JP3396321B2 - ポリアミド樹脂組成物、その製造方法及びその用途 - Google Patents

ポリアミド樹脂組成物、その製造方法及びその用途

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリアミド樹脂と極め
て微細に分散した層状珪酸塩とから成る、ガスバリヤー
性に優れた樹脂組成物、その製造方法及びその用途に関
する。
【0002】
【従来の技術】ポリアミド樹脂は、ガスバリヤー性、成
形性、フィルムとした場合の外観、及び靱性に優れた熱
可塑性材料として食品包装材料等として広く用いられて
いるが、同様に包装材料として用いられるエチレン−ビ
ニルアルコール共重合体(EVOH)等に比べるとその
ガスバリヤー性能は必ずしも満足できるものではない。
ポリアミド樹脂のガスバリヤー性を向上させる試みとし
て、特開平2−105856号公報及び特開平6−80
873号公報には層状珪酸塩をポリアミド樹脂中に均一
に分散させる技術が開示されている。これらの技術によ
りポリアミド樹脂のガスバリヤー性は向上するが、依然
として十分に満足できるガスバリヤー性のレベルに到達
しているものとは言えかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】こうしたポリアミド樹
脂のガスバリヤー性向上に関する技術状況に鑑み、本発
明は、該樹脂の持つ優れた成形性や靱性を保護したま
ま、更に優れたガスバリヤー性を有するポリアミド樹脂
組成物を提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的を
達成すべく鋭意検討を行った結果、ポリアミド樹脂中に
分散性を改善した層状珪酸塩を均一に微分散させること
により極めてガスバリヤー性の高いポリアミド樹脂組成
物及びフィルムが得られることを見い出し、本発明に到
達した。
【0005】すなわち、 (1)本発明は、ポリアミド樹脂中に、有機オニウムイ
オンを層間に有する層状珪酸塩類と金属アルコキシド類
とを水の存在下で反応させて得られる層状珪酸塩類を均
一に微分散せしめたポリアミド樹脂組成物に関するもの
である。
【0006】(2)本発明は、ポリアミド樹脂原料モノ
マー中に、有機オニウムイオンを層間に有する層状珪酸
塩類、金属アルコキシド類及び水を均一に分散させてポ
リアミド樹脂原料組成物を得、ついで該原料組成物を加
熱して該層状珪酸塩類と金属アルコキシド類を反応させ
た後、ポリアミド樹脂原料モノマーを重合させることか
らなるポリアミド樹脂組成物の製造方法に関するもので
ある。
【0007】(3)本発明は、上記のポリアミド樹脂組
成物から形成されたガスバリヤー性フィルム並びに包装
材に関するものである。
【0008】(4)本発明は、ポリアミド樹脂原料モノ
マーに対して、有機オニウムイオンを層間に有する層状
珪酸塩類と、該層状珪酸塩類同士を結合させるに十分な
量の金属アルコキシド類と水とを含有するポリアミド樹
脂原料組成物を使用することからなる前記(2)記載の
ポリアミド組成物の製造方法、該ポリアミド原料組成物
から得られる前記(1)記載のポリアミド樹脂組成物、
及び該ポリアミド原料組成物から得られたポリアミド樹
脂組成物からなる前記(3)記載のフィルム並びに包装
材に関するものである。
【0009】(5)また、本発明は、有機オニウムイオ
ンを層間に有する層状珪酸塩類として平均層間距離5n
m以上でポリアミド樹脂マトリックス中に分散している
ことを特徴とする前記(1)〜(4)記載のポリアミド
樹脂組成物、該樹脂組成物の製造方法、該樹脂組成物か
ら形成されたフィルム並びに包装材に関するものであ
る。
【0010】(6)また、本発明は、有機オニウムイオ
ンを層間に有する層状珪酸塩類がモンモリロナイト及び
/又は膨潤性フッ素雲母であることを特徴とする前記
(1)〜(5)記載のポリアミド樹脂組成物、該樹脂組
成物の製造方法、該樹脂組成物から形成されたフィルム
並びに包装材に関するものである。
【0011】(7)また、本発明は、金属アルコキシド
類が、アルコキシシラン化合物であることを特徴とする
前記(1)〜(6)記載のポリアミド樹脂組成物、該樹
脂組成物の製造方法、該樹脂組成物から形成されたフィ
ルム並びに包装材に関するものである。
【0012】(8)また、本発明は、ポリアミド樹脂原
料モノマーがε−カプロラクタムであることを特徴とす
る前記(1)〜(7)記載のポリアミド樹脂組成物、該
樹脂組成物の製造方法、該樹脂組成物から形成されたフ
ィルム、及び包装材等の成形品に関する。
【0013】(9)さらに、本発明は、ポリアミド樹脂
が、芳香族ポリアミド樹脂0〜70重量%と、脂肪族ポ
リアミド樹脂100〜30重量%からなることを特徴と
する前記(1)〜(8)記載のポリアミド樹脂組成物、
該樹脂組成物の製造方法、該樹脂組成物から形成された
フィルム、及び包装材等の成形品に関する。
【0014】
【作用】前記した本発明のポリアミド樹脂組成物は、有
