JP2000306712A - 多連チップ抵抗器およびその製造方法 - Google Patents

多連チップ抵抗器およびその製造方法

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JP2000306712A
JP2000306712A JP11110731A JP11073199A JP2000306712A JP 2000306712 A JP2000306712 A JP 2000306712A JP 11110731 A JP11110731 A JP 11110731A JP 11073199 A JP11073199 A JP 11073199A JP 2000306712 A JP2000306712 A JP 2000306712A
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electrode layers
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Hideo Kobayashi
英雄 小林
Masato Hashimoto
正人 橋本
Akio Fukuoka
章夫 福岡
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 実装基板に実装した際の実装面積に占めるは
んだ付け面積を低減できる多連チップ抵抗器を提供する
ことを目的とする。 【解決手段】 基板21の上面の両端部および両側面の
一部に設けられた複数対の第1の上面電極層22と、前
記複数対の第1の上面電極層22に電気的に接続される
ように設けられた複数の抵抗層23と、少なくとも前記
複数対の第1の上面電極層22の上面に設けられた複数
対の第2の上面電極層25と、少なくとも前記複数の抵
抗層23を覆うように設けられた保護層24とにより構
成したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種電子機器に使
用される多連チップ抵抗器およびその製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の小型化に伴い、回路基
板に使用される電子部品に対しても実装密度を上げるた
め、ますます小形化への要求が高まっている。抵抗器に
対しても、実装基板上の実装面積を縮小化するため、小
形の抵抗器への要求や独立抵抗素子が一つのユニットと
なっている多連チップ抵抗器への要求が高まってきてい
る。
【0003】従来の技術としては、実願平2−7943
0号(実開平4−38001号)のマイクロフィルムに
開示されたものが知られている。
【0004】以下、従来の多連チップ抵抗器およびその
製造方法について、図面を参照しながら説明する。
【0005】図14(a)および図14(b)は従来の
多連チップ抵抗器の斜視図および断面図である。
【0006】図14(a)(b)において、1は絶縁基
板で、この絶縁基板1の上面の両端部には二対の上面電
極層2が設けられている。3は二対の上面電極層2に一
部が重なるように設けられた2つの抵抗層である。4は
2つの抵抗層3の全体を覆うように設けられた保護層で
ある。5aは絶縁基板1の両側面に設けられた二対の側
面電極層である。5bは二対の上面電極層2および二対
の側面電極層5aの表面に設けられたニッケルめっきと
はんだめっきからなるめっき層である。
【0007】以上のように構成された従来の多連チップ
抵抗器について、次にその製造方法を図面を参照しなが
ら説明する。
【0008】図15(a)(b)〜16(a)(b)は
従来の多連チップ抵抗器の製造方法を示す工程図であ
る。
【0009】まず、図15(a)に従来の多連チップ抵
抗器を製造する場合のシート状の絶縁基板6aを示す。
このシート状の絶縁基板6aにはスルーホール7および
縦方向の分割溝8aおよび横方向の分割溝8bが形成さ
れている。
【0010】次に、図15(b)に示すように、シート
状の絶縁基板6aの上面に、複数対の上面電極層2を印
刷形成し、さらにそれぞれの複数対の上面電極層2の一
部に重なるように複数の抵抗層3を印刷形成する。
【0011】次に、図16(a)に示すように、複数の
抵抗層3の全体を覆うように複数の保護層4を印刷形成
した後、横方向の分割溝8b(図15(a)(b)に図
示)に沿って分割し、短冊状の絶縁基板6bを得る。
【0012】次に、図16(b)に示すように、短冊状
の絶縁基板6bの側面部に側面電極層5aを塗着形成す
る。
【0013】その後、短冊状の絶縁基板6bを縦方向の
分割溝8aに沿って分割し、個片状の絶縁基板(図示せ
ず)を得る。
【0014】最後に、図14(a)に示すように上面電
極層2および側面電極層5aの表面にニッケルめっきを
施した後、はんだめっきを施すことにより、めっき層5
bを形成し、従来の多連チップ抵抗器を製造していた。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の構成および製造方法による多連チップ抵抗器では、
実装基板にはんだ付けをした場合、図17(a)の実装
状態の断面図に示すように、側面電極層(図示せず)と
下面電極層(図示せず)の双方ではんだ付けされ、フィ
レット9が形成されるフィレット実装構造となるため、
図17(b)の実装状態の上面図に示すように、部品面
積10に加えて側面をはんだ付けする面積11が必要で
あり、これらを合わせた実装面積12が必要となる。し
かも、実装密度を向上させるため、部品外形寸法を小さ
くすればするほど、実装面積に対するはんだ付け面積の
占める割合が大きくなり、その結果、電子機器を小型化
するための実装密度を向上させることには限界が生ずる
という課題を有していた。
【0016】本発明は上記従来の課題を解決するもの
で、実装基板に実装した際の実装面積に占めるはんだ付
け面積を低減できる多連チップ抵抗器を提供することを
目的とするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の多連チップ抵抗器は、基板と、前記基板の上
