。 【解決手段】 下記の(A)成分と(B)成分とを溶融
混練することにより得られたものであるポリアミド系樹
脂組成物、及び、該組成物からなる包装用フィルム。 (A)ポリアミド系樹脂95.0〜99.4重量%とシ
リカ5.0〜0.6重量%とからなり、該シリカが、比
表面積(S)50〜1000m2 /gであって、その表
面がシランカップリング剤で表面処理されており、その
処理量(M)(モル/シリカg)を前記比表面積(S)
(m2 /g)で除した値(M/S=N)が0.1×10
-6〜30×10-6(モル/シリカm2 )の範囲であるシ
リカ含有ポリアミド系樹脂;1〜40重量部 (B)実質的にシリカを含有しないポリアミド系樹脂;
99〜60重量部
Description
組成物、及びそれからなる包装用フィルムに関し、更に
詳しくは、耐ブロッキング性に優れ、且つ、透明性に優
れたポリアミド系樹脂組成物、及びそれからなる包装用
フィルムに関する。
ム、シート、中空容器等は、機械的性質や化学的特性に
加え、その優れた透明性、ガスバリア性、耐ピンポール
性等の面から注目され、食品等の包装用資材等として著
しい伸びを示している。
等においてブロッキングし易いという欠点があり、例え
ばシリカ等の無機物微粒子を添加する改良手法が主とし
て採られているが、それによるフィルムの透明性の低下
は避けられず、これに対して、耐ブロッキング性と透明
性の両立を図るべく、例えば、シランカップリング剤で
表面処理したシリカを用いる方法(特開昭63−251
460号、特開平9−67515号各公報等参照。)、
特定の細孔容積を有するシリカを用いる方法(特開平9
−143283号公報等参照。)等が提案されている。
ブロッキング性と透明性とのバランスにおいて、市場の
要求を十分に満足させ得ているとは言い難かった。
技術に鑑みてなされたもので、従って、本発明は、耐ブ
ロッキング性に優れ、且つ、透明性に優れたポリアミド
系樹脂組成物、及びそれからなる包装用フィルムを提供
することを目的とする。
を達成すべく鋭意検討した結果、表面処理剤としてシリ
カ表面に存在するシランカップリング剤の量が重要であ
ることを見出し本発明を完成したものであって、即ち、
本発明は、下記の(A)成分と(B)成分とを溶融混練
することにより得られたものであるポリアミド系樹脂組
成物、及び、該組成物からなる包装用フィルム、を要旨
とする。 (A)ポリアミド系樹脂95.0〜99.4重量%とシ
リカ5.0〜0.6重量%とからなり、該シリカが、比
表面積(S)50〜1000m2 /gであって、その表
面がシランカップリング剤で表面処理されており、その
処理量(M)(モル/シリカg)を前記比表面積(S)
(m2 /g)で除した値(M/S=N)が0.1×10
-6〜30×10-6(モル/シリカm2 )の範囲であるシ
リカ含有ポリアミド系樹脂;1〜40重量部 (B)実質的にシリカを含有しないポリアミド系樹脂;
99〜60重量部
(B)成分に用いられるポリアミド系樹脂は、3員環以
上のラクタム類の重合、アミノ酸類の重合、及び、ジカ
ルボン酸類とジアミン類との重縮合等によって得られ
る、分子鎖中にアミド結合を有する高分子体であり、具
体的には、例えば、ブチロラクタム、δ−バレロラクタ
ム、ε−カプロラクタム、エナントラクタム、ω−ラウ
リルラクタム等のラクタム類の重合体、6−アミノカプ
ロン酸、7−アミノヘプタン酸、8−アミノオクタン
酸、9−アミノノナン酸、11−アミノウンデカン酸、
12−アミノドデカン酸等のアミノ酸類の重合体、1,
4−ブタンジアミン、1,5−ペンタンジアミン、1,
5−ヘキサンジアミン、1,6−ヘキサンジアミン、
1,9−ノナンジアミン、1,11−ウンデカジアミ
ン、1,12−ドデカンジアミン、α,ω−ジアミノポ
