JP2000300755A - 遊技機 - Google Patents

遊技機

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JP2000300755A
JP2000300755A JP11115080A JP11508099A JP2000300755A JP 2000300755 A JP2000300755 A JP 2000300755A JP 11115080 A JP11115080 A JP 11115080A JP 11508099 A JP11508099 A JP 11508099A JP 2000300755 A JP2000300755 A JP 2000300755A
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高明 市原
Katsuhiko Hayashi
勝彦 林
Shinji Mutsuka
真次 六鹿
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 中図柄等として確定し得る図柄の数を増やし
てリーチやその後の特典を期待する遊技者の期待感を高
める。 【解決手段】 本発明の遊技機は、所要の条件が成立す
ると図柄等の映像を表示すべく表示指令を出力する遊技
制御部2と、当該表示指令を受けて画像編集を行なって
画像信号を表示部8に出力する表示制御部4とを有す
る。表示制御部4が行う画像編集によって表示部8に表
示される画像は、全グループの図柄変動後において第1
グループに属する変動領域6a,6cに停止して表示さ
れた第1図柄が所定図柄の組み合わせになると、第2グ
ループに属する変動領域6bの数を増やす。こうして増
えた変動領域で停止した図柄のいずれかを第2図柄とし
て選択する。選択した第2図柄と既に停止した第1図柄
との組み合わせが特定図柄の組み合わせになるとリーチ
やその後の特典が与えられるので、遊技者は期待感が高
まる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の図柄からな
る図柄群を変動または停止して表示する複数の変動領域
を有する表示部を備えた遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】パチンコ機やアレンジボール機等のよう
な遊技機の多くは、遊技球が所定領域に入賞したり通過
すると、表示部に相当する図柄表示器において複数の変
動領域で図柄群を変動させ始める。例えば三つの変動領
域の場合では、左側,中側,右側にそれぞれ図柄群を特
別図柄(以下「左図柄」,「中特柄」,「右図柄」と呼
ぶ。)として変動させ始める。このような図柄の変動状
態を「図柄変動」と呼ぶ。なお上記所定領域としては、
例えばゲートや始動口等が該当する。そして、図柄変動
を始めてからしばらくした後、例えば左図柄と右図柄を
停止するが、中図柄は変動し続ける。もし、停止した左
図柄と右図柄とが同じ図柄ならば、「リーチ」として静
止画やアニメーション等の動画を表示したり、中図柄の
変動速度を変化させる等のような表示を行う。このよう
にリーチに達したときの左図柄と右図柄の組み合わせを
「リーチ図柄」と呼び、当該リーチに達してから図柄表
示器で行う図柄変動等の表示パターンを「リーチパター
ン」と呼ぶ。なお、当該リーチパターンは、大当たりが
確定した後に行うリーチパターンを除くものとする。
【0003】一台の遊技機ではリーチパターンを複数用
意しており、リーチに達するといずれかのリーチパター
ンを行う。当該リーチパターンを終えると変動し続けて
いる図柄(上述した例では中図柄)を停止し、図柄表示
器には全ての特別図柄を停止して表示する。最終的に停
止して表示された特別図柄の組み合わせで遊技者は「大
当たり」か「はずれ」かが分かり、さらにはどの特別図
柄の組み合わせで「大当たり」になるかによって得られ
るであろう特典を予測できる。従来の遊技機では、例え
ばリーチ図柄を変更せずに中図柄を複数回だけ一時的に
停止し、その後に中図柄を停止させるリーチパターンが
ある。当該リーチパターンでは、最終的に停止して表示
される特別図柄の組み合わせによって得られる特典を予
測することができ、当該特典を得るチャンスが複数回あ
ることになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の遊技機
におけるリーチパターンでは、図柄群を変動する変動領
域は三つで固定され遊技中に数が変化することがなく、
しかもリーチ後は一の変動領域のみで図柄群を変動す
る。そのため、遊技者が特典としての「大当たり」を期
待する中図柄は左図柄,右図柄との関係で極めて限定さ
れてしまう。例えば変動後に停止した表示された特別図
柄の組み合わせが「777」のときに遊技者に特典を与
える遊技機では、左図柄と右図柄が「77」でリーチに
なり、特典を得るためには中図柄は「7」で停止しなけ
ればならない。したがって、リーチに達した後でも「大
当たり」を期待する期待感はそれほど高まらなかった。
このことはリーチに達する前でも同様である。上記の例
では左図柄が「7」で停止したときに、リーチに達する
ためには右図柄が「7」で停止しなければならない。し
たがって、図柄が停止しても「リーチ」を期待する期待
感はそれほど高まらなかった。本発明はこのような点に
鑑みてなされたものであり、中図柄等として確定し得る
図柄の数を増やしてリーチやその後の特典を期待する遊
技者の期待感を高めることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段1】課題を解決するための
手段1は、請求項1に記載した通りである。ここで、請
求項1に記載した用語については以下のように解釈す
る。これらの解釈は他の請求項および発明の詳細な説明
についても同様である。 (1)「特定図柄の組み合わせ」は予め設定した図柄の
組み合わせに限らず、遊技機の種類や遊技状態等に応じ
て変化し得る図柄の組み合わせをも含む。このことは
「所定図柄」についても同様である。 (2)「第1グループ」と「第2グループ」には、それ
ぞれ少なくとも一つの変動領域を有する。「複数の変動
領域」を三つの変動領域とする例では、二つの変動領域
を第1グループに区分し、残りの一つの変動領域を第2
グループに区分するか、あるいはその逆の態様で区分す
る。また、いずれかのグループに区分した変動領域は固
定してもよく、遊技機の種類や遊技状態等に応じて変え
てもよい。
【0006】当該手段1によれば、複数の変動領域は第
1グループと第2グループとに区分される。そして、第
1グループの変動領域に第1図柄が所定図柄で停止する
と、第2グループに属する変動領域の数を増やす。その
後、第2グループに属する変動領域に停止した図柄のう
ち、いずれかの図柄を第2図柄として選択する。こうし
て選択した第2図柄と既に停止した第1図柄との組み合
わせが特定図柄の組み合わせになると、遊技者に特典を
与える。第1図柄との組み合わせでは、第2グループに
属する変動領域のいずれかに特定図柄の組み合わせにな
る図柄が停止すると、当該図柄が第2図柄として選択さ
れる可能性がある。したがって、第2図柄として確定し
得る図柄の数を増やしたので、特典を期待する遊技者の
期待感を高めることができる。
【0007】
【課題を解決するための手段2】課題を解決するための
手段2は、請求項2に記載した通りである。ここで、請
求項2に記載した用語については以下のように解釈す
る。これらの解釈は他の請求項および発明の詳細な説明
についても同様である。 (1)「表示部」は一つの図柄表示器のみならず、複数
の図柄表示器をも含む。そのため、「複数の変動領域を
有する」という場合には、一つの図柄表示器で複数の変
動領域を有する態様と、複数の図柄表示器について複数
の変動領域を任意に振り分ける態様とがある。 (2)「第1グループ」または「第2グループ」に区分
した変動領域は固定してもよく、遊技機の種類や遊技状
態等に応じて変えてもよい。 (3)「停止」には完全に停止する場合のみならず、基
準位置を中心に任意の方向に任意の距離範囲で動かす場
合をも含む。 (4)「所定図柄の組み合わせ」は予め設定した図柄の
組み合わせに限らず、遊技機の種類や遊技状態等に応じ
て変化し得る図柄の組み合わせをも含む。
【0008】当該手段2によれば、まず複数の変動領域
を、少なくとも一つの変動領域を第1グループに、少な
くとも二つ変動領域を第2グループに区分する。そし
て、第1グループに属する変動領域に停止した第1図柄
と、第2グループに属する変動領域に停止した図柄との
組み合わせが所定図柄の組み合わせになると、当該図柄
を第2図柄として選択する。第1図柄との組み合わせで
は、第2グループに属する変動領域のいずれかに所定図
