JP2000309100A - インクジェットプリンタヘッド及びその製造方法 - Google Patents

インクジェットプリンタヘッド及びその製造方法

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JP2000309100A JP12149599A JP12149599A JP2000309100A JP 2000309100 A JP2000309100 A JP 2000309100A JP 12149599 A JP12149599 A JP 12149599A JP 12149599 A JP12149599 A JP 12149599A JP 2000309100 A JP2000309100 A JP 2000309100A
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】加圧エネルギー効率が良く且つ基板への隔壁の
密着性が良くインクを長期にわたり安定して吐出できる
信頼性の高いインクジェットプリンタヘッド及びその製
造方法を提供する。 【解決手段】先ず基板20上全面に感光性ポリイミドで
下地層41をコーティングして基板20上の不活性金属
電極膜に密着させ、次にこの下地層41上に隔壁31を
パターン化してインクシール壁と発熱部区画壁を形成
し、共通インク供給溝とインク供給孔(不図示)を形成
した後、続いて隔壁31上にオリフィス板33を積層
し、その上に金属膜をパターン化して金属膜マスク42
を形成し、この後、オリフイス板33をヘリコン波など
でドライエッチングして金属膜マスク42に従ってイン
ク吐出ノズル35を一括形成しそのままエッチングを継
続してインク吐出ノズル35直下の発熱部25の配設領
域上の下地層41も孔空けして発熱部25を露出させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エネルギー効率が
良くインクを長期にわたり安定して吐出できる信頼性の
高いインクジェットヘッド及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、インクジェット方式のプリンタが
広く用いられている。このインクジェット方式によるプ
リンタは、インクを加圧して吐出するための加圧部を備
えている。この加圧部の構成には、気泡の発生する力で
インク滴を飛ばすサーマルジェット方式や、ピエゾ抵抗
素子(圧電素子)の変形によってインク滴を飛ばすピエ
ゾ方式等がある。
【0003】これらの構成による印字方式は、色材たる
インクをインク滴にして直接記録紙に向かって吐出する
という工程により、粉末状の印材であるトナーを用いる
電子写真方式と比較した場合、印字エネルギーが低くて
済み、インクの混合によってカラー化が容易であり、印
字ドットを小さくできるので高画質であり、印字に使用
されるインクの量に無駄が無くコストパフォーマンスに
優れており、このため特にパーソナル用プリンタとして
広く用いられている印字方式である。
【0004】そして、上記のサーマルジェット方式に
は、インク滴の吐出方向により二通りの構成がある。す
なわち、加圧部としての発熱部の発熱面に平行な方向へ
インクを吐出する構成のものと、発熱部の発熱面に垂直
な方向にインクを吐出する構成のものとがある。中でも
発熱部の発熱面に垂直な方向にインク滴を吐出する構成
のものは、ルーフシュータ型サーマルインクジェットヘ
ッドと呼称されており、発熱部の発熱面に平行な方向へ
インクを吐出する構成のものに比較して、消費電力が極
めて小さくて済むことが知られている。
【0005】このルーフシュータ型のサーマルインクジ
ェットヘッドの製法としては、シリコンウエハ上に区画
された多数(例えば6インチ以上の直径のウエハで90
個以上)のチップ基板の上に、シリコンLSI形成技術
と薄膜形成技術を利用して、複数の発熱部、これらを個
々に駆動する駆動回路、及びこれに対応するインク吐出
ノズルを一括してモノリシックに形成する方法がある。
【0006】図8(a) は、そのようにして作成されるル
ーフシュータ型サーマルインクジェットヘッドの概略の
構成を模式的に示す平面図であり、同図(b) は、同図
(a) のA−A′断面矢視図である。尚、同図(a) はオリ
フィス板8を透視的に示している。このサーマルインク
ジェットヘッド1は、同図(a),(b) に示すように、チッ
プ基板2上に形成された薄膜からなる発熱抵抗体3と、
その発熱抵抗体3の発熱部4の両端に接続された個別配
線電極5及び給電共通電極6と、これらの上に積層され
た隔壁7と、更にこれらの上に積層されたオリフィス板
8を備え、このオリフィス板8にはインク吐出ノズル9
が形成されている。
【0007】上記の発熱部4は、例えば40μm程度の
微細な間隔で配置されており、個別配線電極5上に形成
された櫛状の隔壁7の櫛の胴部に当る隔壁7aから伸び
出す櫛の歯部に当る隔壁7bと7bの間に配置され、隣
接する他の発熱部4とは個別に区画されている。そし
て、発熱部4の並設方向に平行し、上記櫛の歯の開口部
