JP2001301252A - プリンタ - Google Patents

プリンタ

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JP2001301252A
JP2001301252A JP2000119717A JP2000119717A JP2001301252A JP 2001301252 A JP2001301252 A JP 2001301252A JP 2000119717 A JP2000119717 A JP 2000119717A JP 2000119717 A JP2000119717 A JP 2000119717A JP 2001301252 A JP2001301252 A JP 2001301252A
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roll
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silicone rubber
microns
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Mitsuo Hirabayashi
光男 平林
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】簡便な構成で耐久性が有りかつ、非粘着性に優
れた紙送りロールを備えたプリンタを提供する。 【解決手段】本発明のプリンタの紙送りロールは、円筒
状にシリコーンゴムを成形してなる紙送りロールにおい
て、シリコーン粉と室温硬化シリコーンゴムを主成分と
する組成物を硬化し、外周表面の粗さがRaで5から1
5ミクロン、Ryで15から45ミクロン、Rzで15
から35ミクロンに形成したことを特徴とするプリン
タ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感熱紙や感熱ラベ
ル紙や台紙の無いライナーレスラベル紙等に印刷するプ
リンタに関し、特に円筒状に形成され、記録媒体と当接
して記録媒体を搬送する紙送りロールに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コンビニエンス・ストアやスーパ
ーマーケットでは購入明細を感熱紙に印刷するレシート
プリンタや食料品等の商品に品目名、重さ、価格、バー
コード等を表示するために貼るラベル紙に印刷するため
のラベルプリンタが使用されている。
【0003】そして、これらのレシートプリンタ・ラベ
ルプリンタに使用される紙送りロールとしては、例えば
シリコーンゴムやウレタンゴムやEPDMゴムやスポン
ジNBRゴムやクロロプレンゴムやフッ素樹脂や、前述
の素材のフイルム状で被覆した前記ゴムを用いたものが
知られている。
【0004】一方、紙送りロールは、印字時にサーマル
ヘッドが150℃から300℃と高温になるため、耐熱
性が要求され、また低温時にも紙送り能力(高摩擦係
数)が要求される。
【0005】シリコーンゴムは、温度特性(耐寒性)に
おいて優れ、特にマイナス20℃以下の低温になって
も、急激なゴム硬度が上昇しない特性がある。結果とし
て低温時の紙送り能力(シートフィーダ時)は優れか
つ、サーマルヘッドの電気抵抗発熱体の発熱に対しても
安定した物性を示し手広く採用されている。
【0006】紙送りロールとして公知技術として、特開
昭62−130962号があるが、ロール表面をタング
ステンで溶射膜を形成している。これは、耐久印字で溶
射膜剥離を容易に発生する。
【0007】また、通常ラベル表示のために使われるラ
ベル紙は、感熱紙の裏側に粘着性を付与し、専用の離型
紙(多くはプラスチックフィルム)を台紙(ライナーま
たはセパ紙)として挟んだものが使用されている。
【0008】これは、台紙付き感熱ラベル紙では、ラベ
ル表示という主目的に使用されるのは感熱ラベル紙部分
