JP2000304107A - 自動変速機 - Google Patents

自動変速機

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 減速用プラネタリギヤとプラネタリギヤセッ
トを用いる多段の自動変速機において、両者に生じるス
ラスト力を低ベアリング負荷又は低ケース負荷で支持す
る。 【解決手段】 自動変速機は、入力軸11に連結されて
反力要素S1を固定することにより出力要素C1に減速
回転を出力する減速用プラネタリギヤG1と、それから
の減速回転を入力として変速回転を出力するプラネタリ
ギヤセットG2を備える。少なくとも第1速駆動時に、
減速用プラネタリギヤの一要素R1と、プラネタリギヤ
セットの一要素S3とにそれぞれ発生するスラスト力が
伝達される伝達経路を設ける。その経路に、要素R1の
スラスト力F1の方向と、要素S3のスラスト力F3の
方向を、第1速駆動時に互いに異なる方向となるよう
に、それぞれの要素のはす歯のねじり方向を設定した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動変速機に関
し、特に、そのギヤトレインにおいて動力伝達により変
速要素に生じるスラスト力を支持する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】車両のドライバビリティの確保のみなら
ず、省エネルギに不可欠な燃費の向上のために、車両用
自動変速機には多段化の要求があり、こうした要求か
ら、変速機構は従来の前進4速のものから5速のものへ
と移行しつつある。そして、限られた車両搭載スペース
内で更なる多段化を実現するには、変速段当たりのギヤ
トレインの一層の小要素化、機構の簡素化が必要とな
り、そのギヤトレイン構成に苦心を要するところである
が、こうしたなかで、最小限の変速要素からなるプラネ
タリギヤセットを用い、前進6速・後進1速を達成する
ギヤトレインが特開平4−219553号公報において
提案されている。この提案に係るギヤトレインは、減速
用プラネタリギヤと、該減速用プラネタリギヤからの減
速回転を入力として変速回転を出力するプラネタリギヤ
セットとの組み合わせにより多段変速を達成する点を特
徴とするものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記提案に係るギヤト
レイン構成は、変速段当たりの変速要素数、必要とする
クラッチ及びブレーキの数において原理的には合理性を
もつものであるが、実用面での改善すべき問題点を残し
ている。特に、乗用車用の自動変速機においては、ギヤ
ノイズ低減のために、プラネタリギヤを構成するサンギ
ヤ、ピニオン及びリングギヤに、はすば歯車を使用する
のが通例であり、こうした構成の利点は、はすば歯車に
よりそれぞれのギヤのかみ合い率が上がり、ギヤノイズ
を低減することができるところにあるが、その反面、リ
ングギヤ及びサンギヤにそれぞれ相反するスラスト力が
発生する問題点も含んでいる。
【0004】こうしたスラスト力への対応について、上
記公報には特に解決手段が開示されていないが、従来の
自動変速機において用いられている通常の技術の延長線
上での考え方を、上記提案のギヤトレインに当てはめれ
ば、減速用プラネタリギヤ(単式遊星歯車組)とプラネ
タリギヤセット(複式遊星歯車組)との間にセンタサポ
ートを配置して、動力伝達によりそれぞれの遊星歯車組
に生じるスラスト力を別途にセンタサポートとケースで
受けて互いに干渉させないようにする方法を採ることに
なるが、こうした構成を採ると、センタサポートの配設
分だけ変速機の軸方向寸法が増大し、ただでさえ多段化
に伴いそれなりの機構の大型化が避けられない多段自動
変速機での対策としては、特に車両への搭載性を損なう
点で問題点がある。
【0005】そこで、本発明は、上記問題点を解消し、
減速用プラネタリギヤとプラネタリギヤセットとにそれ
ぞれ作用するスラスト力を、変速機の軸方向寸法を増大
させることなく支持することができる自動変速機を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、入力軸に連結されて反力要素を固定する
ことにより出力要素に減速回転を出力する減速用プラネ
タリギヤと、該減速用プラネタリギヤからの減速回転を
入力として変速回転を出力するプラネタリギヤセットと
により多段変速を達成する自動変速機において、少なく
とも第1速駆動時に、前記減速用プラネタリギヤの一要
素と、前記プラネタリギヤセットの一要素とにそれぞれ
発生するスラスト力が伝達される共通の伝達経路を有
し、該共通の伝達経路における減速用プラネタリギヤの
前記一要素のスラスト力の方向と、プラネタリギヤセッ
トの前記一要素のスラスト力の方向が、第1速駆動時に
互いに異なる方向となるように、それぞれの要素のはす
歯のねじり方向を設定したことを特徴とする。
【0007】上記の構成において、前記ねじり方向は、
減速用プラネタリギヤの前記一要素と、プラネタリギヤ
セットの前記一要素に発生するスラスト力が、第1速駆
動時に互いに向き合う方向とされ、前記共通の伝達経路
において、それぞれの要素に発生するスラスト力を共通
に受けるベアリングを有し、該ベアリングは、プラネタ
リギヤセットの前記一要素に作用するスラスト力と減速
用プラネタリギヤの前記一要素に作用するスラスト力と
の差分のスラスト力を受けるものとするのが有効であ
る。
【0008】また、前記の構成において、前記ねじり方
向は、減速用プラネタリギヤの前記一要素と、プラネタ
リギヤセットの前記一要素に発生するスラスト力が、第
1速駆動時に互いに離れ合う方向とされ、前記共通の伝
達経路において、それぞれの要素に発生するスラスト力
を受けるベアリングを有し、該ベアリングは、プラネタ
リギヤセットの前記一要素に作用するスラスト力と減速
用プラネタリギヤの前記一要素に作用するスラスト力と
をそれぞれ独立して受けるものとすることもできる。
【0009】上記いずれかの構成において、前記減速用
プラネタリギヤの反力要素はケースに固定され、前記共
通の伝達経路に伝達されるスラスト力は、前記ベアリン
グを介してケースに伝達される構成とするのが有効であ
る。
【0010】また、上記いずれかの構成において、前記
プラネタリギヤセットのキャリアは、前記共通の伝達経
路上で軸方向に支持された構成とするのも有効である。
【0011】また、上記いずれかの構成において、前記
プラネタリギヤセットは、その一要素である第1サンギ
ヤと、該第1サンギヤとは別体の第2サンギヤを有し、
前記第2サンギヤに作用するスラスト力を受けるベアリ
ングが、前記共通の伝達経路とは異なる経路上に配設さ
れた構成とするのが有効である。
【0012】また、前記いずれかの構成において、前記
プラネタリギヤセットは、第1サンギヤと、該第1サン
ギヤとは別体の第2サンギヤを有し、前記第1及び第2
サンギヤの間にベアリングが配設された構成とするのも
有効である。
【0013】また、前記いずれかの構成において、前記
減速用プラネタリギヤの前記一要素は、リングギヤであ
る構成とするのも有効である。
【0014】また、前記いずれかの構成において、前記
減速用プラネタリギヤの反力要素は、オイルポンプケー
スに固定され、減速用プラネタリギヤの前記一要素に発
生するスラスト力は、前記ベアリングを介してオイルポ
ンプケースに伝達される構成とするのも有効である。
【0015】また、前記減速用プラネタリギヤは、前記
反力要素であるサンギヤと、該サンギヤに噛合するピニ
オンを支持してプラネタリギヤセットの前記一要素に連
結されたキャリアと、該キャリアに支持したピニオンに
噛合し、前記入力軸に連結部材を介して連結する減速用
プラネタリギヤの前記一要素であるリングギヤとからな
り、前記ベアリングは、サンギヤと連結部材との間に配
設された構成とするのが有効である。
【0016】そして、前記プラネタリギヤセットの前記
一要素はサンギヤであり、前記連結部材は、前記減速用
プラネタリギヤとプラネタリギヤセットの間に配設さ
れ、連結部材とサンギヤとの間に、第2ベアリングが配
設された構成とするのが有効である。
【0017】また、前記プラネタリギヤセットは、キャ
リアに支持されて互いに噛合するロングピニオン及びシ
ョートピニオンと、ロングピニオンに噛合する第1サン
ギヤと、ショートピニオンに噛合する第2サンギヤと、
ロングピニオンとショートピニオンのいずれかに噛合す
るリングギヤとからなるラビニヨタイプのプラネタリギ
ヤセットである構成とするのが有効である。
【0018】更に、前記リングギヤは、前記ショートピ
ニオンに噛合する構成とするのが有効である。
【0019】また、前記リングギヤは、前記ロングピニ
オンに噛合する構成とするのが有効である。
【0020】また、前記ロングピニオンは、その一方端
で前記第1サンギヤに噛合し、前記リングギヤは、ロン
グピニオンの他方端に噛合する構成とするのが有効であ
る。
【0021】また、前記入力軸は、更に他の連結部材を
介して前記プラネタリギヤセットのキャリアに連結さ
れ、プラネタリギヤセットのサンギヤと他の連結部材と
の間に第3ベアリングが配設され、前記ケースと他の連
結部材との間に第4ベアリングが配設され、後進駆動
時、減速用プラネタリギヤのリングギヤのスラスト力
は、第2、第3及び第4ベアリングを介してケースに伝
達される構成とするのが有効である。
【0022】
【発明の作用及び効果】上記請求項1記載の構成では、
最も駆動力が大きく、スラスト力による負荷がかかる第
1速駆動時に、減速用プラネタリギヤとプラネタリギヤ
セットそれぞれのスラスト力が変速要素のはす歯のねじ
り方向の組み合わせにより互いに異なる方向に設定され
ているため、この方向が互いに向き合う方向のときに
は、共通の伝達経路には、一方向からプラネタリギヤセ
ットの一要素のスラスト力が、また他方向からは減速用