リプロピレングリコール等の脂肪族ジアミン、1,3−
又は1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、ビ
ス(p−アミノシクロヘキシルメタン)等の脂環式ジア
ミン、m−又はp−キシリレンジアミン等の芳香族ジア
ミン等のジアミン類と、グルタル酸、アジピン酸、スベ
リン酸、セバシン酸、ドデカン2酸等の脂肪族ジカルボ
ン酸、シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボ
ン酸、テレフタル酸、イソフタル酸等の芳香族ジカルボ
ン酸等のジカルボン酸類との重縮合体、及びこれらの共
重合体等が挙げられる。
%以上、特には90重量%以上からなる、具体的には、
例えば、ε−カプロラクタムの重合体としての6ナイロ
ン、ε−カプロラクタムとω−ラウリルラクタムとの共
重合体としての6/12ナイロン、ε−カプロラクタム
と1,6−ヘキサンジアミンとアジピン酸との共重合体
としての6/66ナイロン、ε−カプロラクタムと1,
6−ヘキサンジアミンとテレフタル酸との共重合体とし
ての6/6Tナイロン等が好ましく、特には6ナイロン
が好ましい。
98%硫酸中で測定した相対粘度が、通常、2.0以上
であり、2.5〜6.0であるものが好ましく、3.0
〜5.0であるものが特に好ましい。
シリカとしては、湿式法で合成されたシリカを粉砕し分
級することによって得られる微細シリカが好適である
が、乾式法で合成された球状多孔質シリカも用いること
ができる。
nmであり、この一次粒子が物理凝集或いは部分的に化
学結合して二次粒子を形成し、更にこれが凝集して三次
粒子を形成しているが、本発明においては、一次粒子が
部分的に化学結合して二次粒子を形成したものが好まし
い。
面積が大きくなるが、本発明においては、シリカの比表
面積(S)は50〜1000m2 /gであることが必須
であり、100〜800m2 /gであるのが好ましく、
200〜400m2 /gであるのが特に好ましい。比表
面積が前記範囲未満では、後述する表面処理剤による表
面処理の効果が発現しにくく、一方、前記範囲超過で
は、二次粒子、三次粒子の内部まで表面処理剤が含浸し
難くなって、フリーの表面処理剤がポリアミド系樹脂組
成物中に存在することとなり、それがフィルム等におい
てフィッシュアイの原因になる等、各種物性に悪影響を
及ぼすこととなる。
三次粒子の平均粒子径は特に限定されるものではない
が、0.1〜20μmであるのが好ましく、0.3〜1
5μmであるのが更に好ましく、1.0〜5.0μmで
あるのが特に好ましい。平均粒子径が前記範囲未満で
は、樹脂組成物として耐ブロッキング性の発現が困難と
なる傾向となり、一方、前記範囲超過では、フィルム等
においてフィッシュアイが発生し易い傾向となる。
前記シリカの表面処理剤としてのシランカップリング剤
としては、下記一般式(I) で表されるものが好適であ
る。
は炭化水素基を、それぞれ示し、nは1〜3の整数であ
る。〕
れ異なっていてもよく、そのXとしては、具体的には、
例えば、メトキシ、エトキシ等のアルコキシ基、ホルミ
ルオキシ基、、アセトキシ、プロピオニルオキシ等のア
ルキルカルボニルオキシ基、メチルアミノ、エチルアミ
ノ等のアルキルアミノ基、フェニルアミノ、ベンジルア
ミノ等のアリールアミノ基、及び、クロル等のハロゲン
原子等が挙げられ、中でも、アルコキシ基が好ましい。
異なっていてもよく、そのR1 としては、具体的には、
例えば、メチル、エチル、プロピル、ヘキシル、ドデシ
ル、オクタデシル等のアルキル基、シクロプロピル、シ
クロヘキシル等のシクロアルキル基、ビニル、アリル等
のアルケニル基、フェニル、ベンジル等のアリール基、