柄の組み合わせになる図柄が停止すれば、当該図柄が第
2図柄として選択される可能性がある。したがって、第
2図柄として確定し得る図柄の数を増やしたので、リー
チやその後の特典を期待する遊技者の期待感を高めるこ
とができる。
【0009】
【課題を解決するための手段3】課題を解決するための
手段3は、請求項3に記載した通りである。当該手段3
によれば、第2グループに属するそれぞれの変動領域で
変動する図柄群は、変動領域の数を増やす前に変動表示
していた図柄群を分配して構成する。こうすれば、第2
グループに属する変動領域の数が多くなるにつれて、一
の図柄群を構成する図柄の数も少なくなる。そのため、
第1図柄との組み合わせでは、所定図柄の組み合わせま
たは特定図柄の組み合わせとなり得る図柄が第2グルー
プに属するいずれか変動領域に停止する可能性が高ま
り、第2図柄として選択され得る。したがって、所定図
柄の組み合わせ特定図柄の組み合わせとなり得る第2図
柄の可能性が高まるので、リーチやその後の特典を期待
する遊技者の期待感をより高めることができる。
【0010】
【課題を解決するための手段4】課題を解決するための
手段4は、請求項4に記載した通りである。当該手段4
によれば、数を増やした第2グループに属する変動領域
について、変動後に停止した図柄のうち、第1グループ
の変動領域に停止した第1図柄との組み合わせが特定図
柄の組み合わせになる前記図柄を第2図柄として選択す
る。すなわち、第2グループに属する変動領域に停止し
た図柄と第1図柄との組み合わせが特定図柄の組み合わ
せならない場合には、第2図柄として選択しない。その
ため、既に停止した第1図柄と、第2グループに属する
いずれかの変動領域で停止した第2図柄との組み合わせ
が特定図柄の組み合わせになれば、確実に遊技者に特典
を与える。したがって、第1図柄との組み合わせが特定
図柄の組み合わせになる第2図柄が停止する確率が高ま
るので、「大当たり」を期待する遊技者の期待感をさら
に高めることができる。
【0011】
【課題を解決するための手段5】課題を解決するための
手段5は、請求項5に記載した通りである。当該手段5
によれば、複数の変動領域は第1グループと第2グルー
プとに区分される。そして、所要の条件が成立すると、
第1グループおよび/または第2グループに属する変動
領域の数を増やす。その後、変動領域の数を増やしたグ
ループに属する変動領域に停止した図柄の組み合わせが
特定図柄の組み合わせになると、遊技者に特典を与え
る。すなわち、第1グループに属する変動領域に停止し
た図柄と第2グループに属する変動領域に停止した図柄
との組み合わせが特定図柄の組み合わせになる以外に、
遊技者は特典を得る可能性がある。したがって、特定図
柄の組み合わせになり得る図柄の組み合わせを増やした
ので、特典を期待する遊技者の期待感を高めることがで
きる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明における実施の形態
を図面に基づいて説明する。 〔実施の形態1〕実施の形態1では、図柄を変動して表
示する三つの変動領域を有する表示部を備えた遊技機に
適用した形態であって、図1〜図18を参照しながら説
明する。当該実施の形態1は、リーチに達する際に変動
領域の数を増やす態様である。
【0013】はじめに、本発明の概要を示した図1を参
照しながら説明する。図1に示す本発明の遊技機は、所
定の条件が成立すると図柄等の映像を表示すべく表示指
令を出力する遊技制御部2と、当該表示指令を受けて画
像編集を行なって画像信号を表示部8に出力する表示制
御部4とを有する。所定の条件としては、例えば特定位
置に設けた検出器が遊技球を検出したときや、大当たり
遊技期間等等がある。表示部8には図柄群を変動または
停止して表示する三つの変動領域6a,6b,6cを備
える。変動領域6a,6b,6cは、例えば変動領域6
a,6cが第1グループに相当する第1領域群G1に区
分され、変動領域6bが第2グループに相当する第2領
域群G2に区分される。表示制御部4が行う画像編集に
よって表示部8に表示される画像は、例えば次のように
なる。すなわち、全グループの図柄変動後において第1
領域群G1に属する変動領域6a,6cに停止した第1
図柄が所定図柄の組み合わせになると、第2領域群G2
に属する変動領域6bの数を増やす。こうして増えた変
動領域についてそれぞれ変動し、その後に変動領域で図
柄を停止する。そして、これらの変動領域に停止した図
柄のいずれかを第2図柄として選択する。もし、選択し
た第2図柄と、変動領域6a,6cに停止した第1図柄
との組み合わせが特定図柄の組み合わせになると遊技者
に特典を与える。なお、図1の例では第1図柄が図柄
「77」で所定図柄の組み合わせになって、変動領域6
bの数を三つに増やしている。その後に図柄として変動
領域に表示された図柄「357」のうち、図柄「7」を
第2図柄として選択している。
【0014】上記のように構成した遊技機によれば、複
数の変動領域6a,6b,6cは第1領域群G1と第2
領域群G2とに区分される。そして、の変動領域6a,
6cに第1図柄が所定図柄で停止すると、第2領域群G
2に属する変動領域の数を増やす。その後、第2領域群
G2に属する変動領域に停止した図柄のうち、いずれか
の図柄を第2図柄として選択する。こうして選択した第
2図柄と既に停止した第1図柄との組み合わせが特定図
柄の組み合わせになると、遊技者に特典を与える。第1
図柄との組み合わせでは、第2グループに属する変動領
域のいずれかに特定図柄の組み合わせになる図柄が停止
すると、当該図柄が第2図柄として選択される可能性が
ある。したがって、第2図柄として確定し得る図柄の数
を増やしたので、特典を期待する遊技者の期待感を高め
ることができる。なお、図1の例では表示部8には三つ
の変動領域6a,6b,6cを備えたが、二つの変動領
域や、四つ以上の複数の変動領域を備える場合でも同様
である。すなわち、これらの複数の変動領域を任意に第
1領域群G1または第2領域群G2に区分すると上述し
た作用が実現され、上述した効果を得ることができる。
また、変動領域6bを増やす数は三つに限らず、二つで
あってもよく、四つ以上であってもよい。変動領域が増
えるにつれて第1図柄との組み合わせとの関係で特定図
柄の組み合わせになる確率が高まるので、遊技者は特典
としての「大当たり」を期待する遊技者の期待感をより
高めることができる。
【0015】次に、遊技機の一つである第1種パチンコ
機に本発明を適用した例について説明する。まず図2は
パチンコ機10の外観を示す正面図である。図3は複合
装置の外観を示す正面図であって、図3(A)には通常
の変動態様を、図3(B)には変動領域を増やした態様
をそれぞれ示す。
【0016】図2において、パチンコ機10の遊技盤面
12上には、第1種始動口26,大入賞口28,複合装
置14,一般の入賞口等を適宜に配置している。第1種
始動口26は図面左右方向に開閉する可動翼片(いわゆ
るチューリップ)や、パチンコ球の入賞を検出する始動
口センサ50などを有する。この第1種始動口26にパ
チンコ球が入賞すると、通常の入賞口と同様に賞球
(「賞品球」とも呼ぶ。)を払い出す。可動翼片はソレ
ノイド52によって開閉される。大入賞口28は図面前
後方向に開閉する蓋58や、特別領域としてのVゾーン
48、一般領域としての入賞口などを有する。蓋58は
ソレノイド46によって開閉され、Vゾーン48にはV
ゾーンセンサ44を設け、入賞口には入賞センサ56を
設ける。大当たり遊技の際には蓋58を開けて、パチン
コ球が大入賞口28に入賞しやすい状態にする。当該蓋
58が開いている間にパチンコ球がVゾーン48に入賞
すると、所要回数(例えば15回)内で大当たり遊技を
継続することができる。蓋58を開けている期間(以下
「大入賞口開放期間」と呼ぶ。)は、例えば大入賞口2
8にパチンコ球が10個入賞するか、開けてから30秒
間を経過するまでのいずれか早いほうが該当する。な
お、始動口センサ50やVゾーンセンサ44には、例え
ば近接センサやマイクロスイッチ,光センサ等のセンサ
を用いる。
【0017】図3(A),図3(B)に示す複合装置1
4はゲート22,54や、普通図柄を表示する普通図柄
表示器20、特別図柄,チャンス図柄,背景図柄などの
画像を表示する特別図柄表示器24、リーチ図柄を表示
するリーチ図柄表示器62,70、普通図柄の変動中に
ゲート22,54を通過したパチンコ球の個数を表示す
る保留球ランプ64、特別図柄の変動中に第1種始動口
26に入賞したパチンコ球の個数を表示する保留球ラン
プ68などを有する。ゲート22にはゲートセンサ72
を、ゲート54にはゲートセンサ60をそれぞれ備え
る。パチンコ球がゲート22,54を通過すると普通図
柄表示器20で普通図柄の変動を始めるが、第1種始動
