JP3329111B2 - 自動変速機用歯車変速装置 - Google Patents

自動変速機用歯車変速装置

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JP3329111B2
JP3329111B2 JP33622194A JP33622194A JP3329111B2 JP 3329111 B2 JP3329111 B2 JP 3329111B2 JP 33622194 A JP33622194 A JP 33622194A JP 33622194 A JP33622194 A JP 33622194A JP 3329111 B2 JP3329111 B2 JP 3329111B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、車両用の自動変速機
に使用される歯車変速装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】車両用の自動変速機は、エンジンと共に
エンジンルームに設置されるから、可及的に小型軽量で
あることが好ましく、また車両の全体としての動力性能
や燃費を向上させるためには、設定可能な変速段数が多
いことが好ましい。そこで例えば三組の遊星歯車機構を
使用して前進6段の変速段を設定することのできる歯車
変速装置を採用することが考えられ、その一例が特開平
3−56746号公報に記載されている。
【0003】これを簡単に説明すると、図7において、
入力軸1と出力軸2とが同一軸線上に配置されており、
これら入力軸1と出力軸2との間に、入力軸1側から、
ダブルピニオン型遊星歯車機構である第1遊星歯車機構
3とシングルピニオン型遊星歯車機構である第2遊星歯
車機構4および第3遊星歯車機構5とが、同一軸線上に
配列されている。その第1遊星歯車機構3のキャリヤ3
Cと第2遊星歯車機構4のキャリヤ4Cと第3遊星歯車
機構5のリングギヤ5Rとの三者が一体となって回転す
るように連結されている。また第1遊星歯車機構3のサ
ンギヤ3Sと第2遊星歯車機構4のサンギヤ4Sとが互
いに一体となって回転するように連結されている。さら
に第2遊星歯車機構4のリングギヤ4Rと第3遊星歯車
機構5のキャリヤ5Cとが互いに一体となって回転する
ように連結されており、そのキャリヤ5Cに出力軸2が
連結されている。
【0004】入力軸1を所定の回転要素に連結するため
の複数のクラッチが設けられており、具体的には、入力
軸1と第1遊星歯車機構3のサンギヤ3Sとの間に第1
クラッチC1 が設けられ、また入力軸1と第2遊星歯車
機構3のキャリヤ4Cとの間に第2クラッチC2 が設け
られ、さらに入力軸1と第3遊星歯車機構5のサンギヤ
5Sとの間に第3クラッチC3 が設けられている。そし
て互いに直列に配列された第4クラッチC4 と第1一方
向クラッチF1 とが第3クラッチC3 に対して並列に配
置されている。
【0005】また所定の回転要素を固定するためのブレ
ーキ手段について説明すると、互いに一体化された第1
遊星歯車機構3のサンギヤ3Sおよび第2遊星歯車機構
4のサンギヤ4Sを固定する第1ブレーキB1 と、第1
遊星歯車機構3のリングギヤ3Rを固定する第2ブレー
キB2 と、互いに一体化された第1遊星歯車機構3のキ
ャリヤ3Cおよび第2遊星歯車機構4のキャリヤ4Cな
らびに第3遊星歯車機構5のリングギヤ5Rの三者を固
定する第3ブレーキB3 とが設けられている。そしてそ
の第3ブレーキB3 と並列に第2一方向クラッチF2 が
設けられている。
【0006】したがって上記従来の歯車変速装置では、
各クラッチおよびブレーキを適宜に係合・解放させるこ
とにより前進6段・後進2段の変速段を設定することが
でき、多段化による動力性能の向上や燃費の向上を図る
ことができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した歯車変速機構
による前進第6速は、変速比が“1”より小さいいわゆ
るオーバードライブ段であり、これは、第3クラッチC
3 を係合させるとともに、第3ブレーキB3 を係合させ
て設定される。すなわち第1遊星歯車機構3のキャリヤ
3Cと第2遊星歯車機構4のキャリヤ4Cと第3遊星歯
車機構5のリングギヤ5Rとの三者が、入力軸1と同速
度で回転する。これに対して第1遊星歯車機構3では、
リングギヤ3Rが固定されることにより、サンギヤ3S
が入力軸1とは反対方向に回転(逆回転)し、これと一
