JP2000296937A - 紙送りローラ及びその製造方法 - Google Patents

紙送りローラ及びその製造方法

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JP2000296937A
JP2000296937A JP11104233A JP10423399A JP2000296937A JP 2000296937 A JP2000296937 A JP 2000296937A JP 11104233 A JP11104233 A JP 11104233A JP 10423399 A JP10423399 A JP 10423399A JP 2000296937 A JP2000296937 A JP 2000296937A
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feed roller
paper feed
silicone
paper
roller
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Mitsuo Hirabayashi
光男 平林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】耐久性が有りかつ、非粘着性に優れたプラテン
ローラを備えたプリンタを提供する。 【解決手段】本発明の紙送りローラは、円筒状にシリコ
ーンゴムを成形、研磨してなるプラテンローラにおい
て、研磨後のシリコーンローラ表面に液状シリコーンゴ
ムを被覆し未硬化の状態でエンボスの形状の形を付けら
れる金型を押しつけた後、加熱処理し、被覆層の厚みが
1000〜10ミクロンの厚みで形成したことを特徴と
する紙送りローラである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、円筒状に形成され
たシリコーン製紙送りローラに関するもので、例えば感
熱性記録紙を介してセラミック製発熱体(以後ヘッドと
言う)に押し付けることによって印刷を行うプリンタに
使用される紙送りローラに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コンビニエンスストアーやスーパ
ーマーケットに広く普及している、バーコード入りのタ
ック性感熱紙は、その場で計量し簡便な包装で価格・重
さ・品目等の表示が可能になっている。
【0003】そして、この種の紙送りローラとしては、
例えばシリコーンゴムやウレタンゴムやCRゴムやEP
DMゴムやスポンジNBRゴムやクロロプレンゴムやフ
ッ素樹脂やフイルムで被覆した前記ゴムを用いたものが
知られている。
【0004】しかしながら、従来のプリンタのプラテン
ローラにおいては、発色時の150℃耐熱と−10℃の
低温時の紙送り能力(高摩擦係数)問題があった。
【0005】用紙を確実に精度良く送るローラとして、
開60−112565(紙送りローラ:キャノン)があ
るが、ゴムの厚みの不均一で硬度変化による脈動の紙送
りがかんがえられる。
【0006】また、開62−130962(排紙ロー
ラ:東芝)があるが、ローラ表面をタングステンで容射
膜を形成している。これは後述の比較例2に相当し、耐
久印字で剥離を容易に発生する。
【0007】また、開62−235138(印字装置用
給紙ローラー:日本電気)は後述比較例3の用に、偏芯
で所望の精度が出せず、スムーズな紙送りの実現が見ら
れない。
【0008】そこで、サーマルプリンタに従来より良く
使われているシリコーンゴムは、温度特性(耐寒性)に
おいて優れ、特にマイナス20℃以下の低温になって
も、急激なゴム硬度が上昇しない特性があった。結果と
して低温時の紙送り能力(シートフィーダー時)は優れ
かつ、電気抵抗発熱体の耐熱温度200℃にも安定した
物性を示し広く採用されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、シリコーン製
