JP2001206579A - プリンタ - Google Patents

プリンタ

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JP2001206579A
JP2001206579A JP2000017613A JP2000017613A JP2001206579A JP 2001206579 A JP2001206579 A JP 2001206579A JP 2000017613 A JP2000017613 A JP 2000017613A JP 2000017613 A JP2000017613 A JP 2000017613A JP 2001206579 A JP2001206579 A JP 2001206579A
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Mitsuo Hirabayashi
光男 平林
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐久性が有りかつ、非粘着性に優れた紙送り
ローラを備えたプリンタを提供する。 【解決手段】 本発明のプリンタの紙送りローラは、円
筒状にシリコーンゴムを成形してなる紙送りローラにお
いて、記録媒体と当接するローラ部を備え、回転するこ
とにより該記録媒体を搬送する紙送りローラが備えられ
たプリンタにおいて、前記ローラ部は、室温硬化シリコ
ーンゴムと有機質粒子状強化材とシリコーン粉末状充填
材を主成分とする組成物を成形により形成され、外周表
面の粗さをRaで5ミクロンから15ミクロン・Ryで
15ミクロンから45ミクロン・Rzで15ミクロンか
ら35ミクロンに形成されたことを特徴とするプリン
タ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ラベル紙やライナ
レス紙等に印刷するプリンタに関し特に、円筒状に形成
され、記録媒体と当接して記録媒体を搬送する紙送りロ
ーラに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コンビニエンスストアやスーパー
マーケットに広く普及している、バーコード入りの粘着
性感熱紙は、簡便な包装にその場で計量し価格・重さ・
品目等の表示が可能になっている。
【0003】そして、この種の紙送りローラとしては、
例えばシリコーンゴムやウレタンゴムやEPDMゴムや
スポンジNBRゴムやクロロプレンゴムやフッ素樹脂や
フイルムで被覆した前記ゴムを用いたものが知られてい
る。
【0004】しかしながら、従来のプリンタの紙送りロ
ーラにおいては、発色時の150℃から300℃耐熱と
−10℃の低温時の紙送り能力(高摩擦係数)の問題が
あった。
【0005】一方、用紙を確実に精度良く送るローラー
として、特開昭60−112565号があるが、ゴムの
厚みの不均一で硬度変化による脈動の紙送りが考えられ
る。
【0006】また、特開昭62−130962号がある
が、ローラー表面をタングステンで溶射膜を形成してい
る。これは、耐久印字で溶射膜剥離を容易に発生する。
【0007】また、特開平8−255435号は、後述
比較例3の様に、表面に硬質体(アルミナやシリカな
ど)が合成樹脂で強固に固定されている。しっかり紙面
に食い込みスムーズな紙送りの実現が可能である。反
面、シートフィード時に紙が無い時は、直接相対する印
字ヘッドに加圧下で擦られ、ヘッドの摩耗・印字不具合
が発生する要因になる。さらに、硬質体と紙との繰り返
し摩擦により、紙粉の発生が起こり、周辺部品への汚染
とプリンタの故障誘発要因になる。
【0008】そこで、サーマルプリンタに従来より良く
使われているシリコーンゴムは、温度特性(耐寒性)に
おいて優れ、特にマイナス20℃以下の低温になって
も、急激なゴム硬度が上昇しない特性がある。結果とし
て低温時の紙送り能力(シートフィーダ時)は優れか
つ、電気抵抗発熱体の耐熱温度200℃にも安定した物
性を示し広く採用されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、シリコーン製
