JP4081873B2 - 抵抗器およびその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種電子機器に利用される抵抗器およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の抵抗器としては、特開平4−102302号公報に開示されたものが知られている。
【0003】
以下、従来の抵抗器およびその製造方法について、図面を参照しながら説明する。
【0004】
図8は従来の抵抗器の断面図である。
【0005】
図8において、1は絶縁基板である。2は絶縁基板1の上面の左右両端部に設けられた第1の上面電極層である。3は第1の上面電極層2に一部が重なるように設けられた抵抗層である。4は抵抗層3のみの全体を覆うように設けられた第1の保護層である。5は抵抗値を修正するために抵抗層3および第1の保護層4に設けられたトリミング溝である。6は第1の保護層4の上面にのみ設けられた第2の保護層である。7は第1の上面電極層2の上面に絶縁基板1の幅一杯まで延びるように設けられた第2の上面電極層である。8は絶縁基板1の側面に設けられた側面電極層である。9,10は第2の上面電極層7および側面電極層8の表面に設けられたニッケルめっき層およびはんだめっき層である。この時、はんだめっき層10は、第2の保護層6よりも低く設けられているものである。つまり、従来の抵抗器は、第2の保護層6が一番高く設けられているものである。
【0006】
以上のように構成された従来の抵抗器について、以下、その製造方法を図面を参照しながら説明する。
【0007】
図9(a)〜(f)は従来の抵抗器の製造方法を示す工程図である。
【0008】
まず、図9(a)に示すように、絶縁基板1の上面の左右両端部に、第1の上面電極層2を塗着形成する。
【0009】
次に、図9(b)に示すように、第1の上面電極層2に一部が重なるように絶縁基板1の上面に抵抗層3を塗着形成する。
【0010】
次に、図9(c)に示すように、抵抗層3の全体のみを覆うように第1の保護層4を塗着形成した後、抵抗層3における全抵抗値が所定の抵抗値の範囲内に入るようにレーザ等により抵抗層3および第1の保護層4にトリミング溝5を施す。
【0011】
次に、図9(d)に示すように、第1の保護層4の上面にのみ第2の保護層6を塗着形成する。
【0012】
次に、図9(e)に示すように、第1の上面電極層2の上面に絶縁基板1の幅一杯まで延びるように第2の上面電極層7を塗着形成する。
【0013】
次に、図9(f)に示すように、第1の上面電極層2および絶縁基板1の左右両端の側面に第1、第2の上面電極層2,7と電気的に接続するように側面電極層8を塗着形成する。
【0014】
最後に、第2の上面電極層7および側面電極層8の表面にニッケルめっきを施した後、はんだめっきを施すことにより、ニッケルめっき層9、はんだめっき層10を形成し、従来の抵抗器を製造していた。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
近年、高密度実装化の流れが進行する中、面実装形の抵抗器の実装時の占有面積を減らす事を目的として、プリント基板にはんだ付けするランドパターンを縮小する傾向がある。この場合、図10(a)の断面図に示すように、縮小したランドパターン11上にはんだクリーム12を形成し、抵抗器13を実装する。この後、リフローはんだ付けを行うと、図10(b)の断面図に示すように、ランドパターン11上のはんだクリーム12が溶融するのと同時に抵抗器13の側面電極部16から上面電極部15にはんだ14が引き込まれ、ランドパターン11と裏面電極部17間のはんだ14が少なくなる(50μmの厚み以下)。そしてランドパターン11と裏面電極部17間のはんだ14が少なくなると、抵抗器13が実装されたプリント基板18が熱衝撃等を受けたとき、はんだ付け部の信頼性が低下するという課題を有していた。
【0016】
本発明は上記従来の課題を解決するもので、ランドパターンを縮小して抵抗器をプリント基板に実装した際にランドパターンと裏面電極層間のはんだの厚みを50μm以上確保して熱衝撃等を受けたときのはんだ付け部の信頼性を向上させることができる抵抗器を提供することを目的とするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の抵抗器は、基板と、前記基板の上面の両端部および下面の両端部に設けられたそれぞれ一対の上面電極層および裏面電極層と、前記上面電極層に電気的に接続するように設けられた抵抗層と、少なくとも前記抵抗層の上面を覆うように設けられた保護層と、前記基板の側面に前記上面電極層および裏面電極層を電気的に接続するように金属の導電粉末とガラスを含有するもので構成され、かつ前記基板と接していない表面部において導電性を有しないように設けられた側面電極層と、露出した前記上面電極層および裏面電極層を覆うように設けられたニッケルめっき層と、このニッケルめっき層の上部に設けられたはんだめっき層とを備えたもので、この構成によれば、ランドパターンを縮小して抵抗器をプリント基板に実装した際にランドパターンと裏面電極層間のはんだの厚みを50μm以上確保して熱衝撃等を受けたときのはんだ付け部の信頼性を向上させることができるものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、基板と、前記基板の上面の両端部および下面の両端部に設けられたそれぞれ一対の上面電極層および裏面電極層と、前記上面電極層に電気的に接続するように設けられた抵抗層と、少なくとも前記抵抗層の上面を覆うように設けられた保護層と、前記基板の側面に前記上面電極層および裏面電極層を電気的に接続するように金属の導電