γ−アミノプロピル、N−(β−アミノエチル)−γ−
アミノプロピル等のアミノアルキル基、及び、γ−グリ
シドキシプロピル、γ−クロロプロピル、γ−メルカプ
トプロピル、γ−ユレイドプロピル、γ−メタクリロイ
ルオキシプロピル等のエポキシ、クロル、チオール、ユ
レイド、アクリル等の官能基を有するアルキル基等が挙
げられ、中でも、アミノ基やエポキシ基等の官能基を有
するアルキル基が好ましく、アミノアルキル基が特に好
ましい。
よる表面処理法としては、特に限定されるものではな
く、乾式法、スラリー法、スプレー法等の前処理法やイ
ンテグラルブレンド法等の公知の方法を採り得るが、シ
リカ表面を均一に処理できる前処理法が好ましい。
は、通常、シリカ100重量部に対して、1〜200重
量部とするのが好ましく、6〜130重量部とするのが
更に好ましく、13〜70重量部とするのが特に好まし
く、20〜40重量部とするのが最も好ましい。
シリカは前記シランカップリング剤で表面処理されてお
り、その処理量(M)(モル/シリカg)を前記比表面
積(S)(m2 /g)で除した値(M/S=N)が0.
1×10-6〜30×10-6(モル/シリカm2 )の範囲
であることが必須であり、その値(N)が、1.0×1
0-6〜20×10-6(モル/シリカm2 )の範囲である
のが好ましく、2.0×10-6〜10×10-6(モル/
シリカm2 )の範囲であるのが特に好ましい。Nが前記
範囲未満では、樹脂組成物として透明性が低下すること
となり、一方、前記範囲超過では、フリーの表面処理剤
がポリアミド系樹脂組成物中に存在することとなり、そ
れがフィルム等においてフィッシュアイの原因になる
等、各種物性に悪影響を及ぼすこととなる。
リアミド系樹脂は、前記表面処理シリカ量を表面処理前
のシリカ量に換算して、ポリアミド系樹脂95.0〜9
9.4重量%、シリカ5.0〜0.6重量%とからなる
ことが必須であり、ポリアミド系樹脂96.0〜99.
2重量%、シリカ4.0〜0.8重量%とからなるのが
好ましく、ポリアミド系樹脂98.0〜98.8重量
%、シリカ2.0〜1.2重量%とからなるのが特に好
ましい。シリカが前記範囲未満では、樹脂組成物として
耐ブロッキング性が劣ることとなり、一方、前記範囲超
過では、透明性が低下することとなる。
有ポリアミド系樹脂の調製方法としては、前記ポリアミ
ド系樹脂と前記表面処理シリカとを、ドライブレンドし
た後、1軸又は2軸の押出機等の溶融混練機で溶融混練
する方法、及び、前記ポリアミド系樹脂を前記表面処理
シリカの存在下で重合する方法等が挙げられるが、樹脂
組成物をフィルムとしたときのフィッシュアイ防止等の
観点から、ポリアミド系樹脂を表面処理シリカの存在下
で重合する方法によるのが好ましい。
存在下で重合する方法について更に詳しく述べると、ポ
リアミド系樹脂の重合は、工業的には、例えばε−カプ
ロラクタムに水を加えて溶融重合する方法で行われるこ
とが多く、その際の工程は、一般的には、原料調製工
程、加圧工程、減圧工程からなるが、表面処理シリカの
添加は、これらの工程のいずれであってもよく、又、複
数の工程で分割してなされてもよいが、樹脂組成物をフ
ィルムとしたときの透明性やフィッシュアイ防止等の観
点からは、原料調製工程から減圧工程開始前までの間、
特に加圧工程前までの間とするのが好ましい。
脂組成物に悪影響を及ぼすような凝集物をなくしておく
ために、例えばε−カプロラクタム等の原料中、又はそ
の水希釈液中にシリカ濃度として1〜30重量%程度の
濃度で高速攪拌機等で分散させた分散液の形態で行うの
が好ましい。又、重合を速やかに行わせるために、燐
酸、亜燐酸、次亜燐酸、又はそれらの塩やエステル等の