の紙送りローラでも、感熱紙の裏側に粘着性を付与した
粘着紙には、専用の離型紙(多くはプラスチックフィル
ム)を間紙として挟まなければ紙送りローラに巻き付き
紙を送れないという問題がある。
【0010】これは、1回のみの使用の離型紙の廃棄処
分と石油資源のロスという環境への影響の点で、解決し
なければならない課題となっている。また離型紙の厚み
分、太巻きになり離型紙の所蔵スペース確保と重量増加
の点で携帯性に劣り、使用分野が制限されている。ま
た、高信頼性(連続使用品質安定性)も兼ね備えること
も必要になる。つまり、離型紙の無いライナレス紙に対
し非粘着性を実現し、かつライナレス紙の無い紙送り時
に、紙送りロールとヘッドが接触する際ヘッドに対し傷
付けず、普通紙に対し印字耐久しても、非粘着性は確保
できる紙送りロールの要請が出てきた。
【0011】本発明は、このような従来の技術の課題を
解決するためになされたものであり、耐久性が有り寸法
精度の良くかつ、非粘着性に優れた紙送りローラを備え
たプリンタを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、記録媒体と当接するローラ部を備え、回転
することにより該記録媒体を搬送する紙送りローラが備
えられたプリンタにおいて、前記ローラ部は、室温硬化
シリコーンゴムと有機質粒子状強化材とシリコーン粉末
状充填材を主成分とする組成物を成形により形成され、
外周表面の粗さをRaで5ミクロンから15ミクロン・
Ryで15ミクロンから45ミクロン・Rzで15ミク
ロンから35ミクロンに形成されたことを特徴とする。
上記構成により、粘着性のある記録媒体であっても、記
録媒体が紙送りローラに巻き付くことがなく、スムース
に紙送りすることが可能となる。
【0013】また、前記ローラ部は、(1)前記RTV
シリコーンゴムが引張強度40MPa以上で50〜80
重量%、(2)平均粒子径20ミクロンから100ミク
ロンの前記有機質粒子状強化材が5〜30重量%、及び
(3)平均粒子径20ミクロンから150ミクロンのシ
リコーン粉末状充填材が5〜25重量%からなることも
望ましい。
【0014】上記構成により、紙送りローラの弾性を適
度に保持することができるとともに適切な非粘着性を得
ることができるとともに、ローラの表面平滑性を適切に
し有機質粒子状強化材が脱落させることもなく、また当
接するものをも傷めることはない。
【0015】更には、 前記ローラ部は、シリコーンゴ
ムに形成されてロールを覆うように構成されていること
も効果的である。
【0016】上記構成により、外周部のみ本願の材質に
することができるので、製造する上でのバリュエーショ
ンが拡大し、最適な製造方法を得ることができる。ここ
で、RTVシリコーンゴムのRTVとは、Room T
emperature Vulcanizing)で室
温硬化の略称で市場で使われている。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照にして本発明に
係るプリンタの好ましい実施の形態を詳細に説明する。
【0018】(実施例1)図1は、本発明の実施例1の
形態の紙送りローラ全体を示す斜視図であり、図2は、
同実施例の形態の要部を示すAA‘断面図である。図3
は、同実施例のプライマー塗布後の紙送り軸の斜視図で
ある。図4は、同実施例の加硫成形後の紙送りローラの
斜視図である。また、図5は、同実施例の調合後のRT
Vシリコーンゴムの被覆工程の略図である。なお、材料
の種類や分量などは図13に示す。
【0019】図1に示すように、本実施例の形態の紙送
りローラは、概略、ローラ部1と塗装部10と軸2とか
ら構成される。ローラ1と軸2と密着性を良くするため
にこれらの間にはプライマー3が介在する。塗装部10
は、RTVシリコーンゴム4と有機質粒子状強化材(以
後、プラスチック粒子5と言う)とシリコーン粉末状充
填材(以後、シリコーン粉6と言う)とから構成され
る。ここで、素材からローラ部に仕上がるまでの各工程
を順に説明する。まずシリコーンゴムの素材調合を説明
する。
【0020】市販のローラ用シリコーンゴムに、加硫剤