面の両端部および両側面の一部に設けられた複数対の第
1の上面電極層と、前記複数対の第1の上面電極層に電
気的に接続されるように設けられた複数の抵抗層と、少
なくとも前記複数対の第1の上面電極層の上面に設けら
れた複数対の第2の上面電極層と、少なくとも前記複数
の抵抗層を覆うように設けられた保護層とを備えたもの
で、この構成によれば、実装基板に実装した際の実装面
積に占めるはんだ付け面積を低減できる多連チップ抵抗
器を提供することができるものである。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、基板と、前記基板の上面の両端部および両側面の一
部に設けられた複数対の第1の上面電極層と、前記複数
対の第1の上面電極層に電気的に接続されるように設け
られた複数の抵抗層と、少なくとも前記複数対の第1の
上面電極層の上面に設けられた複数対の第2の上面電極
層と、少なくとも前記複数の抵抗層を覆うように設けら
れた保護層とを備えたもので、この構成によれば、複数
対の第1の上面電極層を、基板の上面の両端部および両
側面の一部に設けているため、実装基板にはんだ付けに
より実装した場合には、基板の上面側の両端部と基板の
両側面の一部のみがはんだ付けされることになり、これ
により、実装基板に実装した際のはんだ付けのフィレッ
トを形成するための面積を小さくすることができるた
め、実装基板上のはんだ付け部を含む実装面積を低減さ
せることができる多連チップ抵抗器を提供することがで
きるという作用を有するものである。
【0019】請求項2に記載の発明は、基板と、前記基
板の上面に設けられた複数対の第1の上面電極層と、前
記複数対の第1の上面電極層に電気的に接続されるよう
に設けられた複数の抵抗層と、少なくとも前記複数対の
第1の上面電極層の上面および前記基板の両側面の一部
に設けられた複数対の第2の上面電極層と、少なくとも
前記複数の抵抗層を覆うように設けられた保護層とを備
えたもので、この構成によれば、複数対の第2の上面電
極層を、基板の上面に設けられた複数対の第1の上面電
極層の上面および前記基板の両側面の一部に設けている
ため、実装基板にはんだ付けにより実装した場合には、
基板の上面側の両端部と基板の両側面の一部のみがはん
だ付けされることになり、これにより、実装基板に実装
した際のはんだ付けのフィレットを形成するための面積
を小さくすることができるため、実装基板上のはんだ付
け部を含む実装面積を低減させることができる多連チッ
プ抵抗器を提供することができるという作用を有するも
のである。
【0020】請求項3に記載の発明は、請求項1または
2に記載の少なくとも複数対の第2の上面電極層を複数
対のめっき層により覆うとともに、前記複数対のめっき
層が保護層より高くなるように構成したもので、この構
成によれば、実装基板のランドパターンとめっき層とが
近接することになるため、はんだ付け時のはんだ付け不
良を低減させることができるという作用を有するもので
ある。
【0021】請求項4に記載の発明は、請求項1または
2に記載の複数対の第1の上面電極層または第2の上面
電極層を金系の有機金属化合物を焼成して構成したもの
で、この構成によれば、基板の両側面の一部に設けられ
た複数対の第1の上面電極層または第2の上面電極層の
厚みを薄くすることができるため、シート状基板の分割
溝でシート状基板を分割する際に、分割面で前記基板の
両側面の一部に設けられた複数対の第1の上面電極層ま
たは第2の上面電極層をきれいに分断することができる
という作用を有するものである。
【0022】請求項5に記載の発明は、請求項1または
2に記載の複数対の第1の上面電極層または第2の上面
電極層をニッケル系または金系のスパッタにより形成し
たもので、この構成によれば、基板の両側面の一部に設
けられた複数対の第1の上面電極層または第2の上面電
極層の厚みを薄くすることができるため、シート状基板
の分割溝でシート状基板を分割する際に、分割面で前記
基板の両側面の一部に設けられた複数対の第1の上面電
極層または第2の上面電極層をきれいに分断することが
できるという作用を有するものである。
【0023】請求項6に記載の発明は、複数対の第2の
上面電極層の稜線に丸みをもたせたもので、この構成に
よれば、複数対の第2の上面電極層の稜線に丸みをもた
せているため、稜線部分の面積を拡大することができ、
これにより、実装基板に実装した後に熱衝撃等の温度変
化が加わって、実装基板と基板の熱膨張係数の違いによ
り応力がはんだ層の稜線に発生したとしても、この応力
を緩和することができるため、実装後のはんだ付け信頼
性を向上させることができるという作用を有するもので
ある。
【0024】請求項7に記載の発明は、分割溝を有する
シート状基板の上面における分割溝の上面を跨ぐように
して前記分割溝内に電極ペーストを印刷することにより
複数対の第1の上面電極層を設ける工程と、前記複数対
の第1の上面電極層間を電気的に接続するように複数の
抵抗層を設ける工程と、少なくとも前記複数の抵抗層を
覆うように保護層を設ける工程と、少なくとも前記複数
対の第1の上面電極層と電気的に接続される複数対の第
2の上面電極層を設ける工程と、前記複数対の第2の上
面電極層を形成してなる前記シート状基板の分割溝で前
記シート状基板を短冊状基板に分割する工程と、前記短
冊状基板を個片に分割する工程とを備えたもので、この
製造方法によれば、個片に分割した際に、基板の上面の
両端部および両側面の一部に複数対の第1の上面電極層
が設けられているため、実装基板にはんだ付けにより実
装した場合には、基板の上面の両端部と基板の両側面の
一部のみがはんだ付けされることになり、これにより、
実装基板に実装した際のはんだ付けのフィレットを形成
するための面積を小さくすることができるため、実装基
板上のはんだ付け部を含む実装面積を低減させることが
できる多連チップ抵抗器を製造することができるという
作用を有するものである。
【0025】請求項8に記載の発明は、分割溝を有する
シート状基板の上面における分割溝の上面を跨ぐように
して前記分割溝内にスパッタにより複数対の第1の上面