側に、隔壁7の厚さに相当する高さのインク通路10が
形成されている。
【0008】図9(a) 〜(d) は、上記のサーマルインク
ジェットヘッドが発熱駆動されるときの動作状態を示す
図であり、同図(a) は図8(b) に示した構成を再掲して
いる。ただしインク流路10にはインク11が常時供給
されている。また、印字動作に先立って目詰まり等を復
元するときには洗浄液が供給されることもある。
【0009】先ず、同図(b) に示すように、画像情報に
応じた通電により、発熱部4を発熱させてこの発熱部4
上に核気泡を発生させると、この核気泡が合体して膜気
泡12が発生する。そして、同図(c) に示すように、上
記の膜気泡12が断熱膨脹して更に大きな膜気泡12a
に成長し周囲のインクを押し遣り、これによりインク吐
出ノズル9からインク11aが押し出される。この押し
出されたインク11aは、同図(d) に示すように、膜気
泡12aの更なる膨張した膜気泡12bに押し出されて
インク滴11bとなってインク吐出ノズル9から不図示
の紙面に向けて吐出される。この後、通電がオフされ上
記の成長した膜気泡12bが収縮し、ついには気泡が消
滅し、次の発熱部4の加熱が待機される。この一連の工
程は瞬時に行われる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うに、40μm程度の間隔で配置されている発熱部4を
個別に区画している隔壁7bは、高さ幅ともに約10μ
m程度の寸法であって極めて微細なものである。このよ
うな微細構造の隔壁はマスクを用いてパターン化される
が、そのために隔壁の材料として感光性樹脂を用いるの
が一般的である。中でも耐熱性に特に優れた感光性ポリ
イミドを用いることが多い。
【0011】この感光性ポリイミドが基板上に積層され
て隔壁が形成される場合、基板と感光性ポリイミドの密
着強度は、感光性ポリイミドの骨格をになうカルボニル
基の酸素と積層化の下地になる基板表面に存在する酸素
との酸素同志の分子間力に依存することが判明している
が、他方の基板の下地層の大部分を構成している上記の
個別配線電極5や給電共通電極6には、これらに接して
流れるインクからの腐食を防ぐために、例えばAuのよ
うな不活性で安定且つ低抵抗の金属材料をAlやNiの
電極の上から被覆して又は最初から電極として用いなけ
ればならない。そして、このような不活性金属には酸化
膜が生成し難く上述した分子間力が働かないため感光性
ポリイミドの密着強度が弱くなるという問題が発生す
る。
【0012】この問題を解決すべく、つまり隔壁の密着
強度を上げるために隔壁の幅を大きくすることも考えら
れているが、これであると近年益々市場の要望が強くな
っている高解像度化の流れに逆行するという問題が発生
する。
【0013】また、このような問題ばかりでなく、上記
の図8(a),(b) に示すサーマルインクジェットヘッドの
構造は、図9(d) の動作状態図に示すように、膜気泡1
2bの膨張エネルギーは、櫛の歯状の隔壁7bによる区
画の開口(インク流入口)側へ広がって散逸し、インク
吐出ノズル9へ集中すべき加圧エネルギーの効率が低下
してしまうという問題も有していた。
【0014】図10は、その加圧エネルギー効率の低下
の問題を解決すべく提案されているサーマルインクジェ
ットヘッドの改良型の構成を模式的に示す平面図であ
り、同図(b) は(a) のB−B′断面矢視図である。同図
(a),(b) に示すように、この構成は、櫛の歯状の隔壁7
bによる区画の開口部であるインク流入口に孤立した形
状の隔壁13を立設してこれを圧力溜めとする構造であ
る。そして、この圧力溜めの隔壁13により、吐出時の
加圧エネルギーがインク流入口方向に逃げるのを抑止さ
れるのでインクの吐出性能が良好になるとしている。
【0015】しかしながら、上記の圧力溜めの隔壁13
は、周囲のいずれの構成からも孤立した状態で、キュア
(乾燥硬化、焼成)の処理工程ではオリフィス板8も未
だ積層されていないから隔壁13は孤島のようになって
いる。その上更に不活性金属の共通電極6上に設置され
ていることも重なって下地層との密着性も弱く、このた
め現像やキュアの際には容易に崩壊し易いという問題を
有していた。また、この崩壊の問題は、圧力溜めの隔壁
13に限らず、区画用の隔壁7bにおいてもその幅が約
10μmと極めて狭いことに加えて上記の下地層との密
着性の弱さが重なって同様に発生していた。
【0016】本発明の課題は、上記従来の実情に鑑み、
加圧エネルギー効率が良く且つ基板への隔壁の密着性が
良くインクを長期にわたり安定して吐出できる信頼性の
高いインクジェットプリンタヘッド及びその製造方法を
提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】先ず、請求項1記載の発
明のインクジェットプリンタヘッドは、圧力を受けた液
体を所定方向に吐出させて記録媒体上に記録を行うイン
クジェットプリンタヘッドであって、絶縁性基板の所定
位置に配設され液体を吐出させる為の圧力エネルギーを
発生させる複数のエネルギー発生素子と、上記絶縁性基