(C−4:外観は灰白色ペースト状)を0.8重量%添
加し、混合ロール機で20分練り上げる。次に、ローラ
部1の成形加硫工程を説明する。
【0021】図3のようにシリコーンゴムとの接触する
硫黄及び硫黄複合快削鋼線(以後、SUMと言う)製の
軸2の部分に、プライマー3を塗布し60℃で30分乾
燥させる。175℃に加熱してあるゴム金型に、前記プ
ライマー処理した軸2を金型中心の位置に治具を調整し
ながら設置、上金型を被せる。前記金型が設置したコン
プレッション成型機に、前記シリコーンゴム未加硫品を
適量秤量して注入加圧加硫する。1次加硫条件は170
℃の10分で、シリコーンゴムは完全硬化した。図4の
ように金型から取り出し、高温加熱器に投入し、200
℃で4時間の2次加硫条件でローラ1を処理する。加硫
反応の完結や反応から出る副生成物、コンパウンド中の
揮発成分の除去、物性の安定化(特に圧縮永久歪など)
が達成されたことになる。次にローラ1の研磨工程を説
明する。
【0022】ローラ1の外周を研磨機で、砥石を使い、
周速度1800rpmで研磨加工した。この工程で所定
の偏芯精度を確保した。研磨後の外周部の面粗度は、R
aで1ミクロン、Ryで6ミクロン、Rzで3ミクロン
と測定され、ほぼ均一な面を形作った。次にRTVシリ
コーンゴム4の素材調合を説明する。
【0023】市販の引張強度71MPaのRTVシリコ
ーンゴムを70重量%に、平均粒子径が40ミクロンの
プラスチック粒子5としてアクリル粒子を15重量%
と、平均粒子径が80ミクロンのシリコーン粉末状充填
材6としてシリコーン粉を15重量%で添加し、所定の
硬化剤も添加し混合ロール機で10分練り上げる。
【0024】加硫成形後の非粘着ローラ材の特性を発揮
させるためには、プラスリック粒子5やシリコーン粉6
は、粘性の有るRTVシリコーンゴム4との均一分散が
重要である。さらに、その他後述の充填剤や導電性添加
剤等を加えても良い。
【0025】次にRTVシリコーンゴム4の被覆工程を
説明する。
【0026】調合後のRTVシリコーンゴム9をガラス
板にスクリーン印刷で厚み100ミクロンで製膜する。
ガラス板との距離を一定に保つ専用治具を配し、前記研
磨後のローラ1を膜の上に転がす。このとき、ローラ1
の軸2とガラスとの距離を調整する事で、150ミクロ
ン以下の塗装膜10ができた。
【0027】その後高温槽に入れ150℃で1時間の硬
化処理をした。次にRTVシリコーンゴムの品質評価方
法を説明する。
【0028】外周面の被覆層10の粗さは、Raで8ミ
クロン・Ryで23ミクロン・Rzで21ミクロンに加
工していた。この範囲は非粘着ローラの機能を発揮させ
るに必須の条件である。
【0029】ここで最表面の粗さを、Raで5ミクロン
以下・Ryで15ミクロン以下・Rzで15ミクロン以
下に加工すると、タック紙と高い圧力で接触して紙送り
する紙送りローラの塗装部10に、タック紙が巻き付き
離型性が無くなる。タック紙の裏面の糊の強度は、製紙
メーカーと紙加工メーカーによってまちまちだが、正確
な紙送りと糊との分離の機能をこの範囲では保証できな
い。
【0030】またRTVシリコーンゴムの最表面の粗さ
を、Raで15ミクロン以上・Ryで45ミクロン以上
・Rzで35ミクロン以上に加工すると、正確な紙送り
機能をこの範囲では保証できない。つまり、紙との片当
たりの発生や紙との摩擦係数(μ)値が低くなり、スリ
ップ現象が見られ紙送り精度が保証できない。また、印
字耐久時の紙の蛇行や紙の空回りなどが発生してくる。
【0031】さらに粘着紙ばかりでなく普通感熱紙との
兼用を考慮すると最表面の粗さは、Raで6ミクロンか
ら8ミクロン・Ryで21ミクロンから32ミクロン・
Rzで16ミクロンから35ミクロンが良好である。非
粘着性を影響させる特性の要因に使用環境(温度・湿
度)があり、高温高湿環境ほど粘着性は増し、低温低湿
度ほど非粘着性の割合が増し、良好な結果を得る。結果
は、図14の様になった。優劣内容は、後述評価方法で
示す。
【0032】本発明においてRTVシリコーン4として
は、後記するプラスチック粒子5とシリコーン粉末6の