であり、離型紙は印字後は廃棄物となりその処分が問題
となるとともに離型紙製造に多くの資源エネルギーを消
費していることになる。また離型紙の厚み分、太巻きに
なり離型紙の所蔵スペース確保と重量増加の点で携帯性
に劣り、使用分野が制限されている。このように環境
面、機器の小型携帯性の確保の面から離型紙を不要とす
るプリンタを提供することが求められている。そのため
には、離型紙の無いライナレス紙に対し非粘着性を実現
することが必要であり、また当然長期使用に耐えるため
の信頼性と万一紙なし状態でプリンタを使用したとして
も、感熱ヘッドを損傷しない紙送りロールの要請が出て
きた。
【0009】また、特開平8−255435号は、後述
比較例3の様に、表面に硬質体(アルミナやシリカな
ど)が合成樹脂で強固に固定されている。しっかり紙面
に食い込みスムーズな紙送りの実現が可能である。反
面、シートフィード時に紙が無い時は、直接相対する印
字ヘッドに加圧下で擦られ、ヘッドの摩耗・印字不具合
が発生する要因になる。さらに、硬質体と紙との繰り返
し摩擦により、紙粉の発生が起こり、周辺部品への汚染
とプリンタの故障誘発要因になる。
【0010】この件に関連して、特開平10−7872
1号があるが、非粘着性を複写機のロールに付与するた
め、脱落が予想されるフッ素成分を縮合反応で化学結合
させようとしている。しかし、非粘着性のフッ素が結合
する事は、非粘着性を弱めまたは制限していると思われ
る。更に柔らかいフッ素は耐久で摩耗が促進し、ロール
寿命を縮めていると考えられる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来の技術の課題を解決するためになされたものであ
り、耐久性が有り寸法精度の良くかつ、非粘着性に優れ
た紙送りロールを備えたライナレスラベル紙使用可能な
プリンタを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、記録媒体と当接するロール部を備え、回転
することにより該記録媒体を搬送する紙送りロールが備
えられたプリンタにおいて、前記ロール部は、シリコー
ン粉とRTVシリコーンゴムを主成分とする組成物を硬
化し、外周表面の粗さがRaで5から15ミクロン、R
yで15から45ミクロン、Rzで15から35ミクロ
ンに形成したことを特徴とする。上記構成により、粘着
性のある記録媒体であっても、記録媒体が紙送りロール
に巻き付くことがなく、スムースに紙送りすることが可
能となる。
【0013】また、前記ロール部は、(1)前記RTV
シリコーンゴムが引張強度40MPa以上で30〜80
重量%、(2)平均粒子径50ミクロンから300ミク
ロンの前記シリコーン粉が5〜50重量%からなること
も望ましい。
【0014】上記構成により、紙送りロールの弾性を適
度に保持することができるとともに適切な非粘着性を得
ることができると共に、ロールの表面凹凸性を確保しつ
つシリコーン粉が脱落させることもなく、また当接する
ものも傷めることはない。
【0015】更には、前記組成物をロール表面を被覆し
未硬化のうちに、前記シリコーン粉を最表面に被覆して
形成されるように構成されていることも効果的である。
密着性が課題になるシリコーンゴムであるが、上記構成
においてはシリコーンゴム同士なので相溶性は、問題に
ならない。また外周部の粗さを実現し易くすることがで
きるので、製造する上でのバリュエーションが拡大し、
最適な製造方法を得ることができる。
【0016】ここで、RTVシリコーンゴムのRTVと
は、Room Temperature Vulcan
izingで室温硬化の略称で市場で使われている。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照にして本発明に
係るプリンタの好ましい実施の形態を詳細に説明する。
【0018】(実施例1)図1は、本発明の実施例1の
