JP2000301660A - エンボス調ｐｅｔフィルムラミネート鋼板 - Google Patents
エンボス調ｐｅｔフィルムラミネート鋼板Info
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- JP2000301660A JP2000301660A JP11084499A JP11084499A JP2000301660A JP 2000301660 A JP2000301660 A JP 2000301660A JP 11084499 A JP11084499 A JP 11084499A JP 11084499 A JP11084499 A JP 11084499A JP 2000301660 A JP2000301660 A JP 2000301660A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】意匠性、成形加工性に優れたエンボス調ＰＥＴ
フィルムラミネート鋼板を提供する。 【解決手段】鋼板表面に着色樹脂層、接着剤層、ＰＥＴ
フィルムの順に積層してなるＰＥＴフィルムラミネート
鋼板であり、ＰＥＴフィルムの接着剤層に接する面の一
部または全部に印刷インキ層を設け、接着剤層に接しな
い面に光沢が異なる透明樹脂層を海島状に設ける。
フィルムラミネート鋼板を提供する。 【解決手段】鋼板表面に着色樹脂層、接着剤層、ＰＥＴ
フィルムの順に積層してなるＰＥＴフィルムラミネート
鋼板であり、ＰＥＴフィルムの接着剤層に接する面の一
部または全部に印刷インキ層を設け、接着剤層に接しな
い面に光沢が異なる透明樹脂層を海島状に設ける。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンボス外観、印
刷意匠性、防火性、高硬度で成形加工性に優れたエンボ
ス調ＰＥＴフィルムラミネート鋼板に関する。
刷意匠性、防火性、高硬度で成形加工性に優れたエンボ
ス調ＰＥＴフィルムラミネート鋼板に関する。
【０００２】
【従来の技術】二軸延伸ポリエチレンテレフタレート樹
脂フィルム（以下、ＰＥＴフィルムという）は、機械的
特性、平滑性、高透明性、耐薬品性、耐汚染性に優れる
ことから、ＰＥＴフィルムを鋼板にラミネートしたもの
が、家電機器外板、内装壁材などの用途に使用されてい
る。ＰＥＴフィルムは、可塑化ポリ塩化ビニル樹脂フィ
ルム、アクリル樹脂フィルム、ポリオレフィン樹脂フィ
ルムなどに比べて引張り強度が高く、印刷作業性に優れ
る。そして、印刷意匠性を付与することにより、任意の
意匠と高光沢な表面外観との組合せで高級感がある塗覆
装鋼板として位置付けられている。
脂フィルム（以下、ＰＥＴフィルムという）は、機械的
特性、平滑性、高透明性、耐薬品性、耐汚染性に優れる
ことから、ＰＥＴフィルムを鋼板にラミネートしたもの
が、家電機器外板、内装壁材などの用途に使用されてい
る。ＰＥＴフィルムは、可塑化ポリ塩化ビニル樹脂フィ
ルム、アクリル樹脂フィルム、ポリオレフィン樹脂フィ
ルムなどに比べて引張り強度が高く、印刷作業性に優れ
る。そして、印刷意匠性を付与することにより、任意の
意匠と高光沢な表面外観との組合せで高級感がある塗覆
装鋼板として位置付けられている。
【０００３】最近、地球環境や廃棄物汚染など、社会問
題としてクローズアップされ、汎用プラスチックである
塩ビ樹脂の代替材料の普及が急がれている。塗覆装鋼板
においても例外でなく、脱塩ビ鋼板の開発が進められて
いる。脱塩ビ鋼板の代表として、ポリプロピレン等のポ
リオレフィン（以下、ＰＰという）フィルムラミネート