電極層を設ける工程と、前記複数対の第1の上面電極層
間を電気的に接続するように複数の抵抗層を設ける工程
と、少なくとも前記複数の抵抗層を覆うように保護層を
設ける工程と、少なくとも前記複数対の第1の上面電極
層と電気的に接続される複数対の第2の上面電極層を設
ける工程と、前記複数対の第2の上面電極層を形成して
なる前記シート状基板の分割溝で前記シート状基板を短
冊状基板に分割する工程と、前記短冊状基板を個片に分
割する工程とを備えたもので、この製造方法によれば、
個片に分割した際に、基板の上面の両端部および両側面
の一部に複数対の第1の上面電極層が設けられているた
め、実装基板にはんだ付けにより実装した場合には、基
板の上面の両端部と基板の両側面の一部のみがはんだ付
けされることになり、これにより、実装基板に実装した
際のはんだ付けのフィレットを形成するための面積を小
さくすることができるため、実装基板上のはんだ付け部
を含む実装面積を低減させることができる多連チップ抵
抗器を製造することができるという作用を有するもので
ある。
【0026】請求項9に記載の発明は、分割溝を有する
シート状基板の上面に分割溝の上面を跨がないようにし
て複数対の第1の上面電極層を設ける工程と、前記複数
対の第1の上面電極層間を電気的に接続するように複数
の抵抗層を設ける工程と、少なくとも前記複数の抵抗層
を覆うように保護層を設ける工程と、少なくとも前記複
数対の第1の上面電極層と電気的に接続されるように、
シート状基板の上面における分割溝の上面を跨ぐように
して前記分割溝内に電極ペーストを印刷することにより
複数対の第2の上面電極層を設ける工程と、前記複数対
の第2の上面電極層を形成してなる前記シート状基板の
分割溝で前記シート状基板を短冊状基板に分割する工程
と、前記短冊状基板を個片に分割する工程とを備えたも
ので、この製造方法によれば、個片に分割した際に、基
板の上面の両端部および両側面の一部に複数対の第2の
上面電極層が設けられているため、実装基板にはんだ付
けにより実装した場合には、基板の上面の両端部と基板
の両側面の一部のみがはんだ付けされることになり、こ
れにより、実装基板に実装した際のはんだ付けのフィレ
ットを形成するための面積を小さくすることができるた
め、実装基板上のはんだ付け部を含む実装面積を低減さ
せることができる多連チップ抵抗器を製造することがで
きるという作用を有するものである。
【0027】請求項10に記載の発明は、分割溝を有す
るシート状基板の上面に分割溝の上面を跨がないように
して複数対の第1の上面電極層を設ける工程と、前記複
数対の第1の上面電極層間を電気的に接続するように複
数の抵抗層を設ける工程と、少なくとも前記複数の抵抗
層を覆うように保護層を設ける工程と、少なくとも前記
複数対の第1の上面電極層と電気的に接続されるよう
に、シート状基板の上面における分割溝の上面を跨ぐよ
うにして前記分割溝内にスパッタにより複数対の第2の
上面電極層を設ける工程と、前記複数対の第2の上面電
極層を形成してなる前記シート状基板の分割溝で前記シ
ート状基板を短冊状基板に分割する工程と、前記短冊状
基板を個片に分割する工程とを備えたもので、この製造
方法によれば、個片に分割した際に、基板の上面の両端
部および両側面の一部に複数対の第2の上面電極層が設
けられているため、実装基板にはんだ付けにより実装し
た場合には、基板の上面の両端部と基板の両側面の一部
のみがはんだ付けされることになり、これにより、実装
基板に実装した際のはんだ付けのフィレットを形成する
ための面積を小さくすることができるため、実装基板上
のはんだ付け部を含む実装面積を低減させることができ
る多連チップ抵抗器を製造することができるという作用
を有するものである。
【0028】(実施の形態1)以下、本発明の実施の形
態1における多連チップ抵抗器およびその製造方法につ
いて、図面を参照しながら説明する。
【0029】図1は本発明の実施の形態1における多連
チップ抵抗器の断面図である。
【0030】図1において、21は96%のアルミナを
含有してなる基板である。22は基板21の上面の両端
部および両側面の一部に設けられ、かつ銀系の導電粉体
にガラスを含有してなる複数対の第1の上面電極層であ
り、基板21の側面に位置する第1の上面電極層22の
面積は、基板21の側面の面積の半分以下となってい
る。23は前記複数対の第1の上面電極層22に電気的
に接続されるように設けられた酸化ルテニウムを主成分
とする複数の抵抗層である。24は少なくとも前記複数
の抵抗層23の上面を覆うように設けられたガラスを主
成分とする保護層である。25は少なくとも前記複数対
の第1の上面電極層22の上面に設けられた銀系の導電
粉体にガラスを含有してなる複数対の第2の上面電極層
で、この複数対の第2の上面電極層25の稜線には丸み
をもたせている。26,27は必要に応じてはんだ付け
時の信頼性等を確保するために前記複数対の第1の上面
電極層22および第2の上面電極層25を覆うように設
けられた複数対のニッケルめっき層、はんだめっき層で
ある。
【0031】以上のように構成された本発明の実施の形
態1における多連チップ抵抗器について、次にその製造
方法を図面を参照しながら説明する。
【0032】図2(a)〜(c)および図3(a)〜
(d)は本発明の実施の形態1における多連チップ抵抗
器の製造方法を示す工程図である。
【0033】まず、図2(a)に示すように、表面に後
工程で短冊状および個片状に分割するために設けた複数
の縦方向および横方向の分割溝28,29を有する耐熱
性および絶縁性に優れた96%のアルミナを含有してな
るシート状基板30の横方向の分割溝29を跨ぐように
前記横方向の分割溝29内に銀系の導電粉体とガラスを
含有してなる電極ペーストを流し込んで印刷することに
より、シート状基板30の上面に複数対の第1の上面電
極層22を形成する。次にこの第1の上面電極層22を
安定な膜にするために約850℃の温度で焼成を行う。
このとき、前記電極ペーストは横方向の分割溝29内に
入り込むため、分割溝29の奥まで第1の上面電極層2
2が形成される。また前記分割溝28,29のシート状
