JP2000306609A - 二次電源 - Google Patents

二次電源

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JP2000306609A
JP2000306609A JP11112768A JP11276899A JP2000306609A JP 2000306609 A JP2000306609 A JP 2000306609A JP 11112768 A JP11112768 A JP 11112768A JP 11276899 A JP11276899 A JP 11276899A JP 2000306609 A JP2000306609 A JP 2000306609A
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power supply
secondary power
positive electrode
lithium
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JP11112768A
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Manabu Tsushima
学 對馬
Takeshi Morimoto
剛 森本
Isamu Kuruma
勇 車
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Asahi Glass Co Ltd
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  • Electric Double-Layer Capacitors Or The Like (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】高耐電圧、高容量、かつ急速充放電サイクル特
性に優れる二次電源の提供。 【解決手段】活性炭を含む正極と、リチウムイオンを吸
蔵、脱離しうる炭素材料を含む負極と、リチウム塩を含
む有機電解液とを有し、正極容量(C+)と負極容量
(C-)との比C+/C-が0.1〜1.2である二次電
源。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐電圧が高く、容
量が大きく、急速充放電サイクル信頼性の高い二次電源
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の電気二重層キャパシタの電極に
は、正極、負極ともに活性炭を主体とする分極性電極が
使用されている。電気二重層キャパシタの耐電圧は、水
系電解液を使用すると1.2V、有機系電解液を使用す
ると2.5〜3.3Vである。電気二重層キャパシタの
エネルギは耐電圧の2乗に比例するので、耐電圧の高い
有機電解液の方が水系電解液より高エネルギである。し
かし、有機電解液を使用した電気二重層キャパシタでも
そのエネルギ密度は鉛蓄電池等の二次電池の1/10以
下であり、さらなるエネルギ密度の向上が必要とされて
いる。
【0003】これに対し、特開平1−14882には、
活性炭を主体とする電極を正極とし、X線回折による
[002]面の面間隔が0.338〜0.356nmで
ある炭素材料にあらかじめリチウムイオンを吸蔵させた
電極を負極とする上限電圧3Vの二次電源が提案されて
いる。また、特開平8−107048にはリチウムイオ
ンを吸蔵、脱離しうる炭素材料にあらかじめ化学的方法
又は電気化学的方法でリチウムイオンを吸蔵させた炭素
材料を負極に用いる電池が提案されている。また、特開
平9−55342には、リチウムイオンを吸蔵、脱離し
うる炭素材料をリチウムと合金を形成しない多孔質集電
体に担持させる負極を有する、上限電圧4Vの二次電源
が、提案されている。しかしこれらの二次電源は、負極
の炭素材料にあらかじめリチウムイオンを吸蔵させる工
程を必要とする問題がある。
【0004】また、電気二重層キャパシタ以外に大電流
充放電可能な電源にはリチウムイオン二次電池がある。
リチウムイオン二次電池は電気二重層キャパシタに比べ
て高電圧かつ高容量という性質を有するが、抵抗が高
く、急速充放電サイクルによる寿命が電気二重層キャパ