鋼板が挙げられる。ＰＰフィルムラミネート鋼板は、塩
ビ鋼板に近い触感やエンボス加工が可能であり、いち早
く採用されている。しかし、ＰＰは可燃材料であること
から、防火材料になり難い。ＰＥＴフィルムラミネート
鋼板も脱塩ビ鋼板として有力な材料である。ＰＥＴフィ
ルムは強靭であり、フィルムの厚さを薄くすることがで
きる。薄膜化したＰＥＴフィルムラミネート鋼板は、単
位面積当たりの有機物重量を低く抑えられ、不燃材料と
なり得るので建築基準法の内装制限に則した壁材として
適用できる。
題としてクローズアップされ、汎用プラスチックである
塩ビ樹脂の代替材料の普及が急がれている。塗覆装鋼板
においても例外でなく、脱塩ビ鋼板の開発が進められて
いる。脱塩ビ鋼板の代表として、ポリプロピレン等のポ
リオレフィン（以下、ＰＰという）フィルムラミネート
鋼板が挙げられる。ＰＰフィルムラミネート鋼板は、塩
ビ鋼板に近い触感やエンボス加工が可能であり、いち早
く採用されている。しかし、ＰＰは可燃材料であること
から、防火材料になり難い。ＰＥＴフィルムラミネート
鋼板も脱塩ビ鋼板として有力な材料である。ＰＥＴフィ
ルムは強靭であり、フィルムの厚さを薄くすることがで
きる。薄膜化したＰＥＴフィルムラミネート鋼板は、単
位面積当たりの有機物重量を低く抑えられ、不燃材料と
なり得るので建築基準法の内装制限に則した壁材として
適用できる。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ＰＥＴフィル
ムラミネート鋼板では、従来の塩ビ鋼板のようなエンボ
ス外観を得られず、独特な落ち着き感を再現することが
できない。ＰＥＴフィルムは前述のとおり強靭であり、
エンボス加工を施してもフィルム自体が変形し難く、た
とえ変形しても変形量は弾性域にあるので塑性変形しな
い。印刷面の表面性状や接着剤の粘度を調整し、ＰＥＴ
フィルムラミネート鋼板にエンボス外観を発現すること
を特開平１０−３４８２２号公報で提案したが、エンボ
ス形状は印刷柄に沿ったものであり、塩ビ鋼板のように
輪郭が明確なものは得られない。塩ビ鋼板では塗膜層自
体が溶融、変形するのに対し、印刷ＰＥＴフィルムラミ
ネート鋼板ではエンボス形状を構成する印刷柄が剛直な
ＰＥＴフィルムを介して表面に形状伝播されるので、エ
ンボス模様の輪郭部の傾斜が緩和され、ぼやけた外観を
呈するものである。本発明はこのような問題を解決すべ
く案出されたものであり、輪郭の明確なエンボス外観を
有するＰＥＴフィルムラミネート鋼板を提供することを
目的とする。
ムラミネート鋼板では、従来の塩ビ鋼板のようなエンボ
ス外観を得られず、独特な落ち着き感を再現することが
できない。ＰＥＴフィルムは前述のとおり強靭であり、
エンボス加工を施してもフィルム自体が変形し難く、た
とえ変形しても変形量は弾性域にあるので塑性変形しな
い。印刷面の表面性状や接着剤の粘度を調整し、ＰＥＴ
フィルムラミネート鋼板にエンボス外観を発現すること
を特開平１０−３４８２２号公報で提案したが、エンボ
ス形状は印刷柄に沿ったものであり、塩ビ鋼板のように
輪郭が明確なものは得られない。塩ビ鋼板では塗膜層自
体が溶融、変形するのに対し、印刷ＰＥＴフィルムラミ
ネート鋼板ではエンボス形状を構成する印刷柄が剛直な
ＰＥＴフィルムを介して表面に形状伝播されるので、エ
ンボス模様の輪郭部の傾斜が緩和され、ぼやけた外観を
呈するものである。本発明はこのような問題を解決すべ
く案出されたものであり、輪郭の明確なエンボス外観を
有するＰＥＴフィルムラミネート鋼板を提供することを
目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明のエンボス調ＰＥ
