JP2000298917A - 記憶装置 - Google Patents

記憶装置

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JP2000298917A
JP2000298917A JP11104437A JP10443799A JP2000298917A JP 2000298917 A JP2000298917 A JP 2000298917A JP 11104437 A JP11104437 A JP 11104437A JP 10443799 A JP10443799 A JP 10443799A JP 2000298917 A JP2000298917 A JP 2000298917A
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Toru Kodama
徹 兒玉
Yukio Urata
幸雄 浦田
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B19/00Driving, starting, stopping record carriers not specifically of filamentary or web form, or of supports therefor; Control thereof; Control of operating function ; Driving both disc and head
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B19/00Driving, starting, stopping record carriers not specifically of filamentary or web form, or of supports therefor; Control thereof; Control of operating function ; Driving both disc and head
    • G11B19/02Control of operating function, e.g. switching from recording to reproducing
    • G11B19/04Arrangements for preventing, inhibiting, or warning against double recording on the same blank or against other recording or reproducing malfunctions

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  • Digital Magnetic Recording (AREA)
  • Techniques For Improving Reliability Of Storages (AREA)
  • Debugging And Monitoring (AREA)
  • Moving Of The Head To Find And Align With The Track (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 パワーセーブモードまたはマイグレーション
モードから通常モードへの復帰直後におけるライトフォ
ルトエラー/リードエラーを回避することができる記憶
装置を得ること。 【解決手段】 消費電力を低減化するパワーセーブモー
ドまたは磁気ヘッド1131 〜113m における電流が
流れる時間を短縮化するマイグレーションモードから通
常モードへの移行時において、たとえば、ダミーライト
/ダミーリードコマンドを実行することで、磁気ヘッド
1131 〜113m を完全にオントラックさせた状態
で、正規のライトコマンド/リードコマンドを実行す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンピュータ等の
外部記憶装置として用いられる記憶装置に関するもので
あり、特に、パワーセーブモードまたはマイグレーショ
ンモードからリード/ライトを行う通常モードへの移行
時におけるライトフォルトエラーまたはリードエラーを
回避することができる記憶装置に関するものである。
【0002】コンピュータ等の外部記憶装置としては、
円板状の磁気ディスクを記録媒体とする記憶装置が使用
されている。この記憶装置においては、ホストからのコ
マンド(命令)を受けて、リード/ライト回路部の電源
供給の停止、動作速度の低下等の措置をとるというパワ
ーセーブモードへ移行させることで、消費電力の低減を
図っている。さらに、記憶装置においては、リード/ラ
イトコマンドを受信しない時間が一定時間に達した場
合、磁気ディスク上のサーボパターンの読み取りを、た
とえば一つ毎に行うというマイグレーションモードに移
行させることで、センス電流が流れる時間を短縮するこ
とにより磁気ヘッドの寿命を長くする対策が採られてい
る。
【0003】しかしながら、上記パワーセーブモードま
たはマイグレーションモードから通常モードへの移行時
には、磁気ヘッドのオントラック状態が不安定になる傾
向にある。この場合には、ライトフォルトエラーまたは
リードエラーが発生しやすいということが経験的に判っ
ており、この対策が切望されている。
【0004】
【従来の技術】図9は、従来における記憶装置20の電
気的構成を示すブロック図である。この図において、記
憶装置20は、ベースおよびカバーからなる密閉容器内
に磁気ディスク1111 〜111n 、磁気ヘッド113
1 〜113m 等を封止組み込みしてなるHDA(ヘッド
ディスクアッセンブリ)110と、HDC(ハードディ
スクコントローラ)回路121、MPU(Micro Proces
sing Unit )124等の各種回路が実装されたプリント
回路基板120と、HDA110内の構成部品とプリン
ト回路基板120とを電気的に接続するためのコネクタ
140とから構成されている。
【0005】また、記憶装置20は、図示しないホスト
システムに設けられたCPU150に接続されており、
CPU150からのリードコマンド/ライトコマンドに
基づいて、磁気ディスク1111 〜111n に対するリ
ード/ライトを行う。ここで、上記CPU150からの
コマンドには、通常モードから前述したパワーセーブモ
ードへ移行させるためのパワーセーブモード移行コマン
ドも含まれる。
【0006】HDA110において、磁気ディスク11
1 〜111n は、磁気的にデータを記憶するn枚の円
板状の記録媒体であり、軸方向に一定間隔をおいて積層
状にそれぞれ配設されている。SPM(スピンドルモー
タ)112は、上記磁気ディスク1111 〜111n
高速回転させる。磁気ヘッド1131 〜113m は、極
めて狭い幅のギャップを有するヘッドコアと、該ヘッド
コアに巻回されたコイルとからなり、磁気ディスク11
1 〜111n の近傍にそれぞれ配設されている。
【0007】また、磁気ヘッド1131 〜113m は、
書き込み時に上記コイルに供給される記録電流により発
生する磁界により、磁気ディスク1111 〜111n
対してデータの書き込みを行う一方、磁気ディスク11
1 〜111n に記録されているデータを磁気的に再生