プラネタリギヤの一要素のスラスト力が作用し、結果と
して差し引いたスラスト力を前記共通の伝達経路の外で
受けるように構成される。また、上記の方向が互いに離
れ合う方向のときには、共通の伝達経路にはスラスト力
が作用しないため、結果としてそれぞれのスラスト力
は、独立して共通の伝達経路の外で受けるように構成さ
れる。したがって、前記スラスト力を受ける部材の耐久
性の低下を防止することができる。また、減速用プラネ
タリギヤとプラネタリギヤセットのそれぞれに発生する
スラスト力を対向させて互いに緩衝させる構成であるた
め、スラスト力を受けるためのセンタサポートを設ける
必要がなく、その分に対応するだけ変速機の軸方向寸法
の短縮を図ることができる。
【0023】次に、請求項2記載の構成では、プラネタ
リギヤセットの一要素に作用するスラスト力と減速用プ
ラネタリギヤの一要素に作用するスラスト力を対向させ
て相殺することで、共通の伝達経路の外に配置したベア
リングに掛かるスラスト力を低減することができるた
め、ベアリングをコンパクトに構成でき、更に変速機の
軸方向寸法の短縮を図ることができる。
【0024】また、請求項3記載の構成では、最も駆動
力が大きく、スラスト力による負荷がかかる第1速駆動
時に、プラネタリギヤセットの一要素に作用するスラス
ト力と減速用プラネタリギヤの一要素に作用するスラス
ト力とを互いに緩衝させずに独立させることで、共通の
伝達経路の外に配置したベアリングにかかるスラスト力
を低減するとができるため、その分ベアリングをコンパ
クトに構成でき、更に変速機の軸方向寸法の短縮を図る
ことができる。
【0025】また、減速用プラネタリギヤの反力要素が
ケースに固定されていない場合には、適宜の固定手段に
より固定される減速用プラネタリギヤの反力要素とケー
スとの間にもう一つのスラストベアリングを必要とする
ため、その分の変速機の軸方向寸法の増大が避けられな
いのに対して、請求項4記載の構成では、サンギヤをケ
ースに固定して一体化にすることで、前記ベアリングの
みでスラスト力を受けことができるので、更に軸方向寸
法の短縮を図ることができる。
【0026】また、プラネタリギヤセットのキャリアの
少なくとも一端を軸方向に支持させる必要があるが、該
支持を伝達経路外で支持させる場合には、スラスト力の
伝達経路上にキャリアの支持部材が介在されるため、そ
の分だけスラストベアリングの個数が増加する。これに
対して、請求項5記載の構成では、キャリアの支持を共
通の伝達経路上で行うことになるため、スラストベアリ
ングの個数を低減させることができる。
【0027】また、請求項6記載の構成では、プラネタ
リギヤセットの第1のサンギヤには共通の伝達経路のス
ラスト力が作用するのに対して、第2サンギヤには、共
通の伝達経路を伝わる第1のサンギヤや減速用プラネタ
リギヤのスラスト力が作用しないようにすることができ
る。したがって、第2サンギヤに生じるスラスト力を受
けるベアリングを、共通の伝達経路外で専ら第2サンギ
ヤのスラスト力のみを受けるためのコンパクトなものと
することができる。
【0028】また、請求項7記載の構成では、第1サン
ギヤに生じるスラスト力をベアリングを介して第1サン
ギヤと第2サンギヤとの間で伝達することができるた
め、第1サンギヤに生じるスラスト力をそれに噛合する
ピニオンギヤのキャリアを介して伝達する場合のよう
に、キャリアをスラスト力伝達のために伝達経路内に介
在させことに伴うベアリングの配設を不要とすることが
でき、それにより共通の伝達経路内へのベアリングの配
設数を削減することができる。
【0029】また、請求項8記載の構成では、減速用プ
ラネタリギヤのリングギヤとサンギヤが、それらに掛か
るスラスト力に対して、その間にベアリングを挟んで互
いに向き合う方向となるため、リングギヤからベアリン
グを介してケースに伝達されるスラスト力は、サンギヤ
との対向で相殺されるため、ベアリングを介してスラス
ト力を受けるケース等の部材への負荷を低減し、その耐
久性の低下を防止することができる。
【0030】また、請求項9記載の構成では、オイルポ
ンプケースにかかるスラスト力を低減することができる
ので、オイルポンプケースの耐久性の低下を防止するこ
とができる。
【0031】そして、請求項10記載の構成では、上記
スラスト力の軽減により、減速用プラネタリギヤのサン
ギヤに当接させるスラストベアリングの大型化を防止す
ることができるため、ベアリングをサンギヤの歯底に当
接させる構成を採る場合には、当接面を確保するために
サンギヤの歯底径を大きく取る必要がなくなり、減速用
プラネタリギヤの径方向寸法の増大を防止することがで
きる。また、ベアリングをサンギヤの歯端部に当接させ
る構成を採る場合でも、強度確保のためにベアリングレ
ースを厚くする必要がないため、その分、伝達経路の軸
方向寸法の増大を防止することができる。
【0032】また、請求項11記載の構成では、プラネ
タリギヤセットのサンギヤのスラスト力が減速用プラネ
タリギヤのリングギヤのスラスト力より大きい場合に
は、サンギヤからのスラスト力は、第2ベアリングを介
して第1ベアリングヘ伝達され、減速用プラネタリギヤ
のリングギヤのスラスト力は、前記サンギヤのスラスト
力に対向して第2ベアリングヘ伝達される。したがっ
て、共通の伝達経路で相殺されたスラスト力を第1ベア
リングで受けるようになるため、該ベアリングをコンパ
クトに構成できる。
【0033】更に、請求項12記載の構成では、プラネ
タリギヤセットをラビニヨタイプとすることで、キャリ
アの共通化によりプラネタリギヤセットの軸方向寸法の
短縮を図ることができる。
【0034】また、請求項13記載の構成では、動力伝
達を回転モーメントを生じないショートピニオン側で行
わせることで、ロングピニオン側の回転モーメントの発
生を防止することができるため、それらのキャリアひい
てはキャリアの回転支持部にかかる負荷を低減すること
ができる。
【0035】一方、請求項14記載の構成では、リング
ギヤをショートピニオンに噛合させる場合に比べて、径
方向寸法の短縮を図ることができる。
【0036】ところで、ラビニヨタイプのプラネタリギ
ヤセットを用いる場合、ロングピニオンに対してそれぞ
れ対向してサンギヤ及びリングギヤが噛合する場合に
は、ピニオンが長いため、サンギヤ及びリングギヤのス
ラスト方向が向き合う方向に設定されていると、該サン
ギヤ及びリングギヤに歯合するロングピニオンには離れ
合う方向にスラスト力が発生する。更に、ギヤ間にはギ
ヤのかみ合いにおいて離れ合う力としてセパレート力が
発生し、それらが互いに向き合う方向に作用する。結
果、スラスト力によるモーメントとセパレート力による
モーメントが相乗してロングピニオンに作用し、該ロン
グピニオンの支持部に作用する負荷が大きくなってしま
う。これに対して、請求項15記載の構成では、プラネ
タリギヤセットのサンギヤに発生するスラスト力の方向
が減速用プラネタリギヤのリングギヤに発生するスラス
ト力の方向と向き合う方向となるようにサンギヤのねじ
れ角が設定されているため、結果としてプラネタリギヤ
セットのリングギヤには、サンギヤとは相異なるスラス
ト力が発生し、この力がモーメントを打ち消す方向に作
用する。したがって、ロングピニオンの支持部にかかる
負荷を低減することができる。
【0037】また、請求項16記載の構成では、後進駆
動時においても、減速用プラネタリギヤのリングギヤに
発生するスラスト力を、第2、第3及び第4ベアリング
を介してケースで受け止める構成であるので、入力軸を
介してスラスト力を分割する方法に比べて、各部材間の
クリアランスが減少するため、その分軸方向寸法を短縮
することができる。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、図面に沿い、本発明の実施
形態を説明する。図1は本発明をフロントエンジン・リ
ヤドライブ(FR)車用の縦置式の自動変速機に適用し
た第1実施形態をスケルトンで示す。この自動変速機
は、入力軸11に連結されて反力要素であるサンギヤS
1を固定することにより出力要素であるキャリアC1に
減速回転を出力する減速用プラネタリギヤG1と、減速
用プラネタリギヤG1からの減速回転を入力として変速
回転を出力するプラネタリギヤセットG2とにより多段
の前進6速・後進1速の変速を達成する自動変速機とさ
れている。
【0039】更に各部について詳述すると、この自動変
速機では、その機構の最前部に、図示しないエンジンに
連結されるロックアップクラッチ20付のトルクコンバ
ータ2が配置され、その後部に変速機構が配置された構
成が採られている。トルクコンバータ2は、ポンプイン
ペラ21と、タービンランナ22と、それらの間に配置
されたステータ23と、ステータ23を変速機ケース1
0に一方向回転係合させるワンウェイクラッチ24と、
ワンウェイクラッチのインナレースを変速機ケース10
に固定するステータシャフト25とを備える。
【0040】減速用プラネタリギヤG1は、シンプルプ
ラネタリギヤで構成され、その一要素である入力要素と
してのリングギヤR1を入力軸11に連結され、減速回
転の出力要素としてのキャリアC1を多板クラッチC−
1を介してプラネタリギヤセットG2の小径のサンギヤ
S3に連結されるとともに、多板クラッチC−3を介し
て同じくプラネタリギヤセットG2の大径のサンギヤS
2に連結され、反力を取る固定要素としてのサンギヤS
1を変速機ケース10に固定されている。
【0041】変速機構の主体をなすプラネタリギヤセッ
トG2は、大小径の異なる一対のサンギヤS2,S3
と、互いに噛合して一方が大径のサンギヤS2に噛合す
るとともにリングギヤR3に噛合し、他方が小径のサン
ギヤS3に噛合するロングピニオンP2及びショートピ
ニオンP3を支持するキャリアC2(C3)からなるラ
ビニヨタイプのギヤセットで構成されている。そして、
大径のサンギヤS2は、バンドブレーキからなるブレー