シタに比べ著しく短い問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、急速
充放電が可能で高耐電圧かつ高容量でエネルギ密度が高
く、充放電サイクル信頼性の高い二次電源を提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、活性炭を含む
正極と、リチウムイオンを吸蔵、脱離しうる炭素材料を
含む負極と、リチウム塩を含む有機電解液とを有する二
次電源において、正極容量(C+)と負極容量(C-)の
比C+/C-が0.1〜1.2であることを特徴とする二
次電源を提供する。
【0007】本明細書において、リチウムイオンを吸
蔵、脱離しうる炭素材料(以下、負極炭素材料という)
を含む負極と集電体とを接合して一体化させたものを負
極体という。正極体についても同様の定義とする。ま
た、二次電池も電気二重層キャパシタも二次電源の1種
であるが、本明細書では、正極に活性炭を含み、負極に
上記負極炭素材料を含む特定の構成の二次電源を単に二
次電源という。
【0008】本発明における正極容量(C+)とは、正
極体を電解液に含浸させ、リチウム参照極に対し4.5
Vから静止電位(3〜3.3V)まで電流密度0.25
mA/cm2にて測定される容量を示す。また、負極容
量(C-)とは、負極体を電解液に含浸させ、リチウム
参照極に対し0.005Vから静止電位(3〜3.3
V)まで電流密度0.25mA/cm2にて測定される
容量を示す。
【0009】本発明の二次電源では、正極と負極とをセ
パレータを介して対向させ充電すると、電解液中のアニ
オンが正極活性炭に吸着し、電解液中のリチウムイオン
が負極炭素材料に吸蔵される。この場合、C+/C-
1.2を超えると負極にリチウム金属が析出しやすくな
る。一方、C+/C-が0.1未満であると負極容量が正
極容量に比べて大きすぎ、充分に充電できない。本発明
ではC+/C-は0.1〜1.2、好ましくは0.5〜
0.8であり、0.1〜1.2の範囲であれば充電時に
負極電位を充分に低くでき、また、充放電サイクルにお
いては負極の炭素材料の[002]面の面間隔の変化が
小さいので、負極の劣化が少ない。
【0010】リチウムイオン二次電池は、正極はリチウ
ム含有遷移金属酸化物を主体とする電極、負極はリチウ
ムイオンを吸蔵、脱離しうる炭素材料を主体とする電極
であり、充電によりリチウムイオンが正極のリチウム含
有遷移金属酸化物から脱離し、負極炭素材料へ吸蔵さ
れ、放電により負極からリチウムイオンが脱離し、正極
にリチウムイオンが吸蔵される。したがって、本質的に
は電解液中のリチウムイオンは電池の充放電に関与しな
い。
【0011】一方、本発明の二次電源は、充電により電
解液中のアニオンが正極の活性炭に吸着し、電解液中の
リチウムイオンが負極炭素材料に吸蔵される。そして放
電により負極からリチウムイオンが脱離し、正極では前
記アニオンが脱着される。すなわち、本発明の二次電源
では充放電に電解液の溶質が本質的に関与しており、リ
チウムイオン二次電池とは充放電の機構が異なってい
る。また、リチウムイオン二次電池のように正極活物質
自体にリチウムイオンが吸蔵、脱離されないため、本発
明の二次電源は充放電サイクル信頼性に優れている。
【0012】正極に活性炭を含み、本発明における負極
炭素材料を負極に含む二次電源では、電解液中のイオン
が充放電に関与している。したがって、電解液中のリチ
ウム塩の濃度が低い場合には充分に充電できないおそれ
があるので、電解液中のリチウム塩の濃度は0.5〜
2.0mol/Lが好ましく、0.75〜1.5mol
/Lであるとより好ましい。
【0013】本発明の二次電源では、初期の充放電にお
いて負極炭素材料におけるリチウムイオンの吸蔵、脱離
の効率は必ずしも100%ではなく、例えば吸蔵された
リチウムイオンが脱離しない場合もある。そのような場
合、電解液中のリチウムイオン濃度が減少するので、正
極にリチウム含有遷移金属酸化物を含有させ、電解液中
の減少したリチウムイオンを補うことが好ましい。
【0014】このとき、正極中のリチウム含有遷移金属
酸化物の含有量は0.1〜20重量%、特に3〜15重
量%が好ましい。0.1重量%未満ではリチウム含有遷
移金属酸化物を含有させる効果がほとんど現れない。一
方、20重量%超ではリチウム含有遷移金属酸化物の容
