JP2000298374A - 静電荷像現像用トナー及び現像剤 - Google Patents

静電荷像現像用トナー及び現像剤

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JP2000298374A
JP2000298374A JP10655799A JP10655799A JP2000298374A JP 2000298374 A JP2000298374 A JP 2000298374A JP 10655799 A JP10655799 A JP 10655799A JP 10655799 A JP10655799 A JP 10655799A JP 2000298374 A JP2000298374 A JP 2000298374A
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Yasutaka Iwamoto
康敬 岩本
Kazuto Watanabe
和人 渡辺
Masahide Yamashita
昌秀 山下
Hisami Hasegawa
久美 長谷川
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トナーを再利用するリサイクル系において、
終始安定した帯電性を有し、かつ定着時に発生するトナ
ー臭気が低減される電荷像現像用トナー及び現像剤を提
供すること、また、本発明の他の目的は、リサイクル系
において終始高濃度で鮮鋭な画像を得ることができる静
電荷像現像用トナー及び現像剤を提供すること。 【解決手段】 潜像担持体上の潜像を現像してトナー像
を形成し、形成したトナー像を潜像担持体から転写材へ
転写し、転写後の潜像担持体をクリーニングして潜像担
持体上のトナーを回収し、回収したトナーを現像部側に
供給して現像工程に使用する画像形成方法に用いられる
トナー及び現像剤において、残存モノマー量が300p
pm以下であることを特徴とするトナー及びそれを用い
た現像剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真法、静電
印刷法、磁気記録法に用いられる静電荷像現像用トナー
及び現像剤に関し、特に現像、転写後、潜像担持体上に
残余した未転写トナーをクリーニング工程により回収
し、再使用せしめるという系を利用した画像形成方法に
用いられる静電荷像現像用トナー及び現像剤に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】電子写真法は例えば米国特許第2,29
7,691号明細書、特公昭42−23910号公報及
び特公昭43−24748号公報等に記載され、従来公
知である。一般には光導電性物質を利用し、種々の手段
により感光体上に電気的潜像を形成し、次いで該潜像を
トナーを用いて現像し、必要に応じて紙の如き転写材に
トナー画像を転写した後、加熱、圧力、加熱加圧、ある
いは溶剤蒸気により定着し、複写物を得るものである。
【0003】上記工程において、感光体(潜像担持体)
上のトナーはすべて転写されることはなく、10〜20
重量パーセント程度は感光体上に残存する。このように
感光体上に残ったトナー(未転写トナー)は、クリーニ
ング工程により回収され、いわゆる廃トナーとして系外
へ排出され、再度使用することができなかった。しか
し、近年、複写機の需要が増加し、コピーボリュームの
大きな機械、すなわち高速複写機の需要がさらに大きく
なりつつある。こういった高速複写機においては廃トナ
ーが大量に発生するため、廃棄物(廃プラスチック)と
して処理した場合、環境汚染を招く恐れがある。このた
め、最近、該廃トナーを再使用するための検討、すなわ
ち、トナーのリユースに対する検討が広く行われつつあ
る。該廃トナーを再使用することが可能になれば、トナ
ーの有効利用ができるとともに、機内のスペースを簡略
化することができ、機械のコンパクト化が可能になると
いうメリットも考えられる。
【0004】しかし、これまで廃トナーを再度現像工程
に使用した場合、摩擦帯電能力の低下等の理由により、
反射画像濃度の低下、地カブリや反転カブリの悪化、ト
ナー飛散の発生等の悪影響があった。このため、廃トナ
ーの搬送性及び耐久性に注目し、トナー構成を考慮した
ものがこれまでにも提案されている。例えば、特開平1
−214874号公報では、脂肪族ジオールを含む特定
のポリエステル樹脂を結着樹脂に用いたトナーが、さら
には特開平2−110572号公報においては、金属架
橋されたスチレン−アクリル共重合体を結着樹脂に用
い、これと多量のポリオレフィンを加えたトナーが提案
されているが、いずれの発明でもトナーの構成自体の新
規性に乏しく、むしろ耐ブロッキング性の悪化等の弊害
を生じる可能性が高い。さらに、特開平5―2283号
公報においてはBET比表面積及びカサ密度がともに高
い疎水性無機微粒子を外添したトナーが開示されている
が、このような疎水性無機微粒子は凝集体を形成しやす
く、その結果、トナーの帯電特性が阻害され、画像濃度
低下を引きおこしやすいという弊害がある。
【0005】一方、荷電制御剤としてはこれまで数多く