形態の全体を示す斜視図であり、図2は、同実施例の形
態の要部を示すAA‘断面図である。材料の種類や分量
などは図11に示す。
【0019】図1に示すように、本実施例の形態の紙送
りロールは、概略、ロール部と塗装部10とから構成さ
れる。ロール部は、ロール1と軸2と密着性を良くする
プライマー3とから構成される。塗装部は、RTVシリ
コーンゴム4とシリコーン粉5とから構成される。ここ
で、素材からロール部に仕上がるまでの各工程を順に説
明する。 ★まずシリコーンゴムの素材調合を説明する。
【0020】市販のロール用シリコーンゴムに、加硫剤
を0.8重量%添加し、図示していないが混合ロール機
で20分練り上げる。 ★次に、ロール部の成形加硫工程を説明する。
【0021】図3のようにシリコーンゴムと接触する硫
黄及び硫黄複合快削鋼線(以後、SUMと言う)製の軸
2の部分に、プライマー3を全周塗布し60℃で30分
乾燥させる。
【0022】175℃に加熱してあるゴム金型に、前記
プライマー処理した軸2を金型中心の位置に治具を調整
しながら設置、上金型を被せる。前記金型を設置したコ
ンプレッション成型機に、前記練り上げたシリコーンゴ
ム未加硫品を適量秤量して注入し加熱加硫する。1次加
硫条件は170℃の12分で、シリコーンゴムは完全硬
化した。金型から取り出した加硫成形後のロールの斜視
図を図4に示す。前記ロールを高温加熱機に投入し、2
00℃で4時間の2次加硫条件でロール1を処理する。
加硫反応の完結や反応から出る副生成物、コンパウンド
中の揮発成分の除去、物性の安定化(特に圧縮永久歪な
ど)が達成されたことになる。 ★次にロール1の研磨工程を説明する。
【0023】ロール1の外周を研磨機で、円盤状砥石を
使い、周速度1800rpmで外径加工をした。この工
程で所定の偏芯精度を確保した。研磨後の外周部の面粗
度は、Raで1ミクロン、Ryで6ミクロン、Rzで3
ミクロンと測定され、ほぼ均一な面を形作った。
【0024】★次にRTVシリコーンゴム4の素材調合
を説明する。 市販の引張強度71MPaのRTVシリコーンゴム4を
70重量%に、平均粒子径が80ミクロンのシリコーン
粉5を30重量%で添加し、所定の硬化剤も添加し混合
ロール機で10分練り上げる。
【0025】非粘着性を発揮させるためには、シリコー
ン粉5は、粘性の有るRTVシリコーンゴム4との均一
分散が重要である。さらに、その他後述の助剤や補強剤
や充填剤や導電性添加剤等を加えても良い。
【0026】★次にRTVシリコーンゴム4の被覆工程
を説明する。 図5にように調合後のRTVシリコーンゴム9をガラス
板8にスクリーン印刷方式で厚み100ミクロンで製膜
する。膜厚を均一にするためロール1とガラス板8との
距離を一定に保つ専用治具を配し、前記研磨後のロール
1を膜の上に転がす。このとき、軸2とガラス板8との
距離を調整する事で、150ミクロン以下の塗装部10
ができた。
【0027】更に、前記装置のガラス板8の上にシリコ
ーン粉5を均一に散布し、表面が未硬化の前記ロール1
表面にシリコーン粉5を被覆する。その後高温槽に入れ
150℃で1時間の硬化処理をした。必要に応じて、研
磨加工を加え偏芯を規定以内に押さえた。
【0028】このようにロール表面に前記シリコーン粉
5を被覆して凹凸を形成されるように構成されているこ
とも効果的である。
【0029】上記構成では、目標とする外周部の粗さを
実現し易くすることができるので、製造する上でのバリ
ュエーションが拡大し、最適な製造方法を得ることがで
きる。 ★次にRTVシリコーンゴムの品質評価方法を説明す
る。
【0030】外周面の被覆層の粗さを接触式表面粗さ計
で測定したところ、Raで8ミクロン・Ryで23ミク
ロン・Rzで21ミクロンに加工していた。
【0031】ここで最表面の粗さを、Raで5ミクロン
以下・Ryで15ミクロン以下・Rzで15ミクロン以
下に加工すると、紙の表面に粘着剤が塗布してあるライ