体の第2遊星歯車機構4のサンギヤ4Sも同様に逆回転
する。したがって第2遊星歯車機構4では、サンギヤ4
Sが逆回転する状態でキャリヤ4Cが入力軸1と共に回
転するので、出力要素と一体のリングギヤ4Rがキャリ
ヤ4Cよりも高速で、すなわち入力軸1よりも高速で正
回転し、その結果、オーバードライブ段となる。
【0008】その場合、第3遊星歯車機構5は、変速に
特には関与していないが、リングギヤ5Rが入力軸1と
共に回転し、かつキャリヤ5Cが第2遊星歯車機構4の
キャリヤ4Cと共に入力軸1より高速で正回転する。そ
のため第3遊星歯車機構5のサンギヤ5Sは、キャリヤ
5Cより高速で正回転することになるので、その回転数
は入力軸1の回転数に対して極めて大きくなる。
【0009】すなわち上記従来の歯車変速装置では、3
組の遊星歯車機構を使用して多段化を図ることが可能で
あるが、使用頻度の比較的高いオーバードライブ段にお
いて、第3遊星歯車機構5のサンギヤ5Sの回転数が極
端に大きくなるので、これを支持しているブッシュなど
の軸受部材の耐久性が低下し、あるいはサンギヤ5S連
結してある一方向クラッチF1 に対する潤滑油の供給量
を増大する必要が生じ、それに伴ってポンプ容量を増大
しなければならなくなり、さらにはサンギヤ5Sに連結
してあるクラッチC3 による潤滑油の撹拌による動力損
失や油温の増大などの不都合が生じる問題があった。
【0010】この発明は上記の事情を背景にしてなされ
たものであり、前進6段を設定可能であり、しかも特定
の回転要素が過剰に回転することのない歯車変速装置を
提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の目的
を達成するために、第1のサンギヤに噛合したピニオン
およびこのピニオンと第1のリングギヤとに噛合した他
のピニオンが第1のキャリヤによって回転自在に保持さ
れた第1の遊星歯車機構と、前記第1のサンギヤに一体
的に連結された第2のサンギヤと第2のリングギヤとに
噛合したピニオンが、前記第1のキャリヤに一体的に連
結された第2のキャリヤによって回転自在に保持された
第2の遊星歯車機構と、第3のサンギヤと第3のリング
ギヤとに噛合したピニオンが、前記第2のリングギヤお
よび出力要素に一体的に連結された第3のキャリヤによ
って回転自在に保持された第3の遊星歯車機構と、互い
に連結された第1のサンギヤと第2のサンギヤとを入力
要素に選択的に連結する第1のクラッチ手段と、互いに
連結された第1のキャリヤおよび第2のキャリヤを入力
要素に選択的に連結する第2のクラッチ手段と、互いに
連結された第1のサンギヤおよび第2のサンギヤを選択
的に固定する第1のブレーキ手段と、前記第1のリング
ギヤを選択的に固定する第2のブレーキ手段と、互いに
連結された第1のキャリヤおよび第2のキャリヤを選択
的に固定する第3のブレーキ手段とを備えた自動変速機
用歯車変速装置であって、互いに連結された第1のキャ
リヤおよび第2のキャリヤを第3のリングギヤに選択的
に連結する第3のクラッチ手段を設けるとともに、前記
第3のサンギヤを前記入力要素に常時連結したことを特
徴とするものである。
【0012】
【作用】この発明における歯車変速装置においても前進
6段を設定することが可能であり、前進第6速は、第2
のクラッチ手段を係合させて第1および第2のキャリヤ
を入力要素に連結し、かつ第2のブレーキ手段を係合さ
せ、さらに第3のクラッチ手段を解放させて設定する。
したがって出力要素に連結してある第2の遊星歯車機構
のリングギヤは、そのサンギヤが逆回転するとともにキ
ャリヤが入力要素と共に回転することにより、入力要素
に対して増速されて正回転する。その場合、第3の遊星
歯車機構のリングギヤは、第3のクラッチ手段が解放さ
れていることにより単独で回転することができ、またそ
のサンギヤは入力要素に連結されて入力要素と共に回転
する。すなわち第3の遊星歯車機構のリングギヤが入力
要素と一体のサンギヤおよび出力要素と一体のキャリヤ
より高速で回転するが、その回転数の増大量は特には大
きくなく、またこれ以上に高速で回転する回転要素は存
在しない。したがってこの発明では、特定の回転要素が
過剰に回転することのない歯車変速装置となる。
【0013】
【実施例】つぎにこの発明を実施例に基づいて説明す
る。図1はこの発明の一実施例を示すスケルトン図であ
り、入力軸1と出力軸2との間に3組の遊星歯車機構が
同一軸線上に配列されている。これらの遊星歯車機構