Ｔフィルムラミネート鋼板は、その目的を達成するた
め、鋼板表面に着色樹脂層、接着剤層、ＰＥＴフィルム
の順に積層してなるＰＥＴフィルムラミネート鋼板であ
り、予めＰＥＴフィルムの接着剤層に接する面の一部ま
たは全部に印刷インキ層を設け、該フィルムの接着剤層
に接しない面に光沢の異なる透明樹脂層を海島状に設け
た。
Ｔフィルムラミネート鋼板は、その目的を達成するた
め、鋼板表面に着色樹脂層、接着剤層、ＰＥＴフィルム
の順に積層してなるＰＥＴフィルムラミネート鋼板であ
り、予めＰＥＴフィルムの接着剤層に接する面の一部ま
たは全部に印刷インキ層を設け、該フィルムの接着剤層
に接しない面に光沢の異なる透明樹脂層を海島状に設け
た。
【０００６】
【発明の実施の形態】本発明者等は、エンボス外観をＰ
ＥＴフィルムへ物理的に発現するのではなく、光沢の異
なる透明樹脂層を海島状に設けることでエンボス調の外
観を得ることを鋭意検討し本発明を完成するに至った。
ここでいう海島状とは、透明樹脂層の光沢の違いを利用
し、光沢の異なる一方を海又は島に見たてたものであ
る。エンボス形態は実際に手を触れると凹凸を実感する
ことができる。視覚的には凹凸の陰影からその模様を認
識できる。本発明者等は視覚的な模様の認識に着目し、
実際に凹凸を有さなくても陰影によりエンボス外観を発
現できることを見出した。陰影が光に反射部と吸収部と
の組合せからなると解釈し、ＰＥＴフィルム表面に光沢
の異なる透明樹脂層を海島状に設けると、光沢の高い部
位が前面に突き出て、光沢の低い部位が後方に沈む錯覚
効果を生じ、海島パターンがエンボス調を呈することが
判った。
ＥＴフィルムへ物理的に発現するのではなく、光沢の異
なる透明樹脂層を海島状に設けることでエンボス調の外
観を得ることを鋭意検討し本発明を完成するに至った。
ここでいう海島状とは、透明樹脂層の光沢の違いを利用
し、光沢の異なる一方を海又は島に見たてたものであ
る。エンボス形態は実際に手を触れると凹凸を実感する
ことができる。視覚的には凹凸の陰影からその模様を認
識できる。本発明者等は視覚的な模様の認識に着目し、
実際に凹凸を有さなくても陰影によりエンボス外観を発
現できることを見出した。陰影が光に反射部と吸収部と
の組合せからなると解釈し、ＰＥＴフィルム表面に光沢
の異なる透明樹脂層を海島状に設けると、光沢の高い部
位が前面に突き出て、光沢の低い部位が後方に沈む錯覚
効果を生じ、海島パターンがエンボス調を呈することが
判った。
【０００７】予めＰＥＴフィルムの接着剤層に接しない
面に設ける光沢の異なる透明樹脂層であるマトリックス
樹脂は特に限定されるものでなく、例えば、ポリエステ
ル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹
脂等を用いることができる。また、シラノール基、エポ
キシ基、水酸基を含有するアクリル樹脂とアルミキレー
ト等の金属キレート物からなる樹脂、例えば、ＥＳＣＡ
塗料（関西ペイント社製）なども用いることができる。
また、マトリックス樹脂固形分１００重量部に対し０．
０１〜３．０重量部のポリフルオロカーボン鎖含有化合
物および同量のシリコーンオイルを配合することによ
り、非粘着性を付与することができる。光沢の異なる透
明樹脂層は、マトリックス樹脂が必ずしも同一である必
要はない。
面に設ける光沢の異なる透明樹脂層であるマトリックス
樹脂は特に限定されるものでなく、例えば、ポリエステ
ル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹
脂等を用いることができる。また、シラノール基、エポ
キシ基、水酸基を含有するアクリル樹脂とアルミキレー
ト等の金属キレート物からなる樹脂、例えば、ＥＳＣＡ
塗料（関西ペイント社製）なども用いることができる。
また、マトリックス樹脂固形分１００重量部に対し０．
０１〜３．０重量部のポリフルオロカーボン鎖含有化合
物および同量のシリコーンオイルを配合することによ
り、非粘着性を付与することができる。光沢の異なる透
明樹脂層は、マトリックス樹脂が必ずしも同一である必
要はない。
【０００８】透明樹脂層の光沢調整は、樹脂中への顔料
配合により行う。顔料粒径、配合量によりバランスさせ
る。顔料は特に限定されないが、例えば、酸化チタン、
シリカ、アルミナ等があり、配合に際してはＰＥＴフィ
ルム下の印刷インキ層に基づく印刷柄を隠蔽しないよう
に調合する必要がある。光沢の異なる透明樹脂層を海島
状に形成する方法として、ＰＥＴフィルム面への各透明
樹脂のグラビア印刷法がある。光沢の高い透明樹脂をＰ
ＥＴフィルム表面の全部（海状）にロール又はグラビア
コーティングし、その上面に光沢の低い透明樹脂を島状
にグラビア印刷して透明樹脂層を設ける。あるいは逆
に、光沢の低い透明樹脂を海状とし、光沢の高い透明樹
脂を島状に透明樹脂層を設けてもよい。いずれもコーテ
ィング後、焼付け乾燥して光沢の異なる透明樹脂層を海
島状に形成することができる。
配合により行う。顔料粒径、配合量によりバランスさせ
る。顔料は特に限定されないが、例えば、酸化チタン、
シリカ、アルミナ等があり、配合に際してはＰＥＴフィ
ルム下の印刷インキ層に基づく印刷柄を隠蔽しないよう
に調合する必要がある。光沢の異なる透明樹脂層を海島
状に形成する方法として、ＰＥＴフィルム面への各透明
樹脂のグラビア印刷法がある。光沢の高い透明樹脂をＰ
ＥＴフィルム表面の全部（海状）にロール又はグラビア
コーティングし、その上面に光沢の低い透明樹脂を島状
にグラビア印刷して透明樹脂層を設ける。あるいは逆
に、光沢の低い透明樹脂を海状とし、光沢の高い透明樹
脂を島状に透明樹脂層を設けてもよい。いずれもコーテ
ィング後、焼付け乾燥して光沢の異なる透明樹脂層を海
島状に形成することができる。
【０００９】ＰＥＴフィルムは、一般的な二軸延伸ポリ
エチレンテレフタレート樹脂フィルムだけでなく、酸成
分として、テレフタル酸とイソフタル酸の共重合体樹脂
フィルムを用いてもよい。鋼板へのフィルムラミネート
を容易にするために、フィルム厚さ１０〜５０μｍのも
のを適用することが好ましい。フィルム膜厚が１０μｍ
未満では作業性が悪く、５０μｍを越えると成形加工時
のフィルム内部応力が大きくなり、フィルム剥離し易く
なる。なお、ＰＥＴフィルムの両面には、コロナ放電処
理、他樹脂のコーティング等による易接着処理を施すこ
とが好ましい。
エチレンテレフタレート樹脂フィルムだけでなく、酸成
分として、テレフタル酸とイソフタル酸の共重合体樹脂
フィルムを用いてもよい。鋼板へのフィルムラミネート
を容易にするために、フィルム厚さ１０〜５０μｍのも
のを適用することが好ましい。フィルム膜厚が１０μｍ
未満では作業性が悪く、５０μｍを越えると成形加工時
のフィルム内部応力が大きくなり、フィルム剥離し易く
なる。なお、ＰＥＴフィルムの両面には、コロナ放電処
理、他樹脂のコーティング等による易接着処理を施すこ
とが好ましい。
【００１０】ＰＥＴフィルムに印刷柄を発現させるため
に印刷インキ層を設ける。印刷インキは、塩化ビニル−
酢酸ビニル共重合体、アクリル樹脂、ポリエステル樹
脂、ポリウレタン樹脂等のベース樹脂に顔料や種々の添