基板30の厚みに対する深さは、製造工程での取り扱い
時に割れないように、一般的にシート状基板30の厚み
の半分以下になるように形成されている。
【0034】次に、図2(b)に示すように、複数対の
第1の上面電極層22と電気的に接続されるように、酸
化ルテニウムを主成分とする抵抗ペーストを印刷し、複
数の抵抗層23を形成する。次にこの抵抗層23を安定
な膜とするために約850℃の温度で焼成を行う。
【0035】次に、図2(c)に示すように、抵抗層2
3の抵抗値を所定の値に修正するために、YAGレーザ
ーでトリミング溝31を施してトリミングを行う。この
とき、抵抗値測定用のトリミングプローブは、第1の上
面電極層22上にセットしてトリミングを行う。
【0036】次に、図3(a)に示すように、抵抗値修
正済みの抵抗層23を保護するためにガラスを主成分と
するペーストを印刷し、保護層24を形成する。この場
合、横方向に並ぶ複数の抵抗層23を縦方向の分割溝2
8を跨いで連続して覆うように保護層24の印刷パター
ンを形成してもよい。次にこの保護層24を安定な膜と
するために約600℃の温度で焼成を行う。
【0037】次に、図3(b)に示すように、複数対の
第1の上面電極層22の上面に横方向の分割溝29を跨
がないように銀系の導電粉体とガラスを含有してなる電
極ペーストを印刷することにより、複数対の第2の上面
電極層25を形成する。この場合、横方向に並ぶ複数対
の第1の上面電極層22の上面に、縦方向の分割溝28
を跨ぐように複数対の第2の上面電極層25の印刷パタ
ーンを形成してもよい。次にこの第2の上面電極層25
を安定な膜とするために約600℃の温度で焼成を行
う。
【0038】次に、図3(c)に示すように、第1の上
面電極層22、抵抗層23、トリミング溝31、保護層
24、第2の上面電極層25を形成したシート状基板3
0を横方向の分割溝29に沿って分割することにより、
短冊状基板32を得る。このとき、短冊状基板32の長
手方向の側面には、先に形成した第1の上面電極層22
が横方向の分割溝29の深さまで形成された状態になっ
ている。
【0039】最後に、図3(d)に示すように、露出し
ている第1の上面電極層22および第2の上面電極層2
5にめっきを施すための準備工程として、短冊状基板3
2を縦方向の分割溝28に沿って分割することにより、
個片状基板33を得る。そして露出している第1の上面
電極層22および第2の上面電極層25のはんだ付け時
の電極食われを防止するとともに、はんだ付け時の信頼
性を確保するために、電気めっきにより中間層となるニ
ッケルめっき層(図示せず)と、最外層となるはんだめ
っき層(図示せず)を形成して、多連チップ抵抗器を製
造するものである。
【0040】以上のように構成、かつ製造された本発明
の実施の形態1における多連チップ抵抗器を実装基板に
はんだ付けする場合、図4(a)の実装状態の断面図に
示すように、保護層24を形成した面を下側にして実装
し、上面電極層(図示せず)と基板21の側面部分との
両方ではんだ付けされるが、側面電極の形成されている
面積が小さいため、わずかにフィレット34が形成され
るのみとなる。よって、図4(b)の実装状態の上面図
に示すように、部品面積35と側面をはんだ付けするた
めに必要となる面積36とを合わせた面積が実装面積3
7となる。1.0×1.0mmサイズの角チップ多連チ
ップ抵抗器で、従来構造の製品と実装面積を比較する
と、約20%の縮小化を図ることができた。
【0041】よって、本発明の実施の形態1における多
連チップ抵抗器の構成によれば、多連チップ抵抗器の側
面電極の面積が小さいため、実装基板上ではんだ付けの
フィレットを形成するための面積が小さくてすみ、実装
面積を縮小化することができるものである。
【0042】なお、上記本発明の実施の形態1におい
て、複数対のはんだめっき層27と保護層24を面一ま
たは複数対のはんだめっき層27が保護層24より高く
なるように構成すれば、はんだめっき層27と実装基板
のランドパターンとが近接して両者の隙間が生じにくく
なるため、はんだ付け時のはんだ付け不良を低減させる
ことができて実装品質をさらに向上させることができる
ものである。
【0043】また本発明の実施の形態1において、第1
の上面電極層22、保護層24および第2の上面電極層
25を(表1)に示す組み合わせとしたときには、(表
1)に記載の他の特性を向上させることができるもので
ある。
【0044】
【表1】
【0045】そしてまた本発明の実施の形態1におい
て、側面電極を形成しなかった場合は、実装面積をさら
に縮小化できるが、現状の電子機器の製造工程において
は、実装後のはんだ付け検査を画像認識により行ってい
るのが実状であり、したがって、側面電極を形成しない
場合、フィレットが全く形成されなくなるため、画像認
識による自動検査ができなくなってしまうという不具合
が生ずることになる。
【0046】(実施の形態2)以下、本発明の実施の形
態2における多連チップ抵抗器およびその製造方法につ
いて、図面を参照しながら説明する。
【0047】図5は本発明の実施の形態2における多連
チップ抵抗器の断面図である。
【0048】図5において、41は96%のアルミナを
含有してなる基板である。42は基板41の上面の両端
部および両側面の一部に金系のスパッタにより設けられ
た複数対の第1の上面電極層であり、基板41の側面に
位置する第1の上面電極層42の面積は、基板41の側
面の面積の半分以下となっている。43は前記複数対の
第1の上面電極層42に電気的に接続されるように設け
られた酸化ルテニウムを主成分とする複数の抵抗層であ
る。44は少なくとも前記複数の抵抗層43の上面を覆
うように設けられたガラスを主成分とする保護層であ
る。45は少なくとも前記複数対の第1の上面電極層4
2の上面に設けられた銀系の導電粉体にガラスを含有し
てなる複数対の第2の上面電極層で、この第2の上面電
極層45の稜線には丸みをもたせている。46,47は
必要に応じてはんだ付け時の信頼性等を確保するために
前記複数対の第1の上面電極層42および第2の上面電