電圧として検知する。これらの磁気ヘッド1131 〜1
13m のヘッド個数mは、磁気ディスク1111 〜11
n のディスク枚数nに応じて適宜選定される。
【0008】キャリッジ114は、磁気ディスク111
1 〜111n の近傍に設けられており、磁気ヘッド11
1 〜113m を支持する。VCM(ボイスコイルモー
タ)115は、キャリッジ114を回転させることによ
り、磁気ヘッド1131 〜113m を移動させる。FP
C(フレキシブルプリントサーキットシート)116
は、シート状であってかつ可撓性の配線材であり、キャ
リッジ114とコネクタ140の各端子(図示略)との
間を接続する。
【0009】ヘッドIC(集積回路)117は、ライト
アンプおよびプリアンプ(いずれも図示略)からなり、
FPC116の表面に並列的にそれぞれ実装されてい
る。上記ライトアンプは、磁気ヘッド1131 〜113
m へ供給すべき上述した記録電流の極性を、CPU15
0から供給されるライトデータに従って切り替えるもの
であり、プリアンプは、磁気ヘッド1131 〜113m
により検知された再生電圧(リード信号)を増幅する。
【0010】プリント回路基板120は、HDA110
の裏面にコネクタ140を介して着脱自在とされた外付
けの基板であり、コネクタ140は、HDA110にお
ける構成部品とプリント回路基板120に実装された各
種回路との間のインターフェースをとる。上記プリント
回路基板120において、HDC回路121は、図示し
ないSCSI(Small Computer System Interface )バ
ス等のインタフェースを介してCPU150に接続され
ており、該CPU150との間で上記SCSIバス等の
インタフェースを介して、各種コマンド(リードコマン
ド、ライトコマンド等)、上述した磁気ディスク111
1 〜111n に書き込むべきライトデータ(書き込みデ
ータ)、磁気ディスク1111 〜111n から読み出さ
れたリードデータ(読み出しデータ)の授受等を行う。
また、HDC回路121は、磁気ディスク1111 〜1
11n における記録・再生のためのフォーマットを制御
する制御信号等を発生させる。
【0011】FROM(Flash Read Only Memory)12
2は、HDC回路121、MPU124により実行され
るリード/ライト制御用、電源制御用のプログラムを記
憶するものであり、このプログラム実行時にHDC回路
121、MPU124によりアクセスされる。RAM
(Random Access Memory)123は、CPU150より
入力されたライトデータ(書き込みデータ)、磁気ディ
スク1111 〜111nから読み出されたリードデータ
や、上記プログラム実行中に生じる各種データ等を一時
的に記憶するものである。
【0012】リードチャネル125は、ライトデータを
磁気ディスク1111 〜111n に書き込むための変調
回路や、パラレルのライトデータをシリアルデータに変
換するパラレル/シリアル変換回路や、リードデータを
磁気ディスク1111 〜111n から読み出すための復
調回路等を備えている。さらに、リードチャネル125
は、シリアルのリードデータをパラレルデータに変換す
るシリアル/パラレル変換回路や、水晶振動子等を用い
た発振回路の周波数を逓倍することにより、装置各部の
タイミング用のタイミング信号を発生させるシンセサイ
ザ回路等を備えている。
【0013】MPU124は、装置各部を制御するもの
であり、主な制御としては、リード/ライト制御、パワ
ーセーブモード制御、マイグレーションモード制御等が
挙げられる。このMPU124の動作の詳細について
は、後述する。サーボ復調回路126は、磁気ディスク
1111 〜111n に記憶された位置決め用のサーボパ
ターンをピークホールドや積分等により復調する。VC
M(ボイルコイルモータ)駆動回路127は、VCM1
15を駆動するものであり、コネクタ140を介して駆
動電流をVCM115へ供給するパワーアンプ(図示
略)を備えている。SPM(スピンドルモータ)駆動回
路128は、SPM112を駆動するものであり、コネ
クタ140を介して駆動電流を供給するパワーアンプ
(図示略)を備えている。
【0014】また、MPU124は、サーボ復調回路1
26により復調されたサーボパターンを認識して、VC
M駆動回路127およびSPM駆動回路128の各駆動
電流を制御することにより、磁気ヘッド1131 〜11
m の位置決め制御を行う。さらに、MPU124は、
HDC回路121、リードチャネル125、ヘッドIC
117の制御等を行う。電源129は、装置各部へ電力
を供給するものであり、電源129からの電力供給は、
MPU124により制御される。
【0015】つぎに、上述した従来の記憶装置20の動
作について説明する。以下においては、パワーセーブモ
ードから通常モードへの移行直後のリード/ライト動
作、およびマイグレーションモードから通常モードへの
移行直後のリード/ライト動作を中心にして説明する。
図9において、MPU124の制御により装置各部へ電
源129から電力が供給されると、MPU124の制御
の下で、SPM駆動回路128によりSPM112が回
転駆動され、磁気ディスク1111 〜111n が回転駆
動される。このとき、磁気ディスク1111 〜111n
上に記録されているサーボパターンが磁気ヘッド113
1 〜113m によりリードされる。このサーボパターン
の情報は、ヘッドIC117、リードチャネル125を
経由してサーボ復調回路126により復調されて、MP
U124へ入力される。
【0016】これにより、MPU124は、上記サーボ
パターンの情報から磁気ディスク1111 〜111n
における磁気ヘッド1131 〜113m の位置を認識す
る。ここで、CPU150よりリード/ライトコマンド
がHDC回路12を経由してMPU124に入力される
と、MPU124は、このリード/ライトコマンドおよ
びサーボ復調回路126からのサーボパターンの情報に
基づいて、VCM駆動回路127を制御する。これによ
り、VCM115が駆動され、磁気ヘッド1131 〜1
13m が磁気ディスク1111 〜111n 上の所定位置
まで移動されるというシーク動作が実行される。そし
て、所定位置まで移動されると、磁気ヘッド1131
113m により磁気ディスク1111 〜111n に対す
るリード/ライト動作が行われ、ヘッドIC117から
は、リード/ライトデータがMPU124へ出力され
る。以後、CPU150より入力されるリード/ライト
コマンドに基づいて、上述したリード/ライト動作が行
われる。
【0017】ここで、CPU150よりパワーセーブモ
ード移行コマンドがHDC回路121を経由してMPU
124に入力されると、MPU124は、通常モードか
らパワーセーブモードへ移行させる制御を行う。具体的
には、MPU124は、たとえば、ヘッドIC117リ
ードチャネル125に対する電力供給を停止(スリープ
状態)にする。これにより、記憶装置10全体で消費さ
れる電力がセーブされる。
【0018】このパワーセーブモードにおいては、ヘッ
ドIC117の機能が停止した状態にあるため、磁気ヘ
ッド1131 〜113m に電流が流れない。従って、こ
の場合には、磁気ディスク1111 〜111n上のサー
ボパターンのリード動作が行われないため、MPU12