は、図7に示す従来の歯車変速装置と同様に、ダブルピ
ニオン型遊星歯車機構からなる第1遊星歯車機構3と、
それぞれシングルピニオン型遊星歯車機構である第2お
よび第3の遊星歯車機構4,5である。これらの遊星歯
車機構3,4,5における回転要素同士の連結状態は図
7に示す従来の歯車変速装置とほぼ同様であり、したが
って以下の説明では、図7と同一の構成については図1
に図7と同一符号を付してその説明を省略し、異なる部
分について説明する。
【0014】図1に示す歯車変速装置においては、第3
遊星歯車機構5のサンギヤ5Sが入力軸1に一体回転す
るように連結されている。またこの第3遊星歯車機構5
のリングギヤ5Rは、互いに連結されたキャリヤ3C,
4Cに対して直接連結されずに、これらキャリヤ3C,
4Cとリングギヤ5Rとの間に第3クラッチC3 が配置
されている。また第1ブレーキB1 はバンドブレーキに
よって構成されており、入力軸1とサンギヤ3S,4S
とを選択的に連結する第1クラッチC1 のクラッチドラ
ムの外周側に配置されている。
【0015】図1において符号10はロックアップクラ
ッチ付きトルクコンバータであって、フロントカバー1
1と一体のポンプインペラー12に対向してタービンラ
ンナー13が配置されており、入力軸1はこのタービン
ランナー13に連結されている。またこのポンプインペ
ラー12の内周部とタービンランナー13の内周部との
間には、一方向クラッチ14によって支持したステータ
15が配置されている。なお、符号16はロックアップ
クラッチを示す。
【0016】さらにカウンターシャフト7はフロントデ
ィファレンシャル17に連結されている。
【0017】上記の歯車変速装置によれば、前進6段と
後進1段もしくは後進2段とを設定することができる。
図2はその変速段を設定するための各摩擦係合装置の係
合作動表を示し、また図3は共線図を示している。な
お、図2において○は係合していることを示し、◎はエ
ンジンブレーキ時に係合させることを示し、さらに空欄
は解放状態を示す。以下、各変速段について説明する。
【0018】前進第1速は、第3クラッチC3 を係合さ
せることに伴って一方向クラッチF2 が係合することに
より設定される。すなわち、第3遊星歯車機構5におい
てはサンギヤ5Sが入力軸1に連結されて入力軸1と共
に回転し、これに対してリングギヤ5Rが第3クラッチ
C3 を介して一方向クラッチF2 により固定された状態
にある。したがって、キャリヤ5Cおよびこれに連結さ
れた出力軸2は、サンギヤ5Sすなわち入力軸1に対し
て減速されて正回転(入力軸1と同方向の回転)する。
【0019】なお、出力軸2側から動力が入力されるエ
ンジンブレーキ時には、一方向クラッチF2 と並列の関
係に配置されている第3ブレーキB3 を係合させること
により、第1速状態を保持してエンジンブレーキを効か
せることができる。
【0020】前進第2速は、第3クラッチC3 と第2ブ
レーキB2 とを係合させて設定する。したがって、第3
遊星歯車機構5においては、キャリヤ5Cに出力軸2か
らの負荷がかかった状態でサンギヤ5Sが正回転するた
めに、リングギヤ5Rが逆回転しようとし、それに伴っ
て第1遊星歯車機構3におけるキャリヤ3Cおよびサン
ギヤ3Sならびにリングギヤ3Rが逆回転しようとす
る。しかしながら、リングギヤ3Rは第2ブレーキB2
によって固定されているために、キャリヤ3Cが低速で
正回転し、またサンギヤ3Sが低速で逆回転する。また
同様に第2遊星歯車機構4においてはサンギヤ4Sが低
速で逆回転し、またキャリヤ4Cが低速で正回転するた
めに、リングギヤ4Rが第1速の場合よりも、若干速い
速度で正回転する。すなわち、このリングギヤ4Rと一
体のキャリヤ5Cおよび出力軸2が第1速の場合より
も、若干速い速度で正回転し、第2速となる。
【0021】前進第3速は、第3クラッチC3 と第1ブ
レーキB1 とを係合させて設定する。この場合も第3遊
星歯車機構5においてはキャリヤ5Cに出力軸2からの
負荷がかかっているので、リングギヤ5Rが逆回転しよ
うとし、それに伴って第2遊星歯車機構4におけるキャ
リヤ4Cも逆回転しようとする。しかしながら、サンギ
ヤ4Sが第1ブレーキB1 によって固定されているため
に、キャリヤ4Cは正回転し、その結果、第2遊星歯車
機構4におけるリングギヤ4Rはキャリヤ4Cよりも速
い速度で正回転する。すなわち、このリングギヤ4Rと
これに連結されている第3遊星歯車機構5のキャリヤ5