燐化合物等の公知の重合促進剤を添加することは有効で
ある。
質的にシリカを含有しないポリアミド系樹脂であり、こ
こで、実質的にシリカを含有しないとは、シリカを全く
含有しないか、又は、含有しても(B)成分単独として
耐ブロッキング性の付与に寄与しない程度の量以下であ
ることを意味する。
(A)成分と、前記(B)成分とを溶融混練することに
より得られたものであって、その組成割合は、前者
(A)成分を1〜40重量部、後者(B)成分を99〜
60重量部とすることが必須であり、前者(A)成分を
2〜30重量部、後者(B)成分を98〜70重量部と
するのが好ましく、前者(A)成分を3〜20重量部、
後者(B)成分を97〜80重量部とするのが更に好ま
しく、前者(A)成分を3〜10重量部、後者(B)成
分を97〜90重量部とするのが特に好ましい。前者
(A)成分が前記範囲外では、樹脂組成物として耐ブロ
ッキング性が劣ることとなる。
法としては、前記(A)成分と前記(B)成分とを、ド
ライブレドし、1軸又は2軸の押出機等の溶融混練機で
溶融混練してペレット化する方法、前記(A)成分と前
記(B)成分とをドランブレンドした後、成形機に供給
して直接成形する方法、及び、重合槽内の重合終了後の
前記(A)成分に前記(B)成分とする単量体を追添し
て、引き続いて(B)成分を重合せしめる方法、又は、
重合槽内の重合終了後の前記(A)成分に前記(B)成
分を加え、溶融混合する方法等が挙げられるが、中で、
前記(A)成分と前記(B)成分とをドランブレンドし
た後、成形機に供給して直接成形する方法によるのが好
ましい。
前記(A)成分と前記(B)成分の外に、更に、ビスア
ミド化合物を含有しているのが好ましく、そのビスアミ
ド化合物としては、下記一般式(II)、又は(III) で表さ
れるものが好適である。
水素基を、R2 、R3 は各々独立して炭化水素基を、
R4 、R5 は各々独立して水素原子、又は炭化水素基
を、それぞれ示す。〕
物としては、ジアミノメタン、ジアミノエタン、ジアミ
ノプロパン、ジアミノブタン、ジアミノヘキサン、ジア
ミノドデカン等のアルキレンジアミン、フェニレンジア
ミン、ナフチレンジアミン等のアリーレンジアミン、キ
シリレンジアミン等のアリーレンジアルキレンジアミン
等のジアミン類と、ヘキサン酸、オクタン酸、デカン
酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイ
ン酸、アラキン酸、ベヘン酸、モンタン酸等のモノカル
ボン酸類との反応等によって得られるアルキレンビス脂
肪酸アミド、アリーレンビス脂肪酸アミド、アリーレン
ジアルキレンビス脂肪酸アミド等が挙げられるが、中
で、N,N’−メチレンビスステアリン酸アミド、N,
N’−エチレンビスステアリン酸アミドが好適に用いら
れる。
としては、メチルアミン、エチルアミン、ブチルアミ
ン、ヘキシルアミン、デシルアミン、オクタデシルアミ
ン、ドデシルアミン等のアルキルアミン、アニリン、ナ
フチルアミン等のアリールアミン、ベンジルアミン等の
アラルキルアミン、シクロヘキシルアミン等のシクロア
ルキルアミン等のモノアミン類と、アジピン酸、セバシ
ン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、p−フェニレンジ
プロピオン酸等のジカルボン酸類との反応によって得ら
れるものが挙げられるが、中で、N,N’−ジオクタデ
シルテレフタル酸アミドが好適に用いられる。
て、前記ビスアミド化合物の含有量は、前記(A)成分
と(B)成分の合計量100重量部に対して、0.01
〜0.5重量部であるのが好ましく、0.05〜0.3
重量部であるのが特に好ましい。ビスアミド化合物の含