キB−1と、それに並列するワンウェイクラッチF−1
とその係合を有効にする多板ブレーキB−2によりケー
ス10に係止可能とされ、キャリアC2(C3)は、並
列するワンウェイクラッチF−2と多板ブレーキB−3
によりケース10に係止可能とされている。プラネタリ
ギヤセットG2の非減速回転の入力要素としてのキャリ
アC2(C3)は、多板クラッチC−2を介して入力軸
11に連結され、変速回転の出力要素としてのリングギ
ヤR3は、出力軸19に連結されている。
【0042】こうした構成からなる自動変速機は、図示
しない電子制御装置と油圧制御装置とによる制御で、運
転者により選択されたレンジに応じた変速段の範囲で車
両負荷と車速に基づき、変速を行う。図2は各クラッ
チ、ブレーキ及びワンウェイクラッチの係合及び解放
(○印で係合、無印で解放、△印でエンジンブレーキ時
のみの係合、●印で変速段の達成に直接作用しない係合
を表す)で達成される変速段を図表化して示す。また、
図3は各クラッチ、ブレーキ及びワンウェイクラッチの
係合(●印でそれらの係合を表す)により達成される変
速段と、そのときの各変速要素の回転数比との関係を速
度線図で示す。
【0043】図2及び図3を併せ参照してわかるよう
に、第1速(1st)は、クラッチC−1 とブレーキB
−3の係合(本形態において、作動表を参照してわかる
ように、このブレーキB−3の係合に代えてワンウェイ
クラッチF−2の自動係合が用いられているが、この係
合を用いている理由及びこの係合がブレーキB−3の係
合に相当する理由については後に詳述する。)により達
成される。この場合、図1を参照して、入力軸11から
減速用プラネタリギヤG1を経て減速された回転がクラ
ッチC−1経由でプラネタリギヤセットG2の小径のサ
ンギヤS3に入力され、ワンウェイクラッチF−2の係
合により係止されたキャリアC2(C3)に反力を取っ
て、リングギヤR3の最大減速比の減速回転が出力軸1
9に出力される。
【0044】次に、第2速(2nd)は、クラッチC−
1 とブレーキB−1の係合に相当するワンウェイクラッ
チF−1の係合とそれを有効にするブレーキB−2の係
合(これらの係合がブレーキB−1の係合に相当する理
由についても後に詳述する。)により達成される。この
場合、入力軸11から減速用プラネタリギヤG1を経て
減速された回転がクラッチC−1経由でプラネタリギヤ
セットG2の小径のサンギヤS3に入力され、ブレーキ
B−2及びワンウェイクラッチF−1の係合により係止
された大径のサンギヤS2に反力を取って、リングギヤ
R3の減速回転が出力軸19に出力される。このときの
減速比は、図3に見るように、第1速(1st)より小
さくなる。
【0045】また、第3速(3rd)は、クラッチC−
1とクラッチC−3の同時係合により達成される。この
場合、入力軸11から減速用プラネタリギヤG1を経て
減速された回転がクラッチC−1とクラッチC−3経由
で同時にプラネタリギヤセットG2の大径のサンギヤS
2と小径のサンギヤS3に入力され、プラネタリギヤセ
ットG2が直結状態となるため、両サンギヤS2,S3
への入力回転と同じリングギヤR3の回転が、入力軸1
1の回転に対しては減速された回転として、出力軸19
に出力される。
【0046】更に、第4速(4th)は、クラッチC−
1とクラッチC−2の同時係合により達成される。この
場合、一方で入力軸11から減速用プラネタリギヤG1
を経て減速された回転がクラッチC−1経由でプラネタ
リギヤセットG2の小径のサンギヤS3に入力され、他
方で入力軸11からクラッチC−2経由で入力された非
減速回転がキャリアC2(C3)に入力され、2つの入
力回転の中間の回転が、入力軸11の回転に対しては僅
かに減速されたリングギヤR3の回転として出力軸19
に出力される。
【0047】次に、第5速(5th)は、クラッチC−
2とクラッチC−3の同時係合により達成される。この
場合、一方で入力軸11から減速用プラネタリギヤG1
を経て減速された回転がクラッチC−3経由でプラネタ
リギヤセットG2の大径のサンギヤS2に入力され、他
方で入力軸11からクラッチC−2経由で入力された非
減速回転がキャリアC2(C3)に入力され、リングギ
ヤR3の入力軸11の回転より僅かに増速された回転が
出力軸19に出力される。
【0048】そして、第6速(6th)は、クラッチC
−2とブレーキB−1の係合により達成される。この場
合、入力軸11からクラッチC−2経由で非減速回転が
プラネタリギヤセットG2のキャリアC2(C3)にの
み入力され、ブレーキB−1の係合により係止された大
径のサンギヤS2に反力を取り、リングギヤR3の更に
増速された回転が出力軸19に出力される。
【0049】なお、後進(Rev)は、クラッチC−3
とブレーキB−3の係合により達成される。この場合、
入力軸11から減速用プラネタリギヤG1を経て減速さ
れた回転がクラッチC−3経由でプラネタリギヤセット
G2の大径のサンギヤS2に入力され、ブレーキB−3
の係合により係止されたキャリアC2(C3)に反力を
取り、リングギヤR3の逆転が出力軸19に出力され
る。
【0050】このようにして達成される各変速段は、図
3の速度線図上で、リングギヤR3(このリングギヤ
は、大径のサンギヤS2に対しては理論上別個のリング
ギヤR2を構成する)の速度比を示す○印の上下方向の
間隔を参照して定性的にわかるように、各変速段に対し
て比較的等間隔の良好な速度ステップとなる。
【0051】ここで、先に触れたワンウェイクラッチF
−2とブレーキB−3との関係及びワンウェイクラッチ
F−1と両ブレーキB−1,B−2との関係について説
明する。上記の第1速と第2速時の両ブレーキB−1,
B−3の係合・解放関係にみるように、これら両ブレー
キは、両変速段間でのアップダウンシフト時に、一方の
解放と同時に他方の係合が行われる、いわゆる掴み替え
される摩擦要素となる。こうした摩擦要素の掴み替え
は、それらを操作する油圧サーボの係合圧と解放圧の精
密な同時制御を必要とし、こうした制御を行うには、そ
のためのコントロールバルブの付加や油圧回路の複雑化
等を招くこととなる。そこで、本形態では、第1速と第
2速とで、キャリアC2(C3)にかかる反力トルクが
逆転するのを利用して、ワンウェイクラッチF−2の係
合方向を第1速時の反力トルク支持方向に合わせた設定
とすることで、ワンウェイクラッチF−2に実質上ブレ
ーキB−3の係合と同等の機能を発揮させて、第1速時
のブレーキB−3の係合に代えて(ただし、ホイール駆
動の車両コースト状態ではキャリアC2(C3)にかか
る反力トルクの方向がエンジン駆動の状態に対して逆転
するので、エンジンブレーキ効果を得るためには、図2
に△印で示すようにブレーキB−3の係合を必要とす
る)、キャリアC2(C3)の係止を行っているわけで
ある。したがって、変速段を達成する上では、ワンウェ
イクラッチを設けることなく、ブレーキB−3の係合に
より第1速を達成する構成を採ることもできる。
【0052】上記と同様の関係が大径のサンギヤS2の
場合について成り立ち、この場合は、ワンウェイクラッ
チF−1の係合方向を第2速時の反力トルク支持方向に
合わせた設定とすることで、ワンウェイクラッチF−1
に実質上ブレーキB−1の係合と同等の機能を発揮させ
ることができる。ただし、この大径のサンギヤS2は、
キャリアC2(C3)とは異なり、第2速時のエンジン
ブレーキ効果を得るために係合するだけでなく、第6速
達成のためにも係止される変速要素であるため、ブレー
キB−1が必要となる。また、大径のサンギヤS2は、
図3の速度線図でも分かるように、第1速達成時には入
力回転方向に対して逆方向に回転するが、第3速以上の
変速段の場合は、入力回転方向と同じ方向に回転する。
したがって、ワンウェイクラッチF−1は、直接固定部
材に連結することができないため、ブレーキB−2との
直列配置により係合状態の有効性を制御可能な構成とし
ている。
【0053】次に、図4は上記ギヤトレインの変速機構
部を更に具体化した模式断面で示す。本発明の基本的特
徴に従い、自動変速機は、少なくとも上記第1速駆動時
に、減速用プラネタリギヤG1のリングギヤR1と、プ
ラネタリギヤセットG2の小径のサンギヤS3とにそれ
ぞれ発生するスラスト力F1,F3が伝達される伝達経
路を有する。そして、この伝達経路における減速用プラ
ネタリギヤG1のリングギヤR1のスラスト力F1の方
向と、プラネタリギヤセットG2の小径のサンギヤS3
のスラスト力F3の方向が、第1速駆動時に互いに異な
る方向となるように、それぞれの要素のはす歯のねじり
方向を設定している。この形態の場合、ねじり方向は、
上記互いに異なる方向のうち、減速用プラネタリギヤG
1のリングギヤR1と、プラネタリギヤセットG2の小
径のサンギヤS3に発生するスラスト力が、第1速駆動
時に互いに向き合う方向が選択されている。具体的に
は、入力軸11の回転方向を、その前側から見て、図示
のように時計回りとした場合、はす歯のねじり方向を、
減速用プラネタリギヤG1のピニオンP1については、
同じ時計回り方向、プラネタリギヤセットG2のロング
ピニオンP2については、反時計回り方向のねじりを設
定している。当然ながら、ピニオンP1に噛合するリン
グギヤR1とロングピニオンP2にショートピニオンP
3を介して噛合するリングギヤR3も含めて、他の要素
のはす歯のねじり方向は、これに見合った方向とされ
る。
【0054】このギヤトレインは、減速用プラネタリギ
ヤG1とプラネタリギヤセットG2に生じるスラスト力
を伝達する伝達経路に多数のベアリングを有する。これ
らベアリングのうち、第1ベアリング31は、減速用プ
ラネタリギヤG1のサンギヤS1と、リングギヤR1に
入力回転を伝達する連結部材12との間に配置されてい
る。また、一対の第2ベアリング32,33は、連結部
材12とプラネタリギヤセットG2の小径のサンギヤS