4は、サーボパターンの情報を認識することができな
い。このことから、パワーセーブモードにおいては、磁
気ヘッド1131 〜113m がオントラックしていない
状態にあるためリード/ライト動作を行うことができな
い。
【0019】そして、パワーセーブモードにおいて、C
PU150よりリード/ライトコマンドがHDC回路1
2を経由してMPU124に入力されると、MPU12
4は、まず、パワーセーブモードから通常モードに移行
させるべく、ヘッドIC117およびリードチャネル1
25に対して正規の電力を供給する電力制御を行う。つ
ぎに、MPU124は、サーボ復調回路126より供給
されるサーボパターンの情報に基づいて、磁気ヘッド1
131 〜113m を磁気ディスク1111 〜111n
おいてオントラックさせた後、上述したリード/ライト
動作を実行させる。
【0020】また、リード/ライトコマンドがMPU1
24に入力されてから、たとえば、連続して15秒以
上、つぎのリード/ライトコマンドが入力されない場
合、MPU124は、通常モードからマイグレーション
モードへ移行させる制御を行う。具体的には、MPU1
24は、リードチャネル125およびヘッドIC117
を制御することにより、オントラック状態の磁気ヘッド
1131 〜113m において、たとえば、一つ(または
二つ以上)毎にサーボパターンをリードするように制御
する。これにより、磁気ヘッド1131 〜113m に電
流が流れる時間を、全てのサーボパターンをリードする
場合に比して短くすることができ、ヘッド寿命を延ばす
ことができるのである。
【0021】このマイグレーションモードにおいては、
磁気ヘッド1131 〜113m によりリードされたサー
ボパターンの情報(但し、一つまたは二つ毎の情報)
は、サーボ復調回路126により復調され、MPU12
4へ入力される。従って、この場合、MPU124は、
磁気ヘッド1131 〜113m の位置を認識している。
但し、サーボパターンの情報の数が通常モードに比して
少ないため、MPU124の上記認識は完全なものとは
言えない。従って、磁気ヘッド1131 〜113 m は、
かろうじてオントラック状態にあるものの、少ないサー
ボパターン情報に基づく位置制御が不安定であるため、
位置に関して不安定な状態にある。
【0022】そして、マイグレーションモードにおい
て、CPU150よりリード/ライトコマンドがHDC
回路12を経由してMPU124に入力されると、MP
U124は、まず、マイグレーションモードから通常モ
ードに移行させるべく、磁気ヘッド1131 〜113m
において、全てのサーボパターンをリードするように制
御する。つぎに、MPU124は、リード/ライトコマ
ンドに基づいて上述したリード/ライト動作を実行す
る。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述したよ
うに、従来における記憶装置のパワーセーブモードにあ
っては、磁気ヘッド1131 〜113m が磁気ディスク
1111 〜111n においてオントラックしていない状
態にあるとともに、MPU124側においてサーボパタ
ーンの情報が得られないことを述べた。また、パワーセ
ーブモードにおいてリード/ライトコマンドが入力され
ると、パワーセーブモードから通常モードに移行した後
に、リード/ライト動作が行われることを述べた。
【0024】しかしながら、実際には、パワーセーブモ
ードから通常モードに移行した直後においては、サーボ
パターン情報が全く無い状態で磁気ヘッド1131 〜1
13 m をオントラックさせる制御を行っても、正確な位
置にオントラックしないことが多い。従って、完全にオ
ントラックしていない状態でリード/ライト動作を行う
と、ライトフォルトエラー/リードエラーが頻繁に発生
してしまうという問題があった。
【0025】一方、従来の記憶装置のマイグレーション
にあっては、MPU124側においてサーボパターンの
情報が少ないため、磁気ヘッド1131 〜113m がか
ろうじてオントラック状態にあり、位置に関して非常に
不安定であることを述べた。また、マイグレーションモ
ードにおいてリード/ライトコマンドが入力されると、
マイグレーションから通常モードに移行した後に、リー
ド/ライト動作が行われることを述べた。
【0026】しかしながら、実際には、マイグレーショ
ンモードから通常モードに移行した直後においては、不
安定なオントラック状態で磁気ヘッド1131 〜113
m によりリード/ライト動作を行うと、上述したパワー
セーブモードの場合と同様にしてライトフォルトエラー
/リードエラーが頻繁に発生してしまうという問題があ
った。
【0027】本発明は、上記に鑑みてなされたもので、
パワーセーブモードまたはマイグレーションモードから
通常モードへの復帰直後におけるライトフォルトエラー
/リードエラーを回避することができる記憶装置を提供
することを目的とする。
【0028】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1にかかる発明は、装置各部に供給される電
力をセーブするパワーセーブモードを備える記憶装置に
おいて、前記パワーセーブモード時に、ホスト側(後述
する一実施の形態のCPU150に相当)より記録媒体
(後述する一実施の形態の磁気ディスク1111 〜11
n に相当)に対するリード/ライトを実行するための
リード/ライトコマンドを受けたとき、前記記録媒体上
において予め設定されているダミー領域に対するダミー
のリード/ライトを制御するダミーリード/ライト制御
手段(後述する一実施の形態のコマンド実行部200c
に相当)と、前記ダミーリード/ライト制御手段による
ダミーのリード/ライトが行われた後、前記リード/ラ
イトコマンドに基づいて、前記記録媒体に対する正規の
リード/ライトを制御する正規リード/ライト制御手段
と(後述する一実施の形態のコマンド実行部200cに
相当)、前記ダミーリード/ライト制御手段(後述する
一実施の形態のコマンド実行部200cに相当)、前記
正規リード/ライト制御手段の制御により前記記録媒体
に対するデータのリード/ライトを行うヘッド(後述す
る一実施の形態の磁気ヘッド1131〜113m に相
当)とを備えることを特徴とする。
【0029】この請求項1にかかる発明によれば、パワ
ーセーブモード時にリード/ライトコマンドが受け付け
られると、ダミーリード/ライト制御手段は、記録媒体
上のダミー領域に対してダミーデータのリード/ライト
を実行する。このとき、パワーセーブモードが解除さ
れ、このダミーのリード/ライト動作が行われた後は、
ヘッドが記録媒体上に完全にオントラックした状態とさ
れる。この状態において、正規リード/ライト制御手段
により正規のリード/ライトが実行されるが、このとき
すでにヘッドがオントラック状態にあるため正常にリー
ド/ライト動作が行われる。
【0030】また、請求項2にかかる発明は、装置各部
に供給される電力をセーブするパワーセーブモードを備
える記憶装置において、記録媒体に対するデータのリー
ド/ライトを行うヘッドと、前記パワーセーブモード時
に、ホスト側より前記記録媒体に対するリード/ライト
を実行するためのリード/ライトコマンドを受けたと
き、前記ヘッドを前記記録媒体上の所定位置にシークさ
せるシーク手段(後述する一実施の形態のコマンド実行