のものが開示され、そのうち負帯電性のものとしては、
特公平4−75263号公報、特開昭60−17086
4号公報、特開昭62−177561号公報、特開平5
−53377号公報にアゾ系の鉄錯塩化合物が開示され
ており、負帯電能を有することが知られている。
【0006】一方、特開平7−301954号ではトナ
ーリサイクルを用いる画像形成方法にて、ジアゾ化置換
アミノフェノールと置換ナフトールとのカップリング反
応による生成物の鉄塩を結合させたアゾ系鉄錯塩を荷電
制御剤として含有することを開示している。しかし、ア
ゾ系鉄錯塩化合物は長期間の使用における帯電安定性に
劣り、また荷電制御剤がトナーから離脱するいわゆるブ
リードアウトにより複写機内及び排気口周辺を着色する
致命的な欠点がある。トナーには複写を実現するため
に、数々の性能が求められているため、原材料にも多種
多様な機能を付加する必要があり、特開平7−3019
54号公報のように特定構造の材料を用いて解決手段と
した場合、その弊害や副作用を更に改善する必要が生
じ、トナーに求められる数々の性能を成立するのは困難
となる。
【0007】更に、従来のリサイクルされたトナーは補
給トナー(バージントナー)に較べ定着時に発生する臭
気の点で著しく劣るという問題がある。これはリサイク
ルされたトナーが未転写や転写残等の臭気の発散し易い
微粉の比率が多いためであるためと考えられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
の如き問題点を解決した静電荷像現像用トナー、すなわ
ちトナーを再利用するリサイクル系に適合した静電荷像
現像用トナー及び現像剤を提供するものである。すなわ
ち、本発明の目的は、トナーを再利用するリサイクル系
において、終始安定した帯電性を有し、かつ定着時に発
生するトナー臭気が低減される電荷像現像用トナー及び
現像剤を提供することにある。また、本発明の他の目的
は、リサイクル系において、終始高濃度で鮮鋭な画像を
得ることができる静電荷像現像用トナー及び現像剤を提
供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の、本発明の要旨は、(1)「潜像担持体上の潜像を現
像してトナー像を形成し、形成したトナー像を潜像担持
体から転写材へ転写し、転写後の潜像担持体をクリーニ
ングして潜像担持体上のトナーを回収し、回収したトナ
ーを現像部側に供給して現像工程に使用する画像形成方
法に用いられるトナー及び現像剤において、残存モノマ
ー量が300ppm以下であることを特徴とするトナー
及び現像剤」、(2)「5μm以下のトナー粒子を15
個数%以下含有し、重量平均粒径の2倍径以上のトナー
粒子を5体積%以下、累積個数分布の25%と75%に
なる個数平均粒子径D25とD75の関係が0.60≦
D25/D75≦0.80であり、重量平均粒径が6.
0〜11.5μmであることを特徴とする前記第(1)
項に記載のトナー及びそれを用いた現像剤」、(3)
「結着樹脂が少なくともスチレン樹脂、アクリル樹脂、
ポリエステル樹脂を単独または併用することを特徴とす
る前記第(1)項または第(2)項に記載のトナー及び
それを用いた現像剤」、(4)「結着樹脂のゲル分が
0.1〜20%の範囲内であることを特徴とする前記第
(1)項乃至第(3)項の何れか1に記載のトナー及び
それを用いた現像剤」、(5)「Wadellの実用球
形度Ψwが0.99〜0.95の範囲内であることを特
徴とする前記第(1)項乃至第(4)項の何れか1に記
載のトナー及びそれを用いた現像剤」、(6)「トナー
がTiO2を含有していることを特徴とする前記第
(1)項乃至第(5)項の何れか1に記載のトナー及び
それを用いた現像剤」、(7)「一次粒子径0.01〜
0.2μmの疎水性酸化チタン微粒子及びシリカ微粒子
とが混合されている前記第(1)項乃至第(6)項の何
れか1に記載のトナー及びそれを用いた現像剤」によっ
て達成される。
【0010】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明者らはリサイクルがある画像形成方法であっても摩
擦帯電量が低下せず、臭気も悪化しないトナーを鋭意検
討した結果、現像剤中更にはトナー中の残存モノマー量
を300ppm以下、更に好ましくは170ppm以下
とすることにより上記の問題が解決することを見いだし
た。
【0011】ここで述べる残存モノマーとはバインダー
樹脂組成物合成時に生じる未反応モノマーは勿論、未反
応モノマーから派生する低分子量の副反応物、例えばス
チレンの酸化分解から生ずるベンズアルデヒドや安息香
酸、水素添加により生じるエチルベンゼン等が含まれ
る。
【0012】本発明で示す残存モノマーの低減化の具体
的方法としては、種々の公知技術を使用することが可能
であるが、現像剤中及びトナーに含有される残存モノマ
ーを低減するには製造時、例えば結着樹脂と着色剤等と
を熱溶融混練する場合に、混練温度を高めたり脱気装置
による残存モノマーを強制的に除去する方法が好まし
い。
【0013】次に現像剤中の残存モノマーの定量はガス
クロマトグラフを用いて以下の方法により行なう。2.