の紙送りローラでも、感熱紙の裏側に粘着性を付与した
タック紙には、専用の離型紙(多くはプラスチックフィ
ルム)を間紙として挟まなければ紙送りローラに巻き付
き紙を送れないという問題がある。
【0010】これは、1回のみの使用の離型紙の廃棄処
分と石油資源のロスという環境への影響の点で、解決し
なければならない課題となっている。また離型紙の厚み
分、太巻くになり離型紙の所蔵スペース確保と重量増加
の点で携帯性に劣り、使用分野が制限されていた。ま
た、高信頼性(連続使用品質安定性)も兼ね備えること
も必要になる。
【0011】本発明は、このような従来の技術の課題を
解決するためになされたものであり、プリンタ等に使用
されるものであって、耐久性が有りかつ、非粘着性に優
れた紙送りローラを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、前記紙送りローラは、シリコーンからな
り、高さが10〜1000ミクロンの突起により表面が
凹凸状に形成されている当接部を備えていることを特徴
とする。
【0013】上記構成より、非粘着及び耐久性に優れた
プラテンローラが得られ、特に、粘着材が塗布された記
録紙を搬送する場合、粘着側に上記紙送りローラを配す
ると効果がある。また、突起高さが小さいので、紙送り
精度を悪化することなく、粘着材によって記録紙等が巻
き付くことなく搬送できる。
【0014】また本発明は、当接部は、シリコーンゴム
からなる円柱状の基台ローラの外周を被覆する液状シリ
コーンゴムを前記突起を形成する金型により押圧されて
製造されたことを特徴とする。
【0015】上記構成により、液状シリコーンが硬化す
る前に金型を押圧して突起を形成するので、廉価で製造
できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るプリンタの好
ましい実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。 <実施例1>図1は、本発明の実施1の形態の紙送りロ
ーラ1の全体を示す斜視図であり、図2は、同実施の形
態の要部を示すAA‘断面図である。
【0017】同図に示すように、本実施例の形態の紙送
りローラは、概略、軸2と、基台ローラの紙送りローラ
1と、突起であるシリコーンエンボス4とから構成され
る。硫黄及び硫黄複合快削鋼線(SUM)製の軸2に、
接着剤5(東レダウコーニングシリコーン社製プライマ
ーDY39−012)を塗布し乾燥後、ゴム成型金型に
設置し紙送りローラ1を加硫成形する。外周を研磨し所
定の外径と芯ブレを確保する。
【0018】次にエンボスの成形工程を説明する。
【0019】図3は、研磨後の紙送りローラで、コンプ
レッション成型時のバリや偏芯を軸を中心に研磨するこ
とで高精度なローラに仕上げている。図4は液状シリコ
ーン6(東レダウコーニングシリコーン社製PRK−
3)を外周部に厚み0.05mmで均一塗布した状態で
ある。塗布方法は浸漬・吹き付け・刷毛塗り・吐出・注
型などがあり、一般には吹き付け加工が採用されてい
る。図5は、エンボス加工の縁取られる凹凸部3の円筒
状金型7の外観図である。図6は、液状シリコーン6が
未硬化の状態で、前記円筒状金型7を外周部に押し付
け、エンボス加工を施している状態である。エンボスの
径は0.8mmでエンボス間隔は、0.2mmでエンボ
ス高さは0.05mmあった。図7は、所定の加熱処理
(200℃×1時間)で、シリコーンローラ3の外周部
にシリコーンエンボス4を形成できた断面図である。
【0020】シリコーンエンボス4の高さは、押し付け
る金型の厚みと穴径と液状シリコーン6の粘度で決ま
る。エンボス間隔は、前記金型の穴径間隔で決まる。粘
度700CPSで形状が保ったものの、加熱時に硬化す
る際自重でエンボス形状になった。
【0021】望ましくは、エンボス間隔は1.5から
0.1mmで、高さは穴径の1/2以上が良い。タック
紙ばかりでなく普通感熱紙との兼用を考慮すると穴径
は、0.1から0.05mmが良好である。非粘着性を