板上に上記複数のエネルギー発生素子の配設領域を除い
て少なくともそれらの周囲に敷設された下地層と、上記
下地層上に直接立設され各エネルギー発生素子により上
記液体に圧力を加える加圧室を夫々区画形成する隔壁
と、を有して構成される。
【0018】上記下地層及び上記隔壁は、例えば請求項
2記載のように、共に感光性ポリイミド樹脂からなるこ
とが好ましい。また、上記エネルギー発生素子は、例え
ば請求項3記載のように、発熱抵抗体の両端に電極を接
続した発熱素子であってもよい。また、上記電極は、例
えば請求項4記載のように、不活性金属からなる。
【0019】次に、請求項5記載の発明のインクジェッ
トプリンタヘッドの製造方法は、液体を加圧し所定方向
に吐出させて記録媒体上に記録を行うインクジェットプ
リンタヘッドの製造方法であって、絶縁性基板上に発熱
抵抗体と電極層を積層した後に夫々を所定形状にパター
ニングし、上記発熱抵抗体の発熱部となるべき部位の両
端に配線電極が接続された複数の発熱素子を形成する工
程と、少なくとも上記発熱素子を含む所定の領域に下地
層を形成する工程と、少なくとも個々の上記発熱部を夫
々囲繞し液体に圧力を加える複数の加圧室を区画形成す
る隔壁を上記下地層上に直接形成する工程と、上記絶縁
性基板上に上記隔壁を介してオリフィス板を設置する工
程と、上記オリフィス板の上記発熱部に対向する位置に
上記液体を吐出させる吐出ノズルを穿設すると共に、上
記下地層の上記吐出ノズルとの対向領域を除去して上記
発熱部を露出させるノズル形成工程と、を有して構成さ
れる。
【0020】上記ノズル・発熱穴形成工程は、例えば請
求項6記載のように、ドライエッチングにより一括して
行うことが好ましい。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明する。図1(a),(b),(c) は、一実施
の形態におけるインクジェットプリンタヘッドの製造方
法を工程順に示す図であり、それぞれ一連の工程におい
てシリコンチップの基板上に形成されていく状態の概略
の平面図と断面図を模式的に示している。尚、これらの
図には、説明の便宜上、いずれもフルカラー用のインク
ジェットプリンタヘッドの1個の印字ヘッド(モノクロ
用インクジェットヘッドの構成と同じ)のみを示してい
るが、実際には後述するように、このような印字ヘッド
が複数個(通常は4個)連なった形状のものが、1個の
基板(シリコンチップ)上に形成される。また、同図
(c) には36個のオリフィスとしてのインク吐出ノズル
44を示しているが、実際には64個、128個、25
6個等、設計上の方針によって多数形成されるものであ
る。
【0022】図2(a),(b),(c) は、上段に図1(a),(b),
(c) の平面図をそれぞれ拡大して詳細に示しており、こ
の図2(a),(b),(c) の中段には上段のC−C′断面矢視
図(同図(a) 参照)を示し、下段には上段のD−D′断
面矢視図(同図(a) 参照)示している。また、同図(a),
(b),(c) の中段に示す断面図は、それぞれ図1(a),(b),
(c) の下に示す断面図と同一のものである。尚、図2
(a),(b),(c) には、図示する上での便宜上、64個、1
28個又は256個のインク吐出ノズルを、5個のイン
ク吐出ノズルで代表させて示している。
【0023】最初に、基本的な製造方法について説明す
る。先ず、工程1として、4インチ以上のシリコン基板
にLSI形成処理により駆動回路とその端子を形成する
と共に、厚さ1〜2μmの酸化膜(Si O2 )を形成
し、次に、工程2として、薄膜形成技術を用いて、Ta
(タンタル)−Si(シリコン)−O(酸素)からなる
発熱抵抗体膜と、Ti−W等のバリア層を介在させてA
uなどによる電極膜を順次積層形成する。そして、電極
膜と発熱抵抗体をホトリソ技術によって夫々パターニン
グし、ストライプ状の発熱抵抗体膜上の発熱部とする領
域の両側に配線電極が積層されたなる複数条の発熱素子
が所定の間隔で平行に並設形成される。この工程で発熱
部の位置が決められる。
【0024】図1(a) 及び図2(a) は、上記の工程1及
び工程2が終了した直後の状態を示している。すなわ
ち、チップ基板20上には共通電極21、共通電極給電
端子22(図1(a) 参照)、個別配線電極23、発熱抵
抗体膜24(後述する図4(g)参照)をパターン化した
ことにより形成された多数の加圧エネルギー発生素子と
しての発熱部25、駆動回路26及び駆動回路端子27
(図1(a) 参照)が形成されている。
【0025】続いて、工程3として、個々の発熱部25
に対応するインク供給路を形成すべく感光性ポリイミド
などの有機材料からなる隔壁部材をコーティングにより
高さ20μm程度に形成し、これをフォトリソ技術によ
りパターン化した後に、300℃〜400℃の熱を30
分〜60分加えるキュア(乾燥硬化、焼成)を行い、高
さ10μm程度の上記感光性ポリイミドによる隔壁をチ
ップ基板上に形成・固着させる。更に、工程4として、
ウェットエッチングまたはサンドブラスト法などにより