55mgのDMF(ジメチルホルムアミド)を内部基準
とし、100mlのアセトンを加えて内部標準品入り溶
媒をつくる。次に現像剤400mgを上記溶媒で10m
lの溶液とする。30分間超音波振とう機にかけた後、
1時間放置する。次に0.5μmのフィルターで濾過を
する。打ち込み試料量は4μlとする。
【0014】ガスクロマトグラフの条件としては; ・キャピラリカラム(30m×0.249mm、DBW
AX、膜厚0.25μm) ・検出線FID、窒素圧0.45kg/cm2 ・インジェクション濃度200℃、ディテクター温度2
00℃とし、カラム温度は50℃から5℃/1分の割合
で30分間昇温する。 ・検量線の作製 サンプル溶液と同量のDMF、アセトン溶液に対象とな
るモノマーを加えた標準サンプルについて同様にガスク
ロマトグラフを測定し、モノマーと内部標準品DMFの
重量比/面積比を求める。
【0015】本発明では更に補給トナーの粒度分布を適
正とすることにより上記効果は更に改善される。本発明
のトナーにおいては、5μm以下の粒径のトナー粒子が
15個数%以下であることがひとつの特徴である。トナ
ーの平均粒径が小さくなると高精細、高解像度の画像を
形成するのに有利にはなるが、5μm以下のトナー粒子
の増加は一般的に摩擦帯電量コントロールの不安定化を
招くが、トナーリサイクルシステムでは転写残トナー等
により増加するために、適正な個数%以下とする必要が
ある。すなわち、5μm以下のトナー粒子を多くするこ
とは高解像度にはよい影響を示すものの、リサイクルシ
ステムにおける長期に使用を考えた場合、前記問題点を
両立できず、満足できるものとはなり得ない。それより
もむしろ5μm以下のトナー粒子を15個数%以下にす
ることで同個数%を一定以下とすることが可能となり、
帯電安定性に優れた二成分現像剤が得られる。
【0016】また、本発明に係わるトナーにおいては、
篩下の累積個数分布が25%と75%になる個数平均粒
子径D25とD75の関係が0.60≦D25/D75
≦0.80であることが一つの特徴である。D25/D
75は1に近いほど累積個数分布が25%と75%の範
囲のトナー粒子の粒度分布がシャープであることを示し
ている。実質的に画像の大部分を形成するトナーの粒度
分布がシャープであるということは、トナー粒子一つ一
つの特性も等しいものとなる。結果現像部における一つ
一つのトナーの挙動も同じになるため、選択的なトナー
の消費や帯電量の異なるトナーが少なくなる。その結果
リサイクルトナーの帯電性能が補給トナーに近い品質と
なり、安定した画像形成が得られる。また、体積平均粒
径の2倍径以上のトナー粒子は5体積%以下にし、でき
るだけ少ない方が好ましい。
【0017】次にトナー粒度の測定を説明する。トナー
粒度分布は種々の方法で測定可能であるが、本発明にお
いてはコールターカウンターを用いて行なった。すなわ
ち、測定装置としてはコールターカウンターTA−II
型(コールター社製)を用い、個数分布、体積分布を出
力するインターフェイス(日科機製)及びPC9801
パーソナルコンピューター(NEC製)を接続し、電解
液は1級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を
調整する。
【0018】測定法としては、前記電解水溶液10〜1
5ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキ
ルベンゼンスルフォン酸塩を0.1〜5ml加え、更に
測定試料を2〜20mg加え、超音波分散器で約1〜3
分分散処理を行なう。別のビーカーに電解水溶液100
〜200mlを入れ、その中に前記サンプル分散液を所
定の濃度になるように加え、前記コールターカウンター
TA−II型によりアパーチャーとして100μmアパ
ーチャーを用いて個数を基準として2〜40μmの粒子
の粒度分布を測定し、2〜40μmの粒子の体積分布と
個数分布を算出し、体積分布から求めた重量基準の重量
平均粒径(D4:各チャンネルの中央値をチャンネルの
代表値とする)を求めた。
【0019】本発明では多種の結着樹脂を用いることが
できる。例えばポリスチレン、ポリ−p−クロルスチレ
ン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体
の単重合体;スチレン−p−クロルスチレン共重合体、
スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニル
ナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共
重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、ス
チレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチ
レン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメ
チルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテ
ル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、
スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン
共重合体、スチレン−アクリロニトリル−イソプレン共