加剤を配合したものが使用される。印刷ＰＥＴフィルム
として、柄印刷インキ層、ベタ印刷インキ層を設けたも
のを使用することができ、ＰＥＴフィルム表面への柄印
刷と、光沢の異なる透明樹脂層を設けるための印刷手順
はとくに限定されない。着色樹脂層は、エポキシ樹脂、
ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、線状高分子ポリ
エステル樹脂等をマトリックス樹脂として用いられ、着
色顔料、体質顔料、防錆顔料、その他添加剤を配合した
ものが適用できる。該着色樹脂層は単層でも複層でもよ
い。
に印刷インキ層を設ける。印刷インキは、塩化ビニル−
酢酸ビニル共重合体、アクリル樹脂、ポリエステル樹
脂、ポリウレタン樹脂等のベース樹脂に顔料や種々の添
加剤を配合したものが使用される。印刷ＰＥＴフィルム
として、柄印刷インキ層、ベタ印刷インキ層を設けたも
のを使用することができ、ＰＥＴフィルム表面への柄印
刷と、光沢の異なる透明樹脂層を設けるための印刷手順
はとくに限定されない。着色樹脂層は、エポキシ樹脂、
ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、線状高分子ポリ
エステル樹脂等をマトリックス樹脂として用いられ、着
色顔料、体質顔料、防錆顔料、その他添加剤を配合した
ものが適用できる。該着色樹脂層は単層でも複層でもよ
い。
【００１１】接着剤層は、着色樹脂層と印刷柄を設けた
ＰＥＴフィルムとを接着する際に形成される。使用され
る接着剤は、１液型または２液型ポリエステル樹脂系接
着剤、ポリウレタン樹脂系接着剤等がある。この接着剤
にも着色顔料、防錆顔料、体質顔料等を添加することが
できる。また、接着剤層は、印刷柄を設けたＰＥＴフィ
ルムの印刷インキ層の上面に形成することもできる。使
用される鋼板は、亜鉛めっき鋼板、合金化亜鉛めっき鋼
板、亜鉛−アルミ合金めっき鋼板、アルミめっき鋼板等
の各種めっき鋼板、アルミ板、ステンレス鋼板等があ
り、必要に応じてリン酸塩処理や塗布型クロメート処理
などの塗装前処理を施す。
ＰＥＴフィルムとを接着する際に形成される。使用され
る接着剤は、１液型または２液型ポリエステル樹脂系接
着剤、ポリウレタン樹脂系接着剤等がある。この接着剤
にも着色顔料、防錆顔料、体質顔料等を添加することが
できる。また、接着剤層は、印刷柄を設けたＰＥＴフィ
ルムの印刷インキ層の上面に形成することもできる。使
用される鋼板は、亜鉛めっき鋼板、合金化亜鉛めっき鋼
板、亜鉛−アルミ合金めっき鋼板、アルミめっき鋼板等
の各種めっき鋼板、アルミ板、ステンレス鋼板等があ
り、必要に応じてリン酸塩処理や塗布型クロメート処理
などの塗装前処理を施す。
【００１２】鋼板に、着色樹脂塗料を公知塗布方法で塗
装焼付けて着色樹脂層を形成し、同様の手法で接着剤層
を形成し、この上面に印刷柄ならびに光沢の異なる透明
樹脂層を設けたＰＥＴフィルムを積層し、直ちに冷却し
てエンボス調ＰＥＴフィルムラミネート鋼板を製造す
る。なお、着色樹脂層が複数の場合、塗装、乾燥を繰返
せばよい。また、接着剤層が、印刷柄及び光沢の異なる
透明樹脂層を設けたＰＥＴフィルムの印刷インキ層の上
面に形成されている場合、前記手法で着色樹脂層を設
け、該着色樹脂層と、ＰＥＴフィルム側に設けた接着剤
層とが接するようにＰＥＴフィルムを積層し、直ちに冷
却してエンボス調ＰＥＴフィルムラミネート鋼板を製造
する。
装焼付けて着色樹脂層を形成し、同様の手法で接着剤層
を形成し、この上面に印刷柄ならびに光沢の異なる透明
樹脂層を設けたＰＥＴフィルムを積層し、直ちに冷却し