上記チップ基板の面に溝状の共通インク供給路を形成
し、更にこの共通インク供給路に連通し基板下面に開口
するインク給送孔を形成する。
【0026】図1(b) 及び図2(b) は、上述の工程3及
び工程4が終了した直後の状態を示している。すなわ
ち、溝状の共通インク供給路28及びインク給送孔29
が形成され、共通インク供給路28の左側に位置する共
通電極21部分と、右方の個別配線電極23が配設され
ている部分、及び各発熱部25と発熱部25の間に、隔
壁31(31、31−1、31−2)が形成されてい
る。上記の隔壁31は、個別配線電極23上のインクシ
ール隔壁31−1を櫛の胴とすれば、各発熱部25と発
熱部25との間に伸び出す区画隔壁31−2は櫛の歯に
相当する形状をなしている。これにより、この櫛の歯状
の区画隔壁31−2を仕切り壁として、その歯と歯の間
の付け根部分に発熱部25が位置する微細な区画部32
が、発熱部25の数だけ形成される。
【0027】この後、工程5として、ポリイミドからな
る厚さ10〜30μmのフィルムのオリフィス板を、そ
の片面に接着剤としての熱可塑性ポリイミドを極薄に例
えば厚さ2〜5μmにコーテングし上記積層構造の最上
層つまり隔壁の上に張り付けて290〜300℃で加熱
しながら加圧してそのオリフィス板を固着させる。続い
てNi、Cu又はAlなどの厚さ0.5〜1μm程度の
金属膜を形成する。
【0028】更に、工程6として、オリフィス板の上の
金属膜をパターン化して、ポリイミドを選択的にエッチ
ングするマスクを形成し、続いて、オリフィス板をヘリ
コン波などによるドライエッチングにより上記の金属膜
マスクに従って31μmφ〜29μmφの孔明けをして
多数のインク吐出ノズルを一括形成する。
【0029】図1(c) 及び図2(c) は、上述した工程5
と工程6が終了した直後の状態を示している。すなわ
ち、オリフィス板33が共通給電端子22及び駆動回路
端子27の部分を除く全領域を覆っており、区画隔壁3
1−2によって形成されている区画部32も上を覆われ
て隔壁31の厚さ(高さ)10μmに対応する高さの微
細な坑房となって共通インク供給路28方向に開口を向
けている。そして、これら区画部32の開口と共通イン
ク供給路28とを連通させる高さ10μmのインク流路
34が形成されている。
【0030】そして、オリフィス板33には、発熱部2
5に対向する部分にオリフィス、つまりインク吐出ノズ
ル35がドライエッチングによって形成されている。こ
れにより、64個、128個又は256個のインク吐出
ノズル35を1列に備えたモノカラーインクジェットヘ
ッド、つまり単一印字ヘッド36が完成する。
【0031】このようにオリフィス板33を張り付け
て、その後で、下地のパターンつまり発熱部25の位置
に合わせてインク吐出ノズル35を加工することは、予
めインク吐出ノズル35を加工したオリフィス板33を
張り合わせるよりも、遥かに生産性の高い実用性のある
方法である。また、ドライエッチングによる場合は、マ
スクはNi、Cu、又はAlなどの金属膜を使うことで
樹脂と金属膜との選択比が概略100程度得られる。し
たがって、29〜31μmのポリイミドフィルム及び後
述する10μm程度の厚さの下地層をエッチングするに
は1μm以下の金属膜でマスクを形成することで十分で
ある。
【0032】ここまでが、シリコンウエハの状態で処理
される。そして、最後に、工程7として、ダイシングソ
ーなどを用いてシリコンウエハをスクライブラインに沿
ってカッテングして、チップ基板単位毎に個別に分割
し、実装基板にダイスボンデングし、端子接続して、実
用単位のインクジェットプリンタヘッドが完成する。
【0033】上記のように1列のインク吐出ノズル35
を備えた単一印字ヘッド36はモノクロ用インクジェッ
トヘッドの構成であるが、通常フルカラー印字において
は、減法混色の三原色であるイエロー(Y)、マゼンタ
(M)、シアン(C)の3色に、文字や画像の黒部分に
専用されるブラック(Bk)を加えて合計4色のインク
を必要とする。したがって最低でも4列のノズル列が必
要である。そして上述した製造方法によれば4列の単一
印字ヘッド36をモノリシックに構成することは可能で
あり、各列の位置関係も今日の半導体の製造技術により
正確に配置することが可能である。
【0034】図3(a) は、上述の図1及び図2に示した
チップ基板20、共通電極21、共通電極給電端子2
2、個別配線電極23、発熱部25、駆動回路26、駆
動回路端子27、共通インク供給路28、インク供給孔
29、隔壁31、区画部32、オリフィス板33、イン
ク流路34、インク吐出ノズル35の各部を1組として
なる印字素子つまり単一印字ヘッド36を4列並べてフ
ルカラーインクジェットプリンタヘッド38を構成した
状態を示す図である。また、図3(b) は、同図(a) の単
一印字ヘッド36が4列並んだ構成を分かり易く示すた
め、図1(a) に示した工程1〜工程2まで終了した状態
のものを示している。
【0035】この図3(a),(b) に示すように、フルカラ
ーインクジェットプリンタヘッド38は、4個の単一印