それぞれ所定量と混合した時に、上記に規定の非粘着及
び耐摩耗性を発現し得るものを使用すればよい。このよ
うなRTVシリコーンゴム4は実際の試験により容易に
選定できるが、その具体例を挙げると、例えば、シリコ
ーン接着剤・シリコーンポティング材・シリコーンゲル
製品・シリコーンレジン・シリコーン表面保護コーティ
ング剤(JCR)・フルオロシリコーンゴムなどであ
る。付加反応タイプも縮合反応タイプでも良い。シリコ
ーンゴムは1種を単独で又は2種以上を併用して使用で
きる。つまり、難燃性や非流動性やチクソ性や放熱性や
耐熱性や導電性や耐溶剤性や耐寒性や接着性や高強度性
や電気接点障害対策性などのために、単品や複数の添加
剤を加えても良い。形態として1液性でも2液性でも良
い。
【0033】RTVシリコーンゴム4は、30重量%以
上の添加剤の混合で紙送り機能を保持させるために、引
張強度を40MPa以上でポッティング時間が12時間
以上で、ゴム硬度が40(JIS−A)以上のRTVシ
リコーンゴムが望ましい。引張強度が40MPa未満で
は、紙送り試験時に充填剤の脱落が発生し、ロールの外
形の減少による紙送り能力低下と表面の平滑化による非
粘着性の低下がある。ポッティング時間が12時間未満
では、作業中にRTVシリコーンゴムの粘度変化が逐次
生じ、膜厚の不均一が生じる。安定した粘度で複数のロ
ールを均一に生産するには、ポッティング時間は24時
間以上が望ましい。
【0034】RTVシリコーンゴム4の配合量は特に制
限されず広い範囲から適宜選択できるが、通常本組成物
全量の50〜80重量%程度とすればよい。50重量%
を著しく下回ると、得られる組成物の耐久摩耗性とゴム
弾性が悪くなる可能性がある。一方、80重量%をはる
かに超えると、上記の規定の非粘着性を得ることができ
ず、紙送りローラとしてタック紙の印字時に密着や接着
現象が生じる恐れがある。
【0035】本発明において、プラスチック粒子5は、
上記に規定した表面の非粘着性、耐摩耗性、相手材(サ
ーマルプリンタのヘッド)の非擦過性を得るため、並び
に塗装工程によるローラの偏芯精度を低く押さえるため
に使用する。該プラスチック粒子としては、アクリル粒
子、ポリスチレン粒子、シリコーン粒子など公知のもの
が使用できる。平均粒子径が20ミクロンから100ミ
クロンが該当する。平均粒子径が20ミクロン未満だ
と、非粘着性効果に大きく寄与する表面の凹凸が、高粘
度のRTVシリコーンゴムに阻まれて実現できない。ま
た、平均粒子径が100ミクロン以上では、粒子の脱落
と表面の不均一形状になる。好ましくは、30ミクロン
から50ミクロンが最適である。これらは1種を単独で
使用してもよく、又は2種以上を併用してもよい。プラ
スチック粒子とRTVシリコーンゴムとの密着性を向上
させるのに、カップリング剤をプラスチック粒子の表面
等に使える。
【0036】シリコーン粉末6の配合量は、特に制限さ
れず、広い範囲から適宜選択できるが、通常本組成物全
量の5〜30重量%程度とすればよい。5重量%を著し
く下回ると、規定の性能が発揮されない恐れがある。一
方、30重量%を著しく超えると、本組成物のローラと
しての物性が得られず、また高粘度なRTVシリコーン
ゴム混合体になるため、安定した均一な膜の形成が不可
能になる。
【0037】シリコーン粉末材の密度、形状は特に制限
はないが、平均粒子径20ミクロン以下では、RTVシ
リコーンゴムの適度な粘度の偏在つまり表面の凹凸を自
然に形成させる作用にかける。また平均粒子径150ミ
クロン以上では、RTVシリコーンゴムとの分散性が悪
い。好ましくは40ミクロンから100ミクロンの範囲
のものが最適である。
【0038】本発明において、充填剤としてシリカ粉末
も必要に応じて添加してもよい。シリカ粉末を添加した
本組成物のシリコーンゴムは、表面の凹凸を調整し、か
つ表面の摩擦係数改良により紙送り性向上、紙内部に含
まれる無機質と対し磨耗性・耐久性を一層向上させるた
めに使用する。耐久印字評価時に紙との磨耗が促進され
非粘着性が発揮させるには、5重量%以上が望ましく。
更に添加量が15重量%よりもはるかに大きいと、相手