量が大きくリチウム含有遷移金属酸化物が電極反応の主
体となるため、活性炭正極を有するために達成できる高
出力にはできない。また充放電サイクルによりリチウム
含有遷移金属酸化物が劣化し、二次電源の信頼性が低く
なる。
【0015】正極に含まれるリチウム含有遷移金属酸化
物としては、V、Mn、Fe、Co、Ni、Zn及びW
からなる群から選ばれる1種以上の遷移金属とリチウム
との複合酸化物が好ましい。特に、Mn、Co及びNi
からなる群から選ばれる1種以上とリチウムとの複合酸
化物が好ましく、なかでもLixCoyNi(1-y)2又は
LizMn24(ただし、0<x<2、0≦y≦1、0
<z<2。)が好ましい。
【0016】本発明において、正極に含まれる活性炭
は、比表面積が800〜3000m2/gであることが
好ましい。活性炭の原料、賦活条件は限定されないが、
例えば原料としては、やしがら、フェノール樹脂、石油
コークス等が挙げられ、賦活方法としては水蒸気賦活
法、溶融アルカリ賦活法等が挙げられる。本発明では特
に、水蒸気賦活したやしがら系活性炭又は水蒸気賦活し
たフェノール樹脂系活性炭が好ましい。また、正極の抵
抗を低くするために、正極中に導電材として導電性のカ
ーボンブラック又は黒鉛を含ませておくのも好ましく、
このとき導電材は正極中に0.1〜20重量%であるこ
とが好ましい。
【0017】正極体の作製方法としては、例えば活性炭
粉末にバインダとしてポリテトラフルオロエチレンを混
合し、混練した後シート状に成形して正極とし、これを
集電体に導電性接着剤を用いて固定する方法がある。ま
た、バインダとしてポリフッ化ビニリデン、ポリアミド
イミド、ポリイミド等を溶解したワニスに活性炭粉末と
リチウム含有遷移金属酸化物粉末とを分散させ、この液
をドクターブレード法等によって集電体上に塗工し、乾
燥して得てもよい。正極中に含まれるバインダの量は、
正極体の強度と容量等の特性とのバランスから1〜20
重量%であることが好ましい。
【0018】本発明における負極炭素材料は、X線回折
の測定による[002]面の面間隔が0.335〜0.
410nmであることが好ましい。[002]面の面間
隔が0.410nm超の炭素材料は充放電サイクルにお
いて劣化しやすい。負極炭素材料の具体例を挙げるとメ
ソフェーズピッチ系炭素材料又は気相成長炭素繊維を8
00〜3000℃で熱処理した材料、石油コークス、天
然黒鉛、人造黒鉛、難黒鉛性炭素材料等が挙げられる。
本発明ではこれらの材料はいずれも好ましく使用でき
る。なかでも[002]面の面間隔が0.335〜0.
337nmの天然黒鉛、及び易黒鉛性炭素を2800℃
以上で熱処理した材料は、リチウムイオンを吸蔵、脱離
する電位が低く、好ましい。
【0019】石油コークス等を700〜1200℃程度
の低温で熱処理した炭素材料又は難黒鉛性炭素材料を使
用する場合、例えば気相成長炭素を黒鉛化した材料等の
黒鉛性の炭素材料と混合して使用すると抵抗を低減でき
るので好ましい。この場合、石油コークス等を低温で熱
処理した炭素材料又は難黒鉛性炭素材料と黒鉛性の炭素
材料とは重量比で95:5〜70:30であることが好
ましい。黒鉛性の炭素材料が5重量%未満では抵抗低減
の効果が発揮できず、30重量%超では負極容量が低下
する。
【0020】本発明における負極体は、正極体同様ポリ
テトラフルオロエチレンをバインダとして混合し混練し
てシート状に成形し、導電性接着剤を用いて集電体に接
着させて得ることができる。また、ポリフッ化ビニリデ
ン、ポリアミドイミド又はポリイミドをバインダとし、
バインダとなる樹脂又はその前駆体を有機溶媒に溶解さ
せた溶液に前記炭素材料を分散させ、集電体に塗工し、
乾燥させて得る方法もある。これらの方法はいずれも好
ましい。
【0021】集電体に塗工して負極層を形成して負極体
を得る方法において、バインダとなる樹脂又はその前駆
体を溶解させる溶媒は限定されないが、バインダを構成
する樹脂又はその前駆体を容易に溶解でき、入手も容易
であることからN−メチル−2−ピロリドン(以下、N
MPという)が好ましい。ここで、ポリフッ化ビニリデ
ンの前駆体、ポリアミドイミドの前駆体又はポリイミド
の前駆体とは、加熱することにより重合してそれぞれポ
リフッ化ビニリデン、ポリアミドイミド又はポリイミド
となるものをいう。
【0022】上記のようにして得られるバインダは、加