向上させる特性の要因に液状シリコーン6の硬化後の硬
度が影響し、硬いほど非粘着性は増すし、高粘度ほどエ
ンボス形状の高さ割合が増し、良好な結果をえる。
【0022】結果は、表1の様になった。
【0023】
【表1】
【0024】本発明においては、シリコーンゴムの欠点
である非粘着性・耐久摩耗性の改良を着眼し、押し付け
る金型表面に模様を付けることで、低硬度ゴムに見られ
る接触面のゴムの変形によるタック性向上や初期起動ト
ルク上昇を押さえる。かつ本発明の表面接触面積の減少
で、障害となっていたタック性向上や初期起動トルク上
昇を押さえる効果が確認された。
【0025】また、軸に、硫黄及び硫黄複合快削鋼線
(SUM)、ステンレス鋼線(SUS)などの他に高剛
性プラスチックであるポリフェニレンサルファイド(P
PS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、液
晶ポリマー(PLA)、ポリサルフォン(PU)を使
い、軽量化・連続生産による自動化・低コスト化を図る
ことが出来る。
【0026】液状シリコーンには、触媒の他、無機質充
填剤や耐熱添加剤や顔料や補強剤などの添加剤を配合し
たものであっても良い。
【0027】また、塗布厚みに応じて被覆層の厚みが決
まるが、1000〜10ミクロンの厚みで形成する。1
0ミクロン以下ではプラテンローラ表面の空気離型層が
薄く、非粘着紙に対して容易に剥離ししない、1000
ミクロン以上の硬化層では、エンボスの安定した形状確
保が難しく、芯ブレも大きくなり使えない。
【0028】<実施例2>図1は、本実施の形態の紙送
りローラ1の全体を示す斜視図であり、図2は、同実施
の形態の要部を示すAA‘断面図である。
【0029】同図に示すように、本実施の形態の紙送り
ローラは、概略、軸2と、紙送りローラ1と、シリコー
ンエンボス4とから構成される。ポリフェニレンサルフ
ァイド(PPS)製の軸2に、接着剤5(東レダウコー
ニングシリコーン社製プライマーSH2260)を塗布
し乾燥後、ゴム成型金型に設置し紙送りローラ1を加硫
成形する。外周を研磨し所定の外径と芯ブレを確保す
る。
【0030】液状シリコーン6(信越化学工業社製シル
プリントL)を研磨後の外周部に厚み60μで均一塗布
し、未硬化の状態で図8の様に、所定の波板形状ある平
板の金型8に、液状シリコーン6を塗布しておき、紙送
りローラ1を加圧自回転する事により、シリコーン浪板
形状4を形作る。エンボスの径は0.5mmで、エンボ
ス間隔は0.3mmで、エンボス高さは0.04mmあ
った。図10は、所定の加熱処理(120℃×1時間)
で、シリコーンローラ3の外周部にエンボス(浪板形
状)を形成できた。
【0031】エンボスの高さは、押し付ける金型の厚み
と液状シリコーン6の粘度と押しつけ圧力と移動速度で
決まる。エンボス間隔は、前記金型の波間隔で決まる。
粘度17CPSで形状が保ったものを、加熱硬化すると
自重でエンボス形状になった。硬化後は硬度65(JI
S−A)で、完全硬化する事で耐久摩耗性に脱落などの
問題はなかった。紙送りローラと液状シリコーンの同種
同志の加熱接合により、化学的に結合したと思われる。
【0032】結果は、表1の様になった。
【0033】<実施例3>図1は、本実施の形態の紙送
りローラ1の全体を示す斜視図であり、図2は、同実施
の形態の要部を示すAA‘断面図である。
【0034】同図に示すように、本実施の形態の紙送り
ローラは、概略、軸2と、紙送りローラ1と、シリコー
ンエンボス4とから構成される。ステンレス鋼線(SU
S)製の軸2に、接着剤5(東レダウコーニングシリコ
ーン社製プライマーDY32−012)を塗布し乾燥
後、ゴム成型金型に設置し紙送りローラ1を加硫成形す
る。外周を研磨し所定の外径と芯ブレを確保する。
【0035】液状シリコーン6(東レダウコーニングシ
リコーン社製PRK−3)を研磨後の外周部に厚み55
μで均一塗布し、未硬化の状態で、図16の様にローレ
ット形状を表面加工の縁取られる凹凸の円筒状金型15