材の非擦過性が低下し、約1Kgfの荷重で加圧されて
いるサーマルプリンタのヘッドを傷める可能性がある。
粒子径は特に制限されないが、ロールの表面平滑性など
を考慮すると、通常平均粒子径20ミクロン程度以下、
好ましくは10ミクロン程度以下とすればよい。
【0039】シリカ粉末としては公知のものを使用で
き、例えば、充填剤とは、エアロジル(130・200
・300・380日本エアロジル社)やCab−O−S
il(MS−5・MS−7・HS−5・HS−7 Ca
bot社)や(Santocel FRC・CS Mo
nsanto社)や(Hi−Sil 233・X303
PPG Ind.,Inc.社)や(Quso F−2
0 PhiladelphiaQuartz社)や(ニ
プシル VN−3 日本シリカ工業社)がある。
【0040】さらに、珪藻土 や石英粉末やノバキュラ
イト(ケイ質砂岩)やケイ酸ジルコニウムがある。さら
に、シリカ粉末のほかに無機質粒子状充填材も十分考慮
される。たとえば、クレイや炭酸カルシウムや炭酸カル
シウムや酸化チタンやアルミナが考えられる。
【0041】さらに、前記充填剤の他に、導電材料添加
剤や顔料や劣化防止剤や安定剤や機能付与剤などの添加
剤を配合したものであっても良い。本組成物には、上記
の規定の機械的強度及び加工性を低下させない範囲で、
例えば、熱安定剤、離型剤、着色剤などの公知のゴム添
加剤を添加してもよい。これらは一種を単独で使用して
もよく、又は2種以上を併用してもよい。
【0042】導電性添加剤には、カーボンブラックやグ
ラファイトや粒子状Agや粒子状Auや粒子状Niや粒
子状ステンレスや粒子状酸化チタンー酸化錫や粒子状導
電性亜鉛華やAU−AG、Ni−Ag複合や銀コートガ
ラスビーズや粒子状カーボンバルーンなどを挙げること
ができる。
【0043】また、軸に、硫黄及び硫黄複合快削鋼線
(SUM)、ステンレス鋼線(SUS)、アルミ合金鋼
線(AL)などの他に高剛性プラスチックであるポリフ
ェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルエーテ
ルケトン(PEEK)、液晶ポリマー(PLA)、ポリ
サルフォン(PU)を使い、軽量化・連続生産による自
動化・低コスト化を図ることが出来る。
【0044】本発明の対象とした粘着剤には、次の3種
類がある。ゴム系の粘着剤には、天然ゴム、合成ゴム、
及び再生ゴムを主体にしたゴム系とアクリル酸エステ
ル、共重合体を主体としたアクリル系とシリコーンゴム
系の3種のベースに粘着付与剤、老化防止剤に軟化剤、
架橋剤、充填剤などで構成する。その他に、アクリル系
の粘着剤の形態に上記の溶剤型のほかに、エマルジョン
型、液状硬化型、ホットメルト型がある。
【0045】上記の実施の形態においては、シリコーン
ゴムの欠点である耐久摩耗性の改良を着眼し、プラスチ
ック粒子とシリコーン粉末の微粉末の添加によるシリコ
ーンゴムの脆性の増加と、押し付ける表面に空気層を創
出させる凹凸模様を付けることで、低硬度ゴムに見られ
る接触面のゴムの変形による非粘着性向上や初期起動ト
ルク上昇を押さえる。かつ本発明プラスチック粒子の添
加で、障害となっていたヘッドの擦過性を緩和する効果
が確認された。
【0046】(実施例2)図6は、本発明の実施例2の
形態の全体を示す斜視図であり、図7は、同実施例の形
態の要部を示すAA‘断面図である。
【0047】材料の種類や分量などは、図13に示す。
【0048】紙送りローラの表面に塗装されている材料
は、 平均粒子径60ミクロンのプラスチック粒子5を15
重量% 平均粒子径70ミクロンのシリコーン粉3を10重量
% 引張強度56MPaのRTVシリコーンゴム4を重量
%から形成される。
【0049】結果は、図14の様になった。
【0050】(比較例3)図8は、比較例3の形態の紙
送りローラの全体を示す斜視図であり、図9は、同比較
例3の形態の要部を示すAA‘ 断面図である。同図に
示すように、本実施の形態の紙送りローラは、概略、軸
2と、ローラ部1と被覆層11とから構成される。材料
の種類や分量などは、図13に示す。
【0051】SUM製の軸2に、プライマー3を塗布し