機オニウムイオンを層間に有する層状珪酸塩のシラノー
ル基と金属アルコキシドの加水分解によって生成する水
酸基が加熱縮合することにより、隣接する複数の層状珪
酸塩同士が該金属アルコキシド成分を介して結合し、単
位層の面積の広い層状珪酸塩層と同様の形態となること
によるものと考えられるすぐれたガスバリヤー性を呈
し、該組成物によりすぐれたガスバリヤー性を有するフ
ィルムや、食品包装材、液体容器等の包装材を提供する
ことを可能ならしめるものである。
【0015】本発明のポリアミド樹脂組成物中のポリア
ミド樹脂は、主鎖中にアミド結合(−NHCO−)を含
み、加熱溶融できる重合体を意味し、ポリアミド樹脂原
料モノマーとは、該ポリアミド樹脂を生成する原料モノ
マーを意味している。また、本明細書においては、前記
ポリアミド樹脂のうち、主鎖中に芳香族炭化水素構造を
有するものを芳香族ポリアミドと称し、主鎖が脂肪族炭
化水素構造からなるものを脂肪族ポリアミドと称してい
る。
【0016】好適な脂肪族ポリアミド樹脂として、ポリ
テトラメチレンアジパミド(ナイロン46)、ポリカプ
ロラクタム(ナイロン6)、ポリヘキサメチレンアジパ
ミド(ナイロン66)、ポリヘキサメチレンセバカミド
(ナイロン610)、ポリヘキサメチレンドデカミド
(ナイロン612)、ポリウンデカノラクタム(ナイロ
ン11)、ポリドデカノラクタム(ナイロン12)等が
挙げられ、好適な芳香族ポリアミドとして、テレフタル
酸及び/又はイソフタル酸とヘキサメチレンジアミンと
から得られるポリアミド、アジピン酸とメタキシリレン
ジアミンとから得られるポリアミド、テレフタル酸及び
/又はイソフタル酸とアジピン酸とヘキサメチレンジア
ミンとから得られるポリアミド、テレフタル酸及び/又
はイソフタル酸とアジピン酸とメタキシリレンジアミン
とから得られるポリアミド、共重合成分として1,3−
フェニレンジオキシジ酢酸を含む共重合ポリアミドなど
が挙げられる。これらは複数種混合して用いても構わな
い。
【0017】脂肪族ポリアミドのうち、ナイロン6、ナ
イロン66はそれ自身が靱性と剛性のバランスに優れて
いるため特に好適である。芳香族ポリアミドのうち、テ
レフタル酸及び/又はイソフタル酸とヘキサメチレンジ
アミンとから得られるポリアミド、アジピン酸とメタキ
シリレンジアミンとから得られるポリアミド、テレフタ
ル酸及び/又はイソフタル酸とアジピン酸とメタキシリ
レンジアミンとから得られるポリアミドが、優れたガス
バリヤー性と原料のに入手容易性の点で好適である。
【0018】かかるポリアミドの原料は、ジアミンとジ
カルボン酸、ラクタム類、又は重合可能なω−アミノ酸
類、ジアミンとジカルボン酸からなる塩、及びこれら原
料のオリゴマーである。こうしたポリアミド原料の具体
例は、特願平5−245199号等に詳述されていると
おりであるが、ジアミンとしてはテトラメチレンジアミ
ン、ヘキサメチレンジアミン等の脂肪族ジアミン、キシ
リレンジアミン類等が、ジカルボン酸としてはアジピン
酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸、テレフタル
酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等
の芳香族ジカルボン酸、二量体化脂肪酸類、イミノジ酢
酸、オキシジ酢酸、チオジ酢酸、1,4−フェニレンオ
キシジ酢酸、1,3−フェニレンジオキシジ酢酸、2,
6−ナフタレンジオキシジ酢酸等の芳香環を含むジカル
ボン酸等が、ラクタム類としてはカプロラクタム、ウン
デカノラクタム、ドデカノラクタム等が、重合可能なω
−アミノ酸類としては6−アミノカプロン酸、11−ア
ミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸等が代表的
なものとして挙げられる。
【0019】これら各種のポリアミド樹脂又はポリアミ
ド原料は数種組み合わせて用いても良いが、ガスバリヤ
ー性フィルムとする場合には、フィルム靱性とガスバリ
ヤー性能のバランスから、ポリアミド樹脂が100〜3
0重量%の脂肪族ポリアミド(特にナイロン6)及び0
〜70重量%の芳香族ポリアミドを含むのが好ましい。
この場合の芳香族ポリアミドとしては上記のものがすべ
て使用可能である。また芳香族ポリアミドの含量につい
ては、靱性と柔軟性の点でより好ましくは0〜50重量
%、ガスバリヤー性の点で更に好ましくは10〜50重
量%、最も好ましくは20〜50重量%とする。なお、
これらのポリアミド樹脂の分子量には特に制限はない
が、通常数平均重合度が70〜500の範囲で好ましく
用いられ、靱性及び成形性の点から100〜400の範
囲であることがさらに好ましい。なお、数平均重合度は
常法の末端基滴定により算出できる。
【0020】本発明に用いられる層状珪酸塩は、Al、
Mg、Li等を含む八面体シート構造を2枚のシリケー
ト四面体シート構造がはさんだ形の2:1型が好適であ
りその単位構造である1層(単位量)の厚みは通常9.