熱することにより硬化し、耐薬品性、機械的性質、寸法
安定性に優れる。熱処理の温度は200℃以上であるこ
とが好ましい。200℃以上であれば、ポリアミドイミ
ドの前駆体又はポリイミドの前駆体であっても通常重合
して、それぞれポリアミドイミド又はポリイミドとな
る。また、熱処理する雰囲気は窒素、アルゴン等の不活
性雰囲気又は1torr以下の減圧下が好ましい。ポリ
アミドイミド又はポリイミドは、本発明で使用される有
機電解液に対する耐性があり、また負極から水分を除去
するために300℃程度の高温加熱又は減圧下の加熱を
しても充分耐性がある。
【0023】本発明において、負極と集電体の間にポリ
アミドイミド又はポリイミドからなる接着層を介在させ
ると、負極と集電体の接着力はより強固になる。この場
合、あらかじめ集電体にポリアミドイミド、ポリイミド
又はこれらの前駆体を溶剤に溶解させたワニスを、ドク
ターブレード法等の塗工法で塗工し、乾燥して接着層を
形成し、この上に負極を形成する。また、接着層を形成
するワニスに銅、黒鉛等の導電材を分散させておくと、
負極と集電体との接触抵抗を低減できるので好ましい。
この導電材を含むワニスは、正極をシート状に成形した
場合における正極と集電体との間に介在される導電性接
着剤としても使用できる。
【0024】本発明における有機電解液に含まれるリチ
ウム塩は、LiPF6、LiBF4、LiClO4、Li
N(SO2CF32、CF3SO3Li、LiC(SO2
3 3、LiAsF6及びLiSbF6からなる群から選
ばれる1種以上が好ましい。溶媒はエチレンカーボネー
ト、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、
ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジ
エチルカーボネート、スルホラン及びジメトキシエタン
からなる群から選ばれる1種以上を含むことが好まし
い。これらのリチウム塩と溶媒とからなる電解液は、耐
電圧が高く電気伝導度も高い。
【0025】上記溶媒のなかでも、活性炭に対して安定
である点から特にプロピレンカーボネートを含む溶媒が
好ましく、プロピレンカーボネートは電解液の溶媒中に
50重量%以上含まれることが好ましい。しかし、プロ
ピレンカーボネートを50重量%以上含む溶媒を電解液
の溶媒とし、負極炭素材料に黒鉛系炭素を用いると、充
電時にプロピレンカーボネートの分解が起こるため、負
極炭素材料にリチウムイオンを吸蔵できない。この組み
合わせの場合は、クラウンエーテルを電解液中に添加す
るとプロピレンカーボネートの分解が抑制され、黒鉛系
炭素にリチウムイオンを吸蔵できるようになるので好ま
しい。
【0026】このとき、クラウンエーテルは電解液中に
0.1〜10重量%含まれることが好ましい。0.1重
量%未満ではクラウンエーテルの添加効果が現れず、1
0重量%超では正極の劣化が著しくなる。クラウンエー
テルのなかでも特に12−クラウン−4が好ましい。
【0027】本発明において特に好ましい電解液は、正
極の活性炭に対し安定な、LiBF 4を含むプロピレン
カーボネート溶液であり、この電解液を用いると、充放
電サイクル特性及び電圧印加特性に優れる。
【0028】
【実施例】次に、実施例(例1〜7)及び比較例(例
8、9)により本発明をさらに具体的に説明するが、本
発明はこれらにより限定されない。なお、例1〜9にお
ける二次電源の作製及び測定はすべて露点が−60℃以
下のアルゴングローブボックス中で行った。
【0029】[例1]フェノール樹脂を原料として水蒸
気賦活法によって得られた比表面積2000m2/gの
活性炭80重量%、導電性カーボンブラック10重量
%、及びバインダとしてのポリテトラフルオロエチレン
10重量%からなる混合物をエタノールを加えて混練
し、圧延した後、200℃で2時間真空乾燥して電極シ
ートを得た。この電極シートから6cm×4cmの電極
を得て、ポリアミドイミドをバインダとする導電性接着
剤を用いてアルミニウム箔に接合し、減圧下で300℃
で2時間熱処理し、正極体とした。
【0030】電解液としては、エチレンカーボネートと
ジエチルカーボネートとの容積比で1:1の混合溶媒に
1mol/LのLiBF4を溶解させた溶液を用いた。
この電解液中でリチウム参照極に対して静止電位(3.