乾燥後、ゴム成型金型に設置しローラ部1を加硫成形す
る。外周を研磨し所定の外径と芯ブレを確保した後、ア
ルミナ粒子粉末12とシリカ粉末7を混合したエポキシ
樹脂バインダ11をローラ部1の外周表面に塗布乾燥す
る。
【0052】紙送りローラ1の表面に塗装されている材
料は、 平均粒子径40ミクロンのアルミナ粒子粉末 55重量% 平均粒子径1から3ミクロンのシリカ粉末 35重量% エポキシ樹脂バインダー 10重量% よりなる。
【0053】結果は、図14に示す。ロールと接触する
相手材に対し擦過性が見られ、特に約1Kgfの荷重で
加圧されているサーマルプリンタのヘッドを傷める不良
発生要因になる。
【0054】(比較例4)図10は、比較例の形態の紙
送りローラの全体を示す斜視図であり、図11は、同比
較例で使ったシボ金型を展開した斜視図である。
【0055】材料の種類や分量などは、図13に示す。
同図に示すように、本実施の形態の紙送りローラの特徴
は、概略、ローラ部1の外周形状が成形金型で決まると
言うことでる。ステンレス鋼線(SUS)製の軸2に、
接着剤5を塗布し乾燥後、内面にシボ加工を施したゴム
成型金型13に設置しローラ部1を加硫成形する。
【0056】ローラ部1の材質は、ミラブル型シリコー
ンゴムである。研磨後の外周部の面粗度は、Raで3ミ
クロン、Ryで12ミクロン、Rzで19ミクロンのほ
ぼ均一な凹凸面を形作る。
【0057】初期の摩擦係数(μ)値と外径と耐久後の
摩擦係数(μ)値と外径は測定され、耐久印字の課題は
無いものの、粘着紙での摩擦係数(μ)値は密着による
紙送り不良の問題はあった。
【0058】初期の摩擦係数(μ)値と外径と耐久後の
摩擦係数(μ)値と外径は測定された。タック紙に対し
ても、初期から強粘着性が見られ、実用する程度には成
らなかった。ちなみに、普通感熱紙との耐久摩耗性は、
ずれや剥離など問題はあった。結果を図14に示す。
【0059】評価方法 〔非粘着性試験〕実施例1〜2及び比較例3〜4につい
て、摩擦係数評価機を用い、摩擦係数(μ)値を評価し
た。
【0060】本発明の効果として、図12の様に市販の
感熱紙での摩擦係数(μ)値の測定値と、裏面にタック
糊を加工したタック紙での摩擦係数(μ)値を測定し
た。
【0061】測定冶具の構成は、テンションゲージ1
5、重り16(50グラム)、本発明の紙送りローラの
ローラ部1、感熱紙14から成る。紙送りローラを50
回転/分で回転させ、テンションゲージ15の値を測定
し、下記の摩擦係数(μ)値の計算式で算出した。
【0062】 摩擦係数(μ)値=0.6366197×ln(テンションゲージの測定値(gf)/ロー ラ回転数(rpm)) :ローラの外径:105mm その結果を図14に示す。
【0063】〔耐摩耗性試験〕また、実施例と比較例の
紙送りロールをプリンタに組み込み、長さ50kmの印
字耐久試験をした。試験条件は、欧州で広く出回って、
かつ無機質の多く含まれたいる感熱紙のKT50、と国
内で入手可能なTF50を使用して、印字耐久前後のロ
ール外径と摩擦係数(μ)値を測定した。その結果を図
14に示す。
【0064】ここで、寸法変化率±0.001%以内も
のを◎とし、±0.005%未満のものを○とし、±
0.005%以上ものを×とした。
【0065】図14から明らかなように、実施例1及び
2の紙送りローラは摩擦係数(μ)値が、タック紙で
0.8、普通紙で0.5程度に抑えられている。また、
実施例1及び2の紙送りローラは耐久特性(印字)に優
れるとともに、欧州で広く出回って、かつ無機質の多く
含まれたいる感熱紙に対しても変形、収縮することなく
外径変化率も良好であった。
【0066】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、耐久
性のあり、粘着紙にもスムースに紙送りすることが可能
な良好な紙送りローラを得ることができる。つまり、 プラスチック粒子径の大きさで粘着紙との適当な間隔
を確保し、非粘着の効果を実現している。 プラスチック粒子が直接触れるヘッドに対し、殺傷性
を皆無にしている。 シリコーン粉の添加で、RTVシリコーンゴムに適度