ナレスラベル紙と高い圧力で接触して紙送りするロール
塗装部10に、ライナレスラベル紙が巻き付き離型性が
無くなる。ライナレスラベル紙の裏面の糊の強度は、製
紙メーカーと紙加工メーカーによってまちまちだが、正
確な紙送りと糊との分離の機能をこの範囲では保証でき
ない。
【0032】また塗装部10の最表面の粗さを、Raで
15ミクロン以上・Ryで45ミクロン以上・Rzで3
5ミクロン以上に加工すると、正確な紙送り機能をこの
範囲では保証できない。つまり、紙との片当たりの発生
や紙との摩擦係数(μ)値が低くなり、スリップ現象が
見られ紙送り精度が保証できない。また、印字耐久時の
紙の蛇行や紙の空回りなどが発生してくる。
【0033】したがってこの範囲は非粘着ロールの機能
を発揮させるに必須の条件である。
【0034】さらにライナレスラベル紙ばかりでなく普
通感熱紙との兼用を考慮すると最表面の粗さは、Raで
8ミクロンから12ミクロン・Ryで25ミクロンから
35ミクロン・Rzで20ミクロンから30ミクロンが
良好である。
【0035】本発明の非粘着性、耐摩耗性の評価結果
は、図12の様になった。優劣内容は、後述評価方法で
示す。
【0036】本発明においてRTVシリコーンゴム4と
しては、後記するシリコーン粉5のそれぞれ所定量と混
合した時に、上記に規定の非粘着及び耐摩耗性を発現し
得るものを使用すればよい。このようなRTVシリコー
ンゴム4は実際の試験により容易に選定できるが、その
具体例を挙げると、例えば、シリコーン接着剤・シリコ
ーンポティング材・シリコーンゲル製品・シリコーンレ
ジン・シリコーン表面保護コーティング剤(JCR)・
フルオロシリコーンゴムなどである。付加反応タイプも
縮合反応タイプでも良い。RTVシリコーンゴム4は、
1種を単独で又は2種以上を併用して使用できる。難燃
性や非流動性やチクソ性や放熱性や耐熱性や導電性や耐
溶剤性や耐寒性や接着性や高強度性や電気接点障害対策
性などのために、単品または複数の添加剤を加えても良
い。形態として1液性でも2液性でも良い。
【0037】RTVシリコーンゴム4は、30重量%以
上の添加剤の混合で紙送り機能を保持させるために、引
張強度を40MPa以上でポッティング時間が12時間
以上で、ゴム硬度が40(JIS−A)以上のRTVシ
リコーンゴム4が望ましい。引張強度が40MPa未満
では、紙送り試験時に紙との加圧接触を繰り返し、ロー
ルの外形の減少による紙送り能力低下と表面の平滑化に
よる非粘着性の低下がある。ポッティング時間が12時
間未満では、作業中にRTVシリコーンゴム4の粘度変
化が逐次生じ、膜厚の不均一が生じる。安定した粘度で
複数のロールを均一に生産するには、ポッティング時間
は12時間以上が望ましい。
【0038】RTVシリコーンゴム4の配合量は特に制
限されず広い範囲から適宜選択できるが、通常本組成物
全量の30〜80重量%程度とすればよい。30重量%
を著しく下回ると、得られる組成物の耐久摩耗性とゴム
弾性が悪くなる可能性がある。一方、80重量%をはる
かに超えると、上記の規定の非粘着性を得ることができ
ず、紙送りロールとしてライナレスラベル紙の印字時に
密着や接着現象が生じる恐れがある。
【0039】本発明において、シリコーン粉5は、上記
に規定した表面の非粘着性、耐摩耗性、相手材(サーマ
ルプリンタのヘッド)の非擦過性を得るため、並びに塗
装工程によるロールの偏芯精度を低く押さえるために使
用する。前記シリコーン粉5としては、球状、クラッシ
ュ状、鱗片状、無定形など公知のものが使用できる。平
均粒子径が50ミクロンから300ミクロンが該当す
る。平均粒子径が50ミクロン未満だと、非粘着性効果
に大きく寄与する表面の凹凸が、高粘度のRTVシリコ
ーンゴム4に阻まれて実現できない。また、平均粒子径
が300ミクロン以上では、粒子の脱落と表面が不均一
形状になる。好ましくは、60ミクロンから200ミク
ロンが最適である。これらは1種を単独で使用してもよ
