JP2001041294A - 自動変速機用歯車変速機構 - Google Patents

自動変速機用歯車変速機構

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JP2001041294A
JP2001041294A JP11216753A JP21675399A JP2001041294A JP 2001041294 A JP2001041294 A JP 2001041294A JP 11216753 A JP11216753 A JP 11216753A JP 21675399 A JP21675399 A JP 21675399A JP 2001041294 A JP2001041294 A JP 2001041294A
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carrier
planetary gear
transmission
speed
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Atsushi Tabata
淳 田端
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 必要とする遊星歯車機構の数を増大すること
なく高速段側の変速段を設定数を多くして、高速走行時
の燃費を改善する自動変速機用歯車変速機構を提供す
る。 【解決手段】 2組のシングルピニオン型の遊星歯車機
構1,3と1組のダブルピニオン型の遊星歯車機構2と
を使用して、最高速段がオーバードライブ段となる前進
5段・後進1段を設定可能な構成とした。したがってオ
ーバードライブ段を含む高低二段に切り換えられる副変
速部と直列に連結することにより、2つのオーバードラ
イブ段を含む前進6段・後進1段の変速段を設定可能な
自動変速機を得ることができ、高速走行時の変速比を小
さくしエンジン回転数を低下させることにより、燃費が
向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、自動変速機で採
用することのできる歯車変速機構に関し、特に複数組の
遊星歯車機構と複数の係合手段とを主体として構成され
た多段式の歯車変速機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】車両用自動変速機で使用することのでき
る歯車変速機構として、複数組の遊星歯車機構を使用し
て複数の前進段と一つの後進段とを設定することができ
るように構成された機構が広く知られている。この種の
いわゆる有段式の自動変速機では、発進時に必要十分な
駆動トルクを得られること、高速走行時には必要な駆動
力が得られると同時にエンジン回転数を低くできるこ
と、変速ショックが生じないように変速制御を容易にお
こなうことができることなどの要請があり、そのために
歯車変速機構としては、設定することのできる変速段が
ある程度多いこと、最低速側の変速比(最大変速比)と
最高速側の変速比(最小変速比)との比率(変速比幅)
が大きいことなどが必要となる。さらに、車両の自動変
速機に使用される歯車変速機構は、車両における自動変
速機のためのスペースが限られているので、可及的に小
型でかつ軽量であることが望ましい。
【0003】従来、このような要請の下に各種の自動変
速機用歯車変速機構が開発されており、例えば特開平5
−126217号公報に記載された自動変速機は、1組
のシングルピニオン型遊星歯車機構からなる副変速部
と、3組のシングルピニオン型遊星歯車機構からなる主
変速部とを直列に連結して前進5段・後進1段の変速段
を設定することのできる歯車変速機構を備えている。こ
の公報に記載された歯車変速機構では、その主変速部
が、直結段(変速比が“1”)を最高速段として全体で
4段の前進段を設定できるように構成され、また副変速
部が、変速比が“1”より小さい高速段と変速比が
“1”の低速段とに設定できるように構成されている。
したがって歯車変速機構の全体としては、変速比が
“1”より小さい一つのオーバードライブ段と変速比が
“1”以下の4つの前進段との合計5つの前進段を設定
できるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述したように自動変
速機の特性として、高速走行時にある程度の駆動トルク
を確保しつつエンジン回転数を可及的に低下させる変速
段を設定できること要求されるが、駆動トルクは、自動
変速機に入力されるトルクすなわちエンジンの出力トル
クが大きければ、それに応じて大きくすることができ
る。したがって最近のエンジンのように、動弁機構の改
良によってエンジン出力が増大している状況下にあって
は、高速走行時の駆動トルクを充分に確保できるように
なってきている。これに対して上述した従来の自動変速
機用歯車変速機構では、変速比が“1”より小さいオー
バードライブ段が1種類のみであるから、高速走行時の
出力トルクが充分大きくなる反面、エンジン回転数が高
くなってしまって燃費の低減効果が少なく、またエンジ
ン騒音が大きくなる可能性がある。
【0005】最高速段で走行する際のエンジン回転数を
低下させるためには、その最高速段での変速比を更に小
さくすればよいが、上述した従来の歯車変速機構でその
最高速段の変速比を更に小さくするとすれば、全体的に
変速比が小さくなるので、発進の際に使用する最低速段
での変速比が小さくなって駆動トルクが低下し、その結
果、発進加速性に劣る自動変速機となってしまう可能性
がある。そこで、最低速段の変速比をそのままにして少
なくとも最高速段の変速比を小さくすることが考えられ
るが、このようにすると、変速比同士の比率(変速比幅
もしくは変速比のステップ幅)が広くなって変速に伴う
出力トルクの変化量が大きく、その結果、変速ショック
が悪化したり、ドライバビリティが悪化する可能性があ
る。
【0006】この発明は上記の事情に鑑みてなされたも
のであり、発進加速性や動力性能を悪化させずに高速走
行時の燃費を改善することのできる自動変速機用歯車変
速機構を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用】上記の目
的を達成するために、請求項1の発明は、複数の遊星歯
車機構と、それらの遊星歯車機構のいずれかの回転要素
を選択的に固定する係合手段と、それらの遊星歯車機構
のいずれかの回転要素にトルクを入力する係合手段とを
備えた複数の変速段を設定可能な自動変速機用歯車変速
機構において、第1サンギヤと第1リングギヤとに噛合
したピニオンギヤを第1キャリヤによって自転および公
転自在に保持したシングルピニオン型の第1遊星歯車機
構と、前記第1リングギヤに一体回転するように連結さ
れた第2リングギヤに噛合したピニオンギヤと該ピニオ
ンギヤおよび第2サンギヤに噛合した他のピニオンギヤ
とを、前記第1キャリヤに一体回転するように連結され