字ヘッド36(36a、36b、36c、36d)が並
んで配置され、例えば共通インク供給路28aからYイ
ンクが単一印字ヘッド36aの個々の区画部32に供給
され、共通インク供給路28bからMインクが単一印字
ヘッド36bの個々の区画部32に供給され、共通イン
ク供給路28cからCインクが単一印字ヘッド36cの
個々の区画部32に供給され、そして、共通インク供給
路28dからはBkインクが単一印字ヘッド36dの個
々の区画部32に供給される。
【0036】ところで、本発明においては上述した基本
的な製造方法における工程3、工程5及び工程6におい
て、発熱部近傍の構成並びにインク吐出ノズルの形成工
程に特別の工夫が施され、特殊な製法が採用されてい
る。以下、これについて説明する。
【0037】図4(a) 〜(e) は、工程3における隔壁の
特別の製法を示す図であり、同図(f) は、同図(e) の平
面図、同図(g) は、同図(e) のE−E′断面矢視図であ
ると共に同図(e) は同図(f) のF−F′断面矢視図であ
る。尚、同図(f) にはオリフィス板33を透視的に示し
ている。
【0038】同図(a) に示すように、工程3では、先ず
前工程で複数条の発熱素子が形成されているチップ基板
20上全面に下地層41として感光性ポリイミドをコー
ティングする。感光性ポリイミドがチップ基板20上の
不活性金属電極膜との密着性が弱いことは前述したが、
このようにチップ基板20上全面にコーティングした場
合には、発熱素子が形成されていない領域でシリコン基
板に形成されているSi O2 膜と感光性ポリイミド膜と
が強く密着していることもあって、前述したような不活
性金属に対する密着性の弱さは全く問題にならない。
【0039】次に、同図(b) に示すように、上記の下地
層41の上に、隔壁31(図2(b)のインクシール隔壁
31−1及び区画隔壁31−2参照)をフォトリソ技術
によりパターン化する。
【0040】続いて、サンドブラストによるインク供給
路等の形成工程4を経た後、工程5において、同図(c)
に示すように、上記隔壁31の上にオリフィス板33を
積層して固着させた後、その上に金属膜を形成して、続
く工程6において、同図(d)に示すように、上記オリフ
ィス板33の上の金属膜をパターン化してオリフィス板
33をエッチングする金属膜マスク42を形成する。
【0041】この後、同図(e) に示すように、オリフィ
ス板33をヘリコン波などのドライエッチング法により
金属膜マスク42に従って孔明けして多数のインク吐出
ノズル35を一括形成すると共に、引き続きそのままド
ライエッチングを行って、上記インク吐出ノズル35直
下の下地層41にも孔明けして、同図(f) 及び同図(g)
に示すように、発熱部25に対応する領域を除去して発
熱部25を露出させる。
【0042】本例では、ここで、インク吐出ノズル35
の貫通と発熱部25の配置領域上の下地層41の除去後
たとえば3分程の余裕をみてオーバエッチングを行う。
本例で用いられるヘリコン波ドライエッチングによる場
合、オリフィス板33や下地層41の如くポリイミド材
に対しては、毎分1.5μm以上のエッチング速度が得
られるが、Ta−Si−Oからなる発熱抵抗体層23に
対しては、その1/75の毎分200Å程度のエッチン
グ速度となる。従って、3分程度のエッチングにより、
インク吐出ノズル35の直下に配置される発熱部25の
中央部には600Åほどの凹みが形成される。つまり発
熱抵抗体膜24の発熱部25の位置が部分的に薄くなっ
てその抵抗値が増大する。
【0043】この発熱部25を初期の厚さに対して1割
又は2割薄く加工(オーバーエッチング)したときの抵
抗値は、発熱部25とインク吐出ノズル35の大きさの
関係に依存して変化する。例えば発熱部25の大きさが
40μm口であり、これに対向するインク吐出ノズル3
5の径が30μmφである場合に、発熱部25を10%
薄くする(つまり本例では400Å薄くする)と抵抗値
が5%上昇し、20%薄く(800Å薄く)すると抵抗
値が11%上昇することが判明している。
【0044】また、発熱部25の大きさが同じ40μm
口であっても、インク吐出ノズル35の径が35μmφ
である場合は、発熱部25を10%薄く(400Å薄
く)すると抵抗値が8%上昇し、20%薄く(800Å
薄く)すると抵抗値が15%上昇することも判明してい
る。これによれば、初期値を200Ωに設定し、上記の
発熱部25とインク吐出ノズル35の大きさの組み合わ
せを適宜に設定すれば241Ωから255Ωまで調整す
ることができる。
【0045】すなわち、このオーバーエッチングしたと
きの発熱部25の抵抗値の変化を測定・監視しながらエ
ッチングを実行する制御装置を用い、共通電極21と1
つの個別配線電極23間の発熱部25の抵抗値を制御装
置によって監視(モニター)しながらエッチングを行う
ことによって、このドライエッチングが終了したときイ
ンク吐出ノズル35の形成及び発熱部25の配置領域上
の下地層41の除去が完了し且つ露出した発熱部25の
抵抗値を所望の値に合わせて一定に形成することができ