く、又は粒度分布を考慮して2種以上を併用してもよ
い。シリコーン粉5の密度、形状は特に制限はないが、
RTVシリコーンゴム4の適度な粘度によるシリコーン
粉5の混合時の偏在の形成、つまり自然な凹凸形成作用
に依存する。
【0040】シリコーン粉5の配合量は、特に制限され
ず、広い範囲から適宜選択できるが、通常本組成物全量
の5〜50重量%程度とすればよい。5重量%を著しく
下回ると、規定の性能が発揮されない恐れがある。一
方、50重量%を著しく超えると、本組成物のロールと
しての物性が得られず、また高粘度なRTVシリコーン
ゴム混合体になるため、安定した均一な膜の形成が不可
能になる。
【0041】本発明において、充填剤としてシリカ粉7
も基本物性を変えない範囲で必要に応じて添加してもよ
い。シリカ粉7を添加した本組成物のシリコーンゴム
は、表面の凹凸を調整し、かつ表面の摩擦係数改良によ
り紙送り性向上、紙内部に含まれる無機質と対し磨耗性
・耐久性を一層向上させるために使用する。耐久印字時
に紙との磨耗が促進され非粘着性を発揮させるには、5
重量%以下が望ましい。ただし添加量が5重量%よりも
はるかに大きいと、相手材の非擦過性が低下し、約1N
の荷重で加圧されているサーマルプリンタのヘッドを傷
める可能性がある。粒子径は特に制限されないが、ロー
ルの表面平滑性などを考慮すると、通常平均粒子径10
ミクロン程度以下、好ましくは2ミクロン程度以下とす
ればよい。
【0042】更に耐久性の向上を補助させるため無機質
を基本物性を損なわない範囲で微量添加しても良い。
【0043】無機質として珪藻土 や石英粉末やノバキ
ュライト(ケイ質砂岩)やケイ酸ジルコニウムがある。
さらに、クレイや炭酸カルシウムや炭酸カルシウムや酸
化チタンやアルミナが考えられる。
【0044】さらに、前記充填剤の他に、導電材料添加
剤や顔料や劣化防止剤や安定剤や機能付与剤などの添加
剤を配合したものであっても良い。本組成物には、上記
の規定の機械的強度及び加工性を低下させない範囲で、
例えば、熱安定剤、離型剤、着色剤などの公知のゴム添
加剤を添加してもよい。
【0045】導電性添加剤には、カーボンブラックやグ
ラファイトや粒子状Agや粒子状Auや粒子状Niや粒
子状ステンレスや粒子状酸化チタン−酸化錫複合体や粒
子状導電性亜鉛華やAu−Ag複合体やNi−Ag複合
体や銀コートガラスビーズや粒子状カーボンバルーンな
どを挙げることができる。
【0046】また、軸に、硫黄及び硫黄複合快削鋼線
(SUM)、ステンレス鋼線(SUS)、アルミ合金鋼
線(AL)などの他に、高剛性プラスチック樹脂である
ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテル
エーテルケトン(PEEK)、液晶ポリマー(PL
A)、ポリサルフォン(PU)を使い、軽量化・連続生
産による自動化・低コスト化を図ることが出来る。
【0047】本発明の対象としたライナレスラベル紙の
粘着剤には、次の3種類がある。
【0048】ゴム系の粘着剤には、天然ゴム、合成ゴ
ム、及び再生ゴムを主体にしたゴム系とアクリル酸エス
テル、共重合体を主体としたアクリル系とシリコーンゴ
ム系の3種のベースに粘着付与剤、老化防止剤に軟化
剤、架橋剤、充填剤などで構成する。その他に、アクリ
ル系の粘着剤の形態に上記の溶剤型のほかに、エマルジ
ョン型、液状硬化型、ホットメルト型がある。
【0049】また、シリコーン粉混合後のRTVシリコ
ーンゴムをロールに被覆する方法として、ロールコータ
ー加工や吹き付け加工やスクリーン印刷加工や上記実施
例の押し当て加工などが考えられる。上記の実施の形態
においては、シリコーンゴムのロールの基本物性を確保
しつつ、従来欠点であった耐久摩耗性の改良に着眼し、
シリコーン粉5の微粉末の添加によるロール表面に凹凸
模様の空気層を創出させるを付けることで、低硬度で有
りかつ非粘着性付与効果が確認された。