た第2キャリヤによって自転および公転自在に保持した
ダブルピニオン型の第2遊星歯車機構と、前記第2サン
ギヤに一体回転するように連結された第3サンギヤと第
3リングギヤとに噛合したピニオンギヤを、前記第2リ
ングギヤに一体回転するように連結された第3キャリヤ
によって自転および公転自在に保持したシングルピニオ
ン型の第3遊星歯車機構と、入力部材と前記第2サンギ
ヤもしくは第3サンギヤとをトルク伝達可能に選択的に
連結する第1クラッチ手段と、入力部材と前記第1サン
ギヤとをトルク伝達可能に選択的に連結する第2クラッ
チ手段と、入力部材と前記第1キャリヤもしくは第2キ
ャリヤとをトルク伝達可能に選択的に連結する第3クラ
ッチ手段と、前記第1サンギヤの回転を選択的に止める
第1ブレーキ手段と、前記第1キャリヤもしくは第2キ
ャリヤの回転を選択的に止める第2ブレーキ手段と、前
記第3リングギヤの回転を選択的に止める第3ブレーキ
手段と、前記第3キャリヤに一体回転するように連結さ
れた出力部材とを備えていることを歯車変速機構であ
る。
【0008】したがって請求項1の発明では、第1クラ
ッチ手段を介して第3サンギヤにトルクを入力し、かつ
第3リングギヤを第3ブレーキ手段で固定すれば、第3
キャリヤに連結されている出力部材と入力要素である第
3サンギヤとの回転数の比率すなわち変速比が最も大き
くなる。すなわち最低速段となる。また、第1クラッチ
を介して第2サンギヤにトルクを入力するとともに、第
2ブレーキ手段で第2キャリヤを固定すれば、第2リン
グギヤおよびこれに連結されている出力部材と入力要素
である第2サンギヤとの回転数の比率すなわち変速比
が、最低速段より小さくなる。さらに、第1クラッチ手
段によって第2サンギヤにトルクを入力する一方、第1
ブレーキ手段で第1サンギヤを固定すれば、第1リング
ギヤおよび第2リングギヤに連結された出力部材の回転
数と入力要素である第2サンギヤの回転数との比率すな
わち変速比が、更に小さい値となる。そして、第1クラ
ッチ手段と第3クラッチ手段との両方からトルクを入力
するとともに、各ブレーキ手段を解放状態とすれば、例
えば第2遊星歯車機構におけるサンギヤとキャリヤとが
同速度で回転することによりその第2遊星歯車機構の全
体が一体回転し、それに伴って歯車変速機構の全体が一
体回転して変速比が、上記の各変速比より小さい“1”
となる。さらに、第3クラッチ手段を介して第1キャリ
ヤに入力するとともに、第1ブレーキ手段によって第1
サンギヤを固定すれば、第1リングギヤおよびこれに連
結してある出力部材が、入力要素である第1キャリヤよ
り高速度で回転し、変速比が“1”より小さいオーバー
ドライブ段となる。したがって、オーバードライブ段を
含む複数の前進段を設定することができるので、例えば
高低二段に変速することのできる副変速部と組み合わせ
ることにより、変速比が“1”より小さい2つのオーバ
ードライブ段を設定可能な自動変速機として構成するこ
とができる。
【0009】また、請求項2の発明は、主変速部と副変
速部とが直列に連結された自動変速機用歯車変速機構に
おいて、前記主変速部が、変速比が“1”より小さい一
つの高速段と変速比が“1”以上の複数の低速段とを設
定可能であり、かつ前記副変速部が、変速比が“1”よ
り小さい一つの高速段と変速比が“1”以上の低速段と
を設定可能であり、前記主変速部が高速段でかつ前記副
変速部が低速段に設定された全体としての変速比が
“1”より小さい第1のオーバードライブ段と、前記主
変速部が低速段でかつ前記副変速部が高速段に設定され
た全体としての変速比が“1”より小さい第2のオーバ
ードライブ段とが選択的に設定されるように構成されて
いることを特徴とする歯車変速機構である。
【0010】したがって請求項2の発明では、トルクの
伝達方向で互いに直列に連結された主変速部と副変速部
とが、それぞれ単独で変速比が“1”より小さいオーバ
ードライブ段を設定することができ、歯車変速機構の全
体としては主変速部と副変速部とのいずれか一方のみを
オーバードライブ段として2つのオーバードライブ段を
設定することができる。したがってオーバードライブ段
が設定される高速走行時のエンジン回転数を低下させ
て、燃費や騒音を改善することが可能になる。また、こ
れらのオーバードライブ段同士の間での変速は、主変速
部での変速と副変速部での変速とを同時におこなういわ
ゆる同時変速になるが、変速制御上の理由で同時変速が
困難な場合には、最も変速比の小さいオーバードライブ
段を禁止して同時変速を解消することができる。その場
合、禁止される変速段が、最も変速比の小さい変速段で
あるから、他の変速段を設定する際の変速制御に影響が
なく、変速制御性や変速ショックなどが悪化しない。
【0011】そして、請求項3の発明は、複数の遊星歯
車機構と、それらの遊星歯車機構のいずれかの回転要素
を選択的に固定する係合手段と、それらの遊星歯車機構
のいずれかの回転要素にトルクを入力する係合手段とを
備えた複数の変速段を設定可能な自動変速機用歯車変速
機構において、第1サンギヤと第1リングギヤとに噛合
したピニオンギヤを第1キャリヤによって自転および公
転自在に保持したシングルピニオン型の第1遊星歯車機
構と、前記第1キャリヤに一体回転するように連結され
た第2サンギヤに噛合したピニオンギヤと該ピニオンギ
ヤおよび第2リングギヤに噛合した他のピニオンギヤと
を、前記第1リングギヤに一体回転するように連結され
た第2キャリヤによって自転および公転自在に保持した
ダブルピニオン型の第2遊星歯車機構と、前記第2リン
グギヤに一体回転するように連結された第3リングギヤ
と第3サンギヤとに噛合したピニオンギヤを、前記第2
キャリヤに一体回転するように連結された第3キャリヤ
によって自転および公転自在に保持したシングルピニオ
ン型の第3遊星歯車機構と、入力部材と前記第3サンギ
ヤとをトルク伝達可能に選択的に連結する第1クラッチ
手段と、入力部材と前記第1サンギヤとをトルク伝達可
能に選択的に連結する第2クラッチ手段と、入力部材と
前記第1キャリヤもしくは第2サンギヤとをトルク伝達
可能に選択的に連結する第3クラッチ手段と、前記第1
サンギヤの回転を選択的に止める第1ブレーキ手段と、
前記第1キャリヤもしくは第2サンギヤの回転を選択的
に止める第2ブレーキ手段と、前記第2リングギヤもし
くは第3リングギヤの回転を選択的に止める第3ブレー
キ手段と、前記第3キャリヤに一体回転するように連結
された出力部材とを備えていることを特徴とする歯車変
速機構である。
【0012】したがって請求項3の発明では、第1クラ
ッチ手段を介して第3サンギヤにトルクを入力し、かつ
第3リングギヤを第3ブレーキ手段で固定すれば、第3
キャリヤに連結されている出力部材と入力要素である第
3サンギヤとの回転数の比率すなわち変速比が最も大き
くなる。すなわち最低速段となる。また、第1クラッチ
手段を介して第2サンギヤにトルクを入力するととも