Cならびに出力軸2が第2速の場合よりも若干速い速度
で正回転し、第3速となる。
【0022】前進第4速は、第2クラッチC2 および第
3クラッチC3 を係合させて設定する。したがって、第
3遊星歯車機構5においては、そのサンギヤ5Sとリン
グギヤ5Rとが入力軸1に連結されて入力軸1と共に回
転することになるので、その全体が一体となって回転す
る。すなわち、キャリヤ5Cに連結してある出力軸2は
入力軸1と同速度で回転し、変速比が“1”の直結段と
なる。なお、この場合第1遊星歯車機構3および第2遊
星歯車機構4においては、それらの各回転要素が一体と
なって回転する。
【0023】前進第5速は、第2クラッチC2 と第1ブ
レーキB1 とを係合させて設定する。したがって、第2
遊星歯車機構4においては、サンギヤ4Sを第1ブレー
キB1 で固定した状態で、キャリヤ4Cを入力軸1と共
に正回転させることになるから、リングギヤ4Rはこの
第2遊星歯車機構4のギヤ比(サンギヤの歯数とリング
ギヤの歯数との比)に応じて、増速されて正回転する。
すなわち、出力軸2は入力軸1の回転数を第2遊星歯車
機構4によって増速した回転数で回転し、変速比が
“1”より小さい前進第5速となる。この場合、第3遊
星歯車機構5のサンギヤ5Sが入力軸1と共に回転し、
またキャリヤ5Cがそれよりも高速で正回転するので、
リングギヤ5Rが入力軸1および出力軸2よりも高速で
正回転するが、その回転数は出力軸2の回転数を第3遊
星歯車機構5のギヤ比に応じて、増大された回転数であ
るから、特に大きな値とはならない。
【0024】前進第6速は、第2クラッチC2 と第2ブ
レーキB2 とを係合させて設定する。したがって、第1
遊星歯車機構3においては、リングギヤ3Rを固定した
状態でキャリヤ3Cを入力軸1と共に回転させることに
なるから、サンギヤ3Sが逆回転する。また、第2遊星
歯車機構4においては、前記サンギヤ3Sと一体のサン
ギヤ4Sが逆回転し、またキャリヤ4Cが入力軸1と共
に正回転するから、リングギヤ4Rは入力軸1に対して
大きく増速されて正回転する。すなわち、出力軸2は入
力軸1の回転数を第1遊星歯車機構3および第2遊星歯
車機構4のギヤ比に応じて増速した回転数で回転し、前
進第5速の場合よりも変速比の小さいオーバードライブ
段となる。
【0025】なお、この前進第6速においても、第3遊
星歯車機構5においては、サンギヤ5Sが入力軸1と共
に正回転すると同時に、キャリヤ5Cがそれよりも高速
で正回転するから、リングギヤ5Rは出力軸2およびこ
れと一体のキャリヤ5Cよりも高速で正回転することに
なる。しかしながら、その増速割合は第3遊星歯車機構
5のギヤ比に応じたものであるから特に大きくはなく、
したがって、リングギヤ5Rの回転数が極端に大きくな
ることはない。
【0026】後進段は、第1クラッチC1 と第3ブレー
キB3 とを係合させて設定する。したがって、第2遊星
歯車機構4においては、キャリヤ4Cを第3ブレーキB
3 で固定した状態でサンギヤ4Sを入力軸1と共に回転
させることになる。そのためリングギヤ4Rおよびこれ
に連結してある出力軸2は入力軸1に対して減速されて
逆回転し、後進段となる。なお、第3ブレーキB3 に替
えて、第2ブレーキB2 を係合させれば、第2遊星歯車
機構4のリングギヤ4Rおよびこれと一体の出力軸2の
回転数が逆回転方向に増速されるので、変速比の小さい
第2の後進段とすることができる。
【0027】上述したように、図1に示す歯車変速装置
においてはオーバードライブ段である第5速と第6速と
において、第3クラッチC3 を解放してキャリヤ3C,
4Cとリングギヤ5Rとの連結を解除するから、第3遊
星歯車機構5における回転要素の回転数が異常に増大す
ることが回避される。そのため、図1に示す歯車変速装
置においては、回転要素を支持するブッシュなどの軸受
部材の耐久性の低下を防止することができ、また潤滑油
を過剰に撹拌したり、それに伴って油温が上昇したりあ
るいは潤滑油が劣化するなどのことを未然に防止するこ
とができる。
【0028】なお、上記の実施例ではクラッチやブレー
キを多板構造のものを示すシンボルで表し、また第1ブ
レーキB1 をバンドブレーキとしたが、この発明におけ
るブレーキ手段やクラッチ手段などの摩擦係合装置は多
板構造のものに限られず、またトルクの伝達方向に方向
性のない摩擦係合装置と一方向クラッチとを併用したも
のであってもよい。
【0029】その例を示すと、図4は、多板クラッチC
とこれに直列に配列した一方向クラッチFとを、第3ク