てエンボス調ＰＥＴフィルムラミネート鋼板を製造す
る。なお、着色樹脂層が複数の場合、塗装、乾燥を繰返
せばよい。また、接着剤層が、印刷柄及び光沢の異なる
透明樹脂層を設けたＰＥＴフィルムの印刷インキ層の上
面に形成されている場合、前記手法で着色樹脂層を設
け、該着色樹脂層と、ＰＥＴフィルム側に設けた接着剤
層とが接するようにＰＥＴフィルムを積層し、直ちに冷
却してエンボス調ＰＥＴフィルムラミネート鋼板を製造
する。
【００１３】
【実施例】実施例１；板厚０．５ｍｍ、片面当たりの目
付量が４５ｇ／ｍ2の溶融亜鉛めっき鋼板に塗布型クロ
メート処理を施し、線状高分子ポリエステル樹脂系白色
塗料を乾燥膜厚が１５μｍになるように塗布し、オーブ
ンで最高到達板温が２３０℃になるように６０秒間加熱
乾燥した後、２液型ポリエステル樹脂系接着剤（硬化
剤：イソシアネート）を乾燥膜厚で５μｍになるように
塗布し、オーブンで最高到達板温が２１０℃になるよう
に６０秒間加熱乾燥し、直ちにこの上に厚さ２５μｍの
ＰＥＴフィルムを積層して水冷した。ここで、使用した
ＰＥＴフィルムは、両面をコロナ放電処理し、ダークブ
ラウン色のポリウレタン樹脂系印刷インキを木目柄でグ
ラビア印刷し、この上にブラウン色のポリウレタン樹脂
系印刷インキをベタ印刷し、乾燥を経て反対面の全面に
６０度光沢が７０の透明ポリエステル樹脂（シリカ配
合）をグラビアコーターで乾燥膜厚で３μｍ形成し、こ
の上に、反対面の木目印刷柄に同調するように、６０度
光沢が５の透明ポリエステル樹脂（シリカ配合）を木目
エンボス柄でグラビア印刷し、１２０℃で焼付けたもの
である。
付量が４５ｇ／ｍ2の溶融亜鉛めっき鋼板に塗布型クロ
メート処理を施し、線状高分子ポリエステル樹脂系白色
塗料を乾燥膜厚が１５μｍになるように塗布し、オーブ
ンで最高到達板温が２３０℃になるように６０秒間加熱
乾燥した後、２液型ポリエステル樹脂系接着剤（硬化
剤：イソシアネート）を乾燥膜厚で５μｍになるように
塗布し、オーブンで最高到達板温が２１０℃になるよう
に６０秒間加熱乾燥し、直ちにこの上に厚さ２５μｍの
ＰＥＴフィルムを積層して水冷した。ここで、使用した
ＰＥＴフィルムは、両面をコロナ放電処理し、ダークブ
ラウン色のポリウレタン樹脂系印刷インキを木目柄でグ
ラビア印刷し、この上にブラウン色のポリウレタン樹脂
系印刷インキをベタ印刷し、乾燥を経て反対面の全面に
６０度光沢が７０の透明ポリエステル樹脂（シリカ配
合）をグラビアコーターで乾燥膜厚で３μｍ形成し、こ
の上に、反対面の木目印刷柄に同調するように、６０度
光沢が５の透明ポリエステル樹脂（シリカ配合）を木目
エンボス柄でグラビア印刷し、１２０℃で焼付けたもの
である。
【００１４】実施例２；ＰＥＴフィルムが、両面をコロ
ナ放電処理し、片面全面に６０度光沢が６０の透明アク
リル樹脂（アルミナ配合、ＦＳ１２６５を２重量％配
合；東レ・ダウコーニング社製ポリフルオロカーボン鎖
含有化合物、ＫＦ６００１を０．３重量％配合；信越化
学社製有機変性シリコーンオイル）をグラビアコーター
で乾燥膜厚で５μｍ形成し、この上に、６０度光沢が１
２の透明アクリル樹脂（添加剤は前記と同じ）を梨地エ
ンボス柄でグラビア印刷し、１００℃で焼付け、反対面
にアイボリー色のポリウレタン樹脂系印刷インキを無機
調抽象柄でグラビア印刷し、この上にライトアイボリー
色のポリウレタン樹脂系印刷インキをベタ印刷し乾燥し
たものを用いた以外は実施例１と同じ条件である。
ナ放電処理し、片面全面に６０度光沢が６０の透明アク
リル樹脂（アルミナ配合、ＦＳ１２６５を２重量％配
合；東レ・ダウコーニング社製ポリフルオロカーボン鎖