に、第2ブレーキ手段で第2キャリヤを固定すれば、第
2リングギヤおよびこれに連結されている出力部材と入
力要素である第2サンギヤとの回転数の比率すなわち変
速比が、最低速段より小さくなる。さらに、第1クラッ
チ手段によって第2サンギヤにトルクを入力する一方、
第1ブレーキ手段で第1サンギヤを固定すれば、第1リ
ングギヤおよび第2リングギヤに連結された出力部材の
回転数と入力要素である第2サンギヤの回転数との比率
すなわち変速比が、更に小さい値となる。そして、第1
クラッチ手段と第3クラッチ手段との両方からトルクを
入力するとともに、各ブレーキ手段を解放状態とすれ
ば、歯車変速機構の全体が一体回転して変速比が、上記
の各変速比より小さい“1”となる。さらに、第3クラ
ッチ手段を介して第1キャリヤに入力するとともに、第
1ブレーキ手段によって第1サンギヤを固定すれば、第
1リングギヤおよびこれに連結してある出力部材が、入
力要素である第1キャリヤより高速度で回転し、変速比
が“1”より小さいオーバードライブ段となる。したが
って、オーバードライブ段を含む複数の前進段を設定す
ることができるので、例えば高低二段に変速することの
できる副変速部と組み合わせることにより、変速比が
“1”より小さい2つのオーバードライブ段を設定可能
な自動変速機として構成することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】つぎにこの発明を具体例に基づい
て説明する。図1は請求項1の発明の具体例を示すスケ
ルトン図であり、2組のシングルピニオン型遊星歯車機
構と1組のダブルピニオン型遊星歯車機構と、複数の摩
擦係合手段とを主体として構成されている。すなわち第
1の遊星歯車機構1は、アウターギヤであるサンギヤS
1と、このサンギヤS1と同心円上に配置されたインナ
ーギヤであるリングギヤR1と、これらのサンギヤS1
およびリングギヤR1に噛合するピニオンギヤP1を自
転かつ公転自在に保持しているキャリヤC1とを備えた
シングルピニオン型の遊星歯車機構である。また、第2
遊星歯車機構2は、アウターギヤであるサンギヤS2
と、このサンギヤS2と同心円上に配置されたインナー
ギヤであるリングギヤR2と、そのサンギヤS2に噛合
したピニオンギヤP2およびこのピニオンギヤP2とリ
ングギヤR2とに噛合したピニオンギヤP2とを自転か
つ公転自在に保持しているキャリヤC2とを備えたダブ
ルピニオン型の遊星歯車機構である。さらに、第3の遊
星歯車機構3は、アウターギヤであるサンギヤS3と、
このサンギヤS3と同心円上に配置されたインナーギヤ
であるリングギヤR3と、これらのサンギヤS3および
リングギヤR3に噛合するピニオンギヤP3を自転かつ
公転自在に保持しているキャリヤC3とを備えたシング
ルピニオン型の遊星歯車機構である。
【0014】これらの遊星歯車機構1,2,3における
回転要素同士が以下のように連結されている。すなわち
各遊星歯車機構1,2,3は同一軸線上に、ここに挙げ
た順序で配列されており、その第1遊星歯車機構1にお
けるキャリヤC1と第2遊星歯車機構2におけるキャリ
ヤC2とが、互いに一体となって回転するように連結さ
れている。また、第1遊星歯車機構1のリングギヤR1
と第2遊星歯車機構2のリングギヤR2と第3遊星歯車
機構3のキャリヤC3との三者が、互いに一体となって
回転するように連結されている。さらに、第2遊星歯車
機構2のサンギヤS2と第3遊星歯車機構3のサンギヤ
S3とが、互いに一体となって回転するように連結され
ている。
【0015】つぎに係合手段について説明する。上記の
第1遊星歯車機構1側には、第1遊星歯車機構1と同一
軸線上に中空軸もしくは中実軸などの入力部材4が配置
されており、この入力部材4と、互いに一体的に連結さ
れた前記第2遊星歯車機構2のサンギヤS2および第3
遊星歯車機構3のサンギヤS3とを選択的に連結する第
1クラッチ手段5が設けられている。また、入力部材4
と第1遊星歯車機構1のサンギヤS1とを選択的に連結
する第2クラッチ手段6が設けられている。さらに、入
力部材4と、互いに連結されている第1遊星歯車機構1
のキャリヤC1および第2遊星歯車機構2のキャリヤC
2とを選択的に連結する第3クラッチ手段7が設けられ
ている。これらのクラッチ手段5,6,7は、要は、選
択的にトルクを伝達することのできるものであればよ
く、油圧によって係合・解放させられる多板クラッチや
乾式の単板クラッチ、もしくはこれらと一方向クラッチ
を組み合わせた構成のものなどを適宜に使用することが
できる。
【0016】また、第1遊星歯車機構1のサンギヤS1
の回転を選択的に止める第1ブレーキ手段8と、互いに
連結された第1遊星歯車機構1のキャリヤC1および第
2遊星歯車機構2のキャリヤC2の回転を選択的に止め
る第2ブレーキ手段9と、第3遊星歯車機構3のリング
ギヤR3の回転を選択的に止める第3ブレーキ手段10
とが設けられている。これらのブレーキ手段8,9,1
0は、図1にはいわゆる多板式ブレーキのシンボルで示
してあるが、これ以外にバンド式のブレーキや多板もし
くは単板式のものと一方向クラッチとを組み合わせたも
のなどを適宜に使用することができる。
【0017】上記の第3遊星歯車機構3におけるキャリ
ヤC3が出力要素になっていて、このキャリヤC3に中
空軸もしくは中実軸などからなる出力部材11が一体回
転するように連結されている。なお、この出力部材11
は上記の各遊星歯車機構1,2,3と同一軸線上でかつ
第3遊星歯車機構3側に配置されている。
【0018】上記のように構成された歯車変速機構で
は、クラッチ手段およびブレーキ手段を適宜に係合・解
放させることにより、前進5段・後進1段の変速段を設
定することができる。以下、各変速段について説明す
る。なお、上記の歯車変速機構についての共線図を図2
に示してある。
【0019】先ず、前進第1速は、第1クラッチ手段5
を係合させて入力部材4と第3遊星歯車機構3のサンギ
ヤS3とを連結し、かつその第3遊星歯車機構3のリン
グギヤR3を第3ブレーキ手段10によって固定するこ
とにより設定される。すなわち第3遊星歯車機構3で
は、リングギヤR3を固定した状態でサンギヤS3にト
ルクを入力することになるので、キャリヤC3およびこ
れと一体の出力部材11が、サンギヤS3よりも低速度
でサンギヤS3と同方向に回転する。したがってこの前
進段1速は実質上、第3遊星歯車機構3のみが変速作用
をおこなって設定され、その変速比すなわち入力部材4
の回転数と出力部材11の回転数の比率は、第3遊星歯
車機構3のギヤ比(サンギヤS3の歯数とリングギヤR
3の歯数との比)をρ3 とすると、((1+ρ3 )/ρ
3 )で表される。
【0020】つぎに前進第2速は、第1クラッチ手段5
を係合させて入力部材4と第2遊星歯車機構2のサンギ
ヤS2とを連結するとともに、第2ブレーキ手段9によ
って第2遊星歯車機構2のキャリヤC2を固定すること