口26の場合とは異なり賞球を払い出さない。保留球ラ
ンプ64,68は、それぞれ普通図柄表示器20を囲む
ようにほぼ円周状に配置した複数個の発光体(例えば4
個のLED)からなる。
【0018】普通図柄表示器20は、例えば7セグメン
トLEDを用いる。当該普通図柄表示器20に表示する
普通図柄は当たりか否かを判別するために用い、例えば
英数字や記号等を用いる。この普通図柄はゲート22,
54にパチンコ球が通過すると変動し始め、その後に停
止する。そして、停止した普通図柄が当たり図柄と一致
すると、第1種始動口26の可動翼片を一定期間(例え
ば0.5秒間)だけ開ける。普通図柄の変動中にパチン
コ球がゲート22,54を通過すると、その個数に応じ
て保留球ランプ64のLEDを点灯する。特別図柄表示
器24は表示部8に相当し、例えば液晶表示器を用い
る。当該特別図柄表示器24に表示する特別図柄は大当
たりか否かを判別するために用い、チャンス図柄(「第
4図柄」とも呼ぶ。)は大当たりによる特典以外の付加
特典を決定するために用い、背景図柄は特別図柄,チャ
ンス図柄の背景として表示する図柄である。これらの特
別図柄,チャンス図柄,背景図柄には、例えば文字(英
数字,漢字,仮名,記号等)や図形,動画(映像やアニ
メーション等),静止画などを任意に用いる。図3
(A)に示す例では特別図柄表示器24の画面に三つの
変動領域74,78,82を設け、順番にそれぞれ左図
柄76,中図柄80,右図柄84を変動または停止して
表示する。これらの変動領域のうち変動領域78は所要
のタイミングに達すると変動領域の数が増えて、例えば
図3(B)に示すように変動領域86,90,94にな
る。変動領域74,94は第1領域群G1に属し、変動
領域78(変動領域86,90,94)は第2領域群G
2に属するように予め区分している。この例では、左図
柄76と右図柄84が第1図柄に相当し、中図柄80
(第1中図柄88,第2中図柄92,第3中図柄96)
が第2図柄に相当する。その他、複合装置14にはラン
プ等の発光体や装飾板等を有し、装飾効果を発揮させて
遊技者の目を楽しませる。
【0019】なお、普通図柄表示器20には7セグメン
トLED以外に、液晶表示器,CRT,LED表示器,
プラズマ表示器等のように普通図柄が表示可能な他の表
示器を用いてもよい。同様に、特別図柄表示器24は液
晶表示器以外に、CRT,LED表示器,プラズマ表示
器等のように特別図柄等が表示可能な表示器を用いても
よい。さらに、普通図柄表示器20と特別図柄表示器2
4とを別個に用いて構成したが、同一の表示器で双方の
機能を兼用するものとしてもよい。
【0020】図2に戻って遊技盤面12以外では、賞球
を含むパチンコ球を一時的に貯留する下皿38や、タバ
コの吸い殻等を入れる灰皿40、効果音や音楽等を出す
スピーカ42、遊技者の手がハンドル34に触れている
か否かを検出するタッチセンサ36、ガラス枠18の開
放を検出する金枠センサ30等を備える。スピーカ42
は賞球の受皿である上皿32の内部に設け、タッチセン
サ36や金枠センサ30はそれぞれ所要の位置に設け
る。また、ランプ類16は電球やLED等の発光体を用
いており、図示した位置には限らずパチンコ機10の種
類や遊技内容等に合わせて適切な位置に配置する。
【0021】次に、メイン制御基板100と表示制御基
板200とにかかる具体的な構成例について、図4を参
照して説明する。図4には、メイン制御基板100と表
示制御基板200の構成をブロック図で示す。これらの
メイン制御基板100と表示制御基板200は、いずれ
もパチンコ機10の背面側に設ける。図4において、遊
技制御部2に相当するメイン制御基板100はCPU
(プロセッサ)110を中心に構成し、パチンコ機10
で行われるパチンコ遊技を制御する。当該メイン制御基
板100は、遊技制御プログラムや大当たり値などのデ
ータを格納するROM112、各種乱数等のデータや検
出信号などを一時的に格納するRAM114、ゲートセ
ンサ60,72やVゾーンセンサ44等の入賞センサか
ら出力された検出信号を入力する入力処理回路102、
ソレノイド46,52等を駆動させる駆動信号を出力す
る出力処理回路104、ランプ類16や普通図柄表示器
20あるいはリーチ図柄表示器62,70等の表示制御
を行う表示制御回路106、表示制御基板200との間
で通信を行う通信制御回路116などを備える。これら
のCPU110やROM112,RAM114,入力処
理回路102,通信制御回路116はバス118により
相互に接続される。なお、図示しないがフラッシュメモ
リやバッテリによって記憶されたデータ等がバックアッ
プされるバックアップメモリを別個に備えてもよい。
【0022】また、表示制御部4に相当する表示制御基
板200はCPU210を中心に構成し、メイン制御基
板100から送られる表示指令を受けて、表示すべき文
字,図柄等を適切に加工して特別図柄表示器24に表示
する処理を行う。当該表示制御基板200は、表示制御
プログラムや表示情報などのデータを格納するROM2
02、指令信号などのデータを一時的に格納するRAM
204、メイン制御基板100との間で通信を行う通信
制御回路206、文字,図柄,背景等のデータを生成す
るキャラクタジェネレータ212、配色指定やスプライ
ト処理等の画像編集を行なって最終的には画像信号(映
像信号や同期信号等)を出力するVDP(Video Displa
y Prosessor)214などを備える。これらのCPU2
10やROM202,RAM204,通信制御回路20
6,VDP214はバス208により相互に接続され
る。なお、図示しないがメイン制御基板100の場合と
同様にフラッシュメモリやバックアップメモリを別個に
備えてもよい。CPU210はメイン制御基板100か
ら出力された表示指令を受けると、当該表示指令に対応
する表示情報をROM202から読み込み、バス208
を介してVDP214に出力する。VDP214はVR
AMやパレットRAM等を備えており、CPU210か
ら送られた表示情報を受けて、当該表示情報に対応する
データをキャラクタジェネレータ212から読み込み、
配色指定及びスプライト処理等の画像編集を行なってV
RAMやパレットRAM上にデータ展開し、最終的には
画像信号を特別図柄表示器24に出力する。その他、メ
イン制御基板100や表示制御基板200に備えるRO
MにはEPROMを用いるが、EEPROMやフラッシ
ュメモリを用いてもよい。同様にRAMにはDRAMを
用いるが、SRAMやフラッシュメモリ等を用いてもよ
い。
【0023】上記のように構成されたパチンコ機10に
おいて、本発明を実現するためにメイン制御基板100
や表示制御基板200で行う処理手順について図5から
図9までを参照して説明する。ここで、図5には第1種
始動口処理の内容を、図6には図柄変動処理の内容を、
図7には変動表示処理の内容を、図8にはリーチ処理の
内容を、図9には画像表示処理の内容をそれぞれフロー
チャートで示す。これらの処理手順のうち、第1種始動
口処理,図柄変動処理,変動表示処理,リーチ処理は、
いずれも図4に示すメイン制御基板100においてRO
M112に格納されている遊技制御プログラムをCPU
110が適当なタイミング(例えば4ミリ秒ごとの周
期)で実行することによって実現される。また、表示処
理は表示制御基板200においてCPU210とVDP
214が適当なタイミングでプログラムを実行すること
によって実現される。なお、以下の説明において「保留
球数」という場合には、特別図柄表示器24に特別図柄
が変動している間に第1種始動口26に入賞したパチン
コ球の個数を意味する。また、「加算する」という場合
には、通常は1だけ保留球数を増やすことを意味する
が、遊技状態等に応じて適宜に2以上ずつ増やす場合を
含む。これに対して「減算する」という場合には、保留
球数を減らす点を除いては加算する場合と同様である。
【0024】まず、図5に示す第1種始動口処理では、
第1種始動口26に対するパチンコ球の入賞判別を行
う。具体的には、最初に第1種始動口26にパチンコ球
が入賞したか否かを判別する〔ステップS10〕。具体
的には、図4において始動口センサ50から検出信号が
出力された場合には入賞した(YES)と判別し、検出
信号が出力されなければ入賞しない(NO)と判別す
る。そして、第1種始動口26にパチンコ球が入賞した
ときには、保留球数が上限値(例えば4)に達している
か否かを判別する〔ステップS12〕。保留球数が上限
値に達していなければ(NO)、その保留球数を加算す
る〔ステップS14〕。加算された保留球数に応じて保
留球ランプ68のLEDを点灯する。その後、各種乱数
の読み込みと記憶を行い〔ステップS16〕、第1種始
動口処理を終了する。なお、第1種始動口26にパチン