部200c、VCM駆動回路127に相当)と、前記シ
ーク手段によるシーク動作が行われた後、前記リード/
ライトコマンドに基づいて、前記ヘッドを制御すること
により、リード/ライトを実行するリード/ライト制御
手段(後述する一実施の形態のコマンド実行部200c
に相当)とを備えることを特徴とする。
【0031】この請求項2にかかる発明によれば、パワ
ーセーブモード時にリード/ライトコマンドが受け付け
られると、パワーセーブモードが解除され、シーク手段
は、ヘッドを記録媒体上の所定位置にシークさせる。こ
のシーク動作が行われた後は、ヘッドが完全にオントラ
ックした状態となる。そして、この状態において、リー
ド/ライト制御手段によりリード/ライトが実行される
が、このときすでにヘッドがオントラック状態にあるた
め正常にリード/ライト動作が行われる。
【0032】また、請求項3にかかる発明は、装置各部
に供給される電力をセーブするパワーセーブモードを備
える記憶装置において、記録媒体に対するデータのリー
ド/ライトを行うヘッドと、前記パワーセーブモード時
に、ホスト側より前記記録媒体に対するリード/ライト
を実行するためのリード/ライトコマンドを受けたと
き、前記ヘッドを制御することにより、同一のリード/
ライトコマンドに基づいてリード/ライトを2回、実行
するリード/ライト制御手段とを備えることを特徴とす
る。
【0033】この請求項3にかかる発明によれば、パワ
ーセーブモード時にリード/ライトコマンドが受け付け
られると、パワーセーブモードが解除され、リード/ラ
イト制御手段は、第1回目としてリード/ライト動作を
実行する。これにより、第1回目のリード/ライト動作
が行われた後は、ヘッドが完全にオントラックした状態
となる。そして、この状態において、リード/ライト制
御手段により再び第2回目としてリード/ライトが実行
されるが、このときすでにヘッドがオントラック状態に
あるため正常にリード/ライト動作が行われる。
【0034】この請求項4にかかる発明は、所定の条件
を満たす場合、前記記録媒体のサーボパターンを少なく
とも一つ毎にリードするマイグレーションモードを備え
る記憶装置において、前記マイグレーションモード時
に、ホスト側より前記記録媒体に対するリード/ライト
を実行するためのリード/ライトコマンドを受けたと
き、前記記録媒体上において予め設定されているダミー
領域に対するダミーのリード/ライトを制御するダミー
リード/ライト制御手段と、前記ダミーリード/ライト
制御手段によるダミーのリード/ライトが行われた後、
前記リード/ライトコマンドに基づいて、前記記録媒体
に対する正規のリード/ライトを制御する正規リード/
ライト制御手段と、前記ダミーリード/ライト制御手
段、前記正規リード/ライト制御手段の制御により前記
記録媒体に対するデータのリード/ライトを行うヘッド
とを備えることを特徴とする。
【0035】この請求項4にかかる発明によれば、パワ
ーセーブモード時にリード/ライトコマンドが受け付け
られると、ダミーリード/ライト制御手段は、記録媒体
上のダミー領域に対してダミーデータのリード/ライト
を実行する。このとき、マイグレーションモードが解除
され、このダミーのリード/ライト動作が行われた後
は、ヘッドが記録媒体上に完全にオントラックした状態
とされる。この状態において、正規リード/ライト制御
手段により正規のリード/ライトが実行されるが、この
ときすでにヘッドがオントラック状態にあるため正常に
リード/ライト動作が行われる。
【0036】また、請求項5にかかる発明は、所定の条
件を満たす場合、前記記録媒体のサーボパターンを少な
くとも一つ毎にリードするマイグレーションモードを備
える記憶装置において、前記記録媒体に対するデータの
リード/ライトを行うヘッドと、前記マイグレーション
モード時に、ホスト側より前記記録媒体に対するリード
/ライトを実行するためのリード/ライトコマンドを受
けたとき、前記ヘッドを前記記録媒体上の所定位置にシ
ークさせるシーク手段と、前記シーク手段によるシーク
動作が行われた後、前記リード/ライトコマンドに基づ
いて、前記ヘッドを制御することにより、リード/ライ
トを実行するリード/ライト制御手段とを備えることを
特徴とする。
【0037】この請求項5にかかる発明によれば、マイ
グレーションモード時にリード/ライトコマンドが受け
付けられると、マイグレーションモードが解除され、シ
ーク手段は、ヘッドを記録媒体上の所定位置にシークさ
せる。このシーク動作が行われた後は、ヘッドが完全に
オントラックした状態となる。そして、この状態におい
て、リード/ライト制御手段によりリード/ライトが実
行されるが、このときすでにヘッドがオントラック状態
にあるため正常にリード/ライト動作が行われる。
【0038】また、請求項6にかかる発明は、所定の条
件を満たす場合、前記記録媒体のサーボパターンを少な
くとも一つ毎にリードするマイグレーションモードを備
える記憶装置において、前記記録媒体に対するデータの
リード/ライトを行うヘッドと、前記マイグレーション
モード時に、ホスト側より前記記録媒体に対するリード
/ライトを実行するためのリード/ライトコマンドを受
けたとき、前記ヘッドを制御することにより、同一のリ
ード/ライトコマンドに基づいてリード/ライトを2
回、実行するリード/ライト制御手段とを備えることを
特徴とする。
【0039】この請求項6にかかる発明によれば、マイ
グレーション時にリード/ライトコマンドが受け付けら
れると、マイグレーションモードが解除され、リード/
ライト制御手段は、第1回目としてリード/ライト動作
を実行する。これにより、第1回目のリード/ライト動
作が行われた後は、ヘッドが完全にオントラックした状
態となる。そして、この状態において、リード/ライト
制御手段により再び第2回目としてリード/ライトが実
行されるが、このときすでにヘッドがオントラック状態
にあるため正常にリード/ライト動作が行われる。
【0040】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明にか
かる記憶装置の一実施の形態について詳細に説明する。
【0041】図1は、本発明の一実施の形態による記憶
装置10の外観構成を示す分解斜視図であり、図2は同
一実施の形態による記憶装置10の電気的構成を示すブ
ロック図である。ここで、図1および図2において図9
の各部に対応する部分には同一の符号を付けその説明を
省略する。図2に示す記憶装置10においては、図9に
示すMPU124に代えて、MPU200が設けられて
いる。
【0042】このMPU200は、前述したMPU12
4(図1参照)と同様にして、パワーセーブモードおよ
びマイグレーションモードにおける制御、リード/ライ
ト制御を実行する。但し、MPU200の各種制御にお
いて、パワーセーブモードまたはマイグレーションモー
ドから通常モードへの移行時の制御がMPU124の制
御と異なる。これについては、後にフローチャートを参
照しつつ詳述する。
【0043】MPU200において、コマンド受付部2
00aは、CPU150(ホストシステム)からの各種
コマンド(リードコマンド、ライトコマンド、パワーセ
ーブモード移行コマンド等)をHDC回路121を経由
して受け付ける。ここで、上記リードコマンドは、リー
ドチャネル125を制御して、磁気ディスク1111