により設定される。すなわち第2遊星歯車機構2では、
キャリヤC2が固定された状態でサンギヤS2にトルク
を入力することになるので、リングギヤR2およびこれ
と一体の出力部材11が、サンギヤS2よりも低速度で
サンギヤS3と同方向に回転する。したがってこの前進
第2速は実質上、第2遊星歯車機構2のみが変速作用を
おこなって設定され、その変速比すなわち入力部材4の
回転数と出力部材11の回転数の比率は、第2遊星歯車
機構2のギヤ比(サンギヤS2の歯数とリングギヤR2
の歯数との比)をρ2 とすると、(1/ρ2 )で表され
る。この値は、前進第1速での変速比((1+ρ3 )/
ρ3 )より小さい値となる。
【0021】前進第3速は、第1クラッチ手段5を係合
させて入力部材4と第2遊星歯車機構2のサンギヤS2
とを連結するとともに、第1ブレーキ手段8によって第
1遊星歯車機構1のサンギヤS1を固定することにより
設定される。すなわち第2遊星歯車機構2では、リング
ギヤR2に出力部材4の負荷が掛かっているので、サン
ギヤS2にトルクが入力されることによりキャリヤC2
が逆回転(入力トルクの作用方向とは反対方向の回転)
しようとする。このキャリヤC2には第1遊星歯車機構
1のキャリヤC1が一体化されているので、第1遊星歯
車機構1では、出力部材4からの負荷がリングギヤR1
に掛かっている状態でキャリヤC1が逆回転しようと
し、それに伴ってサンギヤS1にはこれを逆回転させる
ようにトルクが作用する。しかしながら、サンギヤS1
が第1ブレーキ手段8によって固定されているので、そ
の反力トルクがキャリヤC1に作用し、その結果、キャ
リヤC1が正回転するとともに、リングギヤR1および
これと一体との出力部材11がキャリヤC1よりも速く
正回転する。したがってこの前進第3速は実質上、第1
遊星歯車機構1および第2遊星歯車機構2が変速作用を
おこなって設定され、その変速比すなわち入力部材4の
回転数と出力部材11の回転数の比率は、第1遊星歯車
機構1のギヤ比(サンギヤS1の歯数とリングギヤR1
の歯数との比)をρ1 とすると、((ρ1 +ρ2 )/
〔ρ2 (1+ρ1 )〕)で表される。この値は、前進第
2速での変速比(1/ρ2 )より小さい値となる。
【0022】前進第4速は、第1クラッチ手段5と第3
クラッチ手段7とを係合させることにより、第2遊星歯
車機構2のサンギヤS2および第3遊星歯車機構3のサ
ンギヤS3ならびに第1遊星歯車機構1のキャリヤC1
および第2遊星歯車機構2のキャリヤC2にトルクを入
力して設定する。したがって第2遊星歯車機構2では、
サンギヤS2とキャリヤC2とが入力部材4と同速度で
回転するので、実質上、その全体が一体化されたのと同
様の状態となる。そのため、第2遊星歯車機構2の各回
転要素に連結されている他の遊星歯車機構1,3におけ
る回転要素、すなわち第1遊星歯車機構1のキャリヤC
1およびリングギヤR1、ならびに第3遊星歯車機構3
のサンギヤS3およびキャリヤC3のいずれもが、入力
部材4と同一速度で回転し、歯車機構の全体が一体回転
する。したがって入力部材4と出力部材11との回転数
が同一になるから、変速比は“1”となる。すなわちい
わゆる直結段となる。
【0023】そして、前進第5速は、第3クラッチ手段
7を係合させて入力部材4と第1遊星歯車機構1のキャ
リヤC1とを連結するとともに、第1ブレーキ手段8に
よって第1遊星歯車機構1のサンギヤS1を固定するこ
とにより設定される。すなわち第1遊星歯車機構1で
は、サンギヤS1を固定した状態でキャリヤC1にトル
クを入力することになるので、リングギヤR1およびこ
れと一体の出力部材11が、キャリヤC1に対して増速
されてキャリヤC1と同方向に回転する。したがってこ
の前進第5速は実質上、第1遊星歯車機構1のみが変速
作用をおこなって設定され、その変速比すなわち入力部
材4の回転数と出力部材11の回転数の比率は、(1/
(1+ρ1 ))で表される。この値は、“1”より小さ
い値となり、したがっこの前進第5速はいわゆるオーバ
ードライブ段となる。
【0024】一方、後進段は、第2クラッチ手段6を係
合させて入力部材4と第1遊星歯車機構1のサンギヤS
1とを連結するとともに、第3ブレーキ手段10によっ
て第3遊星歯車機構3のリンクギヤR3を固定すること
により設定される。すなわち第1遊星歯車機構1では、
リングギヤR1に出力部材11からの負荷が掛かった状
態でサンギヤS1に入力部材4からトルクが入力される
ので、キャリヤC1が第2遊星歯車機構2のキャリヤC
2と共にサンギヤS1より低速で正回転しようとする。
また、第2遊星歯車機構2ではリングギヤR2に出力部
材11からの負荷が掛かった状態でキャリヤC2がゆっ
くり正回転しようとするので、サンギヤS2が第3遊星
歯車機構3のサンギヤS3と共にキャリヤC2より更に
低速で正回転もしくは逆回転しようとする。それに伴っ
て第3遊星歯車機構3では、キャリヤC3に出力部材1
1からの負荷が掛かった状態でサンギヤS3が低速で正
回転もしくは逆回転しようとするので、リングギヤR3
にはこれを低速で正回転させるようにトルクが作用する
が、このリングギヤR3が第3ブレーキ手段10によっ
て固定されているので、結局、キャリヤC3およびこれ
と一体の出力部材11には、逆回転方向のトルクが作用
し、後進段となる。したがってこの後進段では、各遊星
歯車機構1,2,3が変速作用をおこない、その変速比
すなわち入力部材4の回転数と出力部材11の回転数の
比率は、(−〔ρ1 ・ρ2 +ρ2 −ρ1 ・ρ3 (1−ρ
2 )/〔ρ1 ・ρ3 (1−ρ2 )〕〕)で表される。
【0025】上述した歯車変速機構は、単独で自動変速
機に組み込まれて前進5段・後進1段の変速段を設定す
る自動変速機として構成することもでき、あるいは上記
の図1に示す歯車変速機構を主変速部とし、これに副変
速部をトルクの伝達方向で直列に連結して自動変速機に
組み込まれ、全体として前進6段・後進1段を設定可能
な自動変速機として構成することもできる。副変速部と
組み合わせて使用する例を図3に示してある。
【0026】図3において、先ず、主変速部20につい
て説明すると、ここに示す主変速部20を構成している
歯車変速機構は、図1に示す構成のうちブレーキ手段を
更に具体化したものである。すなわち第1遊星歯車機構
1におけるサンギヤS1の回転を選択的に止める第1ブ
レーキ手段8が、バンドブレーキB1と、そのサンギヤ
S1とハウジングなどの固定部21との間に直列に配列
された一方向クラッチF1および多板ブレーキB2とに
よって構成されている。なお、この一方向クラッチF1
は、サンギヤS1を連結してあるインナーレースもしく
はアウターレースの一方が、他方に対して逆回転しよう
とする際に係合するように構成されている。
【0027】また、第2ブレーキ手段9が単一の多板ブ
レーキB3によって構成されている。さらに、第3ブレ