コ球が入賞していない場合(ステップS10のNO)
や、保留球数が上限値に達している場合(ステップS1
2のNO)には、何もせずにそのまま第1種始動口処理
を終了する。
【0025】ここでステップS16に示す各種乱数に
は、大当たり判定用乱数RA,大当たり図柄用乱数R
B,リーチパターン乱数RC,確率変動用乱数RD等が
ある。大当たり判定用乱数RAは、大当たりか否かを判
別するための乱数である。大当たり図柄用乱数RBは、
大当たり判定用乱数RAによって大当たりと判別された
場合において、特別図柄表示器24に停止して表示する
特別図柄を特定するための乱数である。リーチパターン
乱数RCは、特別図柄表示器24に表示されている特別
図柄によってリーチに達してから全ての図柄変動を停止
するまでの表示パターンを特定するための乱数である。
「リーチ状態」とは、未だに変動している残りの特別図
柄を除き、他の特別図柄の組み合わせが大当たり図柄と
一致している状態を意味する。確率変動用乱数RDは大
当たりになった後に大当たりになる確率を変更するか否
かを判別するための乱数である。
【0026】次に、図6に示す図柄変動処理では、特別
図柄表示器24に特別図柄を変動して表示する処理を行
う。まず保留球数が正数(すなわち保留球数>0を満た
す)か否かを判別する〔ステップS20〕。保留球数が
正数ならば(YES)、上記ステップS16で記憶した
大当たり判定用乱数RAを読み込むとともに〔ステップ
S22〕、次回の処理に備えて保留球数を減算する〔ス
テップS24〕。そして、変動表示処理を行う〔ステッ
プS26〕。変動表示処理の具体的な内容について、図
7を参照しながら説明する。
【0027】図7に示す変動表示処理では、まず「大当
たり」か否かを判別する〔ステップS40〕。具体的に
は、上記ステップS22で読み込んだ大当たり判定用乱
数RAが大当たり値と一致したか否かによって判別す
る。大当たり値は通常は1個であるが、遊技状態(例え
ば確率変動時)等によっては複数個としてもよい。も
し、「大当たり」ならば(YES)、図5のステップS
16で記憶した大当たり図柄用乱数RBを読み込み〔ス
テップS42〕、特別図柄を変動させ始めるべくステッ
プS44に進む。当該大当たり図柄用乱数RBによっ
て、最終的に停止して確定する予定の図柄(以下「停止
予定図柄」と呼ぶ。)を決定する。一方、ステップS4
0で「はずれ」と判別されたならば(NO)、はずれ図
柄を特別図柄表示器24に表示するため、はずれ図柄デ
ータをRAM114から読み込む〔ステップS60〕。
その後、当該はずれ図柄データにリーチ図柄を含むか否
かを判別する〔ステップS62〕。もし、はずれ図柄デ
ータにリーチ図柄を含むならば(YES)、最終的には
「はずれ」になるが途中でリーチに達する態様であり後
述するステップS44に進む。一方、はずれ図柄データ
にリーチ図柄を含まなければ(NO)、後述するステッ
プS64に進む。
【0028】表示制御基板200に表示指令を送って特
別図柄を変動し始めると〔ステップS44〕、リーチ処
理を行う〔ステップS46〕。表示制御基板200で行
われる処理については、後述する。ここでは、リーチ処
理の具体的な内容について図8を参照しながら説明す
る。図8に示すリーチ処理では、まず図5のステップS
16で記憶したリーチパターン乱数RCを読み込み〔ス
テップS70〕、リーチパターンを決定する〔ステップ
S72〕。すなわち、図7のステップS42またはステ
ップS60で決定した停止予定図柄と、図8のステップ
S70で読み込んだリーチパターン乱数RCとに基づい
て以下に示す表1に従ってリーチパターンを決定する。
リーチ図柄として表示する特別図柄は第1領域群G1に
属する図柄であり、例えば左図柄76と右図柄84であ
る。通常のパチンコ機10では、左図柄76と右図柄8
4は同じ図柄になる。そして、当該リーチ図柄からみて
中図柄80の図柄のずれ(以下「図柄の関係」と呼
ぶ。)によって、2図柄前,1図柄前,同一図柄,1図
柄後,2図柄後,他の図柄(例えば3図柄前,3図柄後
等)がある。例えば、リーチ図柄が図柄「7」であると
きに中図柄80が図柄「6」であれば、リーチ図柄から
みて中図柄80は「1図柄前」となる。表1には図柄の
関係と、0から10までのいずれかの数値を取り得るリ
ーチパターン乱数RCとの設定例を示す。
【0029】
【表1】
【0030】上記表1には、六つのリーチパターンα,
β,γ,δ,ε,ζが設定されている。例えば、リーチ
に達した後に第2領域群G2に属する変動領域78の数
を増やして変動を継続するリーチパターン(以下「領域
数増加アクション」と呼ぶ。)をリーチパターンβとす
る。ここで、リーチパターンα,β,γ,δ,ε,ζに
ついて各表示内容の概要を表2に例示する。なお、表2
に示す「アクション」とは、アニメーション等を行うこ
とである。「正逆変動」とは、特別図柄表示器24の所
定位置(例えば画面中央を通る水平線)を中心に特別図
柄(左図柄76,中図柄80,右図柄84)を所定方向
に所定範囲(例えば上下方向に半図柄分)だけ揺れ動か
す態様の変動である。「移動位置」とは、上記所定位置
とは別個の画面上の位置である。
【0031】
【表2】
【0032】なお所定の条件が成立すると、上記表1に
おけるリーチパターンα,β,γ,δ,ε,ζの位置や
個数を変更して(変化させて)もよい。所定の条件とし
ては、例えば特別図柄が特定の図柄(例えば「33
3」)で停止した場合等である。こうすれば、遊技者は
大当たりになる期待感を特別図柄の全てが停止するまで
維持することができる。また、所定の条件が成立する
と、領域数増加アクションによって増える変動領域の数
を変化させたり、変動領域で変動する図柄の種類を変化
させてもよい。このことは乱数の値に応じて変化させる
場合であっても同様である。こうすれば領域数増加アク
ションの態様が変化してゆくので、場合によっては領域
数増加アクションが行われたことによって大当たりの可
能性が高くなる。したがって、遊技者は領域数増加アク
ションによる表示態様の変化とともに、大当たりになる
期待感を持って遊技することができる。
【0033】次に、ステップS72で決定したリーチパ
ターンに基づいて、表示制御基板200に表示指令を送
って特別図柄表示器24にリーチ図柄を表示する〔ステ
ップS74〕。ステップS74では当該リーチ図柄と同
一の図柄(または相当する図柄)を、図4に示す表示制
御回路106を介してリーチ図柄表示器62,70に連
動して表示する。こうすれば、特別図柄表示器24以外
の表示器にもリーチ図柄等が表示されるので、リーチ図
柄が何であるかをより認識しやすくなる。なお、リーチ
図柄を表示する際には、遊技者にリーチに達したことを
認識させる報知をあわせて行なってもよい。当該報知と
しては、例えば「リーチ」の文字や所定のアニメーショ
ンなどを表示したり、音声や特定の効果音をスピーカ4
2から出したり、遊技者が触れるハンドル34や遊技者
が座る椅子を振動させたりする態様がある。こうすれ
ば、遊技者はリーチに達したことをより確実に認識する
ことができる。
【0034】そして、リーチパターンβ(特定のリーチ
パターン)か否かによって〔ステップS76〕、処理内
容を分ける。もし、リーチパターンβを除くリーチパタ
ーンならば(NO)、表示制御基板200に表示指令を
送って対応するリーチパターンで図柄変動を行う〔ステ
ップS80〕。一方、リーチパターンβならば(YE
S)、以下に示す処理を行う。すなわち、第2領域群G
2に属する変動領域の数を所定数に増やして変動を継続
し〔ステップS78〕、その後に増やした変動領域でそ
れぞれ変動を停止し〔ステップS82〕、停止した図柄
のいずれかを中図柄80(第2図柄)として選択する
〔ステップS84〕。例えば、図3(A)に示す一つの
変動領域78を図3(B)に示す三つの変動領域86,
90,94に増やし、これらの変動領域86,90,9
4においてそれぞれ図柄群を変動する。それぞれの図柄
群を構成する図柄の数や種類等はそれぞれ同じであって
もよく、異なってもよい。その後、変動領域86には第
1中図柄88を、変動領域90には第2中図柄92を、
変動領域94には第3中図柄96をそれぞれ停止する。
そして、第2領域群G2に属する変動領域の数を元に戻
すとともに、ステップS84で選択した中図柄80を表
示する〔ステップS86〕。よって、ステップS84で
選択した中図柄80と、既に停止した左図柄76および
右図柄84との組み合わせが、最終的に停止して表示さ
れる図柄(すなわち確定図柄)となる。
【0035】こうしてリーチ処理を終えて図7に戻り、
確率変動か否かを判別し〔ステップS48〕、確率変動
ならば確率変動処理を行なった後〔ステップS50〕、
変動表示処理を終了する。確率変動か否かは、図5のス
テップS16で記憶した確率変動用乱数RDが所定値と