重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合
体などのスチレン系共重合体;ポリ塩化ビニル、フェノ
ール樹脂、天然変性フェノール樹脂、天然樹脂変性マレ
イン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸
ビニール、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウ
レタン、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、
キシレン樹脂、ポリビニルブチラール、テルペン樹脂、
クマロインデン樹脂、石油系樹脂などが使用できる。
【0020】スチレン系共重合体のスチレンモノマーに
対するコモノマーとしては、例えば、アクリル酸、アク
リル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、
アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸
−2−エチルヘキシル、アクリル酸フェニル、メタクリ
ル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタ
クリル酸ブチル、メタクリル酸オクチル、アクリロニト
リル、メタクリニトリル、アクリルアミドなどのような
二重結合を有するモノカルボン酸もしくはその置換体;
例えば、マレイン酸、マレイン酸ブチル、マレイン酸メ
チル、マレイン酸ジメチルなどのような二重結合を有す
るジカルボン酸及びその置換体;例えば塩化ビニル、酢
酸ビニル、安息香酸ビニルなどのようなビニルエステル
類;例えばエチレン、プロピレン、ブチレンなどのよう
なエチレン系オレフィン類;例えばビニルメチルケト
ン、ビニルヘキシルケトンなどのようなビニルケトン
類;例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテ
ル、ビニルイソブチルエーテルなどのようなビニルエー
テル類;等のビニル単量体が単独もしくは2つ以上用い
られる。
【0021】ここで架橋剤としては、主として2個以上
の重合可能な二重結合を有する化合物が用いられ、例え
ば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレンなどのよう
な芳香族ジビニル化合物;例えばエチレングリコールジ
アクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、
1,3−ブタンジオールジメタクリレートなどのような
二重結合を2個有するカルボン酸エステル;ジビニルア
ニリン、ジビニルエーテル、ジビニルスルフィド、ジビ
ニルスルホンなどのジビニル化合物;及び3個以上のビ
ニル基を有する化合物;が単独もしくは混合物等が挙げ
られる。他にはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメ
チレン、ポリウレタンエラストマー、エチレン−エチル
アクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、アイオノマー樹脂、スチレンーブタジエン共重合
体、スチレン−イソプレン共重合体、線状飽和ポリエス
テル、パラフィンが挙げられる。
【0022】残存モノマーを樹脂重合段階で低減する方
法としてトナー製造時に行なう方法等があるが本発明で
はトナー及び現像剤中の残存モノマー量が300ppm
以下であれば、手段は特に限定はない。但し、中でもス
チレン樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂を単独ま
たは併用することがより好ましい。これら樹脂の残存モ
ノマーは樹脂重合段階での残存モノマー量低減による粘
弾性の変化の少ない等のメリットがある。他にトナー混
練条件による残存モノマー低減で除去が比較的容易であ
り、本発明の目的であるリサイクルシステムにおける帯
電安定性と臭気改善の効果が大きい。
【0023】更に本発明のトナーでは結着樹脂のゲル分
が0.1〜20%、更には2〜10%の範囲内であるこ
とが望ましい。本発明でのゲル分とは、現像剤を構成す
る樹脂組成物中の架橋されTHFに対して不溶性となっ
た成分を指す。ゲル分を上記範囲内とすることによりク
リーニング工程からリサイクル経路内にて発生するトナ
ー同士の凝集が低減され、摩擦帯電性がより向上する。
0.1%以下では効果が低く、20%以上では本来トナ
ーに付与させている定着性やオフセット性が低下し、前
記課題の両立が困難となる。
【0024】なお、本発明のゲルのゲル分測定方法は以
下の通りである。結着樹脂を150℃でプレスし、80
メッシュの金属かごに入れ、トルエン中に24時間浸漬
し、乾燥後、不溶分の重量を測定し、算出することによ
って求められる。また、数平均分子量および重量平均分
子量はGPC法により求められる。測定条件として、G
PC装置:HLC−802A、東ソー(株)製、ディテ
クター:RI、カラム:GMH×6、東ソー(株)製、
溶媒:テトラヒドロフラン、流速:1.0ml/mi
n、試料:0.5%テトラヒドロフラン溶液、カラム温
度:38℃を採用した。試料の有する分子量分布につい
て、数種の単分散ポリスチレン標準試料により作成した
検量線の対数値とカウント数の関係から試料の分子量を
算出した。
【0025】更に本発明ではWadellの実用球形度
Ψwが0.99〜0.95、好ましくは0.97〜0.