ーキ手段10が、第3遊星歯車機構3のリングギヤR3
とハウジングなどの固定部21との間に、互いに並列の
関係に配置された多板ブレーキB4と一方向クラッチF
2とによって構成されている。
【0028】一方、副変速部22は、1組のシングルピ
ニオン型遊星歯車機構23を主体にして、高低2段の変
速状態に設定できるように構成されている。すなわちキ
ャリヤC0が入力要素になっていてこのキャリヤC0に
入力軸24が連結されている。またキャリヤC0とキャ
リヤC0によって保持しているピニオンギヤP0が噛合
するアウターギヤであるサンギヤS0との間には、多板
クラッチK0と一方向クラッチF0とが、互いに並列の
関係となるように配置されている。なお、この一方向ク
ラッチF0は、サンギヤS0がキャリヤC0に対して正
回転方向に相対的に回転しようとする際に係合するよう
構成されている。さらに、サンギヤS0を選択的に固定
するための多板ブレーキB0が、サンギヤS0とハウジ
ングなどの固定部21との間に設けられている。そし
て、リングギヤR0が、主変速部20を構成している歯
車変速機構における入力部材4に連結されている。した
がってこの入力部材4は副変速部22と主変速部20と
の間の中間軸となっている。
【0029】さらに、副変速部22の入力側にロックア
ップクラッチ付きのトルクコンバータ25が設けられて
いる。このトルクコンバータ25は、従来知られている
構成のものであって、フロントカバー26とポンプイン
ペラ27のシェルとによって密閉容器が形成され、その
内部にオイル(ATフルード)が封入されている。ま
た、その容器の内部でポンプインペラ27に対向する位
置にタービンランナ28が配置され、そのタービンラン
ナ28が前記入力軸24に一体的に連結されている。さ
らに、これらポンプインペラ27とタービンランナ28
との間でその回転中心側の部分には、一方向クラッチ2
9で保持したステータ30が配置されている。そして、
ロックアップクラッチ31は、入力側の部材と出力側の
部材とを直接連結するためのものであって、フロントカ
バー26の内面に対向しかつ接触・離隔自在に配置され
ており、さらにタービンランナ28もしくはこれが取り
付けられた部材に一体回転するように連結されている。
【0030】なお、自動変速機の入力回転数としてター
ビン回転数を検出するための回転数センサ32と、出力
回転数を検出するための回転数センサ33とが設けられ
ている。
【0031】上記の図3に示す歯車変速機構を備えた自
動変速機は、従来の自動変速機と同様に、シフトレバー
(図示せず)によって走行ポジションおよび非走行ポジ
ションを選択するように構成される。そして、その選択
されたポジションに応じて、また走行状態に応じて上記
の係合手段が係合・解放制御されて各変速段が設定され
るようになっている。図4は、そのポジション毎および
変速段毎の係合手段の係合・解放状態を示す図表であ
る。この図表に従って各ポジションおよび変速段につい
ての係合手段の動作状態を説明する。
【0032】パーキング(P)ポジションは、車両を停
止させておく非走行ポジションであり、このポジション
が選択されている場合には、副変速部22におけるクラ
ッチK0のみが係合させられる。したがって副変速部2
2を構成している遊星歯車機構23は、キャリヤC0と
サンギヤS0とが一体的に連結されることにより、その
全体が一体化されるので、入力トルクがそのまま主変速
部20における入力部材4に伝達される。
【0033】後進走行するためのリバース(R)ポジシ
ョンが選択されている場合には、副変速部22における
ブレーキB0が係合させられ、また主変速部20では、
第2クラッチ手段6に相当する多板クラッチK2と第3
ブレーキ手段10を構成している多板ブレーキB4とが
係合させられる。すなわち副変速部22では、その遊星
歯車機構23のサンギヤS0が固定された状態でキャリ
ヤC0にトルクが入力されるので、出力要素であるリン
グギヤR0がキャリヤC0に対して増速されて回転す
る。すなわち、副変速部22は高速段となり、その副変
速部22のみでの変速比は“1”より小さくなる。な
お、主変速部20で後進状態が設定されるのは、前述し
たとおりである。また、このようにして副変速部22を
いわゆるオーバードライブ状態として後進段を設定する
のは、主変速部20を後進状態とした場合の主変速部2
0のみでの変速比が大きすぎるからである。
【0034】つぎにニュートラル(N)ポジションにつ
いて説明すると、Nポジションは出力部材11にトルク
を生じさせない非走行ポジションであり、前述したPポ
ジションと同様に、副変速部22におけるクラッチC0
のみが係合させられる。すなわち主変速部20における
入力部材4にまで入力トルクがそのまま伝達されるが、
主変速部20のいずれのクラッチも解放しているの出力
部材11にトルクが伝達されない。
【0035】前進第1速を設定する場合、副変速部22
におけるクラッチC0が係合させられ、副変速部22
は、その遊星歯車機構23の全体が一体回転することに
より直結状態となる。すなわち低速段である。なおその
場合、キャリヤC0とサンギヤS0との相対回転がない
ので、一方向クラッチF0が係合状態となる。これに対
して主変速部20では、第1クラッチ手段5に相当する
多板クラッチK1が係合させられて第3遊星歯車機構3
におけるサンギヤS3にトルクが伝達される。また、そ
れに伴って第3ブレーキ手段10を構成している一方向
クラッチF2が係合し、リングギヤR3の正回転方向の
回転が阻止される。なお、コースト状態では一方向クラ
ッチF2が解放してしまうので、エンジンブレーキを効
かせる場合には、第3ブレーキ手段10を構成している
多板ブレーキB4が係合させられる。
【0036】前進第2速を設定する場合、副変速部22
ではキャリヤC0にトルクを入力することに伴って一方
向クラッチF0が係合し、その遊星歯車機構23の全体
が一体回転する。すなわち低速段状態となる。これに対
して、主変速部20では、第1クラッチK1と第2ブレ
ーキ手段9を構成している多板ブレーキB3とが係合さ
せられる。すなわち、第2遊星歯車機構2のサンギヤS
2にトルクを入力するとともに、そのキャリヤC2を固
定する。その結果、この前進第2速は、副変速部22を
直結段状態とし、かつ主変速部20を第2速状態とする
ことにより設定される。なおこの場合、コースト状態で
は副変速部22における一方向クラッチF0が解放して
しまうので、エンジンブレーキを効かせるためには副変
速部22における多板クラッチC0を係合させる。
【0037】前進第3速を設定する場合は、副変速部2
2における多板クラッチC0を係合させ、それに伴って
一方向クラッチF0を係合させる。すなわち副変速部2
2を直結状態とする。これに対して、主変速部20で
は、第1クラッチK1と、第1ブレーキ手段8を構成し
ている、互いに直列の関係にある多板ブレーキB2と一
方向クラッチF1とを係合させる。すなわち主変速部2