る。この場合、通常、複数の発熱部25間のエッチング
バラツキは発生しないことが既に判明しているので、こ
れを前提にして、抵抗値をモニターする発熱部25は1
つで良い。
【0046】上記のように、オリフィス板33のエッチ
ングに連続して発熱部25を露出させるために下地層4
1にも続けてエッチングすることにより、下地層41に
対するフォトリソによるパターニングの工程を省略する
ことができ、したがって、このように基本構成に加えて
下地層41を形成することによる工程数の増加は、図4
(a) に示す下地層41を形成するために感光性ポリイミ
ドをコーティングする作業だけである。
【0047】上述した製造工程により得られる本実施形
態例のインクジェットプリンタヘッドは、図4(e),(f),
(g) に示されるように、隔壁31の全ての部分が下地層
41上に直接立設された構成となっている。そして、発
熱部25はその全周囲を下地層41に囲繞されている。
従って、発熱部25が設けられている加圧室45へ通じ
るインク流路34は下地層41上に形成されており、イ
ンク流路34と発熱部25の間には下地層41の厚さに
相当する段差が形成されている。ここで、隔壁31と下
地層41の夫々の厚さの比は、略3:1程度が好適であ
る。
【0048】尚、発熱部25に近接する下地層41には
耐熱性が高く解像度には多少劣る感光性樹脂もしくは非
感光性の樹脂を用いるようにし、隔壁31にはフォトリ
ソの解像度が良く耐熱温度の比較的低い感光性樹脂を用
いるなど、材料の使い分けをすることができる。従来、
隔壁を形成する樹脂材料には解像度と耐熱性及び基板へ
の密着力など厳しい性能が要求され、設計に多様な制約
を受けていたが、本発明を用いることにより、そのよう
な制約が低減し設計の自由度が向上する。
【0049】いずれにしても、上述のインクジェットプ
リンタヘッドの構造は、多数の各発熱部25の配設領域
を除いてそれらの周囲には下地層41が敷設された形状
となって、その下地層14の上に隔壁31が直接立設さ
れている。
【0050】このように、隔壁31は、自己の素材と同
質のポリイミドからなる下地層41上に形成されるた
め、下地層41との密着性が極めて強く、したがって、
キュアの工程で容易に崩壊することがなく、これによ
り、信頼性の高い隔壁を有するインクジェットプリンタ
ヘッドを構成することができる。
【0051】また、発熱部25は四方を下地層41によ
って囲繞され、竪穴坑房状に形成された加圧室45の底
に配置されるように構成されている。これによって、こ
の発熱部25は効率よく動作する。同図(f) のQ部拡大
図である同図(h) に示されているように、本例では、発
熱部25より一回り大きい面積に亙って下地層41が除
去されており、従って、発熱部25の周囲の個別配線電
極23及び共通電極21及びチップ基板20上の酸化膜
が露出されている。これは、下地層41が発熱部25の
熱により変形等の影響を受けることを防止するためであ
る。従って、下地層41を耐熱性の高い材料で形成する
場合は、発熱部25と下地層41間の上述した間隙は設
けなくてもよい。
【0052】なお、下地層41と隔壁31の材料の組合
せとしては、上述したように同一種類の樹脂膜同士に限
らず、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、無機物のシラノー
ル等の組合せ或はこれらとポリイミド樹脂との組合せ
等、種々の材料の組合せが可能である。また、下地層4
1の材料は、樹脂材料に限らず、無機絶縁膜や金属酸化
膜等でもよい。即ち、下地層41の材料としては、隔壁
31と密着性の良い種々の材料を適用可能である。
【0053】図5(a) 〜(d) は、上記構成のフルカラー
インクジェットプリンタヘッド38が発熱駆動されると
きの動作状態を示す図であり、同図(a) は図4(g) に示
した構成を再掲している。ただし図5(a) に示す実働時
には、インク流路34にはインク43が常時供給されて
いる。また、印字動作に先立つ目詰まり等の復元、或は
単一印字ヘッドごとに供給するインクの色を変更すると
きなどには洗浄液が供給されることもある。
【0054】先ず、ここで、画像情報に応じた通電によ
り、発熱部25を発熱駆動すると、発熱部25上に極微
の核気泡が発生しこの核気泡が合体して、同図(b) に示
すように、膜気泡44が発生する。そして、同図(c) に
示すように、上記の膜気泡44が断熱膨脹により更に大
きな膜気泡44aに成長してその圧力によりインク吐出
ノズル35からインク43aが押し出され、この押し出
されたインク43aは、同図(d) に示すように、膜気泡
44aの更に膨張した膜気泡44bの圧力によってイン
ク滴43bとなってインク吐出ノズル35から不図示の
紙面に向けて吐出される。
【0055】このとき、同図(d) に示すように、加圧室
45内で成長してきた膜気泡44bの膨張方向は、加圧
室45の四方を囲繞する下地層41によって水平方向へ
の膨張をはばまれ、垂直方向のインク吐出ノズル35方
向へ集約される。これにより、発熱部25の発熱による