99の範囲内であることが望ましい。実用球形度が小さ
いトナーとはトナー形状が不定形であることを指すが、
この形状がより不定形なほど転写残トナーが多くなるた
め、補給トナーよりもリサイクルトナーが現像剤中に占
める割合が多くなり、帯電安定性が不安定となり易い。
0.95以下でその傾向はより顕著となる。0.99以
上は実質的に奈良機械製のサーフィージュンシステム等
に代表される表面改質でなければ得られない値であるた
め、帯電レベル低下等の副作用が懸念される。
【0026】Wadellの実用球形度Ψwは例えば下
記方法にて測定できる。画像解析装置NIREC社LU
ZEX3型にてn=30の画像サンプルから、トナー粒
子の投影面積に等しい円の直径とトナー粒子の投影像に
外接する最小円の直径を求め、下記よりWadellの
実用球形度Ψwを求める。
【0027】
【数1】Ψw=投影面積に等しい円の直径/投影像に外
接する最小円の直径
【0028】更に本発明のトナーには各種の添加剤を使
用することができる。例えばシリコーンワニス、各種変
性シリコーンワニス、シリコーンオイル、各種変性シリ
コーンオイル、シランカップリング剤、官能基を有する
シランカップリング剤、テフロン、ステアリン酸亜鉛、
ポリ弗化ビニリデン如き滑剤、ポリ弗化ビニリデン、酸
化セリウム、炭化ケイ素、チタン酸ストロンチウム等の
研磨剤、チタン酸ストロンチウム、酸化チタン、酸化ア
ルミニウム等の流動性付与剤、酸化亜鉛、酸化アンチモ
ン、酸化スズ等が挙げられ、中でもSiO2又はTiO2
をよりなる添加剤の含有がより望ましい。
【0029】これら添加物を含有することによりサイク
ルトナーと補給トナーとの粉体流動性が近くなり、長期
使用におけるトナー帯電量の安定化がより向上する。更
に好ましくは平均1次粒子径0.01〜0.2μmの疎
水化処理された酸化チタン微粉体を用いるのがよい。上
記添加剤においてはトナーの流動性を高めるばかりでな
く、帯電性を阻害しないことが重要になる。すなわち、
本発明においては疎水化処理された酸化チタン微粉体が
トナーの安定な帯電性を維持しつつ優れた流動付与性が
ある。
【0030】酸化チタンの平均1次粒子径が0.01〜
0.2μmであることにより流動性が良好でリサイクル
トナー内の帯電が均一となり、結果としてトナー飛散、
かぶりが生じにくくなる。さらに、トナー粒子表面に埋
め込まれにくくなりトナー劣化が生じにくく、多数枚耐
久性が向上する。なお、酸化チタンの粒径は透過型電子
顕微鏡により測定した。具体的には酸化チタン微粒子を
透過電子顕微鏡で観察し、視野中の200個の粒子径を
測定して平均粒子径を求め、トナー粒子上の分散粒子径
は走査電子顕微鏡で観察し視野中の200個の酸化チタ
ン微粒子をXMAにより定性し、その粒子径を測定して
平均粒子径を求めた。
【0031】本発明では熱ロール定着時の離型性をよく
する目的で低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピ
レン、低分子量エチレン−プロピレン共重合体、マイク
ロクリスタリンワックス、カルナバワックス、サゾール
ワックス、パラフィンワックス等のワックス状物質をバ
インダー樹脂100重量%に対し0.2〜15重量%程
度をトナーに加えることも本発明の好ましい。
【0032】本発明のトナーに使用し得る着色剤として
は、任意の適当な顔料または染料が挙げられる。例え
ば、カーボンブラック、アニリンブラック、アセチレン
ブラック、フタロシアニンブルー、インダンスレンブル
ー等がある。これらは樹脂100重量部に対し、0.5
〜22重量部、好ましくは3〜12重量部の添加量がよ
い。また同様の目的で、さらに染料が用いられる。例え
ばアゾ染料、アントラキノン系染料、キサンテン系染
料、メチン系染料等があり、樹脂100重量部に対し、
0.1〜20重量部、好ましくは0.3〜3重量部の添
加量がよい。
【0033】本発明のトナーが磁性トナーである場合に
は、着色剤の役割をかねていてもよいが、磁性材料を含
有している。磁性トナー中に含まれる磁性材料として
は、マグネタイト、ヘマタイト、フェライト等の酸化
鉄;鉄、コバルト、ニッケルのような金属あるいはこれ
らの金属のアルミニウム、コバルト、銅、鉛、マグネシ
ウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマ
ス、カドミウム、カルシウム、マンガン、セレン、チタ
ン、タングステン、バナジウムのような金属の合金およ
びその混合物等が挙げられる。
【0034】これらの強磁性体は平均粒子が0.1〜2
μm、好ましくは0.1〜0.5μm程度のものが好ま
しく、トナー中に含有させる量としては樹脂成分100
重量部に対し約20〜200重量部、特に好ましくは樹
脂成分100重量に対し40〜150重量部がよい。ま
た、10Kエルステッド印加での磁気特性が抗磁力20
〜150エルステッド、飽和磁化50〜200emu/
g、残留磁化2〜20emu/gのものが望ましい。
【0035】本発明がキャリアと併用される非磁性トナ
ーである場合において、使用し得るキャリアとしては、
例えば鉄粉、フェライト粉、ニッケル粉の如き磁性を有
する粉体、ガラスビーズ等及びこれらの表面を樹脂等で
処理したものなどが挙げられる。トナー100部に対し
て、キャリア10〜1000重量部(好ましくは30〜
500重量部)使用するのがよい。キャリアの粒径とし
ては10〜100μm(好ましくは30〜80μm、更
に好ましくは20〜60μm)のものが好ましい。