0では、第2遊星歯車機構2のサンギヤS2にトルクを
入力するとともに、第1遊星歯車機構1のサンギヤS1
を固定する。したがって主変速部20を構成している歯
車変速機構は、前述したように、第3速状態となる。そ
の結果、この前進第3速は、副変速部22を直結段状態
とし、かつ主変速部20を第3速状態とすることにより
設定される。なおこの場合、コースト状態では主変速部
20における一方向クラッチF1が解放してしまうの
で、エンジンブレーキを効かせるためにはこの一方向ク
ラッチF1と並列関係に配置されているバンドブレーキ
B1を係合させる。
【0038】前進第4速は、変速比が“1”の直結段で
あって、副変速部22と主変速部20とが共に直結状態
とされる。すなわち副変速部22では多板クラッチC0
が係合させられることに伴って一方向クラッチF0が係
合させられてその遊星歯車機構23の全体が一体回転す
る状態となる。すなわち低速段である。これに対して主
変速部20では、第1クラッチK1と第3クラッチ手段
7に相当する多板クラッチK3とが係合させられる。そ
の結果、主変速部20では前述したように、第2遊星歯
車機構2のサンギヤS2およびキャリヤC2と第3遊星
歯車機構3のサンギヤS3とに同時にトルクが入力され
るので、その歯車変速機構の全体が一体回転する直結状
態となる。したがってこの前進第4速は一方向クラッチ
を使用することなく設定されるので、エンジンブレーキ
を効かせることができる。
【0039】前進第5速は、第1のオーバードライブ段
であって変速比が“1”より小さい値となる変速段であ
る。具体的には、副変速部22における多板ブレーキB
0が係合させられて、後進段の場合と同様に、副変速部
22が高速段となる。これに対して主変速部20では、
第1クラッチK1と第3クラッチK3とが係合させられ
る。すなわち主変速部20は直結状態とされる。したが
ってこの前進第5速の変速比は、副変速部22を構成し
ている遊星歯車機構23におけるギヤ比ρ0 となる。
【0040】そして前進第6速は、第2のオーバードラ
イブ段であって変速比が“1”より小さい値となる変速
段である。具体的には、副変速部22における多板クラ
ッチC0が係合させられるとともにそれに伴って一方向
クラッチF0が係合し、その結果、副変速部22は、そ
の遊星歯車機構23の全体が一体となって回転する直結
段(低速段)となる。これに対して主変速部20では、
第3クラッチK3と第1ブレーキ手段8を構成している
バンドブレーキB1とが係合させられる。したがって主
変速部20では、第1遊星歯車機構1のキャリヤC1を
固定した状態でそのサンギヤS1にトルクが入力される
ので、そのリングギヤR1およびこれと一体の出力部材
11が、サンギヤS1よりも高速で回転し、高速段とな
る。すなわち前進第6速は、副変速部22を直結段と
し、かつ主変速部20をオーバードライブ段として設定
される。したがってその変速比は、第1遊星歯車機構1
のギヤ比ρ1 で決まる(1/(1+ρ1 ))となる。
【0041】したがって図1に示すこの発明に係る歯車
変速機構は、変速比が“1”より小さいオーバードライ
ブ段を設定することができるので、この歯車変速機構と
1組の遊星歯車機構からなる副変速部とを直列に連結し
て図3に示すように自動変速機を構成すれば、変速比が
“1”より小さい2つのオーバードライブ段を含む複数
の前進段を設定することができる。したがって、高速走
行時には、変速比が最も小さい前進第6速を設定するこ
とによりエンジン回転数を低下させ、燃費や静粛性を向
上させることができる。
【0042】また、図3に示すように、オーバードライ
ブ段を設定することのできる副変速部と直列に連結して
前進6段・後進1段の変速段を設定できるように構成し
た場合には、第1のオーバードライブ段である第5速と
第2のオーバードライブ段である第6速との間の変速
が、副変速部22での変速と主変速部20での変速とを
同時に実行しかつそれぞれの変速の方向が反対であるい
わゆる同時変速となる。一般に、この種の同時変速で
は、それぞれの変速のタイミングのズレが原因でショッ
クや減速感あるいは変速遅れなどが生じ易く、変速制御
が困難である。そのため、エンジン油温や自動変速機の
油温が低いときなど、自動変速機の変速制御を適正に実
行できない状況が生じている場合、ショックなどの異常
を防止するために同時変速を禁止することになる。その
禁止制御を実行する場合、上述したこの発明に係る図3
に示す歯車変速機構では、第6速を禁止すればよい。そ
の結果、同時変速を避けるための禁止制御を実行して
も、最高速段を設定することができないだけであって、
他の変速段の設定や変速制御に変更を来すことがない。
そのため、上記の図3に示す歯車変速機構によれば、同
時変速の禁止制御を含む変速制御の全体が容易なものと
なる。
【0043】また、その場合、設定可能な変速段の増大
は、変速比の小さい第2のオーバードライブ段を高速段
側に追加することにより達成されるので、前進段の変速
比の全体としての幅、すなわち最低速段と最高速段との
変速比の比率が大きくなり、いわゆるワイドギヤ比化を
図ることができる。その結果、変速ショックや変速制御
性を悪化させることなく、変速段の多段化を図ることが
できる。そして、最高速段の変速比を小さくして燃費を
向上させることができることに伴い、その燃費の向上分
を最終減速機(デファレンシャル)のローギヤ化に向け
ることにより、車両としての動力性能を向上させること
ができる。
【0044】なお、図3に示す例では、副変速部を1組
のシングルピニオン型遊星歯車機構を主体として構成し
たが、副変速部は要は、オーバードライブ段を高速段と
した少なくとも高低2段の変速段を設定することのでき
る構成であればよく、したがって1組のダブルピニオン
型遊星歯車機構を主体にして構成するなど、他の構成の
副変速部を使用してもよい。また、図3に示す例では、
各係合手段を多板式のものあるいはバンド式のものなら
びにこれらと一方向クラッチとを組み合わせた構成のも
のとしたが、この発明における係合手段は、要は、回転
する部材同士もしくは回転する部材と固定部とを選択的
に連結することのできるものであればよい。
【0045】つぎにこの発明の他の例を説明する。図5
に示す例は、図1に示す構成における第2遊星歯車機構
2の回転要素の他の回転要素に対する連結関係を変更し
たものである。すなわち第2遊星歯車機構2のサンギヤ
S2が、第3遊星歯車機構3のサンギヤS3に替えて、
第1遊星歯車機構1のキャリヤC1に連結されている。
したがってこの第2遊星歯車機構2のサンギヤS2は、
第1遊星歯車機構1のキャリヤC1と共に第3クラッチ
手段7によって入力部材4に選択的に連結され、また第
2ブレーキ手段8によって選択的に固定されるようにな
っている。
【0046】また、第2遊星歯車機構2のキャリヤC2
が、第1遊星歯車機構1のキャリヤC1に替えて、第1
遊星歯車機構1のリングギヤR1に連結され、さらに第