を外周部に押し付ける。エンボスの径は0.9mmでエ
ンボス間隔は、0.1mmでエンボス高さは0.06m
あった。その後、所定の加熱処理(200℃×1時間)
で、シリコーンエンボス4を形成できた。
【0036】エンボスの高さは、押し付ける金型の厚み
と穴径と液状シリコーンの粘度と押しつけ圧力と移動速
度で決まる。エンボス間隔は、前記金型の穴径間隔で決
まる。粘度17CPSで形状が保ったものを、加熱硬化
すると自重でエンボス形状になった。硬化後は硬度65
(JIS−A)で、完全硬化する事で耐久摩耗性に脱落
などの問題はなかった。紙送りローラと液状シリコーン
の同種同志の加熱接合により、化学的に結合したと思わ
れる。
【0037】結果は、表1の様になった。
【0038】<実施例4>図1は、本実施の形態の紙送
りローラ1の全体を示す斜視図であり、図2は、同実施
の形態の要部を示すAA‘断面図である。
【0039】同図に示すように、本実施の形態の紙送り
ローラは、概略、軸2と、紙送りローラ1と、シリコー
ンエンボス4とから構成される。ステンレス鋼線(SU
S)製の軸2に、接着剤5(東レダウコーニングシリコ
ーン社製プライマーDY32−012)を塗布し乾燥
後、ゴム成型金型に設置し紙送りローラ1を加硫成形す
る。外周を研磨し所定の外径と芯ブレを確保する。
【0040】図17の様に液状シリコーン6(東レダウ
コーニングシリコーン社製PRK−3)をディスペンサ
ー16に注入し、自動定量吐出機(武蔵エンジニアリン
グ)で一定間隔で位置決めしながら、研磨後の外周部に
厚み0.06mmで吐出する。
【0041】エンボスの径は0.5mmでエンボス間隔
は、0.2mmでエンボス高さは0.03mmあった。
その後、所定の加熱処理(200℃×1時間)で、シリ
コーンエンボス4を形成できた。
【0042】エンボスの高さは、押し付ける金型の厚み
と穴径と液状シリコーンの粘度と押しつけ圧力と移動速
度で決まる。エンボス間隔は、前記金型の穴径間隔で決
まる。粘度17CPSで形状が保ったものを、加熱硬化
すると自重でエンボス形状になった。硬化後は硬度65
(JIS−A)で、完全硬化する事で耐久摩耗性に脱落
などの問題はなかった。紙送りローラと液状シリコーン
の同種同志の加熱接合により、化学的に結合したと思わ
れる。
【0043】結果は、表1の様になった。
【0044】<比較例1>図11は、比較例1の形態の
紙送りローラ1の全体を示す斜視図であり、図12は、
同比較例1の形態の要部を示すAA‘ 断面図である。
【0045】同図に示すように、同比較例1の形態の紙
送りローラ1は、概略、軸2と、シリコーンローラ3と
から構成される。ステンレス鋼線(SUS)製の軸2
に、接着剤5(東レダウコーニングシリコーン社製プラ
イマーDY32−012)を塗布し乾燥後、ゴム成型金
型に設置しシリコーンローラ3を加硫成形する。外周を
研磨し所定の外径と芯ブレを確保する。
【0046】紙送りローラの材質は、ミラブル型シリコ
ーン(信越化学工業社製X30−3168U)で、中に
シリカ粉末9を10−30%を混練りしてある。研磨後
の外周部の面粗度は5−10μでほぼ均一、研磨面を観
察する事により、シリカの微粉末で凹凸を形作る。
【0047】結果は、表1の様になった。
【0048】<比較例2>図13は、比較例の形態の紙
送りローラ1の全体を示す斜視図であり、図14は、同
比較例の形態の要部を示すAA‘ 断面図である。
【0049】同図に示すように、本実施の形態の紙送り
ローラ1は、概略、軸2と、シリコーンローラ3とシリ
コーン塗装層とから構成される。硫黄及び硫黄複合快削
鋼線(SUM)製の軸2に、接着剤(東レダウコーニン
グシリコーン社製プライマーDY32−012)を塗布
し乾燥後、ゴム成型金型に設置しシリコーンローラ3を
加硫成形する。外周を研磨し所定の外径と芯ブレを確保
する。
【0050】紙送りローラの材質は、ミラブル型シリコ
ーン(東レダウコーニングシリコーン社製DY32−4
20U)である。研磨後の外周部の面粗度は5−10μ