極層45を覆うように設けられた複数対のニッケルめっ
き層、はんだめっき層である。
【0049】以上のように構成された本発明の実施の形
態2における多連チップ抵抗器について、次にその製造
方法を図面を参照しながら説明する。
【0050】図6(a)〜(c)および図7(a)〜
(d)は本発明の実施の形態2における多連チップ抵抗
器の製造方法を示す工程図である。
【0051】まず、図6(a)に示すように、表面に後
工程で短冊状および個片状に分割するために設けた複数
の縦方向および横方向の分割溝48,49を有する耐熱
性および絶縁性に優れた96%のアルミナを含有してな
るシート状基板50の上面全体にスパッタ工法により金
を着膜し、そしてLSI等で一般的に行われているフォ
トリソ法により、所望の電極パターンとした第1の上面
電極層42を形成する。次に、この第1の上面電極層4
2を安定な膜にするために、約300〜400℃の温度
で熱処理を行う。このとき、第1の上面電極層42は横
方向の分割溝49に入り込み分割溝49の奥まで形成さ
れる。また前記分割溝48,49のシート状基板50の
厚みに対する深さは、製造工程での取り扱い時に割れな
いように、一般的にシート状基板50の厚みの半分以下
になるように形成されている。
【0052】次に、図6(b)に示すように、複数対の
第1の上面電極層42と電気的に接続されるように、酸
化ルテニウムを主成分とする抵抗ペーストを印刷し、複
数の抵抗層43を形成する。次にこの抵抗層43を安定
な膜とするために約850℃の温度で焼成を行う。
【0053】次に、図6(c)に示すように、抵抗層4
3の抵抗値を所定の値に修正するために、YAGレーザ
ーでトリミング溝51を施してトリミングを行う。この
とき、抵抗値測定用のトリミングプローブは、第1の上
面電極層42上にセットしてトリミングを行う。
【0054】次に、図7(a)に示すように、抵抗値修
正済みの抵抗層43を保護するためにガラスを主成分と
するペーストを印刷し、保護層44を形成する。この場
合、横方向に並ぶ複数の抵抗層43を縦方向の分割溝4
8を跨いで連続して覆うように保護層44の印刷パター
ンを形成してもよい。次にこの保護層44を安定な膜と
するために約600℃の温度で焼成を行う。
【0055】次に、図7(b)に示すように、複数対の
第1の上面電極層42の上面に横方向の分割溝49を跨
がないように銀系の導電粉体とガラスを含有してなる電
極ペーストを印刷することにより、複数対の第2の上面
電極層45を形成する。次にこの第2の上面電極層45
を安定な膜とするために約600℃の温度で焼成を行
う。
【0056】次に、図7(c)に示すように、第1の上
面電極層42、抵抗層43、トリミング溝51、保護層
44、第2の上面電極層45を形成したシート状基板5
0を横方向の分割溝49に沿って分割することにより、
短冊状基板52を得る。このとき、短冊状基板52の長
手方向の側面には、先に形成した第1の上面電極層42
が横方向の分割溝49の深さまで形成された状態になっ
ている。
【0057】最後に、図7(d)に示すように、露出し
ている第1の上面電極層42および第2の上面電極層4
5にめっきを施すための準備工程として、短冊状基板5
2を縦方向の分割溝48に沿って分割することにより、
個片状基板53を得る。そして露出している第1の上面
電極層42および第2の上面電極層45のはんだ付け時
の電極食われを防止するとともに、はんだ付け時の信頼
性を確保するために、電気めっきにより中間層となるニ
ッケルめっき層(図示せず)と、最外層となるはんだめ
っき層(図示せず)を形成して、多連チップ抵抗器を製
造するものである。
【0058】以上のように構成、かつ製造された本発明
の実施の形態2における多連チップ抵抗器を実装基板に
はんだ付けした場合の効果については、前述した本発明
の実施の形態1と同じであるため、その説明は省略す
る。
【0059】また本発明の実施の形態2において、第1
の上面電極層42、保護層44および第2の上面電極層
45を(表2)に示す組み合わせとしたときには、(表
2)に記載の他の特性を向上させることができるもので
ある。
【0060】
【表2】
【0061】(実施の形態3)以下、本発明の実施の形
態3における多連チップ抵抗器およびその製造方法につ
いて、図面を参照しながら説明する。
【0062】図8は本発明の実施の形態3における多連
チップ抵抗器の断面図である。
【0063】図8において、61は96%のアルミナを
含有してなる基板である。62は基板61の上面の両端
部に設けられた銀系の導電粉体にガラスを含有してなる
複数対の第1の上面電極層である。63は前記複数対の
第1の上面電極層62に電気的に接続されるように設け
られた酸化ルテニウムを主成分とする複数の抵抗層であ
る。64は少なくとも前記複数の抵抗層63の上面を覆
うように設けられたガラスを主成分とする保護層であ
る。65は少なくとも前記複数対の第1の上面電極層6
2の上面および前記基板61の両側面の一部に設けられ
た銀系の導電粉体にガラスを含有してなる複数対の第2
の上面電極層であり、基板61の側面に位置する第2の
上面電極層65の面積は、基板61の側面の面積の半分
以下となっている。またこの複数対の第2の上面電極層
65の稜線には丸みをもたせている。66,67は必要
に応じてはんだ付け時の信頼性等を確保するために前記
複数対の第2の上面電極層65を覆うように設けられた
複数対のニッケルめっき層、はんだめっき層である。
【0064】以上のように構成された本発明の実施の形
態3における多連チップ抵抗器について、次にその製造
方法を図面を参照しながら説明する。
【0065】図9(a)〜(c)および図10(a)〜
(d)は本発明の実施の形態3における多連チップ抵抗
器の製造方法を示す工程図である。
【0066】まず、図9(a)に示すように、表面に後
工程で短冊状および個片状に分割するために設けた複数
の縦方向および横方向の分割溝68,69を有する耐熱
性および絶縁性に優れた96%のアルミナを含有してな
るシート状基板70の上面に、横方向の分割溝69を跨
がないようにして銀系の導電粉体とガラスを含有してな