3遊星歯車機構3のキャリヤC3に連結されている。そ
して、第2遊星歯車機構2のリンクギヤR2が、第1遊
星歯車機構1のリングギヤR1および第3遊星歯車機構
3のキャリヤC3に替えて、第3遊星歯車機構3のリン
グギヤR3に連結されている。したがってこの第2遊星
歯車機構2のリングギヤR2が第3遊星歯車機構3のリ
ングギヤR3と共に第3ブレーキ手段10によって選択
的に固定されるようになっている。他の構成は、図1に
示す構成と同様であるから、図5に図1と同様の符号を
付してその説明を省略する。
【0047】図5に示す歯車変速機構によっても1つの
オーバードライブ段を含む前進5段と1つの後進段とを
設定することができる。これらの各変速段について、図
6に示す共線図を参照しつつ簡単に説明する。前進第1
速は、第1クラッチ手段5を係合させて第3遊星歯車機
構3のサンギヤS3にトルクを入力するとともに、第3
ブレーキ手段10を係合させて第3遊星歯車機構3のリ
ングギヤR3を固定して設定する。これは、図1に示す
歯車変速機構と同様であり、したがってその変速比は、
((1+ρ3 )/ρ3 )で表される。
【0048】つぎに前進第2速は、第1クラッチ手段5
を係合させて入力部材4と第3遊星歯車機構3のサンギ
ヤS3とを連結するとともに、第2ブレーキ手段9によ
って第2遊星歯車機構2のサンギヤS2を固定すること
により設定される。この場合、第1遊星歯車機構1のサ
ンギヤS1がいずれの部材にも連結されていないので、
第1遊星歯車機構1は変速に関与しない。したがってこ
の前進第2速の変速比は、(1+ρ2 /ρ3 )で表され
る。
【0049】前進第3速は、第1クラッチ手段5を係合
させて入力部材4と第3遊星歯車機構3のサンギヤS3
とを連結するとともに、第1ブレーキ手段8によって第
1遊星歯車機構1のサンギヤS1を固定することにより
設定される。この場合、各遊星歯車機構1,2,3がト
ルクの伝達すなわち変速に関与する。そしてその変速比
は、((ρ1 ・ρ3 +ρ1 ・ρ2 +ρ3 )/〔ρ3 (1
+ρ1 )〕)で表される。
【0050】前進第4速は、第1クラッチ手段5と第3
クラッチ手段7とを係合させることにより、第3遊星歯
車機構3のサンギヤS3ならびに第1遊星歯車機構1の
キャリヤC1および第2遊星歯車機構2のサンギヤS2
にトルクを入力して設定される。したがって歯車変速機
構の全体が一体となって回転し、変速比は“1”とな
る。すなわちいわゆる直結段となる。
【0051】そして、前進第5速は、第3クラッチ手段
7を係合させて入力部材4と第1遊星歯車機構1のキャ
リヤC1とを連結するとともに、第1ブレーキ手段8に
よって第1遊星歯車機構1のサンギヤS1を固定するこ
とにより設定される。これは、図1に示す歯車変速機構
における第5速と同じであり、その変速比は、(1/
(1+ρ1 ))で表される。この値は、“1”より小さ
い値となり、したがっこの前進第5速はいわゆるオーバ
ードライブ段となる。
【0052】一方、後進段は、第2クラッチ手段6を係
合させて入力部材4と第1遊星歯車機構1のサンギヤS
1とを連結するとともに、第3ブレーキ手段10によっ
て第2遊星歯車機構2のリンクギヤR2を固定すること
により設定される。したがってその変速比は、(−(1
+ρ1 −ρ1 ・ρ2 )/(ρ1 ・ρ2 ))で表される。
【0053】この図5に示す歯車変速機構であっても、
上述した図1に示す歯車変速機構と同様に、オーバード
ライブ段を設定することのできる副変速部と直列に連結
して、2つのオーバードライブ段を含む複数の前進段を
設定できる自動変速機として構成することが可能であ
り、そのように構成することにより、高速走行時のエン
ジン回転数を低下させて燃費や静粛性を向上させること
ができる。また、その場合、設定可能な変速段の増大
は、変速比の小さい第2のオーバードライブ段を高速段
側に追加することにより達成されるので、前進段の変速
比の全体としての幅、すなわち最低速段と最高速段との
変速比の比率が大きくなり、いわゆるワイドギヤ比化を
図ることができる。その結果、変速ショックや変速制御
性を悪化させることなく、変速段の多段化を図ることが
できる。そして、最高速段の変速比を小さくして燃費を
向上させることができることに伴い、その燃費の向上分
を最終減速機(デファレンシャル)のローギヤ化に向け
ることにより、車両としての動力性能を向上させること
ができる。
【0054】なお、図5に示す歯車変速機構において
も、係合手段は、要は、回転する部材同士もしくは回転
する部材と固定部とを選択的に連結することのできるも
のであればよい。また、各遊星歯車機構の配列順序は、
上記の各具体例で示したものに限定されないのであっ
て、必要に応じて適宜に変更して配列してよい。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、オーバードライブ段を含む複数の前進段を設定
することができるので、例えば高低二段に変速すること
のできる副変速部と組み合わせることにより、変速比が
“1”より小さい2つのオーバードライブ段を設定可能
な自動変速機として構成することができ、その結果、高
速走行時のエンジン回転数を低下させて燃費および静粛
性を向上させることができ、また、最低速段の変速比と
最高速段の変速比との比率すなわち変速比幅を大きくす
ることかできるので、動力性能や変速ショックあるいは
変速制御性の悪化を防止することができる。
【0056】また、請求項2の発明によれば、トルクの
伝達方向で互いに直列に連結された主変速部と副変速部
とが、それぞれ単独で変速比が“1”より小さいオーバ
ードライブ段を設定することができ、歯車変速機構の全
体としては主変速部と副変速部とのいずれか一方のみを
オーバードライブ段として2つのオーバードライブ段を
設定することができる。したがってオーバードライブ段
が設定される高速走行時のエンジン回転数を低下させ
て、燃費や騒音を改善することが可能になるうえに、こ
れらのオーバードライブ段同士の間での変速が、主変速
部での変速と副変速部での変速とを同時におこなういわ
ゆる同時変速になるものの、変速制御上の理由で同時変
速が困難な場合には、最も変速比の小さいオーバードラ
イブ段を禁止してして同時変速を解消することができ
る。その場合、禁止される変速段が、最も変速比の小さ
い変速段であるから、他の変速段を設定する際の変速制
御に影響がなく、変速制御性や変速ショックなどが良好
になる。
【0057】さらに請求項3の発明によれば、オーバー
ドライブ段を含む複数の前進段を設定することができる
ので、例えば高低二段に変速することのできる副変速部
と組み合わせることにより、変速比が“1”より小さい
2つのオーバードライブ段を設定可能な自動変速機とし
て構成することができ、その結果、高速走行時のエンジ
ン回転数を低下させて燃費および静粛性を向上させるこ
とができ、また、最低速段の変速比と最高速段の変速比