3の延長部との間に配置されている。更に、一対の第3
ベアリング36,37は、プラネタリギヤセットG2の
小径のサンギヤS3と、キャリアC2(C3)に入力回
転を伝達する他の連結部材13との間に配置されてい
る。そして、同じく一対の第4ベアリング38,39
は、他の連結部材13とケース10との間に配設されて
いる。したがって、これらのベアリングのうち、第1ベ
アリング31は、共通の伝達経路においてプラネタリギ
ヤセットG2の一要素である小径のサンギヤS3に作用
するスラスト力F3と減速用プラネタリギヤG1の一要
素であるリングギヤR1に作用するスラスト力F1との
差分のスラスト力を受ける。更に、プラネタリギヤセッ
トG2の小径のサンギヤS3の延長部とクラッチC−1
のハブ側部材とワンウェイクラッチF−2との間には、
大径のサンギヤS2の両方向のスラスト力を受ける一対
のベアリング34,35が配設されている。
【0055】本形態では、減速用プラネタリギヤG1の
反力要素であるサンギヤS1は、ケース10に固定され
ている。この構成は、サンギヤS1を他の固定手段を介
してケースに固定する場合のように、サンギヤとケース
との間にもう一つのスラストベアリングを配設する必要
性を排除し、その分の変速機の軸方向寸法の増大を避け
るものである。この構成により、共通の伝達経路に伝達
されるスラスト力は、ベアリング31を介してケース1
0に伝達される。
【0056】また、本形態では、プラネタリギヤセット
G2は、ラビニヨタイプのプラネタリギヤセットとさ
れ、そのリングギヤR3は、ロングピニオンP2に噛合
し、ロングピニオンP2は、その一方端で大径の第1サ
ンギヤS2に噛合し、リングギヤR3は、ロングピニオ
ンP2の他方端に噛合する構成が採られている。この構
成は、キャリアC2(C3)の共通化によりプラネタリ
ギヤセットG2の軸方向寸法の短縮に役立っている。
【0057】また、入力軸11は、他の連結部材13及
びクラッチC−2を介してプラネタリギヤセットG2の
キャリアC3(C2)に連結され、プラネタリギヤセッ
トG2の小径のサンギヤS3と他の連結部材13との間
に第3ベアリング36,37が配設されて、ケース10
と他の連結部材13との間に第4ベアリング38,39
が配設されている。これにより、後進駆動時、減速用プ
ラネタリギヤG1のリングギヤR1のスラスト力F1
は、第2ベアリング32,33、第3ベアリング36,
37及び第4ベアリング38,39を介してケース10
に伝達される。
【0058】図5及び図6は、前記した各変速段におけ
るスラスト力の変化を模式断面上で示す。図5を参照
(ただし、各部材を表す符号については、図4を参照)
して、第1速(1st)駆動時は、動力伝達が、減速用
プラネタリギヤG1のリングギヤR1、ピニオンP1及
びキャリアC1、クラッチC−1(係合状態を図上で○
印を付して示す。他の係合要素について同じ)、プラネ
タリギヤセットG2の小径のサンギヤS3、ショートピ
ニオンP3及びロングピニオンP2、リングギヤR3を
経て行われる。したがって、前記したはす歯のねじり方
向の関係から、減速用プラネタリギヤG1のリングギヤ
R1については、サンギヤS1に生じる前方へのスラス
ト力(図に左向き矢印で方向を示す)がケース10によ
り支承され、その反力としての後方へのスラスト力(図
に右向き矢印で示す)F1が、図に太線を付して経路示
すように、リングギヤR1を入力軸11に連結する連結
部材12に伝達される。一方、プラネタリギヤセットG
2の小径のサンギヤS3については、リングギヤR3の
後方へのスラスト力(図に右向き矢印で示す)が、図に
●印を付して経路を示すように、ベアリング39を介し
て直近のケース10で支持され、その反力としての前方
へのスラスト力(図に左向き矢印で示す)F3が、同様
に図に●印を付して経路を示すように、サンギヤS3の
延長部から第2ベアリング33,32を経て連結部材1
2に伝達される。こうして連結部材12には、両スラス
ト力が互いに打ち消し合う方向にかかり、結果として、
ベアリング31には軽減された前向きのスラスト力F3
−F1が掛かることになる。ここで、前記第1速駆動時
の駆動とは、エンジンによって変速機が回され、車両が
増速しようとする状態をさす。逆に、コーストとは、車
両(詳しくは車輪)によって変速機が回され、車両が減
速しようとする状態をさす。
【0059】図7は、各変速段での駆動時に各ベアリン
グに掛かるスラスト力を図表化して示す。この図表に見
るように、各ベアリング32,33にはプラネタリギヤ
セットG2のスラスト力F3がそのまま掛かるのに対し
て、ベアリング31には上記スラスト力から減速プラネ
タリギヤG1のスラスト力F1を差し引いたスラスト力
F3−F1が掛かることが解かる。なお、この図表にお
ける数値は、減速プラネタリギヤG1とプラネタリギヤ
セットG2共に、はす歯のねじり角度を25°とした場
合のスラスト力係数を表す。この値は、減速プラネタリ
ギヤG1、プラネタリギヤセットG2の大径のサンギヤ
S2、小径のサンギヤS3及びリングギヤR3(R2)
それぞれの分担トルクから求めたものである。
【0060】次に、第2速(2nd)駆動時は、動力伝
達は第1速時と同様に、プラネタリギヤセットG2の小
径のサンギヤS3、ショートピニオンP3及びロングピ
ニオンP2、リングギヤR3を経て行われ、この場合
は、ワンウェイクラッチF−1とブレーキB−2の係合
による係止で、大径のサンギヤS2も反力トルクを分担
することになるので、スラスト力F2が作用することに
より、図に○印と■印で経路を示すように、リングギヤ
R3のスラスト力F4とサンギヤS2のスラスト力F2
がベアリング39に掛かる。また、図に●印を付して経
路を示すベアリング31に掛かるスラスト力について
も、図7に示すように第1速時と同様となる。
【0061】次に、第3速(3rd)駆動時は、動力伝
達が、第2速に対して大径のサンギヤS2が回転してい
る点のみ相違し、トルク伝達に関与する要素のトルク分
担上で特に異なるところがないため、スラスト力の関係
は、図7を参照して解かるように、その値が減速比の減
少に伴って小さくなることを除いては、第2速駆動時と
全く同様となる。
【0062】更に、第4速(4th)駆動時は、動力伝
達が、前記第3速に対して、大径のサンギヤS2からの
トルク伝達がなくなった状態で行われる。したがって、
図に●印を付して示す共通の伝達経路を経て前方に伝わ
るスラスト力の関係は、その値が減速比が小さくなった
分だけ小さい点を除いて、第3速駆動時と同様である。
また、後方に伝わるスラスト力については、大径のサン
ギヤS2のスラスト力F2分がなくなった関係となる。
【0063】次に、図6に示す第5速(5th)駆動時
は、動力伝達の様相が異なり、プラネタリギヤセットG
2の大径のサンギヤS2に減速回転、キャリヤC2(C
3)に非減速回転が入力される結果、大径のサンギヤS
2は、リングギヤR3の出力に対してロングピニオンP
2を介する駆動トルクを受ける状態となる。この結果、
大径のサンギヤS2に掛かるスラスト力F2は逆向きと
なり、このスラスト力F2が、図示●印の経路でベアリ
ング34及び共通の伝達経路の各ベアリング33,32
を経て第1ベアリング31に掛かる。そして、第1ベア
リング31には、減速プラネタリギヤG1による同方向
のスラスト力F1も作用するので、両者を加えたスラス
ト力F1+F2が掛かることになる。しかしながら、こ
の変速段では、増速により伝達トルクが小さく、図7を
参照して明らかなように、スラスト力F2自体が第1速
や第2速のときと比較して極めて小さいため、ベアリン
グ負荷は、それらの変速段のときより小さく、第1ベア
リング31でのスラスト力の重なりは特に問題とはなら
ない。
【0064】更に、第6速(6th)駆動時は、動力伝
達が、プラネタリギヤセットG2側のみで、ロングピニ
オンP2とリングギヤR3間で成されるようになり、大
径のサンギヤS2が反力トルクを支持する関係になる。
このときにリングギヤR3と大径のサンギヤS2に掛か
るトルクは入力回転に対する増速により更に小さくなる
ため、スラスト力も小さくなる。この場合、リングギヤ
R3のスラスト力F4は、図示●印の経路でベアリング
39を介してケース10に支持され、大径のサンギヤS
2のスラスト力F2は、図示●印の経路で3つのベアリ
ング34,33,32、連結部材12及び第1ベアリン
グ31を介してケース10に支持される。
【0065】一方、後進(Rev)駆動時は、動力伝達
が、減速用プラネタリギヤG1を経て、プラネタリギヤ
セットG2の大径のサンギヤS2と、リングギヤR3の
間で、ロングピニオンP2を介して行われる。この場
合、大径のサンギヤS2入力に対してリングギヤR3出
力が逆回転となるため、リングギヤR3のスラスト力F
4は、大径のサンギヤS2のスラスト力F2と対向する
関係になって相殺され、減速用プラネタリギヤG1のリ
ングギヤR1のスラスト力F1だけが、共通の伝達経路
の第2ベアリング以降の各ベアリング32,33,36
〜39を経てケース10に伝達される。ただし、途中の
両ベアリング37,38については、スラスト力F4と
スラスト力F2が相殺される図示●印の経路ループ中に
あるため、スラスト力F2とスラスト力F1とが加算さ
れた力を受けることになる。
【0066】ところで、前記各変速段におけるスラスト
力は、駆動時とコースト時とで反転するため、前記のス
ラスト力の関係がコースト時には成立しなくなるが、一
般にコースト時の伝達トルクは、駆動時の1/3〜1/
5程度であり、その結果としてのスラスト力も極めて小
さくなるため、これをベアリング負荷の点から見ると、
駆動時に比べてほとんど無視できる程度の小さな値とな
る。したがって、ベアリングの耐久性を確保する上で
は、前記のように駆動時のスラスト力の関係が重要な意
味を持つ。
【0067】また、上記実施形態において、各ベアリン
グのうち、特に第1ベアリング31に掛かるスラスト力