【0036】本発明に用いられるトナーの現像をさせる
ために、本発明に用いられるキャリアは樹脂及び/また
はシリコーン化合物で被覆してあることが好ましい。こ
れは高速機に適用した際の耐久性においても利点があ
る。更に、トナーの荷電制御を目的として行なうことも
できる。キャリアの被覆層を形成するための樹脂として
は、例えばシリコーン系化合物、フッ素系樹脂等を好ま
しく用いることができる。
【0037】本発明に使用されるキャリアの芯材の材質
としては、例えば表面酸化または未酸化の鉄、ニッケ
ル、コバルト、マンガン、クロム、希土類等の金属及び
それらの合金または酸化物などが使用できるが、好まし
くは金属酸化物より好ましくはフェライト粒子が使用で
きる。
【0038】本発明に係わる静電荷像現像用トナーを作
製するには、バインダー樹脂、着色剤、(例えば、顔
料、染料または/及び磁性体)、金属錯塩化合物、その
他の添加剤をヘンシェルミキサー、ボールミルの如き混
合機により充分混合し、加熱ロール、ニーダー、エクス
トルーダの如き熱混練機を用いて溶融混練して樹脂類を
互いに相溶せしめた中に金属錯塩化合物及び着色剤を分
散または溶解せしめ、冷却固化後粉砕及び分級を行なっ
てトナーを得ることができる。この際トナー中の残存モ
ノマーを除去する目的で混練中のトナーを脱気できるよ
うにすることが望ましい。具体的には加熱ロールならば
その上部に、ニーダー及びエクストルーダーの場合混練
経路から強制排気する、排気流量は装置により異なるが
例えば0.5〜10m3/秒で強制排気することが望ま
しい。
【0039】[帯電量の測定方法]まず、底に500メ
ッシュのスクリーンのある金属製の測定容器に摩擦帯電
量を測定しようとするトナーとキャリアの重量比3:9
7の混合物、又、外添剤の場合には、2:98の混合物
を500ml容器のステンレス瓶に入れ、約10〜40
秒間毎分100回の攪拌器で攪拌し、該混合物(現像
剤)約0.5〜1.5gを入れ金属製のフタをする。こ
の時の測定容器全体の重量を秤wl(g)とする。次に
吸引機(測定容器と接する部分は少なくとも絶縁体)に
おいて、吸引口から吸引し風量調節弁を調整して真空圧
力を3000mmAqとする。この状態で十分、好まし
くは1分間吸引を行ないトナーを吸引する。この時の電
位をV(ボルト)とする。ここでコンデンサー容量をC
(mF)とする。又、吸引後の測定容器全体の質量を秤
w2(g)とする。このトナーの摩擦帯電量(mC/k
g)は下式の如く算出される。
【0040】
【数2】トナーの摩擦帯電量(mC/kg)=C×V/
(w1−w2) (但し、測定条件は20℃、50%RHとする)
【0041】又、測定に用いるキャリアは250メッシ
ュパス、350メッシュオンのキャリア粒子が70〜9
0重量%有するシリコーンコートのフェライトキャリア
を使用する。
【0042】[トナー臭気の測定方法]容器50m3の密
閉した室内で20℃60%の環境下、画像出し開始時と
10万枚連続ラン中の両方を30人のパネラーにより臭
気評価を行なう。評価項目は臭気強度、快・不快度、事
務機器としての臭気問題度等を得点にし、総合的な尺度
からランク付けする。 ランクA:事務機器として問題ないレベル。ほぼ全員が
不快とは感じない。 ランクB:ランクAとBの中間で人によっては不快と感
じるレベル。 ランクC:ほぼ全員が不快と感じ、事務機器として問題
となるレベル。
【0043】
【発明の実施の形態】次に本発明におけるトナーリサイ
クルを用いた画像形成方法を説明するが、この構造・手
段・特徴に限定されるものではない。図1において、像
担持体である感光体ドラム(1)の周囲に近接して現像
装置(2)、感光体ドラム(1)のトナー像を転写紙に
転写する時に帯電するための転写チャージャ(3)、感
光体ドラム(1)から転写紙を分離するときに帯電を行
なう分離チャージャー(4)、感光体ドラム(1)の残
留トナーを清掃するクリーニング装置(5)、感光体ド
ラム(1)を帯電するメインチャージャ(6)が配置さ
れ、クリーニング装置(5)から現像装置(2)へ回収
トナーを搬送するトナー搬送部(7)がこれらを連結す
る形で設けられている。
【0044】この現像装置(2)は、トナーを補給する
ためのトナーカートリッジ(81)を有するトナー補給
部(8)、攪拌スクリュー(22)、(23)及び現像
ローラー(20)を有する現像槽である現像タンク(2
1)、リサイクルトナー用ホッパー(84)から構成さ
れており、トナー補給部(8)の底部には現像タンク
(21)へトナーを供給するための第1補給ローラー
(82)が、リサイクルトナー用ホッパー(84)の底
部には現像タンク(21)へトナーを供給するための回
収トナー補給ローラーである第2補給ローラー(8
3)、及びこれに接触して現像タンク(21)側にメッ
シュ(85)がそれぞれ設けられている。この第2補給
(83)の断面形状は、例えば図2(a)に示すよう
に、正八角形であり、メッシュ(85)との接触部が大
きくなる形状となっている。
【0045】また、クリーニング装置(5)は、トナー
回収室(52)、クリーニング装置(5)の前後の側板
に回転可能に軸支されたスクリュー型の回転体である第
1トナー搬送コイル(53)、クリーニングブレード
(51)を有しており、トナー搬送部(7)内には第1
トナー搬送コイル(53)と同様の形状の第2トナー搬
送コイル(71)が設けられている。このクリーニング
装置(5)、トナー搬送部(7)、リサイクルトナー用
ホッパー(84)、第2補給ローラ(83)、メッシュ