含有化合物、ＫＦ６００１を０．３重量％配合；信越化
学社製有機変性シリコーンオイル）をグラビアコーター
で乾燥膜厚で５μｍ形成し、この上に、６０度光沢が１
２の透明アクリル樹脂（添加剤は前記と同じ）を梨地エ
ンボス柄でグラビア印刷し、１００℃で焼付け、反対面
にアイボリー色のポリウレタン樹脂系印刷インキを無機
調抽象柄でグラビア印刷し、この上にライトアイボリー
色のポリウレタン樹脂系印刷インキをベタ印刷し乾燥し
たものを用いた以外は実施例１と同じ条件である。
【００１５】実施例３；板厚０．４５ｍｍのＳＵＳ４３
０鋼板に塗布型クロメート処理を施し、防錆顔料配合の
フェノキシ樹脂系プライマーを、乾燥膜厚が５μｍにな
るように塗布し、オーブンで最高到達板温が２１５℃に
なるように４０秒間加熱乾燥し、次いで、高分子ポリエ
ステル樹脂系白色塗料を乾燥膜厚が１５μｍになるよう
に塗布し、オーブンで最高到達板温が２３０℃になるよ
うに６０秒間加熱乾燥した後、直ちに、この上にＰＥＴ
フィルムを接着剤層が白色塗膜に接するように積層し水
冷した。ここで、使用したＰＥＴフィルムは、実施例１
で用いたＰＥＴフィルムのブラウン色ベタ印刷層の上
に、さらに、２液型ポリエステル樹脂系接着剤（硬化
剤：イソシアネート）を乾燥膜厚２μｍになるように塗
布、乾燥したものである。
０鋼板に塗布型クロメート処理を施し、防錆顔料配合の
フェノキシ樹脂系プライマーを、乾燥膜厚が５μｍにな
るように塗布し、オーブンで最高到達板温が２１５℃に
なるように４０秒間加熱乾燥し、次いで、高分子ポリエ
ステル樹脂系白色塗料を乾燥膜厚が１５μｍになるよう
に塗布し、オーブンで最高到達板温が２３０℃になるよ
うに６０秒間加熱乾燥した後、直ちに、この上にＰＥＴ
フィルムを接着剤層が白色塗膜に接するように積層し水
冷した。ここで、使用したＰＥＴフィルムは、実施例１
で用いたＰＥＴフィルムのブラウン色ベタ印刷層の上
に、さらに、２液型ポリエステル樹脂系接着剤（硬化
剤：イソシアネート）を乾燥膜厚２μｍになるように塗
布、乾燥したものである。
【００１６】本発明に従ったエンボス調ＰＥＴフィルム
ラミネート鋼板は、何れもエンボス外観と印刷意匠性を
併せもち、１８０度密着させて折り曲げても塗膜割れが
発生しない。硬度も鉛筆硬度でＨを示し、高硬度で優れ
た成形加工性を有する。さらに、防火材料試験の不燃材
料試験（表面試験、基材試験）を行ったが、何れも合格
であった。
ラミネート鋼板は、何れもエンボス外観と印刷意匠性を
併せもち、１８０度密着させて折り曲げても塗膜割れが
発生しない。硬度も鉛筆硬度でＨを示し、高硬度で優れ
た成形加工性を有する。さらに、防火材料試験の不燃材
料試験（表面試験、基材試験）を行ったが、何れも合格
であった。
【００１７】
【発明の効果】以上のとおり本発明のエンボス調ＰＥＴ
フィルムラミネート鋼板は、輪郭の明確なエンボス外観
と印刷意匠性を呈し、優れた成形加工性を有することか
ら、家電・器物外板等に使用できる。また、不燃材料で
あり内装制限が適用される内装壁材等の部材として好適
に使用される。
フィルムラミネート鋼板は、輪郭の明確なエンボス外観
と印刷意匠性を呈し、優れた成形加工性を有することか
ら、家電・器物外板等に使用できる。また、不燃材料で
あり内装制限が適用される内装壁材等の部材として好適