の軽減に重点を置いているのは、このベアリングが固定
のサンギヤS1と入力回転数と同速で回転する連結部材
12との間に配設され、相対的な回転速度が大きいこと
から、ベアリング負荷が最も大きいことによる。ちなみ
に、図7に示すスラスト力のみの単純な比較では、本発
明の適用により第1ベアリング31のスラスト力が低減
された結果、低速段側ではむしろ第2ベアリング32,
33及び第4ベアリング39に掛かるスラスト力の方が
大きくなるが、第2ベアリング32,33は、本来相対
回転数差が小さい回転部材間に配設され、第4ベアリン
グ39は、変速により減速回転する出力部材とケース1
0との間に配設されているため、スラスト力と回転速度
双方できまるベアリングの耐久負荷では、第1ベアリン
グ31の負荷より小さいことになる。
【0068】このように、上記第1実施形態の構成によ
れば、最も駆動力が大きく、スラスト力による負荷がか
かる1速駆動時に、減速用プラネタリギヤG1とプラネ
タリギヤセットG2それぞれのスラスト力F1,F3が
互いに向き合う方向に設定されているため、共通の伝達
経路には、一方向からプラネタリギヤセットG2のサン
ギヤS3のスラスト力F3が、また他方向からは減速用
プラネタリギヤG1のリングギヤR1のスラスト力F1
が作用し、結果として差し引いたスラスト力F3−F1
を共通の伝達経路の外で受けることになる。したがっ
て、スラスト力を受けるベアリング31の耐久性の低下
を防止することができる。また、減速用プラネタリギヤ
G1とプラネタリギヤセットG2のそれぞれに発生する
スラスト力F1,F3を対向させて互いに緩衝させる構
成であるため、スラスト力を受けるためのセンタサポー
トを設ける必要がなく、その分に対応するだけ変速機の
軸方向寸法の短縮を図ることができる。
【0069】更に、上記のようにスラスト力を対向させ
て相殺することで、共通の伝達経路の外に配置したベア
リング31に掛かるスラスト力を低減することができる
ため、ベアリング31をコンパクトに構成でき、この面
でも変速機の軸方向寸法の短縮を図ることができる。
【0070】また、上記スラスト力の軽減により、減速
用プラネタリギヤG1のサンギヤS1に当接させるスラ
ストベアリング31の大型化を防止することができるた
め、ベアリング31をサンギヤS1の歯底に当接させる
構成を採る場合には、当接面を確保するためにサンギヤ
S1の歯底径を大きく取る必要がなくなり、減速用プラ
ネタリギヤG1の径方向寸法の増大を防止することがで
きる。また、ベアリング31をサンギヤS1の歯端部に
当接させる構成を採る場合でも、強度確保のためにベア
リングレースを厚くする必要がないため、その分、伝達
経路の軸方向寸法の増大を防止することができる。
【0071】また、連結部材12は、減速用プラネタリ
ギヤG1とプラネタリギヤセットG2の間に配設され、
連結部材12とサンギヤS3との間に、第2ベアリング
32,33が配設された構成により、トルク増幅により
減速用プラネタリギヤG1のリングギヤR1のスラスト
力F1より大きいプラネタリギヤセットG2のサンギヤ
S3のスラスト力F3が、第2ベアリング33,32を
介して第1ベアリング31ヘ伝達され、減速用プラネタ
リギヤG1のリングギヤR1のスラスト力F1は、サン
ギヤS3のスラスト力F3に対向して第2ベアリング3
2,33ヘ伝達される。したがって、共通の伝達経路で
相殺されたスラスト力F3−F1を第1ベアリング31
で受けるようになるため、該ベアリングをコンパクトに
構成できる。
【0072】更に、ラビニヨタイプのプラネタリギヤセ
ットG2のロングピニオンP2は、その一方端で第1サ
ンギヤS2に噛合し、リングギヤR3は、ロングピニオ
ンP2の他方端に噛合する関係から、プラネタリギヤセ
ットG2のサンギヤS3に発生するスラスト力F3の方
向が減速用プラネタリギヤG1のリングギヤR1に発生
するスラスト力F1の方向と向き合う方向となるように
サンギヤS3のねじれ角が設定されているため、結果と
してプラネタリギヤセットG2のリングギヤR3には、
サンギヤS3とは相異なるスラスト力F4が発生し、結
果、サンギヤS2にリングギヤR3に対して離れ合うス
ラスト力が作用する第5速、6速時にモーメントを打ち
消す方向に作用する。したがって、ロングピニオンP2
の支持部にかかる負荷を低減することができる。
【0073】ところで、前記第1実施形態では、プラネ
タリギヤセットG2の構成に関して、リングギヤR3が
小径のサンギヤS3の外周側でロングピニオンP2に噛
合する配置としたが、リングギヤR3は、大径のサンギ
ヤS2の外周側でロングピニオンP2に噛合する配置を
採ることもできる。図8は、こうした配置を採る第2実
施形態のギヤトレインを模式断面で示す。こうした構成
を採っても、当然ながら前記第1実施形態の場合と同様
のスラスト力の関係が成り立ち、同様の効果が得られ
る。
【0074】次に、図9はプラネタリギヤセットG2の
構成に関して、第2実施形態に対して第1サンギヤ及び
第2サンギヤの径の大小関係を逆転させ、ショートピニ
オンP2を小径のサンギヤS2とリングギヤR2に噛合
させ、ロングピニオンP3を大径のサンギヤS3に噛合
させた第3実施形態を模式断面で示す。この場合もロン
グピニオンP3における回転モーメントの発生を防止す
ることができるため、その回転支持部にかかる負荷を低
減することができる。こうした構成を採っても、当然な
がら前記第1、第2実施形態の場合と同様のスラスト力
の関係が成り立ち、同様の効果が得られる。
【0075】前記各実施形態は、いずれもプラネタリギ
ヤセットG2をラビニヨタイプとしたものであるが、本
発明の基本的概念は、通常の2つのプラネタリギヤを組
み合わせたプラネタリギヤセットにも適用することがで
きる。こうした例として、最後に、ラビニヨタイプに代
えてシンプルプラネタリギヤG2aとダブルプラネタリ
ギヤG2bとを組み合わせた構成とした第4実施形態を
図10に模式断面で示す。
【0076】この実施形態では、ラビニヨタイプのプラ
ネタリギヤセットを用いた場合と同様に、各変速段に対
して得られる速度比と速度ステップを良好にする意味
で、両プラネタリギヤG2a,G2bの大径のサンギヤ
S2と小径のサンギヤS3を連結してクラッチC−1経
由の減速回転の入力要素とし、シンプルプラネタリギヤ
G2aのリングギヤR2をクラッチC−3経由の減速回
転の入力要素としている。また、ダブルプラネタリギヤ
G2bについては、リングギヤR3に噛合する側のピニ
オンP3aに前記各実施形態の場合と同様のはす歯のね
じりを設定している。この構成の場合、リングギヤR2
を減速回転の入力要素とすべくクラッチC−3に連結し
ているため、ピニオンP2のキャリアC2とダブルピニ
オンP3a,P3bのキャリアC3の連結部をブレーキ
B−3及びワンウェイクラッチF−2に連結する構成と
なり、キャリアC2の一端が両サンギヤの延長部に支持
されている。この関係で、更にベアリング40が追加さ
れている。
【0077】こうしたプラネタリギヤセットG2を用い
る場合、両サンギヤS2,S3が連結されているため、
各ベアリング32,33,34,35,40が共通の伝
達経路中に介挿された配置となるが、第1速駆動時のス
ラスト力の関係は、前記各実施形態の場合と同様とな
る。ちなみに、図11はベアリング負荷が最も大きくな
る第1速時のスラスト力を示すもので、減速用プラネタ
リギヤG1のピニオンP1のはす歯のねじり方向と、ダ
ブルプラネタリギヤG2bのリングギヤR3側に噛合す
るピニオンP3aのはす歯のねじり方向を前記各実施形
態の場合と同様の方向に設定することで、図に太点線で
示すように、同様のスラスト力の支持が可能である。
【0078】以上の各実施形態は、本発明の基本とす
る、はす歯のねじり方向を互いに異なる方向とする概念
のうち、向き合う方向を選択することで、主としてベア
リングに掛かる荷重を軽減することを狙ったものである
が、上記互いに異なる方向を、離れ合う方向とすること
で、主としてケースに伝達される荷重の軽減に利用する
こともできる。次に、この概念に基づく実施形態を説明
する。
【0079】図12は、第5実施形態によるギヤトレイ
ンの構成を模式断面で示す。この形態では、入力軸11
の回転方向を、その前側から見て時計回りとして、第1
実施形態を示す図4のはす歯のねじり方向とは相互に逆
向きとし、減速用プラネタリギヤG1のピニオンP1に
ついては、反時計回り方向、プラネタリギヤセットG2
のロングピニオンP2については、時計回り方向のねじ
りとしている。当然ながら、これらに噛合する他の要素
のはす歯のねじり方向は、これに見合った方向とされ
る。
【0080】図13及び図14は、上記の関係のねじり
を設定した場合の各変速段におけるスラスト力の変化を
模式断面上で示す。図13を参照(ただし、各部材を示
す符号については、図12を参照)して、第1速(1s
t)駆動時は、前記したはす歯のねじり方向の関係か
ら、減速用プラネタリギヤG1では、そのリングギヤR
1に前方へのスラスト力(図に左向き矢印で示す)F1
が作用するのに対して、サンギヤS1には、それと同等
の後方へのスラスト力(図に右向き矢印で方向を示す)
が作用するが、これらのスラスト力は、連結部材12と
伝達経路内の第1ベアリング31を介して相互に伝達さ
れることでバランスするため、伝達経路の他のベアリン
グやケースの前壁を構成するオイルポンプケース10p
にはスラスト力が作用しない。一方、プラネタリギヤセ
ットG2では、その小径の第2サンギヤS3に後方への
スラスト力(図に左向き矢印で示す)F3が作用し、リ
ングギヤR3には、これと同等の前方へのスラスト力
(図に左向き矢印で示す)が作用するが、これらのスラ
スト力も、リングギヤR3と出力軸19との連結部材1
4と、伝達経路内の第3ベアリング36,37及び一方
の第4ベアリング38を介して相互に伝達されることで
バランスするため、伝達経路の他のベアリングに掛かる