(85)によりトナーリサイクル装置が構成されてい
る。
【0046】なお、第2補給ローラー(83)と第1補
給ローラー(82)、及び第1トナー搬送コイル(5
3)と第2トナー搬送コイル(71)はそれぞれ、回転
駆動される図示しない駆動機構に連結されている。上記
構成において、感光体ドラム(1)は時計方向に回転
し、メインチャージャー(6)による帯電、露光(図示
しない)動作により、感光体ドラム(1)上に静電潜像
が形成され、現像装置(2)により、静電潜像にトナー
が付着してトナー像が形成される。次に、転写チャージ
ャー(3)、分離チャージャー(4)によって感光体ド
ラム(1)上のトナー像を転写紙に転写した後、図示し
ない定着装置によって、トナー像を定着させ、排紙す
る。
【0047】一方、転写動作を終えて、感光体ドラム
(1)上に残留したトナーをクリーニングブレード(5
1)によってクリーニングし、除去されたトナーは回収
室(52)に回収される。トナー回収室(52)に回収
されたトナーは(T)は、第1トナー搬送コイル(5
3)、第2トナー搬送コイル(71)によって現像装置
(2)のリサイクルトナー用ホッパー(84)へ搬送さ
れ、メッシュ(85)を介して再び現像タンク(21)
へ補給される。
【0048】次に、トナーリサイクル装置の動作の詳細
ついて図1及び図3を参照して説明する。クリーニング
装置(5)のクリーニングブレード(51)によって回
収されたトナー(T)は、トナー回収室(52)に落下
し、第1トナー搬送コイル(53)が回転することによ
り、感光体ドラム(1)の手前側又は奥側に移動する。
感光体ドラム(1)の手前側又は奥側に搬送された回収
トナー(T)は、トナー搬送部(7)の第2トナー搬送
コイル(53)の回転により現像装置(2)のリサイク
ルトナー用ホッパー(84)まで搬送され、その底部へ
落下する。そして、第2補給ローラ(83)の回転によ
って回収トナー(T)を現像タンク(21)へ供給され
るが、この時、第2補給ローラ(83)は前述の如くメ
ッシュ(85)との接触部が大きい形状になっており
(図2参照)、これがメッシュ(85)と摺動回転する
(接触しながら回転する)ので、これにより回収トナー
(T)中の凝集トナーがつぶされて細かくなった状態で
現像タンク(21)へ補給される。この第2補給ローラ
(83)の形状は、図3に示すように、表面全体にブラ
シ毛を植毛したブラシローラ(86)でもよく、ブラシ
とメッシュ(85)の摺擦によって効率よく凝集して固
まったトナーをつぶすことができる。この第2補給ロー
ラー(83)の駆動は第1補給ローラ(82)の駆動に
同期して行なわれる。
【0049】なお、この形態例では、リサイクルトナー
用ホッパー(84)をトナー補給部(8)とは別に設け
たが、リサイクルトナー用ホッパー(84)をトナー補
給部(8)に含めて同一部屋とし、トナー補給部(8)
内に回収トナー(T)を直接導く構成にしてもよい。ま
た、第2補給ローラー(83)の形状は、上記形態例だ
けに限らず、他のものであってもよい。
【0050】
【実施例】以下、具体的実施例を用いて、本発明を詳細
に説明するが、本発明は何らこれらに限定されるもので
はない。なお、以下の配合における部数はすべて重量部
である。
【0051】 〔実施例1〕 ・スチレン/ブチアクルレート共重合樹脂 100部 (重合モノマー重量比65:35) (重量平均分子量(Mw)20万、酸価20) ・ビスコール330P(三洋化成) 3部 ・S−34(オリエント化学) 2部 ・カーボンブラック(三菱化学#C44) 13部 上記材料をヘンシェルミキサーにて前混合したあと、1
60℃で5.5m3/秒の脱気装置を付加した2軸混練
押出機によって溶融混練を行なった。混合物を放冷後、
ジェット気流を用いた微粉砕機を用いて粉砕し、さらに
風力分級機を用いて分級し、トナーAを得た。
【0052】上記トナー100部に対し、疎水化処理を
行なった負帯電性シリカ微粉体R−972(日本アエロ
ジル社)0.7部を加え、乾式混合し、現像剤とした。
この現像剤を前記リサイクルシステムを搭載した複写機
によって画像評価を行なった。評価は密閉した部屋にて
スタートと連続10万枚通紙後の画像濃度・帯電性を比
較した。結果10万枚連続コピー後でもスタート時と変
わらず良好な画像性を示し、高濃度の画像が得られた。
この時の剤帯電量はスタートで−25μC/g、10万
枚後が−23μC/gと安定していた。またこのトナー
臭気評価を10万枚通紙前後で行なったところ、パネラ
ーのほぼ全員が不快とは感じず、事務機器として問題の
ない臭気ランクAであることが判明した。
【0053】〔実施例2〜7〕後述のトナー組成に示す
トナー処方、残存モノマー量、トナー粒度、実用球形度
とする以外は実施例1と同様にトナーB〜トナーFを得
た。(但し実施例4は混練装置に脱気装置を付加してい
ない)。これらトナーを実施例1同様の評価を行なった
ところ、スタートから10万枚の通紙でも帯電量は安定
しており高画像濃度を維持していた。更に臭気評価結果
もパネラーのほぼ全員が不快とは感じず、事務機器とし
て問題のない臭気ランクAであることが判明した。
【0054】〔比較例1〕トナー混練装置に脱気装置を
設けず、トナー中の残存モノマーを任意に除去しないこ
と以外は実施例1と同様にしトナーGを得、さらにこの
トナーから現像剤を作成した。この現像剤を前記リサイ
クルシステムを塔載した複写機によってスタートと10
万枚通紙後で画像評価を行なった。結果10万枚連続コ
ピーで帯電量が大きく低下、低品位で低濃度な画像とな