5オングストローム程度である。具体的には、モンモリ
ロナイト、ヘクトライト、フッ素ヘクトライト、サポナ
イト、バイデライト、スチブンサイト等のスメクタイト
系粘土鉱物、Li型フッ素テニオライト、Na型フッ素
テニオライト、Na型四珪素フッ素雲母、Li型四珪素
フッ素雲母等の膨潤性合成雲母、バーミキュライト、フ
ッ素バーミキュライト、ハロイサイト等が挙げられ、天
然のものでも合成されたものでも良い。これらの層状珪
酸塩の陽イオン交換容量(CEC)は本発明においては
通常30ミリ当量/100g以上とするが、好適には5
0ミリ当量/100g以上、さらに好適には700ミリ
当量/100g以上であるのが望ましい。陽イオン交換
容量は、メチレンブルーの吸着量測定により求めること
で測定される。陽イオン交換容量が30ミリ当量/10
0g未満では、層の分散性を向上させる目的で行われる
層間への有機オニウムイオンの挿入量が不十分となる場
合がある。
【0021】陽イオン交換容量や入手容易性からこれら
の層状珪酸塩の中でも、モンモリロナイト、ヘクトライ
ト等のスメクタイト系粘土鉱物、Li型フッ素テニオラ
イト、Na型フッ素テニオライト、Na型四珪素フッ素
雲母等の膨潤性合成雲母が好適に用いられ、特に入手容
易性からはベントナイトを精製して得られるモンモリロ
ナイトが、純度の点ではLi型フッ素テニオライト(下
記式1)、Na型フッ素テニオライト(下記式2)、N
a型四珪素フッ素雲母(下記式3)等の膨潤性フッ素雲
母が本発明には最適である。なお、式1、2、3は理想
的な組成を示したものであり、厳密に一致している必要
はない。 LiMg2 Li(Si4 10)F2 (1) NaMg2 Li(Si4 10)F2 (2) NaMg2.5 (Si4 10)F2 (3)
【0022】本発明で用いられる有機オニウムイオンと
は、アンモニウムイオン、ホスホニウムイオン、スルホ
ニウムイオン、複素芳香環由来のオニウムイオン等に代
表される構造を持つものである。これらのうち、入手容
易性、安定性の観点からは、アンモニウムイオン、ホス
ホニウムイオン、複素芳香環由来のオニウムイオンが好
適である。アンモニウムイオンとしては、ヘキシルアン
モニウム、オクチルアンモニウム、デシルアンモニウ
ム、ドデシルアンモニウム、ヘキサデシルアンモニウ
ム、オクタデシルアンモニウム等のアルキルアンモニウ
ム、6−アミノヘキサン酸、7−アミノヘプタン酸、8
−アミノオクタン酸、9−アミノノナン酸、10−アミ
ノデカン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノ
ドデカン酸等のω−アミノ脂肪族カルボン酸のアンモニ
ウム、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロ
イシン、フェニルアラニン、チロシン、トレオニン、セ
リン、プロリン、ヒドロキシプロリン、トリプトファ
ン、チロキシン、メチオニン、シスチン、システイン、
アスパラギン酸、グルタミン酸、アスパラギン、グルタ
ミン、リジン、アルギニン、ヒスチジン等のα−アミノ
酸のアンモニウム等の1級アンモニウム類、メチルドデ
シルアンモニウム、ブチルドデシルアンモニウム、メチ
ルオクタデシルアンモニウム等の2級アンモニウム類、
ジメチルドデシルアンモニウム、ジメチルヘキサデシル
アンモニウム、ジメチルオクタデシルアンモニウム、ジ
フェニルドデシルアンモニウム、ジフェニルオクタデシ
ルアンモニウム等の3級アンモニウム類、テトラエチル
アンモニウム、テトラブチルアンモニウム、テトラオク
チルアンモニウム等の同一のアルキル基を有する4級ア
ンモニウムがある。
【0023】また、上記各化合物に加えて、トリメチル
オクチルアンモニウム、トリメチルデシルアンモニウ
ム、トリメチルドデシルアンモニウム、トリメチルテト
ラデシルアンモニウム、トリメチルヘキサデシルアンモ
ニウム、トリメチルオクタデシルアンモニウム、トリメ
チルエイコサニルアンモニウム、トリメチルオクタデセ
ニルアンモニウム、トリメチルオクタデカジエニルアン
モニウム等のトリメチルアルキルアンモニウム、トリエ
チルドデシルアンモニウム、トリエチルテトラデシルア
ンモニウム、トリエチルヘキサデシルアンモニウム、ト
リエチルオクタデシルアンモニウム等のトリエチルアル
キルアンモニウム、トリブチルドデシルアンモニウム、
トリブチルテトラデシルアンモニウム、トリブチルヘキ
サデシルアンモニウム、トリブチルオクタデシルアンモ
ニウム等のトリブチルアルキルアンモニウム、ジメチル
ジオクチルアンモニウム、ジメチルジデシルアンモニウ