一致しているか否か、あるいは特別図柄表示器24に実
際に停止した特別図柄とチャンス図柄とが所定の組み合
わせで表示されたか否か等によって行う。所定の組み合
わせとしては、例えば特別図柄が「777」であり、チ
ャンス図柄が青色という場合である。確率変動処理の具
体的な内容については、既に周知の処理と同様であるの
で説明を省略する。なお、確率変動処理が実行される
と、今回の大当たり遊技終了後から次回の大当たりにな
るまで、特別図柄による大当たりおよび/または普通図
柄による当たりになる確率が高まるとともに、特別図柄
および/または普通図柄の変動期間が短縮される。一
方、確率変動でなければ(ステップS50のNO)、何
もせずにそのまま変動表示処理を終了する。なお、ステ
ップS62でリーチ図柄でないときは(NO)、ステッ
プS44と同様に特別図柄を変動し始め〔ステップS6
4〕、所定の変動パターンに基づいて変動表示した後に
はずれ図柄で停止し〔ステップS66〕、上記ステップ
S48に進む。上記ステップS64,S66ではそれぞ
れ対応する表示指令を表示制御基板200に送って実現
する。
【0036】さらに特別図柄の変動表示処理を終えて図
6に戻り、最終的に確定して特別図柄表示器24に表示
された特別図柄の組み合わせが大当たり図柄と一致する
か否かを判別する〔ステップS28〕。図7に示すステ
ップS40でも大当たりか否かを判別しているが、この
判別はステップS22で読み込んだ大当たり判定用乱数
RAに基づいて行なっている。しかし、ステップS26
の変動表示処理を実行している際などで外来ノイズ等の
影響を受け、予定していた大当たり表示となるものがは
ずれ表示になることもある。したがって、パチンコ遊技
の混乱を防止するため、特別図柄表示器24に表示され
た特別図柄を優先して大当たりか否かの判別を行うもの
である。なお、外来ノイズ等の影響を受けにくく信頼性
が高いパチンコ機10では、大当たり判定用乱数RAの
みに基づいて「大当たり」か否かをステップS28で判
別してもよい。こうすれば処理速度が向上する。もし、
停止した特別図柄の組み合わせが大当たり図柄と一致す
るならば(YES)、「大当たり」として大当たり処理
を行い〔ステップS30〕、図柄変動処理を終了する。
大当たり処理は、例えば大入賞口28の蓋58を一定期
間(例えば30秒間)だけ開放し、入賞したパチンコ球
の数に応じて賞球を払い出す等を行う。一方、特別図柄
の組み合わせが大当たり図柄と一致しないならば(N
O)、「はずれ」としてはずれ処理を行い〔ステップS
32〕、図柄変動処理を終了する。なお、はずれ処理の
具体的な内容については、既に周知の処理と同様である
ので説明を省略する。
【0037】次に、メイン制御基板100から出力され
た表示指令を受けた表示制御基板200が対応する画像
を編集して特別図柄表示器24に表示する処理につい
て、図9を参照しながら説明する。なお、メイン制御基
板100から出力された表示指令は、受信割り込みによ
って実行される別個の処理プログラムによって図4に示
すRAM204内の受信バッファに記憶されているもの
とする。図9に示す画像表示処理では、まずCPU21
0が受信バッファに記憶した表示指令を読み込み〔ステ
ップS100〕、読み込んだ表示指令に基づいて表示デ
ータを取得しRAM204に記憶する〔ステップS10
2〕。より具体的には、表示指令と表示データとの関係
を規定しROM202等に記憶したテーブルを参照して
表示データを取得する。この表示データは画像編集を行
うためのデータ要素(パラメータ)であり、例えばステ
ータス番号,左図柄番号,左位置座標,中図柄番号,中
位置座標,右図柄番号,右位置座標,アニメーション番
号,ステータスフラグ,アニメーションタイマ等を有す
る。こうして取得した表示データを取得した210は、
当該表示データをVDP214に伝達する。
【0038】CPU210から表示データを受けたVD
P214は、当該表示データに基づいて文字,図柄,背
景等のデータをキャラクタジェネレータ212から抽出
し〔ステップS104〕、配色指定及びスプライト処理
等の画像編集を行った後〔ステップS106〕、VRA
MやパレットRAM上にデータを展開する〔ステップS
108〕。そして、展開したデータを画像信号に変換し
て特別図柄表示器24に出力する〔ステップS11
0〕。こうして表示データに基づいて編集した図柄等を
特別図柄表示器24に表示させることができる。また、
画像編集をハードウェアとしてVDP214で行うの
で、画像を高速に表示することができる。
【0039】次に、上記図5〜図9に示すそれぞれの処
理を実行して特別図柄表示器24に表示する態様例につ
いて、図10〜図13を参照しながら説明する。これら
の図10〜図13には、いずれも特別図柄表示器24の
画面に表示された特別図柄の一例を示す。なお、この一
例は「大当たり」になるケースの一例を示すものであっ
て、多数の「はずれ」になるケースについては省略す
る。
【0040】まず、特別図柄の変動開始では(図7のス
テップS44,S64)、図10(A)に示すように第
1領域群G1に属する変動領域74,82と第2領域群
G2に属する変動領域78とでほぼ一斉に変動させ始め
る。その後にリーチに達するとリーチ図柄を表示し(図
8に示すステップS74)、図10(B)に示す例で
は、第1領域群G1に属する変動領域74,82にリー
チ図柄として同じ図柄「7」を停止して表示する。この
停止表示によって、遊技者はリーチに達したことを知る
ことができる。そして、リーチパターンβのときには、
第2領域群G2に属する変動領域の数が増える(図8に
示すステップS78)。このとき、例えば特別図柄表示
器24には図10(C)に示すように変動領域78の中
に三つの変動領域86,90,94が現れ、それぞれの
変動領域で図柄群を変動させ始める。その変動後、三つ
の変動領域86,90,94でそれぞれ変動を停止する
(図8に示すステップS82)。このとき、変動のパタ
ーンや変動を停止する順番やタイミング等は任意であ
る。その一例としては、以下に示す表示態様がある。
【0041】すなわち、図11(A)に示すように変動
領域90の大きさを他の変動領域86,94よりも大き
くし、その後に図11(B)に示すように変動領域90
の変動を停止する。図11(B)に示す例では、変動領
域90に図柄「3」で停止したことを示す。そして、変
動領域90と変動領域86とを入れ替えて、図11
(C)に示すように変動領域86の大きさを他の変動領
域90,94よりも大きくした後、図12(A)に示す
ように変動領域86の変動を停止する。図12(A)に
示す例では、変動領域86に図柄「5」で停止したこと
を示す。さらに、変動領域86と変動領域94とを入れ
替えて、図12(B)に示すように変動領域94の大き
さを他の変動領域86,90よりも大きくした後、図1
2(C)に示すように変動領域94の変動を停止する。
図12(C)に示す例では、変動領域94に図柄「7」
で停止したことを示す。
【0042】数を増やした三つの変動領域86,90,
94でそれぞれ変動を停止すると、それぞれの変動領域
に停止した図柄のいずれかを選択する(図8に示すステ
ップS84)。この選択は、第1領域群G1に属する変
動領域74,82に停止した図柄と組み合わせるために
行う。すなわち、当該特別図柄の組み合わせが大当たり
図柄と一致すると「大当たり」になる。そして、増やし
た変動領域の数を元に戻して、選択した図柄を元の変動
領域に表示する(図8に示すステップS86)。図13
(A)に示す例では、変動領域94で停止した図柄
「7」を選択し、最終的に停止した図柄として変動領域
78に表示している。よって、図13(A)に示す例で
は最終的に停止した特別図柄の組み合わせが「777」
となって特定図柄の組み合わせと一致しているので、
「大当たり」となり遊技者に特典を与える。
【0043】なお、数を増やした三つの変動領域86,
90,94のいずれか停止した図柄の組み合わせが所定
図柄の組み合わせになると、第1領域群G1の変動領域
74,82で停止した図柄の組み合わせと同様に「リー
チ」になる。図13(B)に示す例では、変動領域8
6,90でいずれも図柄「5」で停止しており、表示枠
98に「ダブルリーチ(Wリーチ)」を表示したり、あ
るいは当該内容を音声や効果音等によって遊技者等に報
知する。こうすれば、第1領域群G1または第2領域群
G2のいずれかに停止した特別図柄(所定図柄)の組み
合わせによってもリーチになるので、遊技者はその後の
特典を期待する期待感がさらに高まる。そして、最後に
変動していた変動領域に停止した図柄と、第2領域群G
2に属する他の変動領域に停止した図柄との組み合わせ
が特定図柄の組み合わせと一致したときには、「大当た
り」として遊技者に特典を与える。図13(C)に示す