加圧エンルギーは効率よくインク吐出ノズル35からの
インク滴43bの吐出に集中して使用される。
【0056】尚、本実施の形態においては、上述したよ
うに、オリフィス板33のエッチングに連続して下地層
41もエッチングしているが、これに限ることなく、下
地層41をフォトリソによりパターニングするようにし
てもよい。
【0057】図6(a) 〜(f) は、そのように下地層41
をフォトリソによりパターニングして全体を形成する場
合の工程を示す図である。同図(a),(b) は、チップ基板
20上全面に下地層41をコーティングした後、発熱部
25の配設領域のみを除去するようにフォトリソでパタ
ーニングした状態を示す図であり、同図(b) は同図(a)
のG−G′矢視図を示している。
【0058】この後、同図(c) に示すように、下地層4
1の上に隔壁31をパターニングし、その隔壁31の上
に、同図(d) に示すように、オリフィス板33を積層
し、そのオリフィス板33の上に金属膜マスク42を形
成し、そして、その金属膜マスク42に従ってオリフィ
ス板33をエッチングしてインク吐出ノズル35のみを
形成する。
【0059】このようにしても、図4(e),(f),(g) に示
したと全く同様のインクジェットプリンタヘッド(図3
(a) に示すフルカラーインクジェットプリンタヘッド3
8)を製造することがで、また、同様に、このフルカラ
ーインクジェットヘッドは図5(a) 〜(d) に示したよう
に動作する。
【0060】尚、図4又は図6に示すいずれの製法にお
いても、図10に示した圧力溜めの隔壁13と同様の圧
力溜め隔壁を区画隔壁31−2と区画隔壁31−2の間
の区画開口部の前に設けるようにしてもよい。
【0061】図7は、そのように圧力溜め隔壁を区画隔
壁31−2と区画隔壁31−2の間の区画開口部の前に
設けた例を示す図である。同図に示すように圧力溜め隔
壁31−3は、図10の場合と同様に孤立した島状の配
置で形成されているが、この圧力溜め隔壁31−3が配
置される部分の下は下地層41であり、共通電極21を
形成している不活性金属は下地層41の下方に隠れてい
る。
【0062】したがって、従来問題となっていた基板表
面への圧力溜め隔壁31−3の密着性の弱さについては
解消されており、したがって、キュア時における崩壊の
虞も解消さている。この構造を用いることにより、図5
(d) に示した発熱部25の四方を取り巻く加圧室45の
囲繞構造と、隔壁31のインクシール隔壁31−1及び
区画隔壁31−2による区画部とそのインク流入口に立
設する圧力溜め隔壁31−3の囲繞性により、図5(d)
に示した膜気泡44bの加圧エネルギーはより一層垂直
方向に集約されて、さらに良好な吐出性能が得られるよ
うになる。
【0063】尚、上記の例ではいずれも発熱部による発
熱でインク滴を吐出するサーマルインクジェットプリン
タヘッドについて説明したが、ピエゾ圧電抗素子の変形
を利用してインクを加圧してインク滴を吐出する構成の
インクジェットプリンタヘッドに適用することも可能で
ある。
【0064】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、発熱部を除いて少なくともその周囲に隔壁との密
着性の良い下地層を設けるので、従来問題となっていた
配線電極材料の不活性金属と隔壁材料の感光性ポリイミ
ドとの低い密着性に伴う隔壁の欠落・崩壊の問題が解消
され、これにより、インクジェットプリンタヘッドの隔
壁構造における信頼性が高められる。
【0065】また、同様に隔壁の欠落・崩壊の虞が無い
ので、隔壁を小さくして高解像度化を促進することが可
能となり、市場の高解像度の要請に対応したインクジェ
ットプリンタヘッドの提供が可能となる。
【0066】さらに、発熱部の配設領域が下地層によっ
て四方を囲繞されるので、吐出エネルギーを垂直方向の
インク吐出ノズルに集約させることができ、これによ
り、吐出エネルギーを有効に利用することができて経済
的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a),(b),(c) は一実施の形態におけるインクジ
ェットプリンタヘッドの製造方法を工程順に示す図であ
る。
【図2】(a),(b),(c) は上段は図1(a),(b),(c) の平面
図をそれぞれ拡大して詳細に示す図、中段は上段のC−
C′断面矢視図、下段は上段のD−D′断面矢視図であ
る。
【図3】(a) は単一印字ヘッドを4列並べて構成したフ
ルカラーインクジェットプリンタヘッドを示す図、(b)
は(a) の構成を分かり易く示すため工程1〜工程2まで
終了した状態のものを示す図である。
【図4】(a) 〜(e) は本発明の隔壁の製法を示す図、
(e) は(f) のF−F′断面矢視図、(f) は(e) の平面
図、(g) は(e) のE−E′断面矢視図、(h) はQ部の拡
大詳細図である。
【図5】(a) 〜(d) はフルカラーインクジェットプリン
タヘッドが発熱駆動されるときの発熱部の動作状態を示
す図である。