ム、ジメチルジテトラデシルアンモニウム、ジメチルジ
ヘキサデシルアンモニウム、ジメチルジオクタデシルア
ンモニウム、ジメチルジオクタデセニルアンモニウム、
ジメチルジオクタデカジエニルアンモニウム等のジメチ
ルジアルキルアンモニウム、ジエチルジドデシルアンモ
ニウム、ジエチルジテトラデシルアンモニウム、、ジエ
チルジヘキサデシルアンモニウム、ジエチルジオクタデ
シルアンモニウム等のジエチルジアルキルアンモニウ
ム、ジブチルジドデシルアンモニウム、ジブチルジテト
ラデシルアンモニウム、ジブチルジヘキサデシルアンモ
ニウム、ジブチルジオクタデシルアンモニウム等のジブ
チルジアルキルアンモニウム、メチルベンジルジヘキサ
デシルアンモニウム等のメチルベンジルジアルキルアン
モニウム、ジベンジルジヘキサデシルアンモニウム等の
ジベンジルジアルキルアンモニウム、トリオクチルメチ
ルアンモニウム、トリドデシルメチルアンモニウム、ト
リテトラデシルメチルアンモニウム等のトリアルキルメ
チルアンモニウム、トリオクチルエチルアンモニウム、
トリドデシルエチルアンモニウム等のトリアルキルエチ
ルアンモニウム、トリオクチルブチルアンモニウム、ト
リドデシルブチルアンモニウム等のトリアルキルブチル
アンモニウム、トリメチルベンジルアンモニウム等の芳
香環を有する4級アンモニウム、トリメチルフェニルア
ンモニウム等の芳香族アミン由来の4級アンモニウム等
の4級アンモニウム類が挙げられる。
【0024】ホスホニウムイオンとしては、テトラブチ
ルホスホニウム、テトラオクチルホスホニウム、トリメ
チルデシルホスホニウム、トリメチルドデシルホスホニ
ウム、トリメチルヘキサデシルホスホニウム、トリメチ
ルオクタデシルホスホニウム、トリブチルドデシルホス
ホニウム、トリブチルヘキサデシルホスホニウム、トリ
ブチルオクタデシルホスホニウム等のアルキル4級ホス
ホニウム、フェニルトリメチルホスホニウム、フェニル
トリブチルホスホニウム、ジフェニルジメチルホスホニ
ウム、トリフェニルメチルホスホニウム、テトラフェニ
ルホスホニウム等のフェニルアルキル4級ホスホニウム
等の4級ホスホニウム類が、複素芳香環由来のオニウム
イオンとしては、ピリジニウム、メチルピリジニウム、
ジメチルピリジニウム、キノリニウム、イソキノリニウ
ム等のイオンが挙げられる。これらは複数種組み合わせ
て用いても良い。
【0025】これらの有機オニウムイオンのうち、組成
物のガスバリヤー性の点では比較的低分子量のもの、例
えばヘキシルアンモニウム、オクチルアンモニウム、デ
シルアンモニウム等のアルキルアンモニウム、6−アミ
ノヘキサン酸、7−アミノヘプタン酸、8−アミノオク
タン酸、9−アミノノナン酸、10−アミノデカン酸、
11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸等
のω−アミノ脂肪族カルボン酸のアンモニウム、バリ
ン、ロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、チロ
シン、トレオニン、セリン、プロリン、ヒドロキシプロ
リン、トリプトファン、メチオニン、シスチン、システ
イン、アスパラギン酸、グルタミン酸、アスパラギン、
グルタミン、リジン、アルギニン、ヒスチジン等のα−
アミノ酸のアンモニウム等の1級アンモニウム類、ピリ
ジニウム、メチルピリジニウム、ジメチルピリジニウム
等の複素芳香環由来のオニウム類が好ましく、更に好ま
しくは、8−アミノオクタン酸、9−アミノノナン酸、
10−アミノデカン酸、11−アミノウンデカン酸、1
2−アミノドデカン酸等のω−アミノ脂肪族カルボン酸
のアンモニウム、ピリジニウム等のイオンが、最も好ま
しくは10−アミノデカン酸、11−アミノウンデカン
酸、12−アミノドデカン酸等のω−アミノ脂肪族カル
ボン酸のアンモニウムイオンが使用される。
【0026】有機オニウムイオンの量は、層状珪酸塩の
陽イオン交換容量に対し0.8〜2.0当量の範囲であ
れば特に制限はないが、通常0.9〜1.3当量程度と
なる。この量が0.8当量よりも少ないと、ポリアミド
樹脂への分散性が低下し、2.0当量より多いと該オニ
ウムイオン由来の遊離化合物が顕著となり、成形時の熱
安定性低下、発煙、金型汚染、臭気等の原因となる場合
がある。
【0027】有機オニウムイオンの層状珪酸塩の層間へ
の導入は、層状珪酸塩の水懸濁液に該オニウムイオンま
たはこれを含む水溶液を添加して、陽イオン交換を行わ
せることにより容易に達成される。該オニウムイオンの
層間への導入により、負に帯電した珪酸塩層の層間に有