な粘性を付与し、紙送りロールの表面になだらかな起伏
形状と非粘着を付与している。 引張強度の40MPa以上のRTVシリコーンをベー
ス樹脂に使う事で、相性の悪いプラスチック粒子の強固
な固定作用と、耐久時に接触する紙の摩耗に絶える構造
になっている。
【0067】このような本発明成形品は、かかる本発明
のシリコーン組成品を被覆することで、精度良く、安価
に紙送りローラを得ることができる。
【0068】これにより、台紙の無いライナレスのプリ
ンタの実現に大きな課題となっていたライナレス紙の紙
送りロールの貼り付きが解消し、飛躍的に前進した。さ
らに、台紙レスで従来課題となっていた地球資源の枯渇
に対応した環境問題の解決に一助となった。機能的にも
小型・軽量化・携帯性の向上と言った時流に沿った商品
戦略の特徴化や設計の自由度の幅を広げるなどキー技術
の一つと考えられ小型情報通信業界だけでなく、家電や
広く民生品分野にも重要な提案と考える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の形態の紙送りローラの全体
を示す斜視図である。
【図2】実施例1の形態の要部を示すAA‘ 断面図で
ある。
【図3】本発明の実施例1のプライマー3塗布後の軸2
の斜視図である。
【図4】実施例1の加硫成形後のローラ1の斜視図であ
る。
【図5】実施例1の調合後のRTVシリコーンゴムの被
覆工程の略図である。
【図6】本発明の実施例2の形態の紙送りローラの全体
を示す斜視図である。
【図7】実施例2の形態の要部を示すAA‘ 断面図で
ある。
【図8】比較例3の形態の紙送りローラの全体を示す斜
視図である。
【図9】比較例3の形態の要部を示すAA‘ 断面図で
ある。
【図10】比較例4の形態の紙送りローラの全体を示す
斜視図である。
【図11】比較例4で使ったシボ金型を展開した斜視図
である。
【図12】摩擦係数(μ)値を測定する機構の原理図で
ある。
【図13】実施例と比較例の条件をまとめた図である。
【図14】実施例と比較例の結果をまとめた図である。
【符号の説明】
1 ローラ 2 軸 3 プライマー 4 RTVシリコーンゴム 5 プラスリック粒子(有機質粒子状強化材) 6 シリコーン粉(シリコーン粉末状充填材) 7 シリカ粉 8 ガラス板 9 調合後のRTVシリコーンゴム 10 RTVシリコーンゴムで被覆した紙送りローラ
の塗装部 11 エポキシ樹脂バインダー層 12 アルミナ粒子粉末 13 シボ加工を施した金型内面 14 感熱紙 15 テンションゲージ 16 重さ 17 ローラの回転方向

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体と当接するローラ部を備え、回
    転することにより該記録媒体を搬送する紙送りローラが
    備えられたプリンタにおいて、 前記ローラ部は、室温硬化シリコーンゴム(以後RTV
    シリコーンゴム)と有機質粒子状強化材とシリコーン粉
    末状充填材を主成分とする組成物を成形により形成さ
    れ、外周表面の粗さをRaで5ミクロンから15ミクロ
    ン・Ryで15ミクロンから45ミクロン・Rzで15
    ミクロンから35ミクロンに形成されたことを特徴とす
    るプリンタ。
  2. 【請求項2】 前記ローラ部は、(1)前記RTVシリ
    コーンゴムが引張強度40MPa以上で50〜80重量
    %、(2)平均粒子径20ミクロンから100ミクロン
    の前記有機質粒子状強化材が5〜30重量%、及び
    (3)平均粒子径20ミクロンから150ミクロンのシ
    リコーン粉末状充填材が5〜30重量%からなることを
    特徴とする請求項1記載のプリンタ。
  3. 【請求項3】 前記ローラ部は、シリコーンゴムに形成
    されてロールを覆うように構成されていることを特徴と
    する請求項1又は2に記載のプリンタ。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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