2V)から4.5Vまでの電圧範囲において、0.25
mA/cm2の電流密度で測定された正極容量は5.1
3mAhであった。
【0031】次に、リチウムイオンを吸蔵、脱離しうる
炭素材料として、X線回折による[002]面の面間隔
0.336nmの黒鉛化メソカーボンマイクロビーズ
(大阪ガス社製)を、ポリアミドイミド樹脂をN−メチ
ルピロリドンに溶解した溶液に分散させて、銅からなる
集電体に塗布し乾燥して負極体を得た。負極中の炭素材
料とポリアミドイミド樹脂とは重量比で9:1であっ
た。この負極体をさらにロールプレス機でプレスした。
得られた負極は、面積は6cm×4cmであり、電解液
中でリチウム参照極に対して0.005Vから静止電位
(3.2V)までの電圧範囲において0.25mA/c
2の電流密度で測定された容量は15.2mAhであ
った。したがって、C+/C-=0.338である。
【0032】上記のように得られた正極体と負極体をポ
リプロピレン製のセパレータを介して対向させ、電解液
を充分な時間含浸させて二次電源を得た。この二次電源
の初期容量を測定後、充放電電流240mAで4.2V
から2.75Vまでの範囲で充放電サイクル試験を行
い、2000サイクル後の容量を測定し、容量変化率を
算出した。結果を表1に示す。
【0033】[例2]負極集電体に塗布する黒鉛化メソ
カーボンマイクロビーズの分散液の量を変更した以外は
例1と同様にして負極容量が9.33mAhの負極体を
得た。この負極体を用いた以外は例1と同様にして二次
電源を作製した。C+/C-=0.549である。この二
次電源を用いて例1と同様に評価した。結果を表1に示
す。
【0034】[例3]負極集電体に塗布する黒鉛化メソ
カーボンマイクロビーズの分散液の量を変更した以外は
例1と同様にして負極容量が6.86mAhの負極体を
得た。この負極体を用いた以外は例1と同様にして二次
電源を作製した。C+/C-=0.748である。この二
次電源を用いて例1と同様に評価した。結果を表1に示
す。
【0035】[例4]活性炭80重量%、導電性カーボ
ンブラック10重量%及びポリテトラフルオロエチレン
10重量%からなる混合物のかわりに、活性炭75重量
%、LiCoO25重量%、導電性カーボンブラック1
0重量%、及びポリテトラフルオロエチレン10重量%
からなる混合物を用いた以外は例1と同様にして正極体
を得た。例1と同様にして正極容量を測定したところ、
6.20mAhであった。この正極体を用いた以外は例
1と同様にして二次電源を作製した。C+/C-=0.6
65である。この二次電源を用いて例1と同様に評価し
た。結果を表1に示す。
【0036】[例5]活性炭80重量%、導電性カーボ
ンブラック10重量%及びポリテトラフルオロエチレン
10重量%からなる混合物のかわりに、活性炭70重量
%、LiCoO210重量%、導電性カーボンブラック
10重量%、及びポリテトラフルオロエチレン10重量
%からなる混合物を用いた以外は例1と同様にして正極
体を得た。例1と同様にして正極容量を測定したとこ
ろ、7.27mAhであった。この正極体を用いた以外
は例1と同様にして二次電源を作製した。C+/C-
0.779である。この二次電源を用いて例1と同様に
評価した。結果を表1に示す。
【0037】[例6]X線回折による[002]面の面
間隔0.376nmの難黒鉛性炭素と、気相成長炭素を
3000℃で黒鉛化した粉末とを、ポリアミドイミド樹
脂をNMPに溶解した溶液に分散させ、この液を銅から
なる集電体に塗布し乾燥して負極体を得た。この負極体
をさらにロールプレス機でプレスした。負極中の難黒鉛
性炭素と気相成長炭素を黒鉛化した粉末とポリアミドイ
ミド樹脂とは重量比で8:1:1であった。得られた負
極は、面積は6cm×4cmであり、例1と同様に容量
を測定したところ、7.75mAhであった。この負極
体を用いた以外は例1と同様にして二次電源を作製し
た。C+/C-=0.662である。この二次電源を用い
て例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
【0038】[例7]電解液として、1mol/LのL