例では変動領域86,90,94に停止した図柄の組み
合わせが「555」であって特定図柄の組み合わせと一
致するので、「大当たり」になる。こうすれば、第1領
域群G1に属する変動領域に停止した図柄と第2領域群
G2に属する変動領域に停止した図柄との組み合わせに
よって遊技者に特典を与える態様だけでなく、第2領域
群G2に属する変動領域に停止した図柄の組み合わせの
みによっても遊技者に特典を与えることが可能になる。
したがって、遊技者は特典を期待する期待感がさらに高
まる。
【0044】上記実施の形態1によれば請求項1に対応
し、変動領域74,78,82は第1領域群G1(第1
グループ)と第2領域群G2(第2グループ)に区分さ
れる。そして、第1領域群G1の変動領域74,82に
左図柄76,右図柄84(第1図柄)がリーチ図柄(所
定図柄)で停止すると、第2領域群G2(第2グルー
プ)に属する変動領域の数を増やす(図8に示すステッ
プS78,図10参照)。その後、第2領域群G2に属
する変動領域86,90,94に停止した図柄のうち、
いずれかの図柄を中図柄80(第2図柄)として選択す
る(図8に示すステップS84,図11(A)〜図13
(A)参照)。こうして選択した中図柄80と既に停止
した左図柄76,右図柄84との組み合わせが大当たり
図柄(特定図柄の組み合わせ)になると、遊技者に特典
を与える。左図柄76,右図柄84との組み合わせで
は、第2領域群G2に属する変動領域86,90,94
のいずれかに大当たり図柄になる図柄が停止すれば、当
該図柄が中図柄80として選択される可能性がある。し
たがって、中図柄80として確定し得る図柄の数を増や
したので、特典を期待する遊技者の期待感を高めること
ができる。なお、第2領域群G2に属する変動領域の数
を増やすタイミングは、上述したリーチに達したときの
みならず、リーチに達してから最終的に全ての変動を停
止するまでの間における任意のタイミングであってもよ
い。この場合でも、変動領域の数が増えることによって
遊技者の期待感を高めることができる。
【0045】また請求項4に対応し、数を増やした第2
領域群G2に属する変動領域86,90,94につい
て、変動後に停止した図柄のうち、第1領域群G1の変
動領域に停止した左図柄76,右図柄84との組み合わ
せが大当たり図柄になる前記図柄を中図柄80として選
択する(図8に示すステップS84,図12(C),図
13(A)参照)。すなわち、第2領域群G2に属する
変動領域86,90,94に停止した図柄と左図柄7
6,右図柄84との組み合わせが大当たり図柄にならな
い場合には、中図柄80として選択しない。そのため、
既に停止した左図柄76,右図柄84と、第2領域群G
2に属するいずれかの変動領域86,90,94で停止
した図柄との組み合わせが大当たり図柄になれば、確実
に遊技者に特典を与える。したがって、左図柄76,右
図柄84との組み合わせが大当たり図柄になる中図柄8
0が停止する確率が高まるので、「大当たり」を期待す
る遊技者の期待感をさらに高めることができる。
【0046】さらに請求項5に対応し、変動領域74,
78,82は第1領域群G1と第2領域群G2に区分さ
れる。そして、リーチになると(所要の条件が成立する
と)、第2領域群G2に属する変動領域78の数を増や
して変動領域86,90,94にする。その後、変動領
域の数を増やした第2領域群G2に属する変動領域8
6,90,94に停止した図柄の組み合わせが大当たり
図柄になると、遊技者に特典を与える(図13(B),
図13(C)参照)。すなわち、第1領域群G1に属す
る変動領域に停止した図柄と第2領域群G2に属する変
動領域に停止した図柄との組み合わせが大当たり図柄に
なる以外に、遊技者は特典を得る可能性がある。したが
って大当たり図柄になり得る図柄の組み合わせを増やし
たので、特典を期待する遊技者の期待感を高めることが
できる。なお、リーチになると、第1領域群G1に属す
る変動領域74,82の数を増やす。その後、変動領域
の数を増やした第1領域群G1に属する変動領域に停止
した図柄の組み合わせが大当たり図柄になると、遊技者
に特典を与える形態についても同様に適用可能である。
【0047】〔実施の形態2〕次に、実施の形態2は実
施の形態1と同様に、図柄を変動して表示する三つの変
動領域を有する表示部を備えた遊技機に適用した形態で
あって、図14〜図18を参照しながら説明する。当該
実施の形態2は、リーチに達する前に変動領域の数を増
やす態様である。ここで、図14にはリーチ処理の内容
をフローチャートで示す。当該リーチ処理は、図4に示
すメイン制御基板100においてROM112に格納さ
れている遊技制御プログラムをCPU110が適当なタ
イミング(例えば4ミリ秒ごとの周期)で実行すること
によって実現される。なお、パチンコ機10の構成等は
同様であるので、説明を簡単にするために実施の形態2
では実施の形態1と異なる点を説明する。したがって、
図1,図2等に示す要素と同一の要素には同一の符号を
付し、当該要素の説明も省略する。
【0048】実施の形態2が実施の形態1と異なるの
は、第2領域群G2に属する変動領域の数を増やすタイ
ミングをリーチに達する前にした点である。この形態を
実現するために、上述した図8に示すリーチ処理に代え
て図14に示すリーチ処理を実行することによって可能
になる。以下、図14に示すリーチ処理の内容について
具体的に説明する。
【0049】図14に示すリーチ処理において、まずリ
ーチパターン乱数RCを読み込んでリーチパターンを決
定した後、リーチパターンβか否かによって処理内容を
分ける(ステップS70,S72,S76)。もし、リ
ーチパターンβを除くリーチパターンならば(NO)、
表示制御基板200に表示指令を送って対応するリーチ
パターンで図柄変動を行い(ステップS80)、リーチ
処理を終了する。一方、リーチパターンβならば(YE
S)、全グループの図柄変動とほぼ同時(あるいは当該
変動後の任意のタイミング)に以下に示す処理を行う。
すなわち、第2領域群G2に属する変動領域の数を所定
数に増やして変動するとともに図柄群を分配する〔ステ
ップS79〕。例えば、図3(A)に示す一つの変動領
域78を図3(B)に示す三つの変動領域86,90,
94に増やす場合には、変動領域78で変動する図柄群
を分配し、変動領域86,90,94のそれぞれで変動
する図柄群を構成する。分配方法は任意であり、所定の
分配規則に従って分配してもよく、ランダムに分配して
もよい。所定の分配規則に従う場合には、例えば変動領
域78で図柄群を変動する際に現れる順番に沿って分配
したり、数字の図柄については奇数と偶数に分配した
り、図柄の種類ごとに分配するなどが該当する。
【0050】そして、増やした変動領域でそれぞれ変動
を停止した後(ステップS82)、第1領域群G1に属
する一部の変動領域で変動を停止する〔ステップS8
8〕。このとき、第1領域群G1に属する一部の変動領
域で停止した図柄と、第2領域群G2に属する変動領域
で停止した図柄との組み合わせがリーチ図柄になるとき
は、当該第2領域群G2に属する変動領域で停止した図
柄を中図柄80(第2図柄)として選択する〔ステップ
S90〕。この選択によって、特別図柄表示器24には
リーチ図柄が表示されたことになる。その後、第2領域
群G2に属する変動領域の数を元に戻してステップS9
0で選択した中図柄80を表示するとともに〔ステップ
S92〕、第1領域群G1に属する他の一部の変動領域
で変動を停止する〔ステップS94〕。この停止によっ
て全ての図柄変動が停止したことになる。よって、ステ
ップS90で選択した中図柄80と、ステップS88,
S94で停止した左図柄76および右図柄84との組み
合わせが、最終的に停止して表示される図柄(すなわち
確定図柄)となる。
【0051】次に、上記図5〜図7,図14,図9に示
すそれぞれの処理を実行して特別図柄表示器24に表示
する態様例について、図15〜図19を参照しながら説
明する。これらの図15〜図19には、いずれも特別図
柄表示器24の画面に表示された特別図柄の一例を示
す。なお、この一例は「大当たり」になるケースの一例
を示すものであって、多数の「はずれ」になるケースに
ついては省略する。
【0052】まず、特別図柄の変動開始では(図7のス
テップS44,S64)、図15(A)に示すように第
1領域群G1に属する変動領域74,82と第2領域群
G2に属する変動領域78とでほぼ一斉に変動させ始め
る。その後、リーチパターンβのときには、第2領域群
G2に属する変動領域の数が増えて図柄群が分配される
(図14に示すステップS79)。このとき、増やす変
動領域の数や分配する図柄群の分配方法は任意である
が、その一例として以下に示す態様がある。
【0053】すなわち、図15(B)に示すように、第
2領域群G2に属する変動領域78を二つの変動領域8
