JP2000299081A - 透過型電子顕微鏡 - Google Patents

透過型電子顕微鏡

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JP2000299081A
JP2000299081A JP10642099A JP10642099A JP2000299081A JP 2000299081 A JP2000299081 A JP 2000299081A JP 10642099 A JP10642099 A JP 10642099A JP 10642099 A JP10642099 A JP 10642099A JP 2000299081 A JP2000299081 A JP 2000299081A
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JP
Japan
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sample
electron beam
dark
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hollow conical
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JP10642099A
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Mikio Naruse
幹夫 成瀬
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Jeol Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】透過型電子顕微鏡によって、暗視野像の解釈が
容易で、試料で生じている動的現象を捉えることがで
き、且つ微小領域の暗視野像の観察を可能とする。 【解決手段】CL1の絞り位置にはアンニュラーアパー
チャ7が配置されている。これにより、アンニュラーア
パーチャ7を通過した電子ビームは空洞円錐状となる。
この空洞円錐状の電子ビームはCL1により一旦収束し
た後に広がりをもち、CM2によって収束される。この
CM2は、励磁電流を調整することによって空洞円錐状
の電子ビームが試料3に入射するときの入射角αを所望
の角度に設定することができるようになされている。C
M2を通過した空洞円錐状の電子ビームは、OL4の前
方磁場5によって収束されて試料3に照射される。従っ
て、試料3に適した入射角αの暗視野像が全方位の情報
を含んで得られる。また、空洞円錐状の電子ビームを収
束させた状態で試料に照射させるので、試料上での照射
面積を小さくでき、微小領域の暗視野像を高分解能で得
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透過型電子顕微鏡
に係り、特に、高分解能の暗視野像を得ることができる
透過型電子顕微鏡に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】電子顕
微鏡による暗視野像観察は非常に重要であり、特に近年
においては試料の原子配列を観察する場合に広く行われ
ている。そのための手法として有名なものに走査透過型
電子顕微鏡(STEM)を用いた高散乱角円環状検出暗
視野(High Angle Annular Dark Field :HAADF)
法(HAADF−STEM法)がある。この方法は、図
3に示すように、試料上を電子ビームで走査し、試料を
透過した電子ビームを円環状の検出器で検出し、この検
出器で検出した信号と、電子ビームの走査信号とに基づ
いて暗視野像をモニタに表示するというものである。こ
のHAADF−STEM法によれば、コントラストの反
転現象が生じないので、原子は必ず白く表示され、得ら
れた暗視野像の解釈が簡単であるという特徴がある。
【0003】しかし、一般にSTEMの分解能は、電子
ビームの走査を行わない通常の透過型電子顕微鏡(TE
M)の分解能の1/2〜1/3程度であり、HAADF
−STEM法によって高分解能の暗視野像を得ることは
難しいのが現状である。勿論、高分解能のSTEMとい
われるものも存在はするが、非常に高価なものであり、
且つ操作法も容易ではなく、熟練を要す。また、HAA
DF−STEM法では電子ビームを走査するために、数
秒以下の動的現象を追うことは原理的に不可能である。
【0004】そこで、TEMを用いて、HAADF−S
TEM法によって得られる暗視野像と同等の画像、即ち
像の解釈が簡単な暗視野像を、容易に得ることができる
手法の開発が望まれる。しかも、TEMを用いた場合に
は電子ビームは走査しないので、試料で生じている動的
現象を捉えることも原理的には可能となる。
【0005】ところで、TEMを用いて暗視野像を観察
する場合、従来は入射電子ビームを傾けて試料に照射
し、ダイレクトビームを対物絞りでカットして散乱電子
のみで結像させるのが一般的であったが、この場合には
試料に入射させる電子ビームの傾斜方向は任意に変えら
れるが、写真撮影を行う場合には任意に選ばれた一方向
からしか入射できないという問題がある。
【0006】また、TEMを用いた暗視野像観察方法と
して、空洞円錐照明(Hollow-cone)暗視野TEM法と
いう方法も知られている。この方法では電子ビームを試
料に全方位から入射することが可能であるが、試料面の
電子ビーム照射領域が広くなり、微小領域の暗視野像観
察には適していないという問題がある。
【0007】そこで、本発明は、HAADF−STEM
法によって得られる暗視野像と同様に暗視野像の解釈が