111n に記憶されているリードデータを磁気ヘッド1
131 〜113m を介してリードすることを命令するた
めのコマンドである。
【0044】ライトコマンドは、リードチャネル125
を制御して、磁気ディスク1111〜111n の所定領
域にライトデータを磁気ヘッド1131 〜113m を介
してライトすることを命令するためのコマンドである。
また、パワーセーブモード移行コマンドは、装置各部に
対する電源129からの電源供給状態を、正規の電源供
給状態から電源供給をセーブする状態へ移行させること
を命令するためのコマンドである。
【0045】現状モード判断部200bは、上記リード
/ライトコマンドがコマンド受付部200aにより受け
付けられたとき、現状のモードがパワーセーブモードで
あるか否か、またはマイグレーションモードであるか否
かを判断する。コマンド実行部200cは、現状モード
判断部200bの判断結果に応じたコマンドを実行す
る。なお、コマンド実行部200cにより実行されるコ
マンドについては後述する。モード条件判断部200d
は、上述したパワーセーブモードの条件、およびマイグ
レーションモードの条件を判断する。
【0046】具体的には、パワーセーブモードの条件と
しては、通常モードからパワーセーブモードへ移行する
条件(パワーセーブモード移行コマンドの入力)、およ
びパワーセーブモードから通常モードへ移行する条件
(リード/ライトコマンド,シークコマンドの入力)と
いう二つの条件がある。一方、マイグレーションモード
の条件としては、通常モードからマイグレーションモー
ドへ移行する条件(たとえば、リード/ライトコマンド
が連続して15秒以上、入力されないこと)、またはマ
イグレーションモードから通常モードへ移行する条件
(リード/ライトコマンド,シークコマンドの入力)と
いう二つの条件がある。
【0047】モード実行部200eは、上記モード条件
判断部200dの判断結果に基づいて、通常モードから
パワーセーブモードへの移行、パワーセーブモードから
通常モードへの移行、または通常モードからマイグレー
ションモードへの移行、マイグレーションモードから通
常モードへの移行に関する制御を実行する。
【0048】つぎに、上述した一実施の形態による記憶
装置10の動作例1〜6について図3〜図8にそれぞれ
示すフローチャートを参照しつつ説明する。以下におい
ては、パワーセーブモードに関するリード/ライト動作
について、図3(動作例1)、図4(動作例2)および
図5(動作例3)を参照しつつ説明するとともに、マイ
グレーションモードに関するリード/ライト動作につい
て、図6(動作例4)、図7(動作例5)および図8
(動作例6)を参照しつつ説明する。
【0049】(動作例1)はじめに、図3に示すフロー
チャートを参照して、動作例1について説明する。図2
において、装置各部に電源129から電力が供給されて
から、一定時間経過すると、記憶装置10は、通常モー
ドの状態となる。ここで、通常モードは、装置各部に正
規の電力が供給され、かつ磁気ヘッド1131 〜113
m が磁気ディスク1111 〜磁気ディスク111n の全
サーボパターンをリードすることにより、磁気ヘッド1
131 〜磁気ヘッド113m がオントラックしている状
態にあるモードである。
【0050】このような通常モードにおいて、CPU1
50は、ステップSA1では、通常モードからパワーセ
ーブモードへ移行させる条件を満たすか否かを判断し、
この判断結果が「NO」の場合、ステップSA3へ進
む。ここで、この条件とは、一定時間以上、記憶装置1
0が使用されないことや、ユーザからのコマンド入力が
されたこと等が挙げられる。この場合、上記条件が満た
されているものとすると、CPU150は、ステップS
A1の判断結果を「YES」として、ステップSA2へ
進み、通常モードからパワーセーブモードへ移行させる
ためのパワーセーブモード移行コマンドをHDC回路1
21を経由してMPU200のコマンド受付部200a
へ出力する。
【0051】これにより、モード条件判断部200d
は、パワーセーブモード移行コマンドに基づいて、通常
モードからパワーセーブモードへ移行させる条件を満た
しているものと判断し、モード実行部200eは、ヘッ
ドIC117,リードチャネル125に対する電力供給
を停止(スリープ状態)にする。これにより、記憶装置
10全体で消費される電力がセーブされるというパワー
セーブモードへ移行する。また、パワーセーブモードに
おいては、磁気ヘッド1131 〜113m がオントラッ
クしていない状態にあるためリード/ライト動作を行う
ことができない。
【0052】そして、ステップSA3では、CPU15
0は、磁気ディスク1111 〜111n に対するリード
/ライトを行うべく、リード/ライトコマンドを発行す
る。このリード/ライトコマンドは、HDC回路121
を経由してMPU200のコマンド受付部200aによ
り受け付けられる。これにより、ステップSA4では、
MPU200の現状モード判断部200bは、パワーセ
ーブモードであるか否かを判断する。この判断結果が
「NO」の場合、コマンド実行部200cは、ステップ
SA6の処理を実行する。
【0053】この場合、パワーセーブモードであるた
め、現状モード判断部200bは、ステップSA4の判
断結果を「YES」とする。これにより、ステップSA
5では、コマンド実行部200cは、ダミーライトコマ
ンドまたはダミーリードコマンドを実行する。ここで、
ダミーライトコマンドは、磁気ディスク1111 〜11
n において予め設定されたダミー領域(シリンダ)に
対してダミーのデータをライトするためのコマンドであ
る。一方、ダミーリードコマンドは、磁気ディスク11
1 〜111n において予め設定されたダミー領域(シ
リンダ)のリードデータをリードするためのコマンドで
ある。ここで、ダミー領域(シリンダ)とは、正規のデ
ータのリード/ライト領域以外の領域をいい、このダミ
ー領域にライトされるデータおよびリードされるダミー
データは、無意味なデータである。
【0054】そして、パワーセーブモードから通常モー
ドに移行され、MPU200のコマンド実行部200c
は、サーボ復調回路126より供給されるサーボパター
ンの情報に基づいて、磁気ヘッド1131 〜113m
磁気ディスク1111 〜111n においてオントラック
させ、上述したダミー領域(ダミーシリンダ)に対して
リード/ライト動作を実行させた後、ステップSA6へ
進む。ここで、リード/ライト動作を実行した際に磁気
ディスク1111 〜111n が完全にオントラックして
いないことにより、ライトフォルトエラー/リードエラ
ーが発生しても、ダミー領域に対応するエラーであるた
め特に問題ない。また、ダミーライト/ダミーリードコ
マンド実行後は、サーボパターンに基づいて磁気ヘッド
1131〜113m が完全にオントラック状態にある。
【0055】ステップSA6では、コマンド実行部20
0cは、CPU150により発行された正規のライト/
リードコマンドを実行することにより、磁気ディスク1
11 1 〜111n に対するリード/ライト動作を実行す
る。この正規のライト/リードコマンドが実行される時
点では、上述したように磁気ヘッド1131 〜113 m
が完全にオントラック状態にあるため、ライトフォルト
エラー/リードエラーが発生することなく、正常にリー