機構造を導入することができ、これによりポリアミド樹
脂原料の層間への浸入と重合進行が促進され、層状珪酸
塩のポリアミド樹脂組成物中への均一な分散が達成され
る。ここで言う均一な分散とは、上記した層状珪酸塩の
単位構造である1層単位層を考えた場合の層間距離が5
nm以上で分散した状態を意味する。なお本発明におけ
る層間距離とは、最近傍の単位層との重心間距離であ
る。かかる層間距離の平均は、透過型電子顕微鏡観察に
よる画像により求められる量であり、より客観的に定量
化するために計算機による画像処理を行うことが好まし
い。
【0028】本発明のフィルムは、本質的に気体分子を
透過しない層状珪酸塩の単位層が、気体分子がマトリッ
クス樹脂中を直進的に拡散するのを妨げると同時に、拡
散通路を狭くする障害効果をあらわすことにより、ガス
バリヤー性が向上するものと考えられる。層状珪酸塩の
該障害物効果は、単位層がいかに微分散しているかに依
存するので、該微分散の度合いを表す量である本発明に
おける層間距離は大きいほど好ましい。かかる理由によ
り層間距離は、好ましくは7nm以上、より好ましくは
10nm以上、最も好ましくは15nm以上である。こ
の量が5nmに満たないと、十分なスバリヤー性が発現
しない。
【0029】本発明に用いられる金属アルコキシドは、
アルコキシシラン類、アルコキシチタン類、4価スズア
ルコキシド類、アンモニウムアルコキシド類、バリウム
アルコキシド類等である。具体的には、アルコキシシラ
ン類として、テトラメチルオルソシリケート、テトラエ
チルオルソシリケート(以下TEOSと称す)、テトラ
−n−プロピルオルソシリケート、テトライソプロピル
オルソシリケート、テトラ−n−ブチルオルソシリケー
ト等のテトラアルキルオルソシリケート、テトラメチル
オルソシリケートの2〜5量体等のテトラアルキルオル
ソシリケートのオリゴマー、メチルトリメトキシシラ
ン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシ
ラン、ジエチルジエトキシシラン、γ−グリシジルオキ
シプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルト
リエトキシシラン等のアルキルアルコキシシラン、フェ
ニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラ
ン、フェニルトリ−n−プロピルオキシシラン等のアリ
ールアルコキシシラン、ヒドロキシトリメトキシシラ
ン、ヒドロキシトリエトキシシラン等のヒドロキシトリ
アルコキシシラン、フェノキシトリエトキシシラン、ジ
フェノキシジエトキシシラン等のアリールオキシアルコ
キシシラン等が挙げられる。
【0030】同様に、テトラ−n−ブチルオルソチタネ
ート、テトラエチルオルソチタネート、テトライソプロ
ピルオルソチタネート、オクタデシルトリメトキシチタ
ン、フェニルトリエトキシチタン、ジフェニルジエトキ
シチタン等のアルコキシチタン類、テトラ−n−ブトキ
シスズ等の4価スズアルコキシド類、トリ−t−ブトキ
シアルミニウム等のアルミニウムアルコキシド類、バリ
ウムイソプロポキシド等のバリウムアルコキシド類等も
使用可能である。これらのうち反応制御容易性、入手容
易性等の点からアルコキシシラン類が好適であり、中で
もテトラメチルオルソシリケート、TEOS、テトラ−
n−プロピルオクソシリケート、テトラ−n−ブチルオ
ルソシリケート等のテトラアルコキシシランが更に好適
であり、中でもTEOSが最も好適である。
【0031】本発明の目的を損なわない限りにおいて、
必要に応じフュームドシリカ、タルク、カオリナイト、
ガラスビーズ、ガラスフレーク、クレー、炭酸カルシウ
ム、硫酸カルシウム、アルミナ、チタニア、ジルコニア
等の無機充填材、ポリエチレン又はその酸変性品、ポリ
プロピレン又はその酸変性品、エチレン−α−オレフィ
ン共重合体又はその酸変性品、ポリアミドエラストマ
ー、ポリエステルエラストマー、ポリエステルエーテル
アミド、ポリエーテルエラストマー、スチレン系熱可塑
性エラストマー又はその酸変性品、アクリルゴム、コア
シェル型アクリルゴム、アイオノマー樹脂、ポリフェニ
レンエーテル又はその酸変性品、芳香族ポリカーボネー
ト、芳香族ポリエステル、エポキシ樹脂等の熱可塑性樹
脂、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸バリウム、
ステアリン酸亜鉛等の滑剤、その他ポリアミド樹脂に使
用される熱安定剤、紫外線吸収剤、顔料、カーボンブラ
ック、ケッチェンブラック、黒鉛、酸化防止剤、可塑