る電極ペーストを印刷することにより、複数対の第1の
上面電極層62を形成する。次にこの第1の上面電極層
62を安定な膜にするために約850℃の温度で焼成を
行う。また前記分割溝68,69のシート状基板70の
厚みに対する深さは、製造工程での取り扱い時に割れな
いように、一般的にシート状基板70の厚みの半分以下
になるように形成されている。
【0067】次に、図9(b)に示すように、複数対の
第1の上面電極層62と電気的に接続されるように、酸
化ルテニウムを主成分とする抵抗ペーストを印刷し、複
数の抵抗層63を形成する。次にこの抵抗層63を安定
な膜とするために約850℃の温度で焼成を行う。
【0068】次に、図9(c)に示すように、抵抗層6
3の抵抗値を所定の値に修正するために、YAGレーザ
ーでトリミング溝71を施してトリミングを行う。この
とき、抵抗値測定用のトリミングプローブは、第1の上
面電極層62上にセットしてトリミングを行う。
【0069】次に、図10(a)に示すように、抵抗値
修正済みの抵抗層63を保護するためにガラスを主成分
とするペーストを印刷し、保護層64を形成する。この
場合、横方向に並ぶ複数の抵抗層63を縦方向の分割溝
68を跨いで連続して覆うように保護層64の印刷パタ
ーンを形成してもよい。次にこの保護層64を安定な膜
とするために約600℃の温度で焼成を行う。
【0070】次に、図10(b)に示すように、複数対
の第1の上面電極層62の上面に、シート状基板70の
横方向の分割溝69を跨ぐようにして前記分割溝69内
に銀系の導電粉体とガラスを含有してなる電極ペースト
を印刷することにより、複数対の第2の上面電極層65
を形成する。このとき、前記電極ペーストは横方向の分
割溝69内に入り込むため、分割溝69の奥まで第2の
上面電極層65が形成される。この場合、横方向に並ぶ
複数対の第1の上面電極層62の上面に、縦方向の分割
溝68を跨いで連続するように複数対の第2の上面電極
層65の印刷パターンを形成してもよい。次に第2の上
面電極層65を安定な膜とするために約600℃の温度
で焼成を行う。
【0071】次に、図10(c)に示すように、第1の
上面電極層62、抵抗層63、トリミング溝71、保護
層64、第2の上面電極層65を形成したシート状基板
70を横方向の分割溝69に沿って分割することによ
り、短冊状基板72を得る。このとき、短冊状基板72
の長手方向の側面には、先に形成した第2の上面電極層
65が横方向の分割溝69の深さまで形成された状態に
なっている。
【0072】最後に、図10(d)に示すように、露出
している第2の上面電極層65にめっきを施すための準
備工程として、短冊状基板72を縦方向の分割溝68に
沿って分割することにより、個片状基板73を得る。そ
して露出している第2の上面電極層65のはんだ付け時
の電極食われを防止するとともに、はんだ付け時の信頼
性を確保するために、電気めっきにより中間層となるニ
ッケルめっき層(図示せず)と、最外層となるはんだめ
っき層(図示せず)を形成して、多連チップ抵抗器を製
造するものである。
【0073】以上のように構成、かつ製造された本発明
の実施の形態3における多連チップ抵抗器を実装基板に
はんだ付けした場合の効果については、前述した本発明
の実施の形態1と同じであるため、その説明は省略す
る。
【0074】また本発明の実施の形態3において、第1
の上面電極層62、保護層64および第2の上面電極層
65を(表3)に示す組み合わせとしたときには、(表
3)に記載の他の特性を向上させることができるもので
ある。
【0075】
【表3】
【0076】(実施の形態4)以下、本発明の実施の形
態4における多連チップ抵抗器およびその製造方法につ
いて、図面を参照しながら説明する。
【0077】図11は本発明の実施の形態4における多
連チップ抵抗器の断面図である。
【0078】図11において、81は96%のアルミナ
を含有してなる基板である。82は基板81の上面の両
端部に設けられた銀系の導電粉体にガラスを含有してな
る複数対の第1の上面電極層である。83は前記複数対
の第1の上面電極層82に電気的に接続されるように設
けられた酸化ルテニウムを主成分とする複数の抵抗層で
ある。84は少なくとも前記複数の抵抗層83の上面を
覆うように設けられたガラスを主成分とする保護層であ
る。85は少なくとも前記複数対の第1の上面電極層8
2の上面および前記基板81の両側面の一部に金系のス
パッタにより設けられた複数対の第2の上面電極層であ
り、基板81の側面に位置する第2の上面電極層85の
面積は、基板81の側面の面積の半分以下となってい
る。またこの第2の上面電極層85の稜線には丸みをも
たせている。86,87は必要に応じてはんだ付け時の
信頼性等を確保するために前記複数対の第2の上面電極
層65を覆うように設けられたニッケルめっき層、はん
だめっき層である。
【0079】以上のように構成された本発明の実施の形
態4における多連チップ抵抗器について、次にその製造
方法を図面を参照しながら説明する。
【0080】図12(a)〜(c)および図13(a)
〜(d)は本発明の実施の形態4における多連チップ抵
抗器の製造方法を示す工程図である。
【0081】まず、図12(a)に示すように、表面に
後工程で短冊状および個片状に分割するために設けた複
数の縦方向および横方向の分割溝88,89を有する耐
熱性および絶縁性に優れた96%のアルミナを含有して
なるシート状基板90の上面に、横方向の分割溝89を
跨がないようにして銀系の導電粉体とガラスを含有して
なる電極ペーストを印刷することにより、複数対の第1
の上面電極層82を形成する。
【0082】次に、図12(b)に示すように、複数対
の第1の上面電極層82と電気的に接続されるように、
酸化ルテニウムを主成分とする抵抗ペーストを印刷し、
複数の抵抗層83を形成する。次にこの抵抗層83を安
定な膜とするために約850℃の温度で焼成を行う。
【0083】次に、図12(c)に示すように、抵抗層
83の抵抗値を所定の値に修正するために、YAGレー
ザーでトリミング溝91を施してトリミングを行う。こ