有量が前記範囲未満では、樹脂組成物として透明性が低
下する傾向となり、一方、前記範囲超過では、フィルム
等の外観を損なう傾向となる。
更に、ポリアミド系樹脂に通常用いられる熱安定剤、酸
化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、滑
剤、離型剤、可塑剤、増粘剤、結晶化促進剤、着色剤、
防腐剤、殺菌剤、防滴剤、展着剤、耐衝撃改良剤等が含
有されていてもよい。
塑性樹脂の慣用の成形法によって各種成形体、例えば、
押出成形によるフィルムやシート、又、更に、それらを
延伸加工に付した延伸フィルム、若しくは、それらを真
空成形、圧空成形等の熱成形に付したトレイや容器、
又、射出成形したプリフォームを延伸ブロー成形した、
若しくは、押出成形したパリソンをブロー成形した中空
容器等、に成形し、或いは、それらを他材料との積層構
造とした成形体に成形し、包装用資材として用いるに適
しているが、特に、食品等の包装用一軸又は二軸延伸フ
ィルムとして好適に用いられる。
するが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例
に限定されるものではない。尚、実施例及び比較例にお
いて用いたシリカ、及びシランカップリング剤を以下に
示す。
士シリシア化学社製「サイシリア310」) 比表面積300m2 /g、平均粒子径2.5μm(富
士シリシア化学社製「サイシリア430」) 比表面積700m2 /g、平均粒子径3.5μm(富
士シリシア化学社製「サイシリア740」) 比表面積441m2 /g、平均粒子径3.5μm(シ
オノギ社製「カープレックスBS−304F」) 比表面積40m2 /g、平均粒子径1.7μm(水澤
化学社製「ミズカシルP−527」)
れぞれ以下の方法によって測定したものである。比表面積 JIS K1150に準拠し、窒素の吸着量からBET
法で測定した。平均粒子径 コールターカウンター法によって体積平均粒子径を測定
した。
メトキシシラン N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチ
ルジメトキシシラン γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
の6倍希釈水溶液と共に、スーパーミキサー中で80℃
で水を蒸発させながら混合した後、120℃で乾燥させ
ることにより、シリカ1g当たりのシランカップリング
剤(g)を表1の如くして表面処理した。このシランカ
ップリング剤の量(g/シリカg)を、(モル/シリカ
g)Mに換算し、更に、Mを表面積Sで除した値N(モ
ル/シリカm2 )を求め、表1に示した。
−カプロラクタムの80重量%水溶液中に5重量%濃度
となるように加えて高速攪拌機で分散させた後、該分散
液を、亜燐酸ナトリウムの5重量%水溶液0.1リット
ルと共に200リットルのオートクレーブに仕込み、更
に、ε−カプロラクタムの全量が60kgになるように
ε−カプロラクタムを追加し、次いで、16rpmで攪
拌しながら昇温して、内温270℃、ケージ圧0.7M
Paに達した時点で大気圧まで放圧し、引き続いて40
0torrまで減圧した。所定攪拌動力になったところ
で攪拌を停止し、窒素ガスで復圧し、反応物をストラン
ド状に抜き出してカッターでペレット化した後、得られ
たペレットを150リットルの沸騰純水を用いて抽出す
る操作を5回繰り返して行うことにより未反応モノマー
及び低分子量物を除き、次いで、120℃、1torr
で水分量が0.1重量%以下になるまで乾燥させること
により、シリカ含有ポリアミド系樹脂(A)成分を調製
した。
相対粘度を測定し、又、(A)成分中のシリカの含有量
を灰化処理した灰分重量から求め、それぞれを表2に示