iBF4を含むプロピレンカーボネート溶液に該溶液に
対し2重量%の12−クラウン−4を添加した溶液を用
いた。例1と同様にして正極体及び負極体を作製し、上
記電解液中でそれぞれの容量を測定したところ、正極容
量は5.13mAh、負極容量は6.86mAhであっ
た。したがって、C+/C-=0.748である。上記正
極体、上記負極体及び上記電解液を用いた以外は例1と
同様にして二次電源を得た。この二次電源を用いて例1
と同様に評価した。結果を表1に示す。
【0039】[例8]正極の厚さを変更した以外は例1
と同様にして正極容量が3.02mAhの正極体を得
た。また、負極集電体に塗布する黒鉛化メソカーボンマ
イクロビーズの分散液の量を変更した以外は例1と同様
にして負極容量が40.3mAhの負極体を得た。した
がって、C+/C-=0.075である。上記正極体と上
記負極体を用いた以外は例1と同様にして二次電源を作
製し、例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
【0040】[例9]正極の厚さを変更した以外は例1
と同様にして正極容量が7.24mAhの正極体を得
た。また、負極集電体に塗布する黒鉛化メソカーボンマ
イクロビーズの分散液の量を変更した以外は例1と同様
にして負極容量が5.56mAhの負極体を得た。した
がって、C+/C-=1.30である。この正極体と負極
体を用いた以外は例1と同様にして二次電源を作製し、
例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
【0041】
【表1】
【0042】
【発明の効果】実施例により得られる二次電源は、4.
2Vから2.75Vまでという高い電圧範囲において充
放電サイクル耐久性に優れており、大きな容量が得られ
る。すなわち、本発明によれば、耐電圧が高く、容量が
大きく、かつ充放電サイクル信頼性の高い二次電源を提
供できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H003 AA01 AA02 AA04 BA03 BB01 BB05 BB12 BC06 BD00 BD02 BD04 BD06 5H014 AA02 EE08 EE10 HH00 HH01 HH04 HH06 HH08 5H029 AJ02 AJ03 AJ05 AK03 AK08 AK18 AL06 AM03 AM04 AM05 AM07 DJ17 HJ01 HJ02 HJ10 HJ13 HJ19

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】活性炭を含む正極と、リチウムイオンを吸
    蔵、脱離しうる炭素材料を含む負極と、リチウム塩を含
    む有機電解液とを有する二次電源において、正極容量
    (C+)と負極容量(C-)との比C+/C-が0.1〜
    1.2であることを特徴とする二次電源。
  2. 【請求項2】正極にはリチウム含有遷移金属酸化物が
    0.1〜20重量%含まれている請求項1に記載の二次
    電源。
  3. 【請求項3】前記リチウム含有遷移金属酸化物が、V、
    Mn、Fe、Co、Ni、Zn及びWからなる群から選
    ばれる1種以上とリチウムとの複合酸化物である請求項
    2に記載の二次電源。
  4. 【請求項4】前記リチウム含有遷移金属酸化物は、Li
    xCoyNi1-y2又はLizMn2 4(ただし、0<x
    <2、0≦y≦1、0<z<2。)である請求項2に記
    載の二次電源。
  5. 【請求項5】前記炭素材料は、[002]面の面間隔が
    0.335〜0.410nmである請求項1、2、3又
    は4に記載の二次電源。
  6. 【請求項6】前記有機電解液の溶媒には、プロピレンカ
    ーボネートが50重量%以上かつクラウンエーテル類が
    0.1〜10重量%含まれる請求項1、2、3、4又は
    5に記載の二次電源。
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