でほぼ均一な研磨面を形作る。液状シリコーン(信越化
学工業社製シルプリントL)に湿式製シリカ粉末(1−
10μm)を分散し、研磨後の紙送りローラの外周部に
厚み60μで均一塗布し、加熱硬化する事により、凹凸
を形作る。凹凸の高さはRaで5−30μmであった。
【0051】初期の摩擦係数(μ)値と外径と耐久後の
摩擦係数(μ)値と外径は測定され、脱落や塗装剥離な
どの、耐久摩耗性に問題はあった。
【0052】結果は、表1の様になった。
【0053】<比較例3>図18は、比較例の形態の紙
送りローラ1の全体を示す斜視図である。
【0054】同図に示すように、本実施の形態の紙送り
ローラ1は、概略、軸2と、シリコーンローラ3とから
構成される。硫黄及び硫黄複合快削鋼線(SUM)製の
軸2に、接着剤(東レダウコーニングシリコーン社製プ
ライマーDY32−012)を塗布し乾燥後、図19の
様にあらかじめ金型の内面に面粗し処理しておき、シリ
コーンローラ3を加硫成形する。外周を研磨は無く、加
硫時の軸固定精度で所定の芯ブレを確保する。
【0055】紙送りローラの材質は、ミラブル型シリコ
ーン(東レダウコーニングシリコーン社製DY32−9
11U)である。成形後の外周部の面粗度は、ほぼ金型
の精度と同じ10−30μでほぼ均一な面を形作る。
【0056】初期の摩擦係数(μ)値と外径と耐久後の
摩擦係数(μ)値と外径は測定され、脱落や塗装剥離な
どの、耐久摩耗性に問題はあった。
【0057】結果は、表1の様になった。
【0058】評価方法 〔非粘着性試験〕上記実施例1〜3及び比較例1〜2の
活字シートについて、摩擦係数評価機を用い、摩擦係数
(μ)値を評価した。
【0059】エンボスの効果として、図15の様に市販
の感熱紙での摩擦係数(μ)値の測定値と、裏面にタッ
ク糊を加工したタック紙(王子製紙製)での摩擦係数
(μ)値を測定した。
【0060】測定冶具は、Fはテンションゲージ13、
Wは重さ14(50g)、Aは本発明の紙送りローラ
1、Bは感熱紙12で、紙送りローラ1を50回転/分
でのFの値を測定し、下記の摩擦係数(μ)値の計算式
で算出した。
【0061】 計算式 摩擦係数(μ)値 = 0.636619
7×LN(テンションゲージの測定値/ローラ回転数) テンションゲージの測定値:gf ローラ回転数 :回転/分 ローラの外径 :105mm その結果を表1に示す。
【0062】ここで、摩擦係数(μ)値が0.6以下も
のを◎とし、1.3未満のものを○とし、1.3以上の
ものを×とした。 〔耐摩耗性試験〕また、プリンターに組み込み、印字し
ながら紙を送り50kmの長さの印字紙を耐久試験をし
た。試験条件は、欧州で広く出回っている感熱紙でかつ
粗悪紙のKT50、と国内で入手可能な王子製紙社製T
F50を使用して、印字耐久前後の外径と摩擦係数
(μ)値を測定した。その結果を表1に示す。 ここ
で、寸法変化率±0.001%以内ものを◎とし、±
0.005%未満のものを○とし、±0.005%以上
ものを×とした。
【0063】表1から明らかなように、実施例1及び2
・3の紙送りローラは摩擦係数(μ)値が、タック紙で
0.8、普通紙で0.5程度に抑えられている。また、
実施例1及び2の紙送りローラは耐久特性(印字)に優
れるとともに、粗悪紙に対しても変形、収縮することな
く外径変化率も良好であった。
【0064】一方、比較例1の紙送りローラは摩擦係数
(μ)値は良好であるものの、耐久で繰り返し加熱と変
形を繰り返し、塗装面から剥離すると言う重大欠点を生
じた。根本的に異種合成樹脂の密着に疑問がある物の、
シリコーンローラの表面が密着し難い物性を示すもので
ある。
【0065】また、比較例2の紙送りローラは、含有す
るシリカ微粉末の効果で、感熱紙との接触面積は少なく
なるものの、本来のタック紙に対する摩擦係数(μ)値
は上昇し、正常な紙送り、または印字は出来なかった。
【0066】また、波及効果として、表面に塗布する液
状シリコーンにあらかじめ粉末の湿式シリカや乾式シリ
カやけい藻土系シリカやアルミナなど無機質系微粉末を