剤、帯電防止剤等の添加剤を混合しても良い。
【0032】本発明のポリアミド樹脂組成物は、ポリア
ミド樹脂原料モノマーに、有機オニウムイオンを層間に
有する層状珪酸塩及び金属アルコキシドを添加し、水の
存在下加熱した後重合することにより得られる。有機オ
ニウムイオンを層間に有する層状珪酸塩の添加量は、ポ
リアミド樹脂組成物の0.05〜5重量%、ガスバリヤ
ー性の点から、好ましくは0.1〜5重量%、より好ま
しく0.5〜5重量%、フィルムとした場合の靱性の点
から、更に好ましくは0.5〜4重量%、最も好ましく
は0.5〜3重量%である。金属アルコキシドの添加量
は、同様にポリアミド樹脂組成物の0.005〜5重量
%が好ましい。
【0033】かかる本発明の製造方法においては、添加
される水が金属アルコキシドを加水分解せしめ、こうし
て生成する水酸基が層状珪酸塩の端面に主に存在すると
考えられるシラノール基と縮合反応し珪酸塩層同士を結
合するものと推定される。水の使用量は、通常は使用す
る金属アルコキシドに対するモル比にして2〜500当
量程度とする。この水のモル比が2より小さいと金属ア
ルコキシドの加水分解縮合反応は不十分となり、逆に5
00当量よりも大きいと該加水分解が速過ぎるため層同
士の結合が不良となる場合がある。該水のモル比は、好
ましくは4〜200当量、より好ましくは4〜100当
量、更に好ましくは4〜50当量、最も好ましくは4〜
30当量とする。
【0034】水の存在下の加熱は、ポリアミド樹脂原料
モノマー、有機オニウムイオンを層間に有する層状珪酸
塩、金属アルコキシド、及び水の四者の併存状態で水の
沸点未満の温度で行われる。従って、高い反応温度を必
要とする場合には加圧の必要がある。通常は、大気圧下
20〜100℃、好ましくは40〜100℃、更に好ま
しくは50〜100℃、最も好ましくは60〜100℃
の範囲で行われる。この水の存在下の加熱時間には制限
は特にないが、通常1〜300分、加水分解の進行度と
製造速度の点で好ましくは5〜240分、より好ましく
は15〜180分、最も好ましくは30〜150分とす
る。該水の存在下の加熱工程の後、更なる高温条件で通
常のポリアミドの重合を行い本発明のポリアミド樹脂組
成物を得る。
【0035】本発明のポリアミド樹脂組成物は、押出成
形、射出成形、中空成形、真空成形等により、中空容
器、函体、フィルムあるいはフィルム状の成形品、更に
はこれらから構成される袋や容器等の包装材、ボトル等
の任意の成形体用途に適用できる。例えば食品包装用フ
ィルム、特にレトルト処理食品包装用フィルム等に用い
られる。また、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、無水マ
レイン酸等による酸変性エチレン−α−オレフィン共重
合体、アイオノマー樹脂等の他の熱可塑性樹脂と積層し
て使用することも可能であり、例えばガソリンや燃料ガ
ス等の燃料用タンクやホース等のガスバリヤー層、金属
缶の内装、医療用輸液バッグ等に用いられる。
【0036】本発明のポリアミド樹脂組成物より成形体
を成形する他の手法としては、例えば次の方法が挙げら
れる。 (1)押出成形機を用い押出シートを得、ついで該シー
トを縦方向及び/又は横方向に延伸して延伸フィルムと
する方法、及び/又は深絞り成形機もしくは圧空成形機
を使用し、容器やトレイを成形する方法、(2)射出成
形機を用いて有底筒状一次成形品(パリソン)を成形
し、ついで該パリソンを二軸延伸ブロー成形する方法等
が挙げられる。なお、フィルムとする場合は、その厚み
を1μm以上、好ましくは8〜300μmとするのが好
ましい。
【0037】本発明のフィルムを積層して使用する場合
には、いずれかの層又はすべての層が一軸又は二軸に配
向されていても良く、その配向方向は同方向又は異方向
であっても良い。積層物の成形方法としては、複数台の
押出機を用いて共押出ししてフィルムあるいはシートと
する方法、更にはかようにして押出しされたフィルムあ
るいはシートを縦方向及び/又は横方向に延伸する方法
及び/又は深絞り成形機を用いて成形する方法がある。
また、フィルムあるいはシートを製造しておき、両者を
熱圧着する方法も挙げられる。更に積層容器を得るに
は、二台の射出成形機を用いて二種の樹脂を別々に可塑
化し金型の同一キャビティ内にほぼ同時に二種の樹脂を
射出し、二種二層又は二種三層の多層構造を持つ有底円
筒形状一次成形品(パリソン)を成形し、該パリソンを
ブロー成形して多層容器(積層ボトル)とする方法が、
二台の押出機を用いて二種二層又は二種三層のパイプ状