ことはない。したがって、第1速(1st)駆動時は、
減速用プラネタリギヤG1とプラネタリギヤG2に生じ
るスラスト力は、ともにケース10には伝達されない。
【0081】図15は、各変速段での駆動時に各ベアリ
ングに掛かるスラスト力を図表化して示す(図表におけ
る数値は、図7の場合と同じ条件で求めたものであ
る)。この図表に見るように、第1ベアリング31にか
かるスラスト力F1は、第1実施形態の場合より更に軽
減され、しかもその力がケース10の前壁に伝達される
ことがないので、通常オイルポンプケース10pで構成
されることで他の壁に較べて強度的に不利なケース前壁
への負荷をなくすことができる。一方第3ベアリング3
6,37及び一方の第4ベアリング38にはプラネタリ
ギヤセットG2のスラスト力F3がそのまま掛かるが、
前記のように、これらのベアリングは相対回転差の小さ
なベアリングであるため、ベアリング負荷としては小さ
なもとのなる。
【0082】次に、第2速(2nd)駆動時は、先に第
1実施形態の動力伝達で述べた理由で、大径の第1サン
ギヤS2も動力伝達のための反力トルクを分担すること
になるので、スラスト力F2が作用する。このスラスト
力は、ベアリング34及び第2ベアリング33,32を
介して連結部材12に伝達され、結果として、第1速時
にバランスしていた減速用プラネタリギヤG1側に不平
衡力を生じさせることになり、この力が第1ベアリング
31及びサンギヤS1を介してケース10の前壁に負荷
として掛かることになるが、図15に示すようにこの力
は小さいことが解かる。この場合に、第1ベアリング3
1にかかるスラスト力はF1+F2となる。一方、プラ
ネタリギヤセットG2側では、小径サンギヤS3のスラ
スト力F3に対して、リングギヤR3のスラスト力F4
が大径のサンギヤS2のトルク分担分だけ小さくなるた
め、不平衡力が生じ、この力が一方の第4ベアリング3
9を介してケース後壁に伝達される。当然ながら、この
力は、ケース前壁にかかる力と同じになる。この場合
に、他の3つのベアリング36,37,38に掛かるス
ラスト力は、第1速駆動時と同等である。
【0083】次の第3速(3rd)駆動時は、動力伝達
が、第2速に対して大径のサンギヤS2が回転している
点が相違するのみで、トルク伝達に関与する要素のトル
ク分担上で特に異なるところがないため、スラスト力の
関係は、図15を参照して解かるように、その値が減速
比の減少に伴うトルク増幅率の減少で小さくなることを
除いては、第2速駆動時と全く同様となる。
【0084】更に、第4速(4th)駆動時の動力伝達
は、前記第3速に対して、大径のサンギヤS2からのト
ルク伝達がなくなった状態で行われる。したがって、こ
の場合のスラスト力の関係は、減速用プラネタリギヤG
1、プラネタリギヤセットG2ともに第1速駆動時と同
様の閉ループとなり、ケース10への力の伝達はなく、
各ベアリング31,36,37,38に掛かるスラスト
力もトルク増幅率の減少に伴って低減される。
【0085】次に、図14に示す第5速(5th)駆動
時は、先の第1実施形態の動力伝達で述べたように動力
伝達の様相が異なり、大径のサンギヤS2は、リングギ
ヤR3の出力に対してロングピニオンP2を介する駆動
トルクを受ける状態となる。この結果、大径のサンギヤ
S2に掛かるスラスト力F2は、第3速駆動時とは逆向
きとなり、このスラスト力F2が、図示●印の経路でベ
アリング35、ワンウェイクラッチのインナレース、キ
ャリアC2、両ベアリング37,38及び出力連結部材
14を経てリングギヤR3に伝達され、リングギヤR3
の逆向きのスラスト力F3とバランスする。したがっ
て、プラネタリギヤセットG2側のスラスト力は閉ルー
プとなり、外部に不平衡力を及ぼすことはない。これに
対して、減速用プラネタリギヤG1側では、リングギヤ
R1とサンギヤS1のスラスト力が第1〜第4速駆動時
に対して逆転するため、サンギヤS1のスラスト力は、
そのままケース前壁に伝達され、リングギヤR1のスラ
スト力F1は、第2ベアリング32,33、小径のサン
ギヤS3、第3及び第4ベアリング36,37,38,
39を経てケース後壁に伝達される。したがって、ケー
ス10の前後壁には、ともにスラスト力F1が負荷とし
て掛かることになる。しかしながら、この変速段では、
増速により伝達トルクが小さく、図15を参照して明ら
かなように、スラスト力F1自体が第2速や第3速のと
きと比較して極めて小さいため、ケースに掛かる負荷、
ベアリング負荷ともに、それらの変速段のときより小さ
くなる。
【0086】次の第6速(6th)駆動時は、動力伝達
が、減速用プラネタリギヤG1側のトルク伝達がなくな
るので、第5速駆動時に対してサンギヤS1とリングギ
ヤR1によるスラスト力はなくなり、プラネタリギヤセ
ットG2側のスラスト力はバランスしているので、ケー
スに掛かる負荷はなくなる。
【0087】一方、後進(Rev)駆動時は、動力伝達
が、大径のサンギヤS2入力に対してリングギヤR3出
力が逆回転となるため、リングギヤR3のスラスト力F
4は、大径のサンギヤS2のスラスト力F2に対して離
れる関係になる。この場合のリングギヤR3のスラスト
力F4は、出力連結部材14からベアリング39を経て
ケース後壁に伝達される。また、大径のサンギヤS2の
スラスト力F2は、前側4つのベアリング34〜31を
介してサンギヤS1経由でケース10の前壁に伝達され
る。なお、減速用プラネタリギヤG1側のスラスト力F
1は、サンギヤS1とリングギヤR1間でバランスして
いる。したがって、この後進駆動時は、ケース10の前
後壁にともにスラスト力F4=F2が伝達される。この
場合に、ベアリング31とベアリング39は、ともにケ
ース10と回転部材12,14間で比較的大きなスラス
ト力を受けることになるが、ベアリング39は減速回転
側であるため、負荷としてはそれほど大きくないのに対
して、ベアリング31は入力側であるため、相対回転数
差が大きいので、他の変速段の駆動時に比べてベアリン
グ負荷としては大きくなる。したがって、ベアリング3
1は、この後進駆動時に見合った容量のものする必要が
あるが、車両走行において、後進駆動自体ごく短時間生
じるものであるため、それが直ちにベアリング耐久性確
保のための格別極端な容量の確保を必要とすることには
結びつかない。
【0088】次に、図16は、上記第5実施形態に対し
て、スラストベアリング配置を変更した第6実施形態を
同様に模式断面で示す。この形態は、ベアリング数の削
減を意図するもので、第5実施形態において、ワンウェ
イクラッチF−2とサンギヤS2の延長部との間に配置
されているベアリング35を、プラネタリギヤセットG
2の両サンギヤS2,S3の間にベアリング35’とし
て配した構成を採るものである。この構成によると、大
径のサンギヤS2に生じる後方へのスラスト力をベアリ
ング35’を介して小径のサンギヤS3に直接伝達する
ことができるため、これまでのキャリアC2経由のスラ
スト力伝達とは異なり、キャリアC2から後方にスラス
ト力を伝える役目をするベアリング37が不要となるた
め、その分のベアリング数の削減がなされる。
【0089】上記各実施形態では、本発明をFR車用の
縦置式変速機として具体化したため、軸長増加の要因と
なるサポート壁を設けない配置を前提とするベアリング
配置を採ったが、本発明の思想を、フロントエンジン・
フロントドライブ(FF)車やリヤエンジン・リヤドラ
イブ(RR)車用の横置式の変速機の形態で具体化する
場合、並行軸出力のために通常変速機構中に出力ギヤを
支持するサポートを必要とすることに合わせて、一層ベ
アリング数を削減した構成を採ることもできる。以下、
この形式の実施形態を例示する。
【0090】図17〜図23は、3軸構成のトランスア
クスルの形態を採る第7実施形態を示す。図17に全体
構成を軸間を展開してスケルトンで示し、図18に実際
の軸配置関係を軸線方向に見て示すように、この変速機
では、互いに並列的に配置された主軸X、カウンタ軸
Y、デフ軸Zの各軸上に各要素が配設された3軸構成と
されている。そして、主軸X上にはトルクコンバータ2
と前記第6実施形態のものと実質同様のギヤトレイン構
成の変速機構が配置され、カウンタ軸Y上には減速機構
を兼ねるカウンタギヤ機構4が配置され、デフ軸Z上に
はディファレンシャル装置5が配置されている。なお、
この形態では、主軸X上の並行軸出力部材は、プラネタ
リギヤセットG2の出力要素としてリングギヤR3に連
結されるカウンタドライブギヤ19’とされている。ま
た、横置化に伴う軸長の制約から、大径の第1サンギヤ
S2を係止する係合要素は、バンドブレーキB−1のみ
とされている。したがって、ブレーキB−2及びワンウ
ェイクラッチF−1は呼称が繰り上がっているが、前記
各実施形態におけるブレーキB−3及びワンウェイクラ
ッチF−2に対応する。
【0091】カウンタ軸Y上のカウンタギヤ機構4は、
カウンタ軸40に固定され、主軸X上の出力部材として
のカウンタドライブギヤ19’に噛合する大径のカウン
タドリブンギヤ41と、同じくカウンタ軸40に固定さ
れ、カウンタ軸Y上の出力要素としての小径のデフドラ
イブピニオンギヤ42とが配設されており、これらによ
り主軸X側からの出力を並行軸で減速するとともに、反
転させてディファレンシャル装置5に伝達することで、
適宜の最終減速比を得るとともに、入力軸11の回転方
向とディファレンシャル装置5からの出力の回転方向を
合わせる機能を果たす。デフ軸Z上のディファレンシャ
ル装置5は、デフケース52に固定されたデフリングギ
ヤ51をデフドライブピニオンギヤ42に噛合させてカ
ウンタ軸40に連結され、デフケース52内に配置され
た差動歯車の差動回転が左右軸50に出力される構成と
され、この出力が最終的なホイール駆動力とされる。
【0092】この自動変速機においても、図19に係合
図表を示すように、各クラッチ及びブレーキの係合及び