10―40%混入し、前記請求項1項も十分有効な方法
と考えられる。
【0067】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、耐久
性のあり、タック紙にも印字が良好な紙送りローラを得
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施1の形態の紙送りローラ1の全体
を示す斜視図である。
【図2】実施1の形態の要部を示すAA‘ 断面図であ
る。
【図3】研磨後の紙送りローラ1の斜視図である。
【図4】液状シリコーン4を表面に被覆した紙送りロー
ラ1の斜視図である。
【図5】所定のエンボス穴のある金型の斜視図である。
【図6】紙送りローラ1の表面に押しつけ、エンボスを
成形している時のAA‘断面図である。
【図7】エンボスを成形後熱硬化した紙送りローラ1穴
の斜視図である。
【図8】波板成形できる金型8の斜視図である。
【図9】波板成形後の紙送りローラ1の断面図である。
【図10】波板成形後加熱処理した紙送りローラの斜視
図である。
【図11】比較例1のシリカ粉末含有の紙送りローラ1
の全体を示す斜視図である。
【図12】同比較例1の形態の要部を示すAA‘ 断面
図である。
【図13】比較例2の塗装処理後の紙送りローラ1の全
体を示す斜視図である。
【図14】同比較例2の形態の要部を示すAA‘ 断面
図である。
【図15】摩擦係数(μ)値を測定する機構の原理図で
ある。
【図16】エンボス成形して所定の穴径と溝を明ける金
型をローレット円板状の金型8例での斜視図である。
【図17】ディスペンサーで液状シリコーンを定量吐出
しエンボス成形している斜視図である。
【図18】比較例3の金型内面にエンボスを成形してお
き、ゴム成形後脱型した斜視図である。
【図19】内面をエンボス成形した金型の割型の一方の
斜視図である。
【符号の説明】
1 紙送りローラ 2 軸 3 金型のエンボス加工部 4 シリコーンエンボス 5 接着剤 6 液状シリコーン 7 エンボス加工の縁取られる凹凸の円筒状金型 8 所定の浪板形状を明けてある平板の金型 9 混練りしてあるシリカ粉末。 10 接着剤に含まれるシリカ粉末 11 接着剤 12 感熱紙 13 テンションゲージ 14 重さ 15 ローレットの溝のある金型 16 ディスペンサー 17 金型のローレット加工部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 搬送路に沿って当接する記録紙を搬送す
    るための紙送りローラにおいて、 前記紙送りローラは、シリコーンからなり、高さが10
    〜1000ミクロンの突起により表面が凹凸状に形成さ
    れている当接部を備えていることを特徴とする紙送りロ
    ーラ。
  2. 【請求項2】 前記突起は、略半球状若しくは軸方向に
    三角柱状に形成されていることを特徴とする請求項1記
    載の紙送りローラ。
  3. 【請求項3】 前記当接部は、シリコーンゴムからなる
    円柱状の基台ローラの外周を被覆する液状シリコーンゴ
    ムを前記突起を形成する金型により押圧されて形成され
    たことを特徴とする紙送りローラの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記当接部は、ローレット形状金型で形
    成されたことを特徴とする請求項3記載の紙送りローラ
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記基台ローラの前記外周に前記液状シ
    リコーンがシリンジから吐出されて形成されたことを特
    徴とする紙送りローラの製造方法。
JP11104233A 1999-04-12 1999-04-12 紙送りローラ及びその製造方法 Withdrawn JP2000296937A (ja)

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