【0050】(実施例2)図6は、本発明の実施例2の
形態の全体を示す斜視図であり、図7は、同実施例の形
態の要部を示すAA‘断面図である。
【0051】材料の種類や分量などは、図11に示す。
シリカ粉を添加する事で耐久性の向上を目指した。
【0052】紙送りロールの表面に塗装されている材料
は、 引張強度56MPaのRTVシリコーンゴム4を、5
9重量% 平均粒子径50ミクロンのシリコーン粉5を、40重
量% 平均粒子径2−5ミクロンの粒子状シリカ粉を、1重
量% から形成される。評価結果は、図12の様になった。
【0053】(比較例3)図8は、比較例3の形態のロ
ールの全体を示す斜視図であり、図9は、同比較例3の
形態の要部を示すAA‘断面図である。同図に示すよう
に、比較例の形態のロールは、概略軸2と、ロール部1
とバインダー層11とから構成される。材料の種類や分
量などは、図11に示す。
【0054】SUM製の軸2に、プライマー3を塗布し
乾燥後、ゴム成型金型に設置しロール部1を加硫成形す
る。2次加硫後、外周を研磨し所定の外径と芯ブレを確
保した。アルミナ粒子粉6とシリカ粉7を混合したエポ
キシ樹脂バインダー層11をロール部1の外周表面に塗
布乾燥する。ロール1の表面に塗装されている材料は、 エポキシ樹脂バインダー 10重量% 平均粒子径40ミクロンのアルミナ粒子粉 55重量% 平均粒子径2から5ミクロンのシリカ粉 35重量% よりなる。
【0055】評価結果は、図12に示す。印字紙が無い
空送りの状態では、ロールと接触する相手材に対し擦過
性が見られ、特に約1Nの荷重で加圧し使用するサーマ
ルプリンタのヘッドを傷める不良発生要因の一つにな
る。
【0056】<評価方法> 〔非粘着性試験〕実施例1〜2及び比較例3について、
図10に示す方法で、摩擦係数(μ)値を評価した。
【0057】市販の感熱紙での摩擦係数(μ)値と、ラ
イナレスラベル紙での摩擦係数(μ)値を測定した。評
価結果を図12に示す。
【0058】測定冶具の構成は、テンションゲージ1
5、重り12(50グラム)、本発明のロール部1、感
熱紙(ライナレスラベル紙)14から成る。ロールを5
0回転/分で回転13させ、テンションゲージ15の値
を測定し、下記の摩擦係数(μ)値の計算式で算出し
た。
【0059】摩擦係数(μ)値=0.6366197ln(テンシ
ョンゲージの測定値/重り) :ロールの外径:105mm その結果を図12示す。
【0060】〔耐摩耗性試験〕また、実施例と比較例の
紙送りロールをプリンタに組み込み、長さ50kmの印
字耐久試験をした。試験条件は、欧州で広く出回って、
かつ無機質が多く含まれている感熱紙のKT50と、国
内で入手可能なTF50を使用して、印字耐久前後のロ
ール外径と摩擦係数(μ)値を測定した。その結果を図
12示す。
【0061】ここで、寸法変化率0.001%以内のも
のを◎とし、0.005%未満のものを○とし、0.0
05%以上ものを×とした。
【0062】図12に示す通り、実施例1及び2の紙送
りロールは、初期、耐久後においても良好な非粘着性を
示しまた耐久後の径変化も小さく耐久性に優れているこ
とがわかる。
【0063】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、耐久
性に優れ粘着紙をスムースに紙送りすることが可能な紙
送りロールを得ることができる。つまり、 シリコーン粉の大きさでロール表面と粘着紙との適当
な間隔を確保し、非粘着の効果を実現している。 シリコーン粉が直接触れるヘッドに対し、殺傷性を皆
無にしている。 混合したシリコーン粉は、RTVシリコーンゴムと適
度に密着融合し、耐久印字時の繰り返し変形と熱的衝撃
変化に対し、分離すること無く非粘着機能を維持してい
る。 引張強度の40MPa以上のRTVシリコーンをベー
ス樹脂に使う事で、耐久時に接触する紙の摩耗に絶える
構造になっている。 シリコーン粉とRTVシリコーンゴムとを混合し、既