6,90に分け、今まで変動領域78で変動していた図
柄群をまずは変動領域90に変動する。その後、図15
(C)と図16(A)に示すように、目で図柄を追跡で
きる程度にまで変動領域90の変動速度を低下させて、
図柄群が現れる順番のうち奇数番目の図柄をそのまま変
動領域90で変動させ、偶数番目の図柄を変動領域86
に移して変動させる。すなわち、一の変動領域で変動す
る図柄群を二つの変動領域で変動する図柄群に分配す
る。分配した後は、変動領域86と変動領域90との間
の変動速度は同じにしてもよく、少なくとも一部の期間
を異ならせてもよい。変動速度を異ならせると図柄が水
平線上に揃わなくなり、図16(B)に示すような態様
になる。次に、第2領域群G2に属する二つの変動領域
86,90でそれぞれ変動を停止すると(図14に示す
ステップS82)、図16(C)のようになる。このと
き、変動のパターンや変動を停止する順番やタイミング
等は任意である。その一例としては、実施の形態1で示
した通りである。図16(C)の例では、変動領域86
に図柄「4」で、変動領域90に図柄「7」で停止した
ことを示す。
【0054】さらに、第1領域群G1に属する変動領域
の一部すなわち変動領域74の変動を停止し(図14に
示すステップS88)、図17(A)のようになる。図
17(A)の例では、変動領域74に図柄「7」で、変
動領域90に図柄「7」で停止したことを示す。こうし
て第2領域群G2に属する変動領域86,90に停止し
た図柄のいずれかと、第1領域群G1に属する変動領域
74に停止した図柄との組み合わせがリーチ図柄になる
と、当該組み合わせになる第2領域群G2の図柄を選択
してリーチ図柄を表示する(図14に示すステップS9
0)。図17(A)の例では、変動領域74に図柄
「7」で停止したので、変動領域90の図柄「7」が中
図柄80として選択される。また図17(A)の例で
は、図柄「77」でリーチになったことを報知するた
め、色彩を白色から黒色に変化させている。
【0055】そして、第1領域群G1に属する変動領域
の残り(他の一部)である変動領域82の変動を停止し
た後(図14に示すステップS92)、図8に示すステ
ップS86と同様に第2領域群G2に属する変動領域の
数を元に戻す(図14に示すステップS94)。図17
(B)の例では変動領域82に図柄「7」で停止したこ
とを示し、図17(C)の例では変動領域78として変
動領域90に停止した図柄「7」が選択され、図18
(A)に示す例では変動領域78を元の図柄群で表示し
ていることを示す。よって、図18(A)に示す例では
最終的に停止した特別図柄の組み合わせが「777」と
なって特定図柄の組み合わせと一致しているので、「大
当たり」となり遊技者に特典を与える。こうすれば、第
1領域群G1または第2領域群G2のいずれかに停止し
た特別図柄(所定図柄)の組み合わせによってはリーチ
になり、その後には特典を与えることも可能であるの
で、遊技者はリーチやその後の特典を期待する期待感を
高めることができる。
【0056】ここで、変動領域82が変動している図1
7(A)に示す状態から図17(B)に示す状態に至ら
ず、図柄「7」以外の図柄で停止することが多い。この
場合には、通常「はずれ」となって図柄変動も終了す
る。しかし、停止した図柄と、第2領域群G2に属する
変動領域のいずれかに停止した図柄との組み合わせがリ
ーチ図柄になる場合がある。この場合には、改めてリー
チ図柄として、先に停止した第1領域群G1に属する変
動領域74を再変動してもよい。例えば、図17(A)
に示す状態から変動領域82で図柄「4」で停止する
と、特別図柄の組み合わせは図柄「774」となって通
常は「はずれ」である。図18(B)に示すように変動
領域86に停止した図柄「4」との組み合わせではリー
チ図柄になり、このとき変動領域74を再変動する。そ
の再変動後、もし変動領域74に図柄「4」で停止する
と、図18(C)に示すように表示になる。そして、図
19(A)の例では変動領域78として変動領域90に
停止した図柄「7」が選択され、図19(B)に示す例
では変動領域78を元の図柄群で表示していることを示
す。こうすれば、図19(B)に示す例では最終的に停
止した特別図柄の組み合わせが「444」となって特定
図柄の組み合わせと一致しているので、「大当たり」と
なり遊技者に特典を与える。したがって、一旦は全ての
変動領域の変動を停止した場合であっても、第1領域群
G1に属する変動領域74,82に停止した図柄と、第
2領域群G2に属する変動領域86,90に停止した図
柄との組み合わせが他のリーチ図柄になるときには、先
に停止した第1領域群G1に属する変動領域74を再変
動させることにより「大当たり」になる機会が増える。
こうすれば、全ての変動領域の変動を一旦停止した後で
あっても、第1領域群G1または第2領域群G2のいず
れかに停止した特別図柄(所定図柄)の組み合わせによ
ってはリーチになり、その後には特典を与えることも可
能であるので、遊技者はリーチやその後の特典を期待す
る期待感が高まる。
【0057】上記実施の形態2によれば請求項2に対応
し、まず第2領域群G2(第2グループ)に属する変動
領域78の数を増やす。そして、第1領域群G1(第1
グループ)に属する変動領域74に停止した左図柄76
(第1図柄)と、第1領域群G1に属する変動領域8
6,90に停止した図柄との組み合わせがリーチ図柄
(所定図柄の組み合わせ)になると、当該図柄を選択す
る。左図柄76との組み合わせでは、第2領域群G2に
属する変動領域のいずれかにリーチ図柄になる図柄が停
止すると、当該図柄が中図柄80(第2図柄)として選
択される可能性がある。したがって、中図柄80として
確定し得る図柄の数を増やしたので、リーチやその後の
特典を期待する遊技者の期待感を高めることができる。
また請求項3に対応し、第2領域群G2に属するそれぞ
れの変動領域86,90で変動する図柄群は、変動領域
の数を増やす前に変動表示していた図柄群を分配して構
成する(図14に示すステップS79,図15(B)〜
図16(A)参照)。こうすれば、第2領域群G2に属
する変動領域の数が多くなるにつれて、一の図柄群を構
成する図柄の数も少なくなる。そのため、第1領域群G
1に属する変動領域74で停止した左図柄76との組み
合わせでは、リーチ図柄または大当たり図柄になる図柄
が第2領域群G2に属するいずれか変動領域に停止する
可能性が高まり、中図柄80として選択され得る。した
がって、リーチ図柄または大当たり図柄となり得る第2
図柄の可能性が高まるので、リーチやその後の特典を期
待する遊技者の期待感をより高めることができる。さら
に、実施の形態1と同様に請求項4にも対応し、この場
合であっても実施の形態1で示した効果を得ることがで
きる。
【0058】〔他の実施の形態〕上述したパチンコ機1
0(遊技機)において、他の部分の構造,形状,大き
さ,材質,配置および動作条件等については、上記実施
の形態に限定されるものでない。例えば、上記実施の形
態を応用した次の各形態を実施することもできる。 (1)上記各実施の形態では、パチンコ機10に本発明
を適用した。これらの形態に代えて、他の種類のパチン
コ機や、パチンコ機以外の遊技機であって複数の図柄か
らなる図柄群を変動または停止して表示する複数の変動
領域を有する表示部を備えたもの(例えばスロットマシ
ン,アレンジボール機,ゲーム機等)についても同様に
本発明を適用することができる。これらの遊技機であっ
ても、第2図柄として確定し得る図柄の数を増やしたの
で、リーチやその後の特典を期待する遊技者の期待感を
高めることができる。 (2)上記各実施の形態では、特別図柄表示器24の変
動領域に変動して表示する図柄群について適用した。こ
の形態に代えて(あるいは加えて)、普通図柄表示器2
0に複数の変動領域を表示する態様に構成している場合
には、当該複数の領域に変動して表示する図柄群につい
ても同様に本発明を適用することができる。この場合で
あっても、第2図柄として確定し得る図柄の数を増やせ
るので、遊技者に「当たり」による特典を期待する期待
感を維持させることができる。
【0059】(3)上記各実施の形態では、第1領域群
G1(第1グループ)に属する変動領域74,82と、
数を増やした第2領域群G2(第2グループ)に属する
変動領域86,90,94とにそれぞれ停止した図柄の
組み合わせがリーチ図柄または大当たり図柄になるよう
に、第2領域群G2に属する変動領域86,90,94
で停止した図柄を選択した。この形態に代えて(あるい
は加えて)、リーチ図柄および大当たり図柄以外の図柄
の組み合わせについても、同様に適用することができ
る。こうした図柄の組み合わせとしては、確率変動にな
る図柄の組み合わせや、再変動になる図柄の組み合わせ