ド/ライトが行われる。
【0056】(動作例2)つぎに、図4に示すフローチ
ャートを参照して、動作例2について説明する。図4に
おいては、ステップSB1〜ステップSB4およびステ
ップSB6のそれぞれの工程が、前述した図3に示すス
テップSA1〜ステップSA4およびステップSB6の
それぞれの工程と同一であるため、その詳細な説明を省
略する。つまり、動作例2においては、図4に示すステ
ップSB5の工程が、図3に示すステップSA5の工程
と異なるものである。
【0057】すなわち、パワーセーブモードにおいて、
図2に示すMPU200のコマンド受付部200aにラ
イト/リードコマンドが入力されると、図4に示すステ
ップSB4では、現状モード判断部200bは、判断結
果を「YES」とする。これにより、ステップSB5で
は、コマンド実行部200cは、オートシークコマンド
を実行する。ここで、オートシークコマンドは、磁気デ
ィスク1111 〜111n において磁気ヘッド1131
〜113m をシークさせることにより、完全にオントラ
ック状態にするためのコマンドである。
【0058】そして、パワーセーブモードから通常モー
ドに移行され、MPU200のコマンド実行部200c
は、VCM駆動回路127を制御することにより、磁気
ディスク1111 〜111n において磁気ヘッド113
1 〜113m をシークさせた後、ステップSB6へ進
む。このシーク動作中においては、コマンド実行部20
0cは、磁気ヘッド1131 〜113m によりリードさ
れるサーボパターンの情報をサーボ復調回路126の復
調結果から認識する。そして、コマンド実行部200c
は、上記認識結果に基づいてVCM駆動回路127およ
びSPM駆動回路128の各駆動電流を制御することに
より、磁気ヘッド1131 〜113m をオントラック状
態にする位置決め制御を行う。
【0059】ステップSB6では、コマンド実行部20
0cは、CPU150により発行された正規のライト/
リードコマンドを実行することにより、磁気ディスク1
11 1 〜111n に対するリード/ライト動作を実行す
る。上記正規のライト/リードコマンドが実行される時
点では、上述したようにオートシークコマンドの実行に
より、磁気ヘッド1131 〜113m が完全にオントラ
ック状態にあるため、ライトフォルトエラー/リードエ
ラーが発生することなく、正常にリード/ライトが行わ
れる。
【0060】(動作例3)つぎに、図5に示すフローチ
ャートを参照して、動作例3について説明する。図5に
おいては、ステップSC1〜ステップSC4およびステ
ップSC6のそれぞれの工程が、前述した図3に示すス
テップSA1〜ステップSA4およびステップSC6の
それぞれの工程と同一であるため、その詳細な説明を省
略する。つまり、動作例3においては、図5に示すステ
ップSC5の工程が、図3に示すステップSA5の工程
と異なるものである。
【0061】すなわち、パワーセーブモードにおいて、
図2に示すMPU200のコマンド受付部200aにラ
イト/リードコマンドが入力されると、図5に示すステ
ップSB4では、現状モード判断部200bは、判断結
果を「YES」とする。これにより、ステップSC5で
は、パワーセーブモードから通常モードに移行され、M
PU200のコマンド実行部200cは、ステップSC
3において発行された正規のリード/ライトコマンドと
同一のコマンドを実行する。
【0062】すなわち、コマンド実行部200cは、上
記正規のリード/ライトコマンドに基づいて、VCM駆
動回路127を制御する。これにより、VCM115が
駆動され、磁気ヘッド1131 〜113m が磁気ディス
ク1111 〜111n 上の所定位置まで移動されるとい
うシーク動作が実行される。そして、所定位置まで移動
されると、磁気ヘッド1131 〜113m がオントラッ
ク状態または不安定なオントラック状態とされる。この
場合、不安定なオントラック状態であるものとすると、
前述したようにリード/ライト動作時にライトフォルト
エラー/リードエラーが発生する。しかしながら、コマ
ンド実行部200cは、上記ライトフォルトエラー/リ
ードエラーを無視する。また、上記リード/ライトコマ
ンド実行後は、サーボパターンの情報に基づいて、磁気
ヘッド1131 〜113m が完全にオントラックした状
態にある。
【0063】ステップSC6では、コマンド実行部20
0cは、CPU150により発行された正規のライト/
リードコマンドを再び実行することにより、磁気ディス
ク1111 〜111n に対するリード/ライト動作を実
行する。上記正規のライト/リードコマンドが実行され
る時点では、上述したように第1回目の正規のライト/
リードコマンドの実行により、磁気ヘッド1131 〜1
13m が完全にオントラック状態にあるため、ライトフ
ォルトエラー/リードエラーが発生することなく、正常
にリード/ライトが行われる。
【0064】(動作例4)つぎに、図6に示すフローチ
ャートを参照して、動作例4(マイグレーションモー
ド)について説明する。図2において通常モードの状態
にあるものとすると、ステップSD1では、モード条件
判断部200dは、通常モードからマイグレーションモ
ードへ移行させる条件を満たすか否かを判断し、この判
断結果が「NO」の場合、ステップSD3へ進む。ここ
で、この条件とは、たとえば、リード/ライトコマンド
がコマンド受付部200aに受け付けられてから、つぎ
のリード/ライトコマンドが受け付けられるまでに連続
して、たとえば15秒以上経過したことが挙げられる。
【0065】この場合、上記条件が満たされているもの
とすると、モード条件判断部200dは、ステップSD
1の判断結果を「YES」とする。これにより、ステッ
プSD2では、モード実行部200eは、リードチャネ
ル125およびヘッドIC117を制御することによ
り、オントラック状態の磁気ヘッド1131 〜113m
において、たとえば、一つ(または二つ以上)毎にサー
ボパターンをリードするように制御することでマイグレ
ーションモードに移行させる。但し、マイグレーション
モードにおいては、磁気ヘッド1131 〜113m によ
りリードされたサーボパターンの情報(但し、一つまた
は二つ毎の情報)の数が通常モードに比して少ないた
め、磁気ヘッド1131 〜113m は、かろうじてオン
トラック状態にあるものの、位置に関して不安定な状態
にある。
【0066】そして、ステップSD3において、CPU
150によりリード/ライトコマンドが発行されると、
このリード/ライトコマンドは、HDC回路121を経
由してMPU200のコマンド受付部200aにより受
け付けられる。これにより、ステップSD4では、MP
U200の現状モード判断部200bは、マイグレーシ
ョンモードであるか否かを判断する。この判断結果が
「NO」の場合、コマンド実行部200cは、ステップ
SD6の処理を実行する。
【0067】この場合、マイグレーションモードである
ため、現状モード判断部200bは、ステップSD4の
判断結果を「YES」とする。これにより、ステップS
D5では、コマンド実行部200cは、前述したステッ
プSA4(図3参照)と同様にしてダミーライトコマン
ドまたはダミーリードコマンドを実行する。
【0068】そして、マイグレーションモードから通常
モードに移行され、MPU200のコマンド実行部20