存の簡便な塗布方法でロールとしての生命線である偏芯
と外径精度を現状並に確保している。
【0064】このような本発明成形品は、かかる本発明
のシリコーン組成品を被覆することで、精度良く、安価
に紙送りロールを得ることができる。
【0065】これにより、台紙の無いライナレス紙に印
字可能なプリンタの実現に大きな課題となっていたライ
ナレス紙の紙送りロールの貼り付きが解消し、飛躍的に
前進した。
【0066】さらに、台紙レスで従来課題となっていた
地球資源の枯渇に対応した環境問題の解決に一助となっ
た。機能的にも小型・軽量化・携帯性の向上と言った時
流に沿った商品戦略の特徴化や設計の自由度の幅を広げ
るなどキー技術の一つと考えられ小型情報通信業界だけ
でなく、家電や広く民生品分野にも重要な提案と考え
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の形態の紙送りロールの全体
を示す斜視図である。
【図2】実施例1の形態の要部を示すAA‘断面図であ
る。
【図3】実施例1のプライマー3塗布後の軸2の斜視図
である。
【図4】実施例1の加硫成形後のロール1の斜視図であ
る。
【図5】実施例1の調合後のRTVシリコーンゴム9の
被覆工程の略図である。
【図6】本発明の実施例2の形態の紙送りロールの全体
を示す斜視図である。
【図7】実施例2の形態の要部を示すAA‘断面図であ
る。
【図8】比較例3の形態の紙送りロールの全体を示す斜
視図である。
【図9】比較例3の形態の要部を示すAA‘断面図であ
る。
【図10】摩擦係数(μ)値を測定する機構の原理図で
ある。
【図11】実施例と比較例の条件をまとめた図である。
【図12】実施例と比較例の結果をまとめた図である。
【符号の説明】
1 ロール 2 軸 3 プライマー 4 RTVシリコーンゴム 5 シリコーン粉 6 アルミナ粒子粉 7 シリカ粉 8 ガラス板 9 調合後のRTVシリコーンゴム 10 RTVシリコーンゴムで被覆した塗装部 11 エポキシ樹脂バインダー層 12 重り 13 ロールの回転方向 14 感熱紙 15 テンションゲージ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体と当接するロール部を備え、回
    転することにより該記録媒体を搬送する紙送りロールが
    備えられたプリンタにおいて、前記ロール部は、シリコ
    ーン粉と室温硬化シリコーンゴム(以後、RTVシリコ
    ーンゴムと言う)を主成分とする組成物を硬化し、外周
    表面の粗さがRaで5から15ミクロン、Ryで15か
    ら45ミクロン、Rzで15から35ミクロンに形成し
    たことを特徴とするプリンタ。
  2. 【請求項2】 前記ロール部は、(1)前記RTVシリ
    コーンゴムが引張強度40MPa以上で30〜80重量
    %、(2)平均粒子径50ミクロンから300ミクロン
    の前記シリコーン粉が5〜50重量%からなることを特
    徴とする請求項1記載のプリンタ。
  3. 【請求項3】 前記組成物をロール表面を被覆し未硬化
    のうちに、前記シリコーン粉を最表面に被覆して形成さ
    れていることを特徴とする請求項1又は2に記載のプリ
    ンタ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013193248A (ja) * 2012-03-16 2013-09-30 Sato Holdings Corp プラテンローラ
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CN114516231A (zh) * 2020-11-20 2022-05-20 株式会社金阳社 压印辊及其制造方法

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