解放(○印で係合、無印で解放を表す)と、それにより
達成される変速段の関係は、前記各実施形態の場合と同
様(ただし、前記のように、ブレーキB−2及びワンウ
ェイクラッチF−1は、前記各実施形態のブレーキB−
3及びワンウェイクラッチF−2に相当する)となる。
なお、図において括弧付の○印はエンジンブレーキ時の
係合を表す。
【0093】図20は、主軸X上の変速機構のみを模式
化した断面上で示すもので、この変速機構においても、
変速機構をトルクコンバータ側(図示右側)から見て、
入力軸11が時計回りに回転するとして、減速用プラネ
タリギヤG1のピニオンP1については反時計回り方
向、プラネタリギヤセットG2のロングピニオンP2に
ていては時計回り方向のねじりが付されている。この変
速機構において、先の各実施形態と異なる点は、ケース
10に固定又は一体のサポート壁10sが設けられてい
る点にある。カウンタドライブギヤ19’は、スラスト
力も支持可能なラジアルボールベアリング18を介して
このサポート壁10sに支持されている。
【0094】そして、伝達経路の各ベアリングは、第1
ベアリング31が減速用プラネタリギヤG1のサンギヤ
S1と、リングギヤR1を入力軸11に連結する連結部
材12との間に、また、一方の第2ベアリング32が該
連結部材12とプラネタリギヤセットG2の小径のサン
ギヤS3の延長部との間に、他方の第2ベアリング34
が小径のサンギヤS3の延長部と大径のサンギヤS2の
延長部の間に、そして、ベアリング35’が両サンギヤ
S2,S3の間に、更に、一方の第4ベアリング36が
小径のサンギヤS3と他方の連結部材13との間に、他
方の第4ベアリング38が他方の連結部材13とケース
左壁との間にそれぞれ配設されている。
【0095】図21及び図22は、上記の関係のねじり
を設定した場合の各変速段におけるスラスト力の変化を
模式断面上で示す。図21を参照(ただし、各部材を示
す符号については、図20を参照)して、第1速(1s
t)駆動時は、前記したはす歯のねじり方向の関係か
ら、減速用プラネタリギヤG1では、そのリングギヤR
1に図示右方へのスラスト力F1が作用するのに対し
て、サンギヤS1には、それと同等の図示左方へのスラ
スト力が作用するが、これらのスラスト力は、連結部材
12と伝達経路内のベアリング31を介して相互に伝達
されることでバランスするため、他のベアリングやケー
ス前壁としてのオイルポンプカバー10pにはスラスト
力が作用しない。一方、プラネタリギヤセットG2で
は、その小径のサンギヤS3に図示左方へのスラスト力
F3が作用し、リングギヤR3には、これと同等の図示
右方へのスラスト力が作用する。この場合、小径のサン
ギヤS3のスラスト力は、伝達経路のベアリング36と
ベアリング38を介してケース10の左壁に伝達され、
リングギヤR3のスラスト力は、ベアリング18を介し
てサポート10sに伝達される。したがって、第1速
(1st)駆動時は、オイルポンプケース10pで構成
されることで強度的に不利な右壁にはスラスト荷重が負
荷されず、プラネタリギヤセットG2にのみ生じるスラ
スト力が、ケース10の左壁とサポート壁10sに負荷
される。
【0096】図23は、各変速段での駆動時に各ベアリ
ングに掛かるスラスト力を図表化して示す(この図表で
は、数値の表記は省略されているが、各スラスト力F1
〜F3の値は、図15に示す値と同等である。)。この
図表に見るように、ベアリング31にかかるスラスト力
F1は、第5実施形態の場合と同等である。一方、両ベ
アリング36,38にはプラネタリギヤセットG2の小
径のサンギヤS3のスラスト力F3がそのまま掛かる。
この場合、ベアリング36は相対回転差が小さのに対し
てベアリング38は相対回転差が大きいため、ベアリン
グ負荷としては大きくなる。
【0097】次に、第2速(2nd)駆動時は、先に第
1実施形態の動力伝達で述べた理由で、大径のサンギヤ
S2も動力伝達のための反力トルクを分担することにな
るので、スラスト力F2が作用する。このスラスト力
は、第2ベアリング34,32を介して連結部材12に
伝達され、結果として、第1速時にバランスしていた減
速用プラネタリギヤG1側に不平衡力を生じさせること
になり、このスラスト力F2がケース右壁に負荷として
掛かることになるが、図15に示すようにこの力は小さ
いことが解かる。この場合に、ベアリング31にかかる
スラスト力はF1+F2となる。一方、プラネタリギヤ
セットG2側では、小径サンギヤS3のスラスト力F3
がベアリング36,38を介してケース左壁に伝達され
る。当然ながら、この力は、ケース右壁に掛かるスラス
ト力F2とサポート壁10pに掛かるスラスト力F4と
の和と同じになる。この場合に、他の3つのベアリング
36,37,38に掛かるスラスト力は、第1速駆動時
と同等である。
【0098】次の第3速(3rd)駆動時は、動力伝達
が、第2速に対して大径のサンギヤS2が回転している
点が相違するのみで、トルク伝達に関与する要素のトル
ク分担上で特に異なるところがないため、スラスト力の
関係は、図15を参照して解かるように、その値が減速
比の減少に伴うトルク増幅率の減少で小さくなることを
除いては、第2速駆動時と全く同様となる。
【0099】更に、第4速(4th)駆動時の動力伝達
は、前記第3速に対して、大径のサンギヤS2からのト
ルク伝達がなくなった状態で行われる。したがって、こ
の場合のスラスト力の関係は、減速用プラネタリギヤG
1、プラネタリギヤセットG2ともに第1速駆動時と同
様の閉ループとなり、ケースへの力の伝達はなく、各ベ
アリング31,36,37,38に掛かるスラスト力も
トルク増幅率の減少に伴って低減される。
【0100】次に、図22に示す第5速(5th)駆動
時は、先の第1実施形態の動力伝達で述べたように動力
伝達の様相が異なり、大径のサンギヤS2は、リングギ
ヤR3の出力に対してロングピニオンP2を介する駆動
トルクを受ける状態となる。この結果、大径のサンギヤ
S2に掛かるスラスト力F2は、第3速駆動時とは逆向
きとなり、このスラスト力F2が、図示●印の経路でベ
アリング35,36,38を経てケース左壁に伝達さ
れ。これに対して、減速用プラネタリギヤG1側では、
リングギヤR1とサンギヤS1のスラスト力F1が第1
〜第4速駆動時に対して逆転するため、サンギヤS1の
スラスト力は、そのままケース前壁に伝達され、リング
ギヤR1のスラスト力は、ベアリング32、小径のサン
ギヤS3、2つのベアリング36,38を経てケース左
壁に伝達される。したがって、ケースの右壁には、スラ
スト力F1、左壁にはスラスト力F1+F2、サポート
壁10sにはスラスト力F4が負荷として掛かることに
なる。しかしながら、この変速段では増速により伝達ト
ルクが小さく、図15を参照して明らかなように、スラ
スト力自体が第2速や第3速のときと比較して極めて小
さいため、ケースに掛かる負荷、ベアリング負荷とも
に、それらの変速段のときより小さくなる。
【0101】次の第6速(6th)駆動時は、動力伝達
が、減速用プラネタリギヤG1側のトルク伝達がなくな
るので、第5速駆動時に対してサンギヤS1とリングギ
ヤR1によるスラスト力はなくなり、プラネタリギヤセ
ットG2側のスラスト力は第5速駆動時と同様である。
【0102】一方、後進(Rev)駆動時は、動力伝達
が、大径のサンギヤS2入力に対してリングギヤR3出
力が逆回転となるため、リングギヤR3のスラスト力F
4は、大径のサンギヤS2のスラスト力F2に対して離
れる関係になる。この場合のリングギヤR3のスラスト
力F4は、ベアリング18を介してサポート壁10sで
支持される。また、大径のサンギヤS2のスラスト力F
2は、右側3つのベアリング34,32,31を介して
サンギヤS1経由でケース10の右壁に伝達される。な
お、減速用プラネタリギヤG1側のスラスト力F1は、
サンギヤS1とリングギヤR1間でバランスしている。
したがって、この後進駆動時は、ケース10の左壁には
スラスト荷重は負荷されず、スラスト荷重F2が右壁に
負荷され、スラスト荷重F4がサポート壁10sに支持
されることになる。この場合に、ベアリング31は、ケ
ース10と連結部材12間で比較的大きなスラスト力を
受けることになる。したがって、ベアリング31は、こ
の後進駆動時に見合った容量のものする必要があるが、
車両走行において、後進駆動自体ごく短時間生じるもの
であるため、それが直ちにベアリング耐久性確保のため
の格別極端な容量の確保を必要とすることには結びつか
ない。
【0103】ところで、前記第7実施形態では、プラネ
タリギヤセットG2の構成に関して、リングギヤR3が
大径のサンギヤS2の外周側でロングピニオンP2に噛
合する配置としたが、リングギヤR3は、小径のサンギ
ヤS3の外周側でロングピニオンP2に噛合する配置を
採ることもできる。図24は、こうした配置を採る第8
実施形態のギヤトレインを模式断面で示す。こうした構
成を採っても、当然ながら前記第7実施形態の場合と同
様のスラスト力の関係が成り立ち、同様の効果が得られ
る。
【0104】最後に、図25はプラネタリギヤセットG
2の構成に関して、第7実施形態に対しショートピニオ
ンP3とリングギヤR3を大径化し、ショートピニオン
P3を小径のサンギヤS3とリングギヤR3に噛合さ
せ、ロングピニオンP2を大径のサンギヤS2に噛合さ
せた第9実施形態を模式断面で示す。この場合もロング
ピニオンP2における回転モーメントの発生を防止する
ことができるため、その回転支持部にかかる負荷を低減
することができる。こうした構成を採っても、当然なが
ら前記第7、第8実施形態の場合と同様のスラスト力の
関係が成り立ち、同様の効果が得られる。
【0105】以上、本発明を9つの実施形態を挙げて詳
説したが、これら各実施形態はいずれも例示のためのも
のであり、本発明は、特許請求の範囲の個々の請求項に
記載の事項の範囲内で種々に具体的な構成を変更して実
施することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した自動変速機の第1実施形態を
示すスケルトン図である。
【図2】上記自動変速機のギヤトレインの作動図表であ
る。
【図3】上記ギヤトレインの速度線図である。
【図4】上記ギヤトレインをより具体的に示す模式断面
図である。
【図5】上記ギヤトレインの駆動力伝達時のスラスト力
を各変速段ごとに第1〜4速までについて示す模式断面
図である。
【図6】上記スラスト力を第5、6速及び後進について
示す模式断面図である。
【図7】上記ギヤトレインの各ベアリングに掛かるスラ
スト力を係数で表す図表である。
【図8】第2実施形態のギヤトレインの模式断面図であ
る。
【図9】第3実施形態のギヤトレインの模式断面図であ
る。
【図10】第4実施形態のギヤトレインの模式断面図で
ある。
【図11】第4実施形態における第1速駆動時のスラス
ト力を示す模式断面図である。
【図12】第5実施形態のギヤトレインの模式断面図で
ある。
【図13】第5実施形態のギヤトレインの駆動力伝達時
のスラスト力を各変速段ごとに第1〜4速までについて
示す模式断面図である。
【図14】上記スラスト力を第5、6速及び後進につい
て示す模式断面図である。
【図15】上記ギヤトレインの各ベアリングに掛かるス
ラスト力を係数で表す図表である。
【図16】第6実施形態のギヤトレインの模式断面図で
ある。
【図17】本発明を適用した自動変速機の第7実施形態
を示すスケルトン図である。
【図18】上記自動変速機の実際の軸位置関係を示す配
置図である。
【図19】第7実施形態のギヤトレインの作動図表であ
る。
【図20】第7実施形態のギヤトレインをより具体的に
示す模式断面図である。
【図21】第7実施形態のギヤトレインの駆動力伝達時
のスラスト力を各変速段ごとに第1〜4速までについて
示す模式断面図である。
【図22】上記スラスト力を第5、6速及び後進につい
て示す模式断面図である。
【図23】上記ギヤトレインの各ベアリングに掛かるス
ラスト力を表す図表である。
【図24】第8実施形態のギヤトレインの模式断面図で
ある。
【図25】第9実施形態のギヤトレインの模式断面図で
ある。
【符号の説明】
G1 減速用プラネタリギヤ G2 プラネタリギヤセット S1 サンギヤ(反力要素) P1 ピニオン C1 キャリア(出力要素) R1 リングギヤ(減速用プラネタリギヤの一要素) S2 サンギヤ(第1サンギヤ) S3 サンギヤ(プラネタリギヤセットの一要素、第2
サンギヤ) P2 ロングピニオン P3 ショートピニオン C2,C3 キャリア R3,R2 リングギヤ 10 ケース 10p オイルポンプケース 11 入力軸 12 連結部材 13 他の連結部材 31 第1ベアリング 32,33 第2ベアリング 36,37 第3ベアリング 38,39 第4ベアリング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 早渕 正宏 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 西田 正明 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 糟谷 悟 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 加藤 明利 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 Fターム(参考) 3J028 EA25 EB08 EB13 EB31 EB35 EB37 EB54 EB62 EB66 FA01 FA06 FA31 FA34 FB03 FC13 FC17 FC20 FC24 FC62 FD01 GA01

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力軸に連結されて反力要素を固定する
    ことにより出力要素に減速回転を出力する減速用プラネ
    タリギヤと、該減速用プラネタリギヤからの減速回転を
    入力として変速回転を出力するプラネタリギヤセットと
    により多段変速を達成する自動変速機において、 少なくとも第1速駆動時に、前記減速用プラネタリギヤ
    の一要素と、前記プラネタリギヤセットの一要素とにそ
    れぞれ発生するスラスト力が伝達される共通の伝達経路
    を有し、 該共通の伝達経路における減速用プラネタリギヤの前記
    一要素のスラスト力の方向と、プラネタリギヤセットの
    前記一要素のスラスト力の方向が、第1速駆動時に互い
    に異なる方向となるように、それぞれの要素のはす歯の
    ねじり方向を設定したことを特徴とする自動変速機。
  2. 【請求項2】 前記ねじり方向は、減速用プラネタリギ
    ヤの前記一要素と、プラネタリギヤセットの前記一要素
    に発生するスラスト力が、第1速駆動時に互いに向き合
    う方向とされ、 前記共通の伝達経路において、それぞれの要素に発生す
    るスラスト力を共通に受けるベアリングを有し、 該ベアリングは、プラネタリギヤセットの前記一要素に
    作用するスラスト力と減速用プラネタリギヤの前記一要
    素に作用するスラスト力との差分のスラスト力を受け
    る、請求項1記載の自動変速機。
  3. 【請求項3】 前記ねじり方向は、減速用プラネタリギ
    ヤの前記一要素と、プラネタリギヤセットの前記一要素
    に発生するスラスト力が、第1速駆動時に互いに離れ合
    う方向とされ、 前記共通の伝達経路において、それぞれの要素に発生す
    るスラスト力を受けるベアリングを有し、 該ベアリングは、プラネタリギヤセットの前記一要素に
    作用するスラスト力と減速用プラネタリギヤの前記一要
    素に作用するスラスト力とをそれぞれ独立して受ける、
    請求項1記載の自動変速機。
  4. 【請求項4】 前記減速用プラネタリギヤの反力要素は
    ケースに固定され、 前記共通の伝達経路に伝達されるスラスト力は、前記ベ
    アリングを介してケースに伝達される、請求項2又は3
    記載の自動変速機。
  5. 【請求項5】 前記プラネタリギヤセットのキャリア
    は、前記共通の伝達経路上で軸方向に支持された、請求
    項2又は3記載の自動変速機。
  6. 【請求項6】 前記プラネタリギヤセットは、その一要
    素である第1サンギヤと、該第1サンギヤとは別体の第
    2サンギヤを有し、 前記第2サンギヤに作用するスラスト力を受けるベアリ
    ングが、前記共通の伝達経路とは異なる経路上に配設さ
    れた、請求項2又は3記載の自動変速機。
  7. 【請求項7】 前記プラネタリギヤセットは、第1サン
    ギヤと、該第1サンギヤとは別体の第2サンギヤを有
    し、 前記第1及び第2サンギヤの間にベアリングが配設され
    た、請求項2又は3記載の自動変速機。
  8. 【請求項8】 前記減速用プラネタリギヤの前記一要素
    は、リングギヤである、請求項3記載の自動変速機。
  9. 【請求項9】 前記減速用プラネタリギヤの反力要素
    は、オイルポンプケースに固定され、 減速用プラネタリギヤの前記一要素に発生するスラスト
    力は、前記ベアリングを介してオイルポンプケースに伝
    達される、請求項3又は5記載の自動変速機。
  10. 【請求項10】 前記減速用プラネタリギヤは、 前記反力要素であるサンギヤと、 該サンギヤに噛合するピニオンを支持してプラネタリギ
    ヤセットの前記一要素に連結されたキャリアと、 該キャリアに支持したピニオンに噛合し、前記入力軸に
    連結部材を介して連結する減速用プラネタリギヤの前記
    一要素であるリングギヤとからなり、 前記ベアリングは、サンギヤと連結部材との間に配設さ
    れた、請求項1〜4のいずれか1項記載の自動変速機。
  11. 【請求項11】 前記プラネタリギヤセットの前記一要
    素はサンギヤであり、 前記連結部材は、前記減速用プラネタリギヤとプラネタ
    リギヤセットの間に配設され、 連結部材とサンギヤとの間に、第2ベアリングが配設さ
    れた、請求項10記載の自動変速機。
  12. 【請求項12】 前記プラネタリギヤセットは、キャリ
    アに支持されて互いに噛合するロングピニオン及びショ
    ートピニオンと、ロングピニオンに噛合する第1サンギ
    ヤと、ショートピニオンに噛合する第2サンギヤと、ロ
    ングピニオンとショートピニオンのいずれかに噛合する
    リングギヤとからなるラビニヨタイプのプラネタリギヤ
    セットである、請求項1〜11のいずれか1項記載の自
    動変速機。
  13. 【請求項13】 前記リングギヤは、前記ショートピニ
    オンに噛合する、請求項12記載の自動変速機。
  14. 【請求項14】 前記リングギヤは、前記ロングピニオ
    ンに噛合する、請求項12記載の自動変速機。
  15. 【請求項15】 前記ロングピニオンは、その一方端で
    前記第1サンギヤに噛合し、前記リングギヤは、ロング
    ピニオンの他方端に噛合する、請求項14記載の自動変
    速機。
  16. 【請求項16】 前記入力軸は、更に他の連結部材を介
    して前記プラネタリギヤセットのキャリアに連結され、 プラネタリギヤセットのサンギヤと他の連結部材との間
    に第3ベアリングが配設され、 前記ケースと他の連結部材との間に第4ベアリングが配
    設され、 後進駆動時、減速用プラネタリギヤのリングギヤのスラ
    スト力は、第2、第3及び第4ベアリングを介してケー
    スに伝達される、請求項11記載の自動変速機。
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