一次成形品を成形した後、一端を溶着して容器底部と
し、次いで他端を押出変形させて口部とし、次いでブロ
ー成形して多層容器とする方法等があるが、これらの方
法に限られるものではない。
【0038】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はその要旨を超えない限り、これら実施例
により何ら限定されるものではない。なお、以下の諸例
の評価結果は表1にまとめた。 評価方法: (1)酸素透過速度 ASTMD3985−81に基づき、モダンコントロー
ル(株)製OX−TRAN10/50Hにより、23
℃、相対湿度95%の条件で測定した。結果は、25μ
m厚み当たりに換算して整理した。
【0039】(2)層間距離 以下の諸例のフィルムから、フィルム面に垂直な断面で
ダイヤモンドナイフにより切り出した約0.1μm厚の
超薄切片を、日立製作所(株)製透過型電子顕微鏡H−
7000により加速電圧75kVの条件で観察した。得
た画像をイメージスキャナによりマッキントッシュ
(株)製パーソナルコンピュータに取り込み、パブリッ
クドメインソフトのNIH Image(by Wayne Ras
band. U.S. National Institute of Health.) により解
析し、最近傍層との重心間距離の平均を求めた。 (3)フィルム外観 目視によりフィルム中の固体粒子の有無を見た。
【0040】実施例1:クニミネ工業(株)製高純度N
aモンモリロナイトであるクニピアF(登録商標,陽イ
オン交換容量は120ミリ当量/100g,層間距離は
XRDスペクトルより12.4オングストローム)20
0gを脱塩水20リットルに攪拌分散しながら、12−
アミノドデカン酸62gと同当量の塩酸を加えた。30
℃で10時間攪拌後室温で静置し、デカンテーション法
と水洗を繰り返して硝酸銀試験で塩化物イオンが検出さ
れなくなるまで洗浄した。こうして得た12−アミノド
デカン酸変性モンモリロナイトの乾燥品(以下12−M
tと称す,層間距離はXRDスペクトルより18.1オ
ングストローム,水分は約5重量%)を0.3g(1.
6重量%)、ε−カプロラクタム18gをガラス重合管
に入れ内部を窒素置換後100℃で約3時間攪拌して分
散させた。更に、テトラエチルオルソシリケート(TE
OS)0.11ml(0.55重量%)と水0.1gを
加え大気圧下100℃で1時間攪拌を継続後、150℃
に昇温した。150℃に達した後、6−アミノヘキサン
酸1.5gを加え100分かけて250℃まで昇温し
た。次いでこの温度のまま減圧を開始し、約4時間かけ
て100Torrとしこのまま更に1時間重合を継続し
た後、窒素で大気圧に戻した。得られた組成物は溶融状
態では透明であった。得られた組成物はペレット大に切
断して沸騰水で水溶性低分子量物を抽出除去し、120
℃で真空乾燥後280℃で熱プレス成形して約50μm
厚のフィルムとした。
【0041】実施例2: 実施例1において、12−Mtを142g、ε−カプロ
ラクタムを2507g、TECSを54ml、水を47
g、及び6−アミノヘキサン酸を279g使用して、攪
拌機のついたオートクレーブで同様の反応、抽出、及び
熱プレスによるフィルム化操作を行った。
【0042】比較例1:実施例1において、12−Mt
とTEOSを加えない他は同じ操作を行った。 比較例2:実施例2において、TEOSを加えない他は
同じ操作を行った。 比較例3:実施例1において、12−Mtのかわりにク
ニピアF0.21gを使用して、同様の操作を行った。 比較例4:実施例1において、12−Mtのかわりにク
ニピアF0.21gを使用し、更にTEOSを加えずに
同様の操作を行った。
【0043】実施例3: 「実施例2で得たナイロン6樹脂組成物」70重量%、
及び三菱化成(株)製芳香族ポリアミドであるノバミッ
ドX21(酸成分:テレフタル酸/イソフタル酸=1/
2.5モル比、アミン成分:ヘキサメチレンジアミン;
ノバミッドは登録商標)30重量%を乾燥ペレットのま
まドライブレンドし、Tダイを取りつけた単軸押出機
(スクリュ直径40mm,スクリュ回転30rpm,ダ
イス及びバレル温度設定250℃,樹脂温度約240
℃)を使用し、巻き取りロール温度100℃、目標膜厚
25μmの条件で未延伸フィルムを得た
【0044】実施例4: 攪拌機のついたオートクレーブ内に、イソフタル酸71
0.4g、アジピン酸624.5g、メタキシリレンジ
アミン1164.4g、及び脱塩水2483gを封入し
80℃で1時間攪拌して均一な塩水を得た。その後、内
圧を2.5kg/cm としこれを保ちながら150℃