った。この時の剤帯電量はスタート−22.4μC/
g、10万枚後が−14.1μC/gであった。このト
ナーの臭気評価をスタートと10万枚通紙後で行なった
ところ、パネラーのほぼ全員が不快と感じ、事務機器と
して問題となる臭気ランクCであることが判明した。
【0055】〔比較例2〜4〕後述のトナー組成に示す
トナー処方、残存モノマー量、トナー粒度、実用球形度
とする以外は比較例1と同様にトナーGとHを得た。こ
れらトナーをやはり比較例1同様の評価を行なったとこ
ろ10万枚連続コピーで帯電量が大きく低下し、低品位
で低濃度な画像となった。このトナーの臭気評価をスタ
ートと10万枚通紙後で行なったところ、パネラーのほ
ぼ全員が不快と感じ、事務機器として問題となる臭気ラ
ンクCであることが判明した。
【0056】
【表1】
【0057】
【表2】
【0058】
【表3】
【0059】
【表4−1】
【0060】
【表4−2】 なお、S−34、E−81、E−84はオリエント化学
(株)社製のサルチル酸系の金属錯体であり、また、R
−972、R−805は日本アエロジル(株)社製のコ
ートシリカである。
【0061】
【表5−1】
【0062】
【表5−2】
【0063】
【発明の効果】以上、詳細かつ具体的な説明から明らか
なように、本発明はトナーを再利用するリサイクル系に
おいて、終始安定した帯電性を有し、かつ定着時に発生
するトナー臭気が低減される電荷像現像用トナー及び現
像剤を提供し、また、リサイクル系において終始高濃度
で鮮鋭な画像を得ることができる静電荷像現像用トナー
及び現像剤を提供するという極めて優れた効果を奏する
ものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のトナーが用いられる全体システムの概
略構成図である。
【図2】本発明におけるトナー補給系の要部を示す概略
構成図である。
【図3】本発明における回収トナー補給ローラの1例を
示す斜視図である。
【符号の説明】
1 感光体ドラム 2 現像装置 3 転写チャージャー 4 分離チャージャ 5 クリーニング装置 6 メインチャージャ 7 トナー搬送部 8 トナー補給部 20 現像ローラ 21 現像タンク 22 攪拌スクリュー 23 攪拌スクリュー 51 クリーニングブレード 52 トナー回収室 53 第1トナー搬送コイル 71 第2トナー搬送コイル 81 トナーカートリッジ 82 第1補給ローラ 83 第2補給ローラ 84 リサイクルトナー用ホッパー 85 メッシュ 86 ブラシローラー T トナー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山下 昌秀 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 長谷川 久美 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H005 AA01 AA08 AA15 CA02 CA03 CA08 CA12 CA17 CA26 CB07 CB13 DA07 EA05 EA07

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 潜像担持体上の潜像を現像してトナー像
    を形成し、形成したトナー像を潜像担持体から転写材へ
    転写し、転写後の潜像担持体をクリーニングして潜像担
    持体上のトナーを回収し、回収したトナーを現像部側に
    供給して現像工程に使用する画像形成方法に用いられる
    トナー及び現像剤において、残存モノマー量が300p
    pm以下であることを特徴とするトナー及びそれを用い
    た現像剤。
  2. 【請求項2】 5μm以下のトナー粒子を15個数%以
    下含有し、重量平均粒径の2倍径以上のトナー粒子を5
    体積%以下、累積個数分布の25%と75%になる個数
    平均粒子径D25とD75の関係が0.60≦D25/
    D75≦0.80であり、重量平均粒径が6.0〜1
    1.5μmであることを特徴とする請求項1に記載のト
    ナー及びそれを用いた現像剤。
  3. 【請求項3】 結着樹脂が少なくともスチレン樹脂、ア
    クリル樹脂、ポリエステル樹脂を単独または併用するこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載のトナー及びそ
    れを用いた現像剤。
  4. 【請求項4】 結着樹脂のゲル分が0.1〜20%の範
    囲内であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1
    に記載のトナー及びそれを用いた現像剤。
  5. 【請求項5】 Wadellの実用球形度Ψwが0.9
    9〜0.95の範囲内であることを特徴とする請求項1
    乃至4の何れか1に記載のトナー及びそれを用いた現像
    剤。
  6. 【請求項6】 トナーがTiO2を含有していることを
    特徴とする請求項1乃至5の何れか1に記載のトナー及
    びそれを用いた現像剤。
  7. 【請求項7】 一次粒子径0.01〜0.2μmの疎水
    性酸化チタン微粒子及びシリカ微粒子とが混合されてい
    る請求項1乃至6の何れか1に記載のトナー及びそれを
    用いた現像剤。
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