との比率すなわち変速比幅を大きくすることかできるの
で、動力性能や変速ショックあるいは変速制御性の悪化
を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一例を模式的に示すスケルトン図
である。
【図2】 図1に示す歯車変速機構についての共線図で
ある。
【図3】 図1に示す歯車変速機構に副変速部を連結し
て自動変速機として構成した例のスケルトン図である。
【図4】 その自動変速機で各変速段を設定するための
係合手段の係合作動表を示す図表である。
【図5】 この発明の他の例を模式的に示すスケルトン
図である。
【図6】 図5に示す歯車変速機構についての共線図で
ある。
【符号の説明】
1,2,3…遊星歯車機構、 S1,S2,S3…サン
ギヤ、 C1,C2,C3…キャリヤ、 R1,R2,
R3…リングギヤ、 4…入力部材、 5,6,7…ク
ラッチ手段、 8,9,10…ブレーキ手段、 11…
出力部材、 20…主変速部、 22…副変速部、 K
0,K1,K2,K3…クラッチ、 B0,B1,B
2,B3,B4…ブレーキ、 F0,F1,F2…一方
向クラッチ。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の遊星歯車機構と、それらの遊星歯
    車機構のいずれかの回転要素を選択的に固定する係合手
    段と、それらの遊星歯車機構のいずれかの回転要素にト
    ルクを入力する係合手段とを備えた複数の変速段を設定
    可能な自動変速機用歯車変速機構において、 第1サンギヤと第1リングギヤとに噛合したピニオンギ
    ヤを第1キャリヤによって自転および公転自在に保持し
    たシングルピニオン型の第1遊星歯車機構と、 前記第1リングギヤに一体回転するように連結された第
    2リングギヤに噛合したピニオンギヤと該ピニオンギヤ
    および第2サンギヤに噛合した他のピニオンギヤとを、
    前記第1キャリヤに一体回転するように連結された第2
    キャリヤによって自転および公転自在に保持したダブル
    ピニオン型の第2遊星歯車機構と、 前記第2サンギヤに一体回転するように連結された第3
    サンギヤと第3リングギヤとに噛合したピニオンギヤ
    を、前記第2リングギヤに一体回転するように連結され
    た第3キャリヤによって自転および公転自在に保持した
    シングルピニオン型の第3遊星歯車機構と、 入力部材と前記第2サンギヤもしくは第3サンギヤとを
    トルク伝達可能に選択的に連結する第1クラッチ手段
    と、 入力部材と前記第1サンギヤとをトルク伝達可能に選択
    的に連結する第2クラッチ手段と、 入力部材と前記第1キャリヤもしくは第2キャリヤとを
    トルク伝達可能に選択的に連結する第3クラッチ手段
    と、 前記第1サンギヤの回転を選択的に止める第1ブレーキ
    手段と、 前記第1キャリヤもしくは第2キャリヤの回転を選択的
    に止める第2ブレーキ手段と、 前記第3リングギヤの回転を選択的に止める第3ブレー
    キ手段と、 前記第3キャリヤに一体回転するように連結された出力
    部材とを備えていることを自動変速機用歯車変速機構。
  2. 【請求項2】 主変速部と副変速部とが直列に連結され
    た自動変速機用歯車変速機構において、 前記主変速部が、変速比が“1”より小さい一つの高速
    段と変速比が“1”以上の複数の低速段とを設定可能で
    あり、かつ前記副変速部が、変速比が“1”より小さい
    一つの高速段と変速比が“1”以上の低速段とを設定可
    能であり、 前記主変速部が高速段でかつ前記副変速部が低速段に設
    定された全体としての変速比が“1”より小さい第1の
    オーバードライブ段と、前記主変速部が低速段でかつ前
    記副変速部が高速段に設定された全体としての変速比が
    “1”より小さい第2のオーバードライブ段とが選択的
    に設定されるように構成されていることを特徴とする自
    動変速機用歯車変速機構。
  3. 【請求項3】 複数の遊星歯車機構と、それらの遊星歯
    車機構のいずれかの回転要素を選択的に固定する係合手
    段と、それらの遊星歯車機構のいずれかの回転要素にト
    ルクを入力する係合手段とを備えた複数の変速段を設定
    可能な自動変速機用歯車変速機構において、 第1サンギヤと第1リングギヤとに噛合したピニオンギ
    ヤを第1キャリヤによって自転および公転自在に保持し
    たシングルピニオン型の第1遊星歯車機構と、 前記第1キャリヤに一体回転するように連結された第2
    サンギヤに噛合したピニオンギヤと該ピニオンギヤおよ
    び第2リングギヤに噛合した他のピニオンギヤとを、前
    記第1リングギヤに一体回転するように連結された第2
    キャリヤによって自転および公転自在に保持したダブル
    ピニオン型の第2遊星歯車機構と、 前記第2リングギヤに一体回転するように連結された第
    3リングギヤと第3サンギヤとに噛合したピニオンギヤ
    を、前記第2キャリヤに一体回転するように連結された
    第3キャリヤによって自転および公転自在に保持したシ
    ングルピニオン型の第3遊星歯車機構と、 入力部材と前記第3サンギヤとをトルク伝達可能に選択
    的に連結する第1クラッチ手段と、 入力部材と前記第1サンギヤとをトルク伝達可能に選択
    的に連結する第2クラッチ手段と、 入力部材と前記第1キャリヤもしくは第2サンギヤとを
    トルク伝達可能に選択的に連結する第3クラッチ手段
    と、 前記第1サンギヤの回転を選択的に止める第1ブレーキ
    手段と、 前記第1キャリヤもしくは第2サンギヤの回転を選択的
    に止める第2ブレーキ手段と、 前記第2リングギヤもしくは第3リングギヤの回転を選
    択的に止める第3ブレーキ手段と、 前記第3キャリヤに一体回転するように連結された出力
    部材とを備えていることを特徴とする自動変速機用歯車
    変速機構。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100348893C (zh) * 2004-02-26 2007-11-14 现代自动车株式会社 车辆自动变速器的六档传动系
CN100434749C (zh) * 2004-11-09 2008-11-19 现代自动车株式会社 自动变速箱六档动力传动系
JP2010203536A (ja) * 2009-03-04 2010-09-16 Masahiro Okubo 多段自動変速機
CN107165992A (zh) * 2017-07-22 2017-09-15 郭克亚 一种行星式两档驱动装置

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