粉末とガラスを含有するもので構成され、かつ前記基板と接していない表面部において導電性を有しないように設けられた側面電極層と、露出した前記上面電極層および裏面電極層を覆うように設けられたニッケルめっき層と、このニッケルめっき層の上部に設けられたはんだめっき層とを備えたもので、この構成によれば、基板の側面に上面電極層および裏面電極層を電気的に接続するように金属の導電粉末とガラスを含有するもので構成され、かつ前記基板と接していない表面部において導電性を有しないように設けられた側面電極層と、露出した前記上面電極層および裏面電極層を覆うように設けられたニッケルめっき層と、このニッケルめっき層の上部に設けられたはんだめっき層とを備えているため、ニッケルめっき層の存在によって抵抗器をはんだ付けする時の電極食われが生じ難く、ランドパターンを縮小してこの抵抗器を裏面電極層側でプリント基板に実装した際には、ランドパターン上のはんだは抵抗器の裏面電極層のみではんだ付けされて、導電性を有しないように設けられた側面電極層にははんだが吸い上がることはなくなり、その結果、縮小したランドパターンと裏面電極層間のはんだの厚みを50μm以上確保することができるため、プリント基板が熱衝撃等を受けたときのはんだ付け部の信頼性を向上させることができるという作用を有するものである。
【0019】
本発明の請求項2に記載の発明は、基板と、前記基板の上面の両端部および下面の両端部に設けられたそれぞれ一対の第1の上面電極層および裏面電極層と、前記第1の上面電極層に電気的に接続するように設けられた抵抗層と、少なくとも前記抵抗層の上面を覆うように設けられた保護層と、前記第1の上面電極層上に設けられた第2の上面電極層と、前記基板の側面に少なくとも前記第2の上面電極層および裏面電極層を電気的に接続するように金属の導電粉末とガラスを含有するもので構成され、かつ前記基板と接していない表面部において導電性を有しないように設けられた側面電極層と、露出した前記第2の上面電極層および裏面電極層を覆うように設けられたニッケルめっき層と、このニッケルめっき層の上部に設けられたはんだめっき層とを備えたもので、この構成によれば、第1の上面電極層上に設けられた第2の上面電極層および裏面電極層を電気的に接続するように金属の導電粉末とガラスを含有するもので構成され、かつ前記基板と接していない表面部において導電性を有しないように設けられた側面電極層と、露出した前記第2の上面電極層および裏面電極層を覆うように設けられたニッケルめっき層と、このニッケルめっき層の上部に設けられたはんだめっき層とを備えているため、裏面電極層側とは反対側の第2の上面電極層側でこの抵抗器がプリント基板にバルク実装されても、第2の上面電極層の存在により、バルク実装を行うことができ、かつランドパターンと第2の上面電極層間のはんだの厚みも、導電性を有しない側面電極層の存在により、50μm以上確保することができ、その結果、プリント基板が熱衝撃等を受けたときのランドパターンと第2の上面電極層とのはんだ付け部の信頼性も向上させることができるという作用を有するものである。
【0020】
本発明の請求項3に記載の発明は、基板と、前記基板の上面の両端部および下面の両端部に設けられたそれぞれ一対の上面電極層および裏面電極層と、前記上面電極層に電気的に接続するように設けられた抵抗層と、少なくとも前記抵抗層の上面を覆うように設けられた保護層と、前記基板の側面に前記上面電極層および裏面電極層を電気的に接続するようにスパッタにより形成された金属薄膜上にスパッタにより形成された絶縁性の薄膜を形成することにより構成され、かつ前記基板と接していない表面部において導電性を有しないように設けられた側面電極層と、露出した前記上面電極層および裏面電極層を覆うように設けられたニッケルめっき層と、このニッケルめっき層の上部に設けられたはんだめっき層とを備えたもので、この構成によれば、前記基板の側面に前記上面電極層および裏面電極層を電気的に接続するようにスパッタにより形成された金属薄膜上にスパッタにより形成された絶縁性の薄膜を形成することにより構成され、かつ前記基板と接していない表面部において導電性を有しないように設けられた側面電極層と、露出した前記上面電極層および裏面電極層を覆うように設けられたニッケルめっき層と、このニッケルめっき層の上部に設けられたはんだめっき層とを備えているため、ランドパターンを縮小してこの抵抗器を裏面電極層側でプリント基板に実装した際には、ランドパターン上のはんだは抵抗器の裏面電極層のみではんだ付けされて、導電性を有しない側面電極層にははんだが吸い上がることはなくなり、その結果、縮小したランドパターンと裏面電極層間のはんだの厚みを50μm以上確保することができるため、プリント基板が熱衝撃等を受けたときのはんだ付け部の信頼性を向上させることができるという作用を有し、またスパッタにより形成された金属薄膜がスパッタにより形成された絶縁性の薄膜により確実に覆われるため、電気めっき工法を用いてめっき層を形成した場合における側面電極層の表面へのニッケルやスズ、あるいはスズ系の合金の析出を確実に防止することができるという作用を有するものである。
【0021】