などが該当する。こうすれば、確率変動や再変動等を期
待する遊技者の期待感を維持させることができる。
【0060】(3)上記各実施の形態では、リーチに達
した以後または変動開始した以後に変動領域の数を増や
した(図8に示すステップS78,図14に示すステッ
プS79)。この形態に代えて、はじめから変動領域の
数を増やした態様としてもよい。例えば実施の形態1の
場合には、図10(C)に示すように第2領域群G2に
属する変動領域86,90,94をはじめから区分して
おき、変動または停止する表示を行う。こうすれば、遊
技者は変動領域86,90,94のいずれかに停止した
図柄によってリーチや大当たりを期待することができる
ので、リーチや大当たりを期待する期待感を持って遊技
することができる。なお、増やした変動領域は元に戻さ
ず、その形態で継続してもよい。 (4)上記各実施の形態では、増やした第2領域群G2
に属する変動領域86,90等を、増やす前の変動領域
78の領域内に設けた。この形態に代えて(あるいは加
えて)、上記変動領域86,90等のうち少なくとも一
つを変動領域78の領域外における任意の位置に設けて
もよい。すなわち、第1領域群G1に属する変動領域7
4,82の左右側であってもよく、変動領域78の上下
側に設けてもよい。こうすれば、第1領域群G1および
第2領域群G2に属する変動領域に停止した図柄の組み
合わせが多様化するので、リーチや大当たりになる図柄
の組み合わせも増える。したがって、遊技者は任意の位
置に増えた変動領域に停止した図柄によってもリーチや
大当たりを期待することができるので、当該リーチや大
当たりを期待する期待感を持って遊技することができ
る。
【0061】(5)上記実施の形態1では、所要の条件
の成立をリーチに達したときに適用した。この形態に代
えて(あるいは加えて)、所要の条件の成否を判別する
ための乱数(例えば変動領域用乱数)を設け、所要の遊
技状態に達すると(例えばパチンコ球がゲート22,5
4を通過したり、第1種始動口26に入賞すると)、乱
数値を確定するようにしてもよい。この場合には、確定
した乱数値が所定値(または所定範囲の値)であれば所
要の条件が成立したと判別し、その所定値以外の値であ
れば所要の条件が成立しないと判別する。こうすれば、
リーチに達したか否かにかかわらず、少なくとも一つの
グループに属する変動領域の数が増えることになる。し
たがって、グループに属する変動領域の数が増えること
を期待する遊技者の期待感を高めることができる。
【0062】
【他の発明の態様】以上、本発明の実施の形態について
説明したが、この実施の形態には特許請求の範囲に記載
した発明の態様のみならず他の発明の態様を有するもの
である。この発明の態様を以下に列挙するとともに、必
要に応じて関連説明を行う。
【0063】〔態様1〕 請求項1から4のいずれか一
項に記載した遊技機において、変動後に第1図柄と第2
図柄とが特定図柄の組み合わせ以外の組み合わせで停止
すると、第1グループに属する変動領域で再変動する態
様を有する遊技機。 〔態様1の関連説明〕 本態様によれば、変動後に第1
図柄と第2図柄とが特定図柄の組み合わせ以外の組み合
わせで停止しても、その後に第1グループに属する変動
領域で再変動を行う。そのため、当該変動領域において
再変動後に停止した図柄と第2図柄との組み合わせが特
定図柄の組み合わせになる可能性がある。したがって、
一旦は「はずれ」になっても、その後の再変動によって
「大当たり」になる可能性があるので、特典を期待する
遊技者の期待感をさらに高めることができる。
【0064】
【発明の効果】本発明によれば、第2図柄として確定し
得る図柄の数を増やしたので、リーチやその後の特典を
期待する遊技者の期待感を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の概要を示す図である。
【図2】パチンコ機の外観を示す正面図である。
【図3】複合装置の外観を示す正面図である。
【図4】メイン制御基板と表示制御基板の構成を示すブ
ロック図である。
【図5】第1種始動口処理を示すフローチャートであ
る。
【図6】図柄変動処理を示すフローチャートである。
【図7】変動表示処理を示すフローチャートである。
【図8】リーチ処理を示すフローチャートである。
【図9】画像表示処理を示すフローチャートである。
【図10】画面に表示された特別図柄の一例を示す図で
ある。
【図11】画面に表示された特別図柄の一例を示す図で
ある。
【図12】画面に表示された特別図柄の一例を示す図で
ある。
【図13】画面に表示された特別図柄の一例を示す図で
ある。
【図14】リーチ処理を示すフローチャートである。
【図15】画面に表示された特別図柄の一例を示す図で
ある。
【図16】画面に表示された特別図柄の一例を示す図で
ある。
【図17】画面に表示された特別図柄の一例を示す図で
ある。
【図18】画面に表示された特別図柄の一例を示す図で
ある。
【図19】画面に表示された特別図柄の一例を示す図で
ある。
【符号の説明】
2 遊技制御部 4 表示制御部 6a,6b,6c 変動領域 8 表示部 G1 第1領域群(第1グループ) G2 第2領域群(第2グループ) 10 パチンコ機(遊技機) 12 遊技盤面 14 複合装置 24 特別図柄表示器(表示部) 26 第1種始動口 60,72 ゲートセンサ 62,70 リーチ図柄表示器 100 メイン制御基板(遊技制御部) 200 表示制御基板(表示制御部)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 六鹿 真次 愛知県西春日井郡西春町大字沖村字西ノ川 1番地 株式会社大一商会内 Fターム(参考) 2C088 AA17 AA34 AA35 AA36 AA42 BC22

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の図柄からなる図柄群を変動または
    停止して表示する複数の変動領域を有する表示部を備
    え、変動後に特定図柄の組み合わせで停止すると遊技者
    に特典を与える遊技機において、 前記複数の変動領域を第1グループと第2グループとに
    区分し、 前記第1グループの変動領域に第1図柄が所定図柄で停
    止すると、前記第2グループに属する変動領域の数を増
    やし、 前記第2グループに属する変動領域に停止した図柄のう
    ち、いずれかの図柄を第2図柄として選択し、 選択した第2図柄と前記第1図柄との組み合わせが特定
    図柄の組み合わせになると遊技者に特典を与える態様を
    有する遊技機。
  2. 【請求項2】 複数の図柄からなる図柄群を変動または
    停止して表示する複数の変動領域を有する表示部を備
    え、変動後に特定図柄の組み合わせで停止すると遊技者
    に特典を与える遊技機において、 前記複数の変動領域を、少なくとも一つの変動領域を第
    1グループに、少なくとも二つ変動領域を第2グループ
    に区分し、 前記第2グループに属する変動領域に停止した図柄のう
    ち、前記第1グループに属する変動領域に停止した第1
    図柄との組み合わせが所定図柄の組み合わせになる図柄
    を第2図柄として選択する態様を有する遊技機。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載した遊技機にお
    いて、 第2グループに属するそれぞれの変動領域で変動する図
    柄群は、変動領域の数を増やす前に変動表示していた図
    柄群を分配して構成する態様を有する遊技機。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれか一項に記載し
    た遊技機において、 第2グループに属する変動領域の数を増やした後に停止
    した図柄のうち、第1グループの変動領域に停止した第
    1図柄との組み合わせが特定図柄の組み合わせになる図
    柄を第2図柄として選択する態様を有する遊技機。
  5. 【請求項5】 複数の図柄からなる図柄群を変動または
    停止して表示する複数の変動領域を有する表示部を備
    え、変動後に特定図柄の組み合わせで停止すると遊技者
    に特典を与える遊技機において、 前記複数の変動領域を第1グループと第2グループとに
    区分し、 所要の条件が成立すると、前記第1グループおよび/ま
    たは前記第2グループに属する変動領域の数を増やし、 変動領域の数を増やしたグループに属する変動領域に停
    止した図柄の組み合わせが特定図柄の組み合わせになる
    と、遊技者に特典を与える態様を有する遊技機。
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