に使用される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大久保 謙一 千葉県市川市高谷新町７番地の１日新製鋼 株式会社技術研究所塗装・複合材料研究部 内 (72)発明者 輿石 謙二 千葉県市川市高谷新町７番地の１日新製鋼 株式会社技術研究所塗装・複合材料研究部 内 Ｆターム(参考） 4F100 AA20H AB03A AB18 AK01B AK01E AK41 AK41G AK42 AK42D BA05 BA07 BA10A BA10E BA32 CB00C CC00C EH71 EJ38D EJ55 EJ69 GB08 GB48 HB01 HB31C JJ10 JK12 JL00 JL10B JN01E JN21E
Claims (1)
- 【請求項１】鋼板表面に着色樹脂層、接着剤層、二軸延
伸ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムの順に積層
してなるＰＥＴフィルムラミネート鋼板であり、予め二
軸延伸ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムの接着
剤層に接する面の一部または全部に印刷インキ層を設
け、該フィルムの接着剤層に接しない面に光沢の異なる
透明樹脂層を海島状に設けることを特徴とするエンボス
調ＰＥＴフィルムラミネート鋼板。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11084499A JP2000301660A (ja) | 1999-04-19 | 1999-04-19 | エンボス調ｐｅｔフィルムラミネート鋼板 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11084499A JP2000301660A (ja) | 1999-04-19 | 1999-04-19 | エンボス調ｐｅｔフィルムラミネート鋼板 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000301660A true JP2000301660A (ja) | 2000-10-31 |
Family
ID=14546107
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11084499A Withdrawn JP2000301660A (ja) | 1999-04-19 | 1999-04-19 | エンボス調ｐｅｔフィルムラミネート鋼板 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000301660A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2012242792A (ja) * | 2011-05-24 | 2012-12-10 | Denso Corp | 表示板 |
| CN106985473A (zh) * | 2017-02-24 | 2017-07-28 | 上海梓霄新材料科技有限公司 | 一种金属包装用抗白斑预彩印金属板及其制备方法 |
-
1999
- 1999-04-19 JP JP11084499A patent/JP2000301660A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2012242792A (ja) * | 2011-05-24 | 2012-12-10 | Denso Corp | 表示板 |
| CN106985473A (zh) * | 2017-02-24 | 2017-07-28 | 上海梓霄新材料科技有限公司 | 一种金属包装用抗白斑预彩印金属板及其制备方法 |
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