0cは、サーボ復調回路126より供給されるサーボパ
ターンの情報に基づいて、磁気ヘッド1131 〜113
m を磁気ディスク1111 〜111n においてオントラ
ックさせ、上述したダミー領域(ダミーシリンダ)に対
してリード/ライト動作を実行させた後、ステップSD
6へ進む。ここで、リード/ライト動作を実行した際に
ライトフォルトエラー/リードエラーが発生しても、ダ
ミー領域に対応するエラーであるため特に問題ない。ま
た、ダミーライト/ダミーリードコマンド実行後は、サ
ーボパターンに基づいて磁気ヘッド1131 〜113m
が完全にオントラック状態にある。
【0069】ステップSD6では、コマンド実行部20
0cは、CPU150により発行された正規のライト/
リードコマンドを実行することにより、磁気ディスク1
11 1 〜111n に対するリード/ライト動作を実行す
る。上記正規のライト/リードコマンドが実行される時
点では、前述したように磁気ヘッド1131 〜113 m
が完全にオントラック状態にあるため、ライトフォルト
エラー/リードエラーが発生することなく、正常にリー
ド/ライトが行われる。
【0070】(動作例5)つぎに、図7に示すフローチ
ャートを参照して、動作例5について説明する。図7に
おいては、ステップSE1〜ステップSE4およびステ
ップSE6のそれぞれの工程が、前述した図3に示すス
テップSA1〜ステップSA4およびステップSA6の
それぞれの工程と同一であるため、その詳細な説明を省
略する。また、動作例5においては、図7に示すステッ
プSE5の工程と図4に示すステップSB5の工程とが
同一とされている。
【0071】すなわち、マイグレーションモードにおい
て、図2に示すMPU200のコマンド受付部200a
にライト/リードコマンドが入力されると、図7に示す
ステップSE4では、現状モード判断部200bは、判
断結果を「YES」とする。これにより、ステップSE
5では、前述したステップSB5(図4参照)と同様に
して、コマンド実行部200cは、オートシークコマン
ドを実行する。
【0072】そして、マイグレーションモードから通常
モードに移行され、MPU200のコマンド実行部20
0cは、VCM駆動回路127を制御することにより、
磁気ディスク1111 〜111n において磁気ヘッド1
131 〜113m をシークさせた後、ステップSE6へ
進む。このシーク動作中においては、コマンド実行部2
00cは、サーボパターンの情報に基づいて、磁気ヘッ
ド1131 〜113mをオントラック状態にする位置決
め制御を行う。
【0073】ステップSE6では、コマンド実行部20
0cは、CPU150により発行された正規のライト/
リードコマンドを実行することにより、磁気ディスク1
11 1 〜111n に対するリード/ライト動作を実行す
る。上記正規のライト/リードコマンドが実行される時
点では、前述したようにオートシークコマンドの実行に
より、磁気ヘッド1131 〜113m が完全にオントラ
ック状態にあるため、ライトフォルトエラー/リードエ
ラーが発生することなく、正常にリード/ライトが行わ
れる。
【0074】(動作例6)つぎに、図8に示すフローチ
ャートを参照して、動作例6について説明する。図8に
おいては、ステップSF1〜ステップSF4およびステ
ップSF6のそれぞれの工程が、前述した図2に示すス
テップSA1〜ステップSA4およびステップSA6の
それぞれの工程と同一であるため、その詳細な説明を省
略する。つまり、動作例6においては、図8に示すステ
ップSF5の工程と図5に示すステップSC5の工程と
が同一である。
【0075】すなわち、マイグレーションモードにおい
て、図2に示すMPU200のコマンド受付部200a
にライト/リードコマンドが入力されると、図8に示す
ステップSF4では、現状モード判断部200bは、判
断結果を「YES」とする。これにより、ステップSF
5では、マイグレーションモードから通常モードに移行
され、MPU200のコマンド実行部200cは、前述
したSC5(図5参照)と同様にして、ステップSF3
において発行された正規のリード/ライトコマンドと同
一のコマンドを実行する。そして、このリード/ライト
コマンド実行後は、前述したように、サーボパターンの
情報に基づいて、磁気ヘッド1131 〜113m が完全
にオントラックした状態にある。
【0076】ステップSE6では、コマンド実行部20
0cは、CPU150により発行された正規のライト/
リードコマンドを再び実行することにより、磁気ディス
ク1111 〜111n に対するリード/ライト動作を実
行する。上記正規のライト/リードコマンドが実行され
る時点では、磁気ヘッド1131 〜113m が完全にオ
ントラック状態にあるため、ライトフォルトエラー/リ
ードエラーが発生することなく、正常にリード/ライト
が行われる。
【0077】上述した一実施の形態による記憶装置10
によれば、動作例1〜動作例6において説明したよう
に、パワーセーブモードから通常モードへの移行時、お
よびマイグレーションモードから通常モードへの移行時
に、ダミーライト/リードコマンドの実行、オートシー
クコマンドの実行、または正規のリード/ライトコマン
ド(1回目)の実行をそれぞれ行うことで、磁気ヘッド
1131 〜113m を完全にオントラックさせた後に、
正規のリード/ライトコマンドを実行しているため、ラ
イトフォルトエラー/リードエラーの発生を回避するこ
とができる。
【0078】以上本発明の一実施の形態による記憶装置
10について図面を参照して詳述してきたが、具体的な
構成例はこの一実施の形態に限られるものではなく本発
明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発
明に含まれる。たとえば、一実施の形態による記憶装置
10においては磁気ディスクを記録媒体とする例につい
て説明したが、記録媒体の種類は問わない。従って、本
発明は、光ディスクを記録媒体とする光ディスク装置等
にも適用可能である。
【0079】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1にかかる
発明によれば、パワーセーブモード時にリード/ライト
コマンドが受け付けられた時点で、記録媒体上のダミー
領域に対してダミーデータのリード/ライトを実行する
ことで、ヘッドを完全にオントラックさせた後に、正規
のリード/ライト動作を実行しているため、ライトフォ
ルトエラー/リードエラーの発生を回避することができ
るという効果を奏する。
【0080】また、請求項2にかかる発明によれば、パ
ワーセーブモード時にリード/ライトコマンドが受け付
けられた時点で、ヘッドを記録媒体上の所定位置にシー
クさせるシーク動作を行うことで、ヘッドを完全にオン
トラックさせた後に、リード/ライト動作を実行してい
るため、ライトフォルトエラー/リードエラーの発生を
回避することができるという効果を奏する。
【0081】また、請求項3にかかる発明によれば、パ
ワーセーブモード時にリード/ライトコマンドが受け付
けられた時点で、第1回目としてリード/ライト動作を
実行することで、ヘッドを完全にオントラックさせた後
に、第2回目のリード/ライト動作を実行しているた
め、ライトフォルトエラー/リードエラーの発生を回避