本発明の請求項4に記載の発明は、基板と、前記基板の上面の両端部および下面の両端部に設けられたそれぞれ一対の第1の上面電極層および裏面電極層と、前記第1の上面電極層に電気的に接続するように設けられた抵抗層と、少なくとも前記抵抗層の上面を覆うように設けられた保護層と、前記第1の上面電極層上に設けられた第2の上面電極層と、前記基板の側面に少なくとも前記第2の上面電極層および裏面電極層を電気的に接続するようにスパッタにより形成された金属薄膜上にスパッタにより形成された絶縁性の薄膜を形成することにより構成され、かつ前記基板と接していない表面部において導電性を有しないように設けられた側面電極層と、露出した前記第2の上面電極層および裏面電極層を覆うように設けられたニッケルめっき層と、このニッケルめっき層の上部に設けられたはんだめっき層とを備えたもので、この構成によれば、第1の上面電極層上に設けられた第2の上面電極層および裏面電極層を電気的に接続するようにスパッタにより形成された金属薄膜上にスパッタにより形成された絶縁性の薄膜を形成することにより構成され、かつ 前記基板と接していない表面部において導電性を有しないように設けられた側面電極層と、露出した前記第2の上面電極層および裏面電極層を覆うように設けられたニッケルめっき層と、このニッケルめっき層の上部に設けられたはんだめっき層とを備えているため、裏面電極層側とは反対側の第2の上面電極層側でこの抵抗器がプリント基板にバルク実装されても、第2の上面電極層の存在により、バルク実装を行うことができ、かつランドパターンと第2の上面電極層間のはんだの厚みも、導電性を有しない側面電極層の存在により、50μm以上確保することができ、その結果、プリント基板が熱衝撃等を受けたときのランドパターンと第2の上面電極層とのはんだ付け部の信頼性も向上させることができるという作用を有し、またスパッタにより形成された金属薄膜がスパッタにより形成された絶縁性の薄膜により確実に覆われるため、電気めっき工法を用いてめっき層を形成した場合における側面電極層の表面へのニッケルやスズ、あるいはスズ系の合金の析出を確実に防止することができるという作用を有するものである。
【0022】
本発明の請求項に記載の発明は、分割溝を有するシート基板の上面の両端部および裏面の両端部に金属の導電粉体とガラスを含有してなる電極ペーストを印刷して上面電極層および裏面電極層を設ける工程と、前記上面電極層間を電気的に接続するように抵抗材料を含有してなる抵抗ペーストを印刷して抵抗層を設ける工程と、少なくとも前記抵抗層の上面を覆うようにガラス材料を含有してなるガラスペーストを印刷して保護層を設ける工程と、前記保護層を形成してなる分割溝を有するシート基板の分割溝に沿って短冊状基板に分割する工程と、前記短冊状基板の側面に前記上面電極層と裏面電極層を電気的に接続するように金属の導電粉体とガラスを含有してなる電極ペーストを塗布するとともにガラスを主成分とするガラスペーストを塗布して前記短冊状基板と接していない表面部において導電性を有しない側面電極層を設ける工程と、露出した上面電極層の上部および裏面電極層の上部にめっきによりニッケルめっき層を設ける工程と、前記ニッケルめっき層の上部にめっきによりスズ層あるいはスズ系の合金層を設ける工程とを備えたもので、この製造方法によれば、金属の導電粉体とガラスを含有してなる電極ペーストを塗布するとともにガラスを主成分とするガラスペーストを塗布して前記短冊状基板と接していない表面部において導電性を有しない側面電極層を設ける工程を備えているため、側面電極層の表面にはガラスの薄い膜が形成されることになり、これにより、電気めっき工法を用いてめっき層を形成した場合、側面電極層の表面にニッケルやスズ、あるいはスズ系の合金が析出するということはないため、はんだ付け性を有しない側面電極層を容易に確保することができるという作用を有するものである。
【0023】
本発明の請求項に記載の発明は、分割溝を有するシート基板の上面の両端部および裏面の両端部に金属の導電粉体とガラスを含有してなる電極ペーストを印刷して上面電極層および裏面電極層を設ける工程と、前記上面電極層間を電気的に接続するように抵抗材料を含有してなる抵抗ペーストを印刷して抵抗層を設ける工程と、少なくとも前記抵抗層の上面を覆うように樹脂材料を含有してなる樹脂ペーストを印刷して保護層を設ける工程と、前記保護層を形成してなる分割溝を有するシート基板の分割溝に沿って短冊状基板に分割する工程と、前記短冊状基板の側面に前記上面電極層と裏面電極層を電気的に接続するようにスパッタにより金属薄膜を形成するとともにスパッタにより絶縁性の薄膜を形成して側面電極層を設ける工程と、露出した上面電極層の上部および裏面電極層の上部にめっきによりニッケルめっき層を設ける工程と、前記ニッケルめっき層の上部にめっきによりスズ層あるいはスズ系の合金層を設ける工程とを備えたもので、この製造方法によれば、スパッタにより金属薄膜を形成するとともにスパッタにより絶縁性の薄膜を形成して側面電極層を設ける工程を備えているため、側面電極層の金属薄膜は絶縁性の薄膜により確実に覆われることになり、これにより、電気めっき工法を用いてめっき層を形成した場合、側面電極層の表面にニッケルやスズ、あるいはスズ系の合金が析出するということはないため、はんだ付け性を有しない側面電極層を容易に確保することができるという作用を有するものである。
【0024】
本発明の請求項に記載の発明は、分割溝を有するシート基板の上面の両端部および裏面の両端部に金属の導電粉体とガラスを含有してなる電極ペーストを印刷して第1の上面電極層および裏面電極層を設ける工程と、前記第1の上面電極層間を電気的に接続するように抵抗材料を含有してなる抵抗ペーストを印刷して抵抗層を設ける工程と、少なくとも前記抵抗層の上面を覆うようにガラス材料を含有してなるガラスペーストを印刷して保護層を設ける工程と、前記第1の上面電極層上に金属の導電粉体とガラスを含有してなる電極ペーストを印刷して第2の上面電極層を形成する工程と、前記第2の上面電極層を形成してなる分割溝を有するシート基板の分割溝に沿って短冊状基板に分割する工程と、前記短冊状基板の側面に少なくとも前記第2の上面電極層と裏面電極層を電気的に接続するように金属の導電粉体とガラスを含有してなる電極ペーストを塗布するとともにガラスを主成分とするガラスペーストを塗布して前記短冊状基板と接していない表面部において