容易で、しかも試料で生じている動的現象を捉えること
ができ、且つ微小領域の暗視野像の観察が可能である透
過型電子顕微鏡を提供することを目的とするものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の透過型電子顕微鏡は、コンデンサレンズ
と、前記コンデンサレンズの絞り位置に配置されたアン
ニュラーアパーチャと、前記コンデンサレンズと試料と
の間に配置され、試料に照射する電子ビームの照射角を
変更可能となされたレンズとを備えることを特徴とす
る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ発明の実
施の形態について説明する。図1は本発明に係る透過型
電子顕微鏡の一実施形態を示す図であり、図中、1はコ
ンデンサレンズ(以下、CLと称す)、2はコンデンサ
ミニレンズ(以下、CMと称す)、3は試料、4は対物
レンズ(以下、OLと称す)、5は対物レンズの前方磁
場、6は対物レンズの後方磁場、7はアンニュラーアパ
ーチャを示す。
【0010】CL1の絞り位置にはアンニュラーアパー
チャ7が配置されている。アンニュラーアパーチャ7
は、図2に示すように、内側の円盤と、外側のリングが
同心状に配置されているものである。なお、内側の円盤
と外側のリングとはブリッジにより支持されている。
【0011】従って、電子ビームはアンニュラーアパー
チャ7の内側の円盤と外側のリングとの間の隙間を通過
することになる。そして、電子ビームはCL1によって
収束されるので、アンニュラーアパーチャ7を通過した
電子ビームは図1に示すように空洞円錐状となる。
【0012】この空洞円錐状の電子ビームはCL1によ
り一旦収束した後に広がりをもつが、CM2によって収
束される。このCM2は、図示しない励磁手段によって
励磁が可変となされており、励磁電流を調整することに
よって空洞円錐状の電子ビームが試料3に入射するとき
の入射角αを所望の角度を連続的に設定することができ
るようになされている。
【0013】CM2を通過した空洞円錐状の電子ビーム
は、一旦収束した後に広がりをもつが、OL4の前方磁
場5によって収束されて試料3に照射される。このとき
の電子ビームの入射角度はCM2の励磁によって連続的
に可変可能であることは上述した通りである。
【0014】試料3を透過した電子ビームは、OL4の
後方磁場6及び図示しない投影系レンズによって、蛍光
スクリーンあるいは写真撮影を行うための装置に結像さ
れる。なお、試料3の下流、即ち蛍光スクリーン側のレ
ンズは暗視野像が観察できるように励磁されることは当
然である。
【0015】この透過型電子顕微鏡によれば、CL1の
絞り位置にアンニュラーアパーチャ7を配置し、CM2
によって電子ビームの試料3への入射角αを可変とした
ので全方位からの入射が可能であり、試料3に適した入
射角αの暗視野像が全方位の情報を含んで得られる。ま
た、電子ビームが試料3に入射するときの入射角αが可
変になされているので、ダイレクトスポットから所望の
距離にある回折スポットの暗視野像を得ることができ
る。即ち、回折スポットとダイレクトスポットの距離は
試料3によって異なるのであるが、入射角αを可変とす
ることによって、ダイレクトスポットから所望の距離に
ある回折スポットを選択することができるのである。
【0016】また、空洞円錐状の電子ビームを収束させ
た状態で試料に照射させるので、試料上での照射面積を
小さくでき、微小領域の暗視野像を高分解能で得ること
ができる。
【0017】更に、TEMを用いているので、電子ビー
ムの走査は行わないので、試料で生じている動的現象を
捉えることができる。そして、この透過型電子顕微鏡に
よれば、コントラストの反転現象は生じないので、暗視
野像の解釈は容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る透過型電子顕微鏡の一実施形態
を示す図である。
【図2】 アンニュラーアパーチャの構成を示す斜視図
である。
【図3】 HAADF−STEM法を説明するための図
である。
【符号の説明】
1…コンデンサレンズ(CL)、2…コンデンサミニレ
ンズ(CM)、3…試料、4…対物レンズ(OL)、5
…OL4の前方磁場、6…OL4の後方磁場、7…アン
ニュラーアパーチャ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コンデンサレンズと、 前記コンデンサレンズの絞り位置に配置されたアンニュ
    ラーアパーチャと、 前記コンデンサレンズと試料との間に配置され、試料に
    照射する電子ビームの照射角を変更可能となされたレン
    ズとを備えることを特徴とする透過型電子顕微鏡。
JP10642099A 1999-04-14 1999-04-14 透過型電子顕微鏡 Withdrawn JP2000299081A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1197985A2 (en) * 2000-10-12 2002-04-17 Hitachi, Ltd. Scanning charged-particle microscope
JP2007528106A (ja) * 2004-03-19 2007-10-04 イツェーテー インテグレイテッド サーキット テスティング ゲゼルシャフト フュール ハルブライタープリュッフテヒニク ミット ベシュレンクテル ハフツング 高電流密度粒子ビームシステム

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