【図6】(a) 〜(f) は下地層をフォトリソによりパター
ニングして全体を形成する場合の工程を示す図である。
【図7】圧力溜め隔壁を区画隔壁と区画隔壁の間の区画
開口部の前に設けた例を示す図である。
【図8】(a) は従来のサーマルインクジェットヘッドの
概略の構成を模式的に示す平面図、(b) は(a) のA−
A′断面矢視図である。
【図9】(a) 〜(d) は従来のサーマルインクジェットヘ
ッドが発熱駆動されるときの動作状態を示す図である。
【図10】(a) は従来のサーマルインクジェットヘッド
の改良型の構成を模式的に示す平面図、(b) は(a) のB
−B′断面矢視図である。
【符号の説明】
1 サーマルインクジェットヘッド 2 チップ基板 3 発熱抵抗体 4 発熱部 5 個別配線電極 6 給電共通電極 7、7a、7b 隔壁 8 オリフィス板 9 インク吐出ノズル(オリフィス) 10 インク通路 11、11a インク 11b インク滴 12、12a、、12b 膜気泡 13 圧力溜めの隔壁 20 チップ基板 21 共通電極 22 共通電極給電端子 23 個別配線電極 24 発熱抵抗体膜 25 発熱部 26 駆動回路 27 駆動回路端子 28(28a、28b、28c、28d) 共通インク
供給路 29 インク給送孔 31 隔壁 31−1 インクシール隔壁 31−2 区画隔壁 31−3 圧力溜め隔壁 32 区画部 33 オリフィス板 34 インク流路 35 インク吐出ノズル 36(36a、36b、36c、36d) 単一印字ヘ
ッド 38 フルカラーインクジェットプリンタヘッド 41 下地層 42 金属膜マスク 43、43a インク 43b インク滴 44、44a、44b 膜気泡 45 竪穴坑房

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧力を受けた液体を所定方向に吐出させ
    て記録媒体上に記録を行うインクジェットプリンタヘッ
    ドであって、 絶縁性基板の所定位置に配設され液体を吐出させる為の
    圧力エネルギーを発生させる複数のエネルギー発生素子
    と、 前記絶縁性基板上に前記複数のエネルギー発生素子の配
    設領域を除いて少なくともそれらの周囲に敷設された下
    地層と、 前記下地層上に直接立設され各エネルギー発生素子によ
    り前記液体に圧力を加える加圧室を夫々区画形成する隔
    壁と、 を有することを特徴とするインクジェットプリンタヘッ
    ド。
  2. 【請求項2】 前記下地層及び前記隔壁は、共に感光性
    ポリイミド樹脂からなることを特徴とする請求項1記載
    のインクジェットプリンタヘッド。
  3. 【請求項3】 前記エネルギー発生素子は、発熱抵抗体
    の両端に電極を接続した発熱素子であることを特徴とす
    る請求項1記載のインクジェットプリンタヘッド。
  4. 【請求項4】 前記電極は、不活性金属からなることを
    特徴とする請求項3記載のインクジェットプリンタヘッ
    ド。
  5. 【請求項5】 液体を加圧し所定方向に吐出させて記録
    媒体上に記録を行うインクジェットプリンタヘッドの製
    造方法であって、 絶縁性基板上に発熱抵抗体と電極層を積層した後に夫々
    を所定形状にパターニングし、前記発熱抵抗体の発熱部
    となるべき部位の両端に配線電極が接続された複数の発
    熱素子を形成する工程と、 少なくとも前記発熱素子を含む所定の領域に下地層を形
    成する工程と、 少なくとも個々の前記発熱部を夫々囲繞し液体に圧力を
    加える複数の加圧室を区画形成する隔壁を前記下地層上
    に直接形成する工程と、 前記絶縁性基板上に前記隔壁を介してオリフィス板を設
    置する工程と、 前記オリフィス板の前記発熱部に対向する位置に前記液
    体を吐出させる吐出ノズルを穿設すると共に、前記下地
    層の前記吐出ノズルとの対向領域を除去して前記発熱部
    を露出させるノズル形成工程と、 を有することを特徴とするインクジェットプリンタヘッ
    ドの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記ノズル・発熱穴形成工程は、ドライ
    エッチングにより一括して行うことを特徴とする請求項
    5記載のインクジェットプリンタヘッドの製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007230234A (ja) * 2006-02-02 2007-09-13 Canon Inc インクジェット記録ヘッドの製造方法
JP2008018712A (ja) * 2006-04-27 2008-01-31 Canon Inc インクジェットヘッドおよびその製造方法
JP2012051382A (ja) * 2006-04-27 2012-03-15 Canon Inc インクジェットヘッドおよびその製造方法

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