のとき、抵抗値測定用のトリミングプローブは、第1の
上面電極層82上にセットしてトリミングを行う。
【0084】次に、図13(a)に示すように、抵抗値
修正済みの抵抗層83を保護するためにガラスを主成分
とするペーストを印刷し、保護層84を形成する。この
場合、横方向に並ぶ複数の抵抗層83を縦方向の分割溝
88を跨いで連続して覆うように保護層84の印刷パタ
ーンを形成してもよい。次にこの保護層84を安定な膜
とするために約600℃の温度で焼成を行う。
【0085】次に、図13(b)に示すように、基板8
1の上面全体に樹脂からなるレジスト材料を塗布し、か
つフォトリソ工法により前記レジスト材料に所望の第2
の上面電極層85の成膜パターンを形成する。さらに、
基板81の上面全体にスパッタ工法により金を着膜し、
所望の第2の上面電極層85の成膜パターンを除く部分
のレジスト材料を除く。この工程により第2の上面電極
層85を形成する。このとき、第2の上面電極層85は
横方向の分割溝89に入り込み分割溝89の奥まで形成
される。また前記分割溝88,89のシート状基板81
の厚みに対する深さは、製造工程での取り扱い時に割れ
ないように、一般的にシート状基板81の厚みの半分以
下になるように形成されている。
【0086】次に、図13(c)に示すように、第1の
上面電極層82、抵抗層83、トリミング溝91、保護
層84、第2の上面電極層85を形成したシート状基板
81を横方向の分割溝89に沿って分割することによ
り、短冊状基板92を得る。このとき、短冊状基板92
の長手方向の側面には、先に形成した第2の上面電極層
85が横方向の分割溝89の深さまで形成された状態に
なっている。
【0087】最後に、図13(d)に示すように、露出
している第2の上面電極層85にめっきを施すための準
備工程として、短冊状基板92の縦方向の分割溝88に
沿って分割することにより、個片状基板94を得る。そ
して露出している第2の上面電極層85のはんだ付け時
の電極食われを防止するとともに、はんだ付け時の信頼
性を確保するために、電気めっきにより中間層となるニ
ッケルめっき層(図示せず)と、最外層となるはんだめ
っき層(図示せず)を形成して、多連チップ抵抗器を製
造するものである。
【0088】以上のように構成、かつ製造された本発明
の実施の形態4における多連チップ抵抗器を実装基板に
はんだ付けした場合の効果については、前述した本発明
の実施の形態1と同じであるため、その説明は省略す
る。
【0089】また本発明の実施の形態4において、第1
の上面電極層82、保護層84および第2の上面電極層
85を(表4)に示す組み合わせとしたときには、(表
4)に記載の他の特性を向上させることができるもので
ある。
【0090】
【表4】
【0091】なお、上記本発明の実施の形態2において
は、複数対の第1の上面電極層42を金系のスパッタに
より形成し、そして本発明の実施の形態4においては、
複数対の第2の上面電極層85を金系のスパッタにより
形成したものについて説明したが、ニッケル系のスパッ
タにより形成するか、あるいは金系の有機金属化合物を
焼成して構成しても良いもので、これらの構成において
は、基板41の両側面の一部に設けられた複数対の第1
の上面電極層42または基板81の両側面の一部に設け
られた複数対の第2の上面電極層85の厚みを薄くする
ことができるため、シート状基板の分割溝でシート状基
板を分割する際に、分割面で前記基板41の両側面の一
部に設けられた複数対の第1の上面電極層42または基
板81の両側面の一部に設けられた複数対の第2の上面
電極層85をきれいに分断することができるという効果
を有するものである。
【0092】
【発明の効果】以上のように本発明の多連チップ抵抗器
は、基板と、前記基板の上面の両端部および両側面の一
部に設けられた複数対の第1の上面電極層と、前記複数
対の第1の上面電極層に電気的に接続されるように設け
られた複数の抵抗層と、少なくとも前記複数対の第1の
上面電極層の上面に設けられた複数対の第2の上面電極
層と、少なくとも前記複数の抵抗層を覆うように設けら
れた保護層とを備えたもので、この構成によれば、複数
対の第1の上面電極層を、基板の上面の両端部および両
側面の一部に設けているため、実装基板にはんだ付けに
より実装した場合には、基板の上面側の両端部と基板の
両側面の一部のみがはんだ付けされることになり、これ
により、実装基板に実装した際のはんだ付けのフィレッ
トを形成するための面積を小さくすることができるた
め、実装基板上のはんだ付け部を含む実装面積を低減さ
せることができる多連チップ抵抗器を提供することがで
きるという効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における多連チップ抵抗
器の断面図
【図2】(a)〜(c)同多連チップ抵抗器の製造方法
を示す工程図
【図3】(a)〜(d)同多連チップ抵抗器の製造方法
を示す工程図
【図4】(a)同多連チップ抵抗器を実装した状態の断
面図 (b)同多連チップ抵抗器を実装した状態の上面図
【図5】本発明の実施の形態2における多連チップ抵抗
器の断面図
【図6】(a)〜(c)同多連チップ抵抗器の製造方法
を示す工程図
【図7】(a)〜(d)同多連チップ抵抗器の製造方法
を示す工程図
【図8】本発明の実施の形態3における多連チップ抵抗
器の断面図
【図9】(a)〜(c)同多連チップ抵抗器の製造方法
を示す工程図
【図10】(a)〜(d)同多連チップ抵抗器の製造方
法を示す工程図
【図11】本発明の実施の形態4における多連チップ抵
抗器の断面図
【図12】(a)〜(c)同多連チップ抵抗器の製造方
法を示す工程図
【図13】(a)〜(d)同多連チップ抵抗器の製造方
法を示す工程図
【図14】(a)従来の多連チップ抵抗器の斜視図 (b)同多連チップ抵抗器の断面図
【図15】(a)(b)同多連チップ抵抗器の製造方法
を示す工程図
【図16】(a)(b)同多連チップ抵抗器の製造方法
を示す工程図
【図17】(a)同多連チップ抵抗器を実装した状態の
断面図 (b)同多連チップ抵抗器を実装した状態の上面図
【符号の説明】