した。尚、樹脂の相対粘度は、以下の方法によって測定
したものである。相対粘度 JIS K6810に準拠して98%硫酸中で測定し
た。
は、前述の(A)成分の調製と同様にして、シリカを実
質的に含有しないポリアミド系樹脂(B)成分を調製し
た。得られたポリアミド系樹脂の相対粘度を表2に示し
た。
樹脂(A)成分とポリアミド系樹脂(B)成分とを、表
2に示す混合割合とし、その両成分100重量部に対し
てビスアミド化合物としてのエチレンビスステアリン酸
アミド0.08重量部を加えて、ドライブレンドした
後、水冷インフレーション成形機(プラコー社製)に供
給して、樹脂温度240℃で厚み135μmの単層フィ
ルムに成形し、引き続いて、このフィルムを二軸延伸機
(ロング社製)を用いて、80℃で3×3倍に同時二軸
延伸した後、210℃でヒートセットすることにより、
厚み15μmの二軸延伸フィルムに成形した。
ルム中のシリカの含有量を、灰化処理した灰分重量から
求め、更に、以下に示す方法で、耐ブロッキング性、及
び透明性を測定し、又、フィルム外観を評価し、それぞ
れの結果を表2に示した。
製作所社製「TR型」)を用いて、23℃、65%RH
における静止摩擦係数を測定した。透明性 JIS K7105に準拠し、ヘーズメーター(東京電
色社製)を用いてヘーズ(曇価)を測定した。フィルム外観 透明性のムラやフィッシュアイの有無等について目視観
察した。
れ、且つ、透明性に優れたポリアミド系樹脂組成物、及
びそれからなる包装用フィルムを提供することができ
る。
Claims (6)
- 【請求項1】 下記の(A)成分と(B)成分とを溶融
混練することにより得られたものであることを特徴とす
るポリアミド系樹脂組成物。 (A)ポリアミド系樹脂95.0〜99.4重量%とシ
リカ5.0〜0.6重量%とからなり、該シリカが、比
表面積(S)50〜1000m2 /gであって、その表
面がシランカップリング剤で表面処理されており、その
処理量(M)(モル/シリカg)を前記比表面積(S)
(m2 /g)で除した値(M/S=N)が0.1×10
-6〜30×10-6(モル/シリカm2 )の範囲であるシ
リカ含有ポリアミド系樹脂;1〜40重量部 (B)実質的にシリカを含有しないポリアミド系樹脂;
99〜60重量部 - 【請求項2】 (A)成分におけるシリカが、平均粒子
径0.1〜20μmのものである請求項1に記載のポリ
アミド系樹脂組成物。 - 【請求項3】 (A)成分におけるポリアミド系樹脂
が、シリカの存在下で重合されたものである請求項1又
は2に記載のポリアミド系樹脂組成物。 - 【請求項4】 (A)成分におけるポリアミド系樹脂、
又は/及び、(B)成分のポリアミド系樹脂が、ε−カ
プロラクタム単位70重量%以上からなるものである請
求項1乃至3のいずれかに記載のポリアミド系樹脂組成
物。 - 【請求項5】 (A)成分と(B)成分の合計量100
重量部に対して、ビスアミド化合物を0.01〜0.5
重量部含有する請求項1乃至4のいずれかに記載のポリ
アミド系樹脂組成物。 - 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれかに記載のポリ
アミド系樹脂組成物からなることを特徴とする包装用フ
ィルム。
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JP11996699A JP2000309702A (ja) | 1999-04-27 | 1999-04-27 | ポリアミド系樹脂組成物及びそれからなる包装用フィルム |
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