に昇温して水を留去して約90重量%まで濃縮した。次
いで内圧を13kg/cmに保持しながら250℃に
昇温し、この状態で30分反応させた後30分かけて大
気圧に戻した。約90分後、抜き出しを行い、透明なス
トランドを得たので、水冷してペレット化した。こうし
て得た芳香族ポリアミドのペレットの100℃真空乾燥
品65重量%、及び実施例2で得たナイロン6樹脂組成
物の乾燥ペレット35重量%をドライブレンドし、実施
例3同様にTダイ押出製膜して未延伸フィルムを得た
【0045】比較例5: 実施例3において、「実施例2で得たナイロン6樹脂組
成物」のかわりに比較例2で得たナイロン6樹脂組成物
ペレットを使用して同様の実験を行った。 比較例6: 実施例4において、「実施例2で得たナイロン6樹脂組
成物」のかわりに比較例2で得たナイロン6樹脂組成物
ペレットを使用して同様の実験を行った。 比較例7: 実施例3において、「実施例2で得たナイロン6樹脂組
成物」のかわりにナイロン6(三菱化成(株)製ノバミ
ッド1020J)ペレットを使用して同様の実験を行っ
た。 比較例8: 実施例4において、「実施例2で得たナイロン6樹脂組
成物」のかわりにナイロン6(三菱化成(株)製ノバミ
ッド1020J)ペレットを使用して同様の実験を行っ
【0046】
【表1】 表 1 ─────────────────────────────── 酸素透過 層間 フィルム a)添加量(wt%) 速度 距離 の外観 ─────────── (cc/day/ (nm) (固体粒子 12−Mt TEOS m2/atm) の有無) ─────────────────────────────── 実施例1 79 >20 無 1.6 0.55 〃 2 30 >20 無 5.2 1.8 比較例1 118 ── 無 0 0 〃 2 42 >20 無 5.2 0 〃 3 121 2 有 b)(1.2) 0.55 〃 4 120 2 有 b)(1.2) 0 実施例3 11 >20 無 3.6 1.3 〃 4 15 >20 無 1.8 0.63 比較例5 17 >20 無 3.6 0 〃 6 24 >20 無 1.8 0 〃 7 51 − 無 0 0 〃 8 34 − 無 0 0 ─────────────────────────────── a)重合品の沸水抽出による重量減を差し引いた生成ナイロン6量に基いて 算出した。 b)12−Mtではなく、クニピアFの添加量
【0047】
【発明の効果】上記各実施例及び各比較例から明らかな
ように本発明のポリアミド樹脂組成物は、均一に微分散
した層状珪酸塩を含み、従来にない優れたガスバリヤー
性を有するフィルムを形成し得るものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−80259(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 77/00 C08G 69/04 C08K 3/34 C08K 9/00 - 9/06

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリアミド樹脂中に、有機オニウムイオ
    ンを層間に有する層状珪酸塩類と金属アルコキシド類と
    を水の存在下で反応させて得られる層状珪酸塩類を均一
    に微分散せしめたポリアミド樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 ポリアミド樹脂原料モノマー中に、有機
    オニウムイオンを層間に有する層状珪酸塩類、金属アル
    コキシド類及び水を均一に分散させたポリアミド樹脂原
    料組成物を加熱して該層状珪酸塩類と金属アルコキシド
    類を反応させた後、ポリアミド樹脂原料モノマーを重合
    させることからなるポリアミド樹脂組成物の製造方法。
  3. 【請求項3】 ポリアミド樹脂中に、有機オニウムイオ
    ンを層間に有する層状珪酸塩類と金属アルコキシド類と
    を水の存在下で反応させて得られる層状珪酸塩類を均一
    に微分散せしめたポリアミド樹脂組成物から形成された
    フィルム
  4. 【請求項4】 ポリアミド樹脂中に、有機オニウムイオ
    ンを層間に有する層状珪酸塩類と金属アルコキシド類と
    を水の存在下で反応させて得られる層状珪酸塩類を均一
    に微分散せしめたポリアミド樹脂組成物から形成された
    包装材。
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