ラッチC3 に対して並列に配置した例である。また図5
は、第1ブレーキB1 を多板構造のものとするととも
に、他の多板ブレーキBとこれに直列に配列した一方向
クラッチFとを、この第1ブレーキB1 に対して並列に
配置した例である。さらに図6は、多板ブレーキBとこ
れに直列に配列した一方向クラッチFとを、第2ブレー
キB2 に対して並列に配置した例である。
【0030】また、図1に示す例ではいわゆるFF車
(フロントエンジン・フロントドライブ車)に適するよ
うに構成した例を示したが、この発明は上記の実施例に
限定されないのであって、例えば図1に示す出力軸2を
その軸線方向に延長してこれにプロペラシャフトを連結
するように構成すれば、FR車(フロントエンジン・リ
ヤドライブ車)に適するよう構成することができる。
【0031】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明の歯車変速
装置によれば、前進6段を設定可能な歯車変速装置であ
るにも拘らず、回転要素の過剰な高回転を防止すること
ができ、したがってこの発明によれば、耐久性を向上さ
せ、またオイル撹拌による動力損失を未然に防止するな
ど実用上優れた効果を奏する歯車変速装置を得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示すスケルトン図であ
る。
【図2】その各変速段を設定するための摩擦係合装置の
係合作動表を示す図表である。
【図3】図1に示す歯車変速装置についての共線図であ
る。
【図4】クラッチ手段として、多板クラッチとこれに直
列に配列した一方向クラッチとを第3クラッチに対して
並列に配置した例を示す部分的なスケルトン図である。
【図5】ブレーキ手段として、多板構造の第1ブレーキ
に対して、他の多板ブレーキとこれに直列に配列した一
方向クラッチとを並列に配置した例を示す部分的なスケ
ルトン図である。
【図6】ブレーキ手段として、多板ブレーキとこれに直
列に配列した一方向クラッチとを、第2ブレーキに対し
て並列に配置した例を示す部分的なスケルトン図であ
る。
【図7】従来の前進6段・後進1段を設定可能な歯車変
速装置の一例を示すスケルトン図である。
【符号の説明】
1 入力軸 2 出力軸 3,4,5 遊星歯車機構 3S,4S,5S サンギヤ 3C,4C,5C キャリヤ 3R,4R,5R リングギヤ C1 ,C2 ,C3 クラッチ B1 ,B2 ,B3 ブレーキ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 3/00 - 3/78

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1のサンギヤに噛合したピニオンおよ
    びこのピニオンと第1のリングギヤとに噛合した他のピ
    ニオンが第1のキャリヤによって回転自在に保持された
    第1の遊星歯車機構と、 前記第1のサンギヤに一体的に連結された第2のサンギ
    ヤと第2のリングギヤとに噛合したピニオンが、前記第
    1のキャリヤに一体的に連結された第2のキャリヤによ
    って回転自在に保持された第2の遊星歯車機構と、 第3のサンギヤと第3のリングギヤとに噛合したピニオ
    ンが、前記第2のリングギヤおよび出力要素に一体的に
    連結された第3のキャリヤによって回転自在に保持され
    た第3の遊星歯車機構と、 互いに連結された第1のサンギヤと第2のサンギヤとを
    入力要素に選択的に連結する第1のクラッチ手段と、 互いに連結された第1のキャリヤおよび第2のキャリヤ
    を入力要素に選択的に連結する第2のクラッチ手段と、 互いに連結された第1のサンギヤおよび第2のサンギヤ
    を選択的に固定する第1のブレーキ手段と、 前記第1のリングギヤを選択的に固定する第2のブレー
    キ手段と、 互いに連結された第1のキャリヤおよび第2のキャリヤ
    を選択的に固定する第3のブレーキ手段とを備えた自動
    変速機用歯車変速装置において、 互いに連結された第1のキャリヤおよび第2のキャリヤ
    を、第3のリングギヤに選択的に連結する第3のクラッ
    チ手段が設けられるとともに、 前記第3のサンギヤが前記入力要素に常時連結されてい
    ることを特徴とする自動変速機用歯車変速装置。
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