21,41,61,81 基板 22,42,62,82 第1の上面電極層 23,43,63,83 抵抗層 24,44,64,84 保護層 25,45,65,85 第2の上面電極層 28,48,68,88 縦方向の分割溝 29,49,69,89 横方向の分割溝 30,50,70,90 シート状基板 32,52,72,92 短冊状基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福岡 章夫 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5E032 AB01 BA07 BB01 BB13 CA02 CC06 CC14 DA02

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板と、前記基板の上面の両端部および
    両側面の一部に設けられた複数対の第1の上面電極層
    と、前記複数対の第1の上面電極層に電気的に接続され
    るように設けられた複数の抵抗層と、少なくとも前記複
    数対の第1の上面電極層の上面に設けられた複数対の第
    2の上面電極層と、少なくとも前記複数の抵抗層を覆う
    ように設けられた保護層とを備えた多連チップ抵抗器。
  2. 【請求項2】 基板と、前記基板の上面に設けられた複
    数対の第1の上面電極層と、前記複数対の第1の上面電
    極層に電気的に接続されるように設けられた複数の抵抗
    層と、少なくとも前記複数対の第1の上面電極層の上面
    および前記基板の両側面の一部に設けられた複数対の第
    2の上面電極層と、少なくとも前記複数の抵抗層を覆う
    ように設けられた保護層とを備えた多連チップ抵抗器。
  3. 【請求項3】 少なくとも複数対の第2の上面電極層を
    複数対のめっき層により覆うとともに、前記複数対のめ
    っき層と保護層を面一または前記複数対のめっき層が保
    護層より高くなるように構成した請求項1または2記載
    の多連チップ抵抗器。
  4. 【請求項4】 複数対の第1の上面電極層または第2の
    上面電極層を金系の有機金属化合物を焼成して構成した
    請求項1または2記載の多連チップ抵抗器。
  5. 【請求項5】 複数対の第1の上面電極層または第2の
    上面電極層をニッケル系または金系のスパッタにより形
    成した請求項1または2記載の多連チップ抵抗器。
  6. 【請求項6】 複数対の第2の上面電極層の稜線に丸み
    をもたせた請求項1または2記載の多連チップ抵抗器。
  7. 【請求項7】 分割溝を有するシート状基板の上面にお
    ける分割溝の上面を跨ぐようにして前記分割溝内に電極
    ペーストを印刷することにより複数対の第1の上面電極
    層を設ける工程と、前記複数対の第1の上面電極層間を
    電気的に接続するように複数の抵抗層を設ける工程と、
    少なくとも前記複数の抵抗層を覆うように保護層を設け
    る工程と、少なくとも前記複数対の第1の上面電極層と
    電気的に接続される複数対の第2の上面電極層を設ける
    工程と、前記複数対の第2の上面電極層を形成してなる
    前記シート状基板の分割溝で前記シート状基板を短冊状
    基板に分割する工程と、前記短冊状基板を個片に分割す
    る工程とを備えた多連チップ抵抗器の製造方法。
  8. 【請求項8】 分割溝を有するシート状基板の上面にお
    ける分割溝の上面を跨ぐようにして前記分割溝内にスパ
    ッタにより複数対の第1の上面電極層を設ける工程と、
    前記複数対の第1の上面電極層間を電気的に接続するよ
    うに複数の抵抗層を設ける工程と、少なくとも前記複数
    の抵抗層を覆うように保護層を設ける工程と、少なくと
    も前記複数対の第1の上面電極層と電気的に接続される
    複数対の第2の上面電極層を設ける工程と、前記複数対
    の第2の上面電極層を形成してなる前記シート状基板の
    分割溝で前記シート状基板を短冊状基板に分割する工程
    と、前記短冊状基板を個片に分割する工程とを備えた多
    連チップ抵抗器の製造方法。
  9. 【請求項9】 分割溝を有するシート状基板の上面に分
    割溝の上面を跨がないようにして複数対の第1の上面電
    極層を設ける工程と、前記複数対の第1の上面電極層間
    を電気的に接続するように複数の抵抗層を設ける工程
    と、少なくとも前記複数の抵抗層を覆うように保護層を
    設ける工程と、少なくとも前記複数対の第1の上面電極
    層と電気的に接続されるように、シート状基板の上面に
    おける分割溝の上面を跨ぐようにして前記分割溝内に電
    極ペーストを印刷することにより複数対の第2の上面電
    極層を設ける工程と、前記複数対の第2の上面電極層を
    形成してなる前記シート状基板の分割溝で前記シート状
    基板を短冊状基板に分割する工程と、前記短冊状基板を
    個片に分割する工程とを備えた多連チップ抵抗器の製造
    方法。
  10. 【請求項10】 分割溝を有するシート状基板の上面に
    分割溝の上面を跨がないようにして複数対の第1の上面
    電極層を設ける工程と、前記複数対の第1の上面電極層
    間を電気的に接続するように複数の抵抗層を設ける工程
    と、少なくとも前記複数の抵抗層を覆うように保護層を
    設ける工程と、少なくとも前記複数対の第1の上面電極
    層と電気的に接続されるように、シート状基板の上面に
    おける分割溝の上面を跨ぐようにして前記分割溝内にス
    パッタにより複数対の第2の上面電極層を設ける工程
    と、前記複数対の第2の上面電極層を形成してなる前記
    シート状基板の分割溝で前記シート状基板を短冊状基板
    に分割する工程と、前記短冊状基板を個片に分割する工
    程とを備えた多連チップ抵抗器の製造方法。
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