することができるという効果を奏する。
【0082】また、請求項4にかかる発明によれば、マ
イグレーションモード時にリード/ライトコマンドが受
け付けられた時点で、記録媒体上のダミー領域に対して
ダミーデータのリード/ライトを実行することで、ヘッ
ドを完全にオントラックさせた後に、リード/ライト動
作を実行しているため、ライトフォルトエラー/リード
エラーの発生を回避することができるという効果を奏す
る。
【0083】また、請求項5にかかる発明によれば、マ
イグレーションモード時にリード/ライトコマンドが受
け付けられた時点で、ヘッドを記録媒体上の所定位置に
シークさせるシーク動作を行うことで、ヘッドを完全に
オントラックさせた後に、リード/ライト動作を実行し
ているため、ライトフォルトエラー/リードエラーの発
生を回避することができるという効果を奏する。
【0084】また、請求項6にかかる発明によれば、マ
イグレーション時にリード/ライトコマンドが受け付け
られた時点で、第1回目としてリード/ライト動作を実
行することで、ヘッドを完全にオントラックさせた後
に、第2回目のリード/ライト動作を実行しているた
め、ライトフォルトエラー/リードエラーの発生を回避
することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による記憶装置10の外
観構成を示す分解斜視図である。
【図2】同一実施の形態による記憶装置10の電気的構
成を示すブロック図である。
【図3】同一実施の形態による記憶装置10の動作例1
を説明するフローチャートである。
【図4】同一実施の形態による記憶装置10の動作例2
を説明するフローチャートである。
【図5】同一実施の形態による記憶装置10の動作例3
を説明するフローチャートである。
【図6】同一実施の形態による記憶装置10の動作例4
を説明するフローチャートである。
【図7】同一実施の形態による記憶装置10の動作例5
を説明するフローチャートである。
【図8】同一実施の形態による記憶装置10の動作例6
を説明するフローチャートである。
【図9】従来における記憶装置20の電気的構成を示す
ブロック図である。
【符号の説明】
10 記憶装置 1111 〜111n 磁気ディスク 1131 〜113m 磁気ヘッド 117 ヘッドIC 150 CPU 125 リードチャネル 127 VCM駆動回路 200 MPU 200c コマンド実行部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 装置各部に供給される電力をセーブする
    パワーセーブモードを備える記憶装置において、 前記パワーセーブモード時に、ホスト側より記録媒体に
    対するリード/ライトを実行するためのリード/ライト
    コマンドを受けたとき、前記記録媒体上において予め設
    定されているダミー領域に対するダミーのリード/ライ
    トを制御するダミーリード/ライト制御手段と、 前記ダミーリード/ライト制御手段によるダミーのリー
    ド/ライトが行われた後、前記リード/ライトコマンド
    に基づいて、前記記録媒体に対する正規のリード/ライ
    トを制御する正規リード/ライト制御手段と、 前記ダミーリード/ライト制御手段、前記正規リード/
    ライト制御手段の制御により前記記録媒体に対するデー
    タのリード/ライトを行うヘッドと、 を備えることを特徴とする記憶装置。
  2. 【請求項2】 装置各部に供給される電力をセーブする
    パワーセーブモードを備える記憶装置において、 記録媒体に対するデータのリード/ライトを行うヘッド
    と、 前記パワーセーブモード時に、ホスト側より前記記録媒
    体に対するリード/ライトを実行するためのリード/ラ
    イトコマンドを受けたとき、前記ヘッドを前記記録媒体
    上の所定位置にシークさせるシーク手段と、 前記シーク手段によるシーク動作が行われた後、前記リ
    ード/ライトコマンドに基づいて、前記ヘッドを制御す
    ることにより、リード/ライトを実行するリード/ライ
    ト制御手段と、 を備えることを特徴とする記憶装置。
  3. 【請求項3】 装置各部に供給される電力をセーブする
    パワーセーブモードを備える記憶装置において、 記録媒体に対するデータのリード/ライトを行うヘッド
    と、 前記パワーセーブモード時に、ホスト側より前記記録媒
    体に対するリード/ライトを実行するためのリード/ラ
    イトコマンドを受けたとき、前記ヘッドを制御すること
    により、同一のリード/ライトコマンドに基づいてリー
    ド/ライトを2回、実行するリード/ライト制御手段
    と、 を備えることを特徴とする記憶装置。
  4. 【請求項4】 所定の条件を満たした場合、前記記録媒
    体のサーボパターンを少なくとも一つ毎にリードするマ
    イグレーションモードを備える記憶装置において、 前記マイグレーションモード時に、ホスト側より前記記
    録媒体に対するリード/ライトを実行するためのリード
    /ライトコマンドを受けたとき、前記記録媒体上におい
    て予め設定されているダミー領域に対するダミーのリー
    ド/ライトを制御するダミーリード/ライト制御手段
    と、 前記ダミーリード/ライト制御手段によるダミーのリー
    ド/ライトが行われた後、前記リード/ライトコマンド
    に基づいて、前記記録媒体に対する正規のリード/ライ
    トを制御する正規リード/ライト制御手段と、 前記ダミーリード/ライト制御手段、前記正規リード/
    ライト制御手段の制御により前記記録媒体に対するデー
    タのリード/ライトを行うヘッドと、 を備えることを特徴とする記憶装置。
  5. 【請求項5】 所定の条件を満たした場合、前記記録媒
    体のサーボパターンを少なくとも一つ毎にリードするマ
    イグレーションモードを備える記憶装置において、 前記記録媒体に対するデータのリード/ライトを行うヘ
    ッドと、 前記マイグレーションモード時に、ホスト側より前記記
    録媒体に対するリード/ライトを実行するためのリード
    /ライトコマンドを受けたとき、前記ヘッドを前記記録
    媒体上の所定位置にシークさせるシーク手段と、 前記シーク手段によるシーク動作が行われた後、前記リ
    ード/ライトコマンドに基づいて、前記ヘッドを制御す
    ることにより、リード/ライトを実行するリード/ライ
    ト制御手段と、 を備えることを特徴とする記憶装置。
  6. 【請求項6】 所定の条件を満たした場合、前記記録媒
    体のサーボパターンを少なくとも一つ毎にリードするマ
    イグレーションモードを備える記憶装置において、 前記記録媒体に対するデータのリード/ライトを行うヘ
    ッドと、 前記マイグレーションモード時に、ホスト側より前記記
    録媒体に対するリード/ライトを実行するためのリード
    /ライトコマンドを受けたとき、前記ヘッドを制御する
    ことにより、同一のリード/ライトコマンドに基づいて
    リード/ライトを2回、実行するリード/ライト制御手
    段と、 を備えることを特徴とする記憶装置。
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