導電性を有しない側面電極層を設ける工程と、露出した第2の上面電極層の上部および裏面電極層の上部にめっきによりニッケルめっき層を設ける工程と、前記ニッケルめっき層の上部にめっきによりスズ層あるいはスズ系の合金層を設ける工程とを備えたもので、この製造方法によれば、第1の上面電極層上に金属の導電粉体とガラスを含有してなる電極ペーストを印刷して第2の上面電極層を形成する工程を備えているため、裏面電極層側とは反対側の第2の上面電極層側でこの抵抗器がプリント基板にバルク実装されても、第2の上面電極層の存在により、バルク実装を行うことができ、さらに金属の導電粉体とガラスを含有してなる電極ペーストを塗布するとともにガラスを主成分とするガラスペーストを塗布して前記短冊状基板と接していない表面部において導電性を有しない側面電極層を設ける工程を備えているため、側面電極層の表面にはガラスの薄い膜が形成されることになり、これにより、電気めっき工法を用いてめっき層を形成した場合、側面電極層の表面にニッケルやスズ、あるいはスズ系の合金が析出するということはないため、はんだ付け性を有しない側面電極層を容易に確保することができるという作用を有するものである。
【0025】
本発明の請求項に記載の発明は、分割溝を有するシート基板の上面の両端部および裏面の両端部に金属の導電粉体とガラスを含有してなる電極ペーストを印刷して第1の上面電極層および裏面電極層を設ける工程と、前記第1の上面電極層間を電気的に接続するように抵抗材料を含有してなる抵抗ペーストを印刷して抵抗層を設ける工程と、少なくとも前記抵抗層の上面を覆うように樹脂材料を含有してなる樹脂ペーストを印刷して保護層を設ける工程と、前記第1の上面電極層上に金属の導電粉体と樹脂を含有してなる電極ペーストを印刷して第2の上面電極層を形成する工程と、前記第2の上面電極層を形成してなる分割溝を有するシート基板の分割溝に沿って短冊状基板に分割する工程と、前記短冊状基板の側面に少なくとも前記第2の上面電極層と裏面電極層を電気的に接続するようにスパッタにより金属薄膜を形成するとともにスパッタにより絶縁性の薄膜を形成して側面電極層を設ける工程と、露出した第2の上面電極層の上部および裏面電極層の上部にめっきによりニッケルめっき層を設ける工程と、前記ニッケルめっき層の上部にめっきによりスズ層あるいはスズ系の合金層を設ける工程とを備えたもので、この製造方法によれば、第1の上面電極層上に金属の導電粉体と樹脂を含有してなる電極ペーストを印刷して第2の上面電極層を形成する工程を備えているため、裏面電極層側とは反対側の第2の上面電極層側でこの抵抗器がプリント基板にバルク実装されても、第2の上面電極層の存在により、バルク実装を行うことができ、さらにスパッタにより金属薄膜を形成するとともにスパッタにより絶縁性の薄膜を形成して側面電極層を設ける工程を備えているため、側面電極層の金属薄膜は絶縁性の薄膜により確実に覆われることになり、これにより、電気めっき工法を用いてめっき層を形成した場合、側面電極層の表面にニッケルやスズ、あるいはスズ系の合金が析出するということはないため、はんだ付け性を有しない側面電極層を容易に確保することができるという作用を有するものである。
【0026】
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1における抵抗器およびその製造方法について、図面を参照しながら説明する。
【0027】
図1は本発明の実施の形態1における抵抗器の断面図である。
【0028】
図1において、31は96%のアルミナを含有してなる基板である。32は基板31の上面の両端部に設けられた銀系の導電粉体にガラスを含有してなる上面電極層である。33は基板31の裏面の両端部に設けられた銀系の導電粉体にガラスを含有してなる裏面電極層である。34は上面電極層32に電気的に接続する酸化ルテニウムを主成分とする抵抗層である。35は抵抗層34の上面に設けられたガラスを主成分とする保護層である。36は基板31の側面に設けられ、かつ上面電極層32と裏面電極層33を電気的に接続する金属の導電粉末とガラスを含有する側面電極層である。37は露出した上面電極層32の上部および裏面電極層33の上部に設けられたニッケルめっき層である。38はニッケルめっき層37の上部に設けられたスズを主成分とするはんだめっき層である。
【0029】
以上のように構成された本発明の実施の形態1における抵抗器について、以下にその製造方法を図面を参照しながら説明する。
【0030】
図2(a)〜(c)および図3(a)〜(c)は本発明の実施の形態1における抵抗器の製造方法を示す工程図である。
【0031】
まず、図2(a)に示すように、表面に後工程で短冊状および個片状に分割するための複数の縦方向および横方向の分割溝39,40を有する耐熱性および絶縁性に優れた96%のアルミナを含有してなるシート状の基板31の横方向の分割溝40を跨ぐように、銀系の導電粉体とガラスを含有してなる電極ペーストを印刷して上面電極層32を形成する。次にシート状の基板31の裏面部における上面電極層32と対向する部分に銀系の導電粉体とガラスを含有してなる電極ペーストを印刷して裏面電極層33(図示せず)を形成する。次にこの上面電極層32および裏面電極層33(図示せず)を安定な膜にするために約850℃の温度で焼成を行う。
【0032】
次に、図2(b)に示すように、上面電極層32と電気的に接続するように、酸化ルテニウムを主成分とする抵抗ペーストを印刷して抵抗層34を形成する。次にこの抵抗層34を安定な膜とするために約850℃の温度で焼成を行う。
【0033】
次に、図2(c)に示すように、抵抗層34の抵抗値を所定の値に修正するために、YAGレーザーでトリミング溝41を施してトリミングを行う。この時、抵抗値測定用のトリミングプローブは、上面電極層32上にセットしてトリミングを行う。
【0034】
次に、図3(a)に示すように、抵抗値修正済みの抵抗層34を保護するためにガラスを主成分とするペーストを印刷して保護層35を形成する。この場合、横方向に並ぶ複数の抵抗層34を縦方向の分割溝39を跨いで連続して覆うように保護層35の印刷パターンを形成してもよい。次にこの保護層35を安定な膜とするために約600℃の温度で焼成を行う。
【0035】
次に、図3(b)に示すように、上面電極層32、裏面電極層33(図示せず)、抵抗層34、トリミング溝41、保護層35を形成したシート状の基板31を横方向の分割溝40に沿って分割することにより、短冊状基板42に分割する。次にこの短冊状基板42の露出した側面部に銀系の導電粉末とガラスを含有してなる電極ペーストを塗布する。次にこの電極ペースト上を覆うようにガラスを主成分とするガラスペーストを塗布する。次にこの電極ペーストとガラスペーストを安定な膜とするために約600℃の温度で焼成し側面電極層36を形成する。この側面電極層36における短冊状基板42に接している面は銀系の導電粉末の含有率が約90%以上であるが、側面電極層36の表面部では0%となっている。
【0036】
最後に、図3(c)に示すように、露出している上面電極層32および裏面電極層33(図示せず)にめっきを施すための準備工程として、短冊状基板42を縦方向の分割溝39に沿って分割することにより、個片状基板43に分割する。そして、露出している上面電極層32および裏面電極層33(図示せず)のはんだ付け時の電極食われの防止およびはんだ付け時の信頼性を確保するために、電気めっきによって、ニッケルめっき層37(図示せず)が中間層となり、かつはんだめっき層38(図示せず)が最外層となるように形成して、抵抗器を製造するものである。
【0037】
以上のように構成され、かつ製造された本発明の実施の形態1における抵抗器をランドパターンを縮小したプリント基板にはんだ付けを行った。まず図4(a)の断面図に示すように、ガラスエポキシからなるプリント基板51上の銅からなるランドパターン52の上にはんだクリーム53を印刷し、本発明の実施の形態1における抵抗器54を実装した。次にこの抵抗器54を実装したプリント基板51を赤外線リフローすることによりはんだクリーム53を溶融させた。リフロー後の状態を図4(b)に示す。
【0038】
図4(b)から明らかなように、プリント基板51上の縮小したランドパターン52上のはんだ55は本発明の実施の形態1における抵抗器54の裏面電極部56のみではんだ付けされ、側面電極部57と上面電極部58にははんだは吸い上がらない。これは側面電極部57が表面にはんだ付けが可能な金属粉体を含有しておらずガラスが主成分となっているため、はんだが吸い上がらないものである。これにより溶融したはんだ55は縮小したランドパターン52の上で安定した厚み(50μm)を保つことができ、これにより、プリント基板51が熱衝撃等を受けても安定したはんだ付け性能を有するものである。
【0039】
(表1)は熱衝撃試験でのはんだ55の信頼性を確認した結果を示したものである。
【0040】
【表1】
Figure 0004081873
【0041】
(表1)から明らかなように、本発明の実施の形態1における抵抗器は優れた性能を有することが確認できる。
【0042】
(実施の形態2)
以下、本発明の実施の形態2における抵抗器およびその製造方法について説明する。
【0043】
本発明の実施の形態2は上記した本発明の実施の形態1における保護層35を樹脂ペーストを印刷し約200℃の温度で安定化させて形成するとともに、側面電極層36を銀系の導電粉末とイミドエポキシ樹脂を含有してなる電極ペーストを塗布し、約200℃の温度で安定化させて形成した以外は、本発明の実施の形態1と同じ構造で、かつ同じ製造工程で製造を行った。
【0044】
このようにして製造した本発明の実施の形態2における抵抗器は本発明の実施の形態1と同じ効果を有するものであるため、その説明は省略する。
【0045】
また、本発明の実施の形態2における抵抗器は本発明の実施の形態1より保護層35および側面電極層36を安定化させる温度が約200℃と低いため、トリミング溝41を形成した後の抵抗値の変動がほとんど無いという特徴を有するものである。
【0046】
(実施の形態3)
以下、本発明の実施の形態3における抵抗器およびその製造方法について説明する。
【0047】
本発明の実施の形態3は上記した本発明の実施の形態2における側面電極層36をニッケルクロム系の金属層をスパッタにより形成するとともにさらにその上にアルミナからなる絶縁層をスパッタにより形成して、この絶縁層で金属層を覆うように形成した以外は、本発明の実施の形態2と同じ構造で、かつ同じ製造工程で製造を行った。
【0048】
このようにして製造した本発明の実施の形態3における抵抗器は本発明の実施の形態2と同じ効果を有するものであるため、その説明は省略する。
【0049】
また、本発明の実施の形態3における抵抗器は本発明の実施の形態2より側面電極層36の厚みが薄く部品寸法を小さくできるという特徴を有するものである。
【0050】
(実施の形態4)
以下、本発明の実施の形態4における抵抗器およびその製造方法について、図面を参照しながら説明する。
【0051】
図5は本発明の実施の形態4における抵抗器の断面図である。
【0052】
図5において、61は96%のアルミナを含有してなる基板である。62は基板61の上面の両端部に設けられた銀系の導電粉体にガラスを含有してなる第1の上面電極層である。63は基板61の裏面の両端部に設けられた銀系の導電粉体にガラスを含有してなる裏面電極層である。64は第1の上面電極層62に電気的に接続する酸化ルテニウムを主成分とする抵抗層である。65は抵抗層64の上面に設けられたガラスを主成分とする保護層である。66は第1の上面電極層62の上部に設けられた銀系の導電粉体にガラスを含有してなる第2の上面電極層である。67は基板61の側面に設けられ、かつ第1の上面電極層62と第2の上面電極層66と裏面電極層63とを電気的に接続する金属の導電粉末とガラスを含有する側面電極層である。68は露出した第2の上面電極層66の上部および裏面電極層63の上部に設けられたニッケルめっき層である。69はニッケルめっき層68の上部に設けられたスズを主成分とするはんだめっき層である。
【0053】
以上のように構成された本発明の実施の形態4における抵抗器について、以下にその製造方法を図面を参照しながら説明する。
【0054】
図6(a)〜(c)および図7(a)〜(d)は本発明の実施の形態4における抵抗器の製造方法を示す工程図である。
【0055】
まず、図6(a)に示すように、表面に後工程で短冊状および個片状に分割するための複数の縦方向および横方向の分割溝70,71を有する耐熱性および絶縁性に優れた96%のアルミナを含有してなるシート状の基板61の横方向の分割溝71を跨ぐように、銀系の導電粉体とガラスを含有してなる電極ペーストを印刷して第1の上面電極層62を形成する。次にシート状の基板61の裏面部における第1の上面電極層62と対向する部分に銀系の導電粉体とガラスを含有してなる電極ペーストを印刷して裏面電極層63(図示せず)を形成する。次にこの第1の上面電極層62および裏面電極層63(図示せず)を安定な膜にするために約850℃の温度で焼成を行う。
【0056】
次に、図6(b)に示すように、第1の上面電極層62と電気的に接続するように、酸化ルテニウムを主成分とする抵抗ペーストを印刷して抵抗層64を形成する。次にこの抵抗層64を安定な膜とするために約850℃の温度で焼成を行う。
【0057】
次に、図6(c)に示すように、抵抗層64の抵抗値を所定の値に修正するために、YAGレーザーでトリミング溝72を施してトリミングを行う。この時、抵抗値測定用のトリミングプローブは、第1の上面電極層62上にセットしてトリミングを行う。
【0058】
次に、図7(a)に示すように、抵抗値修正済みの抵抗層64を保護するためにガラスを主成分とするペーストを印刷して保護層65を形成する。この場合、横方向に並ぶ複数の抵抗層64を縦方向の分割溝70を跨いで連続して覆うように保護層65の印刷パターンを形成してもよい。次にこの保護層65を安定な膜とするために約600℃の温度で焼成を行う。
【0059】
次に、図7(b)に示すように、第1の上面電極層62の上部に銀系の導電粉体とガラスを含有してなる電極ペーストを印刷して第2の上面電極層66を形成する。この場合、横方向に並ぶ複数の第1の上面電極層62を縦方向の分割溝70を跨いで連続して覆うように第2の上面電極層66の印刷パターンを形成してもよい。次にこの第2の上面電極層66を安定な膜とするために約600℃の温度で焼成を行う。
【0060】
次に、図7(c)に示すように、第1の上面電極層62、第2の上面電極層66、裏面電極層63(図示せず)、抵抗層64、トリミング溝72、保護層65を形成したシート状の基板61を横方向の分割溝71に沿って分割することにより、短冊状基板73に分割する。次にこの短冊状基板73の露出した側面部に銀系の導電粉末とガラスを含有してなる電極ペーストを塗布する。次にこの電極ペースト上を覆うようにガラスを主成分とするガラスペーストを塗布する。次にこの電極ペーストとガラスペーストを安定な膜とするために約600℃の温度で焼成し側面電極層67を形成する。この側面電極層67における短冊状基板73に接している面は銀系の導電粉末の含有率が約90%以上であるが、側面電極層67の表面部では0%となっている。
【0061】
最後に、図7(d)に示すように、露出している第2の上面電極層66および裏面電極層63(図示せず)にめっきを施すための準備工程として、短冊状基板73を縦方向の分割溝70に沿って分割することにより、個片状基板74に分割する。そして、露出している第2の上面電極層66および裏面電極層63(図示せず)のはんだ付け時の電極食われの防止およびはんだ付け時の信頼性を確保するために、電気めっきによって、ニッケルめっき層68(図示せず)が中間層となり、かつはんだめっき層69(図示せず)が最外層となるように形成して、抵抗器を製造するものである。
【0062】
以上のように構成され、かつ製造された本発明の実施の形態4における抵抗器は本発明の実施の形態1と同じ効果を有するものであるため、その説明は省略する。
【0063】
また、本発明の実施の形態4における抵抗器は、本発明の実施の形態1の抵抗器と比較すると、第2の上面電極層66を設けているため、この第2の上面電極層66の高さが保護層65の高さより高くなる。従って、本発明の実施の形態4の抵抗器でバルク実装を行った場合には、保護層65がプリント基板と対向する方向で実装されても第2の上面電極層66で安定したはんだ付けが可能になるという特徴を有するものである。
【0064】
(実施の形態5)
以下、本発明の実施の形態5における抵抗器およびその製造方法について説明する。
【0065】
本発明の実施の形態5は上記した本発明の実施の形態4における保護層65を樹脂ペーストを印刷し約200℃の温度で安定化させて形成するとともに、第2の上面電極層66を銀系の導電粉体と樹脂を含有する電極ペーストを印刷し約200℃の温度で安定化させて形成し、さらに側面電極層67を銀系の導電粉末とイミドエポキシ樹脂を含有してなる電極ペーストを塗布し、約200℃の温度で安定化させて形成した以外は、本発明の実施の形態4と同じ構造で、かつ同じ製造工程で製造を行った。
【0066】
このようにして製造した本発明の実施の形態5における抵抗器は本発明の実施の形態4と同じ効果を有するものであるため、その説明は省略する。
【0067】
また、本発明の実施の形態5における抵抗器は本発明の実施の形態4より保護膜65および側面電極層67を安定化させる温度が約200℃と低いため、トリミング溝72を形成した後の抵抗値の変動がほとんど無いという特徴を有するものである。
【0068】
(実施の形態6)
以下、本発明の実施の形態6における抵抗器およびその製造方法について説明する。
【0069】
本発明の実施の形態6は上記した本発明の実施の形態5における側面電極層67をニッケルクロム系の金属層をスパッタにより形成するとともにさらにその上にアルミナからなる絶縁層をスパッタにより形成して、この絶縁層で金属層を覆うように形成した以外は、本発明の実施の形態5と同じ構造で、かつ同じ製造工程で製造を行った。
【0070】
このようにして製造した本発明の実施の形態6における抵抗器は本発明の実施の形態5と同じ効果を有するものであるため、その説明は省略する。
【0071】
また、本発明の実施の形態6における抵抗器は本発明の実施の形態5より側面電極層67の厚みが薄く部品寸法を小さくできるという特徴を有するものである。
【0072】
【発明の効果】
以上のように本発明の抵抗器は、基板と、前記基板の上面の両端部および下面の両端部に設けられたそれぞれ一対の上面電極層および裏面電極層と、前記上面電極層に電気的に接続するように設けられた抵抗層と、少なくとも前記抵抗層の上面を覆うように設けられた保護層と、前記基板の側面に前記上面電極層および裏面電極層を電気的に接続するように金属の導電粉末とガラスを含有するもので構成され、かつ前記基板と接していない表面部において導電性を有しないように設けられた側面電極層と、露出した前記上面電極層および裏面電極層を覆うように設けられたニッケルめっき層と、このニッケルめっき層の上部に設けられたはんだめっき層とを備えたもので、この構成によれば、基板の側面に前記上面電極層および裏面電極層を電気的に接続するように金属の導電粉末とガラスを含有するもので構成され、かつ前記基板と接していない表面部において導電性を有しないように設けられた側面電極層と、露出した前記上面電極層および裏面電極層を覆うように設けられたニッケルめっき層と、このニッケルめっき層の上部に設けられたはんだめっき層とを備えているため、ランドパターンを縮小してこの抵抗器を裏面電極層側でプリント基板に実装した際には、ランドパターン上のはんだは抵抗器の裏面電極層のみではんだ付けされて、はんだ付け性を有しない側面電極層にははんだが吸い上がることはなくなり、その結果、縮小したランドパターンと裏面電極層間のはんだの厚みを50μm以上確保することができるため、プリント基板が熱衝撃等を受けたときのはんだ付け部の信頼性を向上させることができるというすぐれた効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1における抵抗器の断面図
【図2】 (a)〜(c)同抵抗器の製造方法を示す工程図
【図3】 (a)〜(c)同抵抗器の製造方法を示す工程図
【図4】 (a)(b)同抵抗器の実装状態を示す断面図
【図5】 本発明の実施の形態4における抵抗器の断面図
【図6】 (a)〜(c)同抵抗器の製造方法を示す工程図
【図7】 (a)〜(d)同抵抗器の製造方法を示す工程図
【図8】 従来の抵抗器の断面図
【図9】 (a)〜(f)同抵抗器の製造方法を示す工程図
【図10】 (a)(b)同抵抗器の実装状態を示す断面図
【符号の説明】
31,61 基板
32 上面電極層
33,63 裏面電極層
34,64 抵抗層
35,65 保護層
36,67 側面電極層
37,68 ニッケルめっき層
38,69 はんだめっき層
62 第1の上面電極層
66 第2の上面電極層

Claims (8)

  1. 基板と、前記基板の上面の両端部および下面の両端部に設けられたそれぞれ一対の上面電極層および裏面電極層と、前記上面電極層に電気的に接続するように設けられた抵抗層と、少なくとも前記抵抗層の上面を覆うように設けられた保護層と、前記基板の側面に前記上面電極層および裏面電極層を電気的に接続するように金属の導電粉末とガラスを含有するもので構成され、かつ前記基板と接していない表面部において導電性を有しないように設けられた側面電極層と、露出した前記上面電極層および裏面電極層を覆うように設けられたニッケルめっき層と、このニッケルめっき層の上部に設けられたはんだめっき層とを備えた抵抗器。
  2. 基板と、前記基板の上面の両端部および下面の両端部に設けられたそれぞれ一対の第1の上面電極層および裏面電極層と、前記第1の上面電極層に電気的に接続するように設けられた抵抗層と、少なくとも前記抵抗層の上面を覆うように設けられた保護層と、前記第1の上面電極層上に設けられた第2の上面電極層と、前記基板の側面に少なくとも前記第2の上面電極層および裏面電極層を電気的に接続するように金属の導電粉末とガラスを含有するもので構成され、かつ前記基板と接していない表面部において導電性を有しないように設けられた側面電極層と、露出した前記第2の上面電極層および裏面電極層を覆うように設けられたニッケルめっき層と、このニッケルめっき層の上部に設けられたはんだめっき層とを備えた抵抗器。
  3. 基板と、前記基板の上面の両端部および下面の両端部に設けられたそれぞれ一対の上面電極層および裏面電極層と、前記上面電極層に電気的に接続するように設けられた抵抗層と、少なくとも前記抵抗層の上面を覆うように設けられた保護層と、前記基板の側面に前記上面電極層および裏面電極層を電気的に接続するようにスパッタにより形成された金属薄膜上にスパッタにより形成された絶縁性の薄膜を形成することにより構成され、かつ前記基板と接していない表面部において導電性を有しないように設けられた側面電極層と、露出した前記上面電極層および裏面電極層を覆うように設けられたニッケルめっき層と、このニッケルめっき層の上部に設けられたはんだめっき層とを備えた抵抗器。
  4. 基板と、前記基板の上面の両端部および下面の両端部に設けられたそれぞれ一対の第1の上面電極層および裏面電極層と、前記第1の上面電極層に電気的に接続するように設けられた抵抗層と、少なくとも前記抵抗層の上面を覆うように設けられた保護層と、前記第1の上面電極層上に設けられた第2の上面電極層と、前記基板の側面に少なくとも前記第2の上面電極層および裏面電極層を電気的に接続するようにスパッタにより形成された金属薄膜上にスパッタにより形成された絶縁性の薄膜を形成することにより構成され、かつ前記基板と接していない表面部において導電性を有しないように設けられた側面電極層と、露出した前記第2の上面電極層および裏面電極層を覆うように設けられたニッケルめっき層と、このニッケルめっき層の上部に設けられたはんだめっき層とを備えた抵抗器。
  5. 分割溝を有するシート基板の上面の両端部および裏面の両端部に金属の導電粉体とガラスを含有してなる電極ペーストを印刷して上面電極層および裏面電極層を設ける工程と、前記上面電極層間を電気的に接続するように抵抗材料を含有してなる抵抗ペーストを印刷して抵抗層を設ける工程と、少なくとも前記抵抗層の上面を覆うようにガラス材料を含有してなるガラスペーストを印刷して保護層を設ける工程と、前記保護層を形成してなる分割溝を有するシート基板の分割溝に沿って短冊状基板に分割する工程と、前記短冊状基板の側面に前記上面電極層と裏面電極層を電気的に接続するように金属の導電粉体とガラスを含有してなる電極ペーストを塗布するとともにガラスを主成分とするガラスペーストを塗布して前記短冊状基板と接していない表面部において導電性を有しない側面電極層を設ける工程と、露出した上面電極層の上部および裏面電極層の上部にめっきによりニッケルめっき層を設ける工程と、前記ニッケルめっき層の上部にめっきによりスズ層あるいはスズ系の合金層を設ける工程とを備えた抵抗器の製造方法。
  6. 分割溝を有するシート基板の上面の両端部および裏面の両端部に金属の導電粉体とガラスを含有してなる電極ペーストを印刷して上面電極層および裏面電極層を設ける工程と、前記上面電極層間を電気的に接続するように抵抗材料を含有してなる抵抗ペーストを印刷して抵抗層を設ける工程と、少なくとも前記抵抗層の上面を覆うように樹脂材料を含有してなる樹脂ペーストを印刷して保護層を設ける工程と、前記保護層を形成してなる分割溝を有するシート基板の分割溝に沿って短冊状基板に分割する工程と、前記短冊状基板の側面に前記上面電極層と裏面電極層を電気的に接続するようにスパッタにより金属薄膜を形成するとともにスパッタにより絶縁性の薄膜を形成して側面電極層を設ける工程と、露出した上面電極層の上部および裏面電極層の上部にめっきによりニッケルめっき層を設ける工程と、前記ニッケルめっき層の上部にめっきによりスズ層あるいはスズ系の合金層を設ける工程とを備えた抵抗器の製造方法。
  7. 分割溝を有するシート基板の上面の両端部および裏面の両端部に金属の導電粉体とガラスを含有してなる電極ペーストを印刷して第1の上面電極層および裏面電極層を設ける工程と、前記第1の上面電極層間を電気的に接続するように抵抗材料を含有してなる抵抗ペーストを印刷して抵抗層を設ける工程と、少なくとも前記抵抗層の上面を覆うようにガラス材料を含有してなるガラスペーストを印刷して保護層を設ける工程と、前記第1の上面電極層上に金属の導電粉体とガラスを含有してなる電極ペーストを印刷して第2の上面電極層を形成する工程と、前記第2の上面電極層を形成してなる分割溝を有するシート基板の分割溝に沿って短冊状基板に分割する工程と、前記短冊状基板の側面に少なくとも前記第2の上面電極層と裏面電極層を電気的に接続するように金属の導電粉体とガラスを含有してなる電極ペーストを塗布するとともにガラスを主成分とするガラスペーストを塗布して前記短冊状基板と接していない表面部において導電性を有しない側面電極層を設ける工程と、露出した第2の上面電極層の上部および裏面電極層の上部にめっきによりニッケルめっき層を設ける工程と、前記ニッケルめっき層の上部にめっきによりスズ層あるいはスズ系の合金層を設ける工程とを備えた抵抗器の製造方法。
  8. 分割溝を有するシート基板の上面の両端部および裏面の両端部に金属の導電粉体とガラスを含有してなる電極ペーストを印刷して第1の上面電極層および裏面電極層を設ける工程と、前記第1の上面電極層間を電気的に接続するように抵抗材料を含有してなる抵抗ペーストを印刷して抵抗層を設ける工程と、少なくとも前記抵抗層の上面を覆うように樹脂材料を含有してなる樹脂ペーストを印刷して保護層を設ける工程と、前記第1の上面電極層上に金属の導電粉体と樹脂を含有してなる電極ペーストを印刷して第2の上面電極層を形成する工程と、前記第2の上面電極層を形成してなる分割溝を有するシート基板の分割溝に沿って短冊状基板に分割する工程と、前記短冊状基板の側面に少なくとも前記第2の上面電極層と裏面電極層を電気的に接続するようにスパッタにより金属薄膜を形成するとともにスパッタにより絶縁性の薄膜を形成して側面電極層を設ける工程と、露出した第2の上面電極層の上部および裏面電極層の上部にめっきによりニッケルめっき層を設ける工程と、前記ニッケルめっき層の上部にめっきによりスズ層あるいはスズ系の合金層を設ける工程